JP2000242034A - 正帯電性トナー - Google Patents

正帯電性トナー

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JP2000242034A
JP2000242034A JP4301999A JP4301999A JP2000242034A JP 2000242034 A JP2000242034 A JP 2000242034A JP 4301999 A JP4301999 A JP 4301999A JP 4301999 A JP4301999 A JP 4301999A JP 2000242034 A JP2000242034 A JP 2000242034A
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toner
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polymer
meth
monomer
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Yoshihiro Mikuriya
義博 御厨
Ichiro Izumi
一郎 出水
Yoshikazu Nishihara
良和 西原
Hiroyuki Fukuda
洋幸 福田
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スミア性、オフセット性、フィルミング性、
初期帯電立ち上がり性および帯電安定性に優れた正帯電
性トナーを提供すること。 【解決手段】 (A)正荷電因子を含まないバインダー
樹脂;(B)ビニル系モノマーとアミノ基が四級塩化さ
れたモノマーが重合重量比7:3〜9:1で共重合して
なる重合体;(C)ビニル系モノマーとアミノモノマー
が重合重量比5:5〜7.5:2.5で共重合してなる
重合体;および(D)ポリプロピレンワックスとポリエ
チレンワックスを含んでなる正帯電性トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真等の分野に
用いられる正帯電性トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より正帯電性トナーとして、例えば
スチレン-アクリル系樹脂にニグロシン染料、四級アン
モニウム塩あるいはトリフェニルメタン等の正帯電制御
剤を添加したトナーが知られている。しかしながら、こ
のような正帯電性トナーを、磁性キャリアとともに使用
する二成分現像剤に使用した場合、長期間繰り返し使用
する間に磁性キャリア表面にトナー成分である正帯電制
御剤がスペントし、キャリアのトナーに対する摩擦帯電
能が低下して画像の非画像部にトナーカブリが生じると
いう問題が生じていた。
【0003】正帯電性トナーにおける帯電制御につい
て、これまで多数の報告がなされている。例えば、特開
昭62−291667号公報では従来からの帯電制御
剤、例えばニグロシン染料、四級アンモニウム塩あるい
はトリフェニルメタン等の正帯電制御剤を含有させず
に、結着樹脂としてアミノ基を有する樹脂を用いたトナ
ーが報告されている。
【0004】特開昭62−21169号公報では帯電制
御剤として、アミノ(メタ)アクリル系モノマー1〜1
00重量%とスチレン99〜0重量%との共重合体また
は重合体と、四級アンモニウム塩を併用したトナーが報
告されている。
【0005】特開平3−15079号公報では帯電制御
剤として、アミノ基が四級塩化されたモノマーからなる
重合物とスチレン系ポリマーとのブロックおよび/また
はグラフト共重合体、および所望により四級アンモニウ
ム塩等を用いたトナーが報告されている。
【0006】特開平8−220809号公報では帯電制
御剤として、メタクリロイルオキシトリメチルアンモニ
ウムスルフェート1〜30重量%とビニル系モノマー9
9〜70重量%との共重合体を用いたトナーが開示され
ている。
【0007】しかしながら、いずれのトナーにおいて
も、上記のような帯電安定性の悪化に伴うカブリ等の問
題が完全に解決されなかったり、初期の帯電立ち上がり
性が低下して立ち上げ時に所望の帯電量が得られず、初
期において複写画像上にカブリが生じるという新たな問
題が生じ、優れた帯電安定性と初期の帯電立ち上がり性
の両立を達成するのは困難なのが現状である。
【0008】また、トナーにおける定着方式に関して
は、例えば、熱ロール定着方式による定着時に像を構成
するトナーの一部が熱ロールの表面に転移し、これが次
に送られてくる転写紙に再転移して画像を汚染するオフ
セット現象の発生が問題となっている。このオフセット
現象を防止する技術として、例えば、ポリプロピレンワ
ックスをオフセット防止剤(離型剤)としてトナー中に
添加する技術が知られている(例えば特開昭49−65
231号公報)。
【0009】更に近年では、電子写真による複写速度の
高速化や多機能化に伴い、自動現行送り装置や両面複写
装置を搭載した複写機が標準となっている。これらの装
置による原稿送り時、または裏面複写や多色複写時の2
回目の複写工程おいて紙送時にローラーで複写画像表面
がこすられて、画像ににじみや汚れが発生する等の問題
が生じている。複数の複写画像を重ねて複写機内に一時
保管したものを2回目の複写のために紙送りローラで1
枚ずつ取り出す際にも同様な現象が見られ、画像の低下
が引き起こされる。このような問題を有するトナーはス
ミア性が悪いと言われている。スミア性を改良する方法
としては、ポリエチレンワックスをトナー中に添加する
ことが有効であること(例えば特開平4−313762
号公報)が知られている。
【0010】しかしながら、オフセット性およびスミア
性を同時に改良するために前述のポリプロピレンワック
スとポリエチレンワックスを併用すると、フィルミング
が発生し、トナーの流動性や帯電性の低下が起こるとい
う新たな問題が発生している。これは、ポリプロピレン
ワックスとポリエチレンワックスの併用により、これら
とバインダー樹脂との相溶性が一層悪化し、ワックス、
特にポリエチレンワックスが遊離し、その結果、遊離ワ
ックスが感光体へ付着してフィルミングが発生し、さら
にはトナーの流動性や帯電性が悪化すると考えられる。
このような遊離ワックスについては、比較的大粒径のも
のは粉砕分級することによって除去できるが、小粒径の
ものは分級しても除去できないため、一層深刻な問題と
なっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、スミア性、
オフセット性、フィルミング性、初期の帯電立ち上がり
性および帯電安定性に優れた正帯電性トナーを提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)正荷電
因子を含まないバインダー樹脂、(B)ビニル系モノマ
ーとアミノ基が四級塩化されたモノマーが重合重量比
7:3〜9:1で共重合してなる重合体、(C)ビニル
系モノマーとアミノモノマーが重合重量比5:5〜7.
