JP2000234060A - 接着性シリコーンエラストマーフィルム - Google Patents

接着性シリコーンエラストマーフィルム

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JP2000234060A
JP2000234060A JP11359311A JP35931199A JP2000234060A JP 2000234060 A JP2000234060 A JP 2000234060A JP 11359311 A JP11359311 A JP 11359311A JP 35931199 A JP35931199 A JP 35931199A JP 2000234060 A JP2000234060 A JP 2000234060A
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弘茂 沖之島
Tsutomu Kashiwagi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取扱いが簡単で、均一な形状のクリーンなフ
ィルムとして短時間に製造でき、使用時の工程を合理化
でき、しかも低弾性で十分な耐熱性、接着性及び加工性
を有する接着性シリコーンエラストマーフィルム、それ
を用いたシリコーンエラストマーフィルム被覆体及び構
造体を提供する。 【解決手段】 (A)例えば式: 【化1】 で示されるオイル状オルガノポリシロキサン、(B)光
増感剤、及び(C)アルコキシシラン及び/又はその部
分加水分解縮合物を含有する光硬化性シリコーンゴム組
成物をフィルム状に成形し、得られたフィルムを光硬化
させることにより得られる接着性シリコーンエラストマ
ーフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品の接着性
フィルムとして有用な接着性シリコーンエラストマーフ
ィルム、それを用いたシリコーンエラストマーフィルム
被覆体及び構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体デバイスのダイボンディン
グ用やTABテープの接着用途にエポキシ系の接着性フ
ィルムが使用されている。しかし、これらの接着性フィ
ルムは、耐熱性が不十分であり、また低弾性化が不可能
であるという問題を有する(高弾性体では、例えば2つ
の異種の基板間に接着層として貼り合わせて使用した場
合、熱的及び機械的応力を緩和し難く、製品の信頼性を
低下させる)。一方、シリコーン系の接着性フィルムは
一般に高耐熱性で低弾性であるが、十分な接着性と作業
性を有し、容易に製造できるものは知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、取扱
いが簡単で、均一な形状のクリーンなフィルムとして短
時間に製造でき、使用時の工程を合理化でき、しかも低
弾性で十分な耐熱性、接着性及び加工性を有する接着性
シリコーンエラストマーフィルム、それを用いたシリコ
ーンエラストマーフィルム被覆体及び構造体を提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)一般式
(I):
【0005】
【化2】 で示されるオルガノポリシロキサン、(B)放射線増感
剤、及び(C)一般式(III): Si(OR6)4 (III) (式中、R6 は非置換又は置換の低級アルキル基であ
る。)で示されるアルコキシシラン及びその部分加水分
解縮合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合
物、を含有する放射線硬化性シリコーンゴム組成物をフ
ィルム状に成形し、得られたフィルムを放射線硬化させ
ることにより得られる接着性シリコーンエラストマーフ
ィルムを提供する。
【0006】また本発明は、上記シリコーンエラストマ
ーフィルムで基体の一部又は全部を覆い、次いで加熱し
て該フィルムを硬化させることにより得られるシリコー
ンエラストマーフィルム被覆体を提供する。更に本発明
は、上記シリコーンエラストマーフィルムを二つの基体
間に挟み、次いで加熱して該フィルムを硬化させて両基
体を相互に結合させることにより得られる構造体を提供
する。更に本発明は、上記接着性シリコーンエラストマ
ーフィルムをダイと該ダイを装着すべき基体の所定箇所
との間に挟んで配置し、該フィルムを該ダイと基体との
間で加熱して硬化させる、ことを特徴とするダイボンデ
ィング方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】<接着性シリコーンエラストマー
フィルム>本発明の接着性シリコーンエラストマーフィ
ルムに使用される放射線硬化性シリコーンゴム組成物
は、下記(A)〜(C)成分を含有してなる。なお、本
発明で云う接着性シリコーンエラストマーフィルムは、
シートを含むものである。 (A)オルガノポリシロキサン:(A)成分のオルガノ
ポリシロキサンはベースポリマーとして使用される成分
であって、上記一般式(I)で表される。
【0008】一般式(I)において、R1は同一でも異なっ
てもよく、炭素原子数1〜9、好ましくは炭素原子数1
〜6の非置換又は置換の1価炭化水素基である。この1
価炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル
基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘ
プチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル
基等のアルキル基;シクロヘキシル基、シクロヘプチル
基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペ
ニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基
等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール
基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル
基等のアラルキル基;又はこれらの基の炭素原子に結合
した水素原子の少なくとも一部をハロゲン原子、シアノ
基等の置換基で置換した、クロロメチル基、シアノエチ
ル基、トリフルオロプロピル基などの基等が挙げられる
が、R1の50モル%以上がメチル基で、且つ25モル
%以下がフェニル基であるものが好ましい。
【0009】一般式(I)において、Xは上記一般式(II)
で表される基である。一般式(II)におけるR2は炭素原
子数2〜4の2価炭化水素基又は酸素原子であるが、耐
水性の点から好ましくは2価炭化水素基である。この2
価炭化水素基の具体例としては、エチレン基、プロピレ
ン基、メチルエチレン基、テトラメチレン基等の炭素原
子数2〜4のアルキレン基が挙げられるが、好ましくは
エチレン基である。
【0010】一般式(II)におけるR3は1〜3個、好ま
しくは2〜3個、更に好ましくは3個の(メタ)アクリ
ロイル基〔特に(メタ)アクリロイロキシ基〕を有する
炭素原子数4〜25の1価有機基である。R3における
(メタ)アクリロイル基の具体例としてはCH2=CHCOO
−、CH2=C(CH3)COO−、CH2=CHCO−、CH2=C(CH3)CO−
等のアクリル官能性基、メタクリル官能性基などが挙げ
られる。このような(メタ)アクリロイル基を含むR3
の1価有機基の具体例としては、CH2=CHCOOCH2CH 2−、
[CH2=C(CH3)COOCH2]3C−CH2−、(CH2=CHCOOCH2)3C−C
H2−、(CH2=CHCOOCH2)2C(C2H5)CH2−等の、1〜3個の
アクリロイロキシ基又はメタクリロイロキシ基で置換さ
れた炭素原子数1〜10、好ましくは炭素原子数2〜6
のアルキル基などが挙げられるが、好ましくはCH2=CHC
OOCH2CH2−、[CH2=C(CH3)COOCH2]3C−CH2−、(CH2=CH
COOCH2)3C−CH2−、(CH2=CHCOOCH2)2C(C2H5)CH2−、CH
2=C(CH3)COOCH2CH2−、[CH2=C(CH3)COOCH2]2C(C2H5)
−CH2−)及び(CH2=CHCOOCH2)[CH2=C(CH3)COOCH2]CH
−、更に好ましくは[CH2=C(CH3)COOCH2]3C−CH2−、(C
H 2=CHCOOCH2)3C−CH2−、(CH2=CHCOOCH2)2C(C2H5)CH2
−、(CH2=CHCOOCH2)[CH2=C(CH3)COOCH2]CH−である。
一般式(II)におけるR4は同一でも異なってもよく、炭
素原子数1〜9、好ましくは炭素原子数1〜6の非置換
又は置換の1価炭化水素基である。R4の1価炭化水素
基の具体例としては、一般式(I)におけるR1として例示
したものと同じものが挙げられるが、 R1の場合と同様
に、R4の50モル%以上がメチル基で、且つ25モル
%以下がフェニル基であるものが好ましい。一般式(II)
におけるR5は炭素原子数1〜18、好ましくは炭素原
子数1〜8の1価炭化水素基である。R5の1価炭化水
素基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基等のアルキ
ル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニ
ル基等のアリール基;アリル基、プロペニル基、ブテニ
ル基等のアルケニル基等が挙げられるが、好ましくはア
ルケニル基等の脂肪族不飽和基を除くものが使用され
る。また一般式(II)において、nは1〜3の整数、mは
0〜2の整数で、且つn及びmは1≦n+m≦3を満足
するが、n=1の時R3は複数個(即ち、2個又は3
個)の(メタ)アクリロイル基を有する。
【0011】一般式(I)において、Lは8〜10,00
0、好ましくは48〜1,000の整数である。一般式
(I)で示されるオルガノポリシロキサンとしては、具
体的に下記のものを例示することができる。
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】
【化9】
【0019】
【化10】
【0020】
【化11】
【0021】
【化12】
【0022】
【化13】
【0023】
【化14】
【0024】
【化15】
【0025】
【化16】
【0026】
【化17】
【0027】
【化18】
【0028】
【化19】
【0029】
【化20】
【0030】
【化21】
【0031】
【化22】
【0032】
【化23】
【0033】
【化24】 及び
【0034】
【化25】 〔上記式(1−1)〜(1−23)において、R’はメ
チル基、フェニル基又は3,3,3−トリフルオロプロ
ピル基を示し、Lは8〜10,000、好ましくは48
〜1,000の整数を示す。〕
【0035】(A)成分のオルガノポリシロキサンは感
放射線性基として−OR3基を有している〔即ち、分子
鎖両末端の各々に複数個(即ち、2〜9個)の(メタ)
アクリロイル基を有している〕ので、紫外線等の放射線
