JP2000239280A - 三環性チオフェン化合物 - Google Patents

三環性チオフェン化合物

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JP2000239280A
JP2000239280A JP11357979A JP35797999A JP2000239280A JP 2000239280 A JP2000239280 A JP 2000239280A JP 11357979 A JP11357979 A JP 11357979A JP 35797999 A JP35797999 A JP 35797999A JP 2000239280 A JP2000239280 A JP 2000239280A
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JP11357979A
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Hideji Saito
秀次 斎藤
Toshio Nakamura
年男 中村
Miyuki Hora
みゆき 洞
Masahiro Harada
真宏 原田
Junko Takeda
順子 武田
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Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の骨疾患若しくは神経性疾患の治療・予
防に有用な低分子化合物を提供する。 【解決手段】 式 【化1】 [式中、R1は低級アルキル基を示し、R2はシアノ基又
はカルバモイル基を示し、Aは(低級アルキル基若しく
はフェニル基)が置換していてもよい芳香族五員環を示
し、nは3〜10の整数を示す。]で表わされる三環性
チオフェン化合物又はその薬学的に許容される塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な三環性チオ
フェン化合物およびそれらを有効成分とする骨疾患若し
くは神経性疾患の治療又は予防に有用な医薬組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、生体内に存在する細胞分化誘導因
子又は生体内に投与された細胞分化誘導因子の作用を増
強することにより骨疾患若しくは神経性疾患の治療効果
又は予防効果を生じる化合物として、WO98/099
58号公報明細書に記載された縮合チオフェン誘導体な
どが報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生体
内に存在する細胞分化誘導因子の作用を特異的に増強す
ることにより、種々の骨疾患若しくは神経性疾患の治療
あるいは予防に有用な低分子化合物を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは種々検討し
た結果、ある種の三環性チオフェン化合物は骨疾患若し
くは神経性疾患の治療又は予防に有効な化合物であるこ
とを見出し発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、式
【0006】
【化2】 [式中、R1は低級アルキル基を示し、R2はシアノ基又
はカルバモイル基を示し、Aは(低級アルキル基若しく
はフェニル基)が置換していてもよい芳香族五員環を示
し、nは3〜10の整数を示す。]で表わされる三環性
チオフェン化合物又はその薬学的に許容される塩であ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において低級アルキル基と
は、直鎖状又は分枝鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル
基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n
−ペンチル基などがあげられる。
【0008】本発明において芳香族五員環とは、窒素原
子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる原子を1個又
は同一若しくは異なって2〜3個含有してもよい芳香族
五員環であり、例えば、チオフェン環、イソオキサゾー
ル環、ピラゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール
環、チアゾール環、オキサジアゾール環、フラザン環、
チアジアゾール環などがあげられる。
【0009】本発明において塩とは、薬学的に使用可能
な酸(塩酸、硫酸、硝酸、酒石酸、クエン酸、マレイン
酸、フマル酸など)との塩の他、水和物も包含する。
【0010】さらに本発明は、いわゆるプロドラッグ
(投与後に生体内で代謝されることにより本発明の化合
物を生成する化合物)も包含する。 (1)本発明の化合物は、例えば、以下に示す方法によ
って製造することができる。
【0011】
【化3】 反応式1 [反応式中、R1、R2及びnは前記と同意義であり、R
3は水素原子、低級アルキル基又はフェニル基であり、
4は低級アルキル基であり、X1及びX2は脱離基(ハ
ロゲン原子、メタンスルホニルオキシ基、パラトルエン
スルホニルオキシ基など)を示す。] 以下に反応式1について詳細な説明を示す。
【0012】公知の方法[例えば、I.Nishigu
