JP2000235275A - 電子写真用熱可塑性樹脂フィルム - Google Patents

電子写真用熱可塑性樹脂フィルム

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JP2000235275A
JP2000235275A JP11037970A JP3797099A JP2000235275A JP 2000235275 A JP2000235275 A JP 2000235275A JP 11037970 A JP11037970 A JP 11037970A JP 3797099 A JP3797099 A JP 3797099A JP 2000235275 A JP2000235275 A JP 2000235275A
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resin film
electrophotography
film
temperature
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Sanehiro Shibuya
修弘 渋谷
Ichiro Okawachi
一郎 大川内
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Yupo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電層の導電性の制御、安定性に優れること
により、鮮明な画像が得られ、連続排紙のできる電子写
真用紙を提供する。 【解決手段】 130℃、30分間以上における熱収縮
率が1.5%以下である熱可塑性樹脂フィルム基材
(i)の少なくとも片方の面に導電層(ii)を設け、
さらに導電層(ii)の上に画像受容層(iii)を設
けた電子写真用熱可塑性樹脂フィルムにおいて、画像受
容層(iii)表面の、温度23℃、相対湿度50%雰
囲気下における帯電圧半減期が0.5〜30秒の間にあ
ることを特徴とする電子写真用熱可塑性樹脂フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用紙に関
するものであり、更に詳しくは導電層の導電性の制御、
安定性に優れ、画像の鮮明性等に優れた電子写真用熱可
塑性樹脂フィルムに関するものである。本発明により得
られる電子写真用熱可塑性フィルムは、ヒートロール定
着式電子写真プロセス式プリンターで記録した時に画像
鮮明性及び排紙性に優れ、連続して安定した記録を可能
とする。
【0002】
【従来の技術】電子写真用紙として、パルプ系天然紙や
画像受容層を設けたプラスチックフィルムが用いられ、
普通電子写真複写機(PPC)またはレーザービームプ
リンター(LBP)によりトナー画像を形成し、これを
熱のエネルギーにより定着する方式等があり、一般記録
及び記録ラベル等使用されている。このような電子写真
方式においては、記録媒体としてプラスチックフィルム
や合成紙を使用した場合には、帯電のためにトナー定着
後の排紙時に紙詰まりを起こしたり、円筒状にカールし
たりして多数枚の連続印刷に支障をきたすことがあった
り、また、色濃度が不十分で印刷物の品位に影響を及ぼ
すという問題があった。このため上記の電子写真用紙に
導電層を設け、該導電層により表面抵抗を制御すること
が行われているが、表面抵抗値の制御ではレーザープリ
ンターに通紙したときの画像鮮明性、排紙性との対応が
とりにくく、試行錯誤的にレーザープリンター通紙によ
る電子写真用紙の状態を観察する必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解決するために、導電層の導電性の制御、
安定性に優れることにより、鮮明な画像が得られ、連続
排紙のできる電子写真用紙を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、130℃、3
0分間以上における熱収縮率が1.5%以下である熱可
塑性樹脂フィルム基材(i)の少なくとも片方の面に導
電層(ii)を設け、さらにその導電層の上に画像受容
層を設けた電子写真用熱可塑性樹脂フィルムにおいて、
前記画像受容層の23℃、相対湿度50%の雰囲気下に
おける帯電圧半減期が0.5〜30秒の間にあることを
特徴とする電子写真用熱可塑性樹脂フィルム、である。
【0005】(1)熱可塑性樹脂フィルム基材(i) 本発明の熱可塑性樹脂フィルム基材(i)において、使
用される熱可塑性樹脂としては、高密度ポリエチレン、
中密度ポリエチレン等のエチレン系樹脂、或いはプロピ
レン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリメチル−1
−ペンテン、エチレン−環状オレフィン共重合体、ナイ
ロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナ
イロン−6,12、ナイロン−6,T等のポリアミド系
樹脂、ポリエチレンテレフタレートやその共重合体、ポ
リエチレンナフタレート、脂肪族ポリエステル等の熱可
塑性ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、アタクテ
ィックポリスチレン、シンジオタクティックポリスチレ
ン、ポリフェニレンスルフィド等の熱可塑性樹脂が挙げ
られる。これらは2種以上混合して用いることもでき
る。これらの中でもポリオレフィン樹脂を用いることが
好ましい。
【0006】熱エネルギー定着型電子写真プリンターで
本発明の熱可塑性樹脂フィルム上に画像形成を行う場
合、プリント時のフィルムの変形を低減するという観点
から、本発明の熱可塑性樹脂フィルム基材に使用する熱
可塑性樹脂は、特にオレフィン系樹脂であって、その樹
脂のJIS−K7121−1987に示される示差走査
熱量分析による融解ピーク温度ないしはガラス転移温度
が130〜250℃、好ましくは50〜210℃の温度
範囲のものである。融解ピーク温度ないしはガラス転移
温度が130℃未満では、プリント後にフィルムの変形
が起こるケースがあり、またこれらの温度が250℃を
超える範囲では、成形加工性の面で高い温度が必要とな
り、熱劣化に関連する問題が生じやすい。
【0007】さらにポリオレフィン系樹脂の中でも、プ
