JP2000237748A - 液体分離装置および液体分離方法 - Google Patents

液体分離装置および液体分離方法

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JP2000237748A
JP2000237748A JP11036906A JP3690699A JP2000237748A JP 2000237748 A JP2000237748 A JP 2000237748A JP 11036906 A JP11036906 A JP 11036906A JP 3690699 A JP3690699 A JP 3690699A JP 2000237748 A JP2000237748 A JP 2000237748A
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reverse osmosis
osmosis membrane
silica
membrane module
liquid separation
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JP11036906A
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Kiyoshi Koyama
清 小山
Kimihiko Okanoe
公彦 岡上
Ichiro Kawada
一郎 河田
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Nitto Denko Corp
Osaka City Government
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Osaka City Government
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリカスケールによる膜性能の低下を防止し
つつ高い回収率を実現することができる液体分離装置お
よび液体分離方法を提供することである。 【解決手段】 原水は、活性炭濾過等を行う前処理装置
10を通して前段側の逆浸透膜モジュール3a,3bに
供給される。高圧ポンプ2aの圧力は、前段側の逆浸透
膜モジュール3a,3bでシリカスケールが析出しない
ように調整される。凝集型濾過装置13へ供給された濃
縮水中のシリカは、吸着剤11により凝集されてシリカ
塊となり、濾過材12により捕捉される。これにより、
濃縮水中のシリカ濃度は低下する。スケール防止処理装
置8でスケール防止剤を注入された濃縮水は、後段側の
逆浸透膜モジュール3cにおいてシリカスケールを生ず
ることなく濾過される。これにより、逆浸透膜モジュー
ル3a,3b,3cにおいてシリカスケールの析出およ
び膜性能の低下が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逆浸透膜を用いて
かん水脱塩、純水生成、飲料水生成等を行う液体分離装
置および液体分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、逆浸透膜モジュールを用いて
河川水、井戸水、湖沼水、水道水、工業用水等のかん水
を脱塩して純水や飲料水を得る液体分離が行われてい
る。
【0003】図4は複数段の逆浸透膜モジュールを用い
た従来の液体分離装置の一例を示す模式図である。
【0004】図4において、原水は前処理装置10に供
給される。前処理装置10では、原水に凝集沈殿(浮
上)砂濾過や凝集濾過、活性炭濾過、膜分離等の前処理
を行う。前処理装置10で前処理された水は、高圧ポン
プ2により1段目の逆浸透膜モジュール3aの供給水入
口に供給される。あるいは、前処理装置10で前処理さ
れた水は、一旦透過水タンク7Aに貯留された後、高圧
ポンプ2により1段目の逆浸透膜モジュール3aの供給
水入口に供給される場合もある。
【0005】第1段目の逆浸透膜モジュール3aの濃縮
水出口から排出される濃縮水は、第2段目の逆浸透膜モ
ジュール3bの濃縮水入口(供給水入口)に供給され