chi&;T.Shono,ケミストリー・レターズ
(Chem.Lett.)、4巻、551−554頁
(1981)]により製造することができる環状1,3
−ジケトン化合物(II)と二硫化炭素(CS2)を塩基
存在下縮合後、生成する縮合体の二硫化炭素由来硫黄原
子の1個にメチレン化合物(III)を用いてチオエーテ
ル化及びメチレン化合物(III)に由来するメチレン鎖
と環状1,3−ジケトン化合物(II)に由来するカルボ
ニル基を縮合することにより、チオフェン環を形成す
る。次いで、チオフェン環に置換する硫黄原子にアルキ
ル化合物(IV)を用いてチオエーテル化することによ
り、チオフェン化合物(V)を製造することができる。
【0013】本反応に使用する塩基としては、アルカリ
金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムなど)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)、アルカリ金
属炭酸水素塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム
など)、アルカリ金属水素化物(水素化ナトリウム、水
素化カリウムなど)、アルカリ金属(金属ナトリウム、
金属カリウムなど)、アルカリ金属アミド(ナトリウム
アミドなど)、アルカリ金属アルコキシド(ナトリウム
メトキシド、ナトリウムエトキシド、t−ブトキシカリ
ウムなど)、有機塩基(トリエチルアミン、ジイソプロ
ピルエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、1,5−
ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−
ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、ピリ
ジン、N,N−ジメチルアミノピリジンなど)、有機金
属化合物(n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、
t−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、
ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミドなど)な
どがあげられる。
【0014】本反応は、無溶媒又は溶媒中で行うことが
できる。使用する溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、t−ブタノール、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテル、石油エーテル、n−ヘキサン、
シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロ
ロベンゼン、ピリジン、酢酸エチル、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、水などがあげられる。
【0015】次いで、チオフェン化合物(V)にN,N
−ジメチルホルムアミド−オキシ塩化リンを用いてホル
ミル化することにより、ホルミル化合物(VI)を製造す
ることができる。
【0016】ホルミル化合物(VI)は、チオール化合物
(VII)を用いてチオエーテル化することにより、チオ
エーテル化合物(VIII)とした後、塩基存在下、チオー
ル化合物(VII)に由来するメチレン鎖とホルミル基と
の分子内縮合反応により、本発明の化合物(Ia)を製造
することができる。
【0017】本反応に使用する塩基としては、アルカリ
金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムなど)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)、アルカリ金
属炭酸水素塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム
など)、アルカリ金属水素化物(水素化ナトリウム、水
素化カリウムなど)、アルカリ金属(金属ナトリウム、
金属カリウムなど)、アルカリ金属アミド(ナトリウム
アミドなど)、アルカリ金属アルコキシド(ナトリウム
メトキシド、ナトリウムエトキシド、t−ブトキシカリ
ウムなど)、有機塩基(トリエチルアミン、ジイソプロ
ピルエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、1,5−
ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−
ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、ピリ
ジン、N,N−ジメチルアミノピリジンなど)、有機金
属化合物(n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、
t−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、
ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミドなど)な
どがあげられる。
【0018】さらにホルミル化合物(VI)は、ヒドロキ
シルアミン、ヒドラジン又は硫黄−硫化ナトリウム−ス
ルフリルクロリドを用いて環化反応することにより、本
