JP2000238104A - 熱可塑性樹脂の射出成形方法、装置および成形品 - Google Patents
熱可塑性樹脂の射出成形方法、装置および成形品Info
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Abstract
うことなく、そして、簡易かつ安価に、ウエルドライン
の形成や、発色性の低下などによる外観不良を改善でき
る方法ないし装置。 【解決手段】 熱可塑性樹脂の射出成形方法において、
金型が開いた状態で、ハロゲンランプを配備した加熱装
置により予め金型表面を加熱した後、型締めを行い、金
型の表面温度が80℃以上であるときに、金型内に溶融
樹脂を充填開始し、金型内に溶融樹脂を5秒以内に充填
する。成形外観の優れる熱可塑性樹脂射出成形品を得る
ことが可能となり、種々の用途に幅広く利用することが
できる。
Description
塑性樹脂成形品、およびその為の射出成形方法ならびに
装置に関するものである。
ら、車両・電機・機器・雑貨などの外観部品や機構部品
といった様々な分野で利用されている。加工法として
も、様々な方法が用いられているが、生産性の良さから
射出成形によって成形されることが多い。特に外観部品
では、外観不良を極力目立たないようにすることが要求
されるが、一般に射出成形では、溶融樹脂の合流による
ウエルドラインの形成や、樹脂表層部の配向からくる発
色性の低下などによる外観不良が生じやすい。こうした
外観不良を目立たなくするためには、一般に金型の温度
を高くする手法が用いられる。しかし、金型の温度を高
くすると、溶融樹脂を固化するための冷却時間を長くす
る必要が生じるため、生産性が低下してしまう等の問題
点がある。この問題点を解決する手法として、射出成形
を行う直前に、金型の表面のみの温度を一時的に高温に
しておいて射出成形する方法が提案されている。例え
ば、特開昭57−195610号公報には高温の熱媒と
低温の熱媒を別の流路で金型内に配置することにより金
型の表面温度の昇温と冷却とを実施する方法が、特開昭
62−58286号公報には高周波発信装置のインダク
ターを固定側金型と可動側金型とで挟み込み、高周波誘
導加熱で金型の表面温度を昇温する方法が、特開昭63
−95919号公報には金型の加熱しようとする部分に
高周波誘導コイルを埋め込んでいて誘導加熱による昇温
を行う方法等が開示されている。
た2種類の熱媒体を用いる方法や高周波誘導加熱を用い
る方法では、キャビティの形状に合わせて金型内部に予
め細工を施しておくか、インダクターを作製する必要が
あり、新規に金型を作製する毎に余分な費用がかかると
いう問題点があった。キャビティ又はコアの形状に関係
なく金型の表面を加熱することが可能な方法として、特
公平7−61670号公報ならびに登録実用新案第30
13428号公報に、ハロゲンランプの輻射熱を利用す
る方法が提案されている。しかしながら、同公報にはハ
ロゲンランプを射出成形に利用できるであろう可能性に
ついて記載されているのみで、具体的な技術については
何ら開示されておらず、これらの公報に基づいて外観性
に優れた成形品の成形を実際に実施し得る方法や装置を
想到することは困難である。本発明は前記課題を解決す
るためになされたもので、冷却時間の延長化による生産
性の低下等を伴うことなく、そして、簡易かつ安価に、
ウエルドラインの形成や、発色性の低下などによる外観
不良を改善できる方法ないし装置を提供することを目的
とするものである。
が少なく表面外観に優れる射出成形品を得る方法を提供
することを目的として鋭意研究した結果、ハロゲンラン
プの輻射熱を利用した射出成形を特定の条件で行うこと
でその目的が達成されることを明らかにし、本発明に到
達した。すなわち、本発明の方法は、熱可塑性樹脂の射
出成形において、金型が開いた状態で、ハロゲンランプ
を配備した加熱装置、好ましくは複数のハロゲンランプ
を配備し個々のハロゲンランプの出力を個別に調整でき
る機能を有した加熱装置により、望ましくは予め金型表
面を500℃以上に加熱した後、型締めを行い、金型の
表面温度が80℃以上であるときに、金型内に溶融樹脂
を充填開始し、金型内に溶融樹脂を5秒以内に充填する
ことからなる射出成形方法であり、本発明の装置は、当
該方法を実施し得る装置である。
形装置ならびに金型は、その射出成形装置ないし金型自
体は周知の各種のものをそのまま適用でき、例えば、一
