JP2000226627A - 電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔及びその製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔及びその製造方法

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JP2000226627A
JP2000226627A JP11024799A JP2479999A JP2000226627A JP 2000226627 A JP2000226627 A JP 2000226627A JP 11024799 A JP11024799 A JP 11024799A JP 2479999 A JP2479999 A JP 2479999A JP 2000226627 A JP2000226627 A JP 2000226627A
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Japan
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aluminum alloy
alloy foil
electrolytic capacitor
foil
capacitor electrode
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JP11024799A
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Kaneshige Yamamoto
兼滋 山本
Tsugio Kataoka
次雄 片岡
Akihiro Yamaguchi
昭弘 山口
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Nippon Foil Manufacturing Co Ltd
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Nippon Foil Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチング時の通電時間の長短に拘わらず、
概ね高静電容量の電解コンデンサ電極箔が得られるアル
ミニウム合金箔を提供する。 【解決手段】 このアルミニウム合金箔は、アルミニウ
ム純度が99.4%以上で、Fe,Si,Cu及び不可
避不純物を含む。アルミニウム合金箔中には、平均フェ
レー径が0.3〜10μmの晶・析出物群区域が点在し
ている。晶・析出物群区域中には、平均粒径が0.05
〜5.0μmの晶・析出物が30〜100個存在してい
る。また、晶・析出物群区域間の平均間隔は20〜15
0μmである。このようなアルミニウム合金箔は、次の
ような方法で製造することができる。所定組成のアルミ
ニウム鋳塊を準備する。この鋳塊に、480〜560℃
で1〜30時間の条件で均質化処理を施す。その後、熱
間圧延を施し、圧延率が95%以上となるように仕上冷
間圧延を施す。最後に、250〜450℃の条件で最終
焼鈍を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電容量の高い電
解コンデンサ電極箔を得ることのできるアルミニウム合
金箔及びその製造方法に関するものである。特に、静電
容量の高い電解コンデンサ陰極箔又は低圧用陽極箔を得
ることのできるアルミニウム合金箔及びその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電解コンデンサ用電極箔を製
造するためには、アルミニウム合金箔にエッチング処理
を施し、合金箔表面に微細な孔(エッチングピット)を
多数形成して、合金箔表面の表面積を拡大することが行
われている。この表面積の拡大は、電解コンデンサ用電
極箔の静電容量を高めるために、最も有効な方法であ
る。従って、高静電容量の電解コンデンサ用電極箔を得
るためには、エッチング特性の良好なアルミニウム合金
箔を使用する必要がある。なお、エッチング処理として
