JP2000233105A - 多段式ろ過器 - Google Patents

多段式ろ過器

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JP2000233105A
JP2000233105A JP11035808A JP3580899A JP2000233105A JP 2000233105 A JP2000233105 A JP 2000233105A JP 11035808 A JP11035808 A JP 11035808A JP 3580899 A JP3580899 A JP 3580899A JP 2000233105 A JP2000233105 A JP 2000233105A
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filter cloth
container
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Michio Watanabe
道夫 渡邊
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れたろ過能力及び耐蝕性を持ち、コンパク
トな多段式耐蝕ろ過器を提供する。 【解決手段】 容器を、上蓋1、内缶2、底板4によっ
て構成する。上蓋1、内缶2、底板4の内面に、グラス
ライニング又はフッ素樹脂コーティングを施す。支持部
材7を、フッ素樹脂製の円形部材とし、中心部に開口部
7aを設ける。支持部材7の表裏両面に、リング状溝7
b、放射状溝7cを形成する。リング状溝7bから、開
口部7aに向かって、貫通穴7dを設ける。スペーサ1
7、ろ布9、支持部材7及びろ布9を、5段に重ね、各
段のろ布9の端部を、ろ布押さえ枠6によって押さえ
る。スペーサ17、ろ布9、支持部材7を、支持部材締
め付けボルト15によって締め付け固定する。ろ布押さ
え枠6を、押さえ枠締め付けボルト23によって締め付
け固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器内部に多段に
配置されたろ布やろ紙によって、原液中の不純物、結晶
等をろ過するためのろ過器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、原液を容器内に導入してろ過
するろ過器として、容器内にろ布を多段に配置した多段
式ろ過器が提案されている。このようなろ過器の一例
を、以下に説明する。すなわち、ステンレス製の中空容
器の側方に、原液の導入管が接続され、容器内部の中央
から下部にかけてろ液の排出管が配設されている。そし
て、容器内部には、排出管を軸として、ろ布の支持手段
が一定の間隔で多段に配置されている。個々の支持手段
は、2枚の円形のステンレス製ネットを上下に合わせ
て、断面の左右がくさび状となるように、スペーサによ
って2枚のネット間に排出管側(容器の中心側)が広
く、外周側(側壁側)が狭くなる空間を形成したもので
ある。ろ布は、このような支持手段の上下の表面を覆う
ように配置されている。なお、ステンレス製ネットの代
わりに、ステンレス板に多数の穴を形成したパンチング
メタル板を使用することもできる。
【0003】以上のような多段式ろ過器の一例における
ろ過手順は以下の通りである。すなわち、原液は、導入
管から容器内部に流入し、ろ布を通過することによって
ろ過される。そして、ろ布を通過したろ液は、支持手段
のネットの網目を通過して、2枚のネットの間の空間に
流入し、ネットの中心部に位置する排出管の内部に流れ
込み、容器下部から外部に排出される。
【0004】ところで、上述のように容器及びネットを
ステンレスその他の金属製としたろ過器を、塩酸等の酸
性物質を含み、温度が100℃を越えるような薬品のろ
過に用いる場合には、耐酸性が十分とはいえない。これ
に対処するため、ろ過器の本体となる容器に、ガラスラ
イニング若しくはフッ素樹脂コーティングを施し、ろ布
の支持手段としてフッ素樹脂を使用することが行われて
いる。かかる場合には、フッ素樹脂の強度的な問題か
ら、支持手段は上記のネットのような形状にすることが
できないため、容器の底面にのみフッ素樹脂性の穴空き
支持部材を一枚配置して、この支持部材をろ布で覆うこ
とによって、いわば1段式のろ過器として構成してい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ろ過器を製
作する場合には、ろ過面積を大きくしてろ過能力を高め
