JP2000237655A - 渦流型ウェットスクラバを装備した塗料スプレーブース - Google Patents

渦流型ウェットスクラバを装備した塗料スプレーブース

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JP2000237655A
JP2000237655A JP11041503A JP4150399A JP2000237655A JP 2000237655 A JP2000237655 A JP 2000237655A JP 11041503 A JP11041503 A JP 11041503A JP 4150399 A JP4150399 A JP 4150399A JP 2000237655 A JP2000237655 A JP 2000237655A
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JP
Japan
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vortex
water
spray booth
chamber
paint
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JP11041503A
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English (en)
Inventor
Makoto Yamazaki
誠 山崎
Hitoshi Yano
仁士 矢野
Kaoru Inabayashi
薫 稲林
Hidetoshi Omori
英俊 大森
Mikio Murachi
幹夫 村知
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Trinity Industrial Corp
Original Assignee
Trinity Industrial Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】渦流型ウェットスクラバ8をフロープレート6
に装着した塗料スプレーブース1において、塗料スプレ
ーブース1の各々の区域ごとに、その各区域における排
気流の流量の大小に適切に対応するように、渦流型ウェ
ットスクラバ8の配備を為すことができるようにする。 【解決手段】塗料スプレーブース1のスクラバ室4にお
いて、適当数の開口部7a、7bをフロ−プレ−ト6
に、塗料スプレーブースの長手および幅の両方向に二次
元的に広がって形成し、そして、塗料スプレーブースの
各区域毎に所要数のより小型の渦流型ウェットスクラバ
8・・をフロ−プレ−ト6の開口部7a、7bに着脱可
能に装備し、さらに、渦流型ウェットスクラバ8が装備
されていない開口部があるとき、盲板9を該開口部に着
脱可能に覆ってなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる渦流型ウ
ェットスクラバ、即ち加速された気流と粒子捕捉のため
の液体とを衝突混合し、次いでこれを周回させて渦流を
形成することにより、気流中に含まれる液体または固体
の粒子を液体の中に取り込ませて、除去するところのウ
ェットスクラバを装備した塗料スプレーブースに関す
る。本発明は、典型的には、自動車組立て工場において
自動車ボディおよび自動車部品の塗装のために利用され
る塗料スプレーブース、つまり、水を粒子の捕捉のため
の液体として使用し、装備されたウェットスクラバによ
って、塗料ミストを含む排気流から、その中に含まれる
塗料粒子などを取り除くところの塗料スプレーブースに
関する。
【0002】
【従来の技術】種々の量産製品例えば自動車ボディおよ
び自動車部品の塗装は、典型的には、塗料スプレーブー
スにおいて行なわれ、そこでは、被塗装物には、スプレ
ー塗装設備を利用して、塗料が噴霧される。被塗装物に
付着しなかった塗料は、塗料ミストとして空気中に浮遊
する。高品質の塗装仕上げ品を作り上げるためにそして
安全で健康な作業環境を維持するために、新鮮な外気を
塗料スプレーブース内に連続して供給し、同時に、発生
した塗料ミストを作業域から除去することが必要とされ
る。この目的を達成するために、従来、排気ファン機構
が利用されている。そして、この際、この排出空気に含
まれた塗料粒子は、環境汚染を避けるために、気流が大
気に出る前に捕捉されなければならない。塗料ミストを
排気流から分離する方法としては、二つの知られた方法
がある。 i)汚染された気流を乾燥したフィルタまたは篩に通過さ
せ、そして、その中に含まれる塗料粒子をフィルタまた
は同等の部材によって吸着または捕捉するところの乾式
法と、ii) 汚染された気流を液体、例えば水と接触させ
て混合し、これにより、その中に含まれた塗料粒子を液
体に捕捉して取り除くところの湿式法とがある。そし
て、自動車を塗装する塗料スプレーブースにおいては、
通常、湿式法が採用されている。従来の湿式法には、様
々な種類のものが知られており、典型的には、以下の方
法および手段が利用されている。 1.気流と水などの液体との重力差を利用し、気流を液体
バルク中に通過させて、該気流に含まれる塗料粒子を捕
捉する方法。 2.水などの液体を下方へ流し落とし、これによって形成
された液体の膜に気流を通過させて、該気流に含まれる
塗料粒子を該膜の中に捕捉する方法。 3.水などの液体を噴霧して、大集団の液体の滴を創生
し、そして汚染された気流をこの液体の霧の中に通し、
そこで、液体の滴が除去すべき塗料粒子と接触しそして
捕捉する方法。 4.気流および液体例えば水をベンチュリと呼ばれる絞り
部に通過させる方法。ベンチュリにおける高速度空気の
攪拌流は、液体の小滴への微粒化をひき起こす。生じた
該小滴は、乗り合わせた塗料粒子を捕捉し、これと合体
する。 5.水などの液体をプレートまたは同様の部材の上に流下
させ、そして、気流を該プレートに吹き当てるか、また
は、気流を水などの液体のプールに衝突させる方法。塗
料粒子は、より大きな運動量を有する空気の流れに含ま
