JP2000237653A - 渦流型ウェットスクラバおよびこれを装備した塗料スプレーブース - Google Patents

渦流型ウェットスクラバおよびこれを装備した塗料スプレーブース

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JP2000237653A
JP2000237653A JP11040104A JP4010499A JP2000237653A JP 2000237653 A JP2000237653 A JP 2000237653A JP 11040104 A JP11040104 A JP 11040104A JP 4010499 A JP4010499 A JP 4010499A JP 2000237653 A JP2000237653 A JP 2000237653A
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wet scrubber
cone
liquid
scrubber
water
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JP11040104A
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Makoto Yamazaki
誠 山崎
Hitoshi Yano
仁士 矢野
Kaoru Inabayashi
薫 稲林
Hidetoshi Omori
英俊 大森
Mikio Murachi
幹夫 村知
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Trinity Industrial Corp
Original Assignee
Trinity Industrial Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加速コ−ンを備え、気流をその中に通し加速さ
せ、同時に水をその内周壁上に流下させ、そして、これ
らの衝突混合により生じた混合体を周回させて渦流を形
成する型のウェットスクラバにおいて、これを塗料スプ
レーブースのフロープレートに装着するとき、加速コ−
ンの入口周縁が全周にわたって同じ水平高さに保持され
る姿勢にて簡便かつ容易に固定することができ、従っ
て、その後の実際の使用において、水を加速コ−ン内に
入口の全周にわたって均一に流入しうるようにし、この
ウェットスクラバ本来の性能を達成できるようにする。 【解決手段】渦流型ウェットスクラバにおいて、加速コ
ーンの入口の周縁部に嵌着することができる環状の部材
であって、この嵌着により、水が加速コーン内に流入す
る部位の高さを該入口の周縁全体にわたって同じ水平高
さに調整することができる高さ調整部材を、さらに備え
た構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気流中に含まれる
液体または固体の粒子を捕捉して取り除くウェットスク
ラバ、より詳しくは、渦流型ウェットスクラバ、即ち加
速された気流と粒子捕捉のための液体とを衝突混合し、
次いでこれを周回させて渦流を形成することにより、気
流中に含まれる粒子を液体の中に取り込ませて、除去す
るところのウェットスクラバに関する。また、本発明
は、本発明の上記ウェットスクラバを装備し、スプレー
室より排出された空気の流れの中に含まれる塗料粒子を
捕捉して取り除くことができる塗料スプレーブースに関
する。
【0002】
【従来の技術】典型的には、種々の量産製品例えば自動
車ボディおよび自動車部品の塗装は、塗料スプレーブー
スにおいて行なわれ、そこでは、被塗装物には、スプレ
ー塗装設備を利用して、塗料が噴霧される。被塗装物に
付着しなかった塗料は、塗料ミストとして空気中に浮遊
する。高品質の塗装仕上げ品を作り上げるためにそして
安全で健康な作業環境を維持するために、新鮮な外気を
塗料スプレーブース内に連続して供給し、同時に、発生
した塗料ミストを作業域から除去することが必要とされ
る。この目的を達成するために、従来、排気ファン機構
が利用されている。そして、この際、この排出空気に含
まれた塗料粒子は、環境汚染を避けるために、気流が大
気に出る前に捕捉されなければならない。塗料ミストを
排気流から分離する方法としては、二つの知られた方法
がある。 i)汚染された気流を乾燥したフィルタまたは篩に通過さ
せ、そして、その中に含まれる塗料粒子をフィルタまた
は同等の部材によって吸着または捕捉するところの乾式
法と、ii) 汚染された気流を液体、例えば水と接触させ
て混合し、これにより、その中に含まれた塗料粒子を液
体に捕捉して取り除くところの湿式法とがある。そし
て、自動車を塗装する塗料スプレーブースにおいては、
通常、湿式法が採用されている。従来の湿式法には、様
々な種類のものが知られており、典型的には、以下の方
法および手段が利用されている。 1.気流と水などの液体との重力差を利用し、気流を液体
バルク中に通過させて、該気流に含まれる塗料粒子を捕
捉する方法。 2.水などの液体を下方へ流し落とし、これによって形成
された液体の膜に気流を通過させて、該気流に含まれる
塗料粒子を該膜の中に捕捉する方法。 3.水などの液体を噴霧して、大集団の液体の滴を創生
し、そして汚染された気流をこの液体の霧の中に通し、
そこで、液体の滴が除去すべき塗料粒子と接触しそして
捕捉する方法。 4.気流および液体例えば水をベンチュリと呼ばれる絞り
部に通過させる方法。ベンチュリにおける高速度空気の
攪拌流は、液体の小滴への微粒化をひき起こす。生じた
該小滴は、乗り合わせた塗料粒子を捕捉し、これと合体
する。 5.水などの液体をプレートまたは同様の部材の上に流下
させ、そして、気流を該プレートに吹き当てるか、また
は、気流を水などの液体のプールに衝突させる方法。塗
料粒子は、より大きな運動量を有する空気の流れに含ま
れ、そして、気流と液体の衝突により、該液体に捕捉さ
れる。
【0003】典型的には、塗料スプレーブースからの排
出気流は、様々な直径の塗料粒子が含まれる塗料ミスト
を含む気流からなる。これら塗料粒子の直径は、数百μ
mないし1μm未満の範囲に及ぶ。典型的な塗料ミスト
においては、粗大な塗料粒子よりも、微小の塗料粒子が
より多く存在する。自動車組立工場の塗料スプレーブー
スにおいて使用される通常のウェットスクラバにあって
は、従来、スプレー室より流れる排出空気流が粒子捕捉
のための水流と衝突する頻度および速度を増大すること
により、粒子の除去効率を向上させる試みがなされてき
た。これに関連して、米国特許 5,074,238号、同 5,04