発明の化合物(Ib)〜(Id)を製造することができる。
【0019】また、本発明の化合物(Ib)〜(Id)は、
ホルミル化合物(IX)をヒドロキシルアミン、ヒドラジ
ン又は硫黄−硫化ナトリウム−スルフリルクロリドを用
いて環化反応することにより製造することができる。
【0020】ホルミル化合物(IX)は、チオフェン化合
物(V)のアセチル基をホルミル化することにより製造
できる。
【0021】本反応は、アセチル基をホルミル化する一
般的な反応であり、ホルミル化剤として蟻酸エチルなど
の蟻酸エステル、オルト蟻酸メチルなどの蟻酸のオルト
エステル、ジメチルホルムアミドなどがあげられる。
【0022】チオフェン化合物(V)は、低級アルカン
酸又は安息香酸あるいはそれらの活性化体(酸ハロゲン
化物、酸無水物など)を用いてアシル化後、ホルミル化
合物(IX)に適用した前記環化反応を適用することによ
り、本発明の化合物(Ib)〜(Id)の環化部位に低級ア
ルキル基又はフェニル基が置換した本発明の化合物を製
造することができる。
【0023】さらにチオフェン化合物(V)は、ヒドラ
ジン−塩化チオニルなどを用いてヒドラゾン化反応又は
亜硝酸n−アミルなどの亜硝酸アルキル(XI)−ヒドロ
キシルアミンなどを用いてオキシム化反応することによ
り、それぞれヒドラゾン化合物(X)、オキシム化合物
(XII)を経由し、本発明の化合物(Ie)又は(If)を
製造することができる。
【0024】本反応に使用する塩基としては、アルカリ
金属水酸化物(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムなど)、アルカリ金属炭酸塩(炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)、アルカリ金
属炭酸水素塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム
など)、アルカリ金属水素化物(水素化ナトリウム、水
素化カリウムなど)、アルカリ金属(金属ナトリウム、
金属カリウムなど)、アルカリ金属アミド(ナトリウム
アミドなど)、アルカリ金属アルコキシド(ナトリウム
メトキシド、ナトリウムエトキシド、t−ブトキシカリ
ウムなど)、有機塩基(トリエチルアミン、ジイソプロ
ピルエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、1,5−
ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−
ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、ピリ
ジン、N,N−ジメチルアミノピリジンなど)、有機金
属化合物(n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、
t−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、
ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミドなど)な
どがあげられる。
【0025】反応式1に示される製造工程の各反応にお
いて使用する溶媒及び試薬種類並びにそれらの使用量は
反応に用いる基質及び反応条件によって適宜選択する。
【0026】また、本発明の化合物は、以下の方法によ
って製造することができる。
【0027】
【化4】反応式2 [反応式中、R1、R2、R3およびnは前記と同意義で
あり、R5は低級アルキル基である。] 以下に反応式2について詳細な説明を示す。
【0028】反応式1で示した方法で製造できるチオフ
ェン化合物(V)を臭素などの臭素化剤を用いて臭素化
することにより、ブロモケトン化合物(XIII)を製造す
ることができる。ブロモケトン化合物(XIII)は、臭素
以外の一般的なハロゲン化剤を用いて製造できるハロゲ
ノケトン化合物に代えることもできる。
【0029】ブロモケトン化合物(XIII)の臭素原子を
アジ化ナトリウム(NaN3)などのアジド化剤を用いてア
ジド化、次いでアジド基を還元してアミノ基にする一般
的な還元反応を用いてアジド基を還元することにより、
アミノケトン化合物(XIV)を製造することができる。
【0030】アミノケトン化合物(XIV)は、ジチオエ
ステル化合物(XV)、酸クロリド(XVI)−オキシ塩化
リン又は酸クロリド化合物(XVI)−酢酸アンモニウム
をを用いて環化反応することにより、本発明の化合物
(Ig)〜(Ii)を製造することができる。
【0031】ここで用いる酸クロリド化合物(XVI)
は、相当する他の酸ハロゲン化物や酸無水物などのアシ
ル化剤に代えることができる。更に酸クロリド化合物
(XVI)に相当するカルボン酸を縮合剤の存在下アミド
化後、環化反応することにより、本発明の化合物(I
h)及び(Ii)を製造することができる。
【0032】縮合剤としては、例えば、酸ハロゲン化剤
(塩化チオニルなど)、クロロ炭酸アルキル(クロロ炭
酸エチルなど)、スルホニルクロリド化合物(メタンス
ルホニルクロリドなど)、カルボジイミド化合物{(ジ
シクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3
−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドなど}、リ