照射により容易に硬化するという特徴を持っている。こ
のオルガノポリシロキサンは単独で、又は2種以上組み
合わせて使用することができる。
【0036】上記一般式(I)のオルガノポリシロキサン
は、例えば、対応するクロロシロキサンと活性水酸基を
有する(メタ)アクリロイル官能性化合物との脱塩化水
素反応等により製造することができる。ここでクロロシ
ロキサンとしては下記式で表されるものが例示される。
【0037】
【化26】
【0038】活性水酸基を有する(メタ)アクリロイル
官能性化合物としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、メチロールプロパンジ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリ
ロキシプロパン等が例示されるが、目的とするオルガノ
ポリシロキサンが1つのケイ素原子に複数個(2〜9
個)の(メタ)アクリロイル基を有することが好ましい
ことから、メチロールプロパンジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート及
び2−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリロ
キシプロパンが好ましく、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレートが更に好ましい。
【0039】(B)放射線増感剤:(B)成分の放射線
増感剤としては、特に限定されないが、好ましくはベン
ゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニル
ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプ
ロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)
−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンなど
のベンゾイル化合物(又はフェニルケトン化合物)、好
ましくはカルボニル基のα−位の炭素原子上にヒドロキ
シ基を有するベンゾイル化合物(又はフェニルケトン化
合物);2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル
フォスフィンオキサイド、ビスアシルモノオルガノフォ
スフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾ
イル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィン
オキサイド等のオルガノホスフィンオキサイド化合物;
更にイソブチルベンゾインエーテル等のベンゾインエー
テル化合物;アセトフェノンジエチルケタール等のケタ
ール化合物;チオキサントン系化合物;アセトフェノン
系化合物等が例示される。これらは単独で又は2種以上
組み合わせて使用することができる。(B)成分の配合
量は、(A)成分100重量部に対して、通常0.5〜
10重量部、好ましくは1.0〜5.0重量部である。
【0040】(C)アルコキシシラン及び/又はその部
分加水分解縮合物:(C)成分のアルコキシシランは前
記一般式(III)で表され、接着助剤として各種基体に対
し良好な接着性を付与する成分である。一般式(III)に
おいて、R6は炭素原子数1〜6程度の、好ましくは1
〜4の低級アルキル基、又は炭素原子数1〜3個のアル
コキシ基で置換された炭素原子数1〜3個の低級アルキ
ル基である。該低級アルキル基の具体例としてはメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、
また上記アルコキシ置換低級アルキル基としては、メト
キシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、
エトキシエチル基等が挙げられる。
【0041】なお、アルコキシシランの部分加水分解縮
合物とは、該アルコキシ基の加水分解縮合反応によって
生成する、分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以
上のアルコキシ基が残存するシロキサン化合物(特に、
ケイ素原子数が2〜100個、好ましくは2〜30個程
度のシロキサンオリゴマー)を意味する。一般式(III)
のアルコキシシランもその部分加水分解縮合物も各々単
独で又は2種以上組み合わせて使用することができ、ま
た一般式(III)のアルコキシシランとその部分加水分解
縮合物とを混合して使用することもできる。(C)成分
の配合量は、(B)成分の場合と同様、(A)成分10
0重量部に対して、通常0.5〜10重量部、好ましく
は1.0〜5.0重量部である。
【0042】その他の任意成分:本発明で使用される放
射線硬化性シリコーンゴム組成物には、硬化時の収縮
率、得られる硬化物の熱膨張係数、機械的強度、耐熱
性、耐薬品性、難燃性、熱膨張係数、ガス透過率等を適
宜調整するために、必要に応じて各種添加剤を配合する
ことができる。添加剤としては、例えば、煙霧質シリ
カ、沈降性シリカ、溶融シリカ、粉砕シリカ、結晶シリ
カ、シリカエアロゲル、石英粉末、ガラス繊維、酸化
鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等
の無機質充填剤;ヒドロキノン、メトキシヒドロキノン
等の重合禁止剤(ポットライフ延長剤)等が挙げられ
