JP2000239926A - 複合繊維 - Google Patents
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Abstract
および風合等の触感が劣化することなく異型断面あるい
は極細の熱可塑性ポリマー繊維を提供する。 【解決手段】 粘度平均重合度が200〜500、鹸化
度が90〜99.99モル%、ビニルアルコールユニッ
トに対するトライアッド表示による水酸基3連鎖の中心
水酸基のモル分率が70〜99.9モル%、1,2−グ
リコール結合の含有量が1.2〜2.0モル%、融点が
160〜230℃であるポリビニルアルコール(A)か
らなり、かつ(A)100質量部に対してアルカリ金属
イオン(B)がナトリウムイオン換算で0.0003〜
1質量部含有されている水溶性熱可塑性ポリビニルアル
コール(C)と融点が270℃以下の熱可塑性ポリマー
(D)とからなる複合繊維。
Description
ビニルアルコールと融点が270℃以下の熱可塑性ポリ
マーとからなる複合繊維に関する。
等のシート状物は、様々な用途に用いられているが、例
えばフィルター用途においては、ろ過性能や薄葉化のた
めに極細化された繊維からなるシート状物が用いられて
いる。また、例えば、衣料用途や生活用品用途において
は、柔らかい触感や自然な風合を有する布帛を得るため
にフィブリル化された繊維、異型断面からなる繊維ある
いは極細化された繊維が用いられている。これらの繊維
シート状物は熱可塑性ポリマーから直接細い繊維を作っ
てシート状物にする方法、あるいは複合繊維の一方を除
去して得る方法等がある。直接細い繊維からシート状物
を作る方法としては、直接溶融紡糸で選られた細い繊維
を用いる方法、メルトブローン法やスパンボンド法など
が知られている。しかしながら、熱可塑性ポリマーから
直接細い繊維を作ってシート状物にする方法では、フィ
ブリル化された繊維、異型断面からなる繊維あるいは極
細化された繊維等からなるシート状物を作ることは非常
に困難であった。また複合繊維の一方を除去して得る方
法では、シート状物を溶剤やアルカリに浸せきして分解
除去するために、抽出後に得られる熱可塑性ポリマーか
らなるシート状物の強伸度の機械的性質あるいは風合等
の触感が劣化するという問題が有った。またこれらの抽
出廃液処理も近年の環境問題の点から好ましくなく、よ
り負荷の小さい処理方法が求められている。 これらの問題に対し、抽出除去される成分として変性P
VAを用いることが検討され、オレフィン変性PVAと
疎水性高分子物質を溶融複合紡糸し、得られた複合紡糸
繊維からなる織物から変性PVAを水溶液で溶解除去す
るクレープ織物の製造方法が提案されている(特開昭5
0−152062号公報、特開昭50−152063号
公報)。しかしながら、本発明者の検討によれば、これ
らの変性PVAは、100℃以下の温水で膨潤流動ある
いは一部溶解させることはできるものの、変性PVA成
分を十分に溶解するまでには至っていない。
の問題点を解決するものであり、複合繊維を構成する一
成分を抽出した場合に、残された繊維の機械的性質およ
び風合等の触感が劣化することなく、異型断面あるいは
極細繊度を有する熱可塑性ポリマー繊維が得られ、しか
も抽出廃液は生分解される複合繊維を提供することにあ
る。
平均重合度が200〜500、鹸化度が90〜99.9
9モル%、ビニルアルコールユニットに対するトライア
ッド表示による水酸基3連鎖の中心水酸基のモル分率が
70〜99.9モル%、1,2−グリコール結合の含有
量が1.2〜2.0モル%であり、融点が160℃〜2
30℃であるポリビニルアルコール(A)からなり、か
つ(A)100質量部に対してアルカリ金属イオン
(B)がナトリウムイオン換算で0.0003〜1質量
部含有されている水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール
(C)と融点が270℃以下の熱可塑性ポリマー(D)
とからなることを特徴とする複合繊維である。
におけるポリビニルアルコールとは、ポリビニルアルコ
ールのホモポリマーは勿論のこと、例えば、共重合、末
端変性、および後反応により官能基を導入した変性ポリ
ビニルアルコールも包含するものである。
平均重合度(以下、単に重合度と略記する)は200〜
500であり、230〜470が好ましく、250〜4
50が特に好ましい。重合度が200未満の場合には紡
糸時に十分な曳糸性が得られず、繊維化できない。重合
度が500を越えると溶融粘度が高すぎて、紡糸ノズル
からポリマーを吐出することができない。また重合度5
00以下のいわゆる低重合度のPVAを用いることによ
り、水溶液で溶解するときに溶解速度が速くなるばかり
でなくPVA成分が溶解する時の収縮率を小さくするこ
とができる。
26に準じて測定される。すなわち、PVAを再鹸化
し、精製した後、30℃の水中で測定した極限粘度
[η](dl/g)から次式により求められるものである。 P=([η]×103/8.29)(1/0.62) 重合度が上記範囲にある時、本発明の目的がより好適に
達せられる。
9モル%でなければならない。93〜99.98モル%
が好ましく、94〜99.97モル%がより好ましく、
96〜99.96モル%が特に好ましい。鹸化度が90
モル%未満の場合には、PVAの熱安定性が悪く熱分解
やゲル化によって満足な溶融紡糸を行うことができない
のみならず、後述する共重合モノマーの種類によっては
PVAの水溶性が低下し、本発明の複合繊維を得ること
ができない場合がある。一方、鹸化度が99.99モル
%よりも大きいPVAは安定に製造することができず、
安定した繊維化もできない。
しており、活性汚泥処理あるいは土壌に埋めておくと分
解されて水と二酸化炭素になる。PVAを溶解した後の
廃液の処理には活性汚泥法が好ましい。該PVA水溶液
を活性汚泥で連続処理すると2日間から1ヶ月で分解さ
れる。また、本発明に用いるPVAは燃焼熱が低く、焼
却炉に対する負荷が小さいので、PVAを溶解した排水
を乾燥させてPVAを焼却処理してもよい。
〜99.99モル%が好ましく、92〜99.98モル
%がより好ましく、93〜99.97モル%が特に好ま
しい。
1,2−グリコール結合含有量は1.2〜2.0モル%
でなければならない。1.25〜1.95モル%がより
好ましく、1.3〜1.9モル%が特に好ましい。PV
Aの1,2−グリコール結合量が1.2モル%未満の場
合には、PVAの生分解性が悪くなるばかりでなく、溶
融粘度が高すぎて紡糸性が悪くなる場合がある。PVA
の1,2−グリコール結合含有量が2.0モル%以上の
場合にはPVAの熱安定性が悪くなり紡糸性が低下する
場合がある。PVAの1,2−グリコール結合含有量は
NMRのピークから求めることができる。鹸化度99.
