JP2000231002A - 光学用レンズ - Google Patents

光学用レンズ

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JP2000231002A
JP2000231002A JP3264499A JP3264499A JP2000231002A JP 2000231002 A JP2000231002 A JP 2000231002A JP 3264499 A JP3264499 A JP 3264499A JP 3264499 A JP3264499 A JP 3264499A JP 2000231002 A JP2000231002 A JP 2000231002A
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JP
Japan
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optical lens
silicon
silicon atoms
group
optical
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JP3264499A
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English (en)
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Toshio Tsuji
稔夫 辻
Hide Hosoe
秀 細江
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 屈折率、複屈折、光透過率等の光学的基本特
性に優れ、尚かつ、高い熱安定性、低い吸水性、高い硬
度を有し多数個を一度に成形し製造コストの低減が可能
な小型光学用レンズを提供する。 【解決手段】 以下の条件式を満足する珪素系樹脂を有
し、且つ、光学面の最小有効半径が0.03mm以上
3.00mm以下であることを特徴とする光学用レン
ズ。 (R1SiO3/2の形をした珪素原子の数)/(珪素原
子の全数)>0 (SiO4/2の形をした珪素原子の数)/(珪素原子の
全数)≧0 {(R1SiO3/2の形をした珪素原子の数)+(Si
4/2の形をした珪素原子の数)}×100/(珪素原
子の全数)≧5% ここで、R1は水素原子、水酸基、アミノ基、ハロゲン
原子又は有機基である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学用レンズに関す
る。
【0002】
【従来の技術】カメラ、フィルム一体型カメラ(レンズ
付きフィルム)、ビデオカメラ等の各種カメラ、CD、
CD−ROM、CD−R、CD−RW、CD−Vide
o、MO、DVD等の光ピックアップ装置、複写機及び
プリンター等のOA機器といった各種機器等に使用され
る光学用レンズに、ポリメチルメタクリレート、ポリシ
クロヘキシルメタクリレート、ポリスチレン、ポリカー
ボネート、ポリ−4−メチルペンテン、ノルボルネン系
ポリマー、ポリウレタン樹脂等の樹脂を用いて射出成形
されたプラスチックレンズ等をその光学系の一部又は全
部に使用することが知られている。
【0003】このようなプラスチックレンズは、ガラス
レンズに較べて軽量で製造コストが低いことで有利であ
るが、今以上に製造コストを低下させることや小型なレ
ンズを成形するにはかなり限界にきているのが実情であ
る。
【0004】即ち、現行の成形装置においては、樹脂を
金型に注ぎ込む直前に、その樹脂材料を溶融し所定の圧
力で金型に圧入するために、スクリュー付き溶融シリン
ダといった熱可塑化装置を必要とし、金型内の樹脂の温
度分布を精度高く、例えば1℃未満に温調するための高
精度の温調設備を必要とする。また、レンズの性能によ
って必要な圧力を、レンズ全体にわたって均一となるよ
うに与える必要があるが、その均一圧力の必要性のため
に、所定の大きさの金型に対して一つの熱可塑化装置で
多数個を一度に成形することが難く、又一度に成形する
レンズ個数が多くなればなるほど、成形レンズを金型か
ら引き剥がすのに大きな力が必要となる。
【0005】以上のような制約のもとで現状よりも更に
製造コストを低下させるのは厳しい状況にある。また、
上述の均一圧力の必要性によって、レンズが小型即ち小
径になればなるほど樹脂を注ぎ込むゲートの断面積も小
さくする必要が生じるが、例えば0.3mm角以下とい
った小さなゲートにする必要が生じても、その小さなゲ
ートのために、逆に均一な圧力を得ることは難しく、ま
た小さくするにも物理的な限界もあり、レンズの小径化
も限界に近いという状況である。
【0006】また近年、CD−R、DVDやMOなどの
光を使った高密度記録方式が盛んに研究され、実用化さ
れている中で、記録光源の波長を短くすることで更なる
記録密度の向上が計られてきた。次世代の光記録方式で
は400nm以下の波長が使われようとしている。上記
のポリオレフィン系、ポリカーボネート系やアクリル系
プラスチック樹脂材料は400nm以下の紫外領域の分
光透過率が非常に低いものや全く透過しないものが多
く、そればかりか、紫外線によってプラスチックを構成
するポリマー鎖の結合が切断されて劣化を促進されると
いった問題がある。つまり、今後の高密度光記録におい
ては、紫外領域の分光透過率が高く、しかも成形性が優
れた光学用レンズが強く望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の課題
に基づいてなされたものであり、本発明の目的の一つ
は、珪素系樹脂を用いた小型の光学用レンズを得ること
である。また、別の目的は、多数個を一度に成形し得る
ような製造コストを低減可能な光学用レンズを得ること
である。また、別の目的は紫外領域の分光透過率が高い
光学用レンズを得ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の構成によ
り達成することができた。
【0009】1.以下の条件式を満足する珪素系樹脂を
有し、且つ、光学面の最小有効半径が0.03mm以上
3.00mm以下であることを特徴とする光学用レン
ズ。
【0010】(R1SiO3/2の形をした珪素原子の
数)/(珪素原子の全数)>0 (SiO4/2の形をした珪素原子の数)/(珪素原子の
全数)≧0 {(R1SiO3/2の形をした珪素原子の数)+(Si
4/2の形をした珪素原子の数)}×100/(珪素原
子の全数)≧5% ここで、R1は水素原子、水酸基、アミノ基、ハロゲン
原子又は有機基である。
