JP2000233970A - 高周波用誘電体磁器組成物、誘電体共振器、誘電体フィルタ、誘電体デュプレクサおよび通信機装置 - Google Patents

高周波用誘電体磁器組成物、誘電体共振器、誘電体フィルタ、誘電体デュプレクサおよび通信機装置

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JP2000233970A
JP2000233970A JP11036267A JP3626799A JP2000233970A JP 2000233970 A JP2000233970 A JP 2000233970A JP 11036267 A JP11036267 A JP 11036267A JP 3626799 A JP3626799 A JP 3626799A JP 2000233970 A JP2000233970 A JP 2000233970A
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JP
Japan
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dielectric
composition
duplexer
rare earth
input
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JP11036267A
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English (en)
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Tsutomu Tachikawa
勉 立川
Hitoshi Takagi
斉 高木
Hiroshi Tamura
博 田村
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】比誘電率が35〜50と大きく、Q値が200
00(1GHz)以上と大きく、共振周波数の温度係数
を0(ppm/℃)を中心に任意に制御できる、高周波
用誘電体磁器組成物を提供する。 【解決手段】モル比による組成式:yLn{Al1-x
(Mg2/3Ta1/3xa(3+3a)/2−(1−y)MTi
b1+2bで表わされる組成を有し、ペロブスカイト型結
晶相を主結晶とする。但し、Lnは希土類元素、MはC
a及び/又はSr、0.900≦a≦1.050、0.
950≦b≦1.050であり、xおよびyは、図1に
示す点A(x=0.550、y=0.400)、点B
(x=0.600、y=0.450)、点C(x=0.
900、y=0.450)、点D(x=0.900、y
=0.300)、点E(x=0.650、y=0.30
0)、点F(x=0.550、y=0.360)を結ぶ
多角形の範囲内にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波用誘電体磁
器組成物、並びにそれを用いた誘電体共振器、誘電体フ
ィルタ、誘電体デュプレクサおよび通信機装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば、携帯電話、パーソナル無線
機、衛星放送受信機などのように、マイクロ波やミリ波
などの高周波領域において利用される電子機器に搭載さ
れる誘電体共振器や誘電体フィルタや回路基板材料とし
て、誘電体磁器が広く用いられている。
【0003】このような高周波用誘電体磁器に要求され
る誘電特性としては、(1)誘電体中では電磁波の波長
が1/(εr1/2に短縮されるので、小型化要求への対
応として比誘電率(εr)が大きいこと、(2)誘電損
失が小さい、すなわちQ値が高いこと、(3)共振周波
数の温度安定性が優れている、すなわち共振周波数の温
度係数(τf)が0(ppm/℃)付近であること、な
どが挙げられる。
【0004】従来、この種の誘電体磁器組成物として
は、たとえば、Ba(Zn,Ta)O3系(特公昭58
−25068号公報参照)、Ba(Sn,Mg,Ta)
3系(特公平3−34164号公報参照)、(Zr,
Sn)TiO4系(特公平4−9267号公報参照)、
Ba2Ti920(特開昭61−10806号公報参照)
などの誘電体磁器組成物が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Ba
(Zn,Ta)O3系やBa(Sn,Mg,Ta)O3
の材料は、Q値は150000〜300000(1GH
zにおいて)と非常に大きいが、比誘電率(εr)が2
4〜30と比較的小さい。
【0006】一方、(Zr,Sn)TiO4系やBa2
920系の材料は、比誘電率(εr)が37〜40と比
較的大きく、Q値も50000〜60000(1GHz
において)と高い値を示すが、たとえば40を越えると
いった比較的大きな比誘電率(εr)を実現するのは困
難である。
【0007】近年、電子機器の低損失化や小型化の要求
が強まり、これに伴って、誘電体材料に関しても、さら
に優れた誘電特性、特に、高い比誘電率(εr)と高い
Q値を併せ持つ材料の開発に対する要求が強くなってき
ているが、このような要求に対して十分に応えることが
できていないのが現状である。
【0008】そこで、本発明の目的は、比誘電率
(εr)が35〜50と比較的大きく、Q値も2000
0(1GHzにおいて)以上と大きく、しかも、共振周
波数の温度係数(τf)を0(ppm/℃)を中心に任
意に制御できる、高周波用誘電体磁器組成物を提供する
ことにある。また、それを用いた誘電体共振器、誘電体
フィルタ、誘電体デュプレクサおよび通信機装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の高周波用誘電体磁器組成物は、希土類元素
(Ln)、Al、Mg、Ta、TiおよびM(M:Ca
およびSrのうちの少なくとも1種)を含み、 モル比による組成式:yLn{Al1-x・(Mg2/3Ta
1/3xa(3+3a)/2−(1−y)MTib1+2bで表わ
される組成を有し、aおよびbが、0.900≦a≦
1.050、0.950≦b≦1.050の範囲内にあ
り、xおよびyが、添付図1に示すx−y直交座標図に
おいて、点A(x=0.550、y=0.400)、点
B(x=0.600、y=0.450)、点C(x=
0.900、y=0.450)、点D(x=0.90
0、y=0.300)点E(x=0.650、y=0.