9モル以上に鹸化後、十分にメタノール洗浄を行い、次
いで90℃減圧乾燥を2日間したPVAをDMSO−D
6に溶解し、トリフルオロ酢酸を数滴加えた試料を50
0MHzのプロトンNMR(JEOL GX−500)
を用いて80℃で測定する。ビニルアルコール単位のメ
チン由来ピークは3.2〜4.0ppm(積分値A)、
1,2−グリコール結合の1つのメチン由来のピークは
3.25ppm(積分値B)に帰属され、次式で1,2
−グリコール結合含有量を算出できる。ここでΔは変性
量(モル%)を表す。 1,2-グリコール結合含有量(モル%)=100B/{100A/(1
00-Δ)}
160〜230℃であり、170〜227℃が好ましく、175〜224℃
がより好ましく、180〜220℃が特に好ましい。融点が16
0℃未満の場合にはPVAの結晶性が低下し繊維強度が
低くなると同時に、PVAの熱安定性が悪くなり、繊維
化できない場合がある。一方、融点が230℃を越えると
溶融紡糸温度が高くなり紡糸温度とPVAの分解温度が
近づくためにPVA繊維を安定に製造することができな
い。
昇温速度10℃/分で250℃まで昇温後、室温まで冷却し、
再度昇温速度10℃/分で250℃まで昇温した場合のPVA
の融点を示す吸熱ピークのピークトップの温度を意味す
る。
ルエステル単位を鹸化することにより得られる。ビニル
エステル単位を形成するためのビニル化合物単量体とし
ては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸
ビニルおよびバーサティック酸ビニル等が挙げられ、こ
れらの中でもPVAを得る点からは酢酸ビニルが好まし
い。
重合体は、ホモポリマーであっても共重合単位を導入し
た変成PVAであってもよいが、溶融紡糸性、水溶性、
繊維物性の観点からは、共重合単位を導入した変性ポリ
ビニルアルコールを用いることが好ましい。共重合単量
体の種類としては、例えば、エチレン、プロピレン、1
−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン等のα−オレフィ
ン類、アクリル酸およびその塩、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸
i−プロピル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸
およびその塩、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロ
ピル等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N
−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド等
のアクリルアミド誘導体、メタクリルアミド、N−メチ
ルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド等の
メタクリルアミド誘導体、メチルビニルエーテル、エチ
ルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−
プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等
のビニルエーテル類、エチレングリコールビニルエーテ
ル、1,3−プロパンジオールビニルエーテル、1,4
−ブタンジオールビニルエーテル等のヒドロキシ基含有
のビニルエーテル類、アリルアセテート、プロピルアリ
ルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエ
ーテル等のアリルエーテル類、オキシアルキレン基を有
する単量体、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリ
ル類、酢酸イソプロペニル、3−ブテン−1−オール、
4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オー
ル、7−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オー
ル、3−メチル−3−ブテン−1−オール等のヒドロキ
シ基含有のα−オレフィン類、フマール酸、マレイン
酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水
トリメリット酸または無水イタコン酸等に由来するカル
ボキシル基を有する単量体;エチレンスルホン酸、アリ
ルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸等に由来するスル
ホン酸基を有する単量体;ビニロキシエチルトリメチル
アンモニウムクロライド、ビニロキシブチルトリメチル
アンモニウムクロライド、ビニロキシエチルジメチルア
ミン、ビニロキシメチルジエチルアミン、N−アクリル
アミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、N−
アクリルアミドエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、N−アクリルアミドジメチルアミン、アリルトリメ
チルアンモニウムクロライド、メタアリルトリメチルア
ンモニウムクロライド、ジメチルアリルアミン、アリル
エチルアミン等に由来するカチオン基を有する単量体が
挙げられる。これらの単量体の含有量は、通常20モル
%以下である。
などから、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブ
テン、1−ヘキセン等のα−オレフィン類、メチルビニ
ルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニ
ルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビ
ニルエーテル等のビニルエーテル類、エチレングリコー
ルビニルエーテル、1,3−プロパンジオールビニルエ
ーテル、1,4−ブタンジオールビニルエーテル等のヒ
ドロキシ基含有のビニルエーテル類、アリルアセテー
ト、プロピルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、
ヘキシルアリルエーテル等のアリルエーテル類、オキシ
アルキレン基を有する単量体、3−ブテン−1−オー
ル、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オ
