JP2000234253A - 嵩高性不織布、その製造方法およびこれを用いた清拭材 - Google Patents

嵩高性不織布、その製造方法およびこれを用いた清拭材

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JP2000234253A JP3522599A JP3522599A JP2000234253A JP 2000234253 A JP2000234253 A JP 2000234253A JP 3522599 A JP3522599 A JP 3522599A JP 3522599 A JP3522599 A JP 3522599A JP 2000234253 A JP2000234253 A JP 2000234253A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な用途に対応可能な表面に多数の畝状物
を有する意匠性や機能性に優れた嵩高性不織布を提供
し、さらには安価で、対象物に付着した様々な汚れを高
度に拭き取る清拭材を提供する。 【解決手段】 熱により熱収縮する性質を有する第1繊
維層の少なくとも片面に、第1繊維層が熱収縮する温度
では実質的に熱収縮しない第2繊維層を積層した繊維ウ
ェブに、高圧水流を1.5mm以下の間隔で噴射して予備
的に交絡させた後、開孔形成用支持体上に載置し、長手
方向と直交する方向に2〜15mm間隔で高圧水流を筋状
に噴射して、筋状の整列された開孔部を形成させた後、
加熱処理を施して、長手方向に延びる筋状の低密度領域
および畝状物が交互に存在する嵩高性不織布を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に多数の畝状
物を有する意匠性や機能性に優れた嵩高性不織布に関す
るものであり、乾式ワイパー、湿式ワイパー、台所や浴
室などの水まわりの洗浄ワイパーなどの清拭材、包装
材、面ファスナー雌材などに有用であり、特に嵩高性不
織布を利用した清拭材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱収縮率の異なる二つ以上の
繊維層を積層し、一方の繊維層を熱収縮させて、もう一
方の繊維層に凹凸を形成させた嵩高性不織布が種々提案
されている。例えば、特開昭60−17164号公報に
は長繊維不織布と熱収縮性の大きな不織布を積層し、長
繊維不織布の表面に畝を形成させた不織布が、また、特
開昭63−309657号公報には、感熱収縮性繊維と
非収縮性繊維とよりなり、感熱収縮性繊維の収縮発現に
より非収縮性繊維に撓みが生じて不織布表面に多数の畝
が形成された不織布が開示されている。また、本出願人
においても、特開平9−158022号公報のような筋
状の交絡部と交絡部以外の部分に畝状の凸部を多数形成
させた不織布を提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の不織布には以下の問題点がある。特開昭60−171
64号公報や特開昭63−309657号公報の不織布
は、いずれも二つの繊維層をニードルパンチングや高圧
柱状水流による交絡処理によって繊維層間を一体化させ
た後、一方の繊維層の熱収縮応力を利用してもう一方の
繊維層を「盛り上がらせる」ようにしたものであり、繊
維層の盛り上がりにより形成された畝状物は、不織布全
体にランダムに形成されている。これらを清拭材として
使用した場合、細かい塵や埃などは畝状物、あるいは畝
と畝の間の空間に捕集されるが、パン屑等の比較的大き
なごみについては、十分に捕集することができず、拭き
取る対象物に傷を与えたりする。
【0004】また、特開平9−158022号公報の不
織布は、筋状の交絡部と交絡部以外の部分に畝状の凸部
を形成させているので、筋状の交絡部に比較的大きなご
みを捕集できるが、筋状の交絡部は高密度領域が形成さ
れているため、ごみが筋状の交絡部に詰まり易く、清拭
材としての寿命が短い。本発明は、かかる課題を解決す
べくなされたものであり、様々な用途に対応可能な表面
に多数の畝状物を有する意匠性や機能性に優れた嵩高性
不織布を提供することを目的とし、さらには安価で、対
象物に付着した様々な汚れを高度に拭き取る清拭材を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の嵩高性不織布は、第1繊維層と第2繊維層
とが繊維同士の交絡により一体化されてなる不織布にお
いて、幅3mm以下の筋状の低密度領域が2〜15mm間隔
で長手方向に延びており、かつ第2繊維層の筋状間に畝