【0011】2.前記光学用レンズの体積が100mm
3以下であることを特徴とする前記1記載の光学用レン
ズ。
【0012】3.前記珪素系樹脂は、5%≦(R1Si
3/2の形をした珪素原子の数×100)/(珪素原子
の全数)≦90%を満足することを特徴とする前記1又
は2記載の光学用レンズ。
【0013】4.前記珪素系樹脂は、5%≦(R2R3
2SiO2/2の形をした珪素原子の数×100)/(珪素
原子の全数)≦60%を満足することを特徴とする前記
1又は2記載の光学用レンズ。
【0014】ここで、R2、R3は各々水素原子、水酸
基、アミノ基、ハロゲン原子又は有機基である。
【0015】5.前記珪素系樹脂に含まれる珪素原子に
結合された置換基の内、15〜100mol%が芳香族
基であることを特徴とする前記1乃至4の何れか1項に
記載の光学用レンズ。
【0016】6.前記珪素系樹脂に含まれる珪素原子に
結合された置換基の内、20mol%以上がアルキル基
であることを特徴とする前記1乃至4の何れか1項に記
載の光学用レンズ。
【0017】7.前記アルキル基がメチル基であること
を特徴とする前記6記載の光学用レンズ。
【0018】8.前記珪素系樹脂に含まれる珪素原子に
結合された置換基の内、20モル%以上が水素原子であ
ることを特徴とする前記1乃至4の何れか1項に記載の
光学用レンズ。
【0019】9.前記珪素系樹脂は、平均組成式がR4
a(Cn2n+1bSiO(4-a-b)/2(ここで、R4は水素
原子、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子又はアルキル基
以外の有機基であり、a>0、b>0であり、0<a+
b<2であり、nは正の整数をあらわす。)で表される
オルガノポリシロキサンを含有する組成物から形成され
たことを特徴とする前記1乃至4又は6乃至8の何れか
1項に記載の光学用レンズ。
【0020】10.前記平均組成式R4a(Cn2n+1
bSiO(4-a-b)/2中、n=1であることを特徴とする前
記9記載の光学用レンズ。
【0021】11.前記オルガノポリシロキサンがアニ
ケニル基を有することを特徴とする前記9又は10記載
の光学用レンズ。
【0022】12.前記珪素系樹脂は、平均組成式がR
c(H)dSiO(4-c-d)/2(ここで、R5は水酸基、
アミノ基、ハロゲン原子又は有機基であり、c>0、d
>0であり、0<c+d<2である)で表されるオルガ
ノポリシロキサンを含有する組成物から形成されたこと
を特徴とする前記1乃至4又は8の何れか1項に記載の
光学用レンズ。
【0023】13.250nm〜900nmの波長領域
に対して80%以上の分光透過率を有することを特徴と
する前記1乃至4又は6乃至12の何れか1項に記載の
光学用レンズ。
【0024】14.前記珪素系樹脂がシリコーン樹脂で
あり、前記光学用レンズが該シリコーン樹脂からなるこ
とを特徴とする前記1乃至13の何れか1項に記載の光
学用レンズ。
【0025】15.前記シリコーン樹脂が熱硬化型であ
り、熱硬化反応に付加反応を用いて形成されたことを特
徴とする前記14記載の光学用レンズ。
【0026】16.前記熱硬化反応の触媒に白金化合物
を用いたことを特徴とする前記15記載の光学用レン
ズ。
【0027】17.400nm〜850nmの波長領域
において85%以上の透過率を有することを特徴とする
前記1乃至16の何れか1項に記載の光学用レンズ。
【0028】18.JIS−A硬度が85以上であるこ
とを特徴とする前記1乃至17の何れか1項に記載の光
学用レンズ。
【0029】19.少なくとも一方の光学面が非球面形
状を有することを特徴とする前記1乃至18の何れか1
項に記載の光学用レンズ。
【0030】20.光学面の両面が非球面形状を有する
ことを特徴とする前記19記載の光学用レンズ。
【0031】以下、本発明に用いられる珪素系樹脂につ
いて説明する。
【0032】本発明において、珪素系樹脂を有すると
は、光学用レンズを構成する成分のうち、少なくとも珪
素系樹脂をその一成分とするという意味であり、好まし
くは光学用レンズ成形品において珪素系樹脂が70重量
%以上、更には80重量%以上含有することが好まし
く、本発明の効果を損なわない範囲で、他の樹脂や各種
添加物が混入されたものも本発明に含まれるものであ
る。又、レンズの表面に種々の目的で各種コート層が設
けられていてもよい。
【0033】珪素系樹脂において、(R1SiO3/2
形をした珪素原子の数)/(珪素原子の全数)>0であ
り、(SiO4/2の形をした珪素原子の数)/(珪素原
子の全数)≧0であり、{(R1SiO3/2の形をした
珪素原子の数)+(SiO4/2の形をした珪素原子の
数)}×100/(珪素原子の全数)≧5%であると
は、珪素系樹脂を構成する珪素原子に少なくとも3官能
シロキサン単位であるR1SiO3/2の形をした珪素原
子が必ず存在し、4官能シロキサン単位であるSiO
4/2の形をした珪素原子は存在してもしなくても良い
が、その両者を合計した珪素原子の数は全珪素原子の数
に対して5%以上であるという意味である。なお、珪素
系樹脂とは、珪素原子を有する樹脂を意味する。
【0034】本発明は、優れた成形性、優れた耐熱性、
低残留複屈折、低吸水率、良好な光透過率等の特性を併
せ持つ、光学面の最小有効半径が0.03mm〜3.0
0mmの小型の光学用レンズを得ることができ、又その
光学用レンズを一度に多数個成形し得る、製造コストの
低減可能な工業的生産に非常に適した光学用レンズを見
いだしたものである。
【0035】ここで言う光学面の最小有効半径とは、有
効光学面の最外周と光学面の光軸に垂直な面への射影の
重心が最短となる距離を言う。例えば、光軸方向からみ
て円形の光学面は光学面最外周とその重心である円中心
との距離、即ち有効光学面の半径を最小有効半径と言
う。又、光軸方向からみて長方形の光学面は、長方形の
長辺上の光学面最外周と重心位置との最短距離、即ち短
辺長の半分を最小有効半径と言う。他の光学面について
も同様に考える。
【0036】特に、体積が100mm3以下の光学用レ
ンズに適用することが望ましく、その効果は絶大であっ
た。
【0037】本発明に用いられる珪素系樹脂中のR1S
iO3/2(R1は水素、水酸基、アミノ基、ハロゲン原
子又は有機基を示す。)単位は、即ち珪素系樹脂を構成
する全珪素原子の内、R1SiO3/2の形をした3官能
シロキサン単位をなす珪素原子が5〜90%であること
が好ましい。光学用レンズとして高い硬度を得るために
は3官能シロキサン単位をなす珪素原子が5以上%存在
することが好ましく、また耐衝撃性や脆さという観点か