5:2.5で共重合してなる重合体、および(D)ポリ
プロピレンワックスとポリエチレンワックスを含んでな
る正帯電性トナーに関する。
【0013】本発明の正帯電性トナーはバインダー樹脂
中に、少なくとも、ビニル系モノマーとアミノ基が四級
塩化されたモノマーが共重合してなる重合体、ビニル系
モノマーとアミノモノマーが共重合してなる重合体、ポ
リプロピレンワックスおよびポリエチレンワックスを含
有してなる。
【0014】本発明のトナーにおいて使用されるバイン
ダー樹脂(本明細書中、樹脂(A)という)は正荷電因
子を含まず、すなわちアミノ基等の正帯電性を付与し得
る置換基を有さない。具体的には、スチレン・アクリル
系共重合体樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂等を例示することができ、好ましくはス
チレン・アクリル系共重合体樹脂である。
【0015】本発明において好ましく使用されるスチレ
ン・アクリル系共重合体樹脂はスチレン系モノマーと
(メタ)アクリル酸系モノマーとの共重合体である。ス
チレン系モノマーの例としてはスチレン、α−メチルス
チレン、α−エチルスチレン、α−クロロスチレン、α
−ブロモスチレン、2,5−ジクロロスチレン等が挙げ
られ、これらのうち1またはそれ以上を選択して用いる
ことができる。(メタ)アクリル酸系モノマーの例とし
ては(メタ)アクリル酸およびその誘導体、例えば、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アク
リレート等が挙げられ、これらのうち1またはそれ以上
を選択して用いることができる。また、樹脂(A)とし
ては、上記モノマーからなる異なる2種以上の樹脂を混
合して用いることもできる。
【0016】また、本発明において好ましく使用される
スチレン・アクリル系共重合体樹脂は1〜10KOHm
g/g、好ましくは5〜10KOHmg/gの酸価を有
することが好ましい。バインダー樹脂としてこのような
酸価を有するスチレン・アクリル系共重合体樹脂を用い
ることによって、正帯電性抑制剤としての効果を発揮
し、帯電レベルの上昇を防ぐ。酸価が1KOHmg/g
未満では帯電レベルの上昇を抑えることが困難であり、
カブリが発生する。一方、10KOHmg/gを超える
と環境変動時の帯電性が悪化する。当該樹脂の酸価は
(メタ)アクリル酸系モノマーとして使用される(メ
タ)アクリル酸の使用量を適宜調節することによって調
整することができる。なお、バインダー樹脂として2種
類以上の異なる樹脂を用いる場合においてはそれらの混
合樹脂の酸価が上記範囲内になるよう調節すればよい。
本明細書中、酸価はJIS K 0070に記載の方法に
従って測定された値である。
【0017】樹脂(A)を構成する上記のスチレン系モ
ノマーと(メタ)アクリル酸系モノマーとの好ましい組
み合わせとしては、スチレンとブチルアクリレートとブ
チルメタクリレート、スチレンとブチルアクリレート、
スチレンとブチルメタクリレート、スチレンとブチルア
クリレートとブチルメタクリレートとメタクリル酸等を
例示することができる。
【0018】樹脂(A)の数平均分子量(Mn)は20
00〜10000、好ましくは2500〜7000であ
り、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)は2
0〜90、好ましくは20〜50であることが望まし
い。本明細書中、この測定は、GPC装置としてJAS
CO TWINCLE HPLCを、検出装置としてSH
ODEX RI SE-31を、カラムとしてSHODE
X GPCA-80M×2とKF-802を、溶媒として
テトラヒドロフランを使用し、流速1.2ml/分の条
件で行った。
【0019】樹脂(A)の上記GPC装置によって測定
された重量平均分子量の分子量分布のピーク値は5,0
00〜200,000、好ましくは10,000〜16
0,000の範囲に存在することが望ましい。当該ピー
ク値が5,000未満では、初期の帯電立ち上がり性が
悪化し、帯電分布もブロードになる。一方、200,0
00を越えると当該樹脂のTgの上昇により、定着性が
低下する。当該ピーク値の測定条件は上記の条件と同様
とする。定着性とはトナーがオフセットを発生すること
なく、被記録材(例えば、複写紙)上に一定の定着強度
をもって定着できる特性をいう。
【0020】樹脂(A)の軟化点(Tm)は110〜1
30℃、好ましくは115〜125℃であり、ガラス転
移点(Tg)は50〜75℃、好ましくは55〜70℃
の範囲にあることが望ましい。樹脂(A)の軟化点が1
10℃より低くなるとオフセット性が低下し、130℃
より高くなると画像の定着強度が低下するためである。
ガラス転移点が50℃より低くなるとトナーの耐熱性が
低下し、75℃より高くなると定着性が低下する。耐熱
性が低下するとトナーが比較的高温下で凝集(ブロッキ
ング)して現像に円滑に供給されにくくなり、黒斑点や
カブリの原因となる。
【0021】本明細書中、軟化点は、測定装置としてフ
ローテスター(CFT−500:島津製作所社製)を使
用し、ノズルの細孔径1mm、荷重30kg/cm2
昇温速度3℃/分の条件で1.0gの試料が1/2流出
したときの温度である。また、ガラス転移点について
は、測定装置として示差走査熱量計(DSC−200:
セイコー電子社製)を使用し、リファレンスとしてアル
ミナを使用して測定した。秤量した試料10mgを昇温
速度30℃/分で常温から200℃まで昇温した後冷却
し、昇温速度10℃/分で20〜120℃の間で測定を
行い、メイン吸収ピークのショルダー値をガラス転移点
とした。
【0022】なお、樹脂(A)として2種類以上の異な
