JPH10329185A - 結晶性熱可塑性樹脂成形体の成形方法 - Google Patents
結晶性熱可塑性樹脂成形体の成形方法Info
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- JPH10329185A JPH10329185A JP15802697A JP15802697A JPH10329185A JP H10329185 A JPH10329185 A JP H10329185A JP 15802697 A JP15802697 A JP 15802697A JP 15802697 A JP15802697 A JP 15802697A JP H10329185 A JPH10329185 A JP H10329185A
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- molding
- thermoplastic resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 成形外観とウエルド強度に優れ、且つ、表面
の結晶化度が高く、耐表面傷つき性に優れた結晶性熱可
塑性樹脂成形体の成形方法を提供する。 【解決手段】 結晶性熱可塑性樹脂、又は結晶性熱可塑
性樹脂100重量部に対して充填材1〜200重量部を
配合して成る成形材料を、溶融して金型内へ注入して固
化して成形体を得る際に、温度が(Tm−100)℃以
上である金型内壁面に、注入された成形材料を接触状態
で保持することを特徴とする結晶性熱可塑性樹脂成形体
の成形方法。但し、Tmは上記熱可塑性樹脂の融点とす
る。
の結晶化度が高く、耐表面傷つき性に優れた結晶性熱可
塑性樹脂成形体の成形方法を提供する。 【解決手段】 結晶性熱可塑性樹脂、又は結晶性熱可塑
性樹脂100重量部に対して充填材1〜200重量部を
配合して成る成形材料を、溶融して金型内へ注入して固
化して成形体を得る際に、温度が(Tm−100)℃以
上である金型内壁面に、注入された成形材料を接触状態
で保持することを特徴とする結晶性熱可塑性樹脂成形体
の成形方法。但し、Tmは上記熱可塑性樹脂の融点とす
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形外観とウエル
ド強度に優れ、且つ、表面の結晶化度が高く表面の耐傷
付性に優れた結晶性熱可塑性樹脂成形体の成形方法に関
する。
ド強度に優れ、且つ、表面の結晶化度が高く表面の耐傷
付性に優れた結晶性熱可塑性樹脂成形体の成形方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】結晶性熱可塑性樹脂は、車両関係用途、
電気・電子関係用途、一般機械関係用途等の種々の用途
に広く使用されている。結晶性熱可塑性樹脂の従来の成
形方法では、成形用金型内に注入される溶融樹脂の温度
と、該金型の内壁面の温度との温度差が大きく、その結
果、成形体の表面層の結晶化度を十分に上げることがで
きず、成形体の表層に非晶層が形成されてしまう。成形
体表層の結晶化度が低いと、成形体表面の耐傷付性が劣
る、耐薬品性が劣る、耐オイル性が劣る、等の問題点が
生ずる。例えば、従来の射出成形では、成形用金型内に
注入される溶融樹脂の温度は250℃以上であるが、多
くの場合、金型の内壁面の温度は、室温〜150℃程度
の範囲である。つまり、溶融樹脂温度と金型温度とは、
温度差が100℃以上ある。また、溶融樹脂温度が40
0℃前後になる結晶性熱可塑性樹脂では、溶融樹脂温度
と金型温度との温度差は更に大きく、200℃以上にな
る場合もある。しかるに、従来の射出成形用の金型で
は、一般に、加熱した水或いは油を循環させる方式によ
って温度調節が行われているため、金型内壁面の温度を
150℃まで昇温させるのは困難であった。このよう
に、従来の射出成形では、樹脂の溶融温度と金型内壁面
の温度との温度差が大きいため、結晶性樹脂の成形に於
いて成形体の表面層の結晶化度を十分に上げることがで
きなかった。なお、アニール等の後結晶化処理を行うこ
とも考えられるが、その場合には、工程が1つ増えると
いう問題の他、アニール等の後処理によっては結晶化度
を十分に上げることができない樹脂もあり、解決策とし
て不十分であった。また、溶融樹脂と金型内壁面との温
度差が大きいと、成形面の転写性が悪くなって成形体の
外観が悪くなるばかりではなく、ウエルド部の接着性も
不十分となるという問題がある。即ち、外観と性能の両
面からの問題が生ずる。
電気・電子関係用途、一般機械関係用途等の種々の用途
に広く使用されている。結晶性熱可塑性樹脂の従来の成
形方法では、成形用金型内に注入される溶融樹脂の温度
と、該金型の内壁面の温度との温度差が大きく、その結
果、成形体の表面層の結晶化度を十分に上げることがで
きず、成形体の表層に非晶層が形成されてしまう。成形
体表層の結晶化度が低いと、成形体表面の耐傷付性が劣
る、耐薬品性が劣る、耐オイル性が劣る、等の問題点が
生ずる。例えば、従来の射出成形では、成形用金型内に
注入される溶融樹脂の温度は250℃以上であるが、多
くの場合、金型の内壁面の温度は、室温〜150℃程度
の範囲である。つまり、溶融樹脂温度と金型温度とは、
温度差が100℃以上ある。また、溶融樹脂温度が40
0℃前後になる結晶性熱可塑性樹脂では、溶融樹脂温度
と金型温度との温度差は更に大きく、200℃以上にな
る場合もある。しかるに、従来の射出成形用の金型で
は、一般に、加熱した水或いは油を循環させる方式によ
って温度調節が行われているため、金型内壁面の温度を
150℃まで昇温させるのは困難であった。このよう
に、従来の射出成形では、樹脂の溶融温度と金型内壁面
の温度との温度差が大きいため、結晶性樹脂の成形に於
いて成形体の表面層の結晶化度を十分に上げることがで
きなかった。なお、アニール等の後結晶化処理を行うこ
とも考えられるが、その場合には、工程が1つ増えると
いう問題の他、アニール等の後処理によっては結晶化度
を十分に上げることができない樹脂もあり、解決策とし
て不十分であった。また、溶融樹脂と金型内壁面との温
度差が大きいと、成形面の転写性が悪くなって成形体の
外観が悪くなるばかりではなく、ウエルド部の接着性も
不十分となるという問題がある。即ち、外観と性能の両
面からの問題が生ずる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術の問題点を背景になされたもので、成形外観とウエ
ルド強度に優れ、且つ、表面の結晶化度が高く、耐表面
傷つき性に優れた結晶性熱可塑性樹脂成形体の成形方法
を提供することを目的とする。
技術の問題点を背景になされたもので、成形外観とウエ
ルド強度に優れ、且つ、表面の結晶化度が高く、耐表面
傷つき性に優れた結晶性熱可塑性樹脂成形体の成形方法
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、結晶性熱
可塑性樹脂の成形に際して金型内表面に瞬時に予熱を与
えることにより、従来に比べ極めて優れた成形外観を有
するとともにウエルド強度に優れ、且つ、表面の結晶化
度が高く、耐表面傷つき性に優れた結晶性熱可塑性樹脂
成形体が得られることを見出して本発明に到った。即
ち、本発明は、下記の(イ)及び(ロ)から選ばれた成
形材料を溶融して金型内へ注入して固化して成形体を得
