JP2000237893A - 溶接継手およびその製造方法 - Google Patents
溶接継手およびその製造方法Info
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- JP2000237893A JP2000237893A JP11040043A JP4004399A JP2000237893A JP 2000237893 A JP2000237893 A JP 2000237893A JP 11040043 A JP11040043 A JP 11040043A JP 4004399 A JP4004399 A JP 4004399A JP 2000237893 A JP2000237893 A JP 2000237893A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 密閉状の中空部が形成された溶接継手におい
て、簡単な構成でありながら溶接作業が速やかに行える
うえ、溶接部の突沸現象を未然に防止できる密封溶接継
手を提供する。 【解決手段】 有底の嵌合凹部1Aを有する一方の被溶
接部材1と、嵌合凸部2bを有する他方の被溶接部材2
とが、嵌合凸部が嵌合凹部の深さ方向の途中の位置まで
嵌入されることにより、嵌合凹部の後端側に密閉状の中
空部1Bが形成された状態に組み合わされ、嵌合凹部の
開口部周縁において、両被溶接部材1、2の外周面が溶
接固定されてなる。一端が前記中空部1Bに開口し他端
が前記嵌合凹部1Aの開口部またはその近傍に開口し
て、中空部1Bと外部とを連通するための通気孔5が形
成されている。溶接熱で中空部の空気が膨張しようとし
ても、上記通気孔によるガス抜き作用で上記内圧が一定
に保持される。
て、簡単な構成でありながら溶接作業が速やかに行える
うえ、溶接部の突沸現象を未然に防止できる密封溶接継
手を提供する。 【解決手段】 有底の嵌合凹部1Aを有する一方の被溶
接部材1と、嵌合凸部2bを有する他方の被溶接部材2
とが、嵌合凸部が嵌合凹部の深さ方向の途中の位置まで
嵌入されることにより、嵌合凹部の後端側に密閉状の中
空部1Bが形成された状態に組み合わされ、嵌合凹部の
開口部周縁において、両被溶接部材1、2の外周面が溶
接固定されてなる。一端が前記中空部1Bに開口し他端
が前記嵌合凹部1Aの開口部またはその近傍に開口し
て、中空部1Bと外部とを連通するための通気孔5が形
成されている。溶接熱で中空部の空気が膨張しようとし
ても、上記通気孔によるガス抜き作用で上記内圧が一定
に保持される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車部品など
の各種資材として使用される溶接継手およびその製造方
法に関する。
の各種資材として使用される溶接継手およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の継手として、図3に示す
ものがある。この継手は、他端面が閉塞された金属製パ
イプのように、有底の嵌合凹部21Aを有する被溶接部
材21と、端面22aに縮径状の嵌合凸部22bが一体
形成された金属製中実丸棒からなる被溶接部材22とに
よって構成されている。
ものがある。この継手は、他端面が閉塞された金属製パ
イプのように、有底の嵌合凹部21Aを有する被溶接部
材21と、端面22aに縮径状の嵌合凸部22bが一体
形成された金属製中実丸棒からなる被溶接部材22とに
よって構成されている。
【0003】そして、一方の被溶接部材21の前記嵌合
凹部21Aに、他方の被溶接部材22の前記嵌合凸部2
2bを嵌入するとともに、被溶接部材21の端面21a
に他方の被溶接部材22の端面22aを突き合わせ、こ
の状態で両被溶接部材21,22の突き合わせ部外周面
の開先処理部21c,22cに、例えばアーク溶接など
を施し、これにより、両被溶接部材21,22を一体結
合したものである。
凹部21Aに、他方の被溶接部材22の前記嵌合凸部2
2bを嵌入するとともに、被溶接部材21の端面21a
に他方の被溶接部材22の端面22aを突き合わせ、こ
の状態で両被溶接部材21,22の突き合わせ部外周面
の開先処理部21c,22cに、例えばアーク溶接など
を施し、これにより、両被溶接部材21,22を一体結
合したものである。
【0004】このような溶接継手においては、一方の被
溶接部材21の嵌合凹部21Aに他方の被溶接部材22