らは3官能シロキサン単位をなす珪素原子を90%以下
とすることが好ましい。又、3官能シロキサン単位をな
す珪素原子が90%以上含有する成形用のオルガノポリ
シロキサンを安定に製造することは合成行程においてゲ
ル化等の問題を生じるため、非常に困難である。R1S
iO3/2の含有量は好ましくは30〜70%である。
【0038】3官能シロキサン単位をなす珪素原子に結
合するR1及び2官能シロキサン単位をなす珪素原子に
結合するR2、R3としては、各々水素原子、水酸基、
アミノ基、ハロゲン原子又は有機基を表す。
【0039】有機基としては同種のものでも異種のもの
でもよく、各々置換または未置換のアルキル基、アルケ
ニル基、アルキレン基、アリール基、シクロアルキル基
等を挙げることができる。
【0040】アルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ベンジル基、フェネチル
基、トリフロロメチル基、ベンジル基等が挙げられる。
【0041】アルケニル基としてはアリル基、ビニル
基、イソプロペニル基、ブテニル基、等が挙げられる。
好ましくは、ビニル基である。
【0042】アルキレン基としては、メチレン基、エチ
レン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられる。
【0043】アリール基としては、フェニル基、トリル
基、キシリル基、ナフチル基、クロロフェニル基、トリ
ブロモフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、フリル
基、チエニル基、ピリジル基等の基が挙げられる。
【0044】シクロアルキル基としてはシクロペンチル
基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル
基、等の基が挙げられる。
【0045】本発明の珪素系樹脂を有する光学用レンズ
は、広い波長領域において高い光透過率を得ることが可
能であり、珪素原子に結合された置換基の内、20mo
l%以上をアルキル基又は水素原子とすることによっ
て、250nm〜900nmの広い波長領域に対して8
0%以上の分光透過率を達成することが可能であり、特
に短波長領域の光透過率を向上させることができる。
【0046】本発明において、珪素原子に結合した置換
基の内、15〜100mol%を芳香族基とすることに
より、更に屈折率を向上することができ、芳香族基とし
てはアリール基が好ましく、更に好ましくはフェニル
基、トリル基、モノクロルフェニル基である。
【0047】3官能シロキサン(R1SiO3/2)の具
体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0048】S3−1 (CH3)SiO3/2 S3−2 (CH2=CH)SiO3/2 S3−3 (C65)SiO3/2 S3−4 (C611)SiO3/2 S3−5 (C107)CH2CH2SiO3/2 S3−6 (C62Br3CH2CH2)SiO3/2 S3−7 (C65CH2)SiO3/2 S3−8 −(CH2CH2)SiO3/2 3官能及び4官能シロキサン単位以外に、1官能シロキ
サン単位、2官能シロキサン単位及びシロキサン構造単
位以外の構造単位を含むことができる。
【0049】1官能シロキサン単位とは置換基を3つ有
するシロキサン単位であり、具体例としては次のような
ものが挙げられる。
【0050】(CH33SiO1/2、(CH32(CH2
=CH−)SiO1/2、(C65)(CH32Si
1/2、(C653SiO1/2、(C611)(CH32
SiO1/2、(C65CH2)(CH32SiO1/2、−
(CH2CH2)(CH32SiO1/2等を挙げることが
できる。
【0051】2官能シロキサン単位とは置換基を二つ有
するシロキサン単位であり、具体例としては次のような
ものが挙げられる。
【0052】(CH32SiO2/2、(CH3)(CH2
=CH)SiO2/2、(C65)(CH3)SiO2/2
(C652SiO2/2、(C611)(CH3)SiO
2/2、(C107CH2CH2)(CH3)SiO2/2、(C
65CH2)(CH3)SiO2/2、(C62Br3CH2
CH2)(CH3)SiO2/2、−(CH2CH2)(C
3)SiO2/2、−(CH2CH22SiO2/2等を挙げ
ることができる。
【0053】2官能シロキサン単位の含有率は、光学用
レンズに必要な硬度を低下させないために、60%以下
とすることが好ましく、機械的強度を与える点では5%
以上含有することが好ましい。
【0054】本発明でいうシロキサン構造単位以外の構
造単位とはシロキサン単位以外の珪素原子を含有する構
造単位をいう。具体的には、シラザン、ポリシラン、シ
ルフェニレン、シルアルキレン等のシロキサン結合以外
の結合を有する構造単位をいう。
【0055】各シロキサン単位の含有率は成形した後の
光学素子の固体高分解能29Si−NMRスペクトル(29
Si−MAS)を測定することにより精度良く求めるこ
とができる。
【0056】固体高分解能29Si−NMRスペクトルに
おける各構造単位に対応するピークの検出される化学シ
フト値の具体例を以下に示す。
【0057】 (CH33SiO1/2 6〜8ppm (CH32SiO2/2 −17.8〜−23.0ppm (CH3)SiO3/2 −65〜−66ppm (C65)SiO3/2 −78ppm SiO4/2 −105〜−106ppm 光学素子の固体高分解能29Si−NMRスペクトル(29
Si−MAS)においてそれぞれのピークの面積百分率
を測定することにより精度良く個々の構造単位の定量値
(mol%)を得ることができる。
【0058】本発明の珪素系樹脂を有する光学用レンズ
は、1種または複数のオルガノポリシロキサン、硬化
剤、触媒を金型に入れ硬化させる方法が好ましく用いら
れる。
【0059】硬化反応としては室温硬化反応、紫外線硬
化反応、電子線硬化反応、熱硬化反応を挙げることがで
きる。熱硬化反応が生産性の点で好ましい。
【0060】熱硬化反応としては脱水縮合、脱アルコー
ル縮合、脱水素縮合、パーオキサイド架橋、付加重合反
応が挙げられる。光学素子の光透過率を損なわないとい
う点で付加重合反応が好ましい。付加重合反応の触媒と
しては白金化合物が好ましく用いられる。
【0061】オルガノポリシロキサンの合成方法は従来
当業者によく知られているものであって公知である。例
えば、それぞれのシロキサン単位に対応したクロロシラ
ン、アルコキシシラン等の加水分解性シランを共加水分
解することにより得られる。
【0062】白金触媒を用いる付加重合反応により成形