る。第2段目の逆浸透膜モジュール3bの濃縮水出口か
ら排出される濃縮水は、第3段目の逆浸透膜モジュール
3cの濃縮水入口(供給水入口)に供給される。
【0006】第3段目の逆浸透膜モジュール3cの濃縮
水出口から排出される濃縮水は、濃縮水配管31を通し
て系外に排出される。また、第1段目、第2段目および
第3段目の逆浸透膜モジュール3a,3b,3cの透過
水出口から流出する透過水は、それぞれ透過水配管30
a,30b,30cを通してタンク7Bに供給されて貯
留される。タンク7Bに貯留された透過水は、必要に応
じて使用される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような複数段の
逆浸透膜モジュールを用いたかん水脱塩においては、他
のかん水脱塩処理技術であるイオン交換法と比べ、塩分
以外の有機物や微粒子も同時に除去することができ、さ
らに、再生用の薬品が不要である等の利点がある。
【0008】しかしながら、逆浸透膜モジュールを用い
たかん水脱塩処理では、回収率(透過水量と供給水量と
の比率)を高くすると、濃縮水中の硬度成分やシリカが
濃縮されてスケール成分として逆浸透膜の膜面に析出
し、逆浸透膜の性能が急激に低下する。そのため、回収
率をイオン交換法に比べてかなり低く抑える必要があ
る。その結果、逆浸透膜モジュールを用いたかん水脱塩
処理においては、回収率が、イオン交換法の90%に比
べて最高でも80%と小さくなる。
【0009】回収率が小さくなると、廃棄する濃縮水量
が多くなるため、必要な透過水量に対する供給水量の割
合が大きくなる。その結果、透過水量に占める原水費用
の割合が大きくなるとともに、前処理設備が大きくな
り、設備コストおよび運転コストがイオン交換法に比べ
て高くなってしまう。
【0010】そこで、逆浸透膜モジュールの前処理の段
階で硬度成分やシリカを低減することにより、もしくは
スケールの生成を防止する薬品の注入を行うことによ
り、回収率を上げた場合のスケールの発生を防止する方
法が提案されている。
【0011】図5は回収率を上げた場合のスケールの発
生を防止する従来の液体分離装置の一例を示す模式図で
ある。
【0012】図5において、前処理装置10で前処理さ
れた水は、スケール成分を除去もしくは防止するための
スケール防止処理装置8に供給される。スケール防止処
理装置8では、供給水に例えばスケール防止剤もしくは
酸を注入することにより、シリカや硬度成分の析出を減
少させる。スケール防止処理装置8により処理された水
は、高圧ポンプ2により第1段目の逆浸透膜モジュール
3aの供給水入口に供給される。以後の処理は、図4の
液体分離装置における処理と同様である。
【0013】スケールのうち炭酸カルシウムや硫酸カル
シウム等の硬度成分は、pH調整や分散剤の注入により
容易に抑制することができる。しかし、かん水中にシリ
カが10〜50mg/L(リットル)程度含有している
場合、例えば回収率を90%に上げた場合、濃縮水中の
シリカは100〜500mg/Lとなる。なお、シリカ
の溶解度は、25℃で100mg/Lである。この場
合、分散剤の注入によっても、逆浸透膜モジュールの膜
面に析出するシリカスケールを抑制することは容易では
ない。
【0014】また、シリカスケールの発生は、原水の状
態の変化(原水の温度変化や原水中の鉄、マンガン、ア
ルミニウム等のコロイド粒子や懸濁物質の量の変化)の
影響を受けやすいため、安定したスケール抑制のために
は分散剤を多量に注入する必要がある。
【0015】なお、逆浸透膜モジュールの膜面に鉄、マ
ンガン、アルミニウム等のコロイド粒子や懸濁物質、さ
らには炭酸カルシウム等の他のスケールが付着している
場合に、それらの付着がない場合に比べて、それらが起
点(核)となってシリカスケールが発生しやすくなり、
スケール防止剤を注入した場合でも、シリカスケールの
発生を安定して抑制できないことが見い出されている。
【0016】そこで、コロイド粒子や懸濁物質等の汚染
物質を精密濾過膜や限外濾過膜で除去してから原水を逆
浸透膜に供給する方法(特開平3−66035号公報)
が提案されている。
【0017】しかしながら、この方法によっても、汚染