300)、点F(x=0.550、y=0.360)を
結ぶ多角形の線上または内部にあり、ペロブスカイト型
結晶相を主結晶とすることを特徴とする。
【0010】そして、前記xおよびyが、0.600≦
x≦0.900、0.330≦y≦0.420の範囲内
にあることを特徴とする。
【0011】また、本発明の高周波用誘電体磁器組成物
は、希土類元素(Ln)、Al、Mg、Ta、Tiおよ
びM(M:CaおよびSrのうちの少なくとも1種)を
含み、 モル比による組成式:zLn{Al1-x・(Mg(3+y)/6
Ti(1-y)/2Tay/3xa(3+3a)/2−(1−z)MT
b1+2bで表わされる組成を有し、a、b、x、yお
よびzが、0.900≦a≦1.050、0.950≦
b≦1.050、0.650≦x≦0.950、0.7
00≦y<1.000、0.325≦z≦0.500の
範囲内にあり、ペロブスカイト型結晶相を主結晶とする
ことを特徴とする。
【0012】そして、前記希土類元素(Ln)は、Y、
La、NdおよびSmのうちの少なくとも1種であるこ
とを特徴とする。
【0013】また、前記希土類元素(Ln)は、Laお
よびSmのうちの少なくとも1種であることを特徴とす
る。
【0014】また、本発明の誘電体共振器は、誘電体磁
器が入出力端子に電磁界結合して作動する、誘電体共振
器において、前記誘電体磁器は、上述の高周波用誘電体
磁器組成物からなることを特徴とする。
【0015】また、本発明の誘電体フィルタは、上述の
誘電体共振器に外部結合手段を含んでなることを特徴と
する。
【0016】また、本発明の誘電体デュプレクサは、少
なくとも2つの誘電体フィルタと、該誘電体フィルタの
それぞれに接続される入出力接続手段と、前記誘電体フ
ィルタに共通に接続されるアンテナ接合手段とを含んで
なる誘電体デュプレクサであって、前記誘電体フィルタ
の少なくとも1つが上述の誘電体フィルタであることを
特徴とする。
【0017】さらに、本発明の通信機装置は、上述の誘
電体デュプレクサと、該誘電体デュプレクサの少なくと
も1つの入出力接続手段に接続される送信用回路と、該
送信用回路に接続される前記入出力接続手段と異なる少
なくとも1つの入出力接続手段に接続される受信用回路
と、前記誘電体デュプレクサのアンテナ接続手段に接続
されるアンテナとを含んでなることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の一実施形態によ
る誘電体共振器1の基本的構造を図解的に示す断面図で
ある。
【0019】図2を参照して、誘電体共振器1は、金属
ケース2を備え、金属ケース2内の空間には、支持台3
によって支持された柱状の誘電体磁器4が配置されてい
る。また、入力端子5および出力端子6が、金属ケース
2に対して絶縁された状態で、金属ケース2によって保
持されている。
【0020】誘電体磁器4は、入力端子5および出力端
子6に電磁界結合して作動するもので、入力端子5から
入力された所定の周波数の信号だけが出力端子6から出
力される。
【0021】このような誘電体共振器1に備える誘電体
磁器4が、本発明に係る高周波用誘電体磁器組成物で構
成される。
【0022】なお、図2にはTE01δモードの誘電体
共振器を示したが、本発明の高周波用誘電体磁器組成物
は他のTEモードやTMモード、TEMモードなどの誘
電体共振器にも同様に用いることができる。
【0023】図3は、本発明の通信機装置の一例を示す
ブロック図である。この通信機装置10は、誘電体デュ
プレクサ12、送信回路14、受信回路16およびアン
テナ18を含む。送信回路14は、誘電体デュプレクサ
12の入力手段20に接続され、受信回路16は、誘電
体デュプレクサ12の出力手段22に接続される。ま
た、アンテナ18は、誘電体デュプレクサ12のアンテ
ナ接続手段24に接続される。この誘電体デュプレクサ
12は、2つの誘電体フィルタ26、28を含む。誘電