ロピレン系樹脂が、耐薬品性、コストの面から好まし
い。かかるプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独
重合体でありアイソタクティックないしはシンジオタク
ティック及び種々の立体規則性を示すプロピレン単独重
合体、プロピレンを主成分とし、これと、エチレン、ブ
テン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1,4−メチルペ
ンテン−1等のα−オレフィンとの共重合体が使用され
る。この共重合体は、2元系でも3元系でも4元系でも
よく、またランダム共重合体でもブロック共重合体であ
ってもよい。
【0008】熱可塑性樹脂フィルム基材(i)の成形に
熱可塑性樹脂とともに使用される無機微細粉末として
は、炭酸カルシウム、焼成クレイ、シリカ、けいそう
土、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、アルミナ等で
あって、その平均粒径が0.01〜15μmのものが使
用される。熱可塑性樹脂フィルムがポリオレフィン系樹
脂フィルムである場合には、有機微粉末としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート、ナイロン−6、ナイロン−6,
6、ナイロン−6,T、環状オレフィンの重合体等のポ
リオレフィン樹脂の融点よりは高い融点(例えば170
〜300℃)ないしはガラス転移温度(例えば、170
℃〜280℃)を有するものが使用される。
【0009】更に必要により、安定剤、光安定剤、分散
剤、滑剤等を配合してもよい。安定剤として、立体障害
フェノール系やリン系、アミン系等の安定剤を0.00
1〜1重量%、光安定剤として、立体障害アミンやベン
ゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系などの光安定剤を
0.001〜1重量%、無機微細粉末の分散剤例えば、
シランカップリング剤、オレイン酸やステアリン酸等の
高級脂肪酸、金属石鹸、ポリアクリル酸、ポリメタクリ
ル酸ないしはそれらの塩等を0.01〜4重量%配合し
てもよい。
【0010】熱可塑性樹脂フィルム基材(i)は、単層
であっても、ベース層と表面層の2層構造であっても、
ベース層の表裏面に表面層が存在する3層構造であって
も、また、ベース層と表面層間に他の樹脂フィルム層が
存在する多層構造であってもよく、ベース層が無延伸、
一軸延伸、または、二軸延伸であり、ベース層の少なく
とも片面に一軸延伸ないしは二軸延伸された表面層が存
在する多層構造であってもよく、さらには、基材(i)
は、熱可塑性樹脂40〜100重量%、無機および/ま
たは有機微細粉末0〜60重量%を含有するものでも良
い。
【0011】熱可塑性樹脂フィルム基材(i)を形成す
る熱可塑性樹脂フィルムが単層のポリオレフィン系樹脂
フィルムであり、無機及び/又は有機微細粉末を含有す
る場合は、通常ポリオレフィン系樹脂40〜99.5重
量%、無機及び/又は有機微細粉末60〜0.5重量%
を含有し、好ましくはポリオレフィン系樹脂50〜97
重量%、無機及び/又は有機微細粉末50〜3重量%を
含有する。熱可塑性樹脂フィルムが多層構造であって基
材層及び表面層が無機及び/又は有機微細粉末を含有す
る場合は、通常基材層がポリオレフィン系樹脂40〜9
9.5重量%、無機及び/又は有機微細粉末60〜0.
5重量%を含有し、表面層がポリオレフィン系樹脂25
〜100重量%、無機及び/又は有機微細粉末75〜0
重量%を含有し、好ましくは基材層がポリオレフィン系
樹脂50〜97重量%、無機及び/又は有機微細粉末5
0〜3重量%を含有し、表面層がポリオレフィン系樹脂
30〜97重量%、無機微細粉末70〜3重量%を含有
する。
【0012】単層構造、又は多層構造のベース層に含有
される無機及び/又は有機微細粉末が60重量%を越え
ては、縦延伸後に行う横延伸時に延伸樹脂フィルムが破
断し易い。表面層に含有される無機及び/又は有機微細
粉末が75重量%を越えては、横延伸後の表面層の表面
強度が低くプリンタ記録後の使用時における機械的衝撃
により表面層が破壊しやすくなる。
【0013】本発明の熱可塑性樹脂フィルムは、基材部
分の次式(1)で示される空孔率が5〜60%、好まし
くは8〜35%、より好ましくは8〜25%のものであ
る。空孔率が5%未満では軽量化が図りにくく、60%
を越えるとラベルとしての強度に難点が生じやすい。
【式2】
【0014】[不透明度]両面印刷する場合には、裏面
の字や絵柄が表の面に透けて見えると見にくくなるの
で、本発明の熱可塑性樹脂フィルム基材(i)は、その
もののJIS−P8138−1976に基づく不透明度
が60%〜100%の範囲にあるものが好ましく、より
好ましくは70%〜100%、さらに好ましくは75%
〜100%の範囲である。60%未満では、裏面の字や
絵柄が表の面に透けて見えると見にくくなる。
【0015】[樹脂フィルムの成形]基材(i)を形成
する熱可塑性樹脂フィルムの成形方法は、特に限定され
ず、公知の種々の成形方法が採用できるが、具体例とし
ては、スクリュー型押出機に接続された単層または多層
のTダイやIダイを使用して溶融樹脂をシート状に押し
出すキャスト成形、カレンダー成形、圧延成形、インフ
レーション成形、熱可塑性樹脂と有機溶媒やオイルとの
混合物のキャスト成形またはカレンダー成形後の溶剤や
オイルの除去、熱可塑性樹脂の溶液からの成形と溶媒除
去などの方法が挙げられる。
【0016】[延伸]延伸には、公知の種々の方法が採
用できるが、具体例としては、非結晶樹脂の場合は使用
する熱可塑性樹脂のガラス転移点温度以上、結晶性樹脂
の場合には非結晶部分のガラス転移点温度以上から結晶
部の融点以下のそれぞれの熱可塑性樹脂に好適な公知の
温度範囲で行うことができ、ロール群の周速差を利用し
た縦延伸、テンターオーブンを使用した横延伸、圧延、
テンターオーブンとリニアモーターの組み合わせによる
同時二軸延伸などを挙げることができる。
【0017】延伸倍率は、特に限定されず、目的と使用
する熱可塑性樹脂の特性により適宜選択される。例を挙
げると、熱可塑性樹脂としてプロピレン単独重合体乃至
その共重合体を使用する時には一方向に延伸する場合は
約1.2〜12倍、好ましくは2〜10倍であり、二軸