る樹脂を用いる場合においてはそれらの混合樹脂につい
てのMn、Mw/Mn、重量平均分子量の分子量分布の
ピーク値、TmおよびTgがそれぞれ上記の範囲内にな
ることが望ましい。
【0023】また、本発明のトナーにおいては樹脂
(A)として、上記のスチレン−アクリル系共重合体樹
脂のうち、上記GPC装置によって測定された分子量分
布のピーク値が15万〜35万の範囲にある樹脂と、4
000〜6000の範囲にある樹脂とを混合して使用し
ていることが好ましい。上記ピーク値が15万〜35万
の範囲にある樹脂はMnが10万〜50万、Mwが50
万〜150万、Tgが55〜75℃、Tmが120〜1
30℃であることがより好ましい。一方、上記ピーク値
が4000〜6000の範囲にある樹脂はMnが200
0〜5000、Mwが5000〜8000、Tgが50
〜70℃、Tmが115〜125℃であることがより好
ましい。このような樹脂を使用することによって、定着
性とオフセット性を両立させることができる。
【0024】本発明のトナーに含有される、ビニル系モ
ノマーとアミノ基が四級塩化されたモノマー(本明細書
中、四級塩化アミノモノマーという)が共重合してなる
重合体(本明細書中、重合体(B)という)について、
アミノ基が四級塩化されたモノマーとしては、後述のビ
ニル系モノマーと共重合可能で、四級塩化されたアミノ
基を有するモノマーであれば、特に制限されるものでは
なく、例えば、以下の一般式(I);
【化1】 で表されるメタクリロイルオキシトリメチルアンモニウ
ムスルフェート(MTAS)等が挙げられる。
【0025】重合体(B)を構成するビニル系モノマー
としては、重合性の不飽和結合を有するモノマーであれ
ば特に制限されるものではなく、例えば、アクリルモノ
マー、スチレンモノマー、ビニルモノマー等が挙げられ
る。具体的には、アクリルモノマーとしては(メタ)ア
クリル酸、マレイン酸、イタコン酸、(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)ア
クリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ア
ミル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)ア
クリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、
(メタ)アクリル酸ベヘニル、アクリルアミド等が挙げ
られ、スチレンモノマーとしてはスチレン、o,m,p
−クロルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン等が挙げられ、ビニルモノマーとしては塩化ビニル、
酢酸ビニル等が挙げられる。これらのうち1またはそれ
以上を選択して用いられる。これらの中でも、アクリル
モノマーおよびスチレンモノマーを用いることが好まし
く、さらに好ましくはスチレンおよび(メタ)アクリル
酸アルキルエステルを用いることである。(メタ)アク
リル酸アルキルエステルとしては、炭素原子数1〜1
8、好ましくは3〜15のアルキル基を有する(メタ)
アクリル酸アルキルエステルを用いるのが好ましい。
【0026】重合体(B)を構成する上記のビニル系モ
ノマーと四級塩化アミノモノマーとの重合重量比は7:
3〜9:1、好ましくは7.2:2.8〜8.8:1.
2である。このような重合比を有する重合体(B)を用
いることにより優れた初期帯電立ち上がり性と帯電安定
性を両立することができる。四級塩化アミノモノマーが
上記比率より少ないと、得られるトナーが十分な帯電量
を保持することが困難となって初期帯電立ち上がり性が
悪化し、トナー飛散等の問題が生じる。一方、四級塩化
アミノモノマーが上記比率より多いと、重合体(B)の
トナー中での分散性が低下し、繰り返しの使用によるト
ナー帯電量の上昇が発生し、キャリアのトナーに対する
摩擦帯電能が上昇して画像の非画像部にトナーカブリが
生じる。また、上記樹脂(A)との相溶性が悪化し、樹
脂の透明性が低下する原因となる。さらには、四級塩化
アミノモノマーが上記比率より多いと、分散性が低下
し、ブロッキング性が悪化する。
【0027】上記のビニル系モノマーと四級塩化アミノ
モノマーとの重合方法については、特に制限されるもの
ではなく、公知のラジカル重合方法を採用することがで
きる。詳しくは、これらモノマーを用いて、溶液重合
法、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法等により共重
合させることができる。これら重合法の中でも、適宜の
重合開始剤の存在下、有機溶媒中で重合反応を行う溶液
重合法が適している。このときの重合開始剤としてはラ
ジカル重合反応において通常使用される公知の開始剤を
使用することができ、例えば、アゾビスイソブチロニト
リル、過酸化ベンゾイル、tert−ブチルパーベンゾ
エート、ジシクロヘキシルパーオキサイド、ジクミルパ
ーオキサイド、アゾビスメチルブチロニトリル、アゾビ
スジメチルバレロニトリル等が挙げられる。この際、用
いる溶剤としては、使用する各種モノマーに対し不活性
であれば特に制限はなく、例えば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等を例示することができる。本発明の重合
体(B)の重合方法においては上記のようにモノマーを
同時に混合して使用するため、重合体(B)はランダム
共重合体であると考えられる。
【0028】重合体(B)の含有量は上記の樹脂(A)
100重量部に対して0.2〜4.5重量部、好ましく
は0.5〜3.0重量部、より好ましくは0.7〜2.