る成形方法に於いて、温度が下記に示す(Tm−10
0)℃以上である金型内壁面に、溶融状態の成形材料を
接触させて保持することを特徴とする結晶性熱可塑性樹
脂成形体の成形方法であり、(イ)は結晶性熱可塑性樹
脂;(ロ)は(イ)の結晶性熱可塑性樹脂100重量部
に対して充填材1〜200重量部を配合してなる成形材
料;であり、また、Tmは(イ)の結晶性熱可塑性樹脂
の融点、又は(ロ)の成形材料に含有されている(イ)
の結晶性熱可塑性樹脂の融点を示す。
可塑性樹脂の成形に際して金型内表面に瞬時に予熱を与
えることにより、従来に比べ極めて優れた成形外観を有
するとともにウエルド強度に優れ、且つ、表面の結晶化
度が高く、耐表面傷つき性に優れた結晶性熱可塑性樹脂
成形体が得られることを見出して本発明に到った。即
ち、本発明は、下記の(イ)及び(ロ)から選ばれた成
形材料を溶融して金型内へ注入して固化して成形体を得
る成形方法に於いて、温度が下記に示す(Tm−10
0)℃以上である金型内壁面に、溶融状態の成形材料を
接触させて保持することを特徴とする結晶性熱可塑性樹
脂成形体の成形方法であり、(イ)は結晶性熱可塑性樹
脂;(ロ)は(イ)の結晶性熱可塑性樹脂100重量部
に対して充填材1〜200重量部を配合してなる成形材
料;であり、また、Tmは(イ)の結晶性熱可塑性樹脂
の融点、又は(ロ)の成形材料に含有されている(イ)
の結晶性熱可塑性樹脂の融点を示す。
【0005】
(1)成形材料(イ). 成形材料(イ)の結晶性熱可塑性樹脂としては、例え
ば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリメチ
ルペンテン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ナイロン6、ナ
イロン6,6、ナイロン4,6、芳香族ポリアミド、含
芳香族系(半芳香族系)ポリアミド等の共重合ポリアミ
ド、及び、それらの変性物を挙げることができる。中で
も、特にナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,
6、PPSが好ましい。また、上記結晶性熱可塑性樹脂
を2種以上組合せてもよい。
ば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリメチ
ルペンテン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ナイロン6、ナ
イロン6,6、ナイロン4,6、芳香族ポリアミド、含
芳香族系(半芳香族系)ポリアミド等の共重合ポリアミ
ド、及び、それらの変性物を挙げることができる。中で
も、特にナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,
6、PPSが好ましい。また、上記結晶性熱可塑性樹脂
を2種以上組合せてもよい。
【0006】(2)成形材料(ロ). 成形材料(ロ)中に含有される(イ)の結晶性熱可塑性
樹脂としては、上記成形材料(イ)の項で挙げた熱可塑
性樹脂を挙げることができる。また、好ましい熱可塑性
樹脂としても、上記成形材料(イ)の項で挙げた熱可塑
性樹脂を挙げることができる。成形材料(ロ)は、上記
成形材料(イ)の項で挙げた熱可塑性樹脂100重量部
に、充填材1〜200重量部、好ましくは2〜160重
量部、さらに好ましくは3〜120重量部を配合したも
のである。充填材を配合することにより、成形体の剛性
及び寸法安定性を更に向上させることができる。充填材
の配合量が1重量部未満の場合は、充填材の添加目的
(成形体の剛性及び寸法安定性を更に向上させること)
を達成することができない。充填材の配合量が200重
量部を越えた場合は、成形性が劣る。充填材としては、
無機系、有機系の充填材が挙げられ、好ましくは無機系
充填材である。充填材の形状としては、繊維状、粉末
状、粒状、板状、針状、クロス状、マット状等が挙げら
れる。無機充填材としては、例えば、ガラス繊維、アス
ベスト繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、炭酸カルシ
ウム、タルク、カタルボ、ワラステナイト、シリカ、ア
ルミナ、シリカアルミナ、ケイソウ土、クレー、焼成ク
レー、カオリン、マイカ(微細雲母)、粒状ガラス、ガ
ラスフレーク、ガラスバルーン(中空ガラス)、せっこ
う、ベンガラ、金属繊維、二酸化チタン、チタン酸カリ
ウムウイスカー、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウ
ム、アスベスト、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カ
ルシウム、アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化ア
ルミニウム、銅、ステンレス、酸化亜鉛、金属ウイスカ
ー等を挙げることができる。充填材を添加する目的から
は、ガラス繊維、炭素繊維、カオリン、マイカ、タルク
が好ましく、更に好ましくはガラス繊維、カオリン、マ
イカ、タルクである。本発明の成形性や物性を損なわな
い限りに於いて表面処理を施したものであってもよく、
なかでも、アミノシラン処理、アクリルシラン処理、ビ
ニル処理等に代表される表面処理を施されたものが好ま
しい。
樹脂としては、上記成形材料(イ)の項で挙げた熱可塑
性樹脂を挙げることができる。また、好ましい熱可塑性
樹脂としても、上記成形材料(イ)の項で挙げた熱可塑
性樹脂を挙げることができる。成形材料(ロ)は、上記
成形材料(イ)の項で挙げた熱可塑性樹脂100重量部
に、充填材1〜200重量部、好ましくは2〜160重
量部、さらに好ましくは3〜120重量部を配合したも
のである。充填材を配合することにより、成形体の剛性
及び寸法安定性を更に向上させることができる。充填材
の配合量が1重量部未満の場合は、充填材の添加目的
(成形体の剛性及び寸法安定性を更に向上させること)
を達成することができない。充填材の配合量が200重
量部を越えた場合は、成形性が劣る。充填材としては、
無機系、有機系の充填材が挙げられ、好ましくは無機系
充填材である。充填材の形状としては、繊維状、粉末
状、粒状、板状、針状、クロス状、マット状等が挙げら
れる。無機充填材としては、例えば、ガラス繊維、アス
ベスト繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、炭酸カルシ
ウム、タルク、カタルボ、ワラステナイト、シリカ、ア
ルミナ、シリカアルミナ、ケイソウ土、クレー、焼成ク
レー、カオリン、マイカ(微細雲母)、粒状ガラス、ガ
ラスフレーク、ガラスバルーン(中空ガラス)、せっこ
う、ベンガラ、金属繊維、二酸化チタン、チタン酸カリ
ウムウイスカー、酸化マグネシウム、ケイ酸カルシウ
ム、アスベスト、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カ
ルシウム、アルミニウム、酸化アルミニウム、水酸化ア
ルミニウム、銅、ステンレス、酸化亜鉛、金属ウイスカ
ー等を挙げることができる。充填材を添加する目的から
は、ガラス繊維、炭素繊維、カオリン、マイカ、タルク
が好ましく、更に好ましくはガラス繊維、カオリン、マ
イカ、タルクである。本発明の成形性や物性を損なわな
い限りに於いて表面処理を施したものであってもよく、