体フィルタ26、28は、本発明にかかる誘電体共振器
に外部結合手段を接続してなるものである。この実施例
では、たとえば、誘電体共振器1の入出力端子にそれぞ
れ外部結合手段30を接続して形成される。そして、一
方の誘電体フィルタ26は入力手段20とアンテナ接続
用手段24との間に接続され、他方の誘電体フィルタ2
8は、アンテナ接続用手段24と出力用手段22との間
に接続される。
【0024】本発明に係る高周波用誘電体磁器組成物
は、前述したように、希土類元素(Ln)、Al、M
g、Ta、TiおよびM(M:CaおよびSrのうちの
少なくとも1種)を含み、モル比による組成式:yLn
{Al1-x・(Mg2/3Ta1/3xa(3+3a)/2−(1
−y)MTib1+2bで表わされる組成を有し、a、
b、xおよびyの各々については、次のような範囲内に
ある。
【0025】まず、aについては、0.900≦a≦
1.050の範囲内にある。a<0.900の場合や、
a>1.050の場合は、Q値が低くなり、本発明の目
的を達成することができないからである。
【0026】bについては、0.950≦b≦1.05
0の範囲内にある。b<0.950や、b>1.050
の場合は、Q値が低くなるためである。
【0027】また、xおよびyについては、添付図1に
示すx−y直交座標図において、点A、B、C、D、
E、Fを結ぶ多角形の線上または内部にある。点A、F
を結ぶ線分の外側(多角形外)の場合には、焼結温度が
1500を超えて1600℃程度の高温になり、工業的
に大量生産するのに不都合なためである。点A、B、C
を結ぶ線分の外側(多角形外)の場合には、共振周波数
の温度係数(τf)が−50ppm/℃よりもマイナス
側にずれてしまうためである。点D、E、Fを結ぶ線分
の外側(多角形外)の場合には、共振周波数の温度係数
(τf)が+30ppm/℃よりも大きくなってしまう
ためである。点C、Dの外側(多角形外)の場合には、
Alを含有する効果が小さくなり、Q値が低くなるため
である。
【0028】また、xおよびyについて、より好ましく
は、0.600≦x≦0.900、0.330≦y≦
0.420の範囲が好ましい。共振周波数の温度係数
(τf)が0±30ppm/℃の特性を得ることができ
る。
【0029】また、本発明に係る高周波用誘電体磁器組
成物は、他の局面では、前述したように希土類元素(L
n)、Al、Mg、Ta、TiおよびM(M:Caおよ
びSrのうちの少なくとも1種)を含み、モル比による
組成式:zLn{Al1-x・(Mg(3+y)/6Ti(1-y)/2
Tay/3xa(3+3a)/2−(1−z)MTib1+2b
表わされる組成を有し、a、b、x、yおよびzの各々
については、次のような範囲内にある。
【0030】まず、aについては、0.900≦a≦
1.050の範囲内にある。a<0.900の場合や、
a>1.050の場合には、Q値が低くなり、本発明の
目的を達成することができないからである。
【0031】bについては、0.950≦b≦1.05
0の範囲内にある。b<0.950や、b>1.050
の場合は、Q値が低くなるためである。
【0032】また、xについては、0.650≦x≦
0.950の範囲内にある。x<0.650の場合には
焼結温度が1500を超えて1600℃程度の高温にな
り、工業的に大量生産するには不都合なためである。x
>0.950の場合には、Alを含有する効果が小さく
なり、Q値が低くなるためである。
【0033】yについては、0.700≦y<1.00
0の範囲内にある。y<0.700の場合には焼結温度
が1500〜1600℃となり、工業的に大量生産する
には不都合なためである。一方、y=1.000の場合
には、Q値を低下させずに共振周波数の温度係数(τ
f)をシフトさせる効果が期待できないからである。
【0034】また、zについては、0.325≦z≦
0.500の範囲内にある。z<0.325の場合に