るとともに、装置全体をコンパクトに構成する必要があ
る。しかしながら、上述のような1段式のろ過器では、
多段式に比べてろ過面積が少なく、ろ過能力が不十分と
なる。一方、多段式のろ過器では、上述のように、コン
パクトな容器内にろ布を多段に配置できるので、ろ過面
積を大きくすることはできるが、耐酸性を確保できな
い。
【0006】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
コンパクトで、優れたろ過能力及び耐酸性を持つ多段式
ろ過器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、原液を導入する原液入口とろ液を排出
するろ液出口とを備えた容器内部に、複数の支持部材が
積層配置され、それぞれの支持部材にろ過手段が支持さ
れた多段式ろ過器において、以下のような技術的特徴を
有する。
【0008】すなわち、請求項1記載の発明は、前記容
器の内面には、耐酸性処理が施され、前記支持部材は、
耐酸性の材料によって形成され、前記支持部材には、前
記ろ液出口へ連通した開口部が設けられ、前記支持部材
には、前記ろ過手段によってろ過されたろ液を、前記開
口部に導く溝が形成されていることを特徴とする。以上
のような請求項1記載の発明では、原液入口から流入し
た原液は、ろ過手段を通過してろ液となり、支持部材に
形成された溝を通過して開口部へ流れ、ろ液出口から排
出される。ろ過手段は支持部材ごとに多数積層配置され
ているので、コンパクトな容器内に大きなろ過面積を確
保できるとともに、容器内部及び支持部材は耐酸性のあ
る材質で構成されているので、酸性物質を含む原液でも
ろ過することができる。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の多
段式ろ過器において、前記容器の内面には、ガラスライ
ニング若しくはフッ素樹脂コーティングが施され、前記
支持部材は、フッ素樹脂の成型材によって形成されてい
ることを特徴とする。以上のような請求項2記載の発明
では、容器の内面及び支持部材が、耐酸性、耐蝕性及び
耐熱性に優れた材質なので、酸性物質を含む原液でもろ
過が可能となるとともに、優れた耐久性が得られる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の多段式ろ過器において、前記支持部材に形成
された溝は、前記開口部を中心とする同心円状のリング
状溝と、前記リング状溝を前記開口部に連通する放射状
溝とを有することを特徴とする。以上のような請求項3
記載の発明では、ろ過手段によってろ過されたろ液は、
広範なリング状溝に流れ込み、放射状溝に集められて、
開口部からろ液出口へ排出される。従って、ろ液の回収
を効率良く行うことができる。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項3記載の多
段式ろ過器において、前記リング状溝及び前記放射状溝
は、前記支持部材の表面に形成されていることを特徴と
する。以上のような請求項4記載の発明では、前記リン
グ上部材及び放射状溝は、面積の広い支持部材の表面に
設けられているので、ろ液を広範な面積から回収するこ
とができ、効率のよいろ過が可能となる。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項3記載の多
段式ろ過器において、前記リング状溝及び前記放射状溝
は、前記支持部材の内部に形成され、前記支持部材に
は、前記支持部材の表面と前記リング状溝とを連通する
複数の貫通穴が形成されていることを特徴とする。以上
のような請求項5記載の発明では、ろ過手段によってろ
過されたろ液の流路が、支持部材内部に形成されている
ので、貫通穴から流入したろ液を漏れなく回収すること
ができ、効率のよいろ過が可能となる。
【0013】請求項6記載の発明は、請求項1〜5のい
ずれか1項に記載の多段式ろ過器において、各支持部材
の上下の空間に、前記原液を導入する導入部が設けられ
ていることを特徴とする。以上のような請求項6記載の
発明では、各支持部材には、上下両面からろ過圧力がか
かるので、強度的な問題がない。
【0014】請求項7記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれか1項に記載の多段式ろ過器において、前記支持部
材及び前記ろ過手段を締め付け固定する締め付けボルト
及びナットが設けられ、前記締め付けボルト及び前記ナ
ットのネジ部が、密封されていることを特徴とする。以