延伸の場合には面積倍率で1.5〜60倍、好ましくは
10〜50倍である。その他の熱可塑性樹脂を使用する
時には一方向に延伸する場合は1.2〜10倍、好まし
くは2〜5倍であり、二軸延伸の場合には面積倍率で
1.5〜20倍、好ましくは4〜12倍である。更に、
必要に応じて高温での熱処理が施される。
【0018】延伸温度は使用する熱可塑性樹脂の融点よ
り2〜60℃低い温度であり、例えば、樹脂がプロピレ
ン単独重合体(融点155〜167℃)のときは152
〜164℃、高密度ポリエチレン(融点121〜134
℃)のときは110〜120℃、ポリエチレンテレフタ
レート(融点246〜252℃)のときは104〜11
5℃である。また、延伸速度は20〜350m/分の範
囲である。熱可塑性樹脂フィルムがプロピレン単独重合
体を使用し、テンターオーブンを用いた横延伸工程を含
む場合、後半に熱セットゾーンを設け、その設定温度を
できるだけ高くし、延伸成形されたポリプロピレン系フ
ィルムの温度を、最も高い場合はその融解温度近傍まで
高くすることは、熱収縮率の低減に効果がある。この目
的のために、熱セットゾーンの設定温度は、延伸工程の
ライン速度や熱セットゾーンで吹き付けられる高温空気
の流速や流量、熱セットゾーンの構造等により種々の選
択が可能であるが、一例として、158〜165℃の範
囲が挙げられる。
【0019】熱可塑性樹脂フィルムが、無機微細粉末な
いしは有機微細粉末を含有する場合には、フィルム表面
に微細な亀裂が、フィルム内部には微細な空孔が生じ
る。延伸後の熱可塑性樹脂フィルムの肉厚は、20〜3
50μm、好ましくは35〜300μmである。ポリプ
ロピレン系熱可塑性樹脂に無機微細粉末が含有したシー
ト状の物を少なくとも一軸に延伸することにより得られ
る空孔含有ポリプロピレンフィルムは、耐水性、取り扱
い性等の点から好適である。
【0020】[熱収縮率]本発明の熱可塑性樹脂フィル
ム基材(i)の130℃、30分間加熱後の熱収縮率
は、縦と横の両方向の平均値であり、1.5%以下、好
ましくは1.2%以下である。1.5%を越えると、ヒ
ートロール定着方式のプリンターでの通紙に伴うカール
が大きくなる傾向となる。この熱収縮率は、該フィルム
を一定の大きさ、たとえば縦横ともに100mmの正方
形に断裁し、気温23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室
内でその寸法を測定した後、130℃の通風オーブン中
に30分間熱処理し、取り出した後同様の恒温恒湿室内
で1時間放冷し、寸法を測定してオーブン熱処理前と比
較して算出することにより求めることができる。
【0021】[熱処理]本発明の熱可塑性樹脂フィルム
基材(i)の130℃、30分間における熱収縮率を
1.5%以下、好ましくは1.2%以下とする手段とし
て、通常上記の成形と延伸に加え、熱セットゾーンにお
ける高温セットや成形後の熱処理により熱収縮率を低減
することができる。加熱温度は、本発明の熱可塑性樹脂
フィルム基材(i)の温度が、フィルムを構成する熱可
塑性温度の融点より低い温度であり、且つ、95℃〜2
50℃、好ましくは105℃〜170℃の範囲である。
95℃未満では熱処理の効果が不十分であり、250℃
超ではフィルムの変形やボコツキが起こる場合がある。
更に、熱可塑性樹脂がプロピレン系樹脂である場合に
は、好ましくは95〜170℃であり、更に好ましくは
105〜140℃である。170℃超では、フィルムの
変形が目立ち易い。加熱に使用される熱媒体の温度は、
フィルムの温度が上記範囲になるように適宜選択され
る。
【0022】加熱時間は、好ましくは0.1秒以上の範
囲で種々の選択が可能であるが、2秒〜30日間、より
好ましくは4秒〜7日間、より好ましくは30秒〜2日
間の範囲である。30日より長いとフィルムの劣化が起
こり易く、0.1秒未満では処理効果が不十分となるケ
ースがある。熱処理は、成形後、あるいは後に示す表面
処理の後であってもよい。熱処理の仕方の例としては、
上記のテンターオーブンを使用する延伸後の高温の熱セ
ットゾーンでの熱処理、シートないしはロール状態でオ
ーブン中での処理、高温空気やスチームその他の熱媒体
による加熱、等が挙げられる。熱処理は、加熱に伴い徐
々に収縮させるようにフィルムの端を拘束しない状態、
フィルムの端を固定する場合では、相対する2端又は相
対する2組の2端の固定具の間隔をフィルムの熱収縮に
伴い縮める事が可能な状態、ないしはフィルムの少なく
とも相対する2端を固定してフィルムの収縮に追随しな
い状態が挙げられる。具体的には、通風オーブン中での
ロール状態での加熱、シートを単独又は複数枚重ねた状
態での加熱、少なくとも1本の高温のロールに接触させ
て加熱する方法等が挙げられる。
【0023】本発明の導電層(ii)の形成に用いるス
ルホン化ポリアニリンを含有する組成物は、スルホン化
ポリアニリン、溶剤、及びアミン類ないし4級アンモニ
ウム塩類、及びバインダーとしてスルホン酸基、及び/
またはそのアルカリ金属塩基の結合した水溶性または水
分散性の共重合ポリエステルあるいはポリビニルアルコ
ール、アクリル酸、メタクリル酸ないしは、それらのエ
ステルやアミドないしはアルカリ金属塩の重合体や共重
合体、ポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーを含ん
でなる組成物である。
【0024】本発明の導電層(ii)に使用するスルホ
ン化ポリアニリンとしては、アニリン、アニリン誘導体
及びフェニレンジアミン類よりなる群から選ばれた少な
くとも一種の化合物とアミノベンゼンスルホン酸化合物
とを共重合することにより得られるアニリン系共重合体
スルホン化物であることが好ましい。ここで、アニリン
誘導体としては、アニリンの窒素原子上ないしは芳香環
上の水素をアルキル基、アリール基、アルキルエーテル
基、スルホン酸基等で置換した化合物である。その具体
例としては、N−メチルアニリン、N−エチルアニリ
ン、N−n−プロピルアニリン、N−iso−プロピル
アニリン、N−n−ブチルアニリン、N−t−ブチルア
ニリン等のN−アルキルアニリン類等、アミノアニソー
ル類等の化合物を挙げることができる。
【0025】アルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン
酸類とは、アミノアニソールスルホン酸類であり、具体
例として、2−アミノアニソール−3−スルホン酸、2
−アミノアニソール−4−スルホン酸、2−アミノアニ
ソール−5−スルホン酸、2−アミノアニソール−6−
スルホン酸、3ーアミノアニソール−2ースルホン酸、
3ーアミノアニソール−4−スルホン酸、3−アミノア
ニソール−5−スルホン酸、3−アミノアニソールー6
ースルホン酸、4−アミノアニソール−2−スルホン
酸、4−アミノアニソール−3−スルホン酸等を挙げる
事ができる。アニソールのメトキシ基がエトキシ基、n
ープロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ
基、t−ブトキシ基等のアルコキシなどのアルコキシ基
に置換された化合物を用いることも可能である。
【0026】これらの中で好ましくは、2−アミノアニ
ソール−3−スルホン酸、2−アミノアニソール−4−
スルホン酸、2−アミノアニソール−5−スルホン酸、
2−アミノアニソール−6−スルホン酸、3ーアミノア
ニソール−2ースルホン酸、3ーアミノアニソール−4
−スルホン酸、3−アミノアニソールー6ースルホン酸
である。アニリン、前記アニリン誘導体及び前記フェニ
レンジアミン類よりなる群から選ばれた少なくとも一種
の化合物と前記アミノベンゼンスルホン酸との共重合体
を既知の種々のスルホン化剤、例えば、硫酸、オレウ
ム、ピリジン−オレウム錯体、クロロスルホン酸など
の、公知のスルホン化剤によりスルホン化して得られる
スルホン化ポリアニリン共重合体も使用可能である。
【0027】本発明に使用するスルホン化ポリアニリン
共重合体は、スルホン酸基が導入された芳香環が、該共
重合体を構成する全芳香環繰り返し単位に対し10%以
上、好ましくは20%以上、更に好ましくは40%以上
含まれるものである。該共重合体中にスルホン酸基を含
む芳香環と含まない芳香環が混在したり、交互に並んだ
りしてもよく、スルホン酸基が導入された芳香環の繰り
返し単位が10%以上の該スルホン化ポリアニリン共重
合体の混合物であってもよい。スルホン化ポリアニリン
共重合体のスルホン酸基含有率が10%未満であるもの
は、水、アルコールまたはそれらの混合溶媒系への溶解
性または分散性が不十分になり、結果として基材フィル
ム上での塗布性や延展性が悪くなり、得られる塗布膜の
導電性が不十分となる。本発明に用いるスルホン化ポリ
アニリン共重合体の分子量は300〜500,000で
あり、溶媒への溶解性及び塗布膜の強度の点から好まし
くは1,000〜300,000の範囲である。該スル
ホン化ポリアニリン共重合体は、特開平9−27745
5号公報に記載された方法により製造できる。
【0028】前記組成物におけるスルホン化アニリンの
共重合体の使用割合は、溶媒100重量部に対して0.
1〜20重量部であり、好ましくは0.5〜5重量部で
ある。前記溶媒としては、ポリプロピレンフィルム等の
基材を溶解または膨潤させない範囲で種々のものが使用
可能であるが、水または/アルコール等の混合溶媒を用
いることが使用環境面で好ましく、基材上への塗布性や
導電性に、良い結果が得られる場合もある。組成物に使
用する有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、イソピルアルコール、ブタノール等のアル
コール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン等のケトン類、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ等のセロソルブ類、メチルプロピレングリコ
ール、エチルプロピレングリコールなどのプロピレング
リコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド等のアミド類、N−メチルピロリドン、N−エチル
ピロリドン等のピロリドン類等が挙げられる。これらは
水と任意の割合で混合して用いられる。具体例として、
水/メタノール、水/エタノール、水/プロパノール、
水/イソプロピルアルコール、水/メチルプロピレング
リコール、水/エチレンプロピレングリコールなどを挙
げることができる。水と有機溶媒との比率の好ましい範
囲は水/有機溶媒=1/10〜10/1である。
【0029】本発明に使用する組成物の基材上での濡れ
性の向上を目的として、少量の界面活性剤を加えること
もできる。界面活性剤の具体例としては、アルキルスル
ホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルカルボ
ン酸等の陰イオン界面活性剤、アルキルアミン、アルキ
ル4級アミンなどの陽イオン界面活性剤、カルボキシベ
タイン、アミノカルボン酸等の両性界面活性剤、ポリエ
キシエチレンアルキルエーテルポリオキシエチレンソル
ビタン脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤、およ
びフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキル
カルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフ
ルオロアルキルベンゼンスルホン酸、パーフルオロアル
キル4級アンモニウム、パーフルオロアルキルポリオキ
シエチレンエタノール等のフッ素系界面活性剤が挙げら
れる。
【0030】塗布方法としては、グラビアロールコーテ
ィング法、リバースロールコーティング法、ナイフコー
タ法、ディップコート法、バーコート法、スピンコート
法、スプレーコート法などが挙げられるが、組成物に適
したコート方法には特に制限はない。フィルムへの塗布
を製膜工程内で同時に行うインラインコート法と製膜製
造後独立して行うオフラインコート法があるが、用途に
応じて好ましい方法を選ぶことが可能で特に制限はな
い。
【0031】[帯電圧半減期]本発明における帯電圧半
減期は、23℃の相対湿度50%の雰囲気において樹脂
フィルムに高電圧、例えば、500〜20,000Vの
直流高電圧をチャージし、そのチャージ量と漏洩する量
がほぼ一定になる時間、例えば、20〜60秒印加した
のち、電圧の印加を止め、その時点を起点として樹脂フ
ィルムの帯電圧が印加時の半分になるまでに要する時間