物質が安定して除去されず、一部が精密濾過膜や限外濾
過膜を通過して逆浸透膜モジュールに供給され、逆浸透
膜の膜面に付着する。精密濾過膜や限外濾過膜を通過す
る汚染物質は、その量が微量であっても経時的に蓄積
し、それらが起点(核)となってシリカスケールが発生
してしまう。
【0018】また、原水のpHを6以下にして運転し、
数カ月に1回pH9以上で逆浸透膜を洗浄する方法(特
開平9−1141号公報)等が提案されている。しかし
ながら、この方法でも、シリカの析出防止効果が不安定
であり、実際にはシリカスケールが発生してしまい、高
回収率で運転できない場合も生じる。
【0019】シリカスケールは一度析出すると、その除
去は極めて困難である。特開平1−42726号公報に
は、フッ化水素酸アンモニウムを用いた洗浄によりシリ
カスケールを溶解できることが示されている。しかし、
フッ化水素酸アンモニウムの溶液は非常に毒性が強いた
め、実際の使用は困難である。このように、化学洗浄に
よるシリカスケールの除去はほとんど不可能に近い。し
たがって、シリカスケールの発生を防止するためには、
供給水中のシリカを予め除去しておく必要がある。
【0020】シリカ除去処理技術として、石灰軟化法お
よびイオン交換法がある。しかし、石灰軟化法によるシ
リカ除去率は個々の水質によって異なるため、原水のシ
リカ濃度を必要な濃度まで下げることができない場合が
生じる。さらに、水酸化マグネシウムの沈殿を起こす点
までpHを上げた後、逆浸透膜モジュールの入口で再び
pHを下げる必要がある。一方、イオン交換法は、再生
周期およびコスト面から低濃度シリカの除去処理向けで
あり、数十mg/Lのシリカ除去処理には向かない。
【0021】このように、逆浸透膜モジュールを用いた
液体分離装置は、多くの利点を有しているにもかかわら
ず、シリカスケールの安定した抑制方法がないために、
回収率を80%程度にまでしか上げられなかった。逆浸
透膜モジュールを用いた流体分離装置は、処理コスト等
の理由により回収率が85%以上、好ましくは90%以
上得られないと実用的ではない。
【0022】それゆえ、逆浸透膜モジュールを用いた、
経済性を有し実用的な液体分離装置の実現が望まれてい
た。
【0023】本発明の目的は、シリカスケールによる膜
性能の低下を防止しつつ高い回収率を実現することがで
きる液体分離装置および液体分離方法を提供することで
ある。
【0024】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
に係る液体分離装置は、複数段の逆浸透膜モジュールに
より液体の分離を行う液体分離装置において、複数段の
逆浸透膜モジュールのうち前段側の逆浸透膜モジュール
とその後段側の逆浸透膜モジュールとの間に、液体中の
シリカを凝集してシリカ塊を生成する吸着剤および吸着
剤により生成されたシリカ塊を捕捉する濾過材を備えた
凝集型濾過装置を設けたものである。
【0025】本発明に係る液体分離装置において、前段
側の逆浸透膜モジュールに供給された液体は、濃縮され
た処理液となって排出される。前段側の逆浸透膜モジュ
ールから排出された処理液は、凝集型濾過装置に供給さ
れる。凝集型濾過装置に供給された処理液に含まれるシ
リカは、吸着剤により凝集されてシリカ塊となり、シリ
カ塊は濾過材により捕捉される。それにより、凝集型濾
過装置から排出される処理液のシリカ濃度が低くなる。
凝集型濾過装置から後段側の逆浸透膜モジュールに供給
された処理液は、後段側の逆浸透膜モジュールにおいて
目標の回収率が得られるまで分離される。
【0026】この場合、前段側の逆浸透膜モジュールに
おける回収率は全体の回収率に比べて低いため、前段側
の逆浸透膜モジュールで濃縮された処理液においては、
シリカスケールの析出が始まるシリカ濃度に達しない。
また、後段側の逆浸透膜モジュールには、凝集型濾過装
置から排出される低濃度のシリカを含む処理液が供給さ
れるため、処理液が目標の回収率に達するまで濃縮され
ても後段側の逆浸透膜モジュールの膜面にはシリカスケ
ールが析出しない。これにより、前段側の逆浸透膜モジ
ュールおよび後段側の逆浸透膜モジュールの膜性能が低
下せず高い回収率を確保できる。