の嵌合凸部22bを嵌入する構成のため、溶接時の被溶
接部材21,22の軸ずれが起きず、溶接作業が円滑に
行えるなどの利点がある。
溶接部材21の嵌合凹部21Aに他方の被溶接部材22
の嵌合凸部22bを嵌入する構成のため、溶接時の被溶
接部材21,22の軸ずれが起きず、溶接作業が円滑に
行えるなどの利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この溶接継
手は、多くの場合、嵌合凸部22bの長さが嵌合凹部2
1Aの長さよりも短く、従って嵌合凸部22bは嵌合凹
部21Aの深さ方向の途中の位置まで嵌入されて、嵌合
凹部21Aの後端側に密閉状の中空部21Bが形成され
るのが一般である。
手は、多くの場合、嵌合凸部22bの長さが嵌合凹部2
1Aの長さよりも短く、従って嵌合凸部22bは嵌合凹
部21Aの深さ方向の途中の位置まで嵌入されて、嵌合
凹部21Aの後端側に密閉状の中空部21Bが形成され
るのが一般である。
【0006】このため、溶接が進むにつれて溶接時の熱
により上記被溶接部材21の中空部21Bの空気が膨張
して、その内圧が上昇する結果、この空気が溶接部から
噴出するいわゆる突沸現象が起きて、溶接不能になった
り、溶接不良による強度低下を招くことがある。
により上記被溶接部材21の中空部21Bの空気が膨張
して、その内圧が上昇する結果、この空気が溶接部から
噴出するいわゆる突沸現象が起きて、溶接不能になった
り、溶接不良による強度低下を招くことがある。
【0007】このような事態を防止するため、従来で
は、溶接時に被溶接部材21を冷却したり、あるいは中
空部21Bの位置において、予め被溶接部材21の肉厚
を半径方向へ貫通して中空部21Bと外部とを連通する
ガス抜き孔23を形成したりする方法が提案されてい
る。
は、溶接時に被溶接部材21を冷却したり、あるいは中
空部21Bの位置において、予め被溶接部材21の肉厚
を半径方向へ貫通して中空部21Bと外部とを連通する
ガス抜き孔23を形成したりする方法が提案されてい
る。
【0008】しかし、前者の方策では、冷却しながらの
溶接のために、溶接の作業性が低下するのは避けられな
いうえ、冷却能力をかなり上げないと、上記突沸現象を
有効に抑えることが困難であった。また、後者の方策で
は、溶接後に、上記ガス抜き孔23の外部露出部をわざ
わざ閉塞させなければならない煩わしさがあった。
溶接のために、溶接の作業性が低下するのは避けられな
いうえ、冷却能力をかなり上げないと、上記突沸現象を
有効に抑えることが困難であった。また、後者の方策で
は、溶接後に、上記ガス抜き孔23の外部露出部をわざ
わざ閉塞させなければならない煩わしさがあった。
【0009】この発明は、上記課題を解消するためにな
されたものであり、密閉状の中空部が形成された溶接継
手において、簡単な構成でありながら溶接作業を速やか
に行えるうえ、溶接部の突沸現象を未然に防止できる溶
接継手およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
されたものであり、密閉状の中空部が形成された溶接継
手において、簡単な構成でありながら溶接作業を速やか
に行えるうえ、溶接部の突沸現象を未然に防止できる溶
接継手およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、有底の嵌合
凹部を有する一方の被溶接部材と、嵌合凸部を有する他
方の被溶接部材とが、前記嵌合凸部が前記嵌合凹部の深
さ方向の途中の位置まで嵌入されることにより、嵌合凹
部の後端側に密閉状の中空部が形成された状態に組み付
けられるとともに、前記嵌合凹部の開口部周縁におい
て、両被溶接部材の外周部が溶接固定されてなる溶接継
手において、一端が前記中空部に開口し他端が前記嵌合
凹部の開口部またはその近傍に開口して、前記密閉状の
中空部と外部とを連通するための通気孔が形成されてい
ることを特徴とする溶接継手によって解決される。
凹部を有する一方の被溶接部材と、嵌合凸部を有する他
方の被溶接部材とが、前記嵌合凸部が前記嵌合凹部の深
さ方向の途中の位置まで嵌入されることにより、嵌合凹
部の後端側に密閉状の中空部が形成された状態に組み付
けられるとともに、前記嵌合凹部の開口部周縁におい
て、両被溶接部材の外周部が溶接固定されてなる溶接継
手において、一端が前記中空部に開口し他端が前記嵌合
凹部の開口部またはその近傍に開口して、前記密閉状の
中空部と外部とを連通するための通気孔が形成されてい