なかでも、アミノシラン処理、アクリルシラン処理、ビ
ニル処理等に代表される表面処理を施されたものが好ま
しい。
【0007】(3)金型内壁面の温度. 本発明の目的は、前記(イ)又は(ロ)の成形材料を溶
融して成形用金型内に注入して成形する際、好ましくは
溶融材料の固化開始前に金型内壁面の温度を(Tm−1
00)℃以上に昇温させ、この金型内壁面に溶融材料を
接触させて保持することにより達成される。金型内壁面
の温度は、好ましくは(Tm−75)℃以上、さらに好
ましくは(Tm−55)℃以上である。金型内壁面の温
度が(Tm−100)℃未満の場合は結晶化度を十分に
高くすることができず、本発明の目的とする成形体を得
ることができない。金型内壁面の温度の上限値は、成形
材料(イ)の結晶性熱可塑性樹脂の結晶開始温度をTs
とすると、好ましくは(Ts−5)℃以下である。金型
内壁面の温度が結晶開始温度Tsを越えると、金型内の
溶融樹脂の固化時間が著しく長くなるので好ましくな
い。上記のTsは、示差走査熱量測定法(DSC法)を
用いて、冷却速度60℃/minで測定した際のDSC
曲線の発熱ピークの開始点(変曲点)温度である。前記
成形材料(イ)の結晶性熱可塑性樹脂の融点Tmは、J
IS−K7121に準拠して、示差走査熱量測定法(D
SC法)により測定することができる。即ち、JIS−
K7121に定義されるDSC曲線の吸熱ピークを示す
温度を融点Tmとすることができる。DSC測定条件を
「昇温開始温度=30℃」「昇温限界温度=330℃」
「昇温速度=20℃/分」として、前記成形材料(イ)
の代表的な結晶性熱可塑性樹脂であるナイロン4,6、
ナイロン6,6、ナイロン6の融点TmをDSC法によ
り各々測定した結果、ナイロン4,6の融点Tmは29
5℃、ナイロン6,6の融点Tmは265℃、ナイロン
6の融点Tmは222℃であった。固化開始前の前記溶
融材料が前記温度の金型内壁面に接触状態に保持される
時間又は壁面温度(本発明の範囲内の温度で)は特に制
限されない。成形体の表層が目的の結晶化度に到達する
ように、適宜、時間及び温度を決めることができる。上
記保持時間は、好ましくは0.1秒〜60秒、さらに好
ましくは0.2秒〜60秒である。
融して成形用金型内に注入して成形する際、好ましくは
溶融材料の固化開始前に金型内壁面の温度を(Tm−1
00)℃以上に昇温させ、この金型内壁面に溶融材料を
接触させて保持することにより達成される。金型内壁面
の温度は、好ましくは(Tm−75)℃以上、さらに好
ましくは(Tm−55)℃以上である。金型内壁面の温
度が(Tm−100)℃未満の場合は結晶化度を十分に
高くすることができず、本発明の目的とする成形体を得
ることができない。金型内壁面の温度の上限値は、成形
材料(イ)の結晶性熱可塑性樹脂の結晶開始温度をTs
とすると、好ましくは(Ts−5)℃以下である。金型
内壁面の温度が結晶開始温度Tsを越えると、金型内の
溶融樹脂の固化時間が著しく長くなるので好ましくな
い。上記のTsは、示差走査熱量測定法(DSC法)を
用いて、冷却速度60℃/minで測定した際のDSC
曲線の発熱ピークの開始点(変曲点)温度である。前記
成形材料(イ)の結晶性熱可塑性樹脂の融点Tmは、J
IS−K7121に準拠して、示差走査熱量測定法(D
SC法)により測定することができる。即ち、JIS−
K7121に定義されるDSC曲線の吸熱ピークを示す
温度を融点Tmとすることができる。DSC測定条件を
「昇温開始温度=30℃」「昇温限界温度=330℃」
「昇温速度=20℃/分」として、前記成形材料(イ)
の代表的な結晶性熱可塑性樹脂であるナイロン4,6、
ナイロン6,6、ナイロン6の融点TmをDSC法によ
り各々測定した結果、ナイロン4,6の融点Tmは29
5℃、ナイロン6,6の融点Tmは265℃、ナイロン
6の融点Tmは222℃であった。固化開始前の前記溶
融材料が前記温度の金型内壁面に接触状態に保持される
時間又は壁面温度(本発明の範囲内の温度で)は特に制
限されない。成形体の表層が目的の結晶化度に到達する
ように、適宜、時間及び温度を決めることができる。上
記保持時間は、好ましくは0.1秒〜60秒、さらに好
ましくは0.2秒〜60秒である。
【0008】(4)成形体表層の結晶化度. 本発明の成形方法により得られる成形体の表層の結晶化
度は、金型に予熱を与えず成形した際の結晶化度をαと
すると、好ましくは(α+5)%以上、さらに好ましく
は(α+10)%以上、特に好ましくは(α+15)%
以上である。また、上記結晶化度の判断の対象となる表
層の厚さは、好ましくは2μm〜100μm、さらに好
ましくは10μm〜100μmである。表層の結晶化度
xは、広角X線回折を用いて完全結晶部の密度を測定し
て得た結晶部の密度Dcと、下記の値Da,Dを用い
て、 x=(Dc×D−Dc×Da)×100/(D×Dc−
D×Da) として求めることができる。ここで、Daは、文献値等
により与えられる非晶部の密度(g/cm3 )であり、
例えば、ナイロン4,6では1.10、ナイロン6,6
では1.09である。また、Dは、浮沈法等により測定
した試料の密度(g/cm3 )である。
度は、金型に予熱を与えず成形した際の結晶化度をαと
すると、好ましくは(α+5)%以上、さらに好ましく
は(α+10)%以上、特に好ましくは(α+15)%
以上である。また、上記結晶化度の判断の対象となる表
層の厚さは、好ましくは2μm〜100μm、さらに好
ましくは10μm〜100μmである。表層の結晶化度
xは、広角X線回折を用いて完全結晶部の密度を測定し
て得た結晶部の密度Dcと、下記の値Da,Dを用い
て、 x=(Dc×D−Dc×Da)×100/(D×Dc−
D×Da) として求めることができる。ここで、Daは、文献値等
により与えられる非晶部の密度(g/cm3 )であり、
例えば、ナイロン4,6では1.10、ナイロン6,6
では1.09である。また、Dは、浮沈法等により測定
した試料の密度(g/cm3 )である。
【0009】(5)金型内壁面の加熱方法. 金型内壁面の温度を本発明の実施に必要な温度に加熱す
る方法としては、金型の表層に通電して電熱加熱する方
法、金型内に誘電加熱システムや誘導加熱システムを組
み込んで加熱する方法、金型内壁面を近赤外線ランプで
照射して加熱する方法、金型内壁面を火炎で加熱する方
法、金型内壁面に熱風を吹き付けて加熱する方法、金型
内壁面を溶融樹脂の自己熱で加熱する方法が挙げられ
る。これらの加熱方法は単独で、或いは組み合わせて用
いることができる。好ましい加熱方法は、熱風で加熱す
る方法や、溶融樹脂の自己熱で加熱する方法である。上
記の加熱方法により予熱された金型内壁面の温度を保持
するためには、金型内壁面の表層部を断熱構造にするこ
とが望ましい。内壁面に断熱層を有する金型の具体例と
しては、キャビティ型の表層部に断熱層を有し、コア型
にはその表層部に離型機能のある離型性断熱層を有する
金型を用いる。また、上記断熱層の表面上に、薄い金属
層を更に有してもよく、該金属層の上に、溶融樹脂との
濡れ性に優れる薄膜表面層をさらに有してもよい。上記
キャビティ型の表層部の断熱層の材質としては、熱伝導
率の低い材質が好ましい。例えば、ジルコニア等の熱安
定性の良いセラミックス材、板ガラス等のガラス材、或
いは、耐熱性プラスチックス又はプラスチック複合材を
用いることができる。上記コア型の表層部の離型性断熱
層の材質としては、例えば、ポリ四フッ化エチレン等の