れ、そして、気流と液体の衝突により、該液体に捕捉さ
れる。
【0003】典型的には、塗料スプレーブースからの排
出気流は、様々な直径の塗料粒子が含まれる塗料ミスト
を含む気流からなる。これら塗料粒子の直径は、数百μ
mないし1μm未満の範囲に及ぶ。典型的な塗料ミスト
においては、粗大な塗料粒子よりも、微小の塗料粒子が
より多く存在する。自動車組立工場の塗料スプレーブー
スにおいて使用される通常のウェットスクラバにあって
は、従来、スプレー室より流れる排出空気流が粒子捕捉
のための水流と衝突する頻度および速度を増大すること
により、粒子の除去効率を向上させる試みがなされてき
た。これに関連して、米国特許 5,074,238号、同 5,04
0,482号、同 4,700,615号、同 4,664,060号、同 4,220,
078号および同様のものは、種々の提案を開示してい
る。米国特許 5,074,238号は、排出気流および水が通過
するベンチュリ開口部と、空気および水が混合する弯曲
された邪魔板とを備えたスクラバを開示している。米国
特許 5,040,482号は、傾いた表面に沿って一面の水を供
給する二つの槽と、水と塗料の乗り合わせた空気とを混
和する邪魔板とを備えたスクラバを開示している。米国
特許 4,700,615号は、いくつかのプールが階層的に、水
がプールを順に流れ通るように備えられ、そして排出気
流が、形成された複数の水の幕に通り抜けるように作ら
れたスクラバを開示している。米国特許 4,664,060号
は、張りが矩形のベンチュリ部に気流と水の混合を増大
するように備えられ、そして、邪魔板がベンチュリ喉部
の下側に配設されたスクラバを開示している。また、米
国特許 4,220,078号は、V字形の衝突部材が排出空気−
塗料の流れ路に配置されそして、囲い板がより除去を為
すように衝突部の周りに備えられているスクラバを開示
している。
【0004】塗料粒子をより効率よく取り除く試みは、
処理騒音の増大をひき起こす傾向にあることが、見い出
された。また、排気ファンまたは同様のものの容量を増
加する必要性は、設備費用並びにエネルギー消費量を増
大する傾向にある。従って、効率を向上させるだけでな
く、騒音およびエネルギー消費をも極力低減するところ
の装置が、必要とされている。騒音の低減は、作業者の
作業環境を改善するという観点からも、望まれる。米国
特許 5,100,442号は、排出気流および水流がベンチュリ
部に向けられるスクラバを開示している。その後、それ
らは、上流で通過するために乱流混合によってひき起こ
された騒音を防止する騒音障壁を限定するところの絞り
部に導かれる。米国特許 5,020,470号は、排出空気およ
び水がそれを通って流れる延長された排出管を有するス
クラバを開示している。粒子は、気流と衝突プールとの
衝突の効によって除去される。排出管の頂部近くにて、
水の分散または霧化が少しもまたはまったく生じず、そ
して騒音が低減される。米国特許 4,515,073号は、空気
が除去流体のスプレーの中を数回通り抜けるところの曲
がりくねった通路を有するスクラバを開示している。音
吸収材が衝撃音を減じるために邪魔板内に備えられてい
る。米国特許 4,350,506号は、拡張された中間部をもつ
吊鐘型ベンチュリ部を有するスクラバであって、音吸収
材がその中に備えられているものを開示している。米国
特許 4,345,921号は、一対の案内プレートがベンチュリ
に喉部の上方に騒音減衰域を形成するように備えられて
いるスクラバを開示している。衝撃板は、ベンチュリ喉
部の下側に配置されそして水膜または水溜りを含むこと
ができる。ある種の従来技術のスクラバにおいては、排
出気流の一部が、水と殆どもしくは全く混合せずに、ス
クラバの外側へ通り抜けることができ、従って、それ
は、依然、排出気流中に塗料粒子を含みうるものであっ
た。プ−ルでの水の跳ね上がりは、汚染された水滴が排
気ファンを経て排出空気と一緒に外気に放出されるとい
う事態をひき起こす。塗料ミストからの塗料粒子の除去
率を高めるという目的のために、排出気流の方向を変更
する装置は、例えば空気の米国特許 4,704,952号におい
て提案されている。この特許は、塗料の乗り合わせた空
気および水がスクラバを通り抜けて下方へ流れ、そして
一緒に混合するという構造を有するスクラバを開示して
いる。このスクラバの外側の隔壁は、空気を急に上方へ
変向せしめ、そしてその後、横方向に反転させる構造と
なっている。空気は、邪魔板を通り抜けそして大気へ放
出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術は、多くの
ウェットスクラバを開示するけれども、なお改良の余地
が残されていた。例えば、いくつかの通常のウェットス
クラバにおいては、排出空気が流れ通る通路に、また排
出空気流が水と混合される箇所などに、隅部および角
部、非平坦な部位および同様のものが存在する。これ
は、結果として、不必要な圧力損失、エネルギー浪費、
および騒音の増大を生じる。その上、いくつかの通常の
ウェットスクラバにあっては、微細な塗料粒子を水中に
捕捉するときの効率がなお低いものであり、塗料ミスト
の一部が大気に放出されうるという問題が存在してい
た。また、塗料粒子が乗り合わせる大量の水滴が排気フ
ァン装置を経て大気にそのまま放出されるという事態
に、十分対処されてもいない。そこで、本発明者は、ウ
ェットスクラバにおいて、圧力損失を最小化し、エネル
ギー消費を減少しかつ騒音レベルをも低減することがで
き、その上、気流中に含まれる粒子が取り除かれる効率
および性能をより一層改良することを課題として、研究
開発に着手した。本発明者は、流体力学等を用いて、い
かなる構造のウェットスクラバが、運転で生じる圧力損
失をより最小にすることができ、かつ、気流中の粒子の
捕捉効率を高い水準に保つことができるか等を検討し、
そして今、コンピュータによる流体力学数値解析を用い
た模擬テスト、並びに、現場での数回の実証テストに基
づいて、次の構造上の特徴をもつウェットスクラバが、
上記の目的を十分に達成することができることを見出し
