JP2000227421A - 渦流探傷法 - Google Patents

渦流探傷法

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JP2000227421A JP11029786A JP2978699A JP2000227421A JP 2000227421 A JP2000227421 A JP 2000227421A JP 11029786 A JP11029786 A JP 11029786A JP 2978699 A JP2978699 A JP 2978699A JP 2000227421 A JP2000227421 A JP 2000227421A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リフトオフの変動や雑音磁束の影響を受けに
くく、欠陥検出性能の高い渦流探傷方法を提供する。 【解決手段】 渦流プローブ5aを励磁する交流電源6
aの周波数f1は低く、かつ、直流磁化器6aによる直
流磁化は強くし、これに対し、渦流プローブ5bを励磁
する交流電源6bの周波数f2は高く、かつ、直流磁化
器6bによる直流磁化は弱くしておく。これにより、渦
流プローブ5aからは、薄鋼板1の表面近傍から発生す
るノイズと共に、内部欠陥9によって発生する信号が検
出される。それに対し、渦流プローブ5bからは、内部
欠陥9によって発生する信号は検出されないか検出され
ても小さく、主として薄鋼板1の表面近傍から発生する
ノイズが検出される。よって、これらの信号同士を演算
することにより、ノイズ成分を除去し、S/N比を上げ
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は強磁性金属被検体に
交流磁界を印加し、それによって発生する渦電流に起因
する磁場の、強磁性金属被検体の内部に存在する欠陥に
よる変動を金属被検体の表面近傍に配置された磁気セン
サで検出することによって、欠陥を探傷する渦流探傷方
法に関するものであり、さらに詳しくは、欠陥の検出性
能(S/N比)を向上させた渦流探傷法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】鉄のような強磁性体の内部に存在する欠
陥を検出する方法として、渦流探傷法が広く用いられて
いる。その例として、製鉄プラントにおける検査ライン
に組み込まれている渦流探傷装置の構成の例を図8に示
す。
【0003】製品検査ラインを搬送ローラ12、13に
より、ほぼ一定速度Vで搬送されるたとえば薄鋼帯等の
金属被検体11の搬送路に沿って渦流探傷装置14が配
設されている。この渦流探傷装置14は、走行状態の金
属被検体11表面近傍に配設された渦流プローブ(コイ
ル)15と渦流プローブ15に交流電流を供給する交流
電流源16と渦流プローブ15からの検出信号に基づい
て金属被検体11の内部または表面の欠陥18を検出す
る信号処理装置17とで構成されている。
【0004】金属被検体11に欠陥18が存在すると、
この欠陥18に起因して金属被検体11の渦電流、ひい
てはそれにより発生する磁場が乱される。渦流プローブ
15はこの磁場の変化を検出する。磁場変化によって生
じる信号の強さは欠陥18の大きさに対応するので、渦
流プローブ15の検出信号の信号レベルで欠陥18の大
きさが評価できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
金属被検体の欠陥検出においては、渦流プローブの検出
信号の信号レベルによって欠陥を検出していた。しかし
ながら、渦流プローブによって検出される磁気的な信号
は、上記の欠陥に起因する渦電流の乱れに起因するもの
だけではなく、さまざまな要因により変化する。たとえ
ば、センサと欠陥の距離(リフトオフ)の変動により、
金属被検体中に発生する渦電流の強さ、分布が変化する
と同時に、渦電流によって発生する磁場を検出する際に
もセンサと金属被検体との相対的な位置が異なること
で、センサにより検出される磁気的信号が変化する。こ
のような、リフトオフ変動によって発生する信号はノイ
ズとなり、検出能を低下させることとなる。
【0006】また、渦流プローブの信号には、金属被検
体における局部的な磁気的、電気的特性変化、むらなど