である。帯電圧半減期は、市販の装置、例えばシシド静
電気(株)製のSTATICHONESTOMETER
TYPE−5109などを使用し、10KVの電圧を
25秒間印加したのち、電圧の印加を止めて、樹脂フィ
ルムの帯電圧が半分に減衰するまでに要する時間を付属
のデータ処理装置や、レコーダーなどにより知ることが
できる。
【0032】本発明では導電層の帯電圧半減期が0.5
〜20秒で有ることが好ましく、より好ましくは1〜1
0秒である。帯電圧半減期が0.5秒未満であると画像
濃度が低下し、20秒を越えるとプリンター排紙時に帯
電によるカールで排紙性が悪くなり、連続印字に支障を
きたしやすい。さらに、画像濃度、画像鮮明性を付与す
るために、画像受容面に画像受容層を設ける。本発明で
は、導電層の上に設けられる画像受容層の帯電圧半減期
が0.5〜30秒であることが好ましく、より好ましく
は1〜25秒である。帯電圧半減期が0.5秒未満では
画像濃度にムラが生じやすく、30秒を越えると給紙時
に複数枚の重送などのトラブルが生じるケースがある。
【0033】[導電層の塗工量]本発明の電子写真用熱
可塑性樹脂フィルムにおける導電層の塗工後乾燥前の塗
工量は、導電層を設けた面の帯電圧半減期が0.5〜2
0秒を満足する範囲で適宜選択されるが、通常0.1〜
10g/m2 の範囲であり、好ましくは0.2〜7g/
2 、より好ましくは0.1〜1g/m2 の範囲であ
る。上記のように製造された電子写真用熱可塑性樹脂フ
ィルムは、ヒートロール定着式電子写真プリンター方式
を利用するカラーレーザープリンターで、導電層の反対
面に画像を形成することができる。本発明の電子写真用
熱可塑性樹脂フィルムは、熱可塑性樹脂フィルム基材
(i)の片方の面に導電層を設け、さらにその上に、画
像受容層を設けることにより、導電層が白色以外の色調
の場合にも、その影響を低減できる。さらに、熱可塑性
樹脂フィルム基材(i)の導電層と画像受容層を設けた
面と反対の面に、導電層ないしは画像受容層、通紙性向
上のためのバックコート層や、それらを組み合わせた層
を設けても良い。
【0034】[画像受容層の形成]熱可塑性樹脂フィル
ム基材(i)に表面処理、導電層(ii)を介し、画像
受容層面側に印字後の受容性向上のために無機及び/又
は有機の顔料とバインダーとからなる画像受容層(ii
i)を設ける。無機顔料としては、軽質ないしは重質の
炭酸カルシウム、クレー、酸化チタン、シリカ、アルミ
ナ等の通常のピグメントコートに使用されるものが使用
可能である。よりよいレベルの画像を得るという観点か
ら画像受容層の厚さは、通常0.5〜20μmであり、
好ましくは3〜15μmである。
【0035】バインダーとしては、アクリル系、スチレ
ン系、アクリル−スチレン系、天然ゴム系、合成ゴム
系、エチレン−アクリルないしはメタクリル系、ウレタ
ン系などの高分子系のものが挙げられ、通常ディスパー
ジョンやエマルジョンといった水に分散された形態で使
用することが可能である。画像受容層は、熱可塑性樹脂
フィルム基材(i)の表面上に導電層(ii)を介し、
塗工して形成する。塗工は、ロールコーター、ブレード
コーター、バーコーター、エアーナイフコーター、グラ
ビアコーター、リバースコーター、ダイコーター、リッ
プコーター、スプレーコーター等により行われる。さら
に、必要によりスムージングを行ったり、乾燥工程を経
て画像受容層が形成される。
【0036】[表面処理]熱可塑性樹脂フィルム基材
(i)を形成する熱可塑性樹脂フィルムのトナー密着性
向上、導電層(ii)及びトナー画像受容層(iii)
と熱可塑性樹脂フィルム基材(i)との接着向上のため
に少なくともプリンタ印字面、ないしは両面に表面処理
を行うことが好ましい。表面処理の方法としては、表面
酸化処理、ないしは表面酸化処理と表面処理剤の組み合
わせである。表面酸化処理としては、フィルムに一般的
に使用されるコロナ放電処理、フレーム処理、プラズマ
処理、グロー放電処理、オゾン処理などを単独または組
み合わせて使用できる。これらのうちで好ましくは、コ
ロナ処理、フレーム処理である。処理量は、コロナ処理
の場合、600〜12, 000J/m2 (10〜200
W・分/m2 )、好ましくは1,200〜9,000J
/m2 (20〜180W・分/m2 )、フレーム処理の
場合、8,000〜200,000J/m2 、好ましく
は20,000〜100,000J/m2 が用いられ
る。
【0037】表面処理剤は主として下記のプライマーよ
り選ばれたもので、単独あるいは2成分以上の混合物で
ある。 プライマー プライマーとしては、例えば、ポリエチレンイミン、炭
素数1〜12の範囲のアルキル変性ポリエチレンイミ
ン、ポリ(エチレンイミン−尿素)及びポリアミンポリ
アミドのエチレンイミン付加物及びポリアミンポリアミ
ドのエピクロルヒドリン付加物等のポリエチレンイミン
系重合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル共重
合体、アクリル酸アミド−アクリル酸エステル−メタク
リル酸エステル共重合体、ポリアクリルアミドの誘導
体、オキサゾリン基含有アクリル酸エステル系重合体、
ポリアクリル酸エステル等のアクリル酸エステル系重合
体、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、
ポリビニルアルコール、樹脂等の水溶性樹脂、また、ポ
リ酢酸ビニル、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリプロピレン、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の水分散性樹
脂等を用いることができる。
【0038】これらの内で好ましくは、ポリエチレンイ
ミン系重合体及びウレタン樹脂、ポリアクリル酸エステ
ル等であり、より好ましくはポリエチレンイミン系重合
体であり、更に好ましくは重合度は20〜3,000の
ポリエチレンイミン、ポリアミンポリアミドのエチレン
イミン付加体、ないしはこららに炭素数が1〜24のハ
ロゲン化アルキル、ハロゲン化アルケニル、ハロゲン化
シクロアルキル、ハロゲン化ベンジル基によって変性さ
れた変性ポリエチレンイミンである。
【0039】本発明の前段の表面処理剤は、必要に応じ