【0027】濾過材は、精密濾過膜、限外濾過膜または
フィルターであってもよい。この場合、フィルターは、
分離膜以外の糸巻き、濾布または金網等を用いたフィル
ターをいう。吸着剤により凝集されたシリカ塊は、精密
濾過膜、限外濾過膜またはフィルターにより捕捉され
る。これにより、凝集型濾過装置から排出される処理水
のシリカ濃度が低くなる。
【0028】凝集型濾過装置の上流側に、前処理装置を
設けることが好ましい。この場合、前処理装置において
前処理された処理液が、前段側の逆浸透膜モジュールに
供給される。これにより、前段側の逆浸透膜モジュール
への汚染物質の流入が低減され、前段側の逆浸透膜モジ
ュールの膜性能の低下が防止される。
【0029】さらに、前処理装置は、シリカスケールの
発生の起点(核)となる鉄、マンガン、アルミニウム等
のコロイド粒子や懸濁物質等の汚染物質を除去する。
【0030】前処理装置は、凝集濾過装置、活性炭濾過
装置または分離膜装置のうち少なくとも1つからなって
もよい。これにより、液体が前処理される。
【0031】凝集型濾過装置と後段側の逆浸透膜モジュ
ールとの間に後段側の逆浸透膜モジュールの濃縮水中の
スケール成分の析出防止処理を行う処理手段を設けるこ
とが好ましい。この場合、凝集型濾過装置において処理
されずに排出されたスケール成分に、処理手段により析
出防止処理が施される。これにより、後段側の逆浸透膜
モジュールにおいて処理液の分離が高回収率で行われて
も、スケール成分の析出が防止される。
【0032】スケール成分の析出防止処理は、カルシウ
ムスケールの析出を防止または低減するカルシウムスケ
ール防止剤の注入を含んでもよい。この場合、凝集型濾
過装置においてシリカスケールの析出が抑制されている
ので、シリカスケールの析出の抑制に加えて後段側の逆
浸透膜モジュールにおけるカルシウムスケールの析出が
防止または低減される。
【0033】スケール成分の析出防止処理は、シリカス
ケールの析出を防止または低減するシリカスケール防止
剤の注入を含んでもよい。この場合、凝集型濾過装置に
おいてシリカスケールの析出が抑制されているので、後
段側の逆浸透膜モジュールにおけるシリカスケールの析
出がより効果的に防止または低減される。
【0034】凝集型濾過装置の上流側に、脱炭酸装置を
設けてもよい。これにより、シリカスケールの起点とな
る炭酸カルシウムのスケールを防止できる。この場合、
脱炭酸装置は、前段側の逆浸透膜モジュールの上流また
は前段側の逆浸透膜モジュールと凝集型濾過装置との間
に設けられる。
【0035】前段側の逆浸透膜モジュールおよび後段側
の逆浸透膜モジュールは、pH6.5の食塩濃度0.0
5%の水溶液を原水として温度25℃および操作圧力
7.5kgf/cm2 での食塩阻止率が95%以上およ
び透過水量が0.7m3 /m2・日以上となる性能を有
することが好ましい。それにより、シリカスケールが発
生することなく高回収率で安定して運転することが可能
となる。
【0036】前段側の逆浸透膜モジュールへの供給水量
aと、前段側の逆浸透膜モジュールおよび後段側の逆浸
透膜モジュールの透過水量の合計bとの比率が、b/a
>0.8とすることが好ましい。これにより、回収率が
80%よりも高くなり、経済的でかつ実用的な液体の分
離が実現される。
【0037】本発明に係る液体分離方法は、複数段の逆
浸透膜モジュールにより液体の分離を行う液体分離方法
において、複数段の逆浸透膜モジュールのうち前段側の
逆浸透膜モジュールとその後段側の逆浸透膜モジュール
との間で吸着剤により液体中のシリカを凝集してシリカ
塊を生成し、生成されたシリカ塊を濾過材で捕捉するも
のである。
【0038】本発明に係る液体分離方法において、前段
側の逆浸透膜モジュールに供給された液体は、濃縮され
た処理液となって排出される。前段側の逆浸透膜モジュ
ールから排出された処理液は、吸着剤に供給される。吸
着剤に供給された処理液に含まれるシリカは吸着剤によ
り凝集されてシリカ塊となり、シリカ塊は濾過材により
捕捉される。それにより、濾過材から排出される処理液
のシリカ濃度が低くなる。濾過材から後段側の逆浸透膜
モジュールに供給された処理液は、後段側の逆浸透膜モ