に起因する金属被検体外部の磁束分布の乱れや表面粗さ
により生じる磁場の乱れによる信号が含まれる場合があ
る。これらの信号は、欠陥検出という観点からすれば、
不要な磁束(雑音磁束)であり、検出能を劣化させるこ
とになる。
【0007】このような前者のリフトオフ変動への対策
としては、たとえば特開昭61−2065号公報に、リ
フトオフ変動に伴う信号変化の影響をなくすため、位相
弁別を使用する方法が述べられている。しかしながら、
後者の「雑音磁束」は、このような方法では低減するこ
とはできない。
【0008】雑音磁束への対策に関しては、雑音磁束に
よる影響を避けるため、位相検波を行った後、欠陥に起
因する信号と雑音磁束に起因する信号とで周波数が異な
ることを利用して欠陥を判断する方法が用いられること
がある。
【0009】図9は欠陥信号と、雑音磁束を位相検波し
た後の信号の周波数特性の測定結果の一例を示す図であ
る。すなわち、図9は、薄鋼板を一定速度で走行させた
状態において、欠陥に起因する漏洩磁束を磁気センサで
検出した場合の欠陥信号の周波数特性と雑音磁束を磁気
センサにより検出した場合の周波数特性を例示してい
る。
【0010】図9からもわかるように、一般に欠陥信号
の方が雑音磁束よりも高い周波数分布を持っている。そ
こで、信号処理装置に遮断周波数fを有するハイパスフ
ィルタを組み込み、磁気センサから当該信号処理装置に
出力された検出信号の内、欠陥信号を雑音磁束に比べて
相対的に強調して抽出することが可能である。
【0011】しかし、欠陥信号の周波数特性と雑音磁束
の周波数特性は重なり合う部分もあるため、検出すべき
欠陥が小さくて欠陥信号のレベルが小さい場合や、雑音
磁束が大きい場合には、たとえ欠陥信号を周波数弁別し
たとしても、欠陥を検出できるレベルまで、雑音磁束の
信号レベルを低減することは困難である。
【0012】本発明は、以上のような実状に鑑みてなさ
れたもので、金属被検体に交流磁界を印加し、それによ
って発生する渦電流に起因する磁場の、前記金属被検体
の内部に存在する欠陥による変動を、前記金属被検体の
表面近傍に配置された磁気センサで検出することによっ
て、欠陥を探傷する渦流探傷方法であって、リフトオフ
の変動や雑音磁束の影響を受けにくく、欠陥検出性能の
高い渦流探傷方法を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、強磁性金属被検体に交流磁界を印加
し、それによって発生する渦電流に起因する磁場の、前
記強磁性金属被検体の内部に存在する欠陥による変動
を、前記強磁性金属被検体の表面近傍に配置された磁気
センサで検出することによって、欠陥を探傷する渦流探
傷方法であって、前記強磁性金属被検体に強さの異なる
少なくとも2種の直流磁界をさらに印加して測定を行
い、その異なる条件での測定信号同士を演算することに
より欠陥を検出することを特徴とする渦流探傷方法(請
求項1)である。
【0014】本手段により欠陥検出能向上を図ることが
できる理由を述べるため、まず雑音磁束の性質について
説明する。以下は厚さ1mmの鋼板での調査結果例であ
る。鋼板の表面より、歪みが入らないよう化学的に少し
ずつ削っていき、雑音磁束レベルの変化を調べたとこ
ろ、図2に示すように雑音磁束は徐々に小さくなってい
き、表層20μmほど削ったところで、削る前の状態の半
分以下になることがわかった。つまり、雑音磁束の主要
な源は表層にあることが判明した。この理由としては、
例えば表面の粗さに起因して磁気的信号が変動するこ
と、及び、鋼板製造時に表面から冷却されることにより
生じる表層組織の局所的なばらつきなどにより磁気的性
質のむらが表面に集中して生じることによるものと考え
られる。このような現象はここで使用したサンプル以外
でも見られ、雑音磁束が持つ性質の一つと考えることが
できる。
【0015】以上説明したように、雑音磁束主要部は表
層部にその源を持つが、内部欠陥は一般にそれよりも深
い位置にある。強さの異なる直流磁界を印加した測定条
件にて、渦流探傷時の雑音磁束と欠陥信号レベルの挙動
を考えるとどのようなことが起こるかを以下に述べる。
【0016】鋼などの強磁性体に交流磁束を印加する
と、表皮効果により強磁性体に浸透する磁束は深くなれ
ばなるほど弱くなっていく。そのため深いところにある