て以下の任意成分を含有するものであってもよい。 任意成分1:架橋剤 架橋剤を添加することにより、さらに塗膜強度や耐水性
を向上させることができる。架橋剤としては、グリシジ
ルエーテル、グリシジルエステル等のエポキシ系化合
物、エポキシ樹脂、イソシアネート系、オキサゾリン
系、ホルマリン系、ヒドラジド系等の水分散型樹脂を挙
げることができる。架橋剤の添加量は、通常、上記の表
面処理剤の溶媒を除いた有効成分100重量部に対して
100重量部以下の範囲である。
【0040】 任意成分2:アルカリ金属塩又はアル
カリ土類金属塩 アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩としては、水溶
性の無機塩、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、その他のアル
カリ性塩、及び塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硝酸
ナトリウム、トリポリ燐酸ナトリウム、ピロ燐酸ナトリ
ウム、アンモニウム明礬等を挙げることができる。任意
成分の量は、通常、上記の表面処理剤の溶媒を除いた有
効成分100重量部に対して50重量部以下である。 任意成分3:表面処理剤は、更に、界面活性剤、消
泡剤、水溶性或いは水分散性の微粉末物質その他の助剤
を含有させることもできる。任意成分の量は、通常、上
記の表面処理剤の溶媒を除いた有効成分100重量部に
対して20重量部以下である。
【0041】[表面処理層の形成]上記表面処理層の各
成分は、水或いはメチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール等の親水性溶剤に溶解させ
てから用いるものであるが、中でも水溶液の形態で用い
るのが普通である。溶液濃度は通常0.1〜20重量
%、好ましくは0.1〜10重量%程度である。塗工方
法としては、ロールコーター、ブレードコーター、バー
コーター、エアーナイフコーター、サイズプレスコータ
ー、グラビアコーター、リバースコーター、ダイコータ
ー、リップコーター、スプレーコーター等により行わ
れ、必要によりスムージングを行ったり、乾燥工程を経
て、余分な水や親水性溶剤が除去される。塗工量は、乾
燥後の固形分として0.005〜5g/m2 、好ましく
は0.01〜2g/m2 である。熱可塑性樹脂フィルム
基材(i)を形成する熱可塑性樹脂フィルムが延伸フィ
ルムの場合、表面処理層の塗工はその縦または横延伸の
前後を問わず、一段の塗工でも多段の塗工でも構わな
い。
【0042】
【発明の実施の形態】以下に示す実施例および比較例に
よって、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこ
れに限定されない。なお、これら実施例などにおいて使
用した原料素材及び評価方法は、以下に示すものを採用
した。また、成分配合比における「部」は「重量部」を
示す。 [評価]下記評価にあたっては、電子写真用熱可塑性樹
脂フィルムを23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室内で
1日間放置後、測定を実施した。
【0043】[帯電圧半減期]得られた電子写真用熱可
塑性樹脂フィルムを50mm×50mmに断裁し、ST
ATIC HONESTOMETER TYPE−51
09〔シシド静電気(株)製〕で、10kVの電圧を2
5秒間印加させたのち、電圧の印加を止めサンプルの帯
電圧が半分になるまでに要する時間を半減期とした。
【0044】[熱収縮率の測定]得られたものを、縦横
ともに100mmの正方形に断裁し、気温23℃、相対
湿度50%の恒温恒湿室内でカセトメーターを用いてそ
の寸法を測定した後、130℃の通風オーブン中に30
分間熱処理し、取り出した後、同様の恒温恒湿室内で4
時間放置した後、成形流れ方向(縦方向)とそれに直角
な方向(横方向)の寸法をカセトメーターを用いて、正
確に測定し、130℃のオーブンで処理する前の寸法を
100%として処理前との差を求め、縦方向と横方向の
測定値の平均値を収縮率とした。
【0045】[導電剤の合成] スルホン酸基含有ポリアニリン塗布液の調整 フェニレンジアミン10重量部とp−アミノベンゼンス
ルホン酸19重量部を塩酸酸性条件下で硫酸アンモニウ
ムの塩酸溶液に滴下した。滴下終了後、さらに所定時間
撹拌した後、反応生成物を濾別洗浄、乾燥し、粉末状の
共重合体を得た。この共重合体を濃硫酸1000重量部
中に加え、所定の温度で6時間撹拌しスルホン化した。
反応生成物をエタノール液中に滴下し、得られた沈殿物
を濾別洗浄、乾燥し、スルホン化ポリアニリンを得た。
この化合物はIRスペクトルにおいて1100cm-1
近にスルホン酸基の吸収が認められた。このスルホン化
ポリアニリンのスルホン酸基の含有量は50%であっ
た。上記スルホン化ポリアニリン1.5重量部、トリメ
チルアミン1.2重量部を水50重量部及びイソプロパ
ノール50重量部に溶解した。この塗布液を導電性組成
物とした。色相は、濃緑色で外観上は不溶物が全く見ら
れなかった。
【0046】
【実施例1】メルトフローレート(MFR)3.5g/
10分、示差走査熱量分析(DSC)による融解ピーク
温度が164℃のプロピレン単独重合体に、平均粒径
1.5μmの重質炭酸カルシウム15重量%、チタンホ
ワイト0.7重量%を配合した組成物(C')を、250
℃に設定した押し出し機にて混練した後、ストランド状
に押し出し、カッティングしてペレットとした。この組
成物(C')を240℃に設定した押出機に接続したTダ
イよりシート状に押し出し、冷却装置にて冷却して無延
伸シートを得た。
【0047】尚、上記の組成物及び以下に使用する樹脂
組成物のそれぞれには、使用するプロピレン単独重合体
と炭酸カルシウム及びチタンホワイトの合計量100部
に対して、3−メチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノ
ール0.05部とフェノール系安定剤であるイルガノッ
クス1010(チバガイキー社製、商品名)0.05
部、リン系安定剤であるウエストン618(ジー・イー
・プラスチック(株)製、商品名)0.05部を配合し
た。この無延伸シートを142℃の温度に加熱して、周
速の異なるロール群からなるたて延伸機で縦方向に4.