ジュールにおいて目標の回収率まで分離される。
【0039】この場合、前段側の逆浸透膜モジュールに
おける処理液に含まれるシリカは、前段側の逆浸透膜モ
ジュールにおける回収率が目標の回収率に比べて低いた
め、シリカスケールの析出が始まるシリカ濃度に達しな
い。また、後段側の逆浸透膜モジュールは、濾過材から
排出される低濃度のシリカを含む処理液が供給されるた
め、目標の回収率に達するまで分離されても後段側の逆
浸透膜モジュールの膜面にはシリカスケールが析出しな
い。これにより、前段側の逆浸透膜モジュールおよび後
段側の逆浸透膜モジュールの膜性能が低下せず高い回収
率を確保できる。
【0040】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る液体分離装置
の第1の例を示す模式図である。
【0041】図1において、原水は前処理装置10に供
給される。前処理装置10では、原水に凝集沈殿(浮
上)砂濾過や凝集濾過、活性炭濾過、膜分離等の前処理
を行う。前処理装置10で前処理された水は、高圧ポン
プ2aにより、逆浸透膜モジュール3a,3b,3cの
うち凝集型濾過装置13により上流側の前段側の逆浸透
膜モジュール3a,3bのうち1段目の逆浸透膜モジュ
ール3aの供給水入口に供給される。あるいは、前処理
装置10で前処理された水は、一旦透過水タンク7Aに
貯留された後、高圧ポンプ2aにより1段目の逆浸透膜
モジュール3aの供給水入口に供給される場合もある。
【0042】第1段目の逆浸透膜モジュール3aの濃縮
水出口から排出される濃縮水は第2段目の逆浸透膜モジ
ュール3bの濃縮水入口(供給水入口)に供給される。
第2段目の逆浸透膜モジュール3bの濃縮水出口から排
出される濃縮水は、凝集型濾過装置13の濃縮水入口
(供給水入口)に供給される。このとき、高圧ポンプ2
aの操作圧力は、前段側の逆浸透膜モジュール3a,3
bにおける濃縮水が、シリカスケールが析出しないシリ
カ濃度になるように調整される。
【0043】凝集型濾過装置13は、吸着剤11および
濾過材12を有する。吸着剤11は、濃縮水中に含まれ
る0.1〜1μmの微粒子や油を300μm程度に凝集
する作用を有する。吸着剤としては、例えば、マグネシ
ウム、カリウム、ホウ酸アルミニウム、ガラスウール、
セルローズの少なくともいずれか1つを主成分とする顆
粒状もしくは粉末状の物質等を用いる。また、濾過材1
2は、吸着剤11により凝集されたシリカ塊を捕捉す
る。濾過材12としては、例えば、精密濾過膜、限外濾
過膜等の分離膜、または糸巻き、濾布、金網等のフィル
ターを用いる。濃縮水は、凝集型濾過装置13の吸着剤
11側の濃縮水入口から供給され、濾過材12側の濃縮
水出口より排出される。
【0044】凝集型濾過装置13により処理された濃縮
水は、スケール成分を除去または防止するためのスケー
ル防止処理装置8に供給される。スケール防止処理装置
8では、濃縮水に例えばスケール防止剤、酸等の薬品を
注入することにより、カルシウム、シリカや硬度成分の
析出を減少させる。この薬品は、例えば、塩酸、硫酸、
ヘキサメタリン酸ナトリウム、FMC社製の商品名Fl
ocon100、アルゴサイエンティフィック(ARG
O SCIENTIFIC)製の商品名HYPERSP
ERSE−SI300等である。
【0045】スケール防止処理装置8により処理された
濃縮水は、高圧ポンプ2bにより後段側の逆浸透膜モジ
ュール3cの濃縮水入口に供給される。あるいは、スケ
ール防止処理装置8により処理された水は、一旦濃縮水
タンク7Cに貯留された後、高圧ポンプ2bにより後段
側の逆浸透膜モジュール3cの濃縮水入口に供給される
場合もある。
【0046】後段側の逆浸透膜モジュール3cの濃縮水
出口から排出される濃縮水は、濃縮水配管31を通して
系外に排出される。また、前段側の逆浸透膜モジュール
3a,3bおよび後段側の逆浸透膜モジュール3cの透
過水出口から流出する透過水は、それぞれ透過水配管3
0a,30b,30cを通してタンク7Bに供給されて
貯留される。タンク7Bに貯留された透過水は、必要に
応じて使用される。
【0047】このようにして、前段側の逆浸透膜モジュ