する場合は、重量平均分子量300〜100000、末
端もしくは、側鎖にビニル基やアリル基等のアルケニル
基を有する1種または複数のオルガノポリシロキサン成
分と重量平均分子量300〜100000の1種、また
は複数のオルガノハイドロジェンポリシロキサン成分を
硬化剤として用いて100℃〜200℃の温度で10分
から3時間程度加熱硬化させ、成形するのが好ましい。
白金触媒の量は0.1ppmから1000ppmが好ま
しい。
【0063】硬化剤としてはオルガノハイドロジェンポ
リシロキサン以外に下記の一般式で示される、有機珪素
化合物を用いることもできる。
【0064】((CH32HSiO)a−Si(R6)
3-a−Q−Si(R6)3-a−(OSiH(CH32a 式中、R6は有機基を表し、Qは二価の芳香族炭化水素
基であり、aは1〜3の整数である。以下に具体例を示
す。
【0065】
【化1】
【0066】
【化2】
【0067】更に、下記一般式で示される有機珪素化合
物も用いることができる。
【0068】 R7(R8)(H)Si−Q−Si(H)(R8)R7 上記式中R7、R8はそれぞれ1価の炭化水素であり、
Qは芳香族炭化水素を含有する2価の有機基である。以
下に具体例を示す。
【0069】
【化3】
【0070】
【化4】
【0071】本発明に用いられる末端や側鎖にビニル基
やアリル基等のアルケニル基を有するオルガノポリシロ
キサンはクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ジメ
チルジクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフ
ェニルジクロロシラン等の公知のクロロシラン化合物と
分子内にビニル基やアリル基を有する公知のクロロシラ
ン化合物を各種の組み合わせで配合し、共加水分解、或
いは、アルコキシ化し、更に、縮合させることにより合
成することが出来る。
【0072】配合するクロロシラン化合物の種類、配合
比及び反応条件によりオルガノポリシロキサンの分岐及
び網目構造、反応性基の種類、量、分子量、粘度等を制
御することが可能であり、多様なオルガノポリシロキサ
ンを調整することが可能である。
【0073】各種のクロロシラン化合物はダウ・コーニ
ング・コーポレーション(米国)、信越化学工業(株)
等から市販されている。例えば、信越化学工業(株)の
珪素化合物試薬カタログには以下のクロロシラン化合物
が記載されている。
【0074】テトラクロロシラン(商品名、LS−1
0)、トリクロロシラン(商品名、LS−20)、メチ
ルトリクロロシラン(商品名、LS−40)、ビニルト
リクロロシラン(商品名、LS−70)、ジメチルジク
ロロシラン(商品名、LS−130)、メチルビニルジ
クロロシラン(商品名、LS−190)、トリメチルク
ロロシラン(商品名、LS−260)、ジビニルジクロ
ロシラン(商品名、LS−335)、ジメチルビニルク
ロロシラン(商品名、LS−380)、アリルジメチル
クロロシラン(商品名、LS−650)、4−クロロフ
ェニルトリクロロシラン(商品名、LS−915)、フ
ェニルトリクロロシラン(商品名LS−920)、シク
ロヘキシルトリクロロシラン(商品名、LS−97
0)、ベンジルトリクロロシラン(商品名、LS−14
65)、p−トルイルトリクロロシラン(商品名、LS
−1480)、メチルフェニルジクロロシラン(商品
名、LS−1480)、フェニルビニルジクロロシラン
(商品名、LS−1980)、ジメチルフェニルクロロ
シラン(商品名、LS−2000)、オクチルトリクロ
ロシラン(商品名、LS−2190)、メチルフェニル
ビニルクロロシラン(商品名、LS−2520)、トリ
フェニルクロロシラン(商品名、LS−6370)、ト
リベンジルクロロシラン(商品名、LS−6800)。
【0075】ビニル基やアリル基を末端や側鎖に有する
オルガノポリシロキサンとしては、下記平均組成式で示
されるものが例示される。
【0076】以下に具体例を示す。
【0077】以下の記載においてViはビニル基、Me
はメチル基、Chはシクロヘキシル基、Phはフェニル
基、Benzyはベンジル基、Tolyはトリル基、C
lPhはモノクロルフェニル基を示す。
【0078】(ViMe2SiO1/2a(PhSi
3/2b(Ph2SiO2/2c (Me3SiO1/2a(PhSiO3/2b(PhViS
iO2/2c(SiO4/2d (ViMe2SiO1/2a(MePhSiO2/2b(P
hSiO3/2c(Me3SiO1/2d (ViMe2SiO1/2a(MePhSiO2/2b(P
hSiO3/2c(Ph3SiO1/2d (ViMe2SiO1/2a(ViPhSiO2/2b(T
olySiO3/2c(Me3SiO1/2d (PhMe2SiO1/2a(MePhSiO2/2b(V
iMeSiO2/2c(PhSiO3/2d (Me3SiO1/2a(MeBenzySiO2/2
b(MeSiO3/2c(Ph2ViSiO1/2d (Me3SiO1/2a(MeViSiO2/2b(PhS
iO3/2)c((ClPh)SiO3/2d (Me3SiO1/2a(ChPhSiO2/2b(PhS
iO3/2c(ViPh2SiO1/2d (但し、a〜dは1未満の正の数であり、各式において
a〜dの合計は1.0である) これらのオルガノポリシロキサンは上記の式におけるそ
れぞれの構成単位に対応するオルガノハロシランを共加
水分解する公知の方法で得ることができる。
【0079】オルガノハイドロジェンポリシロキサンも
ビニル基やアリル基を末端や側鎖に有するオルガノポリ
シロキサンと同様に珪素原子に結合した水素原子を有す
る各種のクロロシラン化合物を用いて合成する事が出来
る。
【0080】例えば、両末端トリメチルシロキシ基封鎖
メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチ
ルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロ
ジェンポリシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイド
ロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン、両末端ト
リメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロ
キサン・ジフェニルシロキサン共重合体、(CH32
SiO1/2単位とSiO3/2単位とからなる共重合体、
(CH33SiO1/2単位と(CH32HSiO1/2単位
とSiO3/2単位とからなる共重合体、(CH32Si