信号源ほど検出信号レベルが弱められることになる。こ
の現象は強磁性体の透磁率が大きいほど顕著に現れる。
たとえば、透磁率の大きい被検体の内部欠陥が検出でき
ない場合でも、透磁率の小さい被検体の同じ深さの内部
欠陥が十分に検出される場合があるし、また透磁率が大
きい場合は、小さい場合と比べ、表層にその源を持つ雑
音磁束が深い位置にある欠陥からの信号よりも相対的に
強調される。つまり透磁率を変化させることにより深さ
方向に感度の異なる探傷が可能となる。
【0017】本手段においては、対象となる強磁性体の
透磁率を変える手段として、強磁性体に加える直流磁界
の強さを変える方法を用いる。図3は強磁性体のB(磁
束密度)―H(磁界強度)曲線であるが、渦流探傷にお
いて透磁率とはこの曲線の局部的な傾き(△B/△H)を
示す。H=0の時はこの透磁率は大きい値(△B0/△H0)を
とり、直流磁界を強くした場合、例えば強磁性体がほぼ
磁気飽和する時は透磁率は小さい値(△B1/△H1)とな
る。
【0018】直流磁界を変化させたときの内部欠陥信号
例を図4に示す。図4において横軸は直流磁界(直流磁
化)の大きさ、縦軸は内部欠陥信号と雑音磁束との大き
さの比、いわゆるS/N比を示す。直流磁界を上げてい
くと、欠陥信号が、雑音磁束信号に比べ小さくなってい
くのが見て取れる。
【0019】この原理に従い、たとえば2種の直流磁化
条件をえらび、その異なる条件から得られたサンプル上
で同じ位置に対応する信号同士の適当な演算を行うこと
で、それぞれの測定条件に共通に大きく存在する雑音磁
束を低減し、欠陥信号を相対的に強めることができる。
演算としては、欠陥信号、雑音ノイズの性質に応じて検
出能が向上できるよう適当なものを選択すればよい。
【0020】また、リフトオフ変動による磁気センサー
信号変化に対しても、測定条件の異なる信号を演算する
ときに消去され、結果としてリフトオフ変動の影響を小
さくすることができる。
【0021】なお、以上の説明においては、2種の直流
磁化条件を用いる場合について述べたが、3種以上の直
流磁化条件で測定を行い、その結果の測定対象の同じ位
置に対応するデータを演算し、様々な深さに対応する場
合にも同様の考え方、方法により欠陥検出能向上が図れ
ることはいうまでもない。
【0022】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、強い直流磁界を印加している
状態での測定値から、より弱い直流磁界を印加している
状態での測定値を、重みを付けて減算した結果より、欠
陥を検出することを特徴とするもの(請求項2)であ
る。
【0023】雑音磁束信号の大きさは、強い直流磁界を
印加している状態においても、より弱い直流磁界を印加
している状態においても、それほど大きく変化しない。
それに対し、前述のように、内部欠陥に起因する磁束信
号の大きさは、直流磁界の強さにより大きく変化する。
本手段においては、この性質を利用して、強い直流磁界
を印加している状態での測定値から、より弱い直流磁界
を印加している状態での測定値を、重みを付けて減算す
ることにより、両方に共通に含まれる雑音磁束信号を消
去するようにしている。これにより、ほぼ内部欠陥に起
因する磁束信号のみが残って検出信号として現れるの
で、大きなS/N比で内部欠陥を検出することができ
る。
【0024】前記課題を解決するための第3の手段は、
直流磁界を印加した強磁性金属被検体に交流磁界を印加
し、それによって発生する渦電流に起因する磁場の、前
記強磁性金属被検体の内部に存在する欠陥による変動
を、前記強磁性金属被検体の表面近傍に配置された磁気
センサで検出することによって、欠陥を探傷する渦流探
傷方法であって、前記強磁性金属被検体に印加する励磁
周波数と直流磁界レベルを変えて測定を行うセンサを複
数配置し、各センサの出力同士を演算することにより欠
陥を検出することを特徴とする渦流探傷方法(請求項
3)である。
【0025】鋼などの導電体の場合、交流磁束を印加す
ると、表皮効果により導電体に進入する磁束は深くなれ
ばなるほど弱くなっていく。交流磁束の周波数を変える
と、弱まりの度合いが変わる。この現象は励磁周波数が
高いほど弱まる傾向にある。
【0026】すなわち、内部欠陥の検出感度は、周波数
が高くなるにつれて小さくなるのに対し、表面から発生