5倍延伸した。
【0048】MFRが8g/10分、DSCによる融解
ピーク温度が164℃のプロピレン単独重合体46重量
%、高密度ポリエチレン(MFR;10g/10分)5
%と平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム44.3重量
%、チタンホワイト0.7重量%とを混合した成物
(A')を240℃に設定した押出機により溶融混練した
ものと、MFRが10g/10分、DSCによる融解ピ
ーク温度が164℃のプロピレン単独重合体50重量
%、高密度ポリエチレン(MFR;10g/10分)5
%と平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム44.3重量
%、チタンホワイト0.5重量%とを混合した成物
(B')を240℃に設定した別の押出機により溶融混練
したものをダイ内で積層し、この積層物を(A')が外側
となるように、上記(C')の樹脂組成物を押し出しし、
さらに延伸して得られた4.5倍延伸シートの両面に共
押し出しして5層積層物(A'/B'/C'/B'/A')を得
た。
【0049】<横延伸>上記の5層積層物をテンターオ
ーブンにて157℃に加熱した後、横方向に9.4倍の
延伸を行い、次いでテンターオーブンに続いた熱セット
ゾーン(設定温度168℃)を通過させて、厚さが12
0μmの5層積層フィルム(各層の厚さ;7μm/2μ
m3/60μm/2μm3/7μm)を得た(フィルム
1)。 [画像受容層の形成] <表面処理層の形成>このフィルムの両面に、印加エネ
ルギー密度100W・分/m2 にてコロナ放電処理を行
った。ついでこのフィルムの両面に、ブチル変性ポリエ
チレンイミン、ポリアミンポリアミドのエピクロロヒド
リン付加物、及び第4級アンモニウム塩構造を含む基を
分子内に含むアクリル酸アルキルエステル共重合体系帯
電防止剤の等量混合物を含有する水溶液をロールコータ
ーを用いて乾燥後の塗工量が片面当たり約0.1g/m
2 となるように塗工し、乾燥して表面処理層を形成し
た。
【0050】<物性測定>このものの、JIS−P81
18−1976により測定された厚さは120μm、密
度は1g/cm3 、JIS−P8138−1976によ
り測定された不透明度は90%、空孔率は12%であっ
た。このものを、縦横ともに100mmの正方形に断裁
し、気温23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室内でカセ
トメーターを用いてその寸法を測定した後、130℃の
通風オーブン中にて30分間熱処理し、取り出した後、
同様の恒温恒湿室内で1時間放冷し、寸法を測定して、
オーブン処理前の寸法と比較して収縮率を算出したとこ
ろ、縦1.2%、横0.6%で、平均0.9%であっ
た。
【0051】[導電層の形成]上記フィルム1(i)の
片面に、上記導電性組成物をメイヤーバーでコートし、
80℃にて1分間乾燥して、塗工量が0.35g/m2
の導電層(ii)を形成した。この導電層表面の帯電圧
半減期は1秒であった。 [画像受容層の形成]上記フィルムの、導電層(ii)
の上に、以下の操作により、塗工量約18g/m2 の像
受容層(iii)を形成した。
【0052】水100重量部にブリリアントS−15
(沈降性炭酸カルシウム系顔料、50重量%水分散液、
白石工業(株)製;商品名)40部、ウルトラホワイト
90(クレー系顔料、エンゲルハード(株)製;商品
名)の50重量%水分散液10部、モビニールM735
(アクリル系エマルジョン乾燥固形分43%、ヘキスト
合成(株)製;商品名)45部、Z−100(変性ポリ
ビニルアルコール、日本合成化学工業(株)製;商品
名)の15重量%水溶液を5部、をスリーワンモーター
を取り付けた攪拌翼にて充分攪拌しながら順に加え、全
成分を加え終わった後、室温にて2時間攪拌し、塗工液
を作製した。この塗工液を、上記の導電層(ii)の上
面に、バーコーターを用いて感応後の塗工量が18g/
2 となるよう塗工し、105℃の通風オーブン中で2
分間乾燥し、取り出した後室温にて24時間放置した。
この画像受容層(iii)を設けたフィルムの帯電圧半
減期は16秒であった。
【0053】[排紙性]得られた電子写真用熱可塑性樹
脂フィルムをA−4サイズ(210mm幅×297mm
長)に断裁し、室温23℃、相対湿度50%の恒温恒湿
室内で1日間放置後、市販のヒートロール定着式電子写
真カラープリンター、Paser560(ソニーテクト
ロニクス(株)製、商品名)で排紙時に印字面が上に向
いた通紙方法(フェースアップ通紙)で、任意の画像の
印字を行った。
【0054】
【実施例2】導電性組成物をメイヤーバー#3を用いて
コートし、塗工量が0.28g/m 2 のフィルムとした
以外は実施例1と同様の操作を行いフィルムを得た。画
像受容層(iii)の面の帯電圧半減期は20秒であっ
た。このフィルムの画像受容層の面に、実施例1と同様
の操作により、任意の画像を出力した。結果を表1に示
した。
【比較例1】実施例1記載の熱可塑性樹脂フィルム
(i)を電子写真用紙として、実施例1と同じプリンタ
ーで印字した。結果を表1に示した。
【0055】
【比較例2】画像受容層(iii)を形成しない点以外
は、実施例1と同様にしてフィルムを得、実施例1と同
じプリンターで印字した。画像面のベースの色調が緑色
となり、画像の鮮明性に欠け、任意画像のイエロー系ト
ナー部が紫色に変化し、誤色が発生した。結果を表1に
示した。
【比較例3】実施例1記載の熱可塑性樹脂フィルム
(i)の上に、実施例1記載の画像受容層を設け、さら
にその上に実施例1記載の導電性組成物をメイヤーバー
#2を用いて塗工した。このフィルムに実施例1と同じ
プリンターで印字したが、画像面のベースの色調が緑色
となり、画像の鮮明性に欠け、任意画像のイエロー系ト
ナー部が紫色に変化し、誤色が発生した。結果を表1に
示した。
【0056】
【実施例3】画像受容層の塗工量を12g/m2 とする
以外は、実施例1と同様の操作を行い、フィルムを得
た。評価結果を表1に示した。
【実施例4】実施例1で得たフィルムの導電層及び画像
受容層を形成していない面に、塗工量を5g/m2 とす
るほかは実施例1において形成した画像受容層(ii
i)の形成と同様の操作により塗工層を設けたフィルム
を得た。導電層と画像受容層を設けた面に、実施例1と
同様の画像出力を行った。評価結果を表1に示した。
【0057】
【実施例5】メルトフローレート(MFR)4g/10
分、示差走査熱量分析(DSC)による融解ピーク温度
が164℃のプロピレン単独重合体に、平均粒径1.7
μmの重質炭酸カルシウム12重量%を配合した組成物
(C')を、240℃に設定した押し出し機にて混練した
後、ストランド状に押し出し、カッティングしてペレッ
トとした。この組成物(C')を250℃に設定した押出
機により溶融混練したものと、MFRが4.5g/10
分、示差走査熱量分析による融解ピーク温度が 164
℃のプロピレン単独重合体(A')を250℃に設定した
別の押し出し機で溶融混練したものを、ダイ内で(A')
を(C')の外側となるように(C')の両面に積層し、こ
の積層物シート状に共押し出しして3層積層物(A'/C'
/A')を得た。
【0058】尚、上記の組成物及びプロピレン単独重合
体には、使用するプロピレン単独重合体と炭酸カルシウ
ムの合計量100部に対して3−メチル−2,6−ジ−
t−ブチルフェノール0.05部とフェノール系安定剤
であるイルガノックス1010(チバガイキー社製、商
品名)0.05部、リン系安定剤であるウエストン61
8(ジー・イー・プラスチック(株)製、商品名)0.