上のような請求項7記載の発明では、耐酸性、耐蝕性の
処理が困難な締め付けボルト及びナットのネジ部が、原
液から完全に隔離されるので、十分な耐酸性、耐蝕性が
得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】(1)第1の実施の形態 本発明の第1の実施の形態を、図1〜11を参照して以
下に説明する。
【0016】1−1.構成 1−1−1.容器 容器は、逆お椀型の上蓋1、筒状の内缶2、ジャケット
3及び底板4によって構成されている。上蓋1、底板4
及び内缶2には、それぞれフランジ部が形成され、パッ
キン28を挟んで、本体締め付けボルト23によって締
め付け固定されている。これらの上蓋1、底板4及び内
缶2の内面は、酸性薬液に耐えるように、グラスライニ
ング又はフッ素樹脂コーテイングが施されている。上蓋
1には、2つの開口が設けられ、一方には圧力計24が
接続された圧力計取付口ノズル1aが設けられ、他方に
は、大気開放バルブ25が接続された大気開放口ノズル
1bと、これから分岐して加圧用バルブ26が接続され
た加圧口ノズル1cが設けられている。なお、圧力計2
4は、耐薬品性を得るためにテフロン隔膜式とする。大
気開放バルブ25は、グラスライニング若しくはフッ素
樹脂製である。加圧用バルブ26は、グラスライニング
若しくはフッ素樹脂製であり、N2 若しくは空気によっ
て加圧するために、ホース接続ノズル27に取り付けら
れたホースを介して、ボンベ若しくはコンプレッサーに
接続されている。
【0017】ジャケット3は、内缶2の外周に設けら
れ、その内側には容器を蒸気によって加温するための中
空部分が形成されている。このジャケット3には、2つ
の口が設けられ、一方に蒸気が流入する蒸気入口ノズル
3aが形成され、他方に温水が排出されるドレン抜口ノ
ズル3bが形成されている。さらに、底板4の端部に設
けられた開口には、ろ過される前の原液が流入する原液
入口ノズル4aが取り付けられている。また、底板4の
中心部には、ろ過されたろ液が排出されるろ液出口4b
が設けられるともに、底板4の円周近傍には、複数の締
め付け用貫通穴4cが設けられている。
【0018】1−1−2.上方の5段の支持部材 支持部材7は、図2(A)〜(C)に示すように、フッ
素樹脂の成型品で、内部が充実した(中空でない)剛性
のある円形部材である。この支持部材7の中心部には、
円形の開口部7aが設けられている。この支持部材7の
断面は、図2(B)に示すように、左右の端部から中心
になるに従って厚みを増すくさび形となっている。そし
て、支持部材7の上下の表面には、図2(A)及び
(C)に示すように、リング状溝7bが同心円状に多数
形成されるとともに、これら複数のリング状溝7bを接
続するように、開口部7a側から円周側に延びた放射状
溝7cが形成されている。
【0019】さらに、図2(B)に示すように、リング
状溝7bの最も内側の溝からは、開口部7aの内壁面に
向かって、斜めの貫通穴7dが設けられている。従っ
て、全てのリング状溝7bは、放射状溝7cと貫通穴7
dを通じて、支持部材7の中心の開口部7aと連通して
いる。
【0020】1−1−3.底部支持部材 容器の底板4のすぐ上には、図1に示すように、底部支
持部材8が設けられている。この底部支持部材8は、図
3(A),(B)に示すように、フッ素樹脂製の円板形
状であり、その中心部には、円形の開口部8aが設けら
れている。この底部支持部材8の下面には、支持部材7
と同様に、リング状溝8b及び放射状溝8cが形成され
ている。
【0021】さらに、底部支持部材8には、多数の貫通
穴8dが設けられている。この貫通穴8の下端は、底部
支持部材8の下面に形成された複数のリング状溝8bの
いずれかに開口している。そして、このリング状溝8a
も、支持部材7と同様に、放射状溝8cを通じて、開口
部8aに連結されている。なお、底板4と底部支持部材
8との間には、支持部材用パッキン29が設けられてい
る。
【0022】1−1−4.支持部材及び底部支持部材の
積層構造 上述のように配置された底部支持部材8の上面には、図
1に示すように、フッ素樹脂製のろ過網10及びろ布9
が重ねて配置されている。これらのろ過網19及びろ布
9の中心には、底部支持部材8の開口部8aに対応した
穴が形成されている。そして、ろ布9の外縁上には、図
4(A),(B)に示すように、フッ素樹脂製、フッ素
樹脂コーティング若しくはガラスライニングされたリン
グ形状のろ布押さえ枠6が配置されている。このろ布押
さえ枠6の高さは、上方の5段の支持部材7の間隔に等