ン化合物(ジフェニルフォスファイト、ジフェニルフォ
スフォリルクロリドなど)、トリフェニルフォスフィン
−ジエチルアザジカルボキシレート、N,N'−カルボジイ
ミダゾールなどがあげられる。
【0033】本発明の化合物(Ii)の環化反応におい
ては、イミダゾール環の窒素原子源として用いる酢酸ア
ンモニウムの代わりにその他の有機アンモニウム塩、無
機アンモニウム塩などを用いることができる。
【0034】更に本発明の化合物(Ii)は、ブロモケ
トン化合物(XIII)とアミジン化合物(XVII)を用いて
環化反応することにより製造することができる。
【0035】ブロモケトン化合物(XIII)は、チオカル
ボキサミド化合物(XVIII)又はシッフ塩基(XIX)を用
いて環化反応することにより、本発明の化合物(Ij)
又は(Ik)を製造することができる。
【0036】反応式2に示される製造工程の各反応にお
いて使用する溶媒及び試薬種類並びにそれらの使用量は
反応に用いる基質及び反応条件によって適宜選択する。 (2)また、本発明の化合物は、式
【0037】
【化5】 [式中、R1およびnは前記と同意義であり、R6は水素
原子または低級アルキル基である。]で表わされるチオ
フェン化合物(XX)から製造することもできる。
【0038】チオフェン化合物(XX)は、反応式3に示
される方法によって製造することができる。
【0039】
【化6】反応式3 [反応式中、R1、X1、X2及びnは前記と同意義であ
り、R7は低級アルキル基である。]すなわち、前記
(1)の反応式1においてチオフェン化合物(V)の製
造工程で用いられるメチレン化合物(III)の代わりに
エステル化合物(XXI)を用い、チオフェン化合物
(V)の製造法を適用することにより、チオフェン化合
物(XX)のR6が低級アルキル基であるチオフェン化合
物(XXII)を製造することができる。
【0040】更に、チオフェン化合物(XXII)を加水分
解することにより、チオフェン化合物(XX)のR6が水
素原子であるチオフェン化合物(XXIII)を製造するこ
とができる。
【0041】本加水分解反応は、エステルをカルボン酸
へ誘導する一般的な加水分解反応であり、例えば、塩
酸、硫酸、酢酸、ポリリン酸などを単一又は任意に組み
合わせて用いる酸性加水分解、水酸化リチウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素
カリウム、アンモニアなどを用いるアルカリ加水分解な
どがあげられる。
【0042】前記(1)に記載の反応式1及び反応式2
において、出発原料であるチオフェン化合物(V)に代
えてチオフェン化合物(XX)を用いることにより、式
【0043】
【化7】 [式中、R1、R6、n及びAは前記と同意義である。]
で表わされるチオフェン化合物(XXIV)を製造すること
ができる。
【0044】チオフェン化合物(XXIV)のR6が水素原
子の場合は、そのカルボキシル基をアミド化することに
より、本発明の化合物を製造することができる。
【0045】本アミド化反応としては、縮合剤を用いた
カルボン酸とアンモニアとの縮合反応、カルボン酸の活
性化体(酸無水物或いは酸ハロゲン化物)とアンモニア
との反応などがあげられる。
【0046】本反応で用いる縮合剤としては、例えば、
酸ハロゲン化剤(塩化チオニルなど)、クロロ炭酸アル
キル(クロロ炭酸エチルなど)、スルホニルクロリド化
合物(メタンスルホニルクロリドなど)、カルボジイミ
ド化合物{(ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エ
チル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミドなど}、リン化合物(ジフェニルフォスファイト、
ジフェニルフォスフォリルクロリドなど)、トリフェニ
ルフォスフィン−ジエチルアザジカルボキシレート、N,
N'−カルボジイミダゾールなどがあげられる。
【0047】本反応で用いるアンモニアとは、アンモニ
アガス或いはアンモニア溶液である。アンモニア溶液で
用いられる溶媒としては、アンモニアを溶解する溶媒で
あり、例えば、水、メタノールなどがあげられる。
【0048】チオフェン化合物(XXIV)のR6が低級ア
ルキル基の場合は、前記したチオフェン化合物(XXII)
の加水分解反応を適用することにより、チオフェン化合
物(XXIV)のR6が水素原子である化合物を製造した
後、前記と同様にアミド化することにより、本発明の化
合物を製造することができる。
【0049】前記製造工程で示される各反応において使
用する溶媒及び試薬種類並びにそれらの使用量は反応に
用いる基質及び反応条件によって適宜選択する。 (3)R2がカルバモイル基である本発明の化合物は、
2がシアノ基である本発明の化合物のシアノ基を加水
分解することにより製造することができる。
【0050】本反応における加水分解とは、シアノ基を
カルバモイル基とする一般的な加水分解反応であり、例
えば、塩酸、硫酸、酢酸、ポリリン酸などを単一又は任
意に組み合わせて用いる酸性加水分解、水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、アンモニアなどを用いるアルカ
リ加水分解などがあげられる。
【0051】本反応において使用する溶媒及び試薬種類
並びにそれらの使用量は反応に用いる基質及び反応条件
によって適宜選択する。
【0052】C.G.Bellows等の方法(C.