フッ素系樹脂、フッ素系樹脂複合材、シリコーン樹脂複
合材及びフッ素系樹脂分散ニッケルメッキを用いること
ができる。上記薄膜表面層としては、金属酸化物、珪素
酸化物、珪素系複合化合物、又はプラスチックス等の材
料を用いることができる。このような複層構造を有する
金型を用いることにより、転写性の向上と、離型時間の
短縮とを両立することが可能であり、金型壁面に瞬間に
予熱を与える技術との併用が有効である。
る方法としては、金型の表層に通電して電熱加熱する方
法、金型内に誘電加熱システムや誘導加熱システムを組
み込んで加熱する方法、金型内壁面を近赤外線ランプで
照射して加熱する方法、金型内壁面を火炎で加熱する方
法、金型内壁面に熱風を吹き付けて加熱する方法、金型
内壁面を溶融樹脂の自己熱で加熱する方法が挙げられ
る。これらの加熱方法は単独で、或いは組み合わせて用
いることができる。好ましい加熱方法は、熱風で加熱す
る方法や、溶融樹脂の自己熱で加熱する方法である。上
記の加熱方法により予熱された金型内壁面の温度を保持
するためには、金型内壁面の表層部を断熱構造にするこ
とが望ましい。内壁面に断熱層を有する金型の具体例と
しては、キャビティ型の表層部に断熱層を有し、コア型
にはその表層部に離型機能のある離型性断熱層を有する
金型を用いる。また、上記断熱層の表面上に、薄い金属
層を更に有してもよく、該金属層の上に、溶融樹脂との
濡れ性に優れる薄膜表面層をさらに有してもよい。上記
キャビティ型の表層部の断熱層の材質としては、熱伝導
率の低い材質が好ましい。例えば、ジルコニア等の熱安
定性の良いセラミックス材、板ガラス等のガラス材、或
いは、耐熱性プラスチックス又はプラスチック複合材を
用いることができる。上記コア型の表層部の離型性断熱
層の材質としては、例えば、ポリ四フッ化エチレン等の
フッ素系樹脂、フッ素系樹脂複合材、シリコーン樹脂複
合材及びフッ素系樹脂分散ニッケルメッキを用いること
ができる。上記薄膜表面層としては、金属酸化物、珪素
酸化物、珪素系複合化合物、又はプラスチックス等の材
料を用いることができる。このような複層構造を有する
金型を用いることにより、転写性の向上と、離型時間の
短縮とを両立することが可能であり、金型壁面に瞬間に
予熱を与える技術との併用が有効である。
【0010】(6)成形法及び材料. 本発明の成形方法は、例えば、ブロー成形法、射出成形
法等に於いて用いることができる。好ましくは、射出成
形法である。請求項の成形材料(イ)(ロ)には、その
成形性や物性を損なわない限りに於いて、他の成分を添
加することができる。例えば、顔料、染料、着色剤、有
機補強材、難燃剤、難燃助剤、耐熱剤、銅化合物やヒン
ダードフェノール系化合物等に代表される安定剤、酸化
防止剤、光保護剤、耐候剤、光安定剤、結晶核剤、潤滑
剤、離型剤、可塑剤、帯電防止剤等を添加することがで
きる。請求項の成形材料(イ)(ロ)には、その用途か
ら要求される性能に応じて他の重合体を適宜配合するこ
とができる。例えば、ポリブタジエン(PB)、ポリエ
チレン(PE)、エチレン−プロピレン共重合体(EP
及びEPDM)、ブタジエン−スチレン共重合体、スチ
レン−エチレン−ブテン−スチレン共重合体(SEB
S)、アルリルゴム(AR)、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリ
ル−エチレンプロピレン−スチレン共重合体(AE
S)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、
ポリスチレン(PS)、ポリエステル混合物、液晶樹脂
(LCP)、ポリカーボネート(PC)、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド(P
I)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ
オキシメチレン(POM)、ポリフェニレンエーテル
(PPE)、非晶性ポリアミド、架橋粒子等、及びそれ
らの変性物を、請求項の成形材料(イ)の結晶性熱可塑
性樹脂に対して30%未満、適宜配合することができ
る。
法等に於いて用いることができる。好ましくは、射出成
形法である。請求項の成形材料(イ)(ロ)には、その
成形性や物性を損なわない限りに於いて、他の成分を添
加することができる。例えば、顔料、染料、着色剤、有
機補強材、難燃剤、難燃助剤、耐熱剤、銅化合物やヒン
ダードフェノール系化合物等に代表される安定剤、酸化
防止剤、光保護剤、耐候剤、光安定剤、結晶核剤、潤滑
剤、離型剤、可塑剤、帯電防止剤等を添加することがで
きる。請求項の成形材料(イ)(ロ)には、その用途か
ら要求される性能に応じて他の重合体を適宜配合するこ
とができる。例えば、ポリブタジエン(PB)、ポリエ
チレン(PE)、エチレン−プロピレン共重合体(EP
及びEPDM)、ブタジエン−スチレン共重合体、スチ
レン−エチレン−ブテン−スチレン共重合体(SEB
S)、アルリルゴム(AR)、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリ
ル−エチレンプロピレン−スチレン共重合体(AE
S)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、
ポリスチレン(PS)、ポリエステル混合物、液晶樹脂
(LCP)、ポリカーボネート(PC)、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド(P
I)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ
オキシメチレン(POM)、ポリフェニレンエーテル
(PPE)、非晶性ポリアミド、架橋粒子等、及びそれ
らの変性物を、請求項の成形材料(イ)の結晶性熱可塑
性樹脂に対して30%未満、適宜配合することができ
る。
【0011】(7)成形体の用途. 本発明の成形方法により成形される結晶性熱可塑性樹脂
成形体は、電気電子分野、車両分野、機械分野、OA機
器分野、雑貨等に於ける各種用途(例えば、各種のハウ
ジング、スポーツ用製品、遊具、車両用製品、家具用製
品、サニタリー製品、建材用製品、厨房用製品、電子部
品、車両用部品、機械部品、OA機器部品、耐熱性容
器、フィルター等)に好適に用いることができる。ハウ
ジングとしては、例えば、クーラーボックス、TV、オ
ーディオ機器、プリンタ、FAX、複写機、ゲーム機、
洗濯機、エアコン、冷蔵庫、掃除機、アタッシュケー
ス、楽器ケース、工具箱、コンテナ、カメラケース等が
ある。スポーツ用製品としては、例えば、スイミングボ
ード、サーフボード、ウインドサーフィン、スキー、ス
ノーボード、スケートボード、アイスホッケースティッ
ク、カーリングボール、ゲートボールラケット、テニス
ラケット、カヌー、ボート等がある。遊具としては、例
えば、バット、ブロック、積木、釣り具ケース、パチン
コ台枠等がある。車両用製品としては、例えば、エアー
スポイラー、ドアー、バンパー、フェンダー、ボンネッ
ト、サンルーフ、リアゲート、ホイールキャップ、イン
パネ、グローブボックス、コンソールボックス、アーム
レスト、ヘッドレスト、燃料タンク、運転席カバー、ト
ランク工具ボックス等がある。家具用製品としては、例
えば、引き出し、机天板、ベッド天板・底板、鏡台枠
板、げた箱板・前扉、椅子背板・底板、盆・トレー、傘