しい高さとなっている。また、ろ布押さえ枠6の側面に
は、外側から内側へ貫通した穴である導入部6aが、円
周方向に所定の間隔を保って複数個設けられている。
【0023】そして、底部支持部材8の中心部には、ろ
過網10及びろ布9を挟むように、フッ素樹脂製、フッ
素樹脂コーティング若しくはガラスライニングされた筒
状のスペーサ17がはめ込まれている。このスペーサ1
7は、図5(A),(B)に示すように、底部支持部材
8の開口部8aと同寸法の開口を有し、その内縁の上下
端には、上下に突出した係合部17aが設けられ、下面
の係合部17aは、底部支持部材8の開口部8aの縁に
設けられた凹部8eに係合している。このようなスペー
サ17の上には、支持部材7がはめ込まれている。つま
り、支持部材7の開口部7aの上下の縁には凹部7eが
設けられ、この凹部7eに、前記スペーサ17の上側の
係合部17aが係合することによって、支持部材7の位
置決めがなされている。
【0024】支持部材7の上下の面には、ろ布9が配置
されている。このろ布9は、その中心の穴側において
は、スペーサ17と支持部材7との間に挟み込まれ、外
周側においては、最下段のろ布押さえ枠6と、その上に
重ね合わされた2段目のろ布押さえ枠6との間に挟み込
まれている。なお、ろ布9は、あらかじめ支持部材7の
両面に配置しておき、支持部材7をスペーサ17上に配
置するのと一緒に、ろ布9がセットされるように行って
もよいし、下面のろ布9、支持部材7、上面のろ布9の
順に、一つずつ重ね合わせることによって行ってもよ
い。
【0025】以下、同様にして、上下両面にろ布9を配
置した支持部材7を、スペーサ17を挟んで重ね合わせ
ていくとともに、各段のろ布9の外周部を、各段の布押
さえ枠6の間に挟み込んで行く。
【0026】1−1−5.支持部材の中央部の締め付け
固定構造 上述のように積層された中央のスペーサ17と5段分の
支持部材7は、底板4のろ液出口4bから挿入したフラ
ンジ15a付きの支持部材締め付けボルト15によって
固定する。この支持部材締め付けボルト15は、図6
(A),(B)に示すように、上端の周囲にネジを切っ
たネジ部15b以外は、対酸性を確保するためにフッ素
樹脂コーティングされている。
【0027】支持部材締め付けボルト15の下端のフラ
ンジ15aは、ろ液排出用の短管16のフランジ16a
と底板4との間に挟み込まれ、短管16を固定するため
のボルトによって締めつけ固定されている。なお、この
短管16の内面は、グラスライニングされている。さら
に、支持部材締め付けボルト15のフランジ15aに
は、底板4の原液入口4aと短管16の内部とを貫通す
る孔15cが設けられている。なお、各フランジ15
a,16aと底板4との間には、密閉用のパッキンが配
置されている。
【0028】一方、図1に示すように、支持部材締め付
けボルト15の上端は、最上段のスペーサ17を貫通し
ている。そして、最上段の支持部材7の凹部7eには、
シーリング座板14の底部の係合部14aが係合してい
る。このシーリング座板14はフッ素樹脂製であり、図
7及び図8に示すように、支持部材締め付けボルト15
の上端が貫通した軸孔部14bを有している。シーリン
グ座板14の軸孔部14bの内面と支持部材締め付けボ
ルト15の外周との間には、密封用にO−リング31が
設けられている。
【0029】さらに、支持部材締め付けボルト15の上
端のネジ部15bには、フランジ13aを有する筒状の
特殊座金13が被せられ、この特殊座金13の上から締
め付け用ナット12が締め込まれている。この締め付け
用ナット12の締結力が、特殊座金13を介して、シー
リング座板14及びその下部の部材に均等に圧力を加え
ている。特殊座金13の外周には、ネジが切ってあり、
このネジの部分には、テフロン製の保護キャップ11が
ネジ込まれている。この保護キャップ11とシーリング
座板14とは、締結のために樹脂コーティングが不可能
な支持部材用締め付けボルト15及び締め付け用ナット
12のネジ部を、処理液から隔離するもので、保護キャ
ップ11の下面とシーリング座板14との間には、密封
用のO−リング30が設けられている。
【0030】1−1−6.ろ布押さえ枠の締め付け固定
構造 上述のように積み重ねられたろ布押さえ枠6及び底部支
持部材8と、これらに挟持されたろ布9は、底板4の複
数の締め付け用貫通穴4cからそれぞれ挿入されたフラ
ンジ22a付きの押さえ枠締め付けボルト22によって
固定する。この押さえ枠締め付けボルト22は、図9
(A),(B)に示すように、上端の周囲にネジを切っ