2重量部であることが望ましい。含有量が0.2重量部
未満であると、得られるトナーの初期帯電立ち上がり性
が悪化して立ち上げ時に所望の帯電量が得られず、複写
画像上にカブリが生じ易くなる。4.5重量部を越える
と初期帯電立ち上がり性および帯電安定性が悪化し易く
なり、また付着性も悪化し易い。付着性が悪化するとト
ナーがトナーの製造装置内壁に付着し易くなり、トナー
の収率が低下する。
【0029】また、本発明のトナーに含有される、ビニ
ル系モノマーとアミノモノマーが共重合してなる重合体
(本明細書中、重合体(C)という)について、アミノ
モノマーとしては、四級塩化されていないアミノ基を有
するモノマーであって、後述のビニル系モノマーと共重
合可能であれば、特に制限されることはなく、例えば、
以下の一般式(II);
【化2】 (式中、R1は水素またはメチル基、R2およびR3はそ
れぞれ独立して水素または炭素数1〜20のアルキル
基、Xは酸素原子または窒素原子、Qはアルキレン基ま
たはアリーレン基を示す。)で表される化合物が挙げら
れる。
【0030】アミノモノマーの代表例としては、N,N
−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチ
ルアミノブチル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチ
ルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエ
チルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジ
プロピルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N,N
−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N
−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−N
−ステアリルアミノフェニル(メタ)アクリレート、p−
N,N−ジメチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p
−N,N−ジエチルアミノベンジル(メタ)アクリレー
ト、p−N,N−ジプロピルアミノベンジル(メタ)アクリ
レート、p−N,N−ジブチルアミノベンジル(メタ)アク
リレート、p−N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アク
リレート、p−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)ア
クリレート等が例示される。さらに、N,N−ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
アミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジ
メチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N
−ジエチルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−
N,N−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリルアミ
ド、p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリル
アミド、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリ
ルアミド、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)ア
クリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノベンジル(メ
タ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノベンジ
ル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピルアミノ
ベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジブチルア
ミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ラウリル
アミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N−ステア
リルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド等が例示され
る。
【0031】重合体(C)を構成するビニル系モノマー
としては、重合性の不飽和結合を有するモノマーであれ
ば特に制限されるものではなく、例えば、アクリルモノ
マー、スチレンモノマー、ビニルモノマー等が挙げられ
る。具体的には、上記の重合体(B)を構成するビニル
系モノマーと同様のモノマーを例示することができる。
【0032】上記のアミノモノマーとビニル系モノマー
における好ましい組み合わせとしては、N,N−ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレートとスチレン、N,N
−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートとメチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレートとブチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートと
ブチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレートとスチレンとメチル(メタ)アク
リレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレートとスチレンとブチル(メタ)アクリレート、
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートと
スチレンとブチルアクリレート等が挙げられる。
【0033】上記のビニル系モノマーとアミノモノマー
との重合方法については、特に制限されるものではな
く、上記の重合体(B)の重合方法と同様に、公知のラ
ジカル重合方法を採用することができる。なお、重合体
(C)の重合方法においてもモノマーを同時に混合して
使用するため、重合体(C)はランダム共重合体である
と考えられる。
【0034】重合体(C)におけるビニル系モノマーと
アミノモノマーとの重合重量比は5:5〜7.5:2.