た。新たに開発されたウェットスクラバは、加速コーン
において、塗料粒子等の粒子を含む排気流がその中を通
過して加速されると同時に、粒子の捕捉のための液体が
その内周壁上を流下し、そして、加速コーンの下側に配
置された混合チャンバにおいて、加速コーンを通り抜け
た排気流と加速コーンより流れ落ちた液体とが衝突混合
され、次いで、混合チャンバに連通する渦流チャンバに
おいて、排気流および液体の混合物を周回させて渦流を
形成することにより、排気流中に含まれる粒子が液体の
中に取り込まれ、その後、渦流チャンバに連通する渦巻
き体において、前記渦流が減速されてから、気流および
液体が外に放出されるという構成をなす言わば渦流型の
ウェットスクラバである。
【0006】この種の渦流型ウェットスクラバは、運転
時、その内部において渦流を確実に形成するためには、
その内部体積により定まる基準流量よりも幾分より多い
流量の気流をウェットスクラバ内に流通させることが適
当である。言い換えると、渦流型ウェットスクラバの内
部体積の大きさによって、ウェットスクラバ内で渦流を
うまく形成することができるところの、塗料スプレーブ
ースのスプレー室を下降する排気流の最低流量がおのず
と定まっている。ところで、渦流型ウェットスクラバが
実際に装着されるところの自動車ボディ塗装用の塗料ス
プレーブースにあっては、対象物の種類、塗装の部位、
態様および条件などに適切に対応するために、通常、ブ
ースの長手方向に関して、大流量の排気流をスプレー室
よりスクラバ室に吸い込ませる必要がある区域(ゾー
ン)と、例えば半分程度の小流量の排気流をスプレー室
よりスクラバ室に吸い込ませるだけで足りる区域(ゾー
ン)とに分かれている。また、塗装の態様および条件に
依っては、塗料スプレーブース中の同じ区域において、
大流量の排気流と小流量の排気流とを切り替えて、スプ
レー室よりスクラバ室に吸い込ませうるようにすること
が求められる区域(ゾーン)もあるであろう。従って、
渦流型ウェットスクラバを実際に自動車ボディ塗装用の
塗料スプレーブースに装着する場合、塗料スプレーブー
スの各々の区域(ゾーン)における排気流の流量の大小
に適切に対応するように、渦流型ウェットスクラバを配
備することが求められる。しかるに、上記に説明した新
たに開発された渦流型ウェットスクラバは、同一寸法の
それらをフロ−プレ−トの中央にて塗料スプレーブース
の長手方向に一列に配備するという配備様式を前提とし
て考案設計されたものであり、相対的に大型であり、そ
の内部体積は比較的大きなものであった。従って、これ
ら渦流型ウェットスクラバがブースの長手方向に一列に
配備された塗料スプレーブースは、排気流中の塗料粒子
を除去するにあたって、塗料スプレーブースの各々の区
域ごとに、それら各区域における排気流の流量に適切に
対応させることができないという問題があった。すなわ
ち、開発された上記の渦流型ウェットスクラバは、ウェ
ットスクラバの配備を塗料スプレーブースの各区域ごと
に、その排気流の流量の大小に丁度良く対応させて為す
のに適した寸法規格のものに、改良する必要があった。
【0007】本発明は、かかる問題を考慮してなされた
ものであって、その目的とするところは、渦流型ウェッ
トスクラバをフロープレートに装着した塗料スプレーブ
ースであって、塗料スプレーブースの各々の区域ごと
に、その各区域における排気流の流量に適切に対応する
ように、渦流型ウェットスクラバの配備を為すことがで
きるところの塗料スプレーブースを提供することにあ
る。本発明のもう一つの目的は、圧力損失が最小化され
てエネルギー消費がより減少し、騒音レベルもより低減
され、その上、気流中の粒子の除去効率がより改良され
たところの新規な渦流型ウェットスクラバを、上記の目
的のために装備した塗料スプレーブースに関する。な
お、本発明のその他の目的は、以下の記載より、また
は、その記載から自明な事項に基づいて、容易に理解さ
れうる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、より明確に
は、塗料スプレーブースの下側の区分室であってフロ−
プレ−トが張設されたスクラバ室において、適当数の開
口部を該フロ−プレ−トに、塗料スプレーブースの長手
および幅の両方向に二次元的に広がって形成し、そし
て、塗料スプレーブースの各区域ごとに所要数のより小
型の渦流型ウェットスクラバを前記フロ−プレ−トの開
口部に着脱可能に装備し、さらに、該渦流型ウェットス
クラバが装備されていない開口部があるとき、盲板を該
開口部に着脱可能に覆ってなることを特徴とする、塗料
スプレーブースに関する。より具体的には、上記の渦流
型ウェットスクラバは、塗料粒子等の粒子を含む排気流
がコーンの中を通過して加速されると同時に、粒子の捕
捉のための液体がコーンの内周壁上を流下する加速コー
ンと、該加速コーンの下側に配置された、加速コーンを
通り抜けた排気流と加速コーンより流れ落ちた液体とが
衝突混合される混合チャンバと、該混合チャンバと連通
して接続された、排気流および液体の混合物を周回させ
て渦流を形成することにより、排気流中に含まれる粒子
を液体の中に取り込む渦流チャンバと、該渦流チャンバ
と連通して接続された、前記渦流を減速してから、気流
および液体を外に放出する渦巻き体よりなる。この渦流
型ウェットスクラバは、通常、加速コーンおよび混合チ
ャンバとともに、左右一対の渦流チャンバおよび左右一
対の渦巻き体をそれぞれ対称的に備えた構造体よりな
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の塗料スプレーブースにあ
っては、そのスクラバ室に張設されたフロ−プレ−ト
に、適当数の、例えば数十個の開口部が塗料スプレーブ
ースの長手方向および幅方向の双方に二次元的に広がっ
て形成される。数多い開口部はフロ−プレ−ト上に、例
えば、塗料スプレーブースの長手方向に並ぶ二三の列を
作って、または、縦横に(碁盤目状に)形成される。ま
た、本発明の塗料スプレーブースにあっては、より小型
の渦流型ウェットスクラバが前記フロ−プレ−トの開口
部に、着脱可能に装備される。従って、該開口部は、よ