たネジ部22b以外は、対酸性を確保するために樹脂コ
ーティングされている。そして、押さえ枠締め付けボル
ト22の下端のフランジ22aは、密閉用のパッキンを
挟んで、ボルトによって底板4に対して締め付け固定さ
れている。
【0031】一方、図1及び図10(A),(B)に示
すように、上述のように積み重ねられたろ布押さえ枠6
の中で、最上段のものの上端には、水平に張り出したフ
ランジ状の締め付けリング5が設けられている。この締
め付けリング5は、押さえ枠締め付けボルト22の上端
が貫通した締め付け用貫通穴5aを有している。この締
め付けリング5の上面には、図11(C)に示すような
シーリング座板21が設けられている。シーリング座板
21は、フッ素樹脂製であり、押さえ枠締め付けボルト
22の上端が貫通した軸孔部22bを有し、この軸孔部
22bの内面と押さえ枠締め付けボルト22の外周との
間には、密封用にO−リング33が設けられている。
【0032】さらに、押さえ枠締め付けボルト22の上
端のネジ部22bには、図11(B)に示すような下部
にフランジ20aを有する筒状の特殊座金20が被せら
れ、この特殊座金20の上から締め付け用ナット19が
締め込まれている。この締め付け用ナット19の締結力
が、特殊座金20を介して、シーリング座板21及びそ
の下部の部材に均等に圧力を加えている。特殊座金20
の外周には、ネジが切ってあり、このネジの部分には、
図11(C)に示すようなフッ素樹脂製の保護キャップ
18がネジ込まれている。
【0033】この保護キャップ18とシーリング座板2
1とは、締結のために樹脂コーティングが不可能な押さ
え枠締め付けボルト22及び締め付け用ナット19のネ
ジ部を、処理液から隔離するもので、保護キャップ18
の下面とシーリング座板21との間には、密封用のO−
リング32が設けられている。なお、上述の押さえ枠締
め付けボルト22を含んだろ布押さえ枠6の締め付け用
の各部材は、容器の円周方向に沿って適当な間隔で複数
箇所設けられている。
【0034】1−2.作用 以上のような構成を有する本実施の形態のろ過作用は、
以下の通りである。なお、容器内の圧力は、圧力計24
を監視しながら、加圧用バルブ26及び大気開放バルブ
25を制御することにより行われる。すなわち、図1に
示すように、ろ過前の原液は原液入口ノズル4aを介し
て、容器内に導入される。そして、原液はろ布押さえ枠
6の側面に設けられた導入部6aを通過して、支持部材
7の上下に配設されたろ布9に到達する。
【0035】このとき、ろ布押さえ枠6は、各段の支持
部材7の間に設けられているので、導入部6aからの原
液によるろ過圧力は、5枚の支持部材7における上下の
両面にかかり、ろ過圧力に十分に耐えられる。また、底
部支持部材7は、上面からのみろ過圧力がかかるが、そ
の下面は底板4に密着されて支えられているので、同様
にろ過圧力に耐えることができる。
【0036】そして、原液はろ布9を通過することによ
ってろ過されたろ液となり、支持部材7に形成されたリ
ング状溝7bを流れ、放射状溝7c及び貫通穴7dを介
して、支持部材7の中心部の開口部7aに移動する。ま
た、このようなろ過の過程では、蒸気入口ノズル3aか
らジャケット3の内部に蒸気を流入させることによっ
て、容器の内部が加温される。さらに、ろ液は、開口部
7aから下方に落下して、底板4の中心のろ液出口4b
から、短管16を介して排出される。
【0037】1−3.効果 以上のような本実施の形態の効果は、以下の通りであ
る。すなわち、容器の内面その他の部材が、フッ素樹脂
により形成されるか、グラスライニング若しくはフッ素
樹脂コーティングが施されているので、優れた耐酸性、
耐蝕性及び耐熱性が得られる。従って、塩酸等の酸性物
質を含み、温度が100℃以上の薬品のろ過も十分に行
うことができるとともに、耐久性も向上する。
【0038】特に、保護キャップ11,18とシーリン
グ座板14,21と、その間に設けられたO−リング3
0〜33によって、樹脂コーティングが不可能な締め付
けボルト15,22及び締め付け用ナット12,19の
ネジ部が、処理液から完全に隔離されるので、十分な耐
酸性、耐蝕性が得られ、故障が生じにくく、装置寿命が
延びる。
【0039】また、支持部材7及び底部支持部材8は、
内部が充実したフッ素樹脂の成形品なので、十分な強度
が得られる。特に、支持部材7及び底部支持部材8は、
上述のように、原液の導入部6aとの位置関係で、ろ過
圧力に耐えるような多段配置がなされているので、強度
的な問題はない。
【0040】さらに、ろ布9が多数積層された構成とな