する雑音磁束信号は、周波数変化の影響を受ける割合が
小さい。
【0027】本手段においては、この現象と、前述の直
流磁化の強さに応じて変化する内部欠陥検出感度の変化
を組合せて使用している。たとえば、高周波励磁・弱い
直流磁界の組み合わせによって被検体極表層の信号(主
として雑音磁束信号)のみを、低周波励磁・強い直流磁
界の組み合わせによって、これに加えて、被検体のより
深い位置の信号(内部欠陥信号)を検出できる。雑音磁
束源の深さ、欠陥の深さに応じて組み合わせを変えるこ
とによりそれぞれの深さに最適な組み合わせを選択し、
両条件の測定値を演算処理することにより検出性能向上
が図れる。また、本手段が、リフトオフ変動に起因する
信号成分を打ち消すのに有効なことは、前記第1の手段
で述べたのと同様である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る渦流
探傷法実施する装置の概要を示す図であり、薄鋼板の内
部介在物探傷に適用する例を示すものである。図1にお
いて、1は薄鋼板、2、3は搬送ロール、4は渦流探傷
装置、5a、5bは交流磁化器と磁気センサーを兼ねた
渦流プローブ、6a、6bは交流電源、7a、7bは直
流磁化器、8は信号処理装置、9は内部欠陥である。
【0029】この製品検査ラインでは、鋼板1の搬送路
に沿って渦流探傷装置4が設置されている。この渦流探
傷装置4は、主に渦流プローブ5a、5b、直流磁化器
7a、7b、信号処理装置8によって構成されている。
渦流プローブ5a、5bは、それぞれ交流電源6a(周
波数f1)、6b(周波数f2)により励磁される。こ
の渦流プローブ5a、5bと鋼板1との距離であるリフ
トオフの値は双方とも同じでL1である。
【0030】直流磁化器7a、7bは、薄鋼板1に対し
渦流プローブ5a、5bと同じ側にあっても、反対側に
あってもよい。これらは、薄鋼板1から同じ距離L2を
隔てて配置される。渦流プローブ5a、直流磁化器6a
を用いて第1の条件での測定を行う。また渦流プローブ
5b、直流磁化器6bは第2の条件での測定を行う。
【0031】たとえば、渦流プローブ5aを励磁する交
流電源6aの周波数f1は低く、かつ、直流磁化器6a
による直流磁化は強くし、これに対し、渦流プローブ5
bを励磁する交流電源6bの周波数f2は高く、かつ、
直流磁化器6bによる直流磁化は弱くしておく。これに
より、渦流プローブ5aからは、薄鋼板1の表面近傍か
ら発生するノイズと共に、内部欠陥9によって発生する
信号が検出される。それに対し、渦流プローブ5bから
は、内部欠陥9によって発生する信号は検出されないか
検出されても小さく、主として薄鋼板1の表面近傍から
発生するノイズが検出される。
【0032】渦流プローブ5a、5bで検出された磁気
信号(交流)の振幅を求めるため、交流電源6a、6b
の出力からの参照信号を使用して、信号処理装置8によ
り位相検波処理が施されるが、これは渦流探傷法におけ
る常套手段であるので、その説明を省略する。さらに、
位相検波後の信号について、信号信号処理装置8により
鋼板上の同一位置からの信号同士で演算をし、雑音磁束
を低減し、相対的に欠陥信号を強調しS/N向上がなさ
れる。
【0033】例えば、位相検波後の渦流プローブ5aの
信号をVa(t)、渦流プローブ5bの信号をVb(t)とする
と、 V(t)=Va(t)−k・Vb(t) として、検出信号を演算する。ここでkは定数であり、
Va(t)とVb(t)に含まれる雑音磁束を消去するように、実
験的に求められる。実際には、渦流プローブ5aと渦流
プローブ5bの距離が離れているので、上記の式におい
ては、渦流プローブ5aの位置から渦流プローブ5bの
位置まで薄鋼板1が走行する時間だけ、信号Va(t)を遅
延させたものを使用することになる。なお、リフトオフ
L1、は必ずしも、渦流プローブ5a、5bで同じであ
る必要はなく、相互に異なっていてもよい。リフトオフ
L2についても同様である。
【0034】また、強い直流磁化条件での測定値と弱い
直流磁化条件での測定値の減算、遅延処理、フィルタリ
ングなどの処理は、アナログ信号にて行ってよいし、ア
ナログ信号をディジタル信号に変換後に行ってもよい。
また、ディジタル信号に変換してから行う場合でも、ハ
ードウエアによってもソフトウエアによって行っても構
わない。