ることを特徴とする溶接継手によって解決される。
【0011】この溶接継手によれば、溶接熱で上記被溶
接部材の中空部内の空気が膨張しようとしても、通気孔
によるガス抜き作用で前記内圧が一定に保持され、溶接
時の前記突沸現象が未然に防止される。また、前記通気
孔は、一端が前記中空部に開口し他端が前記嵌合凹部の
開口部またはその近傍に開口しているので、両被接合部
材の溶接時に同時に通気孔を閉塞できる。
接部材の中空部内の空気が膨張しようとしても、通気孔
によるガス抜き作用で前記内圧が一定に保持され、溶接
時の前記突沸現象が未然に防止される。また、前記通気
孔は、一端が前記中空部に開口し他端が前記嵌合凹部の
開口部またはその近傍に開口しているので、両被接合部
材の溶接時に同時に通気孔を閉塞できる。
【0012】また、前記課題は、有底の嵌合凹部を有す
る一方の被溶接部材と、嵌合凸部を有する他方の被溶接
部材とを、前記嵌合凸部を前記嵌合凹部の深さ方向の途
中の位置まで嵌入することにより、嵌合凹部の後端側に
密閉状の中空部が形成された状態に組み付けるととも
に、前記嵌合凹部の開口部周縁において、両被溶接部材
の外周部を溶接固定するに際し、一端が前記中空部に開
口し他端が前記嵌合凹部の開口部またはその近傍に開口
して、前記密閉状の中空部と外部とを連通するための通
気孔を形成しておき、溶接時には、その最終段階で、前
記通気孔の嵌合凹部側の開口部を溶着金属で閉塞するこ
とを特徴とする密封溶接継手の製造方法によっても解決
される。
る一方の被溶接部材と、嵌合凸部を有する他方の被溶接
部材とを、前記嵌合凸部を前記嵌合凹部の深さ方向の途
中の位置まで嵌入することにより、嵌合凹部の後端側に
密閉状の中空部が形成された状態に組み付けるととも
に、前記嵌合凹部の開口部周縁において、両被溶接部材
の外周部を溶接固定するに際し、一端が前記中空部に開
口し他端が前記嵌合凹部の開口部またはその近傍に開口
して、前記密閉状の中空部と外部とを連通するための通
気孔を形成しておき、溶接時には、その最終段階で、前
記通気孔の嵌合凹部側の開口部を溶着金属で閉塞するこ
とを特徴とする密封溶接継手の製造方法によっても解決
される。
【0013】この方法によれば、嵌合凹部の開口部また
はその近傍に開口する通気孔の開口部を、溶接の最終時
点で閉塞するから、溶接時の通気孔のガス抜き作用を妨
げることなく溶接の最後までその作用が有効に発揮され
るのはもとより、溶接作業の工程内で通気孔の閉塞作業
を併せて実施できるから、溶接作業の終了後に、わざわ
ざ通気孔を閉塞する作業が不要となる。
はその近傍に開口する通気孔の開口部を、溶接の最終時
点で閉塞するから、溶接時の通気孔のガス抜き作用を妨
げることなく溶接の最後までその作用が有効に発揮され
るのはもとより、溶接作業の工程内で通気孔の閉塞作業
を併せて実施できるから、溶接作業の終了後に、わざわ
ざ通気孔を閉塞する作業が不要となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態に係
る溶接継手について、図面に従って説明する。
る溶接継手について、図面に従って説明する。
【0015】図1はこの発明の一実施形態に係る溶接継
手を示す一部破断正面図である。
手を示す一部破断正面図である。
【0016】同図において、この溶接継手は、有底円筒
形の嵌合凹部1Aを有する被溶接部材、たとえば他端閉
塞のAl製円形パイプ1と、このパイプ1の一端の開口
端面1aに結合される他方の被溶接部材、たとえばAl
製の鍛造品である中実丸棒2と、パイプ1と丸棒2との
突き合わせ部外周面に溶接された溶接部(溶着金属)M
とからなる。
形の嵌合凹部1Aを有する被溶接部材、たとえば他端閉
塞のAl製円形パイプ1と、このパイプ1の一端の開口
端面1aに結合される他方の被溶接部材、たとえばAl
製の鍛造品である中実丸棒2と、パイプ1と丸棒2との
突き合わせ部外周面に溶接された溶接部(溶着金属)M
とからなる。
【0017】上記パイプ1には、上記嵌合凹部1Aの開
口部の外周面に、開先処理により開口端面1a側に至る
につれて径小化する環状のテーパ面1cが、たとえば4
5度の傾斜角度で形成されている。
口部の外周面に、開先処理により開口端面1a側に至る
につれて径小化する環状のテーパ面1cが、たとえば4
5度の傾斜角度で形成されている。
【0018】なお、上記パイプ1に限らず、有底嵌合凹
部1Aを有するものであれば、被溶接部材としての形状
や材質は、任意である。