ール、7−オクテン−1−オール、9−デセン−1−オ
ール、3−メチル−3−ブテン−1−オール等のヒドロ
キシ基含有のα−オレフィン類に由来する単量体が好ま
しい。
水溶性の観点からエチレン、プロピレン、1−ブテン、
イソブテンの炭素数4以下のα−オレフィン類、メチル
ビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピル
ビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチ
ルビニルエーテル等のビニルエーテル類がより好まし
い。炭素数4以下のα−オレフィン類および/またはビ
ニルエーテル類に由来する単位は、PVA中に0.1〜
20モル%存在していることが好ましく、より好ましく
は1〜20モル%、さらに4〜15モル%が好ましく、
6〜13モル%が特に好ましい。さらに、α−オレフィ
ンがエチレンである場合において、繊維物性が高くなる
ことから、特にエチレン単位が4〜15モル%、より好
ましくは6〜13モル%導入された変性PVAを使用す
ることが好ましい。
法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などの公知の
方法が挙げられる。その中でも、無溶媒あるいはアルコ
ールなどの溶媒中で重合する塊状重合法や溶液重合法が
通常採用される。溶液重合時に溶媒として使用されるア
ルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコールなどの低級アルコールが挙げら
れる。共重合に使用される開始剤としては、α,α'-ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチル−バレロニトリル)、過酸化ベンゾイル、
nープロピルパーオキシカーボネートなどのアゾ系開始
剤または過酸化物系開始剤などの公知の開始剤が挙げら
れる。重合温度については特に制限はないが、0℃〜1
50℃の範囲が適当である。
(B)の含有割合は、PVA(A)100質量部に対し
てナトリウムイオン換算で0.0003〜1質量部であ
り、0.0003〜0.8質量部が好ましく、0.00
05〜0.6質量部がより好ましく、0.0005〜
0.5質量部が特に好ましい。アルカリ金属イオンの含
有割合が0.0003質量部未満の場合には、得られた
十分な水溶性を示さず未溶解物が残る場合がある。また
アルカリ金属イオンの含有量が1質量部より多い場合に
は溶融紡糸時の分解及びゲル化が著しく繊維化すること
ができない。アルカリ金属イオンとしては、カリウムイ
オン、ナトリウムイオン等があげられる。
オン(B)をPVA中に含有させる方法は特に制限され
ず、PVAを重合した後にアルカリ金属イオン含有の化
合物を添加する方法、ビニルエステルの重合体を溶媒中
において鹸化するに際し、鹸化触媒としてアルカリイオ
ンを含有するアルカリ性物質を使用することによりPV
A中にアルカリ金属イオンを配合し、鹸化して得られた
PVAを洗浄液で洗浄することにより、PVA中に含ま
れるアルカリ金属イオン含有量を制御する方法などが挙
げられるが後者のほうが好ましい。なお、アルカリ金属
イオンの含有量は、原子吸光法で求めることができる。
しては、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムがあげ
られる。鹸化触媒に使用するアルカリ性物質のモル比
は、酢酸ビニル単位に対して0.004〜0.5が好ま
しく、0.005〜0.05が特に好ましい。鹸化触媒
は、鹸化反応の初期に一括添加しても良いし、鹸化反応
の途中で追加添加しても良い。鹸化反応の溶媒として
は、メタノール、酢酸メチル、ジメチルスルホキシド、
ジメチルホルムアミドなどがあげられる。これらの溶媒
の中でもメタノールが好ましく、含水率を0.001〜
1質量%に制御したメタノールがより好ましく、含水率
を0.003〜0.9質量%に制御したメタノールがよ
り好ましく、含水率を0.005〜0.8質量%に制御
したメタノールが特に好ましい。洗浄液としては、メタ
ノール、アセトン、酢酸メチル、酢酸エチル、ヘキサ
ン、水などがあげられ、これらの中でもメタノール、酢
酸メチル、水の単独もしくは混合液がより好ましい。洗
浄液の量としてはアルカリ金属イオン(B)の含有割合
を満足するように設定されるが、通常、PVA100質
量部に対して、300〜10000質量部が好ましく、
500〜5000質量部がより好ましい。洗浄温度とし
ては、5〜80℃が好ましく、20〜70℃がより好ま
しい。洗浄時間としては20分間〜10時間が好まし
く、1時間〜6時間がより好ましい。
水酸基3連鎖の中心水酸基とは、PVAのd6−DMS
O溶液での500MHz プロトンNMR(JEOL GX-500)装置、
65℃測定による水酸基プロトンのトライアッドのタク
ティシティを反映するピーク(I)を意味する。ピーク
(I)はPVAの水酸基のトライアッド表示のアイソタ
クティシティ連鎖(4.54ppm)、ヘテロタクティシティ連
鎖(4.36ppm)およびシンジオタクティシティ連鎖(4.13pp
m)の和で表わされ、全てのビニルアルコールユニットに
おける水酸基のピーク(II)はケミカルシフト4.05ppm〜
4.70ppmの領域に現れることから、本発明のビニルアル
コールユニットに対するトライアッド表示による水酸基
3連鎖の中心水酸基のモル分率は、100×(I)/(I
I)で表されるものである。
アッド表示による水酸基3連鎖の中心水酸基の含有量は
70〜99.9モル%であり、74〜97モル%が好ま
しく、75〜96モル%がより好ましく、76〜95モ
ル%が特に好ましい。PVAのトライアッド表示による
水酸基3連鎖の中心水酸基の含有量が70モル%未満で
ある場合には、ポリマーの結晶性が低下し、繊維強度が
低くなると同時に、溶融紡糸時に繊維が膠着して巻取り
後に巻き出しできない場合がある。また本発明で目的と
する水溶性の熱可塑性繊維が得られない場合がある。P
VAのトライアッド表示による水酸基3連鎖の中心水酸
基の含有量が99.9モル%より大の場合には、ポリマ
ーの融点が高いため溶融紡糸温度を高くする必要があ
り、その結果、溶融紡糸時のポリマーの熱安定性が悪
く、分解、ゲル化、ポリマー着色が起こる。
VAである場合、下記式を満足することで本発明の効果
は更に高くなるものである。 -1.5×Et+100≧モル分率≧-Et+85 ここで、モル分率(単位:モル%)はビニルアルコールユ
ニットに対するトライアッド表示による水酸基3連鎖の
中心水酸基のモル分率を表し、Etはビニルアルコール系
重合体が含有するエチレン含量(単位:モル%)を表す。