状物が存在することを特徴とする。かかる構成を採るこ
とにより、様々な用途に対応が可能な意匠性および機能
性に優れた不織布となる。
【0006】本発明の嵩高性不織布の第2繊維層の筋状
間における畝状物は、長手方向1cmあたり3個以上存在
することが望ましい。
【0007】本発明の嵩高性不織布における筋状の低密
度領域は、開孔部によって形成されていることが望まし
い。
【0008】本発明の嵩高性不織布における第1繊維層
は、最大熱収縮率が少なくとも50%の熱収縮性繊維が
熱収縮した繊維を30重量%以上含む繊維層であると、
第2繊維層に多数の畝状物が得られる点で望ましい。ま
た、第2繊維層は、第1繊維層の熱収縮する温度では実
質的に熱収縮しない繊維層であると、畝状物が容易に得
られる点で望ましい。
【0009】本発明の嵩高性不織布は、熱により熱収縮
する性質を有する第1繊維層の少なくとも片面に、第1
繊維層が熱収縮する温度では実質的に熱収縮しない第2
繊維層を積層し、これに高圧水流を1.5mm以下の間隔
で噴射して予備的に交絡させた予備交絡ウェブを開孔形
成用支持体上に載置し、長手方向と直交する方向に2〜
15mm間隔で高圧水流を筋状に噴射して、筋状の整列さ
れた開孔部を形成させた後、加熱処理を施すことによ
り、第1繊維層を熱収縮させ、筋状間の第2繊維層に畝
状物を形成させることにより製造することができる。
【0010】そして、本発明の嵩高性不織布は、清拭材
として使用するすることにより、安価で、対象物に付着
した様々な汚れを高度に拭き取ることができる。以下、
本発明の内容を説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の嵩高性不織布は、第1繊
維層と第2繊維層とが繊維同士の交絡により一体化され
てなる不織布において、幅3mm以下の筋状の低密度領域
が2〜15mm間隔で長手方向に延びており、かつ第2繊
維層の筋状間に畝状物が存在する構造である。本発明の
嵩高性不織布の形態の一例を図1に示す。ここでいう幅
3mm以下の筋状の低密度領域とは、第2繊維層に形成さ
れる畝状物に比べ、明らかに構成繊維本数の少ない列の
ことをいう。また長手方向とは、不織布製造工程におけ
る機械の配列方向のことをいう。これを図2および図3
に示す従来の表面に多数の畝状物を有する不織布と比較
すると、図2の不織布は、畝状物が不織布全体をランダ
ムに形成し、図3の不織布は、筋状の交絡部が高密度領
域を形成しており、本発明の嵩高性不織布とは明らかに
意匠性の異なった不織布となる。
【0012】本発明の嵩高性不織布において、筋状の低
密度領域の幅は、3mm以下が好ましく、より好ましく
は、1〜2mmである。低密度領域の幅が3mmを超える
と、筋の占める割合が多くなりすぎ、畝状物の効果が十
分に発揮されないからである。また、筋状の低密度領域
の間隔は、2〜15mm間隔が好ましい。より好ましく
は、3〜7mm間隔である。間隔が2mm未満であると、畝
状物の占める表面積が小さすぎ、15mmを超えると、不
織布全体に畝状物を形成させた従来の不織布と大差がな
いからである。
【0013】そして、筋状間における畝状物は、長手方
向1cmあたり3個以上存在することが好ましい。より好
ましくは、長手方向1cmあたり5〜8個である。畝状物
が3個未満であると、清拭材に使用した場合、細かいダ
ストを畝状物によって十分に捕集できないからである。
【0014】本発明の第1繊維層を構成する繊維の好ま
しい例として、熱によって収縮する熱収縮性繊維を挙げ
ることができる。本発明では、最大熱収縮率が少なくと
も50%である熱収縮性繊維を使用することが好まし
い。ここで最大熱収縮率とは、加熱された繊維が繊維の
形状を保ったままで示す熱収縮率のうちで最大のものを
いう。最大熱収縮率が50%未満では、第1繊維層の熱
収縮が不十分で第2繊維層に形成される畝状物の数が少
なくなり、嵩高性に乏しいものとなる。
【0015】本発明では、最大熱収縮率が少なくとも5
0%である熱収縮性繊維として、融解ピーク温度Tm
(℃)が、130<Tm<145の範囲内にあるエチレン
−プロピレンランダム共重合体を70重量%以上含む樹
脂からなる繊維を使用することが好ましい。ここで融解
ピーク温度とは、示差走査熱量計(DSC)により樹脂
の融解熱測定を行ったときにDSC曲線が最高値を示す
ときの温度をいう。融解ピーク温度が130℃未満であ
ると樹脂がゴム的弾性を示すようになり、繊維のカード
通過性が悪くなる。逆に145℃を超えると、繊維の熱
収縮性が通常のポリプロピレン程度となってしまうため
に好ましくない。
【0016】また、熱によって見かけの繊維長が短くな