HO1/2単位と(C653SiO1/2単位とSiO3/2
位とからなる共重合体等が挙げられる。
【0081】光学用レンズを作製する際に用いるオルガ
ノハイドロジェンポリシロキサン成分とビニル基やアリ
ル基を末端や側鎖に有するオルガノポリシロキサン成分
は、得られた光学用レンズの光透過率を高くするために
は十分に相溶していることが好ましい。
【0082】オルガノハイドロジェンポリシロキサンの
配合量はビニル基やアリル基を末端または側鎖に有する
オルガノポリシロキサン成分100重量部に対して5〜
300重量部用いることが好ましい。得られた光学用レ
ンズの硬度を充分高くするためには、オルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンの配合量が5重量部以上であるこ
とが好ましく、光透過率を向上する点でオルガノハイド
ロジェンポリシロキサンの配合量を増加することが好ま
しい。
【0083】硬化反応に付加重合反応を用いる際の反応
触媒として白金触媒が好ましく用いられるが、例えば白
金ブラック、塩化第二白金、塩化白金酸、塩化白金酸等
のアルコール変性物、塩化白金酸とオレフィン類との錯
体等が挙げられる。触媒の使用量は成分の合計量に対し
て好ましくは0.1〜1000ppm、更に好ましくは
5〜200ppmである。
【0084】本発明に用いられる珪素系樹脂を形成する
オルガノポリシロキサンとしては、平均組成式がR4a
(Cn2n+1bSiO(4-a-b)/2(ここで、R4は水素
原子、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子又はアルキル基
以外の有機基であり、a>0、b>0であり、0<a+
b<2であり、nは正の整数をあらわす。)で表される
オルガノポリシロキサンを含有する組成物から形成され
たものが好ましく、特にn=1、即ちメチル基が好まし
い。これは得られた光学用レンズが広い波長領域におい
て高い光透過率をうることができるからである。又、
a、bとしては各々0<a<1、0.5<b<2の範囲
であることが好ましい。
【0085】又、本発明に用いられる珪素系樹脂を形成
するオルガノポリシロキサンとしては、平均組成式がR
c(H)dSiO(4-c-d)/2(ここで、R5は水酸基、
アミノ基、ハロゲン原子又は有機基であり、c>0、d
>0であり、0<c+d<2である)で表されるオルガ
ノポリシロキサンを含有する組成物から形成されたもの
であることが好ましく、これは得られた光学用レンズが
広い波長領域において高い光透過率をうることができる
からである。又、c、dとしては各々0<c<1、0.
5<d<2の範囲であることが好ましい。
【0086】本発明に用いられる珪素系樹脂が、前記オ
ルガノポリシロキサンから形成されたシリコーン樹脂で
あり、前記光学用レンズが該シリコーン樹脂からなる光
学用レンズであることが最も好ましい態様である。
【0087】オルガノハイドロジェンポリシロキサン成
分、ビニル基やアリル基を末端または側鎖に有するオル
ガノポリシロキサン成分、触媒の他に光学用レンズの機
械的強度を向上させる目的で光学用レンズの光透過率を
低下させない範囲でヒュームドシリカ等の補強性充填剤
を用いても良い。また、成形品の硬度や粘弾性を調整す
る目的で平均分子量3000〜100000の鎖状のオ
ルガノポリシロキサンを第3のポリマー成分として用い
てもよい。
【0088】本発明に好ましく用いられる熱硬化性シリ
コーン樹脂よりなる光学用レンズを成形する際の成形方
法としては射出成形、押し出し成形、注型成形等の成形
法により成形することが可能である。
【0089】本発明の珪素系樹脂を有する光学用レンズ
を、光学面が非球面形状のレンズに適用することによ
り、本発明の種々の特性を持ち、なお且つ金型の転写性
も良好で、非球面形状のレンズの波面収差も良好な光学
用レンズが得られる。非球面形状のレンズは、少なくと
も一方の光学面が非球面形状であるものが好ましく、更
に好ましくは両面が非球面形状のものである。
【0090】本発明の珪素系樹脂を有する光学用レンズ
においては、JIS−A硬度が85以上の硬度を有する
機械強度の高い光学用レンズを得ることができる。
【0091】更に、本発明の珪素系樹脂を有する光学用
レンズは、光透過率を高める為に反射防止層を設けるこ
とができる。更に、基材また、表面の傷防止の為にハー
ドコート層を設けてもよい。
【0092】前述のごとく、光透過率を更にアップさせ
るために光学用レンズの表面に反射防止膜を施すことが
できる。反射防止膜としては、単層であっても、屈折率
の異なる薄膜を積層して得られる多層膜であってもよ
く、反射率の低減されるものであれば、無機物でも有機
物でも可能である。
【0093】しかし、表面の硬度や干渉縞の防止を重視
するためには、無機物から成る単層、または多層の反射
防止膜を設けることが最も好ましい。使用できる無機物
としては酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウ
ム、酸化チタニウム、酸化セリウム、酸化ハフニウム、
フッ化マグネシウム等の酸化物或いはフッ化物が挙げら
れる。
【0094】イオンプレーティング、真空蒸着、スパッ
タリング等のいわゆるPVD法によって施すことができ
る。
【0095】本発明の光学用レンズは基材が珪素系樹脂
である為、シリコーンハードコート剤を用いる際に、ハ
ードコート層と基材の接着性を高めるために常用される
プライマー層がなくてもよいという長所がある。
【0096】ハードコート層の好まし例として下記
(イ)、(ロ)を主成分とするコーティング組成物を塗
布硬化させたものが挙げられる。
【0097】(イ)少なくとも一種以上の反応性基を有
するシラン化合物の一種以上。
【0098】(ロ)酸化珪素、酸化アンチモン、酸化ジ
ルコニウム、酸化タングステン、酸化タンタル、酸化ア
ルミニウム等の金属酸化物微粒子、酸化チタン、酸化セ
リウム、酸化ジルコニア、酸化珪素、酸化鉄のうち二つ
以上を用いた複合金属酸化物微粒子酸化スズと酸化タン
グステンの複合金属微粒子で酸化スズ微粒子を被覆した
複合金属微粒子から選ばれる一種以上。
【0099】成分(ロ)はハードコート層の屈折率を調
整し、かつ、硬度を高めるために有効な成分である。ハ
ードコート層の厚みは通常0.2ミクロン〜10ミクロ
ン程度がよい。より好ましくは1ミクロン〜3ミクロン
程度である。
【0100】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げてこの発明
を更に具体的に説明する。
【0101】以下の記載においてViはビニル基、Me