塑性ポリマーは、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレン
テレフタレート等の芳香族ポリエステル、ポリ乳酸、ポ
リエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、
ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリヒドロキシ
ブチレート-ポリヒドロキシバリレート共重合体、ポリ
カプロラクトン等の脂肪族ポリエステルおよびその共重
合体、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン10、ナイ
ロン12、ナイロン6−12等の脂肪族ポリアミドおよ
びその共重合体、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ
ブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィンおよび
その共重合体、エチレン単位を25モル%から70モル
%含有する変性ポリビニルアルコール、ポリスチレン
系、ポリジエン系、塩素系、ポリオレフィン系、ポリエ
ステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、フッ素系の
エラストマー等の中から少なくとも一種類を選んで用い
ることができる。本発明に用いるPVAと複合紡糸しや
すい点からは、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳
酸、ナイロン6、ナイロン6−12、ポリプロピレンお
よびエチレン単位を25モル%から70モル%含有する
変性ポリビニルアルコールが好ましい。特に、ポリ乳酸
などの脂肪族ポリエステルを一成分とする複合繊維から
他方の成分を除去して、脂肪族ポリエステルからなる繊
維を製造するに当たり、該他方の成分を水以外の薬品で
抽出すると、脂肪族ポリエステル繊維の劣化、分解を伴
うので、かかるポリエステルを一成分とする複合繊維を
製造するにおいては、本発明に示したPVAを他方成分
とすることが有効である。さらに、本発明において、融
点が270℃以下の熱可塑性ポリマーとして、ポリ乳酸な
どの脂肪族ポリエステルを使用すると、ポリ乳酸自体が
生分解性を有し、ポリビニルアルコール成分も抽出後の
水溶液として生分解性を示し、複合繊維全体が生分解性
の重合体からなるので好ましい。
で、熱可塑性ポリビニルアルコールおよび融点270℃
以下の熱可塑性ポリマーには必要に応じて銅化合物等の
等の安定剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防
止剤、帯電防止剤、難燃剤、可塑剤、潤滑剤、結晶化速
度遅延剤を重合反応時、またはその後の工程で添加する
ことができる。特に熱安定剤としてヒンダードフェノー
ル等の有機系安定剤、ヨウ化銅等のハロゲン化銅化合
物、ヨウ化カリウム等のハロゲン化アルカリ金属化合物
を添加すると、繊維化の際の溶融滞留安定性が向上する
ので好ましい。
m以上5μm以下の微粒子を0.05質量%以上10質量
%以下、重合反応時、またはその後の工程で添加するこ
とができる。微粒子の種類は特に限定されず、たとえば
シリカアルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム等の不活性微粒子を添加することができ、これら
は単独で使用しても2種以上併用しても良い。特に平均
粒子径が0.02μm以上1μm以下の無機微粒子が好ま
しく、紡糸性、延伸性が向上する。
(C)と融点が270℃以下の熱可塑性ポリマー(D)と
からなる繊維は、例えば、混合紡糸による方法では、P
VA成分(C)と熱可塑性ポリマー(D)とを、1つの
押し出し機で溶融混練し、引き続き同一の紡糸ノズルか
ら吐出させて巻取り、繊維化することが出来る。また複
合紡糸による方法では、PVA成分(C)と熱可塑性ポ
リマー(D)とをそれぞれ別の押し出し機で溶融混練
し、引き続き同一の紡糸ノズルから吐出させて巻き取
り、繊維化することができる。複合繊維の複合形態は特
に限定されず、芯鞘型、海島型、サイドバイサイド型、
多層張合わせ型、放射状分割型、これらの組み合わせな
ど適宜設定することができる。
組合せ、複合断面形態に応じて設定する必要があるが、
主に、以下のような点に留意して繊維化条件を決めるこ
とが望ましい。紡糸口金温度は、複合繊維を構成するポ
リマーのうち高い融点を持つポリマの融点をMpとすると
きMp〜Mp+80℃が好ましく、せん断速度(γ)1,000〜2
5,000sec-1、ドラフトV10〜500で紡糸することが
好ましい。また、複合するポリマーの組み合わせから見
た場合、紡糸時おける口金温度とノズル通過時のせん断
速度で測定したときの溶融粘度が近接したポリマーを組
合せて複合紡糸することが紡糸安定性の面から好まし
い。
差走査熱量計(DSC:例えばMettler社TA3000)で観
察される主吸熱ピークのピーク温度である。せん断速度
(γ)は、ノズル半径をr(cm)、単孔あたりのポリ
マー吐出量をQ(cm3/sec)とするときγ=4Q/πr3で
計算される。またドラフトVは、引取速度をA(m/分)と
するときV=A・πr2/Qで計算される。
糸口金温度がPVAの融点Tmより低い温度では該PV
Aが溶融しないために紡糸できない。またTm+80℃を
越えるとPVAが熱分解しやすくなるために紡糸性が低
下する。また、せん断速度は1,000sec-1よりも低いと断
糸しやすく、25,000sec-1より高いとノズルの背圧が高
くなり紡糸性が悪くなる。ドラフトは10より低いと繊度
むらが大きくなり安定に紡糸しにくくなり、ドラフトが
500より高くなると断糸しやすくなる。
にそのまま高速で巻き取るか必要に応じて延伸される。
延伸は破断伸度(HDmax)×0.55〜0.9倍の延伸倍率でガラ
ス転移点(Tg)以上の温度で延伸される。延伸倍率がHD
max×0.55未満では十分な強度を有する複合繊維が安定
して得られず、HDmax×0.9を越えると断糸しやすくな
る。延伸は紡糸ノズルから吐出された後に一旦巻き取っ
てから延伸する場合と、延伸に引き続いて施される場合
があるが、本発明においてはいずれでもよい。延伸は通
常熱延伸され、熱風、熱板、熱ローラー、水浴等のいず
れを用いて行ってもよい。
い場合には、Tgを延伸温度の目安とするが、本発明に
用いるポリビニルアルコールは結晶化速度が速いため未
延伸糸の結晶化がかなり進み、Tg前後では結晶部分の