は、共振周波数の温度係数(τf)が+30ppm/℃
より大きくなってしまい、z>0.500の場合には、
共振周波数の温度係数(τf)が−50ppm/℃より
マイナス側にずれてしまうからである。
【0035】また、本発明に係る高周波用誘電体磁器組
成物において、希土類元素(Ln)としては、Y、L
a、Nd、Smなどを用いることが好ましいが、これら
の中で、La、Smを用いることがより好ましい。L
a、Smを用いることにより、他の場合に比べて、Q値
をより高くすることができるからである。
【0036】なお、本発明に係る高誘電体磁器組成物に
おいて、この発明の目的を損なわない範囲で、さらに添
加物を少量加えてもよい。たとえば、SiO2、MnC
3、B23、NiO、CuO、Li2CO3などを0.
01〜1.0重量%添加した場合、焼成温度が20〜3
0℃低下するが、特性は大きく劣化しない。また、Nb
25、Sb23、V25、WO3などを1〜3重量%添
加することにより、比誘電率および温度特性の微調整が
可能となり、優れた誘電体磁器を得ることができる。
【0037】
【実施例】次に、本発明をより具体的な実施例に基づき
説明する。
【0038】(実施例1)出発原料として、高純度の希
土類酸化物(La23など)、酸化マグネシウム(Mg
O)、酸化タンタル(Ta25)、酸化アルミニウム
(Al23)、炭酸カルシウム(CaCO3)、炭酸ス
トロンチウム(SrCO3)、酸化チタン(TiO2)を
準備した。
【0039】次に、表1に示す組成式:yLa{Al
1-x・(Mg2/3Ta1/3xa(3+3a)−(1−y)M
Tib1+2b(ただし、yはモル比)で表わされる組成
物が得られるように、これら原料を調合した。また、表
2に示す組成式:yLn{Al1-x・(Mg2/3
1/3xa(3+3a)−(1−y)MTib1+2b(ただ
し、yはモル比)で表わされる組成物が得られるよう
に、これら原料を調合した。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】なお、表2に示した試料57〜74は、表
1の組成式中のLaの代わりに、表2の「希土類元素」
の欄に示した種々の希土類元素としたもので、試料57
〜68については、表1中の試料27に対応する組成を
有しており、試料69〜74については、表1中の試料
46に対応する組成を有している。
【0043】次に、これら調合済み原料の粉末を、ボー
ルミルを用いて16時間湿式混合した後、脱水、乾燥
し、その後、1100〜1300℃で3時間仮焼し、こ
の仮焼粉末に適量のバインダを加えて、再度、ボールミ
ルを用いて16時間湿式粉砕することにより、調製粉末
を得た。
【0044】次に、この調製粉末を1000〜2000
kg/cm2の圧力で円板状にプレス成形した後、14
00〜1500℃の温度で4〜10時間大気中で焼成
し、直径10mm、厚み5mmの焼結体を得た。
【0045】得られた焼結体について、測定周波数6〜
8GHzにおける比誘電率(εr)およびQ値を両端短
絡型誘電体共振器法で測定し、Q×f=一定則に従っ
て、1GHzのQ値に換算した。また、TE〔01δ〕
モード共振器周波数から、共振周波数の25℃〜55℃
間の温度係数(τf)を測定した。これらの結果を、表
1および表2に示す。なお、表1において、試料番号に
*を付したものは、本発明の範囲外のものである。
【0046】表1および表2から明らかなように、本発
明の範囲内にある試料によれば、マイクロ波帯において
比誘電率を大きな値に保ちながら高いQ値を得ることが
できる。
【0047】ここで、表1を主として参照しながら、本
発明の組成式:yLn{Al1-x・(Mg2/3
1/3xa(3+3a)/2−(1−y)MTib1+2b(た
だし、Lnは希土類元素、MはCaおよびSrのうちの
少なくとも1種)で表わされる組成物の限定理由を以下
に説明する。
【0048】まず、aについて、0.900≦a≦1.