0,482号、同 4,700,615号、同 4,664,060号、同 4,220,
078号および同様のものは、種々の提案を開示してい
る。米国特許 5,074,238号は、排出気流および水が通過
するベンチュリ開口部と、空気および水が混合する弯曲
された邪魔板とを備えたスクラバを開示している。米国
特許 5,040,482号は、傾いた表面に沿って一面の水を供
給する二つの槽と、水と塗料の乗り合わせた空気とを混
和する邪魔板とを備えたスクラバを開示している。米国
特許 4,700,615号は、いくつかのプールが階層的に、水
がプールを順に流れ通るように備えられ、そして排出気
流が、形成された複数の水の幕に通り抜けるように作ら
れたスクラバを開示している。米国特許 4,664,060号
は、張りが矩形のベンチュリ部に気流と水の混合を増大
するように備えられ、そして、邪魔板がベンチュリ喉部
の下側に配設されたスクラバを開示している。また、米
国特許 4,220,078号は、V字形の衝突部材が排出空気−
塗料の流れ路に配置されそして、囲い板がより除去を為
すように衝突部の周りに備えられているスクラバを開示
している。
【0004】塗料粒子をより効率よく取り除く試みは、
処理騒音の増大をひき起こす傾向にあることが、見い出
された。また、排気ファンまたは同様のものの容量を増
加する必要性は、設備費用並びにエネルギー消費量を増
大する傾向にある。従って、効率を向上させるだけでな
く、騒音およびエネルギー消費をも極力低減するところ
の装置が、必要とされている。騒音の低減は、作業者の
作業環境を改善するという観点からも、望まれる。米国
特許 5,100,442号は、排出気流および水流がベンチュリ
部に向けられるスクラバを開示している。その後、それ
らは、上流で通過するために乱流混合によってひき起こ
された騒音を防止する騒音障壁を限定するところの絞り
部に導かれる。米国特許 5,020,470号は、排出空気およ
び水がそれを通って流れる延長された排出管を有するス
クラバを開示している。粒子は、気流と衝突プールとの
衝突の効によって除去される。排出管の頂部近くにて、
水の分散または霧化が少しもまたはまったく生じず、そ
して騒音が低減される。米国特許 4,515,073号は、空気
が除去流体のスプレーの中を数回通り抜けるところの曲
がりくねった通路を有するスクラバを開示している。音
吸収材が衝撃音を減じるために邪魔板内に備えられてい
る。米国特許 4,350,506号は、拡張された中間部をもつ
吊鐘型ベンチュリ部を有するスクラバであって、音吸収
材がその中に備えられているものを開示している。米国
特許 4,345,921号は、一対の案内プレートがベンチュリ
に喉部の上方に騒音減衰域を形成するように備えられて
いるスクラバを開示している。衝撃板は、ベンチュリ喉
部の下側に配置されそして水膜または水溜りを含むこと
ができる。ある種の従来技術のスクラバにおいては、排
出気流の一部が、水と殆どもしくは全く混合せずに、ス
クラバの外側へ通り抜けることができ、従って、それ
は、依然、排出気流中に塗料粒子を含みうるものであっ
た。プ−ルでの水の跳ね上がりは、汚染された水滴が排
気ファンを経て排出空気と一緒に外気に放出されるとい
う事態をひき起こす。塗料ミストからの塗料粒子の除去
率を高めるという目的のために、排出気流の方向を変更
する装置は、例えば空気の米国特許 4,704,952号におい
て提案されている。この特許は、塗料の乗り合わせた空
気および水がスクラバを通り抜けて下方へ流れ、そして
一緒に混合するという構造を有するスクラバを開示して
いる。このスクラバの外側の隔壁は、空気を急に上方へ
変向せしめ、そしてその後、横方向に反転させる構造と
なっている。空気は、邪魔板を通り抜けそして大気へ放
出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術は、多くの
ウェットスクラバを開示するけれども、なお改良の余地
が残されていた。例えば、いくつかの通常のウェットス
クラバにおいては、排出空気が流れ通る通路に、また排
出空気流が水と混合される箇所などに、隅部および角
部、非平坦な部位および同様のものが存在する。これ
は、結果として、不必要な圧力損失、エネルギー浪費、
および騒音の増大を生じる。その上、いくつかの通常の
ウェットスクラバにあっては、微細な塗料粒子を水中に
捕捉するときの効率がなお低いものであり、塗料ミスト
の一部が大気に放出されうるという問題が存在してい
た。また、塗料粒子が乗り合わせる大量の水滴が排気フ
ァン装置を経て大気にそのまま放出されるという事態
に、十分対処されてもいない。そこで、本発明者は、ウ
ェットスクラバにおいて、圧力損失を最小化し、エネル
ギー消費を減少しかつ騒音レベルをも低減することがで
き、その上、気流中に含まれる粒子が取り除かれる効率
および性能をより一層改良することを課題として、研究
開発に着手した。本発明者は、流体力学等を用いて、い
かなる構造のウェットスクラバが、運転で生じる圧力損
失をより最小にすることができ、かつ、気流中の粒子の
捕捉効率を高い水準に保つことができるか等を検討し、
そして今、コンピュータによる流体力学数値解析を用い
た模擬テスト、並びに、現場での数回の実証テストに基
づいて、次の構造上の特徴をもつウェットスクラバが、
上記の目的を十分に達成することができることを見出し
た。新たに開発されたウェットスクラバは、粒子を含む
気流が加速コーンの中を通過して加速されると同時に、
粒子の捕捉のための液体が該加速コーンの中に供給され
てその内周壁上を流下し、そして、加速コーンに連通す
るスクラバの他の部分の内部において、加速コーンを通
り抜けた前記気流と加速コーンより流れ落ちた前記液体
とを混合し、次いでこれを周回させて渦流を形成するこ
とにより、気流中に含まれる粒子を液体の中に取り込
み、しかして、これらを放出するという構成の言わば渦
流型のウェットスクラバである。典型的な渦流型ウェッ
トスクラバは、排出気流がその中を通過しそして加速さ
れる加速コーンであって、入口と、出口と、断面積が該
入口より該出口にかけて縮小する通路を取り囲みそして
捕捉のための液体が入口周縁から出口周縁まで流下しう
る内周壁とを有する加速コーンと、該加速コ−ンの出口
の下側にこれと連通して配置された、排出気流を捕捉の
ための液体と衝突混合する混合チャンバであって、該加
速コ−ンを通り抜けた気流および該加速コ−ンの出口周
縁より流れ落ちた液体を受けるための衝突プールを備え
た混合チャンバと、該混合チャンバと連通して接続され
た、気流および液体の混合物を周回させて渦流を形成す
る渦流チャンバであって、混合チャンバのプ−ル表面と