ール3a,3bおよび後段側の逆浸透膜モジュール3c
の透過水量の合計に対する回収率が85%以上、好まし
くは90%以上になるまで原水が濃縮されつつ透過水が
タンク7Bに貯留され、濃縮水は系外に排出される。
【0048】前段側の逆浸透膜モジュール3a,3bお
よび後段側の逆浸透膜モジュール3cとしては、pH
6.5の食塩濃度0.05%の水溶液を原水として温度
25℃および操作圧力7.5kgf/cm2 の条件で食
塩阻止率が99.5%以上および透過水量が0.80m
3 /m2 ・日以上となる性能を有する逆浸透膜モジュー
ルを用いる。
【0049】前段側の逆浸透膜モジュール3a,3bに
おける回収率が低いため、前段側の逆浸透膜モジュール
3a,3bにおいて分離される処理液は、シリカスケー
ルの析出が始まるシリカ濃度に達しない。それにより、
前段側の逆浸透膜モジュール3a,3bの膜面にはシリ
カスケールが析出しない。また、凝集型濾過装置13に
おいて、濃縮水中のシリカは凝集されてシリカ塊となり
捕捉される。そのため、後段側の逆浸透膜モジュール3
cに供給される濃縮液のシリカ濃度は低下する。それに
より、高い回収率が得られるように高圧ポンプ2bの操
作圧力を調整しても、後段側の逆浸透膜モジュール3c
の膜面にシリカスケールは析出しない。
【0050】このように、前段側の逆浸透膜モジュール
3a,3bおよび後段側の逆浸透膜モジュール3cの膜
面でのシリカスケールの析出が防止されるので、前段側
の逆浸透膜モジュール3a,3bおよび後段側の逆浸透
膜モジュール3cの膜性能が低下しない。それにより、
逆浸透膜モジュールを用いた、経済性を有し実用的な液
体の分離が実現される。
【0051】また、前処理装置10は、シリカスケール
の発生の起点(核)となる汚染物質(鉄、マンガン、ア
ルミニウム等のコロイド粒子や懸濁物質等)を除去す
る。それにより、例えば回収率が90%まで高くなり、
後段側の逆浸透膜モジュール3cにおける濃縮水のシリ
カ濃度が高くなった場合でも、スケール防止処理装置8
において濃縮水に注入したスケール防止剤の効果が安定
して発現される。それにより、回収率の高い液体の分離
が実現される。
【0052】図2は本発明に係る液体分離装置の第2の
例を示す模式図である。図2において、原水は脱炭酸装
置15に供給される。脱炭酸装置15で処理された原水
は、前処理装置10に供給される。以後の処理は、図1
の液体分離装置における処理と同様である。
【0053】本例では脱炭酸装置15を用いているの
で、原水中のシリカスケールの発生の起点となる炭酸カ
ルシウムスケールが発生しないので、回収率が95%程
度まで高くなり濃縮水のシリカ濃度が高くなった場合で
も、スケール防止処理装置8におけるスケール防止の効
果が安定して発現される。それにより、回収率の高いか
ん水の脱塩が実現される。
【0054】また、本例では、脱炭酸装置15を前処理
装置10の上流側に設けたが、脱炭酸装置15は前処理
装置10と前段側の逆浸透膜モジュール3aとの間また
は前段側の逆浸透膜モジュール3bと凝集型濾過装置1
3との間に設けることも可能である。
【0055】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0056】[実施例]図1に示した液体分離装置を用
いて井戸水の脱塩処理を行った。第1段目および第2段
目の前段側の逆浸透膜モジュール3a,3bとしては、
4インチサイズのスパイラル型逆浸透膜エレメントを2
0本用い、4本ずつ5本の圧力容器に入れ、5本の圧力
容器を1段目に3本および2段目に2本配列した。後段
側の逆浸透膜モジュール3cとしては、4インチサイズ
のスパイラル型逆浸透膜エレメントを4本用い、1本の
圧力容器に入れ、その圧力容器を配列した。これらのス
パイラル型逆浸透膜エレメントは、pH6.5に調整し
た食塩濃度0.05%の水溶液を原水として温度25℃
および操作圧力7.5kgf/cm2 での食塩阻止率が
99.5%以上および透過水量が0.80m3 /m2
日以上となる性能を有する。
【0057】凝集型濾過装置13としては、[リキッド
コンサンド株式会社製SAフィルター]を用いた。
【0058】シリカ濃度が35mg/L、pHが7.