可塑変形が生じにくい。このため熱ローラー延伸などの
接触加熱延伸をする場合でも比較的高い温度(70〜1
20℃程度)を目安に延伸する。また、加熱炉、加熱チ
ューブなどの非接触タイプのヒーターを使用して加熱延
伸する場合は、さらに高温で150〜200℃程度の温
度条件とすることが好ましい。ガラス転移点以上の延伸
温度で破断伸度(HDmax)×0.55〜0.9倍の延伸倍率の範囲
を外れた条件で延伸処理を行うと、得られる繊維表面に
繊維軸方向に沿ってたて筋状の溝が形成され、繊維化以
降の工程のガイド等での擦れや製編織工程で糸条に働く
擦過力により、繊維に形成された溝からフィブリル化が
発生し、スカムになって織編物中に入り込んで欠点にな
ったり、工程中で断糸が生じるので好ましくない。本発
明では、上記のような条件を採用することにより、繊維
表面に繊維軸方向に伸びる長さ0.5μm以上の溝が実
質的に存在しないポリビニルアルコール繊維が得られ、
繊維化工程以降においてもフィブリル化や断糸が発生し
ないという特徴を有している。一方、従来の湿式紡糸
法、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法、ゲル紡糸法などで製造
されたPVA繊維は、繊維表面の全面に繊維軸方向に伸
びる溝が多数形成され、これらの手法で長さ0.5μm以
上の溝をなくすことは極めて困難である。
抽出されやすいので、シート等に成形してから抽出する
場合、あるいは抽出しないでバインダー繊維として用い
る場合には40℃以上の水浴で延伸することは好ましく
なく、水分の影響の少ない熱風で延伸することが好まし
い。延伸時に変性PVAを抽出した後にシート状物等に
成形する場合には50℃以上の熱水浴で延伸と同時にP
VAを抽出しておくこともできる。また延伸時に部分的
に抽出しておいてシート状物等にした後に十分抽出して
もよい。
発明の複合繊維は湿潤下では比較的低温で熱融着され、
例えば抄紙後や水絡後の乾燥時に100℃位で圧着する
ことで接着できる。したがって、圧着後に樹脂加工等を
行い、その後ポリビニルアルコール成分を抽出すること
もできる。
ー(D)からなる繊維の繊度は目的に応じて適宜設定さ
れるが、強度の点からはより小さい方がシート状物の強
度が高く好ましい。特に熱可塑性ポリマー(D)が被抽
出成分であるPVA成分(C)によって、1.1dte
x以下に分割されている場合、抽出後の繊維の十分な絡
合が得られ、抽出後に得られるシート状物の強度が高く
なり好ましい。また風合いの点からも1.1dtex以
下が好ましく、0.6dtex以下が更に好ましく、
0.4dtex以下が特に好ましい。
ファイバー、わた、紡績糸、パーロック糸のいずれであ
ってもよい。
物にすることができる。織編み物の形態にするには、レ
ピア、グリッパー、エアージェット、ウオータージェッ
ト、スルザー等の織機、あるいは丸編み機などの横編み
機、トリコット、ラッセル、ミラニーズなどのたて編み
機、等を用いて行うことができる。本発明の繊維を織編
み物状にし、水溶液でPVAを抽出すると異形あるいは
極細等の熱可塑性ポリマーからなる織り編み物が得られ
る。
長さに切断してカットファイバーとし、抄紙して得るこ
とができる。抄紙後に(C)を除去する場合には、紙を
水溶液の浴に通して除去しても良いし、高圧水流で紙を
絡合した後、あるいは絡合しながら除去しても良い。特
に熱水で高圧水流絡合処理して除去すると強度の高いシ
ート状物が得られるので好ましい。また、離解するとき
に水溶液で離解し、(C)を溶解/分解除去して、熱可
塑性ポリマー(D)からなる繊維のみを抄紙してもよ
い。
を公知の方法で捲縮・カットして綿状にし、カーディン
グ、絡合して得ることができる。またカーディング時に
他のバインダー繊維原綿等を目的に応じて混綿すること
もできる。絡合方法はニードルパンチングによる方法で
あっても高圧水流絡合処理による方法であっても良い。
熱水で高圧水流処理するとPVA成分(C)が溶解/分
解除去されると同時に残った熱可塑性ポリマー(D)が
水流で絡合されて強度の高い不織布ができるので好まし
い。
時、抄紙時、水流絡合時、油剤抜きあるいは染色時等の
いずれでもよい。また該変性PVAを除去する水溶液は
中性でかまわないし、アルカリ水溶液、酸性水溶液、あ
るいは界面活性剤等を添加した水溶液であっても良い。
抽出処理温度は目的に応じて適宜調整すればよいが、処
理温度は高いほど処理時間が短くなる。熱水を用いて抽
出する場合には、50℃以上で処理するのが好ましく、
80℃以上で抽出処理を行うのが特に好ましい。
紙用カットファイバー、乾式不織布用ステープル、紡績
用ステープル、織物用マルチフィラメント、編み物用マ
ルチファイラメント、セメント用配合材、ゴム用配合
材、包装材、衛生材料、メディカル用ディスポ製品、農
業用被履材、フィルター類、ワイパー類、絶縁紙、電池セパ
レータ、人工皮革等の用途に用いることができる。
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。な
お、実施例中の部及び%はことわりのない限り質量に関
するものである。
特に記載のない限りはJIS−K6726に従った。変
性量は変性ポリビニルエステルあるいは変性PVAを用
いて500MHz プロトンNMR(JEOL GX-500)装置による測
定から求めた。アルカリ金属イオンの含有量は原子吸光
法で求めた。
方法で測定した。トライアッド表示による3連鎖の水酸
基量の割合は以下の測定により求めた。PVA試料を鹸
化度99.5モル%以上に鹸化後、十分にメタノール洗
浄を行い、次いで90℃減圧乾燥を2日間したPVAを
用いて、d6−DMSOに溶解した試料を500MHz プロ
トンNMR(JEOL GX-500)装置により65℃測定を行っ
た。PVA中のビニルアルコールユニットの水酸基由来
のピークはケミカルシフト4.05ppmから4.70ppmの領域に
現れ、この積分値をビニルアルコールユニット量(II)と
する。PVAのトライアッド表示による水酸基3連鎖の
中心水酸基はそれぞれアイソタクティシティ連鎖の場合
4.54ppm、ヘテロタクティシティ連鎖の場合4.36ppmおよ
びシンジオタクティシティ連鎖の場合は4.13ppmに現れ
る。この3者の積分値の和をトライアッド表示による水
酸基3連鎖の中心水酸基量(I)とする。本発明のPV
Aのビニルアルコールユニットに対するトライアッド表
示による水酸基3連鎖の中心水酸基のモル分率は、10
0×(I)/(II)で表される。
社、TA3000)を用いて、窒素中、昇温速度10℃/
分で250℃まで昇温後室温まで冷却し、再度昇温速度10