る繊維として、熱収縮性繊維のほか、熱によって立体捲
縮を発現する潜在捲縮性繊維を使用することもできる。
本発明では、加熱により25mmあたり25個以上の立体
捲縮を発現するような繊維を使用することが好ましい。
25個未満では、繊維層全体を十分に収縮させることが
できないからである。好ましくは、30〜60個であ
る。かかる潜在捲縮性繊維を用いた場合、熱収縮した後
の第1繊維層は伸縮性を有するものとなるため、最終的
に得られる不織布には伸縮性が付与されることとなる。
【0017】熱収縮性繊維あるいは潜在捲縮性繊維は、
第1繊維層中に30重量%以上含まれていることが好ま
しい。30重量%未満では、第1繊維層の収縮が不十分
となるからである。これらの繊維が30重量%以上含ま
れていれば、第1繊維層にその他の繊維を混合すること
ができる。混合する繊維は特に限定されず、レーヨン等
の再生繊維、アセテート等の半合成繊維、アクリル系繊
維、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系繊維、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート等のポリエステル系繊維、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン系繊維等から任意に一あるい
は二以上選択して使用することができる。特に、前述の
エチレン−プロピレンランダム共重合体からなる繊維の
ように疎水性の繊維を使用する場合には、親水性繊維で
あるレーヨン繊維と混合して第1繊維層を構成すると、
高圧水流の衝撃による地合い不良が抑制され、高圧水流
による繊維同士の交絡が強固なものとなるので好まし
い。勿論、第1繊維層は熱収縮性繊維あるいは潜在捲縮
性繊維のみから構成されていてもよい。
【0018】第1繊維層の形態は、ステープル繊維から
なるパラレルウェブ、クロスウェブ、セミランダムウェ
ブ、ランダムウェブなどのカードウェブ、あるいは繊維
長25mm以下の短繊維からなる湿式抄紙ウェブやエアレ
イウェブ、長繊維からなるスパンボンド不織布、メルト
ブロー不織布など何れであってもよいが、加工性を考慮
すると、第1繊維層はステープル繊維からなるカードウ
ェブであることが好ましい。そして、第1繊維層の目付
は10〜30g/m2であることが好ましい。10g/m2未満
であると、均一な繊維ウェブを形成し難く、30g/m2
超えても、収縮率は変わらないからである。
【0019】次に、第2繊維層について説明する。第2
繊維層は第1繊維層の熱収縮により、多数の畝状物を形
成するものである。したがって、第2繊維層を構成する
繊維は、第1繊維層が熱収縮する温度において実質的に
収縮しないものであれば、素材等は特に限定されない。
例えば、レーヨン等の再生繊維、アセテート等の半合成
繊維、アクリル系繊維、ナイロン6、ナイロン66等の
ポリアミド系繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維等
から任意に一あるいは二以上選択して使用することがで
きる。繊維形状等も特に限定されず、複合繊維や異形断
面を有する繊維等を任意に使用することができる。
【0020】本発明の嵩高性不織布を例えばウェットテ
ィッシュあるいはタオル等の湿式ワイパーとして使用す
る場合は、第2繊維層を親水性繊維主体で構成すればよ
い。この中でもレーヨン繊維は吸水性に富み、一定長の
ステープル繊維の入手が容易であることから、その使用
が好ましい。また、台所や浴室等の水まわりの洗浄ワイ
パーとして使用する場合は、第2繊維層を親水性繊維や
アクリル系繊維20重量%以上で構成するのが好まし
い。さらに、乾式ワイパーとして使用する場合は、ポリ
エステルなど疎水性繊維の割合を適宜変更するとよい。
【0021】第2繊維層の形態も特に限定されず、例え
ばステープル繊維からなるパラレルウェブ、クロスウェ
ブ、セミランダムウェブ、ランダムウェブなどのカード
ウェブ、あるいは繊維長25mm以下の短繊維からなる湿
式抄紙ウェブやエアレイウェブ、長繊維からなるスパン
ボンド不織布、メルトブロー不織布など何れであっても
よい。そして、第2繊維層の目付は、用途に応じて適宜
決定すればよいが、後述する高圧水流噴射法での交絡性
を考慮すると、10〜60g/m2であることが好ましい。
【0022】第1繊維層と第2繊維層は、繊維同士の交
絡により一体化される。交絡により一体化する方法とし
ては、ニードルパンチ法、あるいは高圧水流噴射法など
が挙げられる。本発明においては、孔径0.05〜0.