2、電気伝導度が150μS/cmで水温が18℃の井
戸水5m3 /hを前処理装置10で活性炭濾過処理し、
その処理水を前段側の逆浸透膜モジュール3a,3bで
処理した。その後、前段側の逆浸透膜モジュール3bか
ら排出された濃縮水を凝集型濾過装置13で処理し、そ
の処理水を一旦濃縮水タンク7Cに貯留した。
【0059】濃縮水タンク7Cの濃縮水に炭酸カルシウ
ムスケール防止剤としてFMC社製の商品名Floco
n100を3mg/L注入して後段側の逆浸透膜モジュ
ール3cへ供給し、回収率が90%になるように操作圧
力を調整し処理した。
【0060】SAフィルターは3ケ月に1回交換した。
また、原水に殺菌目的で1日1回10分間次亜塩素酸ナ
トリウムを1mg/L注入した。
【0061】その結果、シリカスケールが発生すること
なく、1年間安定した性能で運転が可能であった。
【0062】[比較例]図3は実施例との比較のための
液体分離装置を示す模式図である。
【0063】図3における液体分離装置は、図1の液体
分離装置から凝集型濾過装置13を取り除いたものであ
る。以下、図3の液体分離装置を用いて井戸水の脱塩処
理を行った結果について説明する。
【0064】前段側の逆浸透膜モジュール3a,3b、
後段側の逆浸透膜モジュール3c、前処理装置10およ
び井戸水は実施例と同じものを使用した。
【0065】井戸水5m3 /hを前処理装置10により
処理して、その処理水を前段側の逆浸透膜モジュール3
a,3bにより処理した後、一旦濃縮水タンク7Cに貯
留した。
【0066】実施例と同様に、濃縮水タンク7Cの濃縮
水に炭酸カルシウムスケール防止剤としてFMC社製の
商品名Flocon100を3mg/L注入して後段側
の逆浸透膜モジュール3cへ供給し、回収率が90%に
なるように操作圧力を調整し処理した。
【0067】また、原水に殺菌目的で1日1回10分間
次亜塩素酸ナトリウムを1mg/L注入した。
【0068】その結果、15日目で透過水量が初期の5
0%にまで低下したため、逆浸透膜エレメントを分解し
膜面を分析したところ、膜面にはシリカスケールが発生
していた。
【0069】実施例と比較例との比較から、凝集型濾過
装置13を使用することにより、後段側の逆浸透膜モジ
ュール3cの膜面にシリカスケールが発生することな
く、長期間にわたって高回収率で運転することが可能に
なることがわかる。
【0070】さらに、実施例の液体分離装置を用いたか
ん水脱塩処理は、他のかん水脱塩処理技術であるイオン
交換法の回収率90%と比べて同等であり、かつ経済性
を有し、実用的である。しかも、塩分以外に有機物や微
粒子も同時に除去することができ、さらに、再生用の薬
品が不要である等、イオン交換法に比べ利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液体分離装置の第1の例を示す模
式図である。
【図2】本発明に係る液体分離装置の第2の例を示す模
式図である。
【図3】実施例との比較のための液体分離装置を示す模
式図である。
【図4】従来の液体分離装置の一例を示す模式図であ
る。
【図5】従来の液体分離装置の他の例を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
3a,3b 前段側の逆浸透膜モジュール 3c 後段側の逆浸透膜モジュール 8 スケール防止処理装置 10 前処理装置 11 吸着剤 12 濾過材 13 凝集型濾過装置 15 脱炭酸装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 61/18 B01D 61/18 61/58 61/58 C02F 1/28 C02F 1/28 H 1/58 1/58 H 1/60 1/60 5/00 620 5/00 620B 620C (72)発明者 小山 清 京都府八幡市戸津南小路31番地 (72)発明者 岡上 公彦 大阪府大阪市東淀川区豊新2−11−18 リ キッドコンサンド株式会社内 (72)発明者 河田 一郎 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4D006 GA03 GA06 GA07 HA61 KA02 KA03 KA33 KA53 KA54 KA56 KA64 KA67 KA68 KA71 KB12 KB13 KB14 KB17 KB30 KD09 KD19 KD24 KD30 KE12P KE15P KE16P KE19P KE30R MA03 MB02 MB06 PA01 PB04 PB05 PB06 PB23 PB27 PC03 4D024 AA02 AA03 AA05 AB14 BA05 BA12 BA14 BA19 BB01 CA01 DA04 DA05 DB01 DB03 DB04 DB05 DB21 DB29 DB30 4D038 AA02 AA03 AA04 AB57 AB59 BA04 BA06 BB03 BB06 BB09 BB12 BB17 BB18 BB20