般的なインラインスクリュ式射出成形機が使用でき、金
型としても、固定側と可動側に2分割或いは3分割さ
れ、スプル、ランナー、ゲート、キャビティ、コア等を
有して構成される一般的な射出成形用金型であれば、特
に制限されるものではない。また、金属製金型、特に鉄
製金型が良い。ここで言う鉄製金型とは、金型表面にク
ロムめっきや窒化処理などの表面処理を行っているもの
も含まれる。また、溶融した熱可塑性樹脂を射出充填し
た後、速やかに冷却固化可能な温度まで下げるために、
固定側金型および可動側金型に温度調節用の冷却配管を
有するものが望ましい。本発明においては、このような
汎用的な金型において、その金型内の表面、即ち、キャ
ビティ及び/又はコア表面を加熱する加熱装置を具備す
るものである。その加熱装置としては、ハロゲンランプ
を加熱手段として用いるもので、金型が開いているとき
に、キャビティ及び/又はコア表面をその近傍から加熱
する為、金型装置としては、ハロゲンランプならびにラ
ンプハウジングからなるランプユニット、金型が開いて
いる状態のときにランプユニットを所定の位置に挿入
し、そして離脱させるための駆動装置、所定の表面温度
に設定するための温度制御装置等を具備して概略構成さ
れる。金型の温度を測定し、加熱装置の駆動ないしハロ
ゲンランプを制御する温度制御装置としては、周知一般
のものを利用できる。こうした加熱装置の概要として
は、具体的には、例えば、特公平7−61670号公報
ならびに登録実用新案第3013428号公報に記載さ
れている装置を利用できる。
金型が型開き状態であるときに、固定側金型と可動側金
型の間にランプユニットを挿入して、固定側金型のキャ
ビティ又はコア表面、或いは可動側金型のキャビティ又
はコア表面のいずれか一方、或いは両方の全面、もしく
は固定側及び/又は可動側金型のキャビティ又はコア表
面の一部をハロゲンランプの輻射熱により加熱する。こ
のとき用いられるランプユニットとしては、加熱面に応
じて、一方向にランプが取り付けられた一方向のみの加
熱が可能なもの、前記ランプユニット2つが背中合わせ
に結合して両方向の加熱が可能なものが挙げられる。ま
た、通常一方の金型の表面に対して1つのランプユニッ
トにより加熱を行うが、2つ以上の複数のランプユニッ
トを用いて金型の表面を加熱しても構わない。ランプユ
ニットの設置については、好ましくは金型型板と平行に
なるように設置することが望ましいが、例えば金型型板
に対してキャビティ及び/又はコアが斜めに製作されて
いる場合や複数のランプユニットを設置するような場合
では、金型型板に対して斜めとなるように設置しても構
わない。ランプユニット内のハロゲンランプの配列につ
いては特に制限はないが、比較的小さなランプを縦また
は/および横に並べて配置したものが、むら無く加熱し
やすいので好ましい。
たは数個づつの群毎に分割して制御できるようにしてお
くことが好ましい。この機能により、金型のキャビティ
及び/又はコアの必要な部分のみを加熱・昇温するこ
と、あるいはキャビティ及び/又はコアの場所により異
なった温度に加熱・昇温することが可能になる。特に、
金型を加熱しておくと却ってバリが生じやすくなる箇所
がある場合には、当該箇所の加熱温度を下げて行うこと
ができることにより、バリの発生を抑制することがで
き、成形品の外観性をより向上できる。キャビティ及び
/又はコアの必要な部分のみを加熱するための加熱装置
の例として、加熱が必要な部分のみハロゲンランプを配
置できるようハロゲンランプの脱着を容易にしたランプ
ユニット、加熱が不要な部分に遮蔽板を取り付けたラン
プユニット、スポットライトのような局所的な加熱が可
能なランプユニットなども適用できる。
が80℃以上であるときに金型内に溶融樹脂を充填開始
することが望ましいが、より具体的な好適な温度は、使
用する熱可塑性樹脂の種類により異なり、例えばABS
樹脂の場合では90℃以上、PC樹脂の場合では140
℃以上の温度であることが望ましい。金型のキャビティ
及び/又はコア表面温度が所定の温度未満の場合には、
成形品に発生するウエルドラインや樹脂表層部の配向か
らくる発色性の悪さなどの外観不良は改善されない。金
型のキャビティ及び/又はコア表面温度が80℃以上で
あるときに金型内に溶融樹脂を充填開始するためには、
ハロゲンランプによる加熱後、ランプユニットの離脱、
型閉じなどに要する時間により、金型の表面の温度が熱