は、使用耐電圧に適したエッチングピットが得られるよ
うに種々のエッチング方法が採用されているが、電解コ
ンデンサ陰極箔又は低圧用陽極箔を得る際には、一般的
に交流エッチング法を採用し、合金箔表面に海綿状のエ
ッチングピットを形成することが行われている。
【0003】どのようなアルミニウム合金箔が、良好な
エッチング特性を示すかについては、従来より、種々の
提案がなされている。例えば、特開平2−200749
号公報には、純度99.5%以上のアルミニウム箔であ
って、粒径0.1〜5μmの析出物が2000〜600
0個/mm2存在するものが、電解コンデンサ陰極用ア
ルミニウム箔として好適であることが提案されている。
即ち、この程度の大きさの析出物が、この程度の数で存
在するアルミニウム箔に、交流エッチングを施すと、高
静電容量の陰極箔が得られることが提案されている。
【0004】しかしながら、本発明者等が実験を行った
ところ、このようなアルミニウム箔に交流エッチングを
施しても、常に高静電容量の電解コンデンサ陰極箔を得
ることができなかった。即ち、エッチング処理の条件に
よっては、高静電容量を実現できないということが判明
した。例えば、エッチング時の通電時間が短かったり、
或いは長かったりすると、高静電容量の電解コンデンサ
陰極箔が得られないということがあったのである。従っ
て、高静電容量の電解コンデンサ陰極箔を得るために
は、常に、どの程度の通電時間が最適であるかを探る必
要があり、エッチング処理が煩雑になるという憾みがあ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等
は、エッチング処理における通電時間の長短によって、
静電容量が極端に低下しないアルミニウム合金箔を開発
すべく、種々研究を行った。この結果、その作用は定か
ではないが、多数の析出物よりなる特定の大きさの群
を、不連続な状態で点在させると、通電時間の長短に拘
わらず、概ね高静電容量の電解コンデンサ電極箔が得ら
れることが判明した。本発明は、このような知見に基づ
いてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、アルミ
ニウム純度が99.4%以上で、Fe,Si,Cu及び
不可避不純物を含むアルミニウム合金箔であって、該ア
ルミニウム合金箔中には、平均フェレー径が0.3〜1
0μmの晶・析出物群区域が点在しており、該晶・析出
物群区域中には、平均粒径が0.05〜5.0μmの晶
・析出物が30〜100個存在していることを特徴とす
る電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔及びその製
造方法に関するものである。
【0007】本発明に係る電解コンデンサ電極用アルミ
ニウム合金箔のアルミニウム純度は、99.4%以上で
ある。アルミニウム純度が99.4%未満になると、他
の元素或いは不純物の量が多くなって、晶・析出物の数
が多くなり、エッチング時に過溶解を生じやすくなるの
で、好ましくない。過溶解が生じると、一旦形成された
エッチングピットが合体して脱落し、表面積の拡大が図
れず、高静電容量の電解コンデンサ電極箔が得られない
のである。
【0008】本発明に係る電解コンデンサ電極用アルミ
ニウム合金箔には、他元素として、Fe,Si及びCu
が含有されている。これらの元素を任意の所定量含有さ
せることにより、晶・析出物の大きさ及び数、更には晶
・析出物群区域の大きさ及びこの点在状態を、ある程度
調整することができる。特に、Fe及びSiが含有され
ていないと、晶・析出物の数が少なくなり、エッチング
時におけるエッチング開始点が少なくなって、高静電容
量の電解コンデンサ電極箔が得られにくくなる。また、
Cuが含有されていないと、エッチング時において溶解
が進行しにくくなり、高静電容量の電解コンデンサ電極
箔が得られにくくなる。Feの含有量は、0.001〜
0.1重量%の範囲、一般的には0.01〜0.05重
量%の範囲で任意に設定することができる。Siの含有
量も、0.001〜0.1重量%の範囲、一般的には
0.01〜0.05重量%の範囲で任意に設定すること