はメチル基、Chはシクロヘキシル基、Phはフェニル
基、Benzyはベンジル基、Tolyはトリル基、C
lPhはモノクロルフェニル基を示す。
【0102】以下に実験に用いたビニル基やアリル基を
末端または側鎖に有するオルガノポリシロキサン成分1
〜8、及びオルガノハイドロジェンポリシロキサン成分
1〜3を示す。
【0103】これらのオルガノポリシロキサンは公知の
合成方法、すなわち、複数の加水分解性シラン化合物を
共加水分解することにより合成した。以下に具体的な合
成方法について示す。
【0104】オルガノポリシロキサン1 Vi(Me)2SiCl、(Ph)SiCl3、(Me)
3SiCl、(Ph)(Toly)SiCl2を混合した
後、水を加えて共加水分解した。水で十分に反応生成物
を洗浄後、減圧濃縮してオルガノポリシロキサン1を得
た。
【0105】更に、他のクロロシラン化合物を用いて組
み合わせを変えて、オルガノポリシロキサン2〜6を合
成した。合成後、29Si−NMR法、1H−NMR法、
ICP法によるSiの定量、及び有機元素分析法により
平均組成を求めた。
【0106】平均組成式RxSiO(4-x)/2を用いて平均
組成を示した。
【0107】オルガノポリシロキサン1 Vi0.05Ph1.10Toly0.20Me0.25SiO1.20 オルガノポリシロキサン2 Vi0.10Ph1.32Me0.06Ch0.10SiO1.21 オルガノポリシロキサン3 Vi0.10(ClPh)0.15Ph0.95Me0.50SiO1.15 オルガノポリシロキサン4 Vi0.08(Benzy)0.50Ph0.60Me0.48SiO
1.17 オルガノポリシロキサン5 Vi0.01Me1.97SiO1.01 オルガノポリシロキサン6 Ph1.93Vi0.01SiO1.03 オルガノポリシロキサン7 Vi0.04Me0.10Ph1.38SiO1.24 オルガノポリシロキサン8 Vi0.10Me1.50SiO1.20 オルガノハイドロジェンポリシロキサン1 両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェン
ポリシロキサン オルガノハイドロジェンポリシロキサン2 (CH2HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからな
る共重合体(共重合比8/2) オルガノハイドロジェンポリシロキサン3 H1.00Me0.38SiO1.31 有機珪素化合物−1 H(CH32SiOSi(OSi((CH32H))
(C65)C64Si(C65)OSi(OSi((C
32H))(CH32H 実施例1 オルガノポリシロキサン1を100重量部、オルガノポ
リシロキサン6を5重量部、オルガノハイドロジェンポ
リシロキサン1を10重量部及び塩化白金酸のイソプロ
パノール溶液(白金含有量0.2重量%)1重量部を混
合し、真空撹拌により脱泡して、シリコーン樹脂組成物
を調製した。このシリコーン樹脂組成物を、直径3m
m、20個取りのレンズ成形用金型に40気圧で注入
し、145℃で10分間加熱し、注型成形による片面非
球面形状のレンズ成形品を得た。金型からの離型性も良
好で、全て良品のレンズが得られた。また、物性評価用
に平板成形品(直径8cm、厚さ1.8mm)も作製し
た。平板成形品について、400nm〜850nmの領
域の光透過率を測定した結果、光透過率は85%以上で
あった。
【0108】実施例2 オルガノポリシロキサン1を100重量部、オルガノポ
リシロキサン6を5重量部、オルガノハイドロジェンポ
リシロキサン1を10重量部、塩化白金酸のイソプロパ
ノール溶液(白金含有量0.2重量%)1重量部を用い
て実施例1と同様にして片面非球面形状のレンズ成形品
を得た。金型からの離型性も良好で、全て良品のレンズ
が得られた。また、物性評価用に平板成形品(直径8c
m、厚さ1.8mm)も作製した。平板成形品につい
て、400nm〜850nmの領域の光透過率を測定し
た結果、光透過率は85%以上であった。
【0109】実施例3 オルガノポリシロキサン3を100重量部、オルガノポ
リシロキサン2を80重量部、オルガノハイドロジェン
ポリシロキサン1を20重量部及び塩化白金酸のイソプ
ロパノール溶液(白金含有量0.2重量%)1.1重量
部を混合し、真空撹拌により脱泡して、シリコーン樹脂
組成物を調製した。このシリコーン樹脂組成物を、直径
3mm、20個取りのレンズ成形用金型に注入し、15
0℃で15分間加熱し、注型成形による片面非球面形状
のレンズ成形品を得た。金型からの離型性も良好で、全
て良品のレンズが得られた。また、物性評価用に平板成
形品(直径8cm、厚さ1.8mm)も作製した。平板
成形品について、400nm〜850nmの領域の光透
過率を測定した結果、光透過率は85%以上であった。
【0110】実施例4 オルガノポリシロキサン4を100重量部、オルガノポ
リシロキサン2を80重量部、オルガノハイドロジェン
ポリシロキサン1を15重量部、有機珪素化合物−1を
5重量部及び塩化白金酸のイソプロパノール溶液(白金
含有量0.2重量%)1.1重量部を混合し、真空撹拌
により脱泡して、シリコーン樹脂組成物を調製した。こ
のシリコーン樹脂組成物を直径1mm、16個取りのレ
ンズ成形用金型に40気圧で注入し、150℃で15分
間加熱し、注型成形による両面非球面形状のレンズ成形
品を得た。金型からの離型成も良好で、全て良品のレン
ズが得られた。また、物性評価用に平板成形品(直径8
cm、厚さ1.8mm)も作製した。平板成形品につい
て、400nm〜850nmの領域の光透過率を測定し
た結果、光透過率は85%以上であった。
【0111】実施例5 オルガノポリシロキサン1を100重量部、オルガノポ
リシロキサン6を5重量部、オルガノハイドロジェンポ
リシロキサン2を10重量部及び塩化白金酸のイソプロ
パノール溶液(白金含有量0.2重量%)1重量部を混
合し、真空撹拌により脱泡して、シリコーン樹脂組成物
を調製した。以下実施例4と同様にして両面非球面形状
のレンズ成形品を得た。金型からの離型成も良好で、全
て良品のレンズが得られた。また、物性評価用に平板成
形品(直径8cm、厚さ1.8mm)も作製した。平板
成形品について、400nm〜850nmの領域の光透
過率を測定した結果、光透過率は85%以上であった。
【0112】実施例6 オルガノポリシロキサン1を30重量部、オルガノポリ
シロキサン5を100重量部、オルガノハイドロジェン
ポリシロキサン1を20重量部、塩化白金酸のイソプロ
パノール溶液(白金含有量0.2重量%)1.1重量部
を用いて実施例1と同様にして片面非球面形状のレンズ