5mmのオリフィスが長手方向と直交する方向に一定の間
隔をおいて穿設されたノズルから高圧水流を噴射する方
法が好ましい。このとき繊維同士の交絡強度を向上させ
るために、高圧水流を1.5mm以下の間隔で噴射して予
備的に交絡させて予備交絡ウェブを形成させるとよい。
このときの水圧は、1〜6MPa であることが好ましい。
水圧が1MPa 未満であると、繊維同士の交絡が十分とは
いえず、不織布表面に毛羽立ちが多くなる。水圧が6MP
a を超えると、繊維同士の交絡が大きく、緻密な不織布
となり、清拭材に使用した場合、ダストを捕集する空間
が十分に得られないからである。
【0023】次いで、上記予備交絡ウェブを開孔形成用
支持体上に載置し、長手方向と直交する方向に2〜15
mm間隔で高圧水流を筋状に噴射して、筋状に整列された
開孔部を形成させる。本発明において、筋状の低密度領
域の間隔は、オリフィスの間隔および熱収縮処理時の幅
方向への収縮率により、所定の間隔に調整される。また
このときの水圧は、3〜6MPa であることが好ましい。
水圧が3MPa 未満であると、鮮明な開孔が得られず、低
密度領域が形成され難い。また水圧が6MPa を超える
と、地合が乱れ易く、低密度領域における繊維の構成本
数が少なくなりすぎ、不織布強力が著しく低下するから
である。
【0024】開孔形成用支持体としては、例えば、モノ
フィラメントや金属線を織成して形成したパターンネッ
トや、突起物を設けたロール等が挙げられる。得られる
開孔形状は特に限定されず、円状、楕円状、菱形、長方
形等いずれであってもよい。開孔パターンは、開孔が長
手方向に1列、2列、あるいはそれらが混在して千鳥
状、格子状等で形成される。また開孔部は、孔径0.5
〜3mmであればよい。孔径が3mmを超えると、清拭材に
使用したときの捕集効果が不十分であり、0.5mm未満
であると、熱処理後に孔が消失してしまい、低密度領域
が形成されないからである。
【0025】続いて、この一体化された積層不織布に第
1繊維層における熱収縮性繊維が収縮する温度で加熱処
理を施して、第1繊維層を収縮させ、筋状間の第2繊維
層に畝状物を形成させる。一方、長手方向に配列された
開孔部は、収縮作用により、ランダムな方向に変形し、
その幅も収縮に応じて狭くなりながら筋状の低密度領域
を形成する。加熱処理の方法は特に限定されず、例え
ば、熱風貫通型乾燥機、ピンテンター等を用いて、不織
布をオーバーフィードさせながら処理するとよい。この
とき不織布の長手方向1cmあたりの畝状物の個数は、オ
ーバーフィード率(加工機の入口速度×100/加工機
の出口速度)により容易に調整することができる。例え
ばオーバーフィード率を大きくすると、得られる畝状物
は多くなり、オーバーフィード率は80%以上が好まし
く、より好ましくは、100〜140%である。また筋
状の低密度領域の幅は、ピンテンター等による幅規制や
熱処理温度、熱処理速度等により容易に調整することが
できる。
【0026】このようにして得られた嵩高性不織布は、
特に乾式ワイパー、湿式ワイパー、台所や浴室などの水
まわりの洗浄ワイパーなどの清拭材に使用すると効果的
であり、例えば、乾式ワイパーとして用いる場合、塵や
埃のような小さなごみは主として畝状部で捕集し、パン
屑のような比較的大きいごみは筋状の低密度領域で捕集
することができ、寿命の長いワイパーとなる。このとき
流動パラフィンなど界面活性剤を付着させてもよい。湿
式ワイパーとして用いる場合、親水性繊維を主体として
用いると、湿潤性に富み効果的であり、多量の汚れも筋
状の低密度領域で捕集し、保持できる。
【0027】水まわりの洗浄ワイパーとして用いる場
合、親水性に優れ、かつ親油性にも優れているアクリル
系繊維を主体とすることが好ましい。繊度は、0.3〜
3dtexが繊維の表面積の大きさと繊維の剛性の点で好ま
しい。また繊維の表面には、長さ方向に多数の溝条凹部
をもつ筋付きアクリル繊維が洗浄面から汚れを掻き取り