ができる。Cuの含有量は、0.0005〜0.5重量
%、一般的には0.001〜0.3重量%の範囲で任意
に設定することができる。なお、これらの元素の他に、
不可避不純物が含まれていることは、言うまでもない。
【0009】本発明に係る電解コンデンサ電極用アルミ
ニウム合金箔中には、平均フェレー径が0.3〜10μ
mの晶・析出物群区域が点在している。ここで、晶・析
出物群区域とは、図1の1で示した黒点の区域のことを
意味している。図1は、本発明の一例に係る電解コンデ
ンサ電極用アルミニウム合金箔表面を、過塩素酸とエタ
ノールの混合液(液温−20℃以下)を用いて、電解研
磨し、その後走査型電子顕微鏡を用いて撮影した写真で
ある。そして、この晶・析出物群区域の平均フェレー径
は0.3〜10μmである。平均フェレー径が0.3μ
m未満であると、群区域内における一個一個の晶・析出
物の平均粒径がどうしても小さくなりすぎて、エッチン
グ処理時においてエッチング開始点となりにくいので、
好ましくない。また、平均フェレー径が10μmを超え
ると、群区域内における一個一個の晶・析出物の平均粒
径がどうしても大きくなりすぎて、エッチング処理時に
おいて過溶解を起こすので、好ましくない。また、群区
域相互の間隔もどうしても短くなり、エッチング処理時
において過溶解を起こすので、好ましくない。なお、平
均フェレー径とは、以下の如き方法で測定されるもので
ある。即ち、電子顕微鏡で撮影された写真に基づき、晶
・析出物群区域のフェレー径を22.5°きざみで8方
向について測定する。そして、各フェレー径の平均値を
求める。これを10視野で観察されるすべての晶・析出
物群区域(n個)について行い、各フェレー径の平均値
の総和をnで除したものを、平均フェレー径とするので
ある。
【0010】また、この晶・析出物群区域は、点在して
いるのであるが、点在しているとは、各群区域が明瞭な
境界をもって、一定の間隔を置いて存在していることを
意味している。即ち、晶・析出物が多数近接して(晶・
析出物間の距離は5μm以下)存在している晶・析出物
群区域が、明瞭な境界をもって、一定の間隔を置いて存
在しているのである。本発明においては、この一定の間
隔は任意であるが、特にその平均間隔が20〜150μ
mであるのが好ましい。平均間隔が20μm未満になる
と、エッチング時における通電時間を長くすると、隣り
合う晶・析出物群区域同士が合体して脱落し、表面積の
拡大を図りにくくなる傾向が生じる。また、平均間隔が
150μmを超えると、エッチング時におけるエッチン
グ開始点が少なくなり、比較的大きい晶・析出物群区域
においてエッチングピットの発生が集中するため、表面
積の拡大を図りにくくなる傾向が生じる。なお、ここ
で、晶・析出物群区域間の平均間隔の意味を、図4に基
づいて説明する。図4の1は、模式的に示した晶・析出
物群区域である。本発明に係る電解コンデンサ電極用ア
ルミニウム箔には、このような晶・析出物群区域が多数
点在しているのであるが、多数の晶・析出物群区域の中
の一つの群区域(例えば、図4で符号1を付したもの)
を選択する。そして、この一つの群区域1に対して最も
近接している順に10個の群区域(図4では直線でつな
いだ10個の群区域)を選択する。一つの群区域1に対
する各群区域の距離を測り(従って、10点測定するこ
とになる。)、その平均値を、晶・析出物群区域の平均
間隔とするのである。
【0011】各晶・析出物群区域中には、平均粒径が
0.05〜5.0μmの晶・析出物が30〜100個存
在している。本発明において、析出物と表現せずに、晶
・析出物と表現しているのは、晶出物も含める趣旨であ
る。現実に、電子顕微鏡写真で観察する場合、析出物と
晶出物とは区別をしにくく、単に析出物と表現しても差
し支えないのであるが、正確を期すために、このように
表現しているのである。晶・析出物群区域中に存在する
一個一個の晶・析出物の平均粒径は、0.05〜5.0
μmの範囲にある。この平均粒径が0.05μm未満で
あると、エッチング時において、エッチング開始点とな
りにくいので、好ましくない。また、平均粒径が5.0
μmを超えると、エッチング時に過溶解を生じる恐れが