伝導や放熱で低下することを考慮して、金型表面の加熱
温度を設定することが必要である。このとき、予め金型
のキャビティ及び/又はコアの表面の温度を500℃以
上に加熱することが望ましく、800℃以上に加熱する
ことがより望ましいが、より具体的な好適温度は、使用
する金型の構造や材質による冷却効率や、ハロゲンラン
プによる加熱終了後からランプユニットを離脱させて型
閉じし金型内に樹脂を充填開始するまでに要する時間な
どにより異なる。金型のキャビティ及び/又はコア表面
の温度が500℃未満の場合には、金型内に樹脂を充填
開始するまでに金型の表面の温度が80℃未満に低下し
易く、目的とする成形外観の射出成形品が得られなくな
る。図1にハロゲンランプによる加熱後の金型のキャビ
ティの温度の経時変化を示すが、加熱温度が500℃未
満の場合ではハロゲンランプによる加熱後4秒以内に金
型内に樹脂を充填しなければ金型の表面の温度が80℃
未満となるため、照射ユニットの離脱ならびに型閉じを
4秒以内で行わなければならず現実的ではない。
ャビティ及び/又はコア表面の温度は、金型のキャビテ
ィ及び/又はコア表面とランプユニットとの距離、ハロ
ゲンランプの照射出力およびハロゲンランプの照射時間
により変化調節することができ、それぞれ最適な設定範
囲がある。金型の表面とランプユニットとの距離が長過
ぎる場合には、所定の温度に到達するまでの時間が長く
なるため成形サイクル時間が長くなり、他方、金型の表
面とランプユニットとの距離が短過ぎる場合には、金型
のキャビティ及び/又はコア表面を所定の温度に制御す
ることが難しくなる。また、ハロゲンランプの照射出力
が小さすぎる場合には、所定の温度に到達するまでの時
間が長くなるため成形サイクル時間が長くなり、他方、
ハロゲンランプの照射出力が大きすぎる場合には、金型
の表面を所定の温度に制御することが難しくなる。ハロ
ゲンランプの照射時間については、1秒から15秒の範
囲が適当であり、15秒を超える場合には成形サイクル
時間が不要に長くなり、1秒より短い場合には、金型の
表面温度を所定の温度にする精度が悪くなる。これらの
加熱条件は、金型の材質、表面の形状、大きさによって
も異なり、個々の金型について最適の加熱条件が存在す
る。加熱条件の一例を示すと、投影面積231cm2の
キャビティを有する縦50cm横40cmの鉄製金型の
表面を60℃から750℃まで昇温し、金型内に樹脂を
充填開始するときの金型の表面の温度を104℃とする
場合では、金型の表面とランプユニットとの距離が15
mm、照射出力が60kW、照射時間が4秒という加熱
条件になる。
熱可塑性樹脂を100〜320℃、好ましくは150〜
280℃の温度に加熱溶融して行う。溶融した熱可塑性
樹脂を金型内に充填する時間は、5秒以内であることが
好ましい。ここで言う充填時間とは、射出成形機のスク
リューが前進を始めてから溶融樹脂がキャビティ内のほ
とんどを占めるショートショット状態に至るまでの時間
のことである。充填時間が5秒を超える場合には、ハロ
ゲンランプにより加熱された金型の表面の温度が低下し
てしまい、目的とする成形外観の射出成形品が得られな
くなる。充填時間を決定する射出成形条件として、射出
圧力、射出速度、温調機により調整される金型の温度等
があり、これら条件を適宜調整することで充填時間を5
秒以内にすることができる。その他の成形条件として、
保圧力、冷却時間などがあるが、特に制限されるもので
はなく、使用される熱可塑性樹脂の一般的な条件が用い
られる。尚、温調機により調整される金型の温度につい
ては、成形品の反りを防止するために固定側金型と可動
側金型とで各々異なる温度に調整しても構わない。特に
固定側金型のキャビティ又はコア表面あるいは可動側金
型のキャビティ又はコア表面の一方をハロゲンランプに
より加熱する場合には、温調機により調整される金型の
温度を同じにすると成形品取り出し時の固定側金型のキ
ャビティ又はコア表面と可動側金型のキャビティ又はコ
ア表面に温度差を生じ、反りが発生しやすくなる。従っ
て、ハロゲンランプにより加熱する側の金型では、温調
機により調整される金型の温度を他方より低めに調整す
ることが好ましい。
特に制約されるものではなく、一般的な種々のものが使
用される。例えば、スチレン−アクリロニトリル共重合
体(AS樹脂)、ポリスチレン、ハイインパクトポリス
チレン、アクリロニトリル−ブタジエン系ゴム−スチレ