連続し、かつ、気流および液体の混合物が周回する際、
液体がその上を伝って流れる内壁表面を備えた円筒形状
の渦流チャンバと、該渦流チャンバと連通し、気流およ
び液体をその減速の後に放出する渦巻き体であって、渦
流チャンバの内壁表面と連続する内壁表面、および、拡
張された排出口を有する渦巻き体よりなる。
【0006】ところで、この種の渦流型ウェットスクラ
バにおいては、気流中の粒子を取り除く性能、つまりス
クラバ性能が最高の効率にて達成されるためには、ま
ず、粒子の捕捉のための液体が加速コ−ンの入口の周縁
より全体にわたって均一に流入し、その内周壁上を全周
にわたって流下することが前提となる。例えば、加速コ
−ンが塗料スプレーブースのフロープレートに装着され
た状態で、加速コ−ンの入口の周縁の頂部が全周にわた
って総て同じ水平高さに維持されていないと、粒子の捕
捉のための液体は、加速コ−ンの入口周縁のうちより低
い部位から優先的に流入し、その他の部位からはほとん
ど流入せず、従って、液体が加速コ−ンの内周壁の全体
に供給されないため、気流中の粒子を取り除く性能(ス
クラバ性能)は大変悪いものとなり、その上、加速コ−
ンの内周壁のうち液体があまり流下しない部位には、気
流中の塗料粒子などが沈着蓄積しやすく、ウェットスク
ラバの内部は汚れたものになる。しかるに、渦流型ウェ
ットスクラバはそれ自体、相当な寸法および相当な重量
を有する構造体であり、これを溶接等によってフロープ
レートの開口部に装着するとき、渦流型ウェットスクラ
バを、加速コ−ンの入口周縁が全周にわたって総て同じ
水平高さに保持される姿勢に固定することは、大変困難
なことであり、非常に苦労を伴う作業である。いったん
渦流型ウェットスクラバをフロープレートに溶着した後
において、加速コ−ンの入口周縁の水平高さを全周にわ
たって同じ高さとなるように調節することは、作業の実
際上、まず不可能である。したがって、本発明者が開発
した新規な渦流型ウェットスクラバにおいては、塗料ス
プレーブースのフロープレートに装着した後の実際の使
用において、粒子捕捉のための液体が加速コ−ンの入口
周縁の一部のみより流入し、加速コーンの内周壁上を不
均一に流下するという事態が起きて、気流中に含まれる
粒子を取り除くスクラバ性能に関して、所期とおりの性
能が発揮されない場合がありうるという問題が予測され
た。また、粒子の捕捉のための液体の流れが所定どおり
でないため、ウェットスクラバの内部表面は、とりわけ
液体があまり流れない表面部位は、粒子の堆積とか、塗
料粒子の沈着などで、汚れやすくなるという虞も予測さ
れた。
【0007】本発明は、新規に開発された渦流型ウェッ
トスクラバの実際の使用において予測されうる上記の欠
点を解消するべくなされたものであって、その目的とす
るところは、ウェットスクラバを塗料スプレーブースの
フロープレートに装着するとき、加速コ−ンの入口周縁
が全周にわたって同じ水平高さに保持される姿勢にてウ
ェットスクラバを容易に固定することができ、従って、
その後の実際の使用において、粒子捕捉のための液体を
加速コ−ンの入口周縁より全周にわたって均一に流入さ
せることができ、よって、所期どおりのスクラバ性能を
達成することができ、しかもウェットスクラバ内部の粒
子沈着による汚れの発生を予防することができるところ
の渦流型ウェットスクラバを提供することにある。本発
明のもう一つの目的は、圧力損失が最小化されてエネル
ギー消費が減少し騒音レベルも低減され、その上気流中
の粒子の除去効率がより改良されるとともに、ウェット
スクラバを塗料スプレーブースのフロープレートに装備
する作業を格段に容易・簡便に為すことができるところ
の渦流型ウェットスクラバを提供することにある。本発
明の他の目的は、気流中の粒子の除去効率の改良に加
え、圧力損失の最小化によりエネルギー消費および騒音
が顕著に低減され、その上、装着作業が容易化された渦
流型ウェットスクラバを備えた塗料スプレーブースを提
供することにある。なお、本発明のその他の目的は、以
下の記載より、または、その記載から自明な事項に基づ
いて、容易に理解されうる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、より明確に
は、気流から、その中に含まれる粒子を取り除くウェッ
トスクラバにおいて、気流がその中を通過しそして加速
されるコーンであって、粒子の捕捉のための液体が該加
速コーンの頂部の入口から流入されるところの内周壁を
有する加速コーンを備え、そして、該加速コーンに連通
するウェットスクラバの他の部分の内部において、加速
コーン中を通過した前記気流と加速コーンの内周壁上を
流れ落ちた前記液体とを混合し、次いでこれを周回させ
て渦流を形成することにより、気流中に含まれる粒子を
液体の中に取り込み、そして、これらを放出するところ
の渦流型ウェットスクラバであって、前記加速コーンの
入口の周縁部に嵌着することができる環状の部材であっ
て、この嵌着により、該加速コーン内への前記液体の流
入部位の高さを該入口の周縁全体にわたって同じ水平高
さに調整することができるところの高さ調整部材を、さ
らに備えてなる渦流型ウェットスクラバに関する。本発
明は、典型的には、自動車組立て工場における自動車ボ
ディおよび自動車部品の塗装のための塗料スプレーブー
スに装備されるウェットスクラバ、つまり水を粒子の捕
捉のための液体として使用し、塗料ミストを含む排気流
から、その中に含まれる塗料粒子を取り除くところの上
記の渦流型ウェットスクラバに関する。また、本発明
は、他の側面において、 a)対象物の噴霧塗装がなされるスプレー室と、 b)該スプレー室の下方に位置し、そして、開口部を有す
るフロープレートがその上部に備えられたスクラバ室
と、 c)該スクラバ室に、加速コーンが前記フロープレートの
開口部に適合するように装備された上記の渦流型ウェッ
トスクラバと、 d)塗料粒子の捕捉のための水を前記フロープレートに供
給し、そして、該ウェットスクラバの高さ調整部材を越
えて加速コーンの内周壁上に流入させる水供給手段と、
および e)取り除くべき塗料粒子を含む前記スプレー室からの排
出空気を、前記ウェットスクラバに通して引き出す排気
機構とを備えてなる、塗料スプレーブースに関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の渦流型ウェットスクラバ
は、加速コーンを備えたウェットスクラバ本体と、これ
とは別個の高さ調整部材よりなる。ウェットスクラバ本
体は、加速コーンの他に、典型的には、混合チャンバ
と、渦流チャンバと、所望により滞留円筒と、渦巻き体
を備えた構造体であって、通常ないし好ましくは、一対