5、好ましくは5.5:4.5〜7.2:2.8であ
る。このような重合比を有する重合体(C)を用いるこ
とにより優れた初期帯電立ち上がり性と帯電安定性を両
立することができる。アミノモノマーが上記比率より少
ないと、得られるトナーが初期から所望の帯電量を保持
することが困難となり、初期帯電立ち上がり性が悪化
し、トナー飛散の原因となる。一方、アミノモノマーが
上記比率より多いと、繰り返しの使用によってトナー帯
電量が上昇し、得られたトナーを2成分現像剤に使用し
た場合、キャリアのトナーに対する摩擦帯電能が上昇し
て画像の非画像部にトナーカブリが生じる。また、樹脂
のTgが低下し、ブロッキング性が低下し易く、また付
着性も悪化し易い。
【0035】重合体(C)の含有量は上記の樹脂(A)
100重量部に対して0.5〜4.5重量部、好ましく
は2〜3.7重量部であることが望ましい。含有量が
0.5重量部未満であると、得られるトナーの初期帯電
能が満足したレベルに到達し難い。4.5重量部を越え
ると帯電安定性が悪化して、カブリが発生し易く、また
耐熱性および付着性も悪化し易い。
【0036】本発明のトナーに含有され得る上記のよう
な重合体(B)または重合体(C)のゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィ(GPC)によって測定された重
量平均分子量(Mw)は5,000〜200,000、
好ましくは10000〜150000の範囲に存在する
ことが望ましい。当該重量平均分子量が5,000未満
では帯電立ち上がり悪く帯電分布もブロードになり、画
像ノイズが発生し、一方、200,000を越えると樹
脂Tgの上昇により定着性が低下する。
【0037】本発明の正帯電性トナーにおいては、この
ように上記の重合体(B)と重合体(C)を併用するこ
とにより、初期帯電立ち上がり性および帯電安定性の両
立を達成することが可能になると考えられる。
【0038】以上のように、上記の重合体(B)および
重合体(C)はそれぞれ樹脂(A)中に特定量含有され
ていることが好ましいが、本発明において重合体(C)
は重合体(B)より多く含有されていることがより好ま
しい。重合体(C)の含有量が重合体(B)のそれより
少ないと、帯電の安定性が低下し易くなる。
【0039】また、本発明において、重合体(B)と重
合体(C)との合計含有量は樹脂(A)100重量部に
対して1〜5重量部、好ましくは2〜4重量部であるこ
とが望ましい。当該合計含有量が1重量部より少ないと
所望の帯電レベルに到達し難い。5重量部を越えると、
帯電安定性の悪化によりカブリが発生し易い。
【0040】本発明のトナーに含有されるポリエチレン
ワックスは従来からスミア性の向上に有効とされてい
る、軟化点が100〜150℃、好ましくは110℃〜
145℃、より好ましくは120〜140℃の範囲のも
のを使用する。ポリエチレンワックスの軟化点が100
℃より低いと耐熱性が悪く、フィルミングが発生しやす
くなり、逆に150℃を越えるとスミア性が低下する。
ポリエチレンワックスは、高密度または低密度いずれの
ものを用いてもよいが、スミア性向上の観点から高密度
ポリエチレンを用いることが好ましい。
【0041】このようなポリエチレンワックスとしては
市販のハイワックス800P(三井化学社製、軟化点;
約140℃)、ハイワックス200P(三井化学社製、
軟化点;約120℃)、ハイワックス400P(三井化
学社製、軟化点;約135℃)、ハイワックス100P
(三井化学社製、軟化点;約121℃)を使用すること
ができる。
【0042】本発明に使用されるポリプロピレンワック
スは従来からオフセット性の向上に有効とされている、
軟化点が130〜160℃、好ましくは140〜155
℃、より好ましくは145〜155℃の範囲のものを使
用する。軟化点が130℃より低いと耐熱性が低下する
のみならず、フィルミングを発生し易くなる。一方、1
60℃より高いとオフセット性が低下する。併用するポ
リエチレンワックスの軟化点より高い軟化点を有するポ
リプロピレンワックス、好ましくはその差が25℃以内
のポリエチレンワックスを使用することにより、高温オ
フセットが有効に防止される。
【0043】このようなポリプロピレンワックスとして
は市販のビスコール660P(三洋化成社製、軟化点;
約145℃)、ビスコール330P(三洋化成社製、軟
化点;約152℃)、ビスコール550P(三洋化成社
製、軟化点;約150℃)、ビスコールTS200(三
洋化成社製、軟化点;約145℃)を使用することがで
きる。
【0044】ポリエチレンワックスおよびポリプロピレ
ンワックスの合計含有量は樹脂(A)100重量部に対
して1〜10重量部、好ましくは2〜7重量部が適当で
ある。ポリエチレンワックスおよびポリプロピレンワッ
クスの合計含有量がこれより少ないとオフセット性、ス
ミア性が低下し、多すぎるとトナーの流動性が悪く、ま
たフィルミングが発生し易くなる。なお、本発明のトナ
ーにおいてはポリエチレンワックス、ポリプロピレンワ
ックス、上記の重合体(B)および重合体(C)の合計
含有量を9.5重量部以下、好ましくは8.5重量部以
下とすることにより、スミア性、オフセット性、フィル
ミング性、初期帯電立ち上がり性および帯電安定性だけ
でなく、耐熱性および付着性にも優れたトナーとするこ
とができる。
【0045】また、ポリプロピレンワックス(PP)と
ポリエチレンワックス(PE)との含有重量比(PP:
PE)は20:1〜1:10、好ましくは20:1〜
1:1、より好ましくは20:1〜3:1であることが
望ましい。ポリエチレンワックスの含有重量比がこれよ
り少ないとスミア性が低下し、多いとオフセット性が低
下し易くなる。
【0046】ポリエチレンワックスおよびポリプロピレ
ンワックスはこれらの合計含有量および含有重量比等が
上記範囲内になるよう含有されていることが望ましい
が、ポリエチレンワックスは樹脂(A)100重量部に
対して0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜4.5重
量部、より好ましくは0.5〜3重量部、ポリプロピレ
ンワックスは樹脂(A)100重量部に対して1〜10