立て、花瓶、薬箱、ハンガー、化粧箱、収納箱板、本立
て、事務机天板、OA机天板、OAラック等がある。サ
ニタリー製品としては、例えば、シャワーヘッド、便
座、便板、排水パン、貯水槽蓋、洗面化粧台扉、浴室ド
ア等がある。建材用製品としては、例えば、天井板、床
板、壁板、窓枠、ドア、ベンチ等がある。厨房用製品と
しては、例えば、まな板、キッチン扉等がある。なお、
これらは例示であり、これら以外の成形品も好適に成形
され得る。
成形体は、電気電子分野、車両分野、機械分野、OA機
器分野、雑貨等に於ける各種用途(例えば、各種のハウ
ジング、スポーツ用製品、遊具、車両用製品、家具用製
品、サニタリー製品、建材用製品、厨房用製品、電子部
品、車両用部品、機械部品、OA機器部品、耐熱性容
器、フィルター等)に好適に用いることができる。ハウ
ジングとしては、例えば、クーラーボックス、TV、オ
ーディオ機器、プリンタ、FAX、複写機、ゲーム機、
洗濯機、エアコン、冷蔵庫、掃除機、アタッシュケー
ス、楽器ケース、工具箱、コンテナ、カメラケース等が
ある。スポーツ用製品としては、例えば、スイミングボ
ード、サーフボード、ウインドサーフィン、スキー、ス
ノーボード、スケートボード、アイスホッケースティッ
ク、カーリングボール、ゲートボールラケット、テニス
ラケット、カヌー、ボート等がある。遊具としては、例
えば、バット、ブロック、積木、釣り具ケース、パチン
コ台枠等がある。車両用製品としては、例えば、エアー
スポイラー、ドアー、バンパー、フェンダー、ボンネッ
ト、サンルーフ、リアゲート、ホイールキャップ、イン
パネ、グローブボックス、コンソールボックス、アーム
レスト、ヘッドレスト、燃料タンク、運転席カバー、ト
ランク工具ボックス等がある。家具用製品としては、例
えば、引き出し、机天板、ベッド天板・底板、鏡台枠
板、げた箱板・前扉、椅子背板・底板、盆・トレー、傘
立て、花瓶、薬箱、ハンガー、化粧箱、収納箱板、本立
て、事務机天板、OA机天板、OAラック等がある。サ
ニタリー製品としては、例えば、シャワーヘッド、便
座、便板、排水パン、貯水槽蓋、洗面化粧台扉、浴室ド
ア等がある。建材用製品としては、例えば、天井板、床
板、壁板、窓枠、ドア、ベンチ等がある。厨房用製品と
しては、例えば、まな板、キッチン扉等がある。なお、
これらは例示であり、これら以外の成形品も好適に成形
され得る。
【0012】(8)成形用金型. 次に、図1と図2を参照して、後述の実施例品(実施例
4,5,7)を成形した成形用金型を説明する。なお、
図1は射出成形用の金型であるが、本発明の成形方法
は、射出成形ばかりでなく、真空/圧空成形、圧縮成
形、ブロー成形、スタンピング成形等にも同様に適用可
能である。図1の装置は、下型20と上型10で構成される
金型と、溶融樹脂(成形材料)射出用ノズルを備えた射
出成形機40とで構成され、上型10には加熱エアをキャビ
ティ30内に送り込むための導入管56が設けられている。
また、図2に示すように、下型20の型体内壁面21上には
空間63を介して表層板60が設けられており、この表層板
60の表面61(金型内のキャビティ空間30に面する側の表
面)が成形面として機能する。なお、図1では空間63の
図示は省略されている。この空間63には下型20内に設け
られた排気管52が連通されており、この排気管52の他端
は外部へ連通されている。図2は下型20に関する図であ
るが、上型10の型体内壁面上にも、下型20の場合と同様
に空間63を介して表層板60が設けられているとともに、
空間63には外部に通ずる排気管52が連通されている。表
層板60は、図2に示すように、型体内壁面21の上方に設
けられた厚さ500μmのニッケル製の板であり、該表
層板60と型体内壁面21との間には200μm程度の間隙
(空間)63が設定されている。この間隙63は、表層板60
の背面(=非成形面)及び/又は型体内壁面21に散らば
るように設けられた複数の突起部65によって確保されて
いる。また、表層板60には、キャビティ空間30に面する
成形面側の径(入口側の径x)が100μmで、型体内
壁面21に面する背面側の径(出口側の径y)が800μ
mである多数の通気孔62が形成されている。この通気孔
62は、上記間隙63を介して排気管52に連通され、さらに
該排気管52を介して外部空間に連通されている。なお、
排気管52の設置位置は、図示の位置に限定されない。つ
まり、導入管56から送り込まれた加熱エアが、表層板60
の表面である成形面61をムラ無く加熱して排出される位
置であればよい。また、導入管56の位置も図示の位置に
限定されない。つまり、導入管56から送り込まれた加熱
エアが、表層部60をムラ無く加熱した後に排出管52を通
って排出されるように設定された位置であればよい。
4,5,7)を成形した成形用金型を説明する。なお、
図1は射出成形用の金型であるが、本発明の成形方法
は、射出成形ばかりでなく、真空/圧空成形、圧縮成
形、ブロー成形、スタンピング成形等にも同様に適用可
能である。図1の装置は、下型20と上型10で構成される
金型と、溶融樹脂(成形材料)射出用ノズルを備えた射
出成形機40とで構成され、上型10には加熱エアをキャビ
ティ30内に送り込むための導入管56が設けられている。
また、図2に示すように、下型20の型体内壁面21上には
空間63を介して表層板60が設けられており、この表層板
60の表面61(金型内のキャビティ空間30に面する側の表
面)が成形面として機能する。なお、図1では空間63の
図示は省略されている。この空間63には下型20内に設け
られた排気管52が連通されており、この排気管52の他端
は外部へ連通されている。図2は下型20に関する図であ
るが、上型10の型体内壁面上にも、下型20の場合と同様
に空間63を介して表層板60が設けられているとともに、
空間63には外部に通ずる排気管52が連通されている。表
層板60は、図2に示すように、型体内壁面21の上方に設
けられた厚さ500μmのニッケル製の板であり、該表
層板60と型体内壁面21との間には200μm程度の間隙
(空間)63が設定されている。この間隙63は、表層板60
の背面(=非成形面)及び/又は型体内壁面21に散らば
るように設けられた複数の突起部65によって確保されて
いる。また、表層板60には、キャビティ空間30に面する
成形面側の径(入口側の径x)が100μmで、型体内
壁面21に面する背面側の径(出口側の径y)が800μ
mである多数の通気孔62が形成されている。この通気孔
62は、上記間隙63を介して排気管52に連通され、さらに
該排気管52を介して外部空間に連通されている。なお、
排気管52の設置位置は、図示の位置に限定されない。つ
まり、導入管56から送り込まれた加熱エアが、表層板60
の表面である成形面61をムラ無く加熱して排出される位
置であればよい。また、導入管56の位置も図示の位置に
限定されない。つまり、導入管56から送り込まれた加熱
エアが、表層部60をムラ無く加熱した後に排出管52を通
って排出されるように設定された位置であればよい。
【0013】次に、図1の装置の作用を説明する。ま
ず、溶融樹脂の射出に先立って、導入管56からキャビテ
ィ30内へ加熱エアが送り込まれる。この加熱エアは、矢
印Aの如く(図2参照)多数の通気孔62の各々から間隙
(空間)63を通り(矢印B参照)、更に排気管52を通っ
て(矢印C参照)、外部空間へ排出される。これによ