050と限定したのは、a<0.900の場合には、試
料10および42のように、また、a>1.050の場
合には、試料18および50のように、ともにQ値が低
くなり本発明の目的を達成することができないからであ
る。
【0049】bについて、0.950≦b≦1.050
と限定したのは、b<0.950の場合には、試料12
および44のように、また、b>1.050の場合に
は、試料16および48のように、ともにQ値が低くな
るためである。
【0050】また、xおよびyについては、添付図1に
示すx−y直交座標図において、点A、Fを結ぶ線分の
内側(線分ABを含む、多角形内)としたのは、外側の
場合には、試料1〜3、40、41および52のよう
に、焼結温度が1500℃を超えて1600℃程度の高
温になり、工業的に大量生産するのに不都合なためであ
る。
【0051】点A、B、Cを結ぶ線分ABCの内側(線
分ABCを含む、多角形内)としたのは、外側の場合に
は、試料21および30のように、共振周波数の温度係
数(τf)が−50ppm/℃よりもマイナス側にずれ
てしまうからである。
【0052】点D、E、Fを結ぶ線分DEFの内側(線
分DEFを含む、多角形内)としたのは、外側の場合に
は、試料7、25および31のように、共振周波数の温
度係数(τf)が+30ppm/℃よりも大きくなって
しまうからである。
【0053】点C、Dを結ぶ線分CDの内側(線分CD
を含む、多角形内)としたのは、外側の場合には、Al
を含有する効果が小さくなり、Q値が低いためである。
たとえば、ほぼ同じ共振周波数の温度係数(τf)を示
す、試料39と8、26および32を比較するとわか
る。
【0054】また、xおよびyについて、0.600≦
x≦0.900、0.330≦y≦0.420とするこ
とにより、共振周波数の温度係数(τf)が0±30p
pm/℃の特性を得ることができ、より好ましい。
【0055】また、表1の試料27と表2の試料57〜
68の比較、および、表1の試料46と表2の試料69
〜74の比較から明らかなように、希土類元素としては
Y、Smを用いるのがより好ましく、このようにLa、
Smを用いることにより、Q値をより高くすることがで
きる。
【0056】(実施例2)出発原料として、高純度の希
土類酸化物(La23など)、酸化マグネシウム(Mg
O)、酸化タンタル(Ta25)、酸化アルミニウム
(Al23)、炭酸カルシウム(CaCO3)、炭酸ス
トロンチウム(SrCO3)、酸化チタン(TiO2)を
準備した。
【0057】次に、表3に示す組成式:zLa{Al
1-x・(Mg(3+y)/6Ti(1-y)/2Tay/3xa
(3+3a)/2−(1−z)MTib1+2b(ただし、zはモ
ル比)で表わされる組成物が得られるように、これらの
原料を調合した。また、表4に示す組成式:zLn{A
1-x・(Mg(3+y)/6Ti(1-y)/2Tay/3xa
(3+3a)/2−(1−z)MTib1+2b(ただし、zはモ
ル比)で表わされる組成物が得られるように、これらの
原料を調合した。
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】なお、表4に示した試料115〜132
は、表3の組成式中のLaの代わりに、表3の「希土類
元素」の欄に示した種々の希土類元素としたもので、試
料115〜126については、表3中の試料90に対応
する組成を有しており、試料127〜132について
は、表3中の試料110に対応する組成を有している。
【0061】次に、これら調合済み原料粉末を用いて、
その他は実施例1と同様にして、1400〜1500℃
で焼成して焼結体を得た。その後、実施例1と同様にし
て、比誘電率(εr)、Q値、および共振周波数の温度
係数(τf)を求めた。これらの結果を、表3および表
4に示す。なお、表3において、試料番号に*印を付し
たものは、本発明の範囲外のものである。
【0062】表3および表4から明らかなように、本発
明の範囲内にある試料によれば、マイクロ波帯において
比誘電率を大きな値に保ちながら高いQ値を得ることが
できる。
【0063】ここで、表3を主として参照しながら、本
発明の組成式:zLn{Al1-x・(Mg(3+y)/6Ti
(1-y)/2Tay/3xa(3+3a)/2−(1−z)MTib
1+2b(ただし、Lnは希土類元素、MはCaおよびS
nのうちの少なくとも1種)で表わされる組成物の限定
理由を以下に説明する。
【0064】まず、aについて、0.900≦a≦1.