部1Aを有するものであれば、被溶接部材としての形状
や材質は、任意である。
【0019】他方、上記丸棒2は上記パイプ1とほぼ同
じ外径を有するとともに、上記パイプ1に対する結合側
の外周面に、開先処理により端面2a側に至るにつれて
径小化する環状のテーパ面2cが、たとえば45度の傾
斜角度で形成されている。さらに、上記結合側の端面2
aには、上記パイプ1の嵌合凹部1Aに嵌入される縮径
状の嵌合凸部2bが一体形成されている。この嵌合凸部
2bは、前記嵌合凹部1Aの内径とほぼ同じかわずかに
小さい外径の断面円形に形成されている。
じ外径を有するとともに、上記パイプ1に対する結合側
の外周面に、開先処理により端面2a側に至るにつれて
径小化する環状のテーパ面2cが、たとえば45度の傾
斜角度で形成されている。さらに、上記結合側の端面2
aには、上記パイプ1の嵌合凹部1Aに嵌入される縮径
状の嵌合凸部2bが一体形成されている。この嵌合凸部
2bは、前記嵌合凹部1Aの内径とほぼ同じかわずかに
小さい外径の断面円形に形成されている。
【0020】そして、この嵌合凸部2bを上記パイプ1
の嵌合凹部1A内に嵌合して、パイプ1の端面1aと丸
棒2の端面2aを突き合わせると、上記テーパ面1c,
2cにより、開先角度が90度の断面V形の溶接用環状
凹所4が形成される。
の嵌合凹部1A内に嵌合して、パイプ1の端面1aと丸
棒2の端面2aを突き合わせると、上記テーパ面1c,
2cにより、開先角度が90度の断面V形の溶接用環状
凹所4が形成される。
【0021】なお、この溶接用環状凹所4の開先角度
は、90度に限らず、任意に変更可能である。
は、90度に限らず、任意に変更可能である。
【0022】上記嵌合凹部1Aと嵌合凸部2bとの界面
には、両者の嵌合方向へ沿った態様で、内端が上記パイ
プ1の中空部1Bに開口し、他端がたとえば上記テーパ
面2cまで延びて、上記中空部1Bと外部とを連通させ
る横断面半円形の通気孔5(図2参照)が形成されてい
る。この通気孔5は、丸棒2における嵌合凸部2bの外
周面に、予め断面半円状の溝を形成しておくことで、容
易に形成することができる。また、この断面半円状の溝
を、丸棒2の鍛造段階で同時に成形すれば、工数を増や
すことなく、通気孔5を形成することができる。
には、両者の嵌合方向へ沿った態様で、内端が上記パイ
プ1の中空部1Bに開口し、他端がたとえば上記テーパ
面2cまで延びて、上記中空部1Bと外部とを連通させ
る横断面半円形の通気孔5(図2参照)が形成されてい
る。この通気孔5は、丸棒2における嵌合凸部2bの外
周面に、予め断面半円状の溝を形成しておくことで、容
易に形成することができる。また、この断面半円状の溝
を、丸棒2の鍛造段階で同時に成形すれば、工数を増や
すことなく、通気孔5を形成することができる。
【0023】なお、通気孔5を形成するための溝は、嵌
合凸部2bの外周面ではなく、嵌合凹部1Aの周面(パ
イプ1の内周面)に形成しても良いし、両方に形成して
も良い。
合凸部2bの外周面ではなく、嵌合凹部1Aの周面(パ
イプ1の内周面)に形成しても良いし、両方に形成して
も良い。
【0024】また、この通気孔5は、上記嵌合凹部1A
と嵌合凸部2bの界面に沿って形成されるものに限ら
ず、一端が前記中空部2Bに開口し他端が嵌合凹部1A
の開口部またはその近傍に開口して、中空部2Bと外部
とを連通させるものであれば良く、たとえば嵌合凸部2
b内を上記突き合わせ方向で貫通させることも可能であ
る。しかし、嵌合凸部2bと嵌合凹部1Aとの界面に沿
って形成するのが、嵌合凸部2bの外周面または嵌合凹
部1Aの周面に溝状の凹部を形成するのみで良いことか
ら、通気孔の形成が容易になる点で好ましい。
と嵌合凸部2bの界面に沿って形成されるものに限ら
ず、一端が前記中空部2Bに開口し他端が嵌合凹部1A
の開口部またはその近傍に開口して、中空部2Bと外部
とを連通させるものであれば良く、たとえば嵌合凸部2
b内を上記突き合わせ方向で貫通させることも可能であ
る。しかし、嵌合凸部2bと嵌合凹部1Aとの界面に沿
って形成するのが、嵌合凸部2bの外周面または嵌合凹
部1Aの周面に溝状の凹部を形成するのみで良いことか
ら、通気孔の形成が容易になる点で好ましい。
【0025】上記溶接部Mは、アーク溶接、プラズマ溶
接,レーザ溶接,さらには電子ビーム溶接のような各種
の溶融溶接法のうちから選択された任意の方法で形成さ
れる。
接,レーザ溶接,さらには電子ビーム溶接のような各種