あるので、好ましくない。なお、ここで言う晶・析出物
の平均粒径も、平均フェレー径であり、晶・析出物群区
域の平均フェレー径と同様にして測定されるものであ
る。また、群区域中における晶・析出物の数が30個未
満であると、エッチング開始点が少なくなり、表面積の
拡大を図りにくくなるので、好ましくない。また、晶・
析出物の数が100個を超えると、過溶解を生じる恐れ
があるので、好ましくない。なお、晶・析出物の数は、
平均粒径を測定する際に同時に数え、その総和を、晶・
析出物群区域の数(n個)で除することによって計算さ
れる。
【0012】本発明に係る電解コンデンサ電極用アルミ
ニウム合金箔は、例えば、以下のような方法で製造する
ことができる。即ち、アルミニウム純度が99.4%以
上で、Fe,Si,Cu及び不可避不純物を含むアルミ
ニウム鋳塊に、温度480〜560℃で時間1〜30時
間の条件で均質化処理を施した後、熱間圧延を施し、次
いで所望より冷間圧延及び中間焼鈍を施した後、圧延率
が95%以上となるように仕上冷間圧延を施し、その後
温度250〜450℃の条件で最終焼鈍を施すという方
法で製造することができる。
【0013】この方法の一つの特徴は、所定の組成で準
備した鋳塊に、480〜560℃で1〜30時間、均質
化処理を施す点にある。均質化処理温度が480℃未満
であると、一個一個の晶・析出物の平均粒径が大きくな
る傾向が生じると共に、群区域間の間隔が小さくなる傾
向が生じる。また、均質化処理温度が560℃を超える
と、晶・析出物自体の絶対量が減少するため、一個一個
の晶・析出物の平均粒径、晶・析出物群区域の平均フェ
レー径、群区域間の間隔及び群区域中における晶・析出
物の数の調整が困難となる傾向が生じる。
【0014】均質化処理を施した後、従来公知の方法で
熱間圧延を施す。この熱間圧延の条件は、特に厳密に規
制しなくても良い。熱間圧延の後、冷間圧延及び中間焼
鈍を施して適当な板厚としても良いが、熱間圧延だけで
適当な板厚になっている場合には、この冷間圧延及び中
間焼鈍は施さなくても良い。次いで、適当な板厚のアル
ミニウム板に、仕上冷間圧延を施す。仕上冷間圧延は、
一般的に圧延ロールに何度に繰り返し通すことによっ
て、施される。ここで、仕上冷間圧延における圧延率を
95%以上とすることが重要である。圧延率が95%未
満であると、金属間化合物又は金属単体が析出するため
の核と駆動力が不足する傾向が生じ、晶・析出物自体の
絶対量が減少するので、一個一個の晶・析出物の平均粒
径、晶・析出物群区域の平均フェレー径、群区域間の間
隔及び群区域中における晶・析出物の数の調整が困難と
なる傾向が生じる。また、圧延率とは、仕上冷間圧延を
施す前のアルミニウム板(中間焼鈍を行う場合には、中
間焼鈍後仕上冷間圧延前のアルミニウム板)の厚さをt
0とし、仕上冷間圧延を施した後のアルミニウム合金箔
の厚さをt1とした場合、圧延率=〔(t0−t1)/
t0〕×100で計算されるものである。
【0015】仕上冷間圧延を施した後、250〜450
℃の条件で最終焼鈍を施すことも重要である。250℃
未満の温度であると、Siが単体で析出することがあ
り、エッチング処理時に過溶解を生じる恐れがある。ま
た、450℃を超える温度であると、晶・析出物の数が
少なくなり、エッチング開始点が少なくなる傾向が生じ
る。また、最終焼鈍の時間は任意であるが、一般的に1
〜10時間程度であるのが好ましい。
【0016】本発明に係る電解コンデンサ電極用アルミ
ニウム合金箔は、以上のような方法で、比較的安定して
製造することができるが、他の方法で製造しても良いこ
とは言うまでもない。また、上記した方法によっても、
鋳塊の組成、中間焼鈍の有無或いは中間焼鈍の条件、中
間焼鈍前の冷間圧延における圧延率などによっては、本
発明に係る電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔を
得られない場合もある。
【0017】本発明に係る電解コンデンサ電極用アルミ
ニウム合金箔には、一般的に交流エッチング法により、
エッチング処理が施され、電解コンデンサ電極箔が得ら
れるのである。このような電極箔は、一般的に陰極箔又