ンからなるグラフト共重合体(ABS樹脂)、アクリロ
ニトリル−ブタジエン系ゴム−スチレン−α-メチルス
チレンからなるグラフト共重合体(耐熱ABS樹脂)、
アクリロニトリル−アクリレート系ゴム−スチレンから
なるグラフト重合体(ASA樹脂)、アクリロニトリル
−エチレン・プロピレン系ゴム−スチレン及び/又はメ
タクリル酸メチルからなるグラフト共重合体(AES樹
脂)、アクリロニトリル−シリコ−ン系ゴム−スチレン
からなるグラフト共重合体、アクリロニトリル−(シリ
コーン−アクリル)複合ゴム−スチレンからなるグラフ
ト共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカー
ボネート(PC樹脂)、ポリエチレンテレフタレート
(PET樹脂)、ポリブチレンテレフタレート(PBT
樹脂)、ポリフェニレンエーテル(PPE樹脂)、ポリ
オキシメチレン(POM樹脂)、結晶性及び/又は非晶
性ポリアミド、メタクリル酸メチル系重合体(PMMA
樹脂)、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、塩化
ビニル(PVC樹脂)、マレイミド化合物−スチレン及
び/又はアクリロニトリル及び/又はα-メチルスチレ
ンからなる共重合体、ゴム状重合体−マレイミド化合物
−スチレン及び/又はアクリロニトリル及び/又はα-
メチルスチレンからなるグラフト共重合体、PC樹脂と
ABS樹脂及び/又はASA樹脂やPBT樹脂とABS
樹脂及び/又はASA樹脂のような上記の樹脂を2種類
以上組み合わせたポリマーアロイ等、及びこれらに充填
材を添加した樹脂が挙げられる。
ズ、ガラスフレーク、カーボン繊維、マイカ、タルク、
ウォラストナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、カーボンブラック、ケッチエンブラック等の無機物
や鉄、銅、亜鉛、アルミニウム等の金属、合金およびそ
れらの酸化物の繊維、粉末やガラス繊維、カーボン繊維
に金属コーティングしたもの等が挙げられる。さらに、
本発明に用いられる熱可塑性樹脂には、難燃剤や熱安定
剤、光安定剤などの各種安定剤、抗菌剤、帯電防止剤な
どを添加したものも使用することができる。
としては、例えば、各種ハウジング、スポーツ用製品、
遊具、車両用製品、家具用製品、サニタリー製品、建材
用製品、厨房用製品が挙げられる。これら各成形品に
は、メッキ、スパッタ、蒸着、塗装あるいはレーザマー
キング等が適用され得る。より具体的には、ハウジング
としては、パソコン(ノート型パソコンを含む)、クー
ラーボックス、TV、オーディオ機器、プリンタ、FA
X、複写機、ゲーム機、洗濯機、エアコンディショナ、
冷蔵庫、掃除機、アタッシュケース、楽器ケース、工具
箱、コンテナ、カメラ(ビデオカメラ、デジタルカメラ
等を含む)、モバイル機器(電子手帳、PDA等)、照
明機器、電話(携帯電話を含む)等を例示できる。スポ
ーツ用製品としては、スイミングボード、サーフボー
ド、ウインドサーフィン、スキー、スノーボード、スケ
ートボード、アイスホッケースティック、カーリングボ
ール、ゲートボールラケット、テニスラケット、カヌ
ー、ボート等を例示できる。遊具としては、バット、ブ
ロック、積木、釣具ケース、パチンコ台枠等を例示でき
る。車両用製品としては、ドアミラ、ドアハンドル、フ
ロントグリル、エアスポイラ、ドア、バンパ、フェン
ダ、ボンネット、サンルーフ、リアゲート、ホイールキ
ャップ、インスツルメントパネル、グローブボックス、
コンソールボックス、アームレスト、ヘッドレスト、燃
料タンク、運転席カバー、トランク工具ボックス、バイ
ク、バス、トラック等の内・外装部品等を例示できる。
家具用製品としては、引出し、机天板、ベッド天板・底
板、鏡台枠板、下駄箱板・前扉、椅子背板・底板、盆・
トレー、傘立て、花瓶、薬箱、ハンガ、化粧箱、収納箱
板、本立て、事務机天板、OA机天板、OAラック等を
例示できる。サニタリー製品としては、シャワーヘッ
ド、便座、便板、排水パン、貯水槽蓋、洗面化粧台扉、
浴室ドア等を例示できる。建材用製品としては、手摺
り、天井板、床板、壁板、窓枠、ドア、ベンチ等を例示
できる。厨房用製品としては、まな板、キッチン扉等を
例示できる。メッキ、スパッタ、蒸着、塗装された成形
品として、特に好適なものとして、車両外装部品、電子
機器ハウジング等が例示できる。尚、これらは例示であ