G.Bellows et al.,Calcif.T
issue.Int.,vol38,143(198
6))に準じて、ラット胎児頭頂骨由来骨芽細胞におけ
るアルカリフォスファターゼ産生誘導およびノジュール
誘導作用を調べたところ、本発明の化合物に優れたアル
カリフォスファターゼ産生誘導作用等が確認された。
【0053】たとえば、実施例2の化合物では、5μg
/mLでコントロールの1.47倍のアルカリフォスフ
ァターゼ産生誘導作用および5.14倍のノジュール誘
導作用が認められた。
【0054】本発明の化合物は、骨形成促進活性が強力
であるため、骨あるいは歯槽骨の修復・移植の際の骨形
成促進剤として、単独又は骨再建用の担体に混合して使
用することができる。
【0055】骨形成促進剤として用いる場合、錠剤、散
剤、液剤、注射剤、座剤などの剤型で経口および非経口
で投与することができるほか、外科的に摘出した骨に直
接塗布するなどの方法により投与することも可能であ
る。投与量は年齢、性別、体重などを総合的に考慮して
適量を投与することができる。
【0056】骨再建用の担体に混合して使用する場合
は、本発明の化合物を金属、セラミック、あるいは高分
子を材料とする人工骨などに付着又は含有させる方法が
あげられる。人工骨は、それが骨欠損部に移植された際
に生体組織において本発明の骨芽細胞の分化促進剤が放
出されうるように表面を多孔性にすることが好ましい。
【0057】
【発明の効果】本発明により、生体内に存在する細胞分
化誘導因子の作用を特異的に増強することにより、種々
の骨疾患又は神経性疾患の治療あるいは予防に有用な低
分子化合物の提供が可能になった。具体的には、本発明
は、骨粗鬆症の予防又は治療剤として、あるいは骨若し
くは歯槽骨の修復・移植の際の骨形成促進剤などとして
有用である。
【0058】
【実施例】以下に実施例および試験例により本発明をよ
り具体的に説明する。 実施例1 17−メチルチオ−3−オキサ−16−チア−4−アザ
−トリシクロ[12.3.0.0.2,6]ヘプタデカ
−1(17),2(6),4,14−テトラエン−15
−カルボン酸アミド a)シクロウンデカ−1,3−ジオン(2.0g、11
mmol)及び炭酸カリウム(4.6g、33mmol)を含む
N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)溶液に、室温
にて、二硫化炭素(12.7g、166mmol)を加え、
10分間攪拌した。次いで、反応液に、氷冷下、ブロモ
酢酸エチル(1.8g、11mmol)を含むN,N−ジメ
チルホルムアミド(11ml)溶液を加えた後、1時間攪
拌した。引き続いて、氷冷下、ヨウ化メチル(1.7
g、12.2mmol)を加え、20分間攪拌後、水(20
0ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を洗浄
(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグネシウ
ム)、減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エ
チル=4:1)で精製することにより、黄色油状のシク
ロウンデカ−2−(1−エトキシカルボニルメチルチオ
−1−メチルチオメチレン)−1,3−ジオン(2.4
g、62%)を得た。 NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.20-1.38(8H,m),1.15(3H,t,J=6H
z),1.68-1.81(4H,m),2.38(3H,s),2.72-2.80(4H,m),3.65
(2H,s),4.20(2H,q,J=6Hz)。
【0059】b)シクロウンデカ−2−(1−エトキシ
カルボニルメチルチオ−1−メチルチオメチレン)−
1,3−ジオン(2.4g、6.8mmol)および炭酸カ
リウム(1.0g、7.5mmol)を含むN,N−ジメチ
ルホルムアミド(30ml)懸濁液を室温にて30分間攪
拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出後、有機
相を洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥(無水硫酸マグ
ネシウム)、減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/
酢酸エチル=6:1)で精製することにより、淡黄色油
状の3−メチルチオ−4−オキソ−5,6,7,8,
9,10,11,12−オクタヒドロ−4H−2−チア
シクロペンタシクロウンデセン−1−カルボン酸エチル
(1.6g、68%)を得た。 NMR(200MHz,CDCl3)δ:1.21-2.01(12H,m),1.35(3H,t,J=6
Hz),2.60(3H,s),2.84-2.93(2H,m),3.12(2H,t,J=6Hz),4.