吸着する効果に優れており、筋付きアクリル繊維の表面
の筋状凹部は、繊維の周囲長10μmあたり長さ5μm
以上のものが3本以上あることが洗浄用不織布として好
ましい。このようなアクリル繊維は例えば、トレロンT
733(商品名、東レ株式会社製)がある。得られた洗
浄用ワイパーは、大量の汚れを主として筋状の低密度領
域で捕集し、部分的な小さな汚れは畝状物で捕集するこ
とができる。また、洗剤と併用した場合であっても、筋
状の低密度領域が洗剤の泡立ち性に寄与し、対象物をス
ムーズに洗浄することができる。
【0028】さらに、本発明の嵩高性不織布は、前記清
拭材以外にも、包装材、面ファスナー雌材などに利用す
ることができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の内容を実施例を挙げて具体的
に説明する。なお、得られた不織布の厚みおよび乾式時
のワイピング性(捕集率、保持率)は、それぞれ次のよ
うな方法で測定した。
【0030】[厚み]厚み測定機(商品名:THICKNESS
GAUGE モデル CR-60A 株式会社大栄科学精器製作所製)
を用い、得られた不織布に3g/cm2 の荷重を加えた状態
で測定した。
【0031】[ワイピング性] 捕集率:ガラス面上にパン粉0.5gを均一にばらま
き、花王(株)製フローリング用清掃具(拭き取り面積
10cm×26cm、柄の長さ34cm、重量235g)に予
め重量を測定した不織布を取り付け、拭き取り面上に5
00gの荷重を載置した状態で60cmの距離を移動さ
せ、1往復させた後の不織布の重量を測定し、拭き取り
前後の重量差を捕集量(g)とした。そして捕集量/
0.5を100倍したものを捕集率(%)とした。 保持率:上記で捕集した状態の清掃具を約10cmの高
さから5回落下させ、5回落下後の不織布重量と拭き取
り前不織布重量の重量差を保持量とした。そして保持量
/捕集量を100倍したものを保持率(%)とした。
【0032】[実施例1]第1繊維層として、融解ピー
ク温度(Tm)が138℃のエチレン−プロピレンランダ
ム共重合体からなり、最大熱収縮率が150℃で92
%、繊度2.2dtex、繊維長51mmの熱収縮性繊維をパ
ラレルカードにより目付10g/m2のカードウェブとなし
た。第2繊維層として、繊度1.7dtex、繊維長40mm
のレーヨン繊維を40重量%、繊度1.7dtex、繊維長
51mmのポリエチレンテレフタレート繊維を60重量%
を混綿し、パラレルカードで目付20g/m2のウェブを作
製し、第1繊維層上に積層した。
【0033】次いで、90メッシュの支持体上でこの積
層ウェブの第2繊維層側に、孔径0.12mmのオリフィ
スが0.6mm間隔で設けられたノズルから水圧3MPa の
高圧柱状水流を噴射し、繊維同士を予備交絡させて予備
交絡ウェブとなした。次に、開孔形成用支持体(日本フ
ィルコン(株)製平織物25メッシュ)上で第1繊維層
側に、孔径0.15mmのオリフィスが7mm間隔で設けら
れたノズルから水圧4MPa の高圧柱状水流を噴射し、長
手方向に1列および2列の混在した開孔部を筋状に形成
させた不織布を得た。
【0034】得られた不織布をピンテンターを用いて1
30℃、オーバーフィード率が130%、幅収縮率
{(入口幅−出口幅)×100/入口幅}が20%で3
0秒間熱処理を施し、熱収縮性繊維を収縮させて、図1
のような嵩高性不織布を得た。
【0035】[実施例2]予備交絡ウェブを開孔形成用
支持体(日本フィルコン(株)製平織物25メッシュ)
上で第1繊維層側に、孔径0.15mmのオリフィスが3
mm間隔で設けられたノズルから水圧3MPa の高圧柱状水
流を噴射した以外は、実施例1と同様の方法で嵩高性不
織布を得た。
【0036】[実施例3]オーバーフィード率を80%
とした以外は実施例1と同様の方法で、嵩高性不織布を
得た。
【0037】[実施例4]第2繊維層として、繊度1.