の渦流チャンバ、所望により一対の滞留円筒、および一
対の渦巻き体がそれぞれ対称的に備えられる。従って、
本発明による渦流型ウェットスクラバは、典型的には、
排出気流がその中を通過しそして加速される加速コーン
であって、入口と、出口と、断面積が該入口より該出口
にかけて縮小する通路を取り囲みそして捕捉のための液
体が入口周縁から出口周縁まで流下しうる内周壁とを有
する加速コーンと、該加速コ−ンの出口の下側にこれと
連通して配置された、排出気流を捕捉のための液体と衝
突混合する混合チャンバであって、該加速コ−ンを通り
抜けた気流および該加速コ−ンの出口周縁より流れ落ち
た液体を受けるための衝突プールを備えた混合チャンバ
と、該混合チャンバと連通して接続された、気流および
液体の混合物を周回させて渦流を形成する渦流チャンバ
であって、混合チャンバのプ−ル表面と連続し、かつ、
気流および液体の混合物が周回する際、液体がその上を
伝って流れる内壁表面を備えた円筒形状の渦流チャンバ
と、該渦流チャンバと連通し、気流および液体をその減
速の後に放出する渦巻き体であって、渦流チャンバの内
壁表面と連続する内壁表面、および、拡張された排出口
を有する渦巻き体と、以上のウェットスクラバ本体と別
個の環状の部材であって、前記加速コーンの入口の周縁
部に嵌着することができ、そして、この嵌着により、該
加速コーン内への前記液体の流入部位の高さを該入口の
周縁全体にわたって同じ水平高さに調整することができ
る高さ調整部材とを備えてなる。以下、これら構成要素
をさらに説明する。
【0010】加速コーンは、一周する内周壁を有するコ
ーンで、その開口断面積が上端の入口より下端の出口に
かけて縮小する構造を備えている構造体である。従っ
て、粒子の乗り合わせた気流、例えば塗料ミストを含む
排出気流が、加速コーンの中を通過するとき、加速され
る。他方、加速コーンは、粒子の捕捉のための液体が入
口の周縁より流下しうる内周壁を備えている。従って、
加速コーンの中を通過した気流と、加速コーンの内周壁
上を流下した液体とが、コーン出口より放出されて、加
速コーンより下側の混合チャンバ内に導かれる。而し
て、この段階の気流の圧力損失を最小化するべく、加速
コーンは、一周にわたって隅部位を持たない内周壁であ
って、コーンの出口より放出される気流の速度が出口断
面の全体について実質均一となるような多次元弯曲表面
を有する内周壁を備えている。この多次元弯曲表面は、
加速コーンの入口の断面積、出口の断面積および加速コ
ーンの高さ(入口と出口の間隔)の各値に基づいてコン
ピュータ演算により自動的に決定され、一般に放物線曲
面に近い曲表面になる。混合チャンバは、加速コーンに
連通するチャンバで、衝突のためのプール表面を加速コ
ーンの出口の直下方に備える。従って、混合チャンバの
内部空間においては、加速コーンの出口より下方へ勢い
よく放出される気流が該出口の周縁よりプール表面に落
下する液体と衝突し、混合される。気流の風量に応じ
て、気流と液体の衝突混合をより効率よく為すために、
より好ましくは、気流の通過速度を自在に調節しうる調
節手段が加速コーンの出口付近に付設される。調節手段
は、例えば、加速コーンの出口断面積を自在に拡大、縮
小しうる例えばダンパーより成る。渦流チャンバは、空
気と液体との混合体が渦流を形成することができるチャ
ンバである。このチャンバは、混合チャンバに連通し、
かつ、混合チャンバのプール表面に連続する円筒周面の
内壁面を有する。渦流の形成は、液体と混じり合う気流
中に含まれる種々の粒子同士の接触を促進し、かつ、そ
れら粒子を渦流チャンバ内に長時間滞留せしめる。ま
た、渦流により生じる遠心力によって、比重のより大き
い液体の一部は渦流チャンバの円筒周面の内壁面上を伝
って流れ、しかも、気流中に含まれる塗料粒子なども、
比重が大変大きいため、その内壁面上を伝い流れる液体
の中に捕捉される。従って、気流中に含まれる粒子の液
体への捕捉は顕著に進み、また、気流の一部が液体と混
合せずに排気ファン機構の方へ流れ去るショートパス現
象は、起きない。要するに、渦流の形成は、粒子の捕捉
効率の向上に顕著に貢献する。しかも、液体が渦流チャ
ンバの内壁面上を継続して伝い流れることにより、捕捉
された粒子が該内壁面に付着したまま残留するという事
態の発生が防止され、よって、渦流チャンバの内部を、
別段の清掃作業を為さずとも、長期にわたってきれいに
維持することができる。渦巻き体は、上記の“空気と液
体との混合渦流”を減速し、長い時間の間滞留させてか
ら放出する構造体であり、渦流チャンバに連通し、流れ
断面積が徐々に増加する螺旋曲面の内壁面を有し、そし
て、拡張された排出口を下向きに備えている。従って、
減速された“空気と液体との混合渦流”が、渦巻き体内
で長い時間の間滞留してからウェットスクラバ外に放出
されるので、渦流は、そのエネルギーがあまり減衰され
ずに、より長く持続し、よって、その間に、気流中の粒
子が液体と接触する機会および頻度がより多くなり、そ
の結果、粒子の捕捉効率がより向上する。また、“空気
と液体との混合渦流”が渦巻き体内で十分に減速してか
ら放出されるので、圧力は動圧の減少分だけ回復され、
よって、“空気と液体との混合渦流”がウェットスクラ
バ外に放出される段階の圧力損失は、より少なくなる。
好適な渦巻き体は、例えば、気流が加速コーンから風速
20〜40m/sにて混合チャンバ内に導入されたと
き、渦流チャンバからの“空気と液体との混合渦流”を
減速し、風速5m/s以下にて放出する性能を有する。
さらに、所望により、滞留円筒が、上記の“空気と液体
との混合渦流”をより長期間の間持続させるために、渦
流チャンバと渦巻き体の間に連結して備えられる。圧力
損失をさらに抑える観点より、より好ましくは、滞留円
筒は、その内壁面を介して渦流チャンバの内壁面と渦巻
き体の内壁面が実質連続する構造を備える。従って、好
ましい滞留円筒は、渦流チャンバおよび渦巻き体の内壁
面と連続する内壁面を有し、よって運転時には、空気と
液体との混合渦流が周回する際、液体の一部が滞留円筒
の内壁面上を伝って流れる。従って、渦流チャンバ内と
同様の、気流中の粒子の液体中への捕捉の作用が、滞留
円筒の内部においても続行される。
【0011】高さ調整部材は、上述したウェットスクラ
バ本体とは別体の環状の部材であって、加速コーンの入
口の周縁部に嵌着することができる構造のものである。
ウェットスクラバ本体は、通常、その加速コーンの上部
をフロープレートの開口部の周縁と溶着することによ
り、塗料スプレーブースのフロープレートに装着固定さ
れる。この高さ調整部材は、ウェットスクラバ本体をフ
ロープレートの開口部に装着固定した後において、装着