32(2H,q,J=6Hz)。
【0060】c)60%水素化ナトリウム(0.22
g、5.7mmol)、蟻酸エチル(15.6ml)及び3−
メチルチオ−4−オキソ−5,6,7,8,9,10,
11,12−オクタヒドロ−4H−2−チアシクロペン
タシクロウンデセン−1−カルボン酸エチル(0.96
g、2.8mmol)を含むテトラヒドロフラン(17.4
ml)溶液を80℃で3時間加熱攪拌した。反応液を室温
に戻し、3規定塩酸を加え酸性とした後、酢酸エチルで
抽出した。有機層を水洗、乾燥(無水硫酸マグネシウ
ム)、減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エ
チル=10:1)で精製することにより、黄色油状の5
−ヒドロキシメチレン−3−メチルチオ−4−オキソ−
5,6,7,8,9,10,11,12−オクタヒドロ
−4H−2−チアシクロペンタシクロウンデセン−1−
カルボン酸エチル(0.63g、61%)を得た。 NMR(200MHz,CDCl3)δ:0.80-2.01(10H,m),1.38(3H,t,J=6
Hz),2.17-2.51(2H,m),2.58(3H,s),2.68-2.80(1H,m),3.5
0-3.68(1H,m),4.32(2H,dt,J=6Hz),8.43(1H,d,J=4Hz)。
【0061】d)黄色油状の5−ヒドロキシメチレン−
3−メチルチオ−4−オキソ−5,6,7,8,9,1
0,11,12−オクタヒドロ−4H−2−チアシクロ
ペンタシクロウンデセン−1−カルボン酸エチル(0.
55g、1.5mmol)および6規定水酸化ナトリウム水
溶液(0.6ml)を含むエタノール(4.5ml)溶液を
60℃で30分間加熱攪拌した。反応液を冷却し、3規
定塩酸で中和後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水
洗、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、減圧下濃縮後、得
られた粗結晶を酢酸エチル−n−ヘキサンにて再結晶す
ることにより、無色結晶の5−ヒドロキシメチレン−3
−メチルチオ−4−オキソ−5,6,7,8,9,1
0,11,12−オクタヒドロ−4H−2−チアシクロ
ペンタシクロウンデセン−1−カルボン酸(0.17
g、32%)を得た。 融点:194〜195℃。
【0062】e)5−ヒドロキシメチレン−3−メチル
チオ−4−オキソ−5,6,7,8,9,10,11,
12−オクタヒドロ−4H−2−チアシクロペンタシク
ロウンデセン−1−カルボン酸(0.045g、0.1
4mmol)、酢酸ナトリウム(0.036g、mmol)およ
びヒドロキシルアミン塩酸塩(0.019g、mmol)を
含む水(0.5ml)及びメタノール(2.7ml)の混合
溶液を室温で20時間攪拌した。反応液を水を加え、酢
酸エチルで抽出、洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥
(無水硫酸マグネシウム)、有機層を減圧下濃縮するこ
とにより、油状物質を得た。
【0063】得られた油状物質をテトラヒドロフラン
(2ml)に溶解し、12規定塩酸(0.24ml)を加
え、80℃で3時間加熱攪拌した。反応液を室温に戻
し、酢酸エチルで抽出、水洗、乾燥(無水硫酸マグネシ
ウム)、減圧下濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸
エチル=1:1)より原点成分を除去し、無色結晶の1
7−メチルチオ−3−オキサ−16−チア−4−アザ−
トリシクロ[12.3.0.0.2,6]ヘプタデカ−
1(17),2(6),4,14−テトラエン−15−
カルボン酸(0.04g)を得た。
【0064】引き続き、得られた結晶をテトラヒドロフ
ラン(0.4ml)に溶解し、N,N−ジメチルホルムア
ミド(0.04ml)及びチオニルクロリド(0.015
g、0.12mmol)を加え、10分間攪拌後、25%ア
ンモニア水(0.03ml)を加えた。反応液を酢酸エチ
ルで抽出、有機層を洗浄(水、飽和食塩水の順)、乾燥
(無水硫酸マグネシウム)、減圧下濃縮後、得られた残
渣を酢酸エチル−n−ヘキサンにて再結晶することによ
り、無色結晶の17−メチルチオ−3−オキサ−16−
チア−4−アザ−トリシクロ[12.3.0.0.2,
6]ヘプタデカ−1(17),2(6),4,14−テ
トラエン−15−カルボン酸アミド(0.02g、44
%)を得た。 融点:185〜186℃。
【0065】実施例2 9−メチルチオ−4,5−ジヒドロ−6H−1−オキサ
−8−チア−2−アザ−シクロペンタ[e]アズレン−
7−カルボン酸アミド シクロヘプタ−1,3−ジオンを出発原料として、実施
例1の方法に準拠して製造することにより本発明の化合