成形品を得た。金型からの離型性も良好で、全て良品の
レンズが得られた。また、物性評価用に平板成形品(直
径8cm、厚さ1.8mm)も作製した。平板成形品に
ついて、400nm〜850nmの領域の光透過率を測
定し結果、光透過率は85%以上であった。
【0113】実施例7 オルガノポリシロキサン7を100重量部、オルガノポ
リシロキサン5を10重量部、オルガノハイドロジェン
ポリシロキサン1を20重量部、及び塩化白金酸のイソ
プロパノール溶液(白金含有量0.2重量%)1重量部
を混合し、真空撹拌により脱泡して、シリコーン樹脂組
成物を調製した。このシリコーン樹脂組成物を直径5m
m、20個取りのレンズ成形用金型に40気圧で注入
し、145℃で10分間加熱し、注型成形による両面非
球面形状のレンズ成形品を得た。また、物性評価用に平
板成形品(直径8cm、厚さ1.8mm)も作製した。
平板成形品について、400nm〜850nmの領域の
光透過率を測定した結果、光透過率は85%以上であっ
た。
【0114】実施例8 オルガノポリシロキサン8を100重量部、オルガノハ
イドロジェンポリシロキサン1を20重量部、及び塩化
白金酸のイソプロパノール溶液(白金含有量0.2重量
%)1重量部を混合し、真空撹拌により脱泡して、シリ
コーン樹脂組成物を調製した。このシリコーン樹脂組成
物を直径3mm、20個取りのレンズ成形用金型に40
気圧で注入し、145℃で10分間加熱し、注型成形に
よる両面非球面形状のレンズ成形品を得た。金型からの
離型性も良好で、全て良品のレンズが得られた。また、
物性評価用に平板成形品(直径8cm、厚さ1.8m
m)も作製した。平板成形品について、400nm〜8
50nmの領域の光透過率を測定した結果、光透過率は
85%以上であった。又、250nm〜900nmの領
域の光透過率を測定した結果、光透過率は80%以上で
あった。
【0115】実施例9 ハイドロジェンポリシロキサン3を100重量部、オル
ガノポリシロキサン8を20重量部、及び塩化白金酸の
イソプロパノール溶液(白金含有量0.2重量%)1重
量部を混合し、真空撹拌により脱泡して、シリコーン樹
脂組成物を調製した。このシリコーン樹脂組成物を直径
0.3mm、10個取りのレンズ成形用金型に40気圧
で注入し、145℃で10分間加熱し、注型成形による
両面非球面形状のレンズ成形品を得た。金型からの離型
性も良好で、全て良品のレンズが得られた。また、物性
評価用に平板成形品(直径8cm、厚さ1.8mm)も
作製した。平板成形品について、400nm〜850n
mの領域の光透過率を測定した結果、光透過率は85%
以上であった。又、250nm〜900nmの領域の光
透過率を測定した結果、光透過率は80%以上であっ
た。
【0116】比較例1 オルガノポリシロキサン6を100重量部、オルガノポ
リシロキサン1を10重量部、オルガノハイドロジェン
ポリシロキサン1を15重量部及び塩化白金酸のイソプ
ロパノール溶液(白金含有量0.2重量%)1.1重量
部を用いた以外は実施例1と同様にして片面非球面形状
のレンズ成形品を得た。離型性は良好であったが、硬さ
がやや低く光学用レンズとしてはやや不十分であった。
また、物性評価用に平板成形品(直径8cm、厚さ1.
8mm)も作製した。平板成形品について、250nm
における光透過率を測定した結果、光透過率は5%以下
であった。
【0117】比較例2 市販されているプラスチックレンズ用ポリメチルメタク
リレート樹脂であるアクリペットVH(三菱レイヨン
製)を用いて、直径3mm、16個取りのレンズ成形用
金型を用いて射出成形法により両面非球面形状のレンズ
成形品を得た。金型からの離型性が不十分で成形不良品
が16個中3個発生した。また、物性評価用に平板成形
品(直径8cm、厚さ1.8mm)も作製した。平板成
形品について、250nmにおける光透過率を測定した
結果、光透過率は5%以下であった。
【0118】比較例3 市販されているプラスチックレンズ用ビスフェノールA
タイプポリカーボネート樹脂であるユーピロンS200
0(三菱ガス化学製、数平均分子量24,000)を用
いて、直径1mm、10個取りのレンズ成形用金型を用
いて射出成形法により両面非球面形状のレンズ成形品を
得た。金型からの離型性が不十分で成形不良品が10個
中10個発生した。また、物性評価用に平板成形品(直
径8cm、厚さ1.8mm)も作製した。平板成形品に
ついて、250nmにおける光透過率を測定した結果、
光透過率は5%以下であった。
【0119】尚、レンズ成形品を構成する2官能、3官
能及び4官能シロキサン単位の含有率(%)、及び諸物
性を以下に示す方法により測定し、評価した。
【0120】レンズ成形品の2官能、3官能及び4官能
単位の含有率(%)の測定:成形品を液体窒素で凍結し
た後粉砕し固体高分解能FT−NMR装置を用いて、成
形品の29Si−NMRスペクトルを測定した。基本構成
単位のmol%を精度良く測定する為、測定法には定量
精度の高い29SiMASを用いた。以下に測定条件を示
す。
【0121】 装置 JEOL 270EXWB(日本電子社製) 測定核 29Si 観測周波数 53.54MHz 観測範囲 10000Hz データポイント データポイント8192、サンプリングポイント2048 測定法 29Si−MAS パルス幅 4.2μsec(29Si90度パルス) 積算繰り返し pd=20sec 積算数 6400回 試料回転数 5kHz 測定温度 室温 化学シフトの基準にはテトラメチルシランを用いた。
【0122】屈折率:アッベ屈折率計(アタゴ社製の商
品名2T)を用いて、成形品の屈折率を測定した。
【0123】複屈折性:自動複屈折測定機で位相差(n
m)を測定した。
【0124】光透過率:400nm〜850nmの領域
の光透過率を可視紫外分光光度計(日立自記分光光度
計)で測定した。又、250nm〜900nmの領域の
光透過率を紫外可視近赤外分光光度計(日本分光V57
0)で測定した。
【0125】耐熱性:成形品を150℃の乾燥機中に2
時間放置した後、目視及び「フィルム配向ビュアー」
(ユニチカリサーチラボ社の商品名)にて成形品を観察
した。
【0126】そして、変形、割れ、表面劣化、着色など
の変化が全く認められないものを○、いずれかが認めら
れたものを×とした。
【0127】硬さ:JIS7215に準じて、デュロメ
ーターを用いてJIS−A硬度を測定した。85以上の
ものについては○、85未満〜80以上のものについて
は△、80未満のものについてはプラスチックレンズと
しては硬さが不足しているので×とした。
【0128】飽和吸水率:JIS7209(プラスチッ
クの吸水率の測定法)に準拠し、直径8cm、厚さ1.