されたウェットスクラバ本体の加速コーンの入口の周縁
部に嵌着する際、粒子捕捉のための液体が加速コーン内
に流入する部位の高さが加速コーンの入口の周縁全体に
わたって同じ水平高さとなるように調整することができ
る構成の部材である。ウェットスクラバ本体は、寸法も
然ることながら、総重量として相当な重量を有し、取扱
いしずらい構造体であるのに対して、高さ調整部材は、
より軽量で、取扱いが比較的容易な構造体である。従っ
て、本発明の渦流型ウェットスクラバは、塗料スプレー
ブースのフロープレートに装着するとき、まず、ウェッ
トスクラバ本体をフロープレートの開口部に溶着し、次
いで、より軽量な高さ調整部材を溶着されたウェットス
クラバ本体の加速コーンの入口の周縁部に嵌着するとい
う手順を採用することにより、簡便かつ容易に、加速コ
ーン内への液体の流入部位の高さが加速コ−ンの入口周
縁の全周にわたって同じ水平高さとなるように、調整す
ることができる。
【0012】また、上述した、本発明において典型的な
渦流型ウェットスクラバの基本的な特徴は、次のとおり
である。一般に、気流中に含まれる粒子を液体の中に捕
捉するとき、該気流を液体と衝突させて混合するのが最
も効果的な方法であるが、気流および液体の混合を開い
た空間内で行なうと、混合が不十分となるだけでなく、
衝突の際、液体の飛散が生じうる。そこで、本発明のウ
ェットスクラバは、気流および液体の衝突混合を閉じら
れた部屋(混合チャンバ)の中で行なうこととし、か
つ、それに連通するコーンとして、一周する内周壁を有
し開口断面積が入口より出口にかけて縮小する構造の加
速コーンを設け、気流を加速コーンの中に通して加速
し、他方、液体を加速コーンの内周壁上を流下させ、そ
して、それらが一緒に混合チャンバ内に導入される構成
としたものである。加速コーンの中を通過する気流が、
加速コーンの出口より、出口断面の全体について実質均
一の速度で放出されるとき、気流が加速コーンを通過す
る段階の圧力損失は、最小に減少されうる。この観点よ
り、本発明のウェットスクラバの一つの特徴は、加速コ
ーンが、隅部位を持たない内周壁であって、コーンの出
口より放出される気流の速度が出口断面の全体について
実質均一となるような多次元弯曲表面を有する内周壁を
備える構成とすることにより、気流が加速コーンを通過
する際の圧力損失を最小化したことにある。気流および
粒子捕捉のための液体が、混合の後も、ウェットスクラ
バ内部を通過するときの圧力損失を最小化するために
は、気流が該液体と衝突する際の慣性力を殆ど減衰させ
ることなく、気流と液体との混合体が直接、渦流を形成
するエネルギーに転換・利用することができる構造とす
ることが求められる。この観点より、本発明のウェット
スクラバの二番目の特徴は、混合チャンバに連通し、そ
して混合チャンバ内の衝突プールの表面に連続する好ま
しくは円筒周面の内壁面を有する渦流チャンバを備える
ことにより、渦流チャンバ内で、殆どエネルギー損失無
く、空気と液体との混合体よりなる渦流を形成すること
ができるようにしたことにある。また、空気と液体との
混合渦流がウェットスクラバ外に放出される段階につい
て、圧力損失をなるべく最小化するために、その混合渦
流が十分に減速された後ウェットスクラバ外に放出さ
れ、圧力を動圧の減少分だけ回復できるようにすること
が望ましい。この観点より、本発明のウェットスクラバ
の三番目の特徴は、渦流チャンバに連通する構造体であ
って、流れ断面積が徐々に増加する螺旋曲面の内壁面を
有しかつ拡張された排出口を有する渦巻き体を備えるこ
とにより、空気と液体との混合渦流が十分に減速されて
ウェットスクラバ外に放出され、圧力損失が最小化され
るようにしたことにある。さらに、気流中に含まれる粒
子を液体の中に取り除く効率をさらに上げるためには、
渦流のエネルギーを減衰させずに、渦流をウェットスク
ラバ内により長期の間滞留させ、よって気流中に含まれ
る粒子が粒子捕捉のための液体と接触する機会および頻
度をより多くすることが望ましい。この観点より、本発
明のウェットスクラバの最後の特徴は、滞留円筒を渦流
チャンバと渦巻き体との間に連結して備えることによ
り、空気と液体との混合渦流がウェットスクラバウェッ
トスクラバ内に長期間滞留しうるようにしたことにあ
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の最良の実施形態として、図面
により具体化された実施例を説明することにより、本発
明をより明らかにする。
【0014】図2は、自動車工場において自動車ボディ
を噴霧塗装するのに使用される塗料スプレーブース11
の内部を図示する。ブース11は、3つのより小さい区
分室即ち、頂部の給気室8、中央のスプレー室9、およ
び底部のスクラバ室10に分かれている。ブース11
は、排気ダクト41と接続され、これは、排気ファン機
構(図示せず)に導かれている。給気室8には、フィル
タ12が、この区分室とスプレー室9の境に張設固定さ
れている。また給気室8には、バグフィルタ13も装備
されている。従って、空気中の塵埃がバグフィルタ13
およびフィルタ12によって除去された後、調温・調湿
された空気がスプレー室9に、垂直に下降する気流とし
て供給される。スプレー室9には、自動車ボディ15に
対する自動噴霧塗装をなすための塗装ロボット14また
は他の塗装装置が、通常、自動車ボディ15が台車16
上にて搬送される路の左右両側に配備されている。従っ
て、塗装の間に、自動車ボディ15に付着しなかった余
剰の塗料は、塗料ミストとして空気中に浮遊する。スク
ラバ室10には、その上方にて、フロープレート17が
張設されており、このフロープレート17の中央には、
開口部18が形成されている。そして、本実施例のウェ
ットスクラバ1は、その加速コーン2が開口部18に溶
着固定されて、フロープレート17に装着されている。
従って、スプレー室9内の空気(塗料ミストを含む)
は、排気ファン機構(図示せず)の運転により吸引さ
れ、そして、下降する排出気流としてウェットスクラバ
1の中に導入される。ウェットスクラバ1は、スプレー
室9からの排出気流の中に含まれる塗料粒子を捕捉して
取り除くのに、使用される。フロープレート17の左側
および右側には、樋19、19がそれぞれ備えられてい
る。ポンプ20、20より配管された給水管21、21
は、各々、樋19、19の中に導入されており、ポンプ
20、20の運転によって、水が、左側および右側の樋
19、19にそれぞれ供給される。そして、水pは、左
右の樋19、19より溢れ出、左側および右側のフロー
プレート17上をそれぞれ流下し、その中央付近に、浅
い水溜まりを形成し、次いでウェットスクラバ1の加速