物を得た。 融点:234〜235℃。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 19/08 A61P 19/08 19/10 19/10 43/00 107 43/00 107 C07D 495/04 101 C07D 495/04 101 103 103 513/04 301 513/04 301 //(C07D 498/04 261:00 333:00) (C07D 498/04 263:00 333:00) (C07D 498/04 271:00 333:00) (C07D 495/04 333:00) (C07D 495/04 231:00 333:00) (C07D 513/04 275:00 333:00) (C07D 513/04 277:00 333:00) (72)発明者 洞 みゆき 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)発明者 原田 真宏 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)発明者 武田 順子 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 Fターム(参考) 4C071 AA01 AA08 BB01 CC02 CC21 EE13 FF04 HH11 HH28 LL01 4C072 AA01 AA07 BB02 BB06 CC01 CC02 CC11 CC16 CC17 EE02 EE12 FF19 GG07 GG09 UU01 4C086 AA01 AA02 AA03 CA04 CB27 CB31 MA01 MA04 ZA01 ZA67 ZA96 ZA97 ZB21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 [式中、R1は低級アルキル基を示し、R2はシアノ基又
    はカルバモイル基を示し、Aは(低級アルキル基若しく
    はフェニル基)が置換していてもよい芳香族五員環を示
    し、nは3〜10の整数を示す。]で表わされる三環性
    チオフェン化合物又はその薬学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】式(I)において、Aに示される芳香族五
    員環が、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれ
    る原子を1個又は同一若しくは異なって2〜3個含有す
    る芳香族五員環である請求項1記載の三環性チオフェン
    化合物又はその薬学的に許容される塩。
  3. 【請求項3】式(I)において、Aに示される芳香族五
    員環が、チオフェン環、イソオキサゾール環、ピラゾー
    ル環、イソチアゾール環、オキサゾール環、チアゾール
    環、オキサジアゾール環又はフラザン環である請求項2
    に記載の三環性チオフェン化合物又はその薬学的に許容
    される塩。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の三環性チ
    オフェン化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成
    分として含有する医薬組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれかに記載の三環性チ
    オフェン化合物又はその薬学的に許容される塩を有効成
    分として含有する細胞分化誘導因子作用増強剤。
  6. 【請求項6】生体内で代謝されることにより請求項1〜
    3のいずれかに記載の三環性チオフェン化合物又はその
    薬学的に許容される塩となる化合物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001074823A3 (en) * 2000-03-31 2002-02-07 Takeda Chemical Industries Ltd Fused heterocyclic derivatives, their production and use

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WO2001074823A3 (en) * 2000-03-31 2002-02-07 Takeda Chemical Industries Ltd Fused heterocyclic derivatives, their production and use

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