の溶融溶接法のうちから選択された任意の方法で形成さ
れる。
【0026】上記構成において、パイプ1と丸棒2を溶
接で結合させるには、まず、パイプ1の嵌合凹部1Aに
上記丸棒2の嵌合凸部2bを嵌入して、パイプ1の端面
1aと丸棒2の端面2aを突き合わせる。この状態で、
パイプ1と丸棒2の突き合わせ部の外周面、具体的に
は、上記溶接用環状凹所4に溶接を施せば、溶加材と母
材とが溶融した溶着金属Mにより、パイプ1と丸棒2が
一体に結合・固定され、密封溶接継手が製作される。こ
の溶接作業においては、上記通気孔5の近傍から溶接を
開始し、溶接終了段階で上記通気孔5を閉塞する。
接で結合させるには、まず、パイプ1の嵌合凹部1Aに
上記丸棒2の嵌合凸部2bを嵌入して、パイプ1の端面
1aと丸棒2の端面2aを突き合わせる。この状態で、
パイプ1と丸棒2の突き合わせ部の外周面、具体的に
は、上記溶接用環状凹所4に溶接を施せば、溶加材と母
材とが溶融した溶着金属Mにより、パイプ1と丸棒2が
一体に結合・固定され、密封溶接継手が製作される。こ
の溶接作業においては、上記通気孔5の近傍から溶接を
開始し、溶接終了段階で上記通気孔5を閉塞する。
【0027】上記溶接に際しては、パイプ1の嵌合凹部
1Aに上記丸棒2の嵌合凸部2bを嵌合させるので、両
部材1,2が位置決めされた安定状態で溶接を速やかに
行うことができる。
1Aに上記丸棒2の嵌合凸部2bを嵌合させるので、両
部材1,2が位置決めされた安定状態で溶接を速やかに
行うことができる。
【0028】とくに、一端が溶接用環状凹所4に開口す
る通気孔5の作用により、溶接時の熱で上記パイプ1の
中空部1Bの空気が膨張しても、上記通気孔5によりガ
ス抜きがなされるから、中空部1Bの内圧が上昇するこ
ともなくなり、溶接部Mに突沸現象が発生するのが未然
に防止される。
る通気孔5の作用により、溶接時の熱で上記パイプ1の
中空部1Bの空気が膨張しても、上記通気孔5によりガ
ス抜きがなされるから、中空部1Bの内圧が上昇するこ
ともなくなり、溶接部Mに突沸現象が発生するのが未然
に防止される。
【0029】さらに、上記通気孔5は、溶接終了段階で
閉塞されるので、溶接作業の間、通気孔5によるガス抜
き作用を有効に発揮させることができるとともに、両部
材1,2の溶接作業工程において閉塞されるので、溶接
後に別途、通気孔5の閉塞作業を行う必要がなく、生産
性が向上する。
閉塞されるので、溶接作業の間、通気孔5によるガス抜
き作用を有効に発揮させることができるとともに、両部
材1,2の溶接作業工程において閉塞されるので、溶接
後に別途、通気孔5の閉塞作業を行う必要がなく、生産
性が向上する。
【0030】なお、以上の実施形態では、通気孔5を1
個形成した場合を示したが、2個以上設けても良い。ま
た、パイプ1の開口端面1aと丸棒2の端面2aを突き
合わせて、溶接用環状凹所4を形成したが、パイプ1の
開口端面1aと丸棒2の端面2aの突き合わせは、この
発明の要件ではない。
個形成した場合を示したが、2個以上設けても良い。ま
た、パイプ1の開口端面1aと丸棒2の端面2aを突き
合わせて、溶接用環状凹所4を形成したが、パイプ1の
開口端面1aと丸棒2の端面2aの突き合わせは、この
発明の要件ではない。
【0031】
【実施例】次に、上記構成の溶接継手の実施例1〜3を
従来例と対比して説明する。
従来例と対比して説明する。
【0032】各例の溶接継手の製造条件は、以下の通り
である。
である。
【0033】A.供試材として、一端が閉塞されたAl
製(6061ーT6)のパイプ1とAl製(6061ー
T6)の丸棒2を、それぞれ複数本用意した。
製(6061ーT6)のパイプ1とAl製(6061ー
T6)の丸棒2を、それぞれ複数本用意した。
【0034】上記パイプ1は、厚さが4mm、直径が3
0mm、長さが100mmであり、また、丸棒2は、直
径が30mm、長さが100mmで、一端面に直径(差
し込み径)22mmの嵌合凸部2bが形成されている。
0mm、長さが100mmであり、また、丸棒2は、直
径が30mm、長さが100mmで、一端面に直径(差
し込み径)22mmの嵌合凸部2bが形成されている。
【0035】そして、丸棒2の嵌合凸部2bをパイプ1
の嵌合凹部1Aに、パイプ材と丸棒の端面1a、2aが
突き合わされるまで嵌入した。この状態で、嵌合凹部1
Aの後端側には密閉状の中空部1Bが形成された。ま
た、両部材の端面はテーパ加工して、突き合わせ状態に