コーン2の入口の周縁を乗り越えて加速コーン2内に流
入する(図1、図2)。この水pは、気流中に含まれる
塗料粒子を捕捉するための液体である。スクラバ室10
は、排気ダクト41を介して排気ファン機構と連通して
いる。スクラバ室10の底部には、ドレイン22が設け
られ、そこには、ウェットスクラバ1より排出された、
塗料を含む水が集まる。排気ファン機構に連通する気流
の流路には、いくつかのミストセパレータ23が取り付
けられている。通常、図示しないが、複数基のウェット
スクラバ1・・が、塗料スプレーブース11のスクラバ
室10の長手方向に、つまり自動車ボディ15がその路
に沿って搬送される方向と同じ方向に、実質等しい間隔
(例えば1.5m〜3.0mの間隔)にて配備される。
【0015】図1は、塗料スプレーブース11のフロー
プレート17に装着された本実施例の渦流型ウェットス
クラバ1を示す。図3、図4および図5は、そのウェッ
トスクラバ1それ自体のそれぞれ、正面図、平面図およ
び側面図であり、図6は、図4または図5のVI−VI
線に沿って切られたウェットスクラバ1の内部の断面を
示す。ウェットスクラバ1は、その本体、つまり加速コ
ーン2、混合チャンバ3、渦流チャンバ4、4、滞留円
筒5、5、および渦巻き体6、6より形成される構造体
と、これとは別体の高さ調整部材7とより構成される。
図3(a) は高さ調整部材7を図示し、図3(b) はウェッ
トスクラバ本体を図示する。図よりわかるように、渦流
チャンバ4、滞留円筒5および渦巻き体6は、左右一対
のものとして対称的に配備されている。加速コーン2
は、弯曲されかつ隅部をもたないた内周壁24を一周に
わたって有する構造体で、開口の通路が上端の円形の入
口25から下端の矩形(正方形)の出口26まで形成さ
れている。すなわち、加速コーン2は、その開口断面積
が入口25より出口26にかけて縮小する構造を備え、
漏斗に似た形状を成している。従って、排出気流(図9
中、矢印eで示される。)が加速コーン2の中を下方へ
通過するとき、その下降気流の速度は増大するようにな
っている。コーンの内周壁24に近接する領域における
気流は、コーンの中心線に近い領域における気流より
も、より大きく加速され、排出気流は全体として、出口
断面の全体にわたって実質均一な速度にて出口26より
放出されるようになっている。図7および図8に詳細に
示されるように、内周壁24は、隅部を持たない、多次
元弯曲表面を有する。そして、加速コーン2の出口26
より放出される気流の速度(図9中、矢印e’で示され
る。)は、上述したように、出口26の断面全体にわた
って実質均一である。従って、空気の流れが加速コーン
2の中を通過する段階において、その気流は円滑に加速
され、そして、気流中の粒子の捕捉に適する気流速度へ
の達成に必要とされた圧力損失を最小限に減少すること
ができ、また、騒音を実質的に低減することができる。
この多次元弯曲面の内周壁24についてのデザインは、
加速コーン2の入口25の大きさ(断面積)、出口26
の大きさ(断面積)、および、加速コーン2の高さ(上
端の入口25と下端の出口26との間隔)に基づいて、
例えば、加速コーン2の出口26における気流が出口2
6の断面全体にわたって15m/sないし40m/sの
均一な速度となるように、設定される。他方、粒子の捕
捉のために、フロープレート17上の浅い水溜まりの水
pは、加速コーン2の入口周縁27を乗り越えて加速コ
ーン2内に流入する。コーン2内に供給された水pは、
加速コーン2の内周壁24の多次元弯曲面上を流下し、
そして、下端の出口26より、その周縁28から流れ落
ちることにより、加速コーン2の中を通過する気流と一
緒に混合チャンバ3内に導入される。図9中、aは、内
周壁24上に形成され、その表面上を流下する水膜を示
す。混合チャンバ3は、加速コーン2に連通し、その出
口26の下側に配置されたチャンバで、その中に、排出
気流(図9中、矢印e)および水膜a(図9)が一緒
に、衝突混合のために導入される。混合チャンバ3は、
衝突プール30を加速コーン2の出口26の直下方に備
えている。衝突プール30は、円周面の一部、楕円周面
の一部またはその他同様の曲表面の一部を有するプール
であって、加速コーン2の出口26の周縁28から流れ
落ちた水は、そのプールに溜る。加速コーン2の中を通
過した排出気流(図9中、矢印e’)は、加速コーン2
の出口26より、水が蓄積された衝突プール30に向か
って吹き出され、プール30内の水と激しく衝突する。
また、排出気流は、加速コーン2の出口周縁28より流
れ落ちる水が形成する水幕b(図9)とも、混合され
る。要するに、加速コーン2より流れ出た排出気流e’
は、衝突プール30内の水と激しく衝突して混合される
とともに、幕状水流bの水とも激しく混合される。な
お、本実施例においては、一対のノズル調節板29、2
9が、互いに対向して加速コーン2の出口26に取り付
けられている。これら調節板29、29は、それらが内
方へもしくは外方へ傾動することにより、加速コーン2
の出口26より下流路の断面積を自在に変更することが
できるものである。一対のノズル調節板29、29の傾
動によって出口26付近の断面積を拡大もしくは縮小す
ることにより、衝突プール30に向かう排出気流の速度
は制御されうる。これにより、混合チャンバ3内におけ
る排出気流と水との衝突混合を、効率のより良いものに
することができる。渦流チャンバ4は、混合チャンバ3
より流入した空気と水との混合体が本質的に渦流を形成
することができるチャンバであって、混合チャンバ3の
左側および右側にそれぞれ、配備されている。左右の渦
流チャンバ4、4は、各々、混合チャンバ3と連通し、
かつ、混合チャンバ3の衝突プール30の表面に連続す
る円筒周面の内壁表面31を有する。従って、混合チャ
ンバ3内にて衝突プール30内の水と衝突・混合した排
出気流e’(図9)は、その後、左右の渦流チャンバ
4、4の方に各々向けられ、水幕b(図9)を通過して
水とさらに混合されて、渦流チャンバ4内に導入され
る。そして、空気と水との混合体は、渦流チャンバ4に
流入するや否や、周回し始め、そしてそれらの流れが渦
巻き、渦流fが形成される。慣性の効果により、水幕b
を通り抜けた排出気流e’が持つエネルギーは、殆ど減
衰されずに、空気と水の混合物が渦流fを形成するエネ
ルギーに、直接転換され、そしてそのまま渦流エネルギ
ーとして維持される。したがって、排出気流e’の空気
と水の混合物が混合チャンバ3より渦流チャンバ4、4
に移り渦流fを形成する段階での圧力損失は、最小化さ
れる。渦流fは、渦巻き気流に含まれた様々な種類のよ
り重い粒子、即ち塗料粒子、水滴および同様のものを、