り小型の渦流型ウェットスクラバの装備に適するより小
さい開口寸法のものに形成される。より小型の渦流型ウ
ェットスクラバは、フロ−プレ−トに形成された適当数
の開口部のうち、必要な箇所において、所要な数だけ装
備される。必ずしも、開口部の総てに、渦流型ウェット
スクラバを装備する必要はない。そして、該渦流型ウェ
ットスクラバが装備されていない開口部があるとき、そ
の開口部には、盲板が着脱可能に覆われ、よって、フロ
−プレ−トより上方の空間からフロ−プレ−トより下方
の空間(排気チャンバ)への排気流の流通が阻止され
る。したがって、塗料スプレーブースの区域のうち、排
気流の流量がより大きい区域(例えば、約0.5m/s
の大流量の区域)については、より多い個数のより小型
の渦流型ウェットスクラバをフロープレートの開口部に
装着し、また、排気流の流量がより小さい区域(例え
ば、約0.25m/sの大流量の区域)については、よ
り少ない個数のより小型の渦流型ウェットスクラバをフ
ロープレートの開口部に装着し、そして、渦流型ウェッ
トスクラバの装着が必要でない箇所の開口部について
は、該開口部を盲板で閉塞することにより、渦流型ウェ
ットスクラバの配備を塗料スプレーブースの各々の区域
ごとに、その各区域における排気流の流量の大小に適切
に対応するように為すことができる。その上、本発明の
塗料スプレーブースにあっては、より小型の渦流型ウェ
ットスクラバおよび盲板は、フロープレートの開口部に
着脱可能に取り付けられる。例えば、これら構造体に
は、より好ましくは、それらをフロープレートの開口部
に嵌め込みそしてボルト締めを為すだけで、フロープレ
ートに装着できる構成のものが採用される。従って、本
発明においては、ウェットスクラバおよび盲板が着脱可
能に装備されるので、塗装対象物の種類の変更、塗装の
部位、態様および条件の変更などに応じて、渦流型ウェ
ットスクラバの配備数を適宜変更し、また、その配備形
態を所望の形態に適宜変更することができる。しかも、
本発明にあっては、使用される渦流型ウェットスクラバ
がより小型な構造体であるので、該ウェットスクラバの
フロープレートへの取り付けおよびフロープレートから
の取り外しをいたって容易に為すことができ、渦流型ウ
ェットスクラバの配備のための作業性が優れているとい
う利点をも有する。なお、適当な案内溝とか誘導部材を
フロープレート上に設けることにより、フロープレート
に供給された粒子捕捉のための液体(通常、水)が総て
の開口部に均等に、つまり装着された総ての渦流型ウェ
ットスクラバの中に均等に流入するように構成するのが
より好都合である。
【0010】本発明の塗料スプレーブースは、典型的に
は、かつより好ましくは、次の構成よりなる、より小型
の渦流型ウェットスクラバが装備される。その渦流型ウ
ェットスクラバは、排気流がその中を通過しそして加速
される構造体であって、入口と、出口と、断面積が該入
口より該出口にかけて縮小する通路を取り囲みかつ粒子
捕捉のための水が入口周縁から出口周縁まで流下しうる
内周壁とを有する加速コーンと、該加速コ−ンの出口の
下側にこれと連通して配置された、排気流を水と衝突混
合するチャンバであって、加速コ−ンを通り抜けた気流
と加速コ−ンの出口周縁より流れ落ちた水とを受ける衝
突プールを備えた混合チャンバと、該混合チャンバの左
右の側方に各々これと連通して接続された、気流および
水の混合体を周回させて渦流を形成する略円筒状のチャ
ンバであって、混合チャンバのプ−ル表面と連続し、か
つ、気流および水の混合体が周回する際、水がその上を
伝って流れる内壁表面を備えた左右一対の渦流チャンバ
と、各々の該渦流チャンバとそれぞれ連通して接続され
た、前記の気流および水の混合体を減速してから外に放
出する構造体であって、渦流チャンバの内壁表面と連続
する内壁表面、および、拡張された排出口を有する左右
一対の渦巻き体よりなる。以下、これら構成要素をさら
に説明する。加速コーンは、一周する内周壁を有するコ
ーンで、その開口断面積が上端の入口より下端の出口に
かけて縮小する構造を備えている構造体である。従っ
て、粒子の乗り合わせた気流、例えば塗料ミストを含む
排気流が、加速コーンの中を通過するとき、加速され
る。他方、加速コーンは、粒子の捕捉のための水が入口
の周縁より流下しうる内周壁を備えている。従って、加
速コーンの中を通過した気流と、加速コーンの内周壁上
を流下した水とが、コーン出口より放出されて、加速コ
ーンより下側の混合チャンバ内に導かれる。而して、こ
の段階の気流の圧力損失を最小化するべく、加速コーン
は、一周にわたって隅部位を持たない内周壁であって、
コーンの出口より放出される気流の速度が出口断面の全
体について実質均一となるような多次元弯曲表面を有す
る内周壁を備えている。この多次元弯曲表面は、加速コ
ーンの入口の断面積、出口の断面積、および加速コーン
の高さ(入口と出口の間隔)の各値に基づいてコンピュ
ータ演算により自動的に決定され、一般に放物線曲面に
近い曲表面になる。混合チャンバは、加速コーンに連通
するチャンバで、衝突のためのプール表面を加速コーン
の出口の直下方に備える。従って、混合チャンバの内部
空間においては、加速コーンの出口より下方へ勢いよく
放出される気流が該出口の周縁よりプール表面に落下す
る水と衝突し、混合される。気流の風量に応じて、気流
と水の衝突混合をより効率よく為すために、より好まし
くは、気流の通過速度を自在に調節しうるところの調節
手段が加速コーンの出口付近に付設される。調節手段
は、例えば、加速コーンの出口断面積を自在に拡大、縮
小しうる例えばダンパーより成る。渦流チャンバは、空
気流および水の混合体が渦流を形成することができるチ
ャンバである。このチャンバは、混合チャンバに連通
し、かつ、混合チャンバのプール表面に連続する円筒周
面の内壁面を有する。渦流の形成は、水と混じり合う気
流中に含まれる種々の粒子同士の接触を促進し、かつ、
それら粒子を渦流チャンバ内に長時間滞留せしめる。ま
た、渦流により生じる遠心力によって、比重のより大き
い水の一部は、渦流チャンバの円筒周面の内壁面上を伝