おいて、溶接用環状凹所4が形成されるようにした。
の嵌合凹部1Aに、パイプ材と丸棒の端面1a、2aが
突き合わされるまで嵌入した。この状態で、嵌合凹部1
Aの後端側には密閉状の中空部1Bが形成された。ま
た、両部材の端面はテーパ加工して、突き合わせ状態に
おいて、溶接用環状凹所4が形成されるようにした。
【0036】かかるパイプ1と丸棒2との組み付け状態
において、嵌合凹部1Aと嵌合凸部2bとの界面に、中
空部1Bと溶接用環状凹所4とを連通する断面半円状の
通気孔5が1個形成されるように、嵌合凸部2bの外周
面に長さ方向に沿って、予め断面半円状の溝を形成して
おいた。
において、嵌合凹部1Aと嵌合凸部2bとの界面に、中
空部1Bと溶接用環状凹所4とを連通する断面半円状の
通気孔5が1個形成されるように、嵌合凸部2bの外周
面に長さ方向に沿って、予め断面半円状の溝を形成して
おいた。
【0037】そして、通気孔5の大きさを、表1のよう
に各種に変えたものを製作した。また、従来例として、
通気孔5を形成しなかったものも製作した。
に各種に変えたものを製作した。また、従来例として、
通気孔5を形成しなかったものも製作した。
【0038】B.溶加材として、5356wy−1.2
mmを使用した。
mmを使用した。
【0039】C.溶接法として、アーク溶接であるMI
Gによる自動溶接を採用し、溶接用環状凹所4の全周に
わたって溶接した。なお、通気孔5の開口部の閉塞は、
溶接の最後に行った。
Gによる自動溶接を採用し、溶接用環状凹所4の全周に
わたって溶接した。なお、通気孔5の開口部の閉塞は、
溶接の最後に行った。
【0040】D.溶接条件は、溶接電流が160A、ア
ーク電圧が21V、溶接速度が60cm/分、シールド
ガス流量が20リットル/分とした。
ーク電圧が21V、溶接速度が60cm/分、シールド
ガス流量が20リットル/分とした。
【0041】この条件下で製作した各溶接継手につい
て、引張強さおよびJIS Z3105に基づくX線透
過試験を行った。その結果を表1に示す。
て、引張強さおよびJIS Z3105に基づくX線透
過試験を行った。その結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1から明らかなように、従来例では、引
張強さが186N/mm2 で、X線透過試験もJIS規
格の4類に留まっているのに対して、実施例1〜3で
は、引張強さが、従来例の186N/mm2 を大幅に上
回る値となり、X線透過試験結果もJIS規格の1類な
いし2類をクリアーできることがわかった。したがっ
て、本発明実施品によれば、突沸現象を抑制して接合強
度の高い良好な溶接継手となし得ることを確認し得た。
張強さが186N/mm2 で、X線透過試験もJIS規
格の4類に留まっているのに対して、実施例1〜3で
は、引張強さが、従来例の186N/mm2 を大幅に上
回る値となり、X線透過試験結果もJIS規格の1類な
いし2類をクリアーできることがわかった。したがっ
て、本発明実施品によれば、突沸現象を抑制して接合強
度の高い良好な溶接継手となし得ることを確認し得た。
【0044】
【発明の効果】以上のように、この発明の溶接継手は、
一端が前記中空部に開口し他端が前記嵌合凹部の開口部
またはその近傍に開口して、前記密閉状の中空部と外部
とを連通するための通気孔が形成されているから、溶接
熱で上記被溶接部材の中空部内の空気が膨張しようとし
ても、通気孔によるガス抜き作用で前記内圧の上昇を抑
制することができ、溶接時の突沸現象を未然に防止する
ことができる。その結果、強度に優れた継手となし得る
とともに、突沸現象を防止するために溶接部を冷却する
必要もないから、溶接作業効率が低下することもない。
また、前記通気孔は、一端が前記中空部に開口し他端が
前記嵌合凹部の先端部またはその近傍に開口しているの
で、両被接合部材の溶接時に同時に通気孔を閉塞でき
る。
一端が前記中空部に開口し他端が前記嵌合凹部の開口部
またはその近傍に開口して、前記密閉状の中空部と外部
とを連通するための通気孔が形成されているから、溶接
熱で上記被溶接部材の中空部内の空気が膨張しようとし
ても、通気孔によるガス抜き作用で前記内圧の上昇を抑
制することができ、溶接時の突沸現象を未然に防止する
ことができる。その結果、強度に優れた継手となし得る
とともに、突沸現象を防止するために溶接部を冷却する
必要もないから、溶接作業効率が低下することもない。
また、前記通気孔は、一端が前記中空部に開口し他端が