8mmの試験片を用いて測定した。
【0129】実施例1から9及び比較例1から3につい
て、プラスチックレンズ成形品の3官能及び4官能単位
の含有率(%)、屈折率、複屈折、硬さ、耐熱性、飽和
吸水率を測定し、その結果を表1に示した。
【0130】
【表1】
【0131】また、実施例1〜9のレンズ成形品につい
て、キセノンロングライフウェザーメータ(スガ試験機
社製WEL−6X−HC−EC)による耐光性試験(室
温、30日)を行ったところ、微細なクラックの発生も
着色も認められなかった。
【0132】
【発明の効果】本発明により屈折率が高く、複屈折が低
く、短波長領域での光透過率の高い光学特性に優れ、尚
かつ、耐熱性、低い吸水性、高い硬度を有し、優れた成
形性を有する小型の光学用レンズ、更には多数個を一度
に成形し得る、製造コストを低減可能な光学用レンズを
提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02C 7/02 G02C 7/02

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の条件式を満足する珪素系樹脂を有
    し、且つ、光学面の最小有効半径が0.03mm以上
    3.00mm以下であることを特徴とする光学用レン
    ズ。 (R1SiO3/2の形をした珪素原子の数)/(珪素原
    子の全数)>0 (SiO4/2の形をした珪素原子の数)/(珪素原子の
    全数)≧0 {(R1SiO3/2の形をした珪素原子の数)+(Si
    4/2の形をした珪素原子の数)}×100/(珪素原
    子の全数)≧5% ここで、R1は水素原子、水酸基、アミノ基、ハロゲン
    原子又は有機基である。
  2. 【請求項2】 前記光学用レンズの体積が100mm3
    以下であることを特徴とする請求項1記載の光学用レン
    ズ。
  3. 【請求項3】 前記珪素系樹脂は、5%≦(R1SiO
    3/2の形をした珪素原子の数×100)/(珪素原子の
    全数)≦90%を満足することを特徴とする請求項1又
    は2記載の光学用レンズ。
  4. 【請求項4】 前記珪素系樹脂は、5%≦(R2R3S
    iO2/2の形をした珪素原子の数×100)/(珪素原
    子の全数)≦60%を満足することを特徴とする請求項
    1又は2記載の光学用レンズ。ここで、R2、R3は各
    々水素原子、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子又は有機
    基である。
  5. 【請求項5】 前記珪素系樹脂に含まれる珪素原子に結
    合された置換基の内、15〜100mol%が芳香族基
    であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に
    記載の光学用レンズ。
  6. 【請求項6】 前記珪素系樹脂に含まれる珪素原子に結
    合された置換基の内、20mol%以上がアルキル基で
    あることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記
    載の光学用レンズ。
  7. 【請求項7】 前記アルキル基がメチル基であることを
    特徴とする請求項6記載の光学用レンズ。
  8. 【請求項8】 前記珪素系樹脂に含まれる珪素原子に結
    合された置換基の内、20モル%以上が水素原子である
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の
    光学用レンズ。
  9. 【請求項9】 前記珪素系樹脂は、平均組成式がR4a
    (Cn2n+1bSiO(4-a-b)/2(ここで、R4は水素
    原子、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子又はアルキル基
    以外の有機基であり、a>0、b>0であり、0<a+
    b<2であり、nは正の整数をあらわす。)で表される
    オルガノポリシロキサンを含有する組成物から形成され
    たことを特徴とする請求項1乃至4又は6乃至8の何れ
    か1項に記載の光学用レンズ。
  10. 【請求項10】 前記平均組成式R4a(Cn2n+1b
    SiO(4-a-b)/2中、n=1であることを特徴とする請
    求項9記載の光学用レンズ。
  11. 【請求項11】 前記オルガノポリシロキサンがアニケ
    ニル基を有することを特徴とする請求項9又は10記載
    の光学用レンズ。
  12. 【請求項12】 前記珪素系樹脂は、平均組成式がR5
    c(H)dSiO(4-c-d)/2(ここで、R5は水酸基、ア
    ミノ基、ハロゲン原子又は有機基であり、c>0、d>
    0であり、0<c+d<2である)で表されるオルガノ
    ポリシロキサンを含有する組成物から形成されたことを
    特徴とする請求項1乃至4又は8の何れか1項に記載の
    光学用レンズ。
  13. 【請求項13】 250nm〜900nmの波長領域に
    対して80%以上の分光透過率を有することを特徴とす
    る請求項1乃至4又は6乃至12の何れか1項に記載の
    光学用レンズ。
  14. 【請求項14】 前記珪素系樹脂がシリコーン樹脂であ
    り、前記光学用レンズが該シリコーン樹脂からなること
    を特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載の光
    学用レンズ。
  15. 【請求項15】 前記シリコーン樹脂が熱硬化型であ
    り、熱硬化反応に付加反応を用いて形成されたことを特
    徴とする請求項14記載の光学用レンズ。
  16. 【請求項16】 前記熱硬化反応の触媒に白金化合物を
    用いたことを特徴とする請求項15記載の光学用レン
    ズ。
  17. 【請求項17】 400nm〜850nmの波長領域に
    おいて85%以上の透過率を有することを特徴とする請
    求項1乃至16の何れか1項に記載の光学用レンズ。
  18. 【請求項18】 JIS−A硬度が85以上であること
    を特徴とする請求項1乃至17の何れか1項に記載の光
    学用レンズ。
  19. 【請求項19】 少なくとも一方の光学面が非球面形状
    を有することを特徴とする請求項1乃至18の何れか1
    項に記載の光学用レンズ。
  20. 【請求項20】 光学面の両面が非球面形状を有するこ
    とを特徴とする請求項19記載の光学用レンズ。
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