る。また、各種基材に対する接着性をより速やかに発現
させるために、チタン酸エステル、チタンキレート化合
物等の有機チタン化合物を配合することもできる。
【0043】組成物の調製:本発明で使用される放射線
硬化性シリコーンゴム組成物は上記(A)〜(C)成分
及び必要に応じてその他の添加剤を混合することにより
調製される。こうして得られる放射線硬化性シリコーン
ゴム組成物は、用途に応じ低粘度(液状)からペースト
状又はコンパンド状が可能で、フィルム等の成形物への
加工が容易であり、また紫外線等の放射線により短時間
で硬化し、接着性のあるシリコーンエラストマー成型品
(硬化物)を与えるという特徴を持っている。
【0044】接着性シリコーンエラストマーフィルムの
製造:接着性シリコーンエラストマーフィルムは、上記
で得られたシリコーンゴム組成物が低粘度ならば、例え
ばフィルム又はシート状の金型へ流し込む等の方法でフ
ィルム又はシートに成形し、またシリコーンゴム組成物
が高粘度やコンパウンド状であれば、カレンダーロール
やインジェクション成形機等でフィルム又はシート状に
成形し、得られたフィルム状成型品に紫外線等の放射線
を短時間照射することにより製造される。なお、本発明
では上記組成物はフィルム状又はシート状に成形する
が、組成物自体は他のいかなる形状に成形することも可
能である。こうして得られる本発明の接着性シリコーン
エラストマーフィルムは、通常、必要に応じて、0.0
1〜2.00mmの範囲の厚さにされる。
【0045】放射線としては、紫外線、遠赤外線、電子
線、X線、γ線などが挙げられるが、装置の手軽さ、扱
いの容易性などから、紫外線を使用することが好まし
い。紫外線を発する光源としては、例えば高圧水銀灯、
超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク
ランプ及びキセノンランプ等が挙げられる。放射線の照
射量は、組成物の厚さによって異なり、例えば厚み2m
mに対して紫外線(ピーク:320〜390nm)を200〜2,400
mJ/cm2、好ましくは400〜1,600 mJ/cm2である。
【0046】用途:本発明の接着性シリコーンエラスト
マーフィルムは、各種電子部品の被覆剤、接着剤等、特
に接着剤、例えば半導体素子のダイボンディング剤とし
て有用である。
【0047】<シリコーンエラストマー被覆体及び構造
体>本発明のシリコーンエラストマー被覆体は、以上の
ようにして得られるシリコーンエラストマーフィルムで
基体の一部又は全部を覆い、次いで加熱して該フィルム
を硬化させることにより製造される。また本発明の構造
体は、シリコーンエラストマーフィルムを二つの基体
(例えば、物品の二つの部分)間に挟み、次いで通常圧
着下で、加熱して該フィルムを硬化させて両部分を相互
に結合させることにより製造される。シリコーンエラス
トマーフィルムは接着性を有するので、上記被覆体又は
構造体の接着層として有効に働く。ダイボンディングの
場合を例に説明すると、本発明の接着性シリコーンエラ
ストマーフィルムをダイと該ダイを装着すべき基体(リ
ードフレームやパッケージ)の所定箇所との間に挟んで
配置し、該フィルムを該ダイと基体との間で加熱して硬
化させる。こうしてダイボンディングが完了する。
【0048】これらの被覆体及び構造体の製造に使用さ
れる基体としては、特に限定されないが、シリコン、ガ
ラス、アルミニウム、ポリカーボネート、ポリイミド、
ガラスエポキシ等が例示できる。加熱温度は、通常60
〜200℃、好ましくは100〜180℃である。加熱
時間は通常1分〜2時間である。
【0049】
【実施例】以下に本発明を実施例によって説明する。な
お、例中、部は重量部、式中のMeはメチル基、Phは
フェニル基、Etはエチル基を表す。
【0050】〔実施例1〕攪拌装置、還流冷却器、滴下
ロート、乾燥空気導入器を取り付けた1,000mlの
反応装置に、下記平均式:
【0051】
【化27】 で示されるクロロオルガノポリシロキサン571g、2
−ヒドロキシ−1−アクリロキシ−3−メタクリロキシ
プロパン(商品名:NKエステル701−A、新中村化
学工業(株)製)47g、トルエン200ml、トリエ
チルアミン26g、及び重合禁止剤としてジブチルヒド
ロキシトルエン2000ppmを入れ、攪拌しながら、
70℃に昇温して7時間加熱、反応させた。反応液を放
冷後、濾過し、プロピレンオキサイド4gを添加し、室
温で1時間攪拌し、次いで100℃/30mmHgでス
トリップを行って下記式で示される透明なオイル状のオ
ルガノポリシロキサンを得た。
【0052】
【化28】
【0053】次にこのオルガノポリシロキサン100部
に2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン
−1−オン2部、2,4,6−トリメチルベンゾイルジ
フェニルフォスフィンオキサイド1部、テトラメトキシ
シラン3部を混合し、放射線硬化性オルガノポリシロキ
サン組成物を得た。
【0054】この組成物をNiメッキ金型(縦100m
m×横100mm、深さ1mm)に流し込み、80W/
cm2のメタルハライド水銀灯2灯を備えたコンベア炉
内で2秒間、紫外線を照射し(照射量800mJ/cm
2)、放射線硬化させた。得られた接着性シリコーンエ
ラストマーフィルムの硬さをJIS K6301に従っ
て測定した。なお、硬さはスプリング式A型試験機で測
定した。その結果を表1に示す。
【0055】次に、上記シリコーンエラストマーフィル
ムを縦25mm×横10mmに切り、基体(基板)とし