℃/分で250℃まで昇温した場合のPVAの融点を示す吸
熱ピークのピークトップの温度を調べた。
gから30mgに増加させたこと以外はJIS−K−6
950に準じて、無機培養地に活性汚泥30mgと抽出
成分30mg(抽出液を乾燥したのち重量を測定して水
溶液にしたもの)を加え、クーロメーター(大倉電気O
M3001A型)を用い、25℃で28日間培養し、生
分解に消費された酸素量を測定することにより生分解率
を求めた。
に準じて測定した。
られたシート状物を10cm角に切り取り、その質量W
を電子天秤(メトラー社:AE160)で測定し、W/
0.01により坪量(g/m2)を求めた。
3に準じて、シート状物を幅15mm、長さ250mm
に切り出した試験片を用いて強力(kg/15cm)を測定し裂
断長(km)を求めた。
チレン導入口および開始剤添加口を備えた100L加圧
反応槽に酢酸ビニル29.0kgおよびメタノール3
1.0kgを仕込み、60℃に昇温した後30分間窒素
バブリングにより系中を窒素置換した。次いで反応槽圧
力が5.9kg/cm2(5.8×105Pa)となるようにエチ
レンを導入仕込みした。開始剤として2,2’−アゾビ
ス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)
(AMV)をメタノールに溶解した濃度2.8g/L溶
液を調整し、窒素ガスによるバブリングを行って窒素置
換した。上記の重合槽内温を60℃に調整した後、上記
の開始剤溶液170mlを注入し重合を開始した。重合
中はエチレンを導入して反応槽圧力を5.9kg/cm
2(5.8×105Pa)に、重合温度を60℃に維持し、上記の
開始剤溶液を用いて610ml/hrでAMVを連続添
加して重合を実施した。10時間後に重合率が70%と
なったところで冷却して重合を停止した。反応槽を開放
して脱エチレンした後、窒素ガスをバブリングして脱エ
チレンを完全に行った。次いで減圧下に未反応酢酸ビニ
ルモノマーを除去しポリ酢酸ビニルのメタノール溶液と
した。得られた該ポリ酢酸ビニル溶液にメタノールを加
えて濃度が50%となるように調整したポリ酢酸ビニル
のメタノール溶液200g(溶液中のポリ酢酸ビニル1
00g)に、46.5g(ポリ酢酸ビニル中の酢酸ビニ
ルユニットに対してモル比(MR)0.10)のアルカ
リ溶液(NaOHの10%メタノール溶液)を添加して
鹸化を行った。アルカリ添加後約2分で系がゲル化した
ものを粉砕器にて粉砕し、60℃で1時間放置して鹸化
を進行させた後、酢酸メチル1000gを加えて残存す
るアルカリを中和した。フェノールフタレイン指示薬を
用いて中和の終了を確認後、濾別して得られた白色固体
のPVAにメタノール1000gを加えて室温で3時間
放置洗浄した。上記洗浄操作を3回繰り返した後、遠心
脱液して得られたPVAを乾燥機中70℃で2日間放置
して乾燥PVAを得た。
8.4モル%であった。また該変性PVAを灰化させた
後、酸に溶解したものを用いて原子吸光光度計により測
定したナトリウムの含有量は、変性PVA100質量部
に対して0.03質量部であった。また、重合後未反応
酢酸ビニルモノマーを除去して得られたポリ酢酸ビニル
のメタノール溶液をn−ヘキサンに沈殿、アセトンで溶
解する再沈精製を3回行った後、80℃で3日間減圧乾
燥を行って精製ポリ酢酸ビニルを得た。該ポリ酢酸ビニ
ルをDMSO−d6に溶解し、500MHzプロトンN
MR(JEOL GX−500)を用いて80℃で測定
したところ、エチレンの含有量は10モル%であった。
上記のポリ酢酸ビニルのメタノール溶液をアルカリモル
比0.5で鹸化した後、粉砕したものを60℃で5時間
放置して鹸化を進行させた後、メタノールソックスレー
を3日間実施し、次いで80℃で3日間減圧乾燥を行っ
て精製されたエチレン変性PVAを得た。該PVAの平
均重合度を常法のJIS K6726に準じて測定した
ところ330であった。該精製PVAの1,2−グリコ
ール結合量および水酸基3連鎖の水酸基の含有量を50
0MHzプロトンNMR(JEOL GX−500)装
置による測定から前述のとおり求めたところ、それぞれ
1.50モル%および83%であった。さらに該精製さ
れた変性PVAの5%水溶液を調整し厚み10ミクロン
のキャスト製フィルムを作成した。該フィルムを80℃
で1日間減圧乾燥を行った後に、DSC(メトラー社、
TA3000)を用いて、前述の方法によりPVAの融
点を測定したところ206℃であった(表1)。
率が1%のポリ乳酸(融点;170℃)とをそれぞれ別
の押し出し機で溶融混練して、変性PVAを海側に、ポ
リ乳酸が島側になるように240℃の紡糸パックに導
き、ノズル径0.4mmφ×24ホール、吐出量24g
/分、せん断速度2,400sec-1、ドラフト110の条件で
複合紡糸し、紡速800m/minで巻き取り、海島複合比
率1:1、島数16の海島型複合繊維を得た。次いで、
得られた紡糸原糸を150℃の熱風炉で3倍(HDmax×0.
7)に延伸し、単繊維繊度4.4dtexの複合繊維を得た。
この時の紡糸・延伸条件、紡糸性、繊維の強伸度は表2
に示したとおりである。引き続き該複合繊維を用いて筒
編み地を作成し、95℃の熱水に1時間浸せきし、PV
A成分を除去してポリ乳酸繊維からなる編み地を得た。
得られた編み地は風合いが良好で、編み地を解いて調べ
た繊維の繊度は約0.14dtexの極細繊維になってお
り、物性も十分なものであった。またPVAを溶解除去
した廃水を回収して、廃水負荷と生分解性を調べた(表
3)。
用い、表2に示した紡糸温度、延伸倍率で繊維化したこ
と以外は実施例1と同様にして編み地を作成した。得ら
れた編み地の風合い、繊維の物性を表2に示す。また実
施例5でPVAを溶解除去した廃水を回収して、廃水負
荷と生分解性を調べた(表3)。
用い、表2に示した紡糸温度、延伸倍率で繊維化したこ
と以外は実施例1とまったく同様にして編み地を得よう
と試みたが、いずれも編み地にすることができなかった
(表2)。比較例1に示したPVAを用いると溶融粘度
が高すぎるために紡糸パックから十分にポリマーが吐出
せず巻き取ることができなかった。比較例2のPVAを
用いたものは、溶融粘度が低すぎて曳糸性がなく捲き取
れなかった。比較例3ではPVAが熱分解・ゲル化して
紡糸性が悪く捲き取れなかった。比較例4では紡糸温度
250℃ではポリマーが十分に溶融せず粘度が高すぎて
紡糸パックから十分にポリマーが吐出しないため、紡糸
温度を270℃にしたがこの温度ではPVAが熱分解す
るためと思われるが、紡糸性が悪く巻き取ることが出来
なかった。比較例5ではPVAの結晶性が低下している