は低圧用陽極箔として、電解コンデンサに組み込まれて
用いられる。
【0018】
【実施例】実施例1 Al純度99.92重量%、Fe:0.028重量%、
Si:0.025重量%、Cu:0.001重量%、そ
の他不可避不純物を含有する、厚さ500mmの鋳塊を
準備した。この鋳塊に、560℃で1時間の条件で均質
化処理を施した。この後、常法により、熱間圧延を施
し、厚さ3mmのアルミニウム板を得た。このアルミニ
ウム板に、圧延率98%で仕上冷間圧延を施し、脱脂洗
浄後、280℃で3時間の条件で最終焼鈍を施し、厚さ
50μmの電解コンデンサ電極用軟質アルミニウム合金
箔を得た。
【0019】実施例2 実施例1で用いた鋳塊に、520℃で1時間の条件で均
質化処理を施した。この後、常法により、熱間圧延及び
冷間圧延を施し、厚さ1.3mmのアルミニウム板を得
た。このアルミニウム板に、360℃で1時間の条件で
中間焼鈍を施した後、圧延率97%で仕上冷間圧延を施
し、脱脂洗浄後、280℃で3時間の条件で最終焼鈍を
施し、厚さ40μmの電解コンデンサ電極用軟質アルミ
ニウム合金箔を得た。
【0020】実施例3 実施例1で用いた鋳塊に、520℃で6時間の条件で均
質化処理を施した。この後、常法により、熱間圧延及び
冷間圧延を施し、厚さ1.0mmのアルミニウム板を得
た。このアルミニウム板に、360℃で1時間の条件で
中間焼鈍を施した後、圧延率96%で仕上冷間圧延を施
し、脱脂洗浄後、280℃で3時間の条件で最終焼鈍を
施し、厚さ40μmの電解コンデンサ電極用軟質アルミ
ニウム合金箔を得た。
【0021】実施例4 均質化処理の条件を520℃で6時間とし、最終焼鈍の
条件を350℃で3時間に変更した他は、実施例1と同
一の方法で電解コンデンサ電極用軟質アルミニウム合金
箔を得た。
【0022】実施例5 均質化処理の条件を480℃で5時間とし、最終焼鈍の
条件を300℃で3時間に変更した他は、実施例1と同
一の方法で電解コンデンサ電極用軟質アルミニウム合金
箔を得た。
【0023】実施例6 Al純度99.90重量%、Fe:0.045重量%、
Si:0.040重量%、Cu:0.001重量%、そ
の他不可避不純物を含有する、厚さ500mmの鋳塊を
準備した。この鋳塊に、520℃で6時間の条件で均質
化処理を施した。この後、常法により、熱間圧延を施
し、厚さ3mmのアルミニウム板を得た。このアルミニ
ウム板に、圧延率98%で仕上冷間圧延を施し、脱脂洗
浄後、350℃で3時間の条件で最終焼鈍を施し、厚さ
50μmの電解コンデンサ電極用軟質アルミニウム合金
箔を得た。
【0024】実施例7 均質化処理の条件を520℃で25時間とし、最終焼鈍
の条件を320℃で3時間に変更した他は、実施例6と
同一の方法で電解コンデンサ電極用軟質アルミニウム合
金箔を得た。
【0025】実施例8 最終焼鈍の条件を280℃で3時間に変更した他は、実
施例7と同一の方法で電解コンデンサ電極用軟質アルミ
ニウム合金箔を得た。
【0026】実施例9 均質化処理の条件を500℃で30時間とし、最終焼鈍
の条件を260℃で3時間に変更した他は、実施例6と
同一の方法で電解コンデンサ電極用軟質アルミニウム合
金箔を得た。
【0027】実施例10 最終焼鈍の条件を280℃で3時間に変更した他は、実
施例4と同一の方法で電解コンデンサ電極用軟質アルミ
ニウム合金箔を得た。
【0028】実施例11 均質化処理の条件を520℃で15時間とし、最終焼鈍
の条件を300℃で3時間に変更した他は、実施例6と
同一の方法で電解コンデンサ電極用軟質アルミニウム合
金箔を得た。
【0029】実施例12 均質化処理の条件を560℃で10時間とし、最終焼鈍
の条件を350℃で3時間に変更した他は、実施例6と
同一の方法で電解コンデンサ電極用軟質アルミニウム合
金箔を得た。
【0030】実施例13 均質化処理の条件を480℃で12時間とし、最終焼鈍
の条件を250℃で3時間に変更した他は、実施例1と
同一の方法で電解コンデンサ電極用軟質アルミニウム合
金箔を得た。
【0031】参考例 均質化処理の条件を580℃で6時間とし、最終焼鈍の
条件を350℃で3時間に変更した他は、実施例6と同