り、熱容量の小さな表層板60は速やかに加熱されて(T
m−100)℃以上まで昇温される。ここで、Tmは、
射出成形機40から金型内に射出される請求項の成形材料
(イ)の結晶性熱可塑性樹脂の融点、又は射出成形機40
から金型内に射出される請求項の成形材料(ロ)に含有
される結晶性熱可塑性樹脂の融点である。このとき、表
層板60の背後の間隙(空間)63が、境膜係数の大きな断
熱層として作用するため、昇温は更に良好となる。この
状態で、射出成形機40のノズルから溶融状態の成形材料
がキャビティ30内へ射出されるため、溶融状態の成形材
料は、その射出圧力が比較的低圧であっても、上記温度
(Tm−100)℃以上に設定された転写面である表層
板60の表面61に良好に接触して、その形状(鏡面や絞面
等)を良好に転写される。また、成形面61を有する表層
板60が上記温度(Tm−100)℃以上に設定されてい
るため、溶融樹脂は冷め難くなって良好な流動性を保持
するため、射出圧力が比較的低圧であっても、キャビテ
ィ内の隅々にまで速やかに行き渡る。したがって、樹脂
内の無理な応力も緩和されて成形品のヒケやソリも防止
され、高品質の成形品を得ることができる。また、比較
的低圧の射出圧力で足りるため、射出成形機としても比
較的小型の成形機を使用できるとともに、金型の型締力
も小さくて足り、さらに、金型の構造もそれほど強固で
なくとも足りる。したがって、装置全体を低コストで構
成できるばかりでなく、設置スペースも狭くできる。こ
のことは、自動車のバンパーやドア等のような大型の樹
脂成形品を得ようとする場合に、従来は非常に大型の装
置構成を必要としていたという事情に鑑みると、特に有
利な効果である。さらに、溶融状態の成形材料がキャビ
ティ30内に行き渡って成形面61を有する表層板60に接触
されている状態で、該表層板60が上記温度(Tm−10
0)℃以上に保持されているため、請求項の成形材料
(イ)の結晶性熱可塑性樹脂、又は請求項の成形材料
(ロ)に含有される結晶性熱可塑性樹脂の表層部では十
分に結晶化が進行する。このため、成形外観とウエルド
強度に優れ、且つ、表面の結晶化度が高く、耐表面傷つ
き性に優れた成形品を得ることができる。なお、溶融樹
脂がキャビティ30内に行き渡って上記の如く成形体の表
層部が結晶化された後は、表層板60の熱容量が小さく、
また、下型20及び上型10は断熱されていて昇温されてい
ないため、表層板60の熱が十分な熱容量を有する下型20
及び上型10に逃げる。このため、表層板60及びその表面
である成形面61は速やかに冷却され、成形サイクルが長
時間化することも無い。なお、上記装置では、加熱エア
を金型に設けた導入管56からキャビティ内に送り込んで
いるが、これに代えて、射出成形機40のノズルに加熱エ
ア供給機能を具備せしめてもよい。また、その場合に於
いて、公知のガスアシスト成形用のノズルと兼用するこ
ともできる。
ず、溶融樹脂の射出に先立って、導入管56からキャビテ
ィ30内へ加熱エアが送り込まれる。この加熱エアは、矢
印Aの如く(図2参照)多数の通気孔62の各々から間隙
(空間)63を通り(矢印B参照)、更に排気管52を通っ
て(矢印C参照)、外部空間へ排出される。これによ
り、熱容量の小さな表層板60は速やかに加熱されて(T
m−100)℃以上まで昇温される。ここで、Tmは、
射出成形機40から金型内に射出される請求項の成形材料
(イ)の結晶性熱可塑性樹脂の融点、又は射出成形機40
から金型内に射出される請求項の成形材料(ロ)に含有
される結晶性熱可塑性樹脂の融点である。このとき、表
層板60の背後の間隙(空間)63が、境膜係数の大きな断
熱層として作用するため、昇温は更に良好となる。この
状態で、射出成形機40のノズルから溶融状態の成形材料
がキャビティ30内へ射出されるため、溶融状態の成形材
料は、その射出圧力が比較的低圧であっても、上記温度
(Tm−100)℃以上に設定された転写面である表層
板60の表面61に良好に接触して、その形状(鏡面や絞面
等)を良好に転写される。また、成形面61を有する表層
板60が上記温度(Tm−100)℃以上に設定されてい
るため、溶融樹脂は冷め難くなって良好な流動性を保持
するため、射出圧力が比較的低圧であっても、キャビテ
ィ内の隅々にまで速やかに行き渡る。したがって、樹脂
内の無理な応力も緩和されて成形品のヒケやソリも防止
され、高品質の成形品を得ることができる。また、比較
的低圧の射出圧力で足りるため、射出成形機としても比
較的小型の成形機を使用できるとともに、金型の型締力
も小さくて足り、さらに、金型の構造もそれほど強固で
なくとも足りる。したがって、装置全体を低コストで構
成できるばかりでなく、設置スペースも狭くできる。こ
のことは、自動車のバンパーやドア等のような大型の樹
脂成形品を得ようとする場合に、従来は非常に大型の装
置構成を必要としていたという事情に鑑みると、特に有
利な効果である。さらに、溶融状態の成形材料がキャビ
ティ30内に行き渡って成形面61を有する表層板60に接触
されている状態で、該表層板60が上記温度(Tm−10
0)℃以上に保持されているため、請求項の成形材料
(イ)の結晶性熱可塑性樹脂、又は請求項の成形材料
(ロ)に含有される結晶性熱可塑性樹脂の表層部では十
分に結晶化が進行する。このため、成形外観とウエルド
強度に優れ、且つ、表面の結晶化度が高く、耐表面傷つ
き性に優れた成形品を得ることができる。なお、溶融樹
脂がキャビティ30内に行き渡って上記の如く成形体の表
層部が結晶化された後は、表層板60の熱容量が小さく、
また、下型20及び上型10は断熱されていて昇温されてい
ないため、表層板60の熱が十分な熱容量を有する下型20
及び上型10に逃げる。このため、表層板60及びその表面
である成形面61は速やかに冷却され、成形サイクルが長
時間化することも無い。なお、上記装置では、加熱エア
を金型に設けた導入管56からキャビティ内に送り込んで
いるが、これに代えて、射出成形機40のノズルに加熱エ
ア供給機能を具備せしめてもよい。また、その場合に於
いて、公知のガスアシスト成形用のノズルと兼用するこ
ともできる。
【0014】
【実施例】以下、実施例とその比較例を参照して本発明
をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。 (1)成形材料. 請求項の成形材料(イ)の結晶性熱可塑性樹脂又は請求
項の成形材料(ロ)に含有される結晶性熱可塑性樹脂と
して、下記a〜fの樹脂を用いた。 a.ポリメチルペンテン(三井石油化学「RT18」・
融点240℃。). b.ポリブチレンテレフタレート(PBT)(鐘紡「7
20」・融点225℃). c.ナイロン6(アライドシグナル社「8200」・融
点220℃). d.ナイロン6,6(東レ「CM3006」・融点26
2℃). e.ナイロン4,6(オランダ国DSM社「KS30
0」・融点295℃). f.ポリフェニレンスルフィド(PPS)(東レ「L2
120」・融点285℃). また、請求項の成形材料(ロ)の充填材として、無機充
填材(ガラス繊維・直径約10μmの連続長繊維のスト
ランドから作られた平均の長さ3mmのチョップドスト
ランド)を用いた。 (2)実施例と比較例の成形材料. 実施例1と比較例1は、上記aのポリメチルペンテン;
実施例2と比較例2は、上記bのポリブチレンテレフタ
レート(PBT)に上記ガラス繊維を表1・表3に示す