っているので、小さな容器であっても、ろ過面積が大き
くなり、コンパクトで優れたろ過能力が得られる。特
に、リング状溝7b,8b及び放射状溝7c,8cは、
支持部材7及び底部支持部材8の上下の表面全体に形成
されているので、ろ布9によってろ過されたろ液を広範
な面積から回収することができ、効率のよいろ過が可能
となる。
【0041】(2)第2の実施の形態 本発明の第2の実施の形態を、図12、図13を参照し
て以下に説明する。
【0042】2−1.構成 本実施の形態においては、図12、図13(A)〜
(C)に示すように、5段設けられた支持部材40が、
上下2枚の円板部41,42を重ね合わせて形成されて
いる。円板部41,42は、それぞれフッ素樹脂製で内
部が充実した剛性のある部材で、中心部には円形の開口
部41a,42aが設けられている。上部の円板部41
の接合面には、リング状溝41bが同心円状に多数形成
されるとともに、これら複数のリング状溝41bを接続
するように、開口部41aから円周側に延びた放射状溝
41cが設けられている。なお、リング状溝と放射状溝
は上下の円板部41,42の両方の接合面に形成しても
よい。
【0043】さらに、円板部41,42におけるリング
状溝41b,42bに対応する位置には、その厚み方向
に貫通する多数の貫通穴41d,42dが設けられてい
る。このような支持部材7は、2枚の円板部41,42
を重ね合わせた場合に、厚さ方向の中心部に、開口部4
1a,42aに連通する通路が形成される。ろ布9は、
図12に示すように、上下の円板41,42の表面に、
貫通穴41d,42dの入り口を覆うように配置されて
いる。その他の構成は、上記の第1の実施の形態と同様
である。
【0044】2−2.作用 以上のような本実施の形態の作用は、以下の通りであ
る。すなわち、原液はろ布9を通過することによってろ
過されたろ液となり、支持部材40に形成された貫通穴
41d,42dを介して、重ね合わせた2枚の円板部4
1,42の内部に形成されるリング状溝41bを流れ、
放射状溝41cを通過して開口部41a,42aに移動
する。その他の作用は、上記の第1の実施の形態と同様
である。
【0045】2−3.効果 以上のような本実施の形態によれば、第1の実施の形態
と同様の効果が得られるとともに、ろ布9によってろ過
されたろ液の流路が、支持部材40の内部に形成されて
いるので、貫通穴41d,42dから流入したろ液を漏
れなく回収することができ、効率のよいろ過が可能とな
る。また、開口部41a,42aへの流入路が1直線状
となるので流れがスムーズとなり、高速なろ過が可能と
なる。
【0046】(3)他の実施の形態 本発明は、上記のような実施の形態に限定されるもので
はなく、各部材の材質、形状、大きさ、数量等は適宜変
更可能である。例えば、上述のフッ素樹脂は、テフロン
(商品名)をはじめとするポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)であってもよいが、その他のフッ素樹脂で
あってもよい。また、支持部材7,40及び底部支持部
材8に形成する溝の形状は、上述の実施の形態に示した
ものには限定されず、例えば、開口部7a,8a,41
a,42aを中心として、全面に多数の放射状溝を形成
したものとすることも可能である。また、支持部材7,
40及びろ布9の積層数は、設計の段階で自由に増減変
更可能である。
【0047】さらに、本発明に使用されるろ過手段は、
ろ紙であってもよい。ろ過手段をろ紙にする場合には、
支持部材7の断面がくさび形でなく長方形状となるよう
にすれば、支持部材7の表面が水平となり、ろ紙が破れ
にくくなる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
コンパクトで、優れたろ過能力及び耐酸性を持る多段式
ろ過器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多段式ろ過器の第1の実施の形態を示
す縦断面図である。
【図2】図1の実施の形態における支持部材を示す平面
図(A)、断面図(B)、底面図(C)である。
【図3】図1の実施の形態における底部支持部材を示す
平面図(A)、底面図(B)である。
【図4】図1の実施の形態におけるろ布押さえ枠を示す
平面図(A)、断面図(B)である。
【図5】図1の実施の形態におけるスペーサを示す断面
図(A)、平面図(B)である。
【図6】図1の実施の形態における支持部材締め付けボ
ルトを示す断面図(A)、底面図(B)である。