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数段の逆浸透膜モジュールにより液体
    の分離を行う液体分離装置において、前記複数段の逆浸
    透膜モジュールのうち前段側の逆浸透膜モジュールとそ
    の後段側の逆浸透膜モジュールとの間に、液体中のシリ
    カを凝集してシリカ塊を生成する吸着剤および前記吸着
    剤により生成されたシリカ塊を捕捉する濾過材を備えた
    凝集型濾過装置を設けたことを特徴とする液体分離装
    置。
  2. 【請求項2】 前記濾過材は、精密濾過膜、限外濾過膜
    またはフィルターであることを特徴とする請求項1記載
    の液体分離装置。
  3. 【請求項3】 前記凝集型濾過装置の上流側に、前処理
    装置を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の
    液体分離装置。
  4. 【請求項4】 前記前処理装置は、凝集濾過装置、活性
    炭濾過装置または膜分離装置からなることを特徴とする
    請求項3記載の液体分離装置。
  5. 【請求項5】 前記凝集型濾過装置と前記後段側の逆浸
    透膜モジュールとの間に前記後段側の逆浸透膜モジュー
    ルの濃縮液中のスケール成分の析出防止処理を行う処理
    手段を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の液体分離装置。
  6. 【請求項6】 前記スケール成分の析出防止処理は、カ
    ルシウムスケールの析出を防止または低減するカルシウ
    ムスケール防止剤の注入を含むことを特徴とする請求項
    5記載の液体分離装置。
  7. 【請求項7】 前記スケール成分の析出防止処理は、シ
    リカスケールの析出を防止または低減するシリカスケー
    ル防止剤の注入を含むことを特徴とする請求項5記載の
    液体分離装置。
  8. 【請求項8】 前記凝集型濾過装置の上流側に、脱炭酸
    装置を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    に記載の液体分離装置。
  9. 【請求項9】 前記前段側の逆浸透膜モジュールおよび
    前記後段側の逆浸透膜モジュールは、pH6.5の食塩
    濃度0.05%の水溶液を原水として温度25℃および
    操作圧力7.5kgf/cm2 での食塩阻止率が95%
    以上および透過水量が0.7m3 /m2 ・日以上となる
    性能を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか
    に記載の液体分離装置。
  10. 【請求項10】 前記前段の逆浸透膜モジュールへの供
    給液量aと、前記前段の逆浸透膜モジュールおよび前記
    後段の逆浸透膜モジュールの透過液量の合計bとの比率
    が、 b/a>0.8 であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載
    の液体分離装置。
  11. 【請求項11】 複数段の逆浸透膜モジュールにより液
    体の分離を行う液体分離方法において、前記複数段の逆
    浸透膜モジュールのうち前段側の逆浸透膜モジュールと
    その後段側の逆浸透膜モジュールとの間で吸着剤により
    液体中のシリコンを凝集してシリカ塊を生成し、生成さ
    れたシリカ塊を濾過材で捕捉することを特徴とする液体
    分離装置。
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