り、これら以外の成形品にも好適に成形され得る。
脂は以下に示す材料で、いずれもカーボンブラックを
1.0重量%添加して黒色に着色されたものである。 ・ABS樹脂:三菱レイヨン(株)製「ダイヤペット
3001M」 ・ASA樹脂:三菱レイヨン(株)製「ダイヤラック
S510」 ・PBT樹脂:三菱レイヨン(株)製「タフペット N
1000」 ・PC/ABS樹脂:三菱レイヨン(株)製「ダイヤア
ロイ TC−5」 ・カーボン繊維10重量%添加PC/ASA樹脂:三菱
レイヨン(株)製「ダイヤアロイ FA−420CA」 ・PC樹脂:三菱エンプラ(株)製「ノバレクス 70
22A」 ・PMMA樹脂:三菱レイヨン(株)製「アクリペット
VH」 ・PP樹脂:三菱化学(株)製「三菱ポリプロ BC0
3C」 ・タルク20重量%添加PP樹脂:三菱化学(株)製
「三菱ポリプロ T4430」
装置を用いて樹脂成形品を成形した。この固定側金型1
0と可動側金型12とからなる2分割される金型をイン
ラインスクリュー式射出成形機(図示略)(東芝機械
(株)製「IS−220FB型」)に取り付け、固定側
金型10のスプル14に、射出成形機のノズル(図示
略)を接続した。固定側金型10と可動側金型12に
は、それぞれ温調器の媒体流路26,28が形成されて
いる。金型のキャビティ16は、縦152mm、横15
2mm、厚さ3mmの平板の成形品が得られるように、
図4に示すような正方形状のもので、このキャビティ1
6の上方の2箇所にゲート18,18'を形成してい
る。キャビティの表面は鏡面仕上げしておいた。この金
型であると、2箇所にゲート18,18'が形成されて
いるので、キャビティ16の中心にウェルドライン30
が発生しやすくなっている。加熱装置においては、図3
に示すように、ランプハウジング22内に、照射出力が
1本当たり4kWのハロゲンランプ24,24,・・・が
20本配列したランプユニット20を有している。これ
らのハロゲンランプ24は5本づつの4つの群A〜D毎
に、照射出力が分割制御されるようになっている。この
ランプユニット20は、駆動装置(図示略)によって固
定側金型10と可動側金型12の間に、挿入・離脱する
ようになっている。
件により加熱後の金型のキャビティ表面の温度の経時変
化について確認を実施しておいた。金型のキャビティ表
面の温度の測定方法については、金型のキャビティ表面
にK熱電対を張り付け、温度測定データをWAVE T
HERMO((株)キーエンス製)を用いて収集した。
加熱後の金型のキャビティ表面の温度の経時変化につい
て図1に示す。これを参考として加熱条件の設定を行っ
た。成形については、型開きの状態で、ランプユニット
20を固定側金型10の表面から15mmの距離で金型
の表面に平行に挿入し、全てのハロゲンランプの照射出
力を75%(総計で60kW)、照射時間を4秒として
固定側金型10のみに照射を行った。この照射で、温調
機により60℃に調整されていた金型のキャビティの表
面温度は750℃まで昇温していた。その後直ちにラン
プユニット20を離脱させ、金型を閉じた。この時、ラ
ンプユニットの離脱、型閉じに要した時間は5秒であ
り、750℃まで昇温していた金型のキャビティの表面
温度は104℃まで降温していた。直ちに200℃で溶
融されたABS樹脂を、射出圧力を400kg/cm2
で金型内に充填した。この時、充填時間は2秒であっ
た。保圧力を250kg/cm2で10秒間かけ、冷却
時間を20秒として射出成形を実施した。
プによる照射時間を表1に記載の条件にした以外は、実
施例1と同じ操作を行って成形した。
た成形品について、外観性として、ウエルド外観と発色
性の評価を行った。ウエルド外観については、成形品に
ついて、図4中のキャビティ16の部位に対応する位
置において、目視による観察にて行った。結果は、ウエ
ルドラインが目立つものを×、ウエルドラインが少し目
立つものを△、ウエルドラインが目立たないものを○、
ウエルドラインが完全に消失しているものを◎として表
記した。発色性については、黒に着色した熱可塑性樹脂
を使用して得られた成形品表面の黒色度合いを評価し
た。観察位置は、キャビティ16の部位に対応する位
置とした。黒色度合いは、MSC型測色計(スガ試験機
(株)製)を用い、JISK7105法に準拠した方法
で測定した明度(L*)の値により判定した。明度の値
は小さくなるほど黒色度合いが増すことを意味し、一般