050と限定したのは、a<0.900の場合には、試
料86および108のように、また、a>1.050の
場合には、試料94および114のように、ともにQ値
が低くなり本発明の目的を達成することができないから
である。
【0065】bについて、0.950≦b≦1.050
と限定したのは、b<0.950の場合には、試料88
および108のように、また、b>1.050の場合に
は、試料92および112のように、ともにQ値が低く
なるためである。
【0066】xについて、0.650≦x≦0.950
と限定したのは、x<0.650の場合には、試料75
および76のように、焼結温度が1500を超えて16
00℃程度の高温になり、工業的に大量生産するのに不
都合なためである。一方、x>0.950の場合には、
試料105と80および90を比較すると明らかなよう
に、Alを含有する効果が小さくなりQ値が低くなるた
めである。
【0067】yについて、0.700≦y<1.000
と限定したのは、y<0.700の場合には、試料77
のように、焼結温度が1500を超えて1600℃程度
の高温になり、工業的に大量生産するに不都合なためで
ある。一方、y=1.000の場合には、試料99〜1
01から明らかなように、Q値の低下を生じることな
く、比誘電率(εr)を増大させ、共振周波数の温度係
数(τf)を正側にシフトさせる効果が期待できないか
らである。
【0068】zについて、0.325≦z≦0.500
としたのは、z<0.325の場合、試料78のよう
に、共振周波数の温度係数(τf)が+30ppm/℃
より大きくなってしまい、z>0.500の場合には、
共振周波数の温度係数(τf)が、試料97のように、
−50ppm/℃よりもマイナス側にずれてしまうため
である。
【0069】また、表3の試料90と表4の試料115
〜126の比較、および、表3の試料110と表4の試
料127〜132の比較から明らかなように、希土類元
素としてはY、Smを用いるのがより好ましく、このよ
うにLa、Smを用いることにより、Q値をより高くす
ることができる。
【0070】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、比誘電率(εr)が35〜50と大きく、Q値
が20000以上と大きく、しかも、共振周波数の温度
係数(τf)を0(ppm/℃)を中心に任意に制御で
きる、高周波用誘電体磁器組成物を得ることができる。
【0071】したがって、このような組成を有する誘電
体磁器を用いて、誘電体共振器、誘電体フィルタ、誘電
体デュプレクサ、および通信機装置を形成することによ
り、それぞれ良好な特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の組成物を表わす組成式のパラメータ
x、yを特定するx−y直交座標図である。
【図2】本発明の一実施形態による誘電体共振器を図解
的に示す断面図である。
【図3】本発明の通信機装置一例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 誘電体共振器 2 金属ケース 4 誘電体磁器 5 入力端子 6 出力端子 10 通信機装置 12 誘電体デュプレクサ 14 送信回路 16 受信回路 18 アンテナ 20 入力手段 22 出力手段 24 アンテナ接続手段 26、28 誘電体フィルタ 30 外部結合手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 3/12 312 H01B 3/12 312 H01G 4/12 310 H01G 4/12 310 H01P 1/20 H01P 1/20 A 7/10 7/10 Fターム(参考) 4G031 AA03 AA04 AA05 AA08 AA09 AA11 AA15 AA29 BA09 5E001 AA01 AE00 AJ02 5G303 AA02 AA10 AB06 AB08 AB11 BA12 CA01 CB01 CB06 CB15 CB17 CB22 CB32 CB33 CB35 CB40 CB41 5J006 HC03 HC07 HC12 HC21 NA01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類元素(Ln)、Al、Mg、T
    a、TiおよびM(M:CaおよびSrのうちの少なく