渦流チャンバ4の内壁表面31に移行せしめ、そこで粒
子は、お互いに接触し、凝集して、粒径のより大きな粒
子を形成し、そしてさらに水と混合する。結果として、
水による塗料粒子の捕捉がより容易に、さらに進行す
る。加えて、渦流fは、それに含まれる塗料粒子が渦流
チャンバ4内においてより長い時間滞留することを可能
にする。従って、塗料粒子がそれの捕捉のための水と接
触する機会および頻度が増大する。特に、渦流fに働く
遠心力の作用により、その混合流の中の比重がより重い
水滴は、渦流チャンバ4の中心より内壁表面31に向け
て飛ばされる。従って、水の一部は、渦流fに沿って、
渦流チャンバ4の内壁表面31上を伝い流れるように推
進される。同時に、渦流fに含まれる塗料粒子などは大
変大きい比重を有するので、それらもまた、渦流チャン
バ4の内壁表面31に向けて移行し、内壁表面31上を
伝い流れる水膜(図9中、cで示される。)と接触し、
そしてそれに捕捉される。したがって、排出気流に本来
含まれる塗料粒子の、水膜cによる捕捉は、ますます進
行する。その上、内壁表面31上の水膜cは、勢いの強
い流れであり、それに含まれる塗料粒子が内壁表面31
に付着するのを防止する。従って、渦流チャンバ4の内
側は、特別な清掃を必要とすることなく、相当な期間に
わたってきれいに保たれる。加えて、渦流fに働く渦巻
き作用は、排出気流が水と十分に混合せずに排気ファン
機構の方へ変向して流れるのを有効に抑制する。特に、
水幕b(図9)の跳ね返りによって生じた水滴は、排気
ファン機構に流出する前に、渦流チャンバ4内で常に周
回するため、それらが直接ウェットスクラバ外に流れ去
ること(ショートパス現象)が防止される。滞留円筒5
は、空気と水との混合渦流をより長期の間持続させるこ
とができる円筒形状の構造体で、渦流チャンバ4と渦巻
き体6の間に、これらと連通して、連結されている。ウ
ェットスクラバ1の左側および右側に、二つの滞留円筒
5、5が、対称的に配備されている。従って、空気と水
との混合渦流は、円筒5内により長く滞留し、結果とし
て、それに含まれる粒子(塗料粒子および水粒子)が相
互に接触する機会および頻度が増大し、従って、水によ
る塗料粒子の捕捉はさらに促進される。各々の滞留円筒
5の内壁表面32は、そのそれぞれの渦流チャンバ4と
連通する部位にて、渦流チャンバ4の内壁表面31の曲
率に一致する曲率を部分的に有し、また、そのそれぞれ
の渦巻き体6と連通する部位にて、渦巻き体6の内壁表
面33の曲率に一致する曲率を部分的に有する。従っ
て、渦流チャンバ4の内壁表面31および渦巻き体6の
内壁表面33は、内壁表面32を介して、一直線に並ぶ
関係にあり、空気および水の混合渦流の流路にとって、
実質上妨げとならない連続性が与えられている。したが
って、混合渦流fが渦流チャンバ4から渦巻き体6に移
る段階での圧力損失もまた、最小化されている。渦巻き
体6は、滞留円筒5からの空気および水の混合渦流を減
速し、より長い時間の間滞留させてからウェットスクラ
バ1外に放出する構造体であって、ウェットスクラバ1
の左側および右側に各々備えられる。この渦巻き体6
は、滞留円筒5に連通し、そして、流れ断面積が徐々に
増加する滑らかな螺旋曲面の内壁表面33を有し、さら
に、拡張された排出口34を下向きに備えている。従っ
て、滞留円筒5より渦巻き体6の中に導かれた空気と水
との混合渦流は、渦巻き体6内において、好適には約1
0m/sもしくはそれ未満の速度に十分に減速された後
に、スクラバ1の外に下方へ放出される(図9中、矢印
gで示される。)。よって、静圧力は、動圧力の減少分
だけ回復される。従って、渦巻きする流れが排気ファン
機構に放出される段階での圧力損失もまた、最小化され
ている。また、渦流チャンバ4の内壁表面31上、そし
て滞留円筒5の内壁表面32上を伝い流れてきた、多量
の塗料粒子を含む水は、渦巻き体6の内壁表面33に沿
って伝い流れ、減速され、そして、排出口34より下方
へ、きれいになった空気とともに、放出される。その
後、塗料粒子の含む水は、ドレイン22(図1、図2)
に集められる。而して、ウェットスクラバ1は、以上述
べた動作が満足になされるとき、スプレー室9からの排
出気流より、その中に含まれる塗料粒子などを効率よく
取り除くことができ、しかも、ウェットスクラバ1を通
過する排出気流の圧力損失は最小に保たれるので、エネ
ルギー消費は減少され、また騒音も低減される。
【0016】高さ調整部材7は、図3(a) 、(b) に示す
ように、上記のウェットスクラバ1の本体とは別体の、
帯環状の部材であって、その内側に、垂直に延びる円筒
周面36を有する。一方、加速コーン2は、その入口2
5の外側に、垂直に延びかつ円筒周面36に嵌合される
寸法の円筒周面37を有する。従って、高さ調整部材7
は、ウェットスクラバ1の入口25の周縁部に嵌着する
ことができる。ここで、本実施例の渦流型ウェットスク
ラバ1を塗料スプレーブース11のフロープレート17
に装着する場合を、図10の詳細な図に基づいて説明す
ると、まず、大重量のウェットスクラバ本体をフロープ
レート17の開口部18に固定する。具体的には、加速
コーン2の入口25の円筒周面37をフロープレート1
7の開口部18の周縁部に溶着する。図10中、mは、
その溶接箇所を示す。この際、加速コーン2の入口25
がその周縁全体にわたって同じ高さに保たれているかど
うか、特に注意を払うことなく、溶着作業を行なってよ
い。従って、この作業は大変迅速に為しうる。続いて、
より軽量な高さ調整部材7を、溶着固定されたウェット
スクラバ本体の加速コーン2に嵌着することにより、渦
流型ウェットスクラバ1の装着を完成する。具体的に
は、高さ調整部材7の内側の円筒周面36を加速コーン
2の円筒周面37に嵌合し、そして、加速コーン2内へ
の水pの流入部位の高さが加速コーン2の入口周縁27
の全周にわたって同じ水平高さとなるように高さ調整部
材7の取付け位置を調整してから、高さ調整部材7を加
速コーン2に溶着する。図10中、nは、その溶接箇所
を示す。ここで、特徴的なことは、高さ調整部材7はよ
り軽量な構造体であるので、これを加速コーン2に嵌着
する際、簡便かつ容易に、加速コーン2内への水pの流
入部位の高さが加速コーン2の入口周縁27の全周にわ
たって同じ水平高さとなるように調整することができる
点である。したがって、本実施例の渦流型ウェットスク
ラバ1においては、これを塗料スプレーブース11のフ
ロープレート17に装着するとき、加速コーン2の入口
周縁27が全周にわたって同じ水平高さに保持される姿
勢にてウェットスクラバ1を容易に固定することがで
き、従って、その後の実際の使用において、塗料粒子の