一の方法で電解コンデンサ電極用軟質アルミニウム合金
箔を得た。
【0032】比較例1 実施例1で用いた鋳塊に、570℃で20時間の条件で
均質化処理を施した。この後、常法により、熱間圧延及
び冷間圧延を施し、厚さ0.8mmのアルミニウム板を
得た。このアルミニウム板に、360℃で1時間の条件
で中間焼鈍を施した後、圧延率94%で仕上冷間圧延を
施し、脱脂洗浄後、350℃で3時間の条件で最終焼鈍
を施し、厚さ50μmの電解コンデンサ電極用軟質アル
ミニウム合金箔を得た。
【0033】比較例2 均質化処理の条件を520℃で25時間に変更した他
は、比較例1と同一の方法で電解コンデンサ電極用軟質
アルミニウム合金箔を得た。
【0034】比較例3 均質化処理の条件を580℃で6時間に変更した他は、
比較例1と同一の方法で電解コンデンサ電極用軟質アル
ミニウム合金箔を得た。
【0035】比較例4 均質化処理の条件を580℃で10時間に変更した他
は、比較例1と同一の方法で電解コンデンサ電極用軟質
アルミニウム合金箔を得た。
【0036】比較例5 実施例1で用いた鋳塊に、600℃で6時間の条件で均
質化処理を施した。この後、常法により、熱間圧延及び
冷間圧延を施し、厚さ0.5mmのアルミニウム板を得
た。このアルミニウム板に、360℃で1時間の条件で
中間焼鈍を施した後、圧延率90%で仕上冷間圧延を施
し、脱脂洗浄後、350℃で3時間の条件で最終焼鈍を
施し、厚さ50μmの電解コンデンサ電極用軟質アルミ
ニウム合金箔を得た。
【0037】比較例6 実施例6で用いた鋳塊に、460℃で2時間の条件で均
質化処理を施した。この後、常法により、熱間圧延及び
冷間圧延を施し、厚さ0.6mmのアルミニウム板を得
た。このアルミニウム板に、360℃で1時間の条件で
中間焼鈍を施した後、圧延率92%で仕上冷間圧延を施
し、脱脂洗浄後、350℃で3時間の条件で最終焼鈍を
施し、厚さ50μmの電解コンデンサ電極用軟質アルミ
ニウム合金箔を得た。
【0038】比較例7 均質化処理の条件を600℃で3時間に変更した他は、
比較例5と同一の方法で電解コンデンサ電極用軟質アル
ミニウム合金箔を得た。
【0039】比較例8 均質化処理の条件を460℃で2時間に変更した他は、
比較例5と同一の方法で電解コンデンサ電極用軟質アル
ミニウム合金箔を得た。
【0040】以上のようにして得られた各電解コンデン
サ電極用軟質アルミニウム合金箔について、前記段落番
号0009に記載した方法により、晶・析出物群区域の
平均フェレー径を求めた。また、前記段落番号0011
に記載した方法により、晶・析出物の平均粒径及び群区
域中における晶・析出物の数を求めた。また、前記段落
番号0010に記載した方法により、晶・析出物群区域
間の間隔を求めた。この結果を表1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】また、以上のようにして得られた各電解コ
ンデンサ電極用軟質アルミニウム合金箔について、以下
に示す条件でエッチング処理を施した。エッチング処理
は、5通りあり、エッチング処理1は30秒間の通電で
あり、エッチング処理2は60秒間、エッチング処理3
は90秒間、エッチング処理4は120秒間、エッチン
グ処理5は150秒間の通電である。そして、いずれの
場合も、以下に示す条件で化成処理を行った。
【0043】〔エッチング処理〕:303K(30℃)
の5wt.%HCl+6wt.%AlCl3・6H2O+
0.1wt.%C2 H2 O4・2H2O溶液中、各電解
コンデンサ電極用軟質アルミニウム合金箔を浸漬し、電
流密度0.4A/cm2で50Hzの正弦波交流を、3
0,60,90,120及び150sec流して、5通
りのエッチング処理を行った。 〔化成処理〕:エッチング処理後のアルミニウム合金箔
を巾10mm×長さ50mmの大きさに裁断し、この試
料片を358K(85℃)の13wt.%アジピン酸ア
ンモニウム水溶液中に浸漬し、対向電極をSUS304
として、3VでEIAJ法に則って化成処理を行った。
【0044】化成処理の後、以下に示す条件で静電容量
(μF/cm2)を測定した。そして、参考例として挙