前記嵌合凹部の先端部またはその近傍に開口しているの
で、両被接合部材の溶接時に同時に通気孔を閉塞でき
る。
【0045】また、この発明の溶接継手の製造方法によ
れば、溶接の最終段階で上記通気孔を溶接で閉塞するの
で、溶接の最後まで通気孔によるガス抜き作用を十分に
発揮させることができるうえ、溶接作業が完了した後に
再度、上記通気孔を塞ぐ仕上げ作業が不要となり、作業
工数の低減化を図ることが可能となる。
れば、溶接の最終段階で上記通気孔を溶接で閉塞するの
で、溶接の最後まで通気孔によるガス抜き作用を十分に
発揮させることができるうえ、溶接作業が完了した後に
再度、上記通気孔を塞ぐ仕上げ作業が不要となり、作業
工数の低減化を図ることが可能となる。
【図1】この発明の一実施形態に係る溶接継手を示す一
部破断正面図である。
部破断正面図である。
【図2】図1のXーX線に沿った横断面図である。
【図3】従来の溶接継手を示す一部破断正面図である。
【符号の説明】 1・・・・・・・・・・パイプ(一方の被溶接部材) 1A・・・・・・・・・嵌合凹部 1B・・・・・・・・・密閉状中空部 2・・・・・・・・・・丸棒(他方の被溶接部材) 2b・・・・・・・・・嵌合凸部 5・・・・・・・・・・通気孔 M・・・・・・・・・・溶接部(溶着金属)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜木 秀偉 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 加藤 錬太郎 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 小川 雄一 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 成願 茂利 堺市海山町6丁224番地 昭和アルミニウ ム株式会社内 Fターム(参考) 4E081 AA02 BA26 CA08 DA05 DA23 DA27 YC01 YC09 YX02 YX07 YX09 YX20
Claims (2)
- 【請求項1】 有底の嵌合凹部を有する一方の被溶接部
材と、嵌合凸部を有する他方の被溶接部材とが、前記嵌
合凸部が前記嵌合凹部の深さ方向の途中の位置まで嵌入
されることにより、嵌合凹部の後端側に密閉状の中空部
が形成された状態に組み付けられるとともに、前記嵌合
凹部の開口部周縁において、両被溶接部材の外周部が溶
接固定されてなる溶接継手において、 一端が前記中空部に開口し他端が前記嵌合凹部の開口部
またはその近傍に開口して、前記密閉状の中空部と外部
とを連通するための通気孔が形成されていることを特徴
とする溶接継手。 - 【請求項2】 有底の嵌合凹部を有する一方の被溶接部
材と、嵌合凸部を有する他方の被溶接部材とを、前記嵌
合凸部を前記嵌合凹部の深さ方向の途中の位置まで嵌入
することにより、嵌合凹部の後端側に密閉状の中空部が
形成される状態に組み付けるとともに、前記嵌合凹部の
開口部周縁において、両被溶接部材の外周部を溶接固定
するに際し、 一端が前記中空部に開口し他端が前記嵌合凹部の開口部
またはその近傍に開口して、前記密閉状の中空部と外部
とを連通するための通気孔を形成しておき、 溶接時には、その最終段階で、前記通気孔の嵌合凹部側
の開口部を、溶着金属で閉塞することを特徴とする溶接
継手の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11040043A JP2000237893A (ja) | 1999-02-18 | 1999-02-18 | 溶接継手およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11040043A JP2000237893A (ja) | 1999-02-18 | 1999-02-18 | 溶接継手およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000237893A true JP2000237893A (ja) | 2000-09-05 |
Family
ID=12569896