てアルミニウム、シリコンウエハ、ポリイミドフィル
ム、ガラス又はポリカーボネートの各2枚のテストピー
ス間に挟み、これを100gf/cm2で圧着し、15
0℃で60分間加熱硬化させて構造体を製造し、せん断
接着力を測定した。その結果を表2に示す。
【0056】〔実施例2〕テトラメトキシシランの代わ
りに下記式:
【0057】
【化29】 で示されるテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物
(メトキシシロキサンオリゴマー)を用いた他は実施例
1と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接
着性シリコーンエラストマーフィルム及び構造体を製造
し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1及
び表2に示す。
【0058】〔実施例3〕テトラメトキシシランの代わ
りに下記式:
【0059】
【化30】 で示されるテトラエトキシシランの部分加水分解縮合物
(エトキシシロキサンオリゴマー)を用いた他は実施例
1と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接
着性シリコーンエラストマーフィルム及び構造体を製造
し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1及
び表2に示す。
【0060】〔比較例1〕テトラメトキシシランを添加
しなかった他は実施例1と同様にして組成物を調製し、
この組成物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィ
ルム及び構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行っ
た。その結果を表1及び表2に示す。 〔比較例2〕テトラメトキシシランの代わりにアクリロ
キシプロピルトリメトキシシランを用いた他は実施例1
と同様にして組成物を調製し、この組成物を用いて接着
性シリコーンエラストマーフィルム及び構造体を製造
し、実施例1と同様の試験を行った。その結果を表1及
び表2に示す。 〔比較例3〕テトラメトキシシランの代わりに下記式:
【0061】
【化31】 で示されるメチルトリメトキシシランの加水分解縮合物
(メチル基含有メトキシシロキサンオリゴマー)を用い
た他は実施例1と同様にして組成物を調製し、この組成
物を用いて接着性シリコーンエラストマーフィルム及び
構造体を製造し、実施例1と同様の試験を行った。その
結果を表1及び表2に示す。
【0062】
【表1】 (注)JIS K6301に規定されるスプリング式A
型試験機で測定
【0063】
【表2】 (注)単位:kg/cm2
【0064】
【発明の効果】本発明の接着性シリコーンエラストマー
フィルムは、下記のような利点を有する。 (1)短時間で放射線硬化して得られるので、製造時間
が短縮できる上、均一な形状で得られるので、接着した
製品の品質を安定化でき、しかもクリーンなフィルムと
して得られる。 (2)加工性が良いので、カットにより定型の接着層を
形成することができる。 (3)低弾性であるため、2つの異なる基板の貼り合わ
せにおける熱的及び機械的応力を緩和し、接着した製品
の信頼性を向上できる。 (4)硬化物であるため、取扱いが簡単である。 (5)フィルム状成形品として供給されるため、使用時
の工程(接着した製品を製造する工程)が合理化でき
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 183/05 C09J 183/05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式(I): 【化1】 で示されるオルガノポリシロキサン、(B)放射線増感
    剤、及び(C)一般式(III): Si(OR6)4 (III) (式中、R6 は非置換又は置換の低級アルキル基であ
    る。)で示されるアルコキシシラン及びその部分加水分
    解縮合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合
    物、を含有する放射線硬化性シリコーンゴム組成物をフ
    ィルム状に成形し、得られたフィルムを放射線硬化させ
    ることにより得られる接着性シリコーンエラストマーフ
    ィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の接着性シリコーンエラ
    ストマーフィルムで基体の一部又は全部を覆い、次いで
    加熱して該フィルムを硬化させることにより得られるシ
    リコーンエラストマーフィルム被覆体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の接着性シリコーンエラ
    ストマーフィルムを二つの基体間に挟み、次いで加熱し
    て該フィルムを硬化させて両基体を相互に結合させるこ
    とにより得られる構造体。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の接着性シリコーンエラ
    ストマーフィルムをダイと該ダイを装着すべき基体の所
    定箇所との間に挟んで配置し、該フィルムを該ダイと基
    体との間で加熱して硬化させる、ことを特徴とするダイ
    ボンディング方法。
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