げた各アルミニウム合金箔の静電容量を100%とした
ときの相対値を、表2に示した。 〔静電容量〕:化成処理を終えた箔(大きさは、巾10
mm×長さ50mmである。)2枚を対向させ、303
K(30℃)の13wt.%アジピン酸アンモニウム水
溶液中に浸漬し、対向電極を静電容量が40000μF
以上のエッチドアルミニウム箔として、120Hzの直
列等価回路でLCRメーターを用いて、静電容量(μF
/cm2)を測定した。
【0045】
【表2】
【0046】表2の結果から明らかなように、実施例に
係る各電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔は、参
考例に係る電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔に
比べて、どのようなエッチング処理の場合でも、静電容
量が高められていることが分かる。一方、比較例に係る
各電解コンデンサ電極用アルミニウム合金箔は、実施例
にものに比べて、静電容量が低下していることが分か
る。
【0047】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る電解コンデ
ンサ電極用アルミニウム箔は、その作用は定かではない
が、実施例において実証したとおり、エッチング条件が
変わっても、エッチング特性の低下が少ないものであ
る。従って、本発明に係る電解コンデンサ電極用アルミ
ニウム箔を用いれば、エッチング条件が変更されても、
静電容量が極端に低下することなく、比較的高静電容量
の電極箔を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例に係る電解コンデンサ電極用アル
ミニウム合金箔の表面を、特定の条件で電解研磨した
後、その表面を走査型電子顕微鏡を用いて撮影した写真
である。
【図2】図1のものの走査型電子顕微鏡の倍率を拡大し
て撮影した写真(表面SEM像写真)である。
【図3】本発明の一例に係る電解コンデンサ電極用アル
ミニウム合金箔を、特定の条件で電解研磨した後の薄膜
を、透過型電子顕微鏡を用いて、倍率を拡大して撮影し
た写真(TEM像写真)である。
【図4】晶・析出物群区域間の平均間隔を測定方法を説
明するための模式図である。
【符号の説明】
1 晶・析出物群区域 2 晶・析出物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 685 C22F 1/00 685Z 686 686B 691 691B 691C 694 694A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム純度が99.4%以上で、
    Fe,Si,Cu及び不可避不純物を含むアルミニウム
    合金箔であって、該アルミニウム合金箔中には、平均フ
    ェレー径が0.3〜10μmの晶・析出物群区域が点在
    しており、該晶・析出物群区域中には、平均粒径が0.
    05〜5.0μmの晶・析出物が30〜100個存在し
    ていることを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニ
    ウム合金箔。
  2. 【請求項2】 晶・析出物群区域間の平均間隔が20〜
    150μmである請求項1記載の電解コンデンサ電極用
    アルミニウム合金箔。
  3. 【請求項3】 アルミニウム純度が99.4%以上で、
    Fe,Si,Cu及び不可避不純物を含むアルミニウム
    鋳塊に、温度480〜560℃で時間1〜30時間の条
    件で均質化処理を施した後、熱間圧延を施し、次いで所
    望より冷間圧延及び中間焼鈍を施した後、圧延率が95
    %以上となるように仕上冷間圧延を施し、その後温度2
    50〜450℃の条件で最終焼鈍を施すことを特徴とす
    る請求項1又は2記載の電解コンデンサ電極用アルミニ
    ウム合金箔の製造方法。
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