にL*が11以下である場合に黒の発色性が良好である
とされている。
による成形品であると、ウェルドラインが目立たず、L
*が10以下で良好な成形外観であった。対して、加熱
された金型の表面温度が本発明から外れる比較例1、及
びハロゲンランプによる加熱を行わない比較例2で得ら
れた成形品の外観は悪かった。
出圧力及び充填時間を表2に記載の条件にした以外は、
実施例1と同じ操作で実施した。
外観は良好であるのに対し、溶融樹脂の充填時間が長い
比較例3で得られた成形品の外観は良くなかった。
用いて、同様の成形を実施した。表3に記載の加熱条件
および成形条件にした以外は、実施例1と同じ操作で実
施した。
であった。尚、カーボン繊維10重量%添加PC/AS
A樹脂のL*については、表層付近の繊維の影響により
測定ができなかった。
を有する金型を用いて成形した。即ち、縦152mm、
横152mm、厚さ3mmの平板の中央部に、縦100
mm、横100mmの開口部36をもつ角形環状の成形
品を成形できるキャビティ形状を有するものである。こ
の金型であると、樹脂の流動距離が長く充填圧が作用し
にくい最終充填部にウエルドライン32が目立ちやすい
ほか、中央の開口部36が金型のキャビティ面との突き
当てで構成されているためゲート34近傍にバリを生じ
やすい特徴がある。キャビティの表面は鏡面に磨いてお
いた。成形に際しては、型開きの状態で、ランプユニッ
ト20を固定側金型10の表面から15mmの距離で金
型の表面に平行に挿入した。ハロゲンランプの照射出力
は、分割部分Aは0%(0kW)、分割部分Bは25%
(5kW)、分割部分Cは50%(10kW)、分割部
分Dは75%(15kW)と個別に設定し、照射時間6
秒にて照射を行った。この照射で、ウエルドラインが出
やすい部分の金型の表面温度は1115℃まで昇温して
いた。その後直ちにランプユニット20を離脱させ、金
型を閉じた。この時、ランプユニットの離脱、型閉じに
要した時間は5秒であり、1115℃まで昇温していた
金型のキャビティの表面温度は122℃まで降温してい
た。直ちに200℃で溶融されたABS樹脂を、射出圧
力を800kg/cm2で金型内に充填した。この時、
充填時間は2秒であった。保圧力を250kg/cm2
で10秒間かけ、冷却時間20秒として射出成形を実施
した。
の照射出力を全て0%(比較例4)、全て75%(実施
例14)にした以外は、実施例13と同じ操作で実施し
た。照射出力を全て0%とした場合、金型温度は60℃
であった。
成形品について、外観性として、ウエルド外観とバリの
発生の評価を行った。ウエルド外観については、成形品
について、図5中のキャビティ16'の部位3に対応
する位置において、目視による観察にて行った。バリの
発生については、特に部位に対応する箇所について観
察した。
ドラインが完全に消失し、ゲート近傍におけるバリの発
生も確認されなかった。対して、ハロゲンランプの照射
出力を全て0%にした比較例4で得られた成形品は、ゲ
ート付近のバリは確認されないもののウェルドラインが
目立った。また、ハロゲンランプの照射出力を全て75
%にした実施例14で得られた成形品は、ウエルドライ
ンは完全に消失しているものの、ゲート付近にバリの発
生が確認された。
却時間の延長化等による生産性の低下を伴うことなく、
そして、簡易かつ安価に、ウエルドラインの形成や、発
色性の低下などによる外観不良を改善できる。特に、ハ
ロゲンランプを個々に又は複数本づつに分割的に制御し
て加熱することにより、成形品形状等に応じて、きめ細
かく加熱することができ、バリの発生等も抑制でき、よ
り成形品の外観性を向上できる。従って、本発明によ
り、成形外観の優れる熱可塑性樹脂射出成形品を得るこ
とが可能となり、種々の用途に幅広く利用することがで
きる。
の加熱による金型の表面温度の経時変化を示すグラフで
ある。
面図である。
正面図、図3(b)は側断面図である。
ある。
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂の射出成形方法において、
金型が開いた状態で、ハロゲンランプを配備した加熱装
置により予め金型表面を加熱した後、型締めを行い、金
型の表面温度が80℃以上であるときに、金型内に溶融
樹脂を充填開始し、金型内に溶融樹脂を5秒以内に充填
することを特徴とする熱可塑性樹脂の射出成形方法。 - 【請求項2】 請求項1の射出成形方法において、予め