割合で配合し、2軸押出機(池貝鉄工PCM45)を用
いて溶融混練して得たペレット;実施例3と比較例3
は、上記cのナイロン6に上記ガラス繊維を表1・表3
に示す割合で配合し、実施例2及び比較例2と同様に得
たペレット;実施例4と比較例4は、上記dのナイロン
6,6;実施例5と比較例5は、上記eのナイロン4,
6;実施例6と比較例6は、上記eのナイロン4,6に
上記ガラス繊維を表2・表4に示す割合で配合し、実施
例2及び比較例2と同様に得たペレット;実施例7と比
較例7は、上記fのポリフェニレンスルフィド(PP
S)に上記ガラス繊維を表2・表4に示す割合で配合
し、実施例2及び比較例2と同様に得たペレット;を各
々成形材料として用いた。
をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。 (1)成形材料. 請求項の成形材料(イ)の結晶性熱可塑性樹脂又は請求
項の成形材料(ロ)に含有される結晶性熱可塑性樹脂と
して、下記a〜fの樹脂を用いた。 a.ポリメチルペンテン(三井石油化学「RT18」・
融点240℃。). b.ポリブチレンテレフタレート(PBT)(鐘紡「7
20」・融点225℃). c.ナイロン6(アライドシグナル社「8200」・融
点220℃). d.ナイロン6,6(東レ「CM3006」・融点26
2℃). e.ナイロン4,6(オランダ国DSM社「KS30
0」・融点295℃). f.ポリフェニレンスルフィド(PPS)(東レ「L2
120」・融点285℃). また、請求項の成形材料(ロ)の充填材として、無機充
填材(ガラス繊維・直径約10μmの連続長繊維のスト
ランドから作られた平均の長さ3mmのチョップドスト
ランド)を用いた。 (2)実施例と比較例の成形材料. 実施例1と比較例1は、上記aのポリメチルペンテン;
実施例2と比較例2は、上記bのポリブチレンテレフタ
レート(PBT)に上記ガラス繊維を表1・表3に示す
割合で配合し、2軸押出機(池貝鉄工PCM45)を用
いて溶融混練して得たペレット;実施例3と比較例3
は、上記cのナイロン6に上記ガラス繊維を表1・表3
に示す割合で配合し、実施例2及び比較例2と同様に得
たペレット;実施例4と比較例4は、上記dのナイロン
6,6;実施例5と比較例5は、上記eのナイロン4,
6;実施例6と比較例6は、上記eのナイロン4,6に
上記ガラス繊維を表2・表4に示す割合で配合し、実施
例2及び比較例2と同様に得たペレット;実施例7と比
較例7は、上記fのポリフェニレンスルフィド(PP
S)に上記ガラス繊維を表2・表4に示す割合で配合
し、実施例2及び比較例2と同様に得たペレット;を各
々成形材料として用いた。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0015】(3)成形方法. 表1・表2に示す実施例1〜7、及び表3・表4に示す
比較例1〜7の各成形材料のペレットを、各々射出成形
機を用いて射出成形して、所定の形状(ASTM−D6
38の1号ダンベルに準拠した形状;ウエルドが無い形
状と、試験片中央にウエルドを有する形状)の試験片を
作製した。射出成形用金型及び成形条件は、実施例1〜
7に関しては、下記の構造を備えた金型を用いるととも
に下記の成形条件を採用した。また、比較例1〜7に関
しては、従来の射出成形用金型を用いるとともに、金型
温度を水温調機により90℃に設定した。なお、射出成
形機としては、実施例・比較例ともに75tの装置を用
いた。 (3-1) 実施例4,5,7の金型(熱風加熱). 実施例4,5,7に関しては、表2に示すように、金型
内壁面を熱風により瞬時に予熱して(Tm−100)℃
以上に昇温させた後、溶融した成形材料を注入して成形
した。このため、金型内壁面を瞬時に予熱することので
きる構造を備えた前述の図1の金型を用いた。成形条件
は、シリンダ設定温度、金型設定温度、金型内壁面の予
熱達成温度については、表2に示す通りである。また、
熱風温度は200℃、熱風による予熱時間は20秒、金
型内に注入する熱風圧力は2kg/cm2 である。 (3-2) 実施例1〜3,6の金型(溶融樹脂の自己熱). 実施例1〜3,6に関しては、表1・表2に示すよう
に、金型内に射出した溶融樹脂の自己熱により金型内壁
面を瞬時に予熱して(Tm−100)℃以上に昇温さ
せ、この金型内壁面に溶融樹脂を接触状態に保持するこ
とにより本発明の成形を行った。このため、かかる作用
を奏する金型として、金型のキャビティ型には、シリカ
粉充填耐熱エポキシ樹脂による厚さ0.5mmの断熱層
を設け、その上に厚さ0.1mmのニッケル板を設け、
さらにその上に厚さ1cmの鋼材を張り付けて成るキャ
ビティ型を備えるとともに、金型のコア型には、その凹
部表面にフッ素樹脂分散ニッケルメッキを施し、さらに
0.03mmの離型性断熱層を設けてなるコア型を備え
たところの金型を用いた。成形条件は、シリンダ設定温
度、金型設定温度、金型内壁面の予熱達成温度について
は、表1・表2に示す通りである。
比較例1〜7の各成形材料のペレットを、各々射出成形
機を用いて射出成形して、所定の形状(ASTM−D6
38の1号ダンベルに準拠した形状;ウエルドが無い形
状と、試験片中央にウエルドを有する形状)の試験片を
作製した。射出成形用金型及び成形条件は、実施例1〜
7に関しては、下記の構造を備えた金型を用いるととも
に下記の成形条件を採用した。また、比較例1〜7に関
しては、従来の射出成形用金型を用いるとともに、金型
温度を水温調機により90℃に設定した。なお、射出成
形機としては、実施例・比較例ともに75tの装置を用
いた。 (3-1) 実施例4,5,7の金型(熱風加熱). 実施例4,5,7に関しては、表2に示すように、金型
内壁面を熱風により瞬時に予熱して(Tm−100)℃
以上に昇温させた後、溶融した成形材料を注入して成形
した。このため、金型内壁面を瞬時に予熱することので
きる構造を備えた前述の図1の金型を用いた。成形条件
は、シリンダ設定温度、金型設定温度、金型内壁面の予
熱達成温度については、表2に示す通りである。また、
熱風温度は200℃、熱風による予熱時間は20秒、金
型内に注入する熱風圧力は2kg/cm2 である。 (3-2) 実施例1〜3,6の金型(溶融樹脂の自己熱). 実施例1〜3,6に関しては、表1・表2に示すよう
に、金型内に射出した溶融樹脂の自己熱により金型内壁
面を瞬時に予熱して(Tm−100)℃以上に昇温さ
せ、この金型内壁面に溶融樹脂を接触状態に保持するこ
とにより本発明の成形を行った。このため、かかる作用
を奏する金型として、金型のキャビティ型には、シリカ
粉充填耐熱エポキシ樹脂による厚さ0.5mmの断熱層
を設け、その上に厚さ0.1mmのニッケル板を設け、
さらにその上に厚さ1cmの鋼材を張り付けて成るキャ
ビティ型を備えるとともに、金型のコア型には、その凹
部表面にフッ素樹脂分散ニッケルメッキを施し、さらに
0.03mmの離型性断熱層を設けてなるコア型を備え
たところの金型を用いた。成形条件は、シリンダ設定温
度、金型設定温度、金型内壁面の予熱達成温度について
は、表1・表2に示す通りである。
【0016】(4)評価方法. 上記の如く作製した実施例と比較例の各試験片を性能試
験に供した。評価項目は、表1〜表4に示すように、[1
-a] 転写性.[1-b] ウエルドラインの有無.[1-c] 充填
材の浮き出し.[2] ウエルド強度(ウエルド保持率).