ためと思われるが、紡糸原糸が一部熱や吸湿で膠着して
糸を解じょすることができなかった。
様のメタノール洗浄を4回実施した後、さらにメタノー
ル/水=90/10の混合溶液で洗浄を3回実施したP
VAを用いて、実施例1と同様に紡糸した。ゲル化する
ためか極短時間(約5分)しか、巻き取ることができ
ず、また延伸時に巻き付きや断糸が多く延伸糸を得るこ
とができなかった。
浄を実施しなかったPVAを用いて実施例1と同様にし
て紡糸を試みたが、PVAが熱分解して捲き取れなかっ
た(表2)。
用い、表2に示した紡糸温度、延伸倍率で繊維化したこ
と以外は実施例1と全く同様にして延伸糸を得た。得ら
れた延伸糸を実施例1と同様に抽出処理し、編み地の風
合い、繊維物性を調べた(表2)。 比較例8に示したPVAを用いるとPVAが熱分解・ゲ
ル化して紡糸性が悪く、極短時間(約5分)しか巻き取
ることができず、また延伸時に巻き付き、断糸が多く延
伸糸を得ることができなかった。比較例9では紡糸温度
200℃では溶融粘度が高すぎて紡糸パックから十分に
ポリマーが吐出しないため、240℃で紡糸すると熱分
解・ゲル化して紡糸性が悪く、極短時間(約5分)しか
巻き取ることができず、また延伸時に巻き付き、断糸が
多く延伸糸を得ることができなかった。比較例10では
紡糸性は非常によくまた編み地も問題無く得られたが、
実施例1と同様に95℃の水中で1時間抽出処理した
が、PVA成分は膨潤はするものの殆ど溶解しないため
に風合いの硬い編み地となり、抽出後の繊維も得ること
ができなかった。比較例11に示したPVAを用いると
PVAが熱分解・ゲル化して紡糸性が悪く、極短時間
(約5分)しか巻き取ることができず、また延伸時に巻
き付き、断糸が多く延伸糸を得ることができなかった。
比較例12で示したPVAを用いると紡糸性が悪く、極
短時間(約5分)しか巻き取ることができなかった。少
量延伸後、延伸糸からPVAを溶解除去し、廃水を回収
して廃水負荷と生分解性を調べると生分解率が低いもの
であった(表3)。
ソンFL60:三井化学)を用いたこと以外は、実施例1と
全く同様にして繊維化し、編み地にした。この編み地を
90℃のトルエンを用いて抽出処理を行ったが、抽出後
に得られた編み地は風合がごわごわした劣悪なものであ
り、繊維物性も低いものであった(表2)。またポリエ
チレンを溶解除去した廃水を回収して、生分解性を調べ
た(表3)。
(フェノール/テトラクロロエタンの等質量混合溶媒に
て30℃で測定)でスルホイソフタル酸5モル%、ポリ
エチレングリコール4質量%変性のポリエチレンテレフ
タレートを用いて270℃で紡糸したこと以外は、実施例1と
同様にして繊維化し、編み地にした。この編み地を98℃の
40g/LのNaOHを用いて抽出処理を行った。この抽出処理に
より変性ポリエチレンテレフタレートだけでなくポリ乳
酸も溶解・分解し、ポリ乳酸の編み地は得られなかった
(表2)。変性ポリエチレンテレフタレートを溶解・分
解除去した廃水を回収して、生分解性を調べた(表
3)。
%変性PVAを用い、せん断速度2,500sec-1、ドラフト
110、紡糸温度250℃で複合紡糸したこと以外は実施
例1と全く同様にして繊維化を行い、編み地の作成、抽
出処理を行った。その時の紡糸性、抽出性、風合、強伸
度を表4に示した。
(S106LA:グランドポリマー社製)を用い、せん
断速度3,300sec-1、ドラフト90、紡糸温度250℃で紡
糸したこと以外は実施例1と同様にして繊維化を行い、
編み地の作成、抽出処理を行った(表4)。
(フェノール/テトラクロロエタンの等質量混合溶媒に
て30℃で測定)のポリエチレンテレフタレートを用
い、せん断速度2,300sec-1、ドラフト120、紡糸温度2
80℃で紡糸したこと以外は実施例1と同様にして繊維
化を行い、編み地の作成、抽出処理を行った(表4)。
(フェノール/テトラクロロエタンの等質量混合溶媒に
て30℃で測定)のスルホイソフタル酸2.5モル%変
性、イソフタル酸5モル変性のポリエチレンテレフタレ
ートを用い、せん断速度2,300sec-1、ドラフト120、紡
糸温度260℃で紡糸したこと以外は実施例1と同様に
して繊維化を行い、編み地の作成、抽出処理を行った
(表4)。
Eナイロン6:宇部興産)を用い、せん断速度2,500sec
-1、ドラフト100、紡糸温度250℃で紡糸したこと以
外は実施例1と同様にして繊維化を行い、編み地の作
成、抽出処理を行った(表4)。
捲縮機で捲縮を付与し51mmにカットして原綿化し
た。この原綿をローラーカードでカーディングし、ニー
ドルパンチで絡合して不織布とした。この不織布を95
℃の熱水に1時間浸せきし、変性PVAを除去してポリ
乳酸からなるシート状物を得た。得られたシート状物の
物性を表5に示す。
にしてエチレン44モル%変性PVA繊維からなるシー
ト状物を得た。得られたシート状物の物性を表5に示
す。
にしてポリプロピレンからなるシート状物を得た。得ら
れたシート状物の物性を表5に示す。
維原綿をカーディングする際に、30%のバインダー繊
維原綿(芯成分がポリプロピレン、鞘成分がポリエチレ
ンの芯鞘複合繊維で鞘成分の融点が105℃、単繊維繊
度1.7dtex×35mm)を混綿し、150℃でカレン
ダー加工した後に変性PVAを溶解除去したこと以外は
実施例20と全く同様にしてシート状物を得た。得られ
たシート状物の物性を表5に示す。
様にして不織布を作成し、得られた不織布を90℃のト
ルエンを用いて抽出処理行った(表5)。
様にして不織布を作成し、得られた不織布を98℃の40g/
LのNaOHを用いて抽出処理を行った。この抽出処理により
変性ポリエチレンテレフタレートだけでなくポリ乳酸も
溶解・分解し、ポリ乳酸の編み地は得られなかった(表
5)。
酸(融点;170℃)とをそれぞれ別の押し出し機で溶
融混練して、変性PVAとポリ乳酸とを240℃の紡糸
パックに導き、変性PVAとポリ乳酸とが1:2の比率
の11層(ポリ乳酸6層、変性PVA5層)の貼り合わ
せ型複合繊維を紡速800m/minで巻き取った。得られ
た紡糸原糸を150℃の熱風炉で3倍に延伸し、5mm
にカットしてカットファイバーを得た。このカットファ
イバーを水中に投じ撹拌分散させた後、この分散物を8
0メッシュのステンレス製金網を通して抄紙した。この
紙を80kg/cm2(7.8×106Pa)の水流で複合繊維を分割・絡
合し、引き続いて95℃の熱水に1時間浸せきし、変性
PVAを除去してシート状物を得た。このシート状物は
十分な強度を有し、柔らかい風合を有していた(表
5)。
4で用いた熱可塑性ポリマーとを用いたこと以外は実施
例22と全く同様にしてシート状物を得た(表5)。