重量部、好ましくは1.5〜7重量部、より好ましくは
3〜5重量部含有されていることがより望ましい。
【0047】さらに本発明のトナーには、トナーに通常
用いられる着色剤、磁性粉、流動化剤、クリーニング剤
を適宜配合することができる。
【0048】本発明のトナーに使用される着色剤は特に
限定されるものではなく、従来電子写真で使用されてき
た着色剤を用いることができ、以下のものが例示でき
る。黒色顔料としては、カーボン・ブラック、酸化銅、
二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、フェライ
ト、マグネタイトなどを使用することができる。黄色顔
料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色
酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイ
エロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、
バンザーイエローG、バンザーイエロー10G、ベンジ
ジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイ
エローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラ
ジンレヘーキなどを使用することができる。
【0049】赤色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデン
オレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオ
レンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアント
オレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブ
リリアントオレンジGK、ベンガラ、カドミウムレッ
ド、鉛丹、パーマネントレッド4R、リソールレッド、
ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、レーキレッド
C、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオ
シンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、
ブリリアントカーミン3B、パーマネントオレンジGT
R、バルカンファストオレンジGG、パーマネントレッ
ドF4RH、パーマネントカーミンFBなどを使用する
ことができる。青色顔料としては、紺青、コバルトブル
ー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、
フタロシアニンブルーなどを使用することができる。な
お、これらの着色剤の含有量も特に限定的ではないが、
通常、樹脂(A)100重量部に対して1〜20重量
部、好ましくは3〜15重量部になるようにする。
【0050】磁性粉としては、鉄粉、酸化鉄粉、フェラ
イト、ニッケル等を使用できる。
【0051】流動化剤を用いる場合には、シリカ微粒
子、二酸化チタン微粒子、アミルナ微粒子、フッ化マグ
ネシウム微粒子、炭化ケイ素微粒子、炭化ホウ素微粒
子、炭化チタン微粒子、炭化ジルコニウム微粒子、窒化
ホウ素微粒子、窒化チタン微粒子、窒化ジルコニウム微
粒子、マグネタイト微粒子、二硫化モリブデン微粒子、
ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸マグネ
シウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子等を使用するこ
とができる。なお、これらの微粒子は、シランカップリ
ング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコー
ンオイル等で疎水化処理して用いることが望ましい。流
動化剤の量は、トナー100重量部に対して0.05〜
5重量部、好ましくは0.1〜3重量部用いることが望
ましい。
【0052】また、クリーニング剤として乳化重合、ソ
ープフリー乳化重合、非水分散重合等の湿式重合法また
は気相法等により造粒したスチレン系、アクリル系、メ
タクリル系、ベンゾグアナミン、シリコーン、テフロ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の各種の有機微粒
子を単独あるいは組み合わせて用いることができる。
【0053】本発明のトナーは従来から知られている方
法、例えば上記の樹脂(A)、重合体(B)、重合体
(C)、ポリプロピレンワックスおよびポリエチレンワ
ックスに加えて、上記の着色剤およびその他の所望の添
加剤を所定量添加して混合し、溶融、混練したあと、粉
砕、分級することにより得られる。
【0054】このようにして得られる本発明のトナーの
体積平均粒径は6〜10μm、好ましくは7〜9μmに
制御されていることが好ましい。
【0055】このようにして得られた本発明の正帯電性
トナーはスミア性、オフセット性、フィルミング性、初
期帯電立ち上がり性および帯電安定性に優れている。本
発明のトナーを用いると複写画像上にカブリやフィルミ
ング等のノイズが発生しにくい。また、本発明において
はポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、重
合体(B)および重合体(C)の含有量を調整すること
により、さらに耐熱性および付着性に優れたトナーを提
供することができる。
【0056】本発明のトナーは、キャリアを使用しない
1成分現像剤、キャリアとともに使用する2成分現像剤
のいずれにおいても使用可能であるが、2成分現像剤と
して使用することが好ましい。本発明のトナーとともに
使用するキャリアとしては、公知のキャリアを使用する
ことができ、例えば、鉄粉、フェライト等の磁性粒子よ
りなるキャリア、磁性粒子表面を樹脂等の被覆剤で被覆
したコートキャリア、あるいはバインダー樹脂中に磁性
体微粉末を分散してなる分散型キャリア等いずれも使用
可能である。このようなキャリアとしては体積平均粒径