捕捉のための水pを加速コーン2の入口周縁27より全
周にわたって均一に流入させることができ、よって、ス
プレー室9からの排出気流の中に含まれる塗料粒子を取
り除く性能を所期通り満足に達成することができ、しか
もウェットスクラバ1内部の粒子沈着による汚れの発生
を効果的に予防することもできた。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の渦流型ウ
ェットスクラバによれば、ウェットスクラバを塗料スプ
レーブースのフロープレートに装着するとき、加速コー
ンの入口周縁が全周にわたって同じ水平高さに保持され
る姿勢にてウェットスクラバを容易に固定することがで
き、従って、その後の実際の使用において、粒子捕捉の
ための液体を加速コーンの入口周縁より全周にわたって
均一に流入させることができ、よって、所期通りのスク
ラバ性能、つまり気流中に含まれる粒子を取り除く性能
を満足に達成することができ、しかもウェットスクラバ
内部の粒子沈着による汚れの発生を予防することができ
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、塗料スプレーブースのフロープレート
に装着された本発明の実施例のウェットスクラバを示す
正面図である。
【図2】図2は、図1に示されたウェットスクラバを備
えた塗料スプレーブースの内部を示す概略図である。
【図3】図3(a) は、図1に示された実施例のウェット
スクラバの本体に嵌着される高さ調整部材の正面図で、
また図3(b) は、該ウェットスクラバの本体の正面図で
ある。
【図4】図4は、図1に示された実施例のウェットスク
ラバの平面図である。
【図5】図5は、図1に示された実施例のウェットスク
ラバの側面図である。
【図6】図6は、図4および図5の線VI−VIに沿っ
て切られたウェットスクラバの断面図である。
【図7】図7は、図1に示されたウェットスクラバの加
速コーンおよび高さ調整部材の平面図である。
【図8】図8は、図7に示された加速コーンおよび高さ
調整部材の正面図である。
【図9】図9は、排出気流に含まれる粒子の捕捉プロセ
スを説明するための、図1に示されたウェットスクラバ
の内部を示す図である。
【図10】図10は、図1に示された実施例のウェット
スクラバを塗料スプレーブースのフロープレートに装着
する様子を示す拡大図である。
【符号の説明】
1 ウェットスクラバ 2 加速コーン 3 混合チャンバ 4 渦流チャンバ 5 滞留円筒 6 渦巻き体 7 高さ調整部材 8 給気室 9 スプレー室 10 スクラバ室 11 塗料スプレーブース 17 フロープレート 24 内周壁 25 入口 26 出口 27 入口周縁 30 衝突プール 34 排出口 p 捕捉のための液体 a 加速コーンの内周壁を流下する水 b 混合チャンバ内に流れ落ちる水 c 渦流チャンバの内壁表面上を伝い流れる水 e 排出気流 e’ 加速コーンの出口における排出気流 f 渦流 g 放出される排出気流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲林 薫 愛知県豊田市柿本町1丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内 (72)発明者 大森 英俊 愛知県豊田市柿本町1丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内 (72)発明者 村知 幹夫 愛知県豊田市柿本町1丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内 Fターム(参考) 4D073 AA09 BB05 DC02 DC12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気流から、その中に含まれる粒子を取り除
    くウェットスクラバにおいて、 気流がその中を通過しそして加速されるコーンであっ
    て、粒子の捕捉のための液体が該加速コーンの頂部の入
    口から流入されるところの内周壁を有する加速コーンを
    備え、そして、該加速コーンに連通するウェットスクラ
    バの他の部分の内部において、加速コーン中を通過した
    前記気流と加速コーンの内周壁上を流れ落ちた前記液体
    とを混合し、次いでこれを周回させて渦流を形成するこ
    とにより、気流中に含まれる粒子を液体の中に取り込
    み、そして、これらを放出するところの渦流型ウェット
    スクラバであって、 前記加速コーンの入口の周縁部に嵌着することができる
    環状の部材であって、この嵌着により、該加速コーン内
    への前記液体の流入部位の高さを該入口の周縁全体にわ
    たって同じ水平高さに調整することができるところの高
    さ調整部材を、さらに備えてなる渦流型ウェットスクラ
    バ。
  2. 【請求項2】水を粒子の捕捉のための液体として使用
    し、塗料ミストを含む排気流から、その中に含まれる塗
    料粒子を取り除くウェットスクラバである、請求項1記
    載の渦流型ウェットスクラバ。
  3. 【請求項3】a)対象物の噴霧塗装がなされるスプレー室
    と、 b)該スプレー室の下方に位置し、そして、開口部を有す
    るフロープレートがその上部に備えられたスクラバ室
    と、 c)該スクラバ室に、加速コーンが前記フロープレートの
    開口部に適合するように装備された請求項1または請求
    項2記載の渦流型ウェットスクラバと、 d)塗料粒子の捕捉のための水を前記フロープレートに供
    給し、そして、該ウェットスクラバの高さ調整部材を越
    えて加速コーンの内周壁上に流入させる水供給手段と、
    および e)取り除くべき塗料粒子を含む前記スプレー室からの排
    出空気を、前記ウェットスクラバに通して引き出す排気
    機構とを備えてなる、塗料スプレーブース。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116296682A (zh) * 2023-03-23 2023-06-23 南京市妇幼保健院 一种全封闭病理生物组织脱水机及其使用方法

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CN116296682A (zh) * 2023-03-23 2023-06-23 南京市妇幼保健院 一种全封闭病理生物组织脱水机及其使用方法

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