05部を配合した。この3層積層シートを143℃の温
度に加熱して、周速の異なるロール群からなる縦延伸機
で縦方向に4.5倍延伸した後、65℃の温度に冷却
し、次いで、テンターオーブンにて157℃に加熱し
て、横方向に9.4倍延伸した後、テンターオーブンに
続いた熱セットゾーン(設定温度165℃)を通過させ
て厚さ130μm(各層の厚さ:A'/C'/A'=5μm/
120μm/5μm)のフィルムを得た。このものの1
30℃、30分における熱収縮率は、縦1.3%、横
0.9%、縦横の平均値は1.1%であった。次いで、
このフィルム2に、画像受容層の塗工量を14g/m2
とする以外は、実施例1と同様の操作により表面処理
層、導電層、画像受容層を設け、評価を行った。結果を
表1に示した。
【0059】
【比較例4】導電層の塗工を行わないほかは、実施例5
と同様の操作により画像受容層のみを有するフィルムを
得た。評価結果を表1に示した。
【比較例5】熱可塑性樹脂フィルム基材(i)に変え
て、王子油化合成紙(株)製のポリプロピレン系合成紙
ユポFPG110(商品名、厚さ110μm、密度0.
77g/cm3 、130℃、30分における熱収縮率
2.2%)を使用するほかは、実施例3と同様の操作に
より導電層と画像受容層を設けたフィルムを得た。評価
結果を表1に示した。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】本発明により、電子写真用紙について、
導電層の導電性の制御、安定性に優れ、画像の鮮明性等
に優れた電子写真用熱可塑性樹脂フィルムを提供でき
た。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA00A AA00H AH00A AH00H AK01A AK07A AK80B AK80J AL06B AL06J AR00B BA03 BA07 BA10A BA10C BA13 DE01A DE01H DJ00A GB41 JA03A JB16A JD14C JG01B JG10C JL05 JN02A YY00A YY00C

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 130℃、30分間以上における熱収縮
    率が1.5%以下である熱可塑性樹脂フィルム基材
    (i)の少なくとも片方の面に導電層(ii)を設け、
    さらに導電層(ii)の上に画像受容層(iii)を設
    けた電子写真用熱可塑性樹脂フィルムにおいて、画像受
    容層(iii)表面の、温度23℃、相対湿度50%雰
    囲気下における帯電圧半減期が0.5〜30秒の間にあ
    ることを特徴とする電子写真用熱可塑性樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂フィルム基材(i)が、熱
    可塑性樹脂35〜100重量%、無機及び/又は有機微
    細粉末65〜0重量%を含有するものである請求項1に
    記載の電子写真用熱可塑性樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂フィルム基材(i)が、次
    式(1)で示される空孔率が5〜60%のものである請
    求項1ないしは2に記載の電子写真用熱可塑性樹脂フィ
    ルム。 【式1】
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂が、JIS−K7121−
    1987に示される示差走査熱量分析による融解ピーク
    温度ないしはガラス転移温度が130〜250℃の温度
    範囲にあるオレフィン系樹脂である請求項1〜3のいず
    れかに記載の電子写真用熱可塑性樹脂フィルム。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂がプロピレン系樹脂である
    請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真用熱可塑性樹
    脂フィルム。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂フィルム基材(i)が、J
    IS−P8138−1976に基づく不透明度が70%
    〜100%である請求項1〜5のいずれかに記載の電子
    写真用熱可塑性樹脂フィルム。
  7. 【請求項7】 導電層(ii)が、スルホン化ポリアニ
    リンを含有する導電性組成物からなるものである請求項
    1〜6のいずれかに記載の電子写真用熱可塑性樹脂フィ
    ルム。
  8. 【請求項8】 スルホン化ポリアニリンが、アニリン、
    アニリン誘導体及びフェニレンジアミン類よりなる群か
    ら選ばれた少なくとも一種の化合物とアミノベンゼンス
    ルホン酸化合物とからなる共重合体をスルホン化して得
    られるアニリン系スルホン化物である請求項7に記載の
    電子写真用熱可塑性樹脂フィルム。
  9. 【請求項9】 スルホン化ポリアニリンが、アニリン、
    アニリン誘導体及びフェニレンジアミン類よりなる群か
    ら選ばれた少なくとも一種の化合物とアルコキシ置換ア
    ミノベンゼンスルホン酸化合物とを共重合体することに
    より得られるをアニリン系共重合スルホン化物である請
    求項7に記載の電子写真用熱可塑性樹脂フィルム。
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