が15〜100μm、好ましくは20〜80μmのもの
が好適である。本発明において好ましいキャリアは、ト
ナーに対する荷電点、即ち表面に負帯電性の樹脂が存在
するキャリアである。このような樹脂としてはポリエス
テル系樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、
テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン等の含フッ
素ビニル系単量体の単独重合体あるいは他のビニル系単
量体との共重合体等の含フッ素系樹脂等が挙げられる。
特に磁性粒子表面でオレフィン単量体を直接重合させる
ことによりポリオレフィン系樹脂被覆層を形成したキャ
リア、あるいはポリエステル樹脂中に磁性体微粉末を分
散してなるキャリアが、本発明のトナーとの組み合わせ
において帯電性の観点から好ましい。以下の実施例にお
いて本発明をより詳細に説明する。
【0057】
【実施例】(重合体B1〜B5の製造)1リットルの4
つ口コルベンに、スチレン(ST)85重量部、メタク
リル酸ブチル(BMA)10重量部、前記一般式(I)
で表されるメタクリロイルオキシトリメチルアンモニウ
ムスルフェート(MTAS)5重量部、トルエン50重
量部およびアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)
0.5重量部を加え、溶解させた後、窒素気流下、80
℃で6時間反応させ、重合を行った。次に、トルエンを
留去した後、180〜190℃で40〜50mmHgに
減圧し、揮発成分を完全に除去した。得られた重合物は
無色透明の固体で、ガラス転移点(Tg)67℃、重量
平均分子量(Mw)45,000であり、この重合物を
重合体B1とした。また、表1に示す化合物を表記した
量だけ用いたこと以外、重合体B1の製造方法と同様に
して、重合体B2〜B5を得た。これらのTgおよびM
wを表1にまとめて示す。なお、Mwはゲルパーミエー
ションクロマトグラフィ(GPC)によって測定した。
【0058】
【表1】
【0059】(重合体C1〜C5の製造)1リットルの
4つ口コルベンに、スチレン(ST)90重量部、ジメ
チルアミノエチルメタクリレート(DMAM)10重量
部、トルエン50重量部およびアゾビスイソブチロニト
リル(AIBN)0.5重量部を加え、溶解させた後、
窒素気流下、80℃で6時間反応させ、重合を行った。
次に、トルエンを留去した後、180〜190℃で40
〜50mmHgに減圧し、揮発成分を完全に除去した。
得られた重合物は無色透明の固体で、ガラス転移点(T
g)72℃、重量平均分子量(Mw)60,000であ
り、この重合物を重合体C1とした。また、表2に示す
化合物を表記した量だけ用いたこと以外、重合体C1の
製造方法と同様にして、重合体C2〜C5を得た。これ
らのTgおよびMwを表2にまとめて示す。なお、Mw
はゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)に
よって測定した。
【0060】
【表2】
【0061】 実施例1 重量部 ・スチレン−アクリル酸ブチル−メタクリル酸ブチル共重合体樹脂 50 (重合重量比65:10:25、分子量分布ピーク値=4500) ・スチレン−アクリル酸ブチル−メタクリル酸ブチル−メタクリル酸共重合体 樹脂 50 (重合重量比60:10:28:2、分子量分布ピーク値=150000) ・カーボンブラック(REGAL330;キャボット社製) 7 ・ポリプロピレンワックス(PP) 3.5 (ビスコール660P;三洋化成社製、軟化点145℃) ・ポリエチレンワックス(PE) 0.5 (ハイワックス800P;三井化学社製、軟化点140℃) ・上記重合体B3 1.0 ・上記重合体C3 2.5 ・磁性粉(マグネタイトBR−605;チタン工業社製) 2 以上の原料をヘンシェルミキサーで充分混合した後、2
軸押出混練機で混練し、冷却した。次に、混練物を粗粉
砕した後、さらにジェット粉砕機で微粉砕し、風力分級
機により分級して、体積平均粒径8μmのトナー粒子を
得た。得られたトナー粒子100重量部に疎水性シリカ
(R974;日本アエロジル社製)を0.2重量部外添
・混合してトナーを得た。
【0062】実施例2〜15および比較例1〜11 ぞれぞれの実施例および比較例において、表記した重合
体BおよびC、ポリプロピレンワックス(PP)および
ポリエチレンワックス(PE)を表記した量だけ用いた
こと以外、実施例1と同様にして、トナーを得た。
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】上記の実施例および比較例で得られたトナ
ーを、以下の評価方法にしたがって、スミア性、オフセ
ット性、フィルミング性、初期帯電立ち上がり性、帯電
安定性、耐熱性(ブロッキング性)および付着性の各特
性について評価した。結果を表3および4にまとめて示
した。なお、以下の評価においては、トナーを後述のキ
ャリアと重量比(トナー/キャリア)5/95で混合し
て得られた現像剤を用いた。
【0066】〔評価方法〕 (1)スミア性 現像剤を複写機(EP4050:ミノルタ社製)を使用
して複写紙上に定着させた後、別の未使用の複写紙を先
に得られた複写画像が形成された用紙とこすり併せて、
その未使用複写紙の汚れ具合を観察し、以下のようにラ
ンク付けを行なった。 ○:殆ど汚れが目立たなかった。 △:若干汚れが観察されたが実用上問題がなかった。 ×:全紙面に汚れがみられた。
【0067】(2)オフセット性 定着ローラ温度を変化させ得るよう改造した上記複写機
を用いて複写する際、定着ローラ温度を240℃近辺ま
で上昇させて行き、オフセットの発生する温度により以
下の通りランク付けを行なった。 ○:240℃未満でオフセットは発生しなかった。 △:230℃未満でオフセットは発生しなかった。 ×:220℃未満でオフセットが発生した。
【0068】(3)フィルミング性 上記複写機(EP4050:ミノルタ社製)を使用して
連続5万枚を複写した後、ハーフトーン画像を画出しす
るとともに感光体を観察し、以下のようにランク付けを
行なった。定着ローラ温度は190℃であった。 ○:画像の汚れ、感光体へのトナー成分付着がともにな