た紡糸原糸を、通常のローラープレート方式の延伸機を
用いて3倍延伸し、75デニール/24フィラメント(8
3dtex/24f)のマルチフィラメントを得た。得られたマル
チフィラメントを経糸および緯糸として使用し、1/1
の平織物を作製した。該生機織物を1g/L水酸化ナト
リウムと0.5g/LアクチノールR−100(松本油
脂)を含む水溶液で80℃で30分間処理した。得られ
た織物は変性PVAが抽出され柔らかい風合いを有して
いた。また実施例25、27で得られたシート状物を分
散染料で、実施例26、29で得られたシート状物をバ
ット染料で、実施例28で得られたシート状物をカチオ
ン染料でそれぞれ青色に染色したが、いずれも発色性が
良好であった。
た熱可塑性ポリマーとをそれぞれ別の押し出し機で溶融
混練して、変性PVAを島側に、ポリ乳酸が海側になる
ように紡糸パックに導き、海島複合比率が1:1で島数
16の海島型複合繊維を紡速800m/minで巻き取っ
た。得られた紡糸原糸を、通常のローラープレート方式
の延伸機を用いて3倍延伸し、75デニール/24フィ
ラメント(83dtex/24f)のマルチフィラメントを得た。紡
糸パックの温度および延伸温度は実施例1および実施例
13、15,16,17と同じとした。次いで得られた
マルチフィラメントを筒編み機を用いて筒編み地にし、
90℃の熱水で変性PVAを抽出した。得られた筒編み
地はきしみ感のある新らしい風合いであり、その繊維断
面の形状は島が抽出されたレンコン状の物であった。
塑性ポリマーとを1:1の比率で同じ押し出し機に投入
し、紡糸パックに導いて海島混合紡糸繊維を紡糸速度80
0m/minで巻き取った。これを実施例30〜34と同様に
して変性PVAが抽出された筒編み地を得た。筒編み地
の繊維はフィブリル化したものであり、ぬめり感のある
柔らかい風合いのものであった。
るPVA成分を抽出することにより機械的性質および風
合等の触感を劣化させることなく異型断面あるいは極細
の熱可塑性ポリマー繊維を提供することができる。
Claims (10)
- 【請求項1】 粘度平均重合度が200〜500、鹸化
度が90〜99.99モル%、ビニルアルコールユニッ
トに対するトライアッド表示による水酸基3連鎖の中心
水酸基のモル分率が70〜99.9モル%、1,2−グ
リコール結合の含有量が1.2〜2.0モル%であり、
融点が160℃〜230℃であるポリビニルアルコール
(A)からなり、かつ(A)100質量部に対してアル
カリ金属イオン(B)がナトリウムイオン換算で0.0
003〜1質量部含有されている水溶性熱可塑性ポリビ
ニルアルコール(C)と融点が270℃以下の熱可塑性
ポリマー(D)とからなることを特徴とする複合繊維。 - 【請求項2】 熱可塑性ポリマー(D)が、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリオレフィンおよびエチレン単位を
25モル%〜70モル%含有する変性ポリビニルアルコ
ールからなる群より選ばれる少なくとも1種の熱可塑性
ポリマーである請求項1に記載の複合繊維。 - 【請求項3】 ポリビニルアルコール(A)が、炭素数
4以下のαオレフィン単位および/またはビニルエーテ
ル単位を0.1〜20モル%含有する変性ポリビニルア
ルコールである請求項1又は2に記載の複合繊維。 - 【請求項4】 ポリビニルアルコール(A)がエチレン
単位を4〜15モル%含有する変性ポリビニルアルコー
ルである請求項3に記載の複合繊維 - 【請求項5】 ポリエステルが脂肪族ポリエステルであ
る請求項2に記載の複合繊維。 - 【請求項6】 ポリビニルアルコール(C)の少なくと
も一部が繊維表面に存在する複合形態を有する請求項1
〜5のいずれか1項に記載の複合繊維。 - 【請求項7】 ポリビニルアルコール(C)が繊維表面
に存在しない複合形態を有する請求項1〜5のいずれか
1項に記載の複合繊維。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の複
合繊維を含む布帛。 - 【請求項9】 請求項8に記載の布帛を水で処理し、複
合繊維を構成するポリビニルアルコール成分(C)の少
なくとも一部を除去することを特徴とする布帛の処理方
法。 - 【請求項10】 請求項9の処理方法により得られる繊
維製品。
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Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001181405A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-07-03 | Kuraray Co Ltd | ビニルアルコール系重合体からなる溶融成形品 |
| JP2002155183A (ja) * | 2000-11-20 | 2002-05-28 | Kuraray Co Ltd | 耐熱性を有する熱可塑性ポリビニルアルコール組成物、該組成物を含む繊維 |
| JP2002155426A (ja) * | 2000-11-22 | 2002-05-31 | Kuraray Co Ltd | 複合繊維および該複合繊維を用いた中空繊維の製造方法 |
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| JP2002227030A (ja) * | 2001-01-31 | 2002-08-14 | Kuraray Co Ltd | セパレータ用に適した繊維 |
| JP2006322090A (ja) * | 2005-05-17 | 2006-11-30 | Kuraray Co Ltd | バインダー繊維 |
| JP2008002037A (ja) * | 2006-06-26 | 2008-01-10 | Kuraray Co Ltd | エチレン−ビニルアルコール系共重合体ナノ繊維を含む繊維状構造物 |
| JP2019218656A (ja) * | 2018-06-20 | 2019-12-26 | 帝人フロンティア株式会社 | 海島型複合繊維束および極細繊維束 |
-
1999
- 1999-12-15 JP JP35568499A patent/JP4282857B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP4282857B2 (ja) | 2009-06-24 |
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