[3] 表面の傷つき性(鉛筆ひっかき強度)、の各項目で
ある。 [1-a] 転写性.[1-b] ウエルドラインの有無.[1-c] 充
填材の浮き出し.については、目視による外観評価を行
った。その結果、 [1-a] 転写性については、良好な場合は○、やや不良な
場合は△、不良の場合は×で表記した。 [1-b] ウエルドラインについては、成形品に生じたウエ
ルドラインが目視で認められない場合は○、認められる
場合は×で表記した。 [1-c] 充填材の浮き出しについては、無機充填材を含む
実施例・比較例に関して、成形品表面に充填材の浮き出
しによる変色が認められない場合は○、やや認められる
場合は△、著しく認められる場合は×で表記した。 [2] ウエルド強度については、ウエルドを有する試験片
の引張最大強度Tmax(有) と、ウエルドを持たない試験
片の引張最大強度Tmax(無) を測定し、 ウエルド保持率(%)=(Tmax(有) /Tmax(無) )×
100 を評価結果として表記した。 [3] 表面の傷つき性については、結晶化度との相関のあ
る実用的指標である鉛筆ひっかき硬度を、JIS−K5
400に準拠して測定した。
験に供した。評価項目は、表1〜表4に示すように、[1
-a] 転写性.[1-b] ウエルドラインの有無.[1-c] 充填
材の浮き出し.[2] ウエルド強度(ウエルド保持率).
[3] 表面の傷つき性(鉛筆ひっかき強度)、の各項目で
ある。 [1-a] 転写性.[1-b] ウエルドラインの有無.[1-c] 充
填材の浮き出し.については、目視による外観評価を行
った。その結果、 [1-a] 転写性については、良好な場合は○、やや不良な
場合は△、不良の場合は×で表記した。 [1-b] ウエルドラインについては、成形品に生じたウエ
ルドラインが目視で認められない場合は○、認められる
場合は×で表記した。 [1-c] 充填材の浮き出しについては、無機充填材を含む
実施例・比較例に関して、成形品表面に充填材の浮き出
しによる変色が認められない場合は○、やや認められる
場合は△、著しく認められる場合は×で表記した。 [2] ウエルド強度については、ウエルドを有する試験片
の引張最大強度Tmax(有) と、ウエルドを持たない試験
片の引張最大強度Tmax(無) を測定し、 ウエルド保持率(%)=(Tmax(有) /Tmax(無) )×
100 を評価結果として表記した。 [3] 表面の傷つき性については、結晶化度との相関のあ
る実用的指標である鉛筆ひっかき硬度を、JIS−K5
400に準拠して測定した。
【0017】(5)評価結果. 表1・表2に示すように、金型内壁面を瞬時に予熱する
射出成形により得られた成形体である実施例1〜7は、
成形外観、ウエルド強度に優れ、また耐表面傷つき性が
向上していることがわかる。一方、表3・表4に示すよ
うに、金型内壁面を瞬時に予熱することなく通常の射出
成形により得られた成形体である比較例1〜7は、成形
外観評価、ウエルド強度保持率で実施例1〜7に劣り、
また、耐表面傷つき性に関しても実施例1〜7と比較し
て劣る結果となった。
射出成形により得られた成形体である実施例1〜7は、
成形外観、ウエルド強度に優れ、また耐表面傷つき性が
向上していることがわかる。一方、表3・表4に示すよ
うに、金型内壁面を瞬時に予熱することなく通常の射出
成形により得られた成形体である比較例1〜7は、成形
外観評価、ウエルド強度保持率で実施例1〜7に劣り、
また、耐表面傷つき性に関しても実施例1〜7と比較し
て劣る結果となった。
【0018】
【発明の効果】本発明の方法により成形される熱可塑性
樹脂成形体は、表面外観、ウエルド強度に優れ、且つ、
耐表面傷つき性に優れる特徴を持つ。このような性能を
発揮できる用途への展開が可能となり、工業的価値は極
めて高い。
樹脂成形体は、表面外観、ウエルド強度に優れ、且つ、
耐表面傷つき性に優れる特徴を持つ。このような性能を
発揮できる用途への展開が可能となり、工業的価値は極
めて高い。
【図1】実施例品を成形した射出成形用金型を示す模式
的断面図。
的断面図。
【図2】図1の金型の表層部60の構成を模式的に示す拡
大断面図。
大断面図。
10 上型 20 下型 30 キャビティ空間 52 排気管 56 導入管 60 表層板
Claims (1)
- 【請求項1】 下記の(イ)及び(ロ)から選ばれた成
形材料を溶融して金型内へ注入して固化して成形体を得
る成形方法に於いて、温度が下記に示す(Tm−10
0)℃以上である金型内壁面に、溶融状態の成形材料を
接触させて保持することを特徴とする結晶性熱可塑性樹
脂成形体の成形方法: (イ)結晶性熱可塑性樹脂; (ロ)(イ)の結晶性熱可塑性樹脂100重量部に対し
て充填材1〜200重量部を配合してなる成形材料;T
mは(イ)の結晶性熱可塑性樹脂の融点又は(ロ)の成
形材料中に含有されている(イ)の結晶性熱可塑性樹脂
の融点を示す。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15802697A JPH10329185A (ja) | 1997-05-29 | 1997-05-29 | 結晶性熱可塑性樹脂成形体の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15802697A JPH10329185A (ja) | 1997-05-29 | 1997-05-29 | 結晶性熱可塑性樹脂成形体の成形方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10329185A true JPH10329185A (ja) | 1998-12-15 |
Family
ID=15662660
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15802697A Pending JPH10329185A (ja) | 1997-05-29 | 1997-05-29 | 結晶性熱可塑性樹脂成形体の成形方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10329185A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100380802B1 (ko) * | 2000-01-13 | 2003-04-18 | 임숙자 | 금형표면의 순간 가열방법 및 그 시스템 |
| US6967751B2 (en) | 2000-05-30 | 2005-11-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Image sensor, and image processing apparatus and information processing system using the same |
| JP2006343548A (ja) * | 2005-06-09 | 2006-12-21 | Takeuchi Seisakusho:Kk | 樹脂反射鏡の樹脂基材及びその製造方法 |
| WO2011030707A1 (ja) * | 2009-09-09 | 2011-03-17 | ポリプラスチックス株式会社 | 射出成形品の製造方法 |
| CN102596562A (zh) * | 2009-11-11 | 2012-07-18 | 宝理塑料株式会社 | 镀敷树脂成型体、镀敷树脂成型体的制造方法及镀敷树脂成型体和成型电路板 |
| WO2012121065A1 (ja) * | 2011-03-08 | 2012-09-13 | ポリプラスチックス株式会社 | 射出成形品の製造方法 |
| JP2016179639A (ja) * | 2015-03-25 | 2016-10-13 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤ加硫用モールドの予熱方法 |
-
1997
- 1997-05-29 JP JP15802697A patent/JPH10329185A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP2011056753A (ja) * | 2009-09-09 | 2011-03-24 | Polyplastics Co | 射出成形品の製造方法 |
| EP2476535A4 (en) * | 2009-09-09 | 2014-03-19 | Polyplastics Co | PROCESS FOR PRODUCING INJECTION MOLDED ARTICLE |
| CN102596562A (zh) * | 2009-11-11 | 2012-07-18 | 宝理塑料株式会社 | 镀敷树脂成型体、镀敷树脂成型体的制造方法及镀敷树脂成型体和成型电路板 |
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