【0035】直流磁化・励磁周波数の組み合わせを3種
以上にした場合も、欠陥信号の深さと共通雑音磁束の深
さに応じて減算の係数を調整する事により検出性能を向
上させることができる。例えば、図5に示すように深さ
方向の感度が異なる条件1、条件2、条件3がある時、
条件3から条件1を減算したときは深さ領域1、条件3
から条件2を減算したときは深さ領域2までの表層にお
ける共通雑音磁束信号を減ずることができ、それぞれの
領域内に存在する欠陥の感度が良くなる。
【0036】
【実施例】以下に本発明を、薄鋼板(薄鋼帯)中の微小
な内部介在物をオンラインにて検出する装置に適用した
例について、図6を参照しながら説明する。図6に示す
渦流探傷装置は、図1に示したものと同じであるが、図
1においては、信号処理装置8の内部に置かれて図示さ
れていなかった遅延処理回路10が独立の要素として構
成され、図示されている点が異なっているのみである。
その他の符号は、図1に示されたものと同じものを示す
ので、その説明を省略する。
【0037】製品検査ラインを搬送される薄鋼板1の厚
さは1mmであった。また、この鋼板1は搬送ローラ2、
3によりほぼ一定速度V=20m/minで搬送されていた。
各渦流プローブ5a、5bと薄鋼板1の表面までの距離
であるリフトオフL1は0.7mmに設定した。また、図示
していないが複数個の渦流プローブ5a、5bが板幅方
向に直線的に10mmピッチで配列されており、100組、
計200個の渦流プローブ5a、5bにて板幅方向1mを
カバーするようになっている。直流磁化器7a、7bは
渦流プローブ5a、5bとは薄鋼板1を挟んで反対側に
設置し、鋼板との距離L2は5mmとした。
【0038】強い直流磁化条件としては、弱い直流磁化
条件と比べ、雑音ノイズレベルに対する欠陥信号レベル
の比率が大きく変化なる条件を選ぶ必要がある。ただ
し、この条件における雑音磁束信号が強い直流磁化条件
においても存在するよう、両方の雑音検出状況を似せる
という意味で、不必要に小さくならない条件とする必要
もある。これらの条件を勘案し、ここでは5000ATを選択
して、直流磁化装置7aをこの値に設定した。主に雑音
磁束を検出する弱い直流磁化条件として2000ATを選択
し、直流磁化装置7bをこの値に設定した。
【0039】渦流の励磁周波数は鋼板速度との関係で、
信号の変化を十分に捉えられる周波数とした。また、こ
こではf1=f2とした。欠陥信号周波数は上限で700Hz程度
を考えておけばよく、10kHzの励磁周波数であれば十分
検出が可能である。
【0040】渦流プローブ5a、5bからの信号は、信
号処理装置8において、励磁電源からの参照信号を使っ
て位相検波される。位相検波後の検出信号Va(t)、お
よびVb(t)は直流分や周波数の低い地合ノイズ成分の低
減、欠陥信号周波数より高い電気ノイズなどをカットす
るため、バンドパスフィルタにかけられる。通過帯域
は、両磁化条件とも同じで、200〜500Hzである。
【0041】また、信号処理装置8は、位相検波された
渦流プローブ5a、5bの検出信号Va(t)、Vb(t)を10kH
zのサンプリング周波数によりアナログ-ディジタル変換
し、以後の計算はディジタル値を使用して行う。
【0042】また、薄鋼板1の移動方向における渦流プ
ローブ5aと渦流プローブ5bの位置ずれ量dを、逐次
実測した鋼板速度Vで除して、同じ鋼板位置に対応する
時間差Δtをもとめ、遅延処理回路10により渦流プロ
ーブ5aの信号Va(t)を相対的に磁気センサ11bの信号Vb
(t)に対して遅らせてVa(t-Δt)とVb(t)を対応させる
ようにしている。すなわち、欠陥判定に使用する信号V
(t)として、 V(t)=Va(t-Δt)-k・Vb(t) を用いている。ここで、kは定数であり、Va(t-Δt)とV
b(t)に含まれる雑音磁束を消去するように、実験的に求
めた。
【0043】図7に検出能改善効果を示す。強い直流磁
化(渦流プローブ5aにて測定)では、材料に起因する
ノイズが大きくS/N比は1.6である。弱い直流磁化条
件(渦流プローブ5bにて測定)では、強い直流磁化条
件で出ていた雑音磁束が同様に現れているが、欠陥信号
に対応する信号が検出されていないのがわかる。弱い直
流磁化条件での信号を0.5倍し、対応する位置の強い直