って流れ、しかも、気流中に含まれる塗料粒子なども、
比重が大変大きいため、その内壁面上を伝い流れる水の
中に捕捉される。従って、気流中に含まれる粒子の水へ
の捕捉は顕著に進み、また、気流の一部が水と混合せず
に排気ファン機構の方へ流れ去るショートパス現象は、
起きない。要するに、渦流の形成は、粒子の捕捉効率の
向上に顕著に貢献する。しかも、水が渦流チャンバの内
壁面上を継続して伝い流れることにより、捕捉された粒
子が該内壁面に付着したまま残留するという事態の発生
が防止され、よって渦流チャンバの内部を、別段の清掃
作業を為さずとも、長期にわたってきれいに維持するこ
とができる。渦巻き体は、上記の“空気流および水の混
合体の渦流”を減速し、長い時間の間滞留させてから放
出する構造体であり、渦流チャンバに連通し、流れ断面
積が徐々に増加する螺旋曲面の内壁面を有し、そして、
拡張された排出口を下向きに備えている。従って、減速
された“混合体の渦流”が、渦巻き体内で長い時間の間
滞留してからウェットスクラバ外に放出されるので、渦
流は、そのエネルギーがあまり減衰されずに、より長く
持続し、よって、その間に、気流中の粒子が水と接触す
る機会および頻度がより多くなり、その結果、粒子の捕
捉効率がより向上する。また、“空気と水との混合渦
流”が渦巻き体内で十分に減速してから放出されるの
で、圧力は動圧の減少分だけ回復され、よって、“空気
と水との混合渦流”がウェットスクラバ外に放出される
段階の圧力損失は、より少なくなる。好適な渦巻き体
は、例えば、気流が加速コーンから風速20〜40m/
sにて混合チャンバ内に導入されたとき、渦流チャンバ
からの“空気と水との混合渦流”を減速し、風速5m/
s以下にて放出する性能を有する。さらに、所望によ
り、上記の“空気流および水の混合体の渦流”をより長
時間持続させるために、滞留円筒が渦流チャンバと渦巻
き体の間に連結して備えられる。圧力損失をさらに抑え
る観点より、より好ましくは、滞留円筒は、その内壁表
面を介して渦流チャンバの内壁表面と渦巻き体の内壁表
面とが実質連続する構造を備える。従って、運転時に
は、“空気流および水の混合体”が周回する際、それら
の渦流が滞留円筒の内部にも形成され、かつ水の一部が
滞留円筒の内壁表面上をも伝って流れ、渦流チャンバと
同様の、気流中の塗料粒子の水中への捕捉作用が滞留円
筒の内部においてもなされる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の最良の実施形態として、図面
により具体化された実施例を説明することにより、本発
明をより明らかにする。
【0012】図1は、自動車工場において自動車ボディ
を噴霧塗装するのに使用される塗料スプレーブース1の
内部を図示する。ブース1は、3つのより小さい区分
室、即ち、頂部の給気室2、中央のスプレー室3、およ
び底部のスクラバ室4に分かれている。ブース1は、排
気ダクト5と接続され、これは、排気ファン機構(図示
せず)に導かれている。給気室2には、フィルタ12
が、この区分室とスプレー室3の境に張設固定されてい
る。また給気室2には、バグフィルタ13も装備されて
いる。従って、空気中の塵埃がバグフィルタ13および
フィルタ12によって除去された後、調温・調湿された
空気がスプレー室3に、垂直に下降する気流として供給
される。スプレー室3には、自動車ボディ15に対する
自動噴霧塗装をなすための塗装ロボット14または他の
塗装装置が、通常、自動車ボディ15が台車16上にて
搬送される路の左右両側に配備されている。従って、塗
装の間に、自動車ボディ15に付着しなかった余剰の塗
料は、塗料ミストとして空気中に浮遊する。
【0013】スクラバ室4には、図2に拡大して示すよ
うに、その上部において、フロープレート6が張設され
ている。そして、このフロープレート6には、適当数
の、約50孔の開口部7a・・、7b・・が、図3に示
すように塗料スプレーブース1の幅方向に2孔ずつ対を
なして、塗料スプレーブース1の長手方向(図中、矢印
xで示す方向)に並び形成されている。開口部7a、7
bとその隣りの開口部7a、7bとの間隔は、より短く
設計され、例えば0.5m〜1.5mの等間隔にて設定
されている。図中、10aおよび10bは、塗料スプレ
ーブース1の長手方向(つまり自動車ボディ15がその
路に沿って搬送される方向と同じ方向)に並ぶ左側およ
び右側の開口部7a・・、7b・・の列を表わす。な
お、これら開口部7a、7bは、以下で述べる、より小
型の渦流型ウェットスクラバ8の装備に適するより小さ
い開口寸法のものに形成されている。そして、本実施例
の塗料スプレーブース1にあっては、ブースの中の諸区
域のうち、排気流の流量がより小さい区域(例えば、約
0.25m/sの小流量の区域)については、図3に示
すように、より小型の渦流型ウェットスクラバ8・・
が、左右の開口部7a、7bのうち一方のみに、即ち左
側の列10aと右側の列10bと交互に配備されるよう
に、装着されている。より小型の渦流型ウェットスクラ
バ8が装着されていない開口部7a、7bについては、
盲板9がそれら開口部7a、7bに覆われており、よっ
て、スプレー室3からの排気流がフロ−プレ−ト6より
上方のスクラバ室4よりフロ−プレ−ト6より下方の排
気チャンバ11へ流通することが阻止されている。ま
た、塗料スプレーブース1中の諸区域のうち、排気流の
流量がより大きい区域(例えば、約0.5m/sの大流
量の区域)については、図4に示すように、より小型の
渦流型ウェットスクラバ8・・が左右の開口部7a・
・、7b・・の総てに装着されている。上記のより小型
の渦流型ウェットスクラバ8および盲板9は、フロープ
レート6の開口部7a、7bに着脱可能な構成のもの、
例えば、それらをフロープレート6の開口部7a、7b
に嵌め込みそしてボルト締めを為すだけで、フロープレ
ート6に取り付けることができ、また締着ボルトを外す
だけで、それら構造体をフロープレート6より取り外す
ことができる構成のものが採用されている。
【0014】以上のように、本実施例の塗料スプレーブ
ース1においては、より小型の渦流型ウェットスクラバ