【図7】図1の実施の形態における支持部材締め付けボ
ルトのネジ部の密閉構造を示す断面図である。
【図8】図7の密閉用部材の分解断面図であり、(A)
は保護キャップ、(B)は特殊座金、(C)はシーリン
グ座金である。
【図9】図1の実施の形態における押さえ枠締め付けボ
ルトを示す断面図(A)、底面図である。
【図10】図1の実施の形態における締め付けリングを
示す平面図(A)、断面図(B)である。
【図11】図1の実施の形態における押さえ枠締め付け
ボルトのネジ部を密閉する部材の分解断面図であり、
(A)は保護キャップ、(B)は特殊座金、(C)はシ
ーリング座金である。
【図12】本発明の多段式ろ過器の第2の実施の形態を
示す断面図である。
【図13】図12の実施の形態における支持部材を示す
平面図(A)、分解断面図(B)、底面図(C)であ
る。
【符号の説明】
1…上蓋 1a…圧力計取付口ノズル 1b…大気開放口ノズル 1c…加圧口ノズル 2…内缶 3…ジャケット 3a…蒸気入口ノズル 3b…ドレン排出ノズル 4…底板 4a…原液入口ノズル 4b…ろ液出口 4c,5a…締め付け用貫通穴 5…締め付けリング 6…ろ布押さえ枠 6a…導入部 7,40…支持部材 7a,8a,41a,42a…開口部 7b,8b,41b…リング状溝 7c,8c,41c…放射状溝 7d,8d,41d,42d…貫通穴 7e,8e…凹部 8…底部支持部材 9…ろ布 10…ろ過網 11,18…保護キャップ 12,19…締め付け用ナット 13,20…特殊座金 13a,15a,16a,20a,22a…フランジ 14,21…シーリング座金 14a,17a…係合部 14b,21b…軸穴部 15…支持部材締め付けボルト 15b,22b…ネジ部 15c…孔 16…短管 17…スペーサ 17a…係合部 22…押さえ枠締め付けボルト 23…本体締め付けボルト 24…圧力計 25…大気開放バルブ 26…加圧用バルブ 27…ホース接続ノズル 28…本体パッキン 29…支持部材用パッキン 30〜33…O−リング 41…上部円板部 42…下部円板部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原液を導入する原液入口とろ液を排出す
    るろ液出口とを備えた容器内部に、複数の支持部材が積
    層配置され、それぞれの支持部材にろ過手段が支持され
    た多段式ろ過器において、 前記容器の内面には、耐酸性処理が施され、 前記支持部材は、耐酸性の材料によって形成され、 前記支持部材には、前記ろ液出口へ連通した開口部が設
    けられ、 前記支持部材には、前記ろ過手段によってろ過されたろ
    液を、前記開口部に導く溝が形成されていることを特徴
    とする多段式ろ過器。
  2. 【請求項2】 前記容器の内面には、ガラスライニング
    若しくはフッ素樹脂コーティングが施され、 前記支持部材は、フッ素樹脂の成型材によって形成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の多段式ろ過器。
  3. 【請求項3】 前記支持部材に形成された溝は、前記開
    口部を中心とする同心円状のリング状溝と、前記リング
    状溝を前記開口部に連通する放射状溝とを有することを
    特徴とする請求項1又は請求項2記載の多段式ろ過器。
  4. 【請求項4】 前記リング状溝及び前記放射状溝は、前
    記支持部材の表面に形成されていることを特徴とする請
    求項3記載の多段式ろ過器。
  5. 【請求項5】 前記リング状溝及び前記放射状溝は、前
    記支持部材の内部に形成され、 前記支持部材には、前記支持部材の表面と前記リング状
    溝とを連通する複数の貫通穴が形成されていることを特
    徴とする請求項3記載の多段式ろ過器。
  6. 【請求項6】 各支持部材の上下の空間に、前記原液を
    導入する導入部が設けられていることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれか1項に記載の多段式ろ過器。
  7. 【請求項7】 前記支持部材及び前記ろ過手段を締め付
    け固定する締め付けボルト及びナットが設けられ、 前記締め付けボルト及び前記ナットのネジ部が、密封さ
    れていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の多段式ろ過器。
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