    とも1種)を含み、 モル比による組成式:yLn{Al1-x・(Mg2/3Ta
    1/3xa(3+3a)/2−(1−y)MTib1+2bで表わ
    される組成を有し、 aおよびbが、 0.900≦a≦1.050 0.950≦b≦1.050 の範囲内にあり、 xおよびyが、添付図1に示すx−y直交座標図におい
    て、 点A(x=0.550、y=0.400) 点B(x=0.600、y=0.450) 点C(x=0.900、y=0.450) 点D(x=0.900、y=0.300) 点E(x=0.650、y=0.300) 点F(x=0.550、y=0.360) を結ぶ多角形の線上または内部にあり、 ペロブスカイト型結晶相を主結晶とすることを特徴とす
    る、高周波用誘電体磁器組成物。
  2. 【請求項2】 前記xおよびyが、 0.600≦x≦0.900 0.330≦y≦0.420 の範囲内にあることを特徴とする、請求項1に記載の高
    周波用誘電体磁器組成物。
  3. 【請求項3】 希土類元素(Ln)、Al、Mg、T
    a、TiおよびM(M:CaおよびSrのうちの少なく
    とも1種)を含み、 モル比による組成式:zLn{Al1-x・(Mg(3+y)/6
    Ti(1-y)/2Tay/3xa(3+3a)/2−(1−z)MT
    b1+2bで表わされる組成を有し、 a、b、x、yおよびzが、 0.900≦a≦1.050 0.950≦b≦1.050 0.650≦x≦0.950 0.700≦y<1.000 0.325≦z≦0.500 の範囲内にあり、 ペロブスカイト型結晶相を主結晶とすることを特徴とす
    る、高周波用誘電体磁器組成物。
  4. 【請求項4】 前記希土類元素(Ln)は、Y、La、
    NdおよびSmのうちの少なくとも1種であることを特
    徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の高周波用
    誘電体磁器組成物。
  5. 【請求項5】 前記希土類元素(Ln)は、Laおよび
    Smのうちの少なくとも1種であることを特徴とする、
    請求項1から3のいずれかに記載の高周波用誘電体磁器
    組成物。
  6. 【請求項6】 誘電体磁器が入出力端子に電磁界結合し
    て作動する、誘電体共振器において、前記誘電体磁器
    は、請求項1から5のいずれかに記載の高周波用誘電体
    磁器組成物からなることを特徴とする、誘電体共振器。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の誘電体共振器に外部結
    合手段を含んでなることを特徴とする、誘電体フィル
    タ。
  8. 【請求項8】 少なくとも2つの誘電体フィルタと、該
    誘電体フィルタのそれぞれに接続される入出力接続手段
    と、前記誘電体フィルタに共通に接続されるアンテナ接
    合手段とを含んでなる誘電体デュプレクサであって、前
    記誘電体フィルタの少なくとも1つが請求項7に記載の
    誘電体フィルタであることを特徴とする、誘電体デュプ
    レクサ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の誘電体デュプレクサ
    と、該誘電体デュプレクサの少なくとも1つの入出力接
    続手段に接続される送信用回路と、該送信用回路に接続
    される前記入出力接続手段と異なる少なくとも1つの入
    出力接続手段に接続される受信用回路と、前記誘電体デ
    ュプレクサのアンテナ接続手段に接続されるアンテナと
    を含んでなることを特徴とする、通信機装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3376933B2 (ja) 1998-12-24 2003-02-17 株式会社村田製作所 高周波用誘電体磁器組成物および誘電体共振器
CN1305804C (zh) * 2005-05-13 2007-03-21 北京工业大学 一种提高(Ta2O5)1-x(TiO2)x陶瓷的介电系数的方法
WO2011052720A1 (ja) * 2009-10-29 2011-05-05 京セラ株式会社 誘電体セラミックスおよび共振器

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