流磁化条件での信号より引いた結果が差分処理結果であ
る。雑音磁束が激減し、相対的に欠陥信号が強調され、
S/N比が向上(3.5)していることがわかる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係る発明においては、異なる条件から得られたサ
ンプル上で同じ位置に対応する測定信号同士の適当な演
算を行うことで、それぞれの測定条件において共通に大
きく存在する雑音磁束を低減し、欠陥信号を相対的に強
めることができる。
【0045】請求項2に係る発明においては、強い直流
磁界を印加している状態での測定値から、より弱い直流
磁界を印加している状態での測定値を、重みを付けて減
算することにより、両方に共通に含まれる雑音磁束信号
を消去するようにしているので、簡単な演算により高い
S/N比で内部欠陥信号を検出できる。
【0046】請求項3に係る発明においては、雑音磁束
源の深さ、欠陥の深さに応じて励磁周波数と直流磁界レ
ベルの組み合わせを変えることにより、それぞれの深さ
に最適な組み合わせを選択し、両条件の測定値を演算処
理することにより検出性能向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る渦流探傷法実施する装置の
概要を示す図である。
【図2】鋼板の表面の削除厚さと、正規化された雑音磁
束信号レベルとの関係の例を示す図である。
【図3】強磁性体のB−Hカーブの例を示す図である。
【図4】直流磁化レベルと内部欠陥のS/N比との関係
を示す図である。
【図5】深さ方向の感度が異なる3つの条件で検出を行
ったときの、検出可能な欠陥位置を示す図である。
【図6】本発明の実施例に使用した渦流探傷装置の構成
を示す概略図である。
【図7】本発明の実施例におけるS/N比の改善結果を
示す図である。
【図8】従来の渦流探傷装置の例を示す概略図である。
【図9】欠陥信号と雑音磁束の周波数特性の測定結果の
一例を示す図である。
【符号の説明】
1…薄鋼板 2、3…搬送ロール 4…渦流探傷装置 5a、5b…渦流プローブ 6a、6b…交流電源 7a、7b…直流磁化器 8…信号処理装置 9…内部欠陥 10…遅延処理回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長棟 章生 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 2G053 AA11 AB21 BA15 BB03 BC02 BC03 BC07 BC14 CA03 CB10 DA01 DA06 DB02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強磁性金属被検体に交流磁界を印加し、
    それによって発生する渦電流に起因する磁場の、前記強
    磁性金属被検体の内部に存在する欠陥による変動を、前
    記強磁性金属被検体の表面近傍に配置された磁気センサ
    で検出することによって、欠陥を探傷する渦流探傷方法
    であって、前記強磁性金属被検体に強さの異なる少なく
    とも2種の直流磁界をさらに印加して測定を行い、その
    異なる条件での測定信号同士を演算することにより欠陥
    を検出することを特徴とする渦流探傷方法。
  2. 【請求項2】 強い直流磁界を印加している状態での測
    定値から、より弱い直流磁界を印加している状態での測
    定値を、重みを付けて減算した結果より、欠陥を検出す
    ることを特徴とする請求項1に記載の渦流探傷方法。
  3. 【請求項3】 直流磁界を印加した強磁性金属被検体に
    交流磁界を印加し、それによって発生する渦電流に起因
    する磁場の、前記強磁性金属被検体の内部に存在する欠
    陥による変動を、前記強磁性金属被検体の表面近傍に配
    置された磁気センサで検出することによって、欠陥を探
    傷する渦流探傷方法であって、前記強磁性金属被検体に
    印加する励磁周波数と直流磁界レベルを変えて測定を行
    うセンサを複数配置し、各センサの出力同士を演算する
    ことにより欠陥を検出することを特徴とする渦流探傷方
    法。
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