8・・がブース1の各区域ごとに必要な個数だけフロー
プレート6に装着される。この際、各ウェットスクラバ
8は、その加速コーン22が開口部7a、7bに固定さ
れることにより、フロープレート6に吊持される(図5
参照)。而して、スプレー室3内の空気(塗料ミストを
含む)は、排気ファン機構(図示せず)の運転により吸
引され、そして、下降する排気流として、渦流型ウェッ
トスクラバ8の中に導入される。ウェットスクラバ8
は、スプレー室3からの排気流の中に含まれる塗料粒子
を捕捉して取り除くのに、使用される。その後、排気流
は、その中の塗料粒子が取り除かれた後、排気チャンバ
11に放出される。一方、フロープレート6の左側およ
び右側には、樋17、17がそれぞれ備えられている。
左右のポンプ18、18より配管された給水管19、1
9は、各々樋17、17の中に導入されており、ポンプ
18、18の運転によって、水が、左側および右側の樋
17、17にそれぞれ供給される。そして、水pは、左
右の樋17、17より溢れ出、フロープレート6上を流
下し、その中央付近にて浅い水溜まりを形成し、次い
で、左右のウェットスクラバ8、8の加速コーン22の
入口の周縁を乗り越えて、加速コーン22内に流入する
(図1、図2、図5)。この水pは、気流中に含まれる
塗料粒子を捕捉するための液体である。スクラバ室4の
排気チャンバ11は、排気ダクト5を介して排気ファン
機構と連通している。スクラバ室4の底部には、ドレイ
ン20が設けられ、そこには、渦流型ウェットスクラバ
8より放出された、塗料を含む水が集まる。排気ファン
機構に連通する気流の流路には、いくつかのミストセパ
レータ23が取り付けられている。
【0015】次に、本実施例の塗料スプレーブース1の
フロープレート6に装着されたより小型の渦流型ウェッ
トスクラバ8の構成および性能を説明する。図6、図7
および図8は、渦流型ウェットスクラバ8のそれぞれ、
正面図、平面図および側面図であり、図9は、図7また
は図8のIX−IX線に沿って切られたウェットスクラ
バ8の内部の断面を示す。これらの図に示すように、渦
流型ウェットスクラバ8は、加速コーン22、混合チャ
ンバ23、渦流チャンバ24、24、滞留円筒25、2
5、および渦巻き体26、26より形成される構造体で
ある。図よりわかるように、渦流チャンバ24、滞留円
筒25および渦巻き体26は、左右一対のものとして対
称的に配備されている。加速コーン22は、弯曲されか
つ隅部をもたないた内周壁31を一周にわたって有する
ところの構造体で、開口の通路が上端の円形の入口27
から下端の矩形(正方形)の出口28まで形成されてい
る。すなわち、加速コーン22は、その開口断面積が入
口27より出口28にかけて縮小する構造を備え、漏斗
に似た形状を成している。従って、排気流(図10中、
矢印eで示される。)が加速コーン22の中を下方へ通
過するとき、その下降気流の速度は、徐々に増大するよ
うになっている。コーン22の内周壁31に近接する領
域における気流は、コーン22の中心線に近い領域にお
ける気流よりも、より大きく加速され、しかして、排気
流は全体として、出口断面の全体にわたって実質均一な
速度にて出口28より放出されるようになっている(図
10中、矢印e’で示される。) 内周壁31は、隅部を持たない弯曲表面であって、加速
コーン22の出口28より放出される気流の速度が出口
28の断面全体にわたって実質均一となるような多次元
弯曲表面を有する。従って、排気流が加速コーン22の
中を通過する段階において、その気流は円滑に加速さ
れ、しかも、その気流速度を気流中の粒子の捕捉に適す
る高い速度にまで達成せしめるのに必要とされた圧力損
失を最小限に減少することができ、さらに、騒音を実質
的に低減することができる。この多次元弯曲面の内周壁
31についてのデザインは、加速コーン22の入口27
の大きさ(断面積)、出口28の大きさ(断面積)、お
よび、加速コーン22の高さ(上端の入口27と下端の
出口28との間隔)に基づいて、例えば、加速コーン2
2の出口28における気流が出口28の断面全体にわた
って15m/sないし40m/sの均一な速度となるよ
うに、設定される。他方、粒子の捕捉のために、フロー
プレート6上の浅い水溜まりの水pは、加速コーン22
の入口周縁29を乗り越えて加速コーン22内に流入す
る。コーン22内に供給された水pは、多次元弯曲面の
内周壁31上を流下し、そして、出口28の周縁30か
ら流れ落ちることにより、加速コーン22の中を通過す
る気流と一緒に混合チャンバ23内に導入される。図1
0中、aは、内周壁31上に形成され、その表面上を流
下する水膜を示す。混合チャンバ23は、加速コーン2
2に連通し、その出口28の下側に配置された閉じられ
たチャンバで、その中に、排気流(図10中、矢印e)
および水膜a(図10)が一緒に衝突混合のために導入
される。この混合チャンバ23は、衝突プール32を加
速コーン22の出口28の直下方に備えている。衝突プ
ール32は、円周面、楕円周面またはその他同様の曲表
面の一部を有するプールであって、加速コーン22の出
口周縁30から流れ落ちた水は、そのプールに溜る。図
10中、bは、出口周縁30等から流れ落ちた水が形成
する水幕を示す。加速コーン22の中を通過した排気流
(図10中、矢印e’)は、加速コーン22の出口28
より、水が蓄積された衝突プール32に向かって吹き出
され、プール32内の水と激しく衝突する。また、排気
流は、加速コーン22の出口周縁28等より流れ落ちる
水幕b(図10)とも、混合される。要するに、加速コ
ーン22より流れ出た排気流e’は、衝突プール32内
の水と激しく衝突して混合されるとともに、落下する水
幕bの水とも激しく混合される。なお、一対のノズル調
節板37、37が、互いに対向して加速コーン22の出
口28に垂れ設けられている。これら調節板37、37
は、それらが内方へもしくは外方へ傾動することによ
り、出口28より下流路の断面積を自在に変更すること
ができるものである。従って、一対のノズル調節板3
7、37の傾動によって出口28付近の断面積を拡大も
しくは縮小することにより、衝突プール32に向かう排