5dtex、繊維長38mmの筋付きアクリル繊維(トレロン
T733、東レ株式会社製)を用いた以外は実施例1と
同様の方法で嵩高性不織布を得た。
【0038】[比較例1]実施例1の積層ウェブに、9
0メッシュの支持体上で孔径0.13mmのオリフィスが
1mm間隔で設けられたノズルから水圧4MPa の高圧柱状
水流を噴射し、得られた不織布をピンテンターを用いて
130℃、オーバーフィード率130%、幅収縮率20
%で30秒間熱処理を施し、熱収縮性繊維を収縮させ
て、図2に示す不織布を得た。
【0039】[比較例2]予備交絡ウェブを90メッシ
ュの支持体上で第1繊維層側に、孔径0.15mmのオリ
フィスが7mm間隔で設けられたノズルから水圧4MPa の
高圧柱状水流を噴射した以外は、実施例1と同様の方法
で図3に示す不織布を得た。
【0040】実施例1〜4および比較例1、2の諸性能
を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】実施例1〜3の嵩高性不織布を乾式ワイパ
ーとして用いると、筋状の低密度領域にパン粉がかなり
付着しており、拭き取り性も軽く、良好であった。この
嵩高性不織布を水に浸し軽く絞って水きりし、湿式ワイ
パーとして汚れた手を拭いたところ、拭き残しなくきれ
いに拭き取ることができた。実施例4の嵩高性不織布を
水に浸し軽く絞って水きりし、カップを拭いたところ、
カップの茶渋も簡単に拭き取ることができた。一方、比
較例1、2の不織布は、いずれも拭き残しが多く、拭き
取り性は良好とはいえなかった。
【0043】
【発明の効果】本発明の嵩高性不織布は、幅3mm以下の
筋状の低密度領域が2〜15mm間隔で長手方向に延びて
おり、かつ第2繊維層において、筋状間に畝状物が存在
することにより、意匠性および機能性に優れた不織布と
なり、従来の不織布ではなし得なかった様々な用途に対
応が可能である。
【0044】特に、清拭材として用いた場合、筋状の低
密度領域が比較的大きなごみを選択的に捕集し、細かい
ごみは長手方向1cmあたり3個以上の多数の畝状物で捕
集することができ、あらゆる分野の清拭材として利用す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の嵩高性不織布の斜視図を示す。
【図2】従来の表面に多数の畝状物を有する不織布の斜
視図を示す。
【図3】従来の表面に多数の畝状物を有する別の不織布
の斜視図を示す。
【符号の説明】
1 嵩高性不織布 2 畝状物 3 低密度領域 4 高密度領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A44B 18/00 A44B 18/00 Fターム(参考) 3B074 AA02 AA08 AB01 AC02 AC03 3B100 DA00 4F100 AJ05B AK42B AK64A AL03A BA02 BA10A BA10B BA13 DC11A DC11B DD04B DD05A DD05B DG15A DG15B DG18B EC051 EC092 EJ422 GB15 GB71 GB90 JA03A JA03B JA13A JA13B JA15 YY00A YY00B 4L047 AA12 AA17 AA21 AB02 AB10 BA04 BD01 CA02 CB02 CC16 DA00 EA02 EA19

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1繊維層と第2繊維層とが繊維同士の
    交絡により一体化されてなる不織布において、幅3mm以
    下の筋状の低密度領域が2〜15mm間隔で長手方向に延
    びており、かつ第2繊維層の筋状間に畝状物が存在して
    いることを特徴とする嵩高性不織布。
  2. 【請求項2】 第2繊維層の筋状間における畝状物が、
    長手方向1cmあたり3個以上存在する請求項1記載の嵩
    高性不織布。
  3. 【請求項3】 筋状の低密度領域が、開孔部によって形
    成されている請求項1記載の嵩高性不織布。
  4. 【請求項4】 第1繊維層が、最大熱収縮率が少なくと
    も50%の熱収縮性繊維が熱収縮した繊維を30重量%
    以上含む繊維層である請求項1記載の嵩高性不織布。
  5. 【請求項5】 第2繊維層が、第1繊維層の熱収縮する
    温度では実質的に熱収縮しない繊維層である請求項1〜
    3のいずれかに記載の嵩高性不織布。
  6. 【請求項6】 熱により熱収縮する性質を有する第1繊
    維層の少なくとも片面に、第1繊維層が熱収縮する温度
    では実質的に熱収縮しない第2繊維層を積層し、これに
    高圧水流を1.5mm以下の間隔で噴射して予備的に交絡
    させた予備交絡ウェブを開孔形成用支持体上に載置し、
    長手方向と直交する方向に2〜15mm間隔で高圧水流を
    筋状に噴射して、筋状の整列された開孔部を形成させた
    後、加熱処理を施すことにより、第1繊維層を熱収縮さ
    せ、筋状間の第2繊維層に畝状物を形成させることを特
    徴とする嵩高性不織布の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5いずれかに記載の嵩高性不
    織布を使用した清拭材。
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