金型表面を500℃以上に加熱することを特徴とする熱
可塑性樹脂の射出成形方法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の射出成形方法で
得られてなることを特徴とする熱可塑性樹脂成形品。 - 【請求項4】 金型内の表面を加熱する複数のハロゲン
ランプが配備された加熱装置において、ハロゲンランプ
が個々に又は複数本づつに分割的に制御されることを特
徴とする装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11203942A JP2000238104A (ja) | 1998-12-25 | 1999-07-16 | 熱可塑性樹脂の射出成形方法、装置および成形品 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP37166598 | 1998-12-25 | ||
| JP10-371665 | 1998-12-25 | ||
| JP11203942A JP2000238104A (ja) | 1998-12-25 | 1999-07-16 | 熱可塑性樹脂の射出成形方法、装置および成形品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000238104A true JP2000238104A (ja) | 2000-09-05 |
Family
ID=26514187
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11203942A Pending JP2000238104A (ja) | 1998-12-25 | 1999-07-16 | 熱可塑性樹脂の射出成形方法、装置および成形品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000238104A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002143650A (ja) * | 2000-11-13 | 2002-05-21 | Toray Ind Inc | 中空糸膜モジュール |
| JP2007152849A (ja) * | 2005-12-07 | 2007-06-21 | Nippon A & L Kk | 熱可塑性樹脂成形品および表面二次加工が施された熱可塑性樹脂成形品 |
| JP2008194992A (ja) * | 2007-02-15 | 2008-08-28 | Japan Steel Works Ltd:The | 射出成形方法および射出成形装置 |
| WO2019078076A1 (ja) * | 2017-10-16 | 2019-04-25 | トリニティ工業株式会社 | 加飾部品及びその製造方法 |
| JP2019072989A (ja) * | 2017-10-16 | 2019-05-16 | トリニティ工業株式会社 | 加飾部品及びその製造方法 |
-
1999
- 1999-07-16 JP JP11203942A patent/JP2000238104A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002143650A (ja) * | 2000-11-13 | 2002-05-21 | Toray Ind Inc | 中空糸膜モジュール |
| JP2007152849A (ja) * | 2005-12-07 | 2007-06-21 | Nippon A & L Kk | 熱可塑性樹脂成形品および表面二次加工が施された熱可塑性樹脂成形品 |
| JP2008194992A (ja) * | 2007-02-15 | 2008-08-28 | Japan Steel Works Ltd:The | 射出成形方法および射出成形装置 |
| WO2019078076A1 (ja) * | 2017-10-16 | 2019-04-25 | トリニティ工業株式会社 | 加飾部品及びその製造方法 |
| JP2019072989A (ja) * | 2017-10-16 | 2019-05-16 | トリニティ工業株式会社 | 加飾部品及びその製造方法 |
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