気流の速度は制御されうる。これにより、混合チャンバ
23内における排気流と水との衝突混合を、効率のより
良いものにすることができる。渦流チャンバ24は、混
合チャンバ23より流入した排気流と水との混合体が本
質的に渦流を形成しうるチャンバであって、混合チャン
バ23の左側および右側にそれぞれ、配備されている。
左右の渦流チャンバ24、24は、各々、混合チャンバ
23と連通し、かつ、混合チャンバ23の衝突プール3
2の表面に連続する円筒周面の内壁表面33を有する。
従って、混合チャンバ23内にて衝突プール32内の水
と衝突・混合して生じた排気流と水との混合体d(図1
0)は、次いで左右の渦流チャンバ24、24の方に各
々向けられ、水幕b(図10)を通過して水とさらに混
合されて、渦流チャンバ24内に導入される。そして、
排気流と水との混合体dは、渦流チャンバ24に流入す
るや否や、周回し始め、そしてそれらの流れが渦巻き、
渦流fが形成される。慣性の効果により、排気流e’が
持つエネルギーは、殆ど減衰されずに、空気と水との混
合体dが渦流fを形成するエネルギーに、直接転換さ
れ、そしてそのまま渦流エネルギーとして維持される。
したがって、空気と水との混合体dが混合チャンバ23
より渦流チャンバ24、24に移り渦流fを形成する段
階での圧力損失は、最小化される。渦流fは、渦巻き気
流に含まれた様々な種類のより重い粒子、即ち塗料粒
子、水滴および同様のものを、渦流チャンバ24の内壁
表面33に移行せしめ、そこで粒子は、お互いに接触
し、凝集して、粒径のより大きな粒子を形成し、そして
さらに水と混合する。結果として、水による塗料粒子の
捕捉がより容易に、さらに進行する。加えて、渦流f
は、それに含まれる塗料粒子が渦流チャンバ24内にお
いてより長い時間滞留することを可能にする。従って、
塗料粒子がそれの捕捉のための水と接触する機会および
頻度が増大する。特に、渦流fに働く遠心力の作用によ
り、その混合体dの渦流の中の比重がより重い水滴は、
渦流チャンバ24の中心より内壁表面33に向けて飛ば
される。従って、水の一部は、渦流fに沿って、渦流チ
ャンバ24の内壁表面33上を伝い流れるように推進さ
れる。同時に、渦流fに含まれる塗料粒子などは大変大
きい比重を有するので、それらもまた、渦流チャンバ2
4の内壁表面33に向けて移行し、内壁表面33上を伝
い流れる水膜(図10中、cで示される。)と接触しそ
してそれに捕捉される。したがって、排気流に本来含ま
れる塗料粒子の、水膜cによる捕捉は、ますます進行す
る。その上、内壁表面33上の水膜cは、勢いの強い流
れであり、それに含まれる塗料粒子が内壁表面33に付
着するのを防止する。従って、渦流チャンバ24の内側
は、特別な清掃を別段必要とすることなく、相当な期間
にわたってきれいに保たれる。加えて、渦流fに働く渦
巻き作用は、排気流eが水と十分に混合せずに排気ファ
ン機構の方へ変向して流れるのを有効に抑制する。特
に、水幕b(図10)の跳ね返りによって生じた水滴
は、排気ファン機構へ流出する前に、渦流チャンバ24
の中で常に周回するため、それらが直接ウェットスクラ
バ外に流れ去ること(ショートパス現象)が防止され
る。滞留円筒25は、空気と水との混合渦流をより長期
の間持続させることができる円筒形状の構造体で、渦流
チャンバ24と渦巻き体26の間に、これらと連通し
て、連結されている。渦流型ウェットスクラバ8の左側
および右側に、二つの滞留円筒25、25が、対称的に
配備されている。従って、空気と水との混合渦流は、円
筒5内により長く滞留し、結果として、それに含まれる
粒子(塗料粒子および水粒子)が相互に接触する機会お
よび頻度が増大し、従って、水による塗料粒子の捕捉は
さらに促進される。各々の滞留円筒25の内壁表面34
は、それぞれ、渦流チャンバ24と連通する部位にて、
渦流チャンバ24の内壁表面33の曲率に一致する曲率
を部分的に有し、また、それぞれ、渦巻き体26と連通
する部位にて、渦巻き体26の内壁表面35の曲率に一
致する曲率を部分的に有する。従って、渦流チャンバ2
4の内壁表面33および渦巻き体26の内壁表面35
は、内壁表面34を介して、一直線に並ぶ関係にあり、
空気および水の混合体の渦流の流路にとって実質上妨げ
とならない連続性が与えられている。したがって、渦流
fが渦流チャンバ24から渦巻き体26に移る段階での
圧力損失もまた、最小化されている。渦巻き体26は、
滞留円筒25からの空気および水の混合体の渦流を減速
し、より長い時間の間滞留させてからウェットスクラバ
8外に放出する構造体であって、渦流型ウェットスクラ
バ8の左側および右側に各々備えられる。この渦巻き体
26は、滞留円筒25に連通し、そして、流れ断面積が
徐々に増加する滑らかな螺旋曲面の内壁表面35を有
し、さらに、拡張された排出口36を下向きに備えてい
る。従って、渦巻き体26中に導かれた空気と水との混
合体の渦流は、渦巻き体26内において、好適には約1
0m/sもしくはそれ未満の速度に十分に減速された後
に、ウェットスクラバ1の外に下方へ放出される(図1
0中、矢印gで示される)構成となっている。よって、
静圧力は、動圧力の減少分だけ回復される。従って、渦
巻きの流れが排気ファン機構に放出される段階での圧力
損失もまた、最小化されている。また、渦流チャンバ2
4の内壁表面33上、そして滞留円筒25の内壁表面3
4上を伝い流れてきた、多量の塗料粒子を含む水は、渦
巻き体26の内壁表面35に沿って伝い流れ、減速さ
れ、そして、排出口36より下方へ、きれいになった空
気とともに、放出される。その後、塗料粒子の含む水
は、ドレイン20(図1、図2)に集められる。而し
て、渦流型ウェットスクラバ8は、スプレー室3からの
排気流より、その中に含まれる塗料粒子などを効率よく
取り除くことができ、しかも、渦流型ウェットスクラバ
8を通過する排気流の圧力損失は最小に保たれるので、
エネルギー消費は減少され、また騒音も低減される。
【0016】以上のように、本実施例の塗料スプレーブ
ース1においては、渦流型ウェットスクラバ8・・の配
備が塗料スプレーブース1の各々の区域ごとに、その各