かった。 △:感光体表面の一部がうっすらとくもっているが、画
像の乱れがなかった。 ×:感光体全体がくもっており、更に画像が乱れてい
た。
【0069】(4)初期帯電立ち上がり性 現像剤30gを50ccのポリ瓶に入れた。ポリ瓶を毎
分120rpmで回転する架台に乗せて3分後、10分
後、30分後におけるトナーの帯電量(μC/g)を測
定し、以下のようにランク付けした。 ○:3分で帯電量が飽和領域に達した。 △:10分で帯電量が飽和領域に達した。 ×:30分たっても帯電量は飽和せず、なお上昇が見ら
れ安定しなかった。
【0070】なお、帯電量を測定するにあたっては、精
密天秤で計量した現像剤1gを図1に示す帯電量測定装
置の導電性スリーブ(1)の表面全体に均一になるよう
に載せると共に、この導電性スリーブ(1)内に設けら
れたマグネットロール(2)の回転数を100rpmに
セットした。そしてバイアス電源(3)よりバイアス電
圧をトナーの帯電電位と同極性に2KV印加し、円筒電
極(4)における電位Vmを読み取ると共に、導電性ス
リーブ(1)からの円筒電極(4)に付着したトナーの
重量を精密天秤で計量して、各トナーの平均帯電量(μ
C/g)を求めた。
【0071】(5)帯電安定性 現像剤を複写機(EP9765:ミノルタ社製)に装填
し、1000枚および10000枚後の複写後のトナー
帯電量を測定した。帯電量の変化を以下のようにランク
付けした。帯電量の測定は上述と同様に図1に示す帯電
量測定装置を用いて行った。 ○:帯電量の振れ幅が3μC/g未満であった。 △:帯電量の振れ幅が3μC/g以上5μC/g未満で
あった。 ×:帯電量の振れ幅が5μC/g以上であった。
【0072】(6)耐熱性(ブロッキング性) トナー10gを50℃の高温下に24hr放置した後、
そのトナーを目視で確認することにより行なった。 ○:凝集物は全く見られなかった。 △:凝集物が10個未満見られた。 ×:凝集物が10個以上見られた。
【0073】(7)付着性 トナーを試作するにあたり、各装置に付着したトナー量
を投入量と総回収量から算出した。 ○:付着量は投入量の5%未満であった。 △:付着量は投入量の10%未満であった。 ×:付着量は投入量の10%以上であった。
【0074】(キャリアの製造)実施例および比較例の
トナーを評価するために使用したキャリアは次のように
して製造した。 キャリア配合成分: ポリエステル樹脂 100重量部 (数平均分子量:5000、重量平均分子量:115000、 ガラス転移点:67℃、軟化点:123℃) フェライト微粒子 500重量部 (MFP−2、TDK社製) 分散剤 コロイダルシリカ 3重量部 (アエロジル#200、日本アエロジル社製) 上記配合成分をヘンシェルミキサーで十分混合した後、
二軸押出混練機にて溶融混練後、冷却し、粗粉砕した
後、ジェットミルで微粉砕し、さらに、風力分級機を用
いて分級して体積平均粒径60μmの、電気抵抗値5.
8×1013Ω・cmの分散型キャリアを得た。
【0075】
【発明の効果】実施例および比較例からわかるように、
本発明の正帯電性トナーは優れたスミア性、オフセット
性、フィルミング性、初期帯電立ち上がり性および帯電
安定性を示し、多数枚印刷後も複写画像上にカブリやフ
ィルミングがほとんど発生しない。また、ポリエチレン
ワックス、ポリプロピレンワックス、重合体(B)およ
び重合体(C)の含有量を調整することにより、さらに
耐熱性および付着性にも優れたトナーを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 帯電量測定装置。
【符号の説明】
1:導電性スリーブ、2:マグネットロール、3:バイ
アス電源、4:円筒電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西原 良和 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 福田 洋幸 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA06 CA04 CA13 CA14 CA28 DA03 DA06 EA03 EA07 EA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)正荷電因子を含まないバインダー
    樹脂、 (B)ビニル系モノマーとアミノ基が四級塩化されたモ
    ノマーが重合重量比7:3〜9:1で共重合してなる重
    合体、 (C)ビニル系モノマーとアミノモノマーが重合重量比
    5:5〜7.5:2.5で共重合してなる重合体、およ
    び (D)ポリプロピレンワックスとポリエチレンワックス
    を含んでなる正帯電性トナー。
  2. 【請求項2】 ポリプロピレンワックスとポリエチレン
    ワックスの含有重量比が20:1〜1:10である請求
    項1に記載の正帯電性トナー。
  3. 【請求項3】 ポリプロピレンワックスとポリエチレン
    ワックスの含有重量比が20:1〜3:1である請求項
    1または2に記載の正帯電性トナー。
  4. 【請求項4】 ポリプロピレンワックスの軟化点が13
    0℃〜160℃、ポリエチレンワックスの軟化点が10
    0〜150℃であり、ポリプロピレンワックスの軟化点
    がポリエチレンワックスの軟化点より高い事を特徴とす
    る請求項1〜3いずれかに記載の正帯電性トナー。
  5. 【請求項5】 バインダー樹脂(A)がスチレン・アク
    リル系共重合体樹脂であり、1〜10KOHmg/gの
    酸価を有する事を特徴とする請求項1〜4いずれかに記
    載の正帯電性トナー。
  6. 【請求項6】 重合体(B)と重合体(C)との合計含
    有量が樹脂(A)100重量部に対して1〜5重量部で
    あり、重合体(C)の含有量が重合体(B)の含有量よ
    り多い事を特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の正
    帯電性トナー。
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