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11040043A Pending JP2000237893A (ja) | 1999-02-18 | 1999-02-18 | 溶接継手およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000237893A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011169444A (ja) * | 2010-02-22 | 2011-09-01 | Nissan Motor Co Ltd | ビーム溶接部材およびこれを備えた差動装置 |
| JP2011167746A (ja) * | 2010-02-22 | 2011-09-01 | Nissan Motor Co Ltd | ビーム溶接部材およびこれを備えた差動装置 |
| JP2012202509A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Hitachi Automotive Systems Ltd | シリンダ装置 |
| CN107104207A (zh) * | 2016-02-22 | 2017-08-29 | 宁德新能源科技有限公司 | 二次电池及其顶盖 |
| JP2020152135A (ja) * | 2019-03-18 | 2020-09-24 | トヨタ紡織株式会社 | 乗物シート用フレーム |
| DE102022201298A1 (de) | 2022-02-08 | 2023-08-10 | Mahle International Gmbh | Verfahren zum Herstellen eines Bauteils |
| DE102022203695A1 (de) | 2022-04-12 | 2023-10-12 | Mahle International Gmbh | Verfahren zum Verbinden eines ersten Bauteils mit einem zweiten Bauteil mittels Laserschweißen und Wellenanordnung |
-
1999
- 1999-02-18 JP JP11040043A patent/JP2000237893A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011169444A (ja) * | 2010-02-22 | 2011-09-01 | Nissan Motor Co Ltd | ビーム溶接部材およびこれを備えた差動装置 |
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| JP2012202509A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Hitachi Automotive Systems Ltd | シリンダ装置 |
| CN107104207A (zh) * | 2016-02-22 | 2017-08-29 | 宁德新能源科技有限公司 | 二次电池及其顶盖 |
| JP2020152135A (ja) * | 2019-03-18 | 2020-09-24 | トヨタ紡織株式会社 | 乗物シート用フレーム |
| JP7517795B2 (ja) | 2019-03-18 | 2024-07-17 | トヨタ紡織株式会社 | 乗物シート用フレーム |
| DE102022201298A1 (de) | 2022-02-08 | 2023-08-10 | Mahle International Gmbh | Verfahren zum Herstellen eines Bauteils |
| DE102022203695A1 (de) | 2022-04-12 | 2023-10-12 | Mahle International Gmbh | Verfahren zum Verbinden eines ersten Bauteils mit einem zweiten Bauteil mittels Laserschweißen und Wellenanordnung |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040805 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040817 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041214 |