区域における排気流の流量の大小に対応してなされてい
る。その上、ウェットスクラバ8および盲板9が着脱可
能に装備されているので、塗装対象物の種類の変更、塗
装の部位、態様および条件の変更などに応じて、渦流型
ウェットスクラバ8・・の配備数を適宜変更し、また、
その配備形態を所望の形態に適宜変更することができ
る。しかも、使用される渦流型ウェットスクラバ8・・
がより小型な構造体であるので、該ウェットスクラバ8
のフロープレート6への取り付けおよびフロープレート
6からの取り外しをいたって容易に為すことができ、渦
流型ウェットスクラバ8を配備するときの作業性が優れ
ている。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
渦流型ウェットスクラバをフロープレートに装着した塗
料スプレーブースにおいて、塗料スプレーブースの各々
の区域ごとに、その各区域における排気流の流量の大小
に適切に対応するように、渦流型ウェットスクラバの配
備を適宜為すことができるという効果が得られる。その
上、本発明によれば、圧力損失が最小化されてエネルギ
ー損失がより減少し騒音レベルもより低減され、その
上、気流中の粒子を取り除く性能がより改良されたとこ
ろの渦流型ウェットスクラバを塗料スプレーブースに装
備することができるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例の塗料スプレーブース
の内部を示す概略図である。
【図2】図2は、図1に示された塗料スプレーブースの
スクラバ室の内部を拡大して示す図である。
【図3】図3は、図1に示された実施例の塗料スプレー
ブースにおいて、フロープレート上の渦流型ウェットス
クラバの配備形態を示す図である。
【図4】図4は、実施例の塗料スプレーブースにおける
フロープレート上の渦流型ウェットスクラバの他の配備
形態を示す図である。
【図5】図5は、図2のV−V線における実施例の塗料
スプレーブースのスクラバ室の内部をブ−スの長手方向
に示す図である。
【図6】図6は、実施例の塗料スプレーブースに装備さ
れたより小型の渦流型ウェットスクラバを示す正面図で
ある。
【図7】図7は、図6に示されたより小型の渦流型ウェ
ットスクラバを示す平面図である。
【図8】図8は、図6に示されたより小型の渦流型ウェ
ットスクラバを示す側面図である。
【図9】図9は、図7および図8の線IX−IXに沿っ
て切られた渦流型ウェットスクラバの断面図である。
【図10】図10は、排気流に含まれる粒子の捕捉プロ
セスを説明するための、図6に示されたより小型の渦流
型ウェットスクラバの内部を示す図である。
【符号の説明】
1 塗料スプレーブース 2 給気室 3 スプレー室 4 スクラバ室 5 排気ダクト 6 フロープレート 7a 開口部 7b 開口部 8 より小型の渦流型ウェットスクラバ 9 盲板 10a 10b 開口部の列 22 加速コーン 23 混合チャンバ 24 渦流チャンバ 25 滞留円筒 26 渦巻き体 p 粒子捕捉のための水 a 加速コーンの内周壁を流下する水 b 混合チャンバ内に流れ落ちる水 c 渦流チャンバの内壁表面上を伝い流れる水 e 排気流 f 渦流 g 放出される排気流および水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲林 薫 愛知県豊田市柿本町1丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内 (72)発明者 大森 英俊 愛知県豊田市柿本町1丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内 (72)発明者 村知 幹夫 愛知県豊田市柿本町1丁目9番地 トリニ ティ工業株式会社内 Fターム(参考) 4D073 AA01 DC02 DC12 DC22

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗料スプレーブースの下側の区分室であ
    ってフロ−プレ−トが張設されたスクラバ室において、 適当数の開口部を該フロ−プレ−トに、塗料スプレーブ
    ースの長手および幅の両方向に二次元的に広がって形成
    し、そして、塗料スプレーブースの各区域ごとに所要数
    のより小型の渦流型ウェットスクラバを前記フロ−プレ
    −トの開口部に着脱可能に装備し、さらに、該渦流型ウ
    ェットスクラバが装備されていない開口部があるとき、
    盲板を該開口部に着脱可能に覆ってなることを特徴とす
    る、塗料スプレーブース。
  2. 【請求項2】 前記渦流型ウェットスクラバは、 塗料粒子等の粒子を含む排気流がコーンの中を通過して
    加速されると同時に、粒子の捕捉のための液体がコーン
    の内周壁上を流下する加速コーンと、 該加速コーンの下側に配置された、加速コーンを通り抜
    けた排気流と加速コーンより流れ落ちた液体とが衝突混
    合される混合チャンバと、 該混合チャンバと連通して接続された、排気流および液
    体の混合物を周回させて渦流を形成することにより、排
    気流中に含まれる粒子を液体の中に取り込む渦流チャン
    バと、 該渦流チャンバと連通して接続された、前記渦流を減速
    してから、気流および液体を外に放出する渦巻き体より
    なる、請求項1記載の塗料スプレーブース。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112361650A (zh) * 2020-11-10 2021-02-12 昊姆(上海)节能科技有限公司 一种开闭式一体化热泵装置及其应用

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CN112361650A (zh) * 2020-11-10 2021-02-12 昊姆(上海)节能科技有限公司 一种开闭式一体化热泵装置及其应用

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