JP2000245355A - 魚腸骨処理物の製造方法 - Google Patents
魚腸骨処理物の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 魚臭の発生を防止しつつ、良質のタンパク質
を有し、かつ、魚油の除去率が高い魚腸骨処理物の製造
方法の提供を目的とするものである。 【解決手段】 魚腸骨を主とする水産物原料を冷凍する
冷凍工程2、前記原料を冷凍状態で破砕及び摩砕するペ
ースト化工程3、前記ペースト化工程3後のペースト状
の原料を加熱する加熱工程4、前記加熱工程4後のペー
スト状の原料を固液分離する分離工程5及び前記分離工
程5後のペースト状の原料を魚腸骨処理物に加工する加
工工程6を含むことを特徴とする。
を有し、かつ、魚油の除去率が高い魚腸骨処理物の製造
方法の提供を目的とするものである。 【解決手段】 魚腸骨を主とする水産物原料を冷凍する
冷凍工程2、前記原料を冷凍状態で破砕及び摩砕するペ
ースト化工程3、前記ペースト化工程3後のペースト状
の原料を加熱する加熱工程4、前記加熱工程4後のペー
スト状の原料を固液分離する分離工程5及び前記分離工
程5後のペースト状の原料を魚腸骨処理物に加工する加
工工程6を含むことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚腸骨を主とする
水産物原料から飼料、肥料、油などの魚腸骨処理物を製
造する魚腸骨処理物の製造方法に関するものである。
水産物原料から飼料、肥料、油などの魚腸骨処理物を製
造する魚腸骨処理物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水産加工工場、魚市場、魚類を扱う店舗
等から毎日多量の魚腸骨が発生する。かかる魚腸骨と
は、生鮮魚類から魚肉を採取した後の、頭部、骨、皮、
ヒレ、尾などの「アラ」と内蔵とからなる水産加工残査
である。これらの残査には、油脂やタンパク質などが豊
富に含まれているため、回収処理して飼料や肥料などと
して有効利用することができる。
等から毎日多量の魚腸骨が発生する。かかる魚腸骨と
は、生鮮魚類から魚肉を採取した後の、頭部、骨、皮、
ヒレ、尾などの「アラ」と内蔵とからなる水産加工残査
である。これらの残査には、油脂やタンパク質などが豊
富に含まれているため、回収処理して飼料や肥料などと
して有効利用することができる。
【0003】現在知られている魚腸骨の処理方法として
は、以下の示す方法がある。すなわち、 (A)水産物原料を加熱処理した後、固液分離して魚粉
と魚油とを製造する方法がある。この方法は、水産物原
料を破砕機で適当な大きさに破砕し、蒸煮装置「クッカ
ー」で加熱処理し、その後圧搾機で固体成分(ペースト
状を含む。以下同じ)と液体成分とに分離し、その固体
成分は乾燥、粉砕、粒度調整により魚粉とし、一方、液
体成分は油水分離器で水分と魚油とに分離するものであ
る。良質の魚粉は魚油を10%以下として魚油の酸化に
よる魚粉の変質を防止しており、また魚油の一部は蒸煮
装置や乾燥機用の燃料として利用される。
は、以下の示す方法がある。すなわち、 (A)水産物原料を加熱処理した後、固液分離して魚粉
と魚油とを製造する方法がある。この方法は、水産物原
料を破砕機で適当な大きさに破砕し、蒸煮装置「クッカ
ー」で加熱処理し、その後圧搾機で固体成分(ペースト
状を含む。以下同じ)と液体成分とに分離し、その固体
成分は乾燥、粉砕、粒度調整により魚粉とし、一方、液
体成分は油水分離器で水分と魚油とに分離するものであ
る。良質の魚粉は魚油を10%以下として魚油の酸化に
よる魚粉の変質を防止しており、また魚油の一部は蒸煮
装置や乾燥機用の燃料として利用される。
【0004】(B)水産物原料を加熱処理することな
く、生のままで粉砕して肥料化する方法もある。この方
法の場合、粉砕された原料がペースト状であるため、米
ぬか等の副材料を添加して水分を調整した後、造粒、乾
燥し、ペレットとして製品化される。この方法は、原料
を加熱処理する上記(A)の方法に比べて、処理に要す
る機器の数が少なく、処理工程が簡単であり、また現在
使用用途が少ない米ぬかを有効に利用することができ
る。
く、生のままで粉砕して肥料化する方法もある。この方
法の場合、粉砕された原料がペースト状であるため、米
ぬか等の副材料を添加して水分を調整した後、造粒、乾
燥し、ペレットとして製品化される。この方法は、原料
を加熱処理する上記(A)の方法に比べて、処理に要す
る機器の数が少なく、処理工程が簡単であり、また現在
使用用途が少ない米ぬかを有効に利用することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記(A)に記載の方
法では、数多くの機器を必要とし、処理設備が複雑であ
ることから、各機器及び各機器間の移送過程で強い魚臭
が発生する。また、加熱処理前の原料の移送及び粉砕工
程で原料から出る血水及び液体成分から魚油を分離した
水分が廃液として発生する。血水の処理には、血水クッ
カーで加熱処理した後、油水分離して魚油を分離する設
備が必要となる。また水分の処理には、蒸発機で蒸発さ
せ、ソリュブルと呼ばれる水溶性タンパク質を回収する
設備が必要となる。一方、魚油は、かつては石鹸の原料
として利用されていたが、パーム油が使用されるように
なり、現在では魚油の需要が少なくなっている。そのた
め、加熱処理前の原料から出る血水や魚油を分離した水
分が、高濃度BOD含有廃液として排出されることが多
く、汚水処理設備の負荷が大きくなっている。さらに原
料の加熱処理により、タンパク質が熱変性を起こし、劣
化してしまう。
法では、数多くの機器を必要とし、処理設備が複雑であ
ることから、各機器及び各機器間の移送過程で強い魚臭
が発生する。また、加熱処理前の原料の移送及び粉砕工
程で原料から出る血水及び液体成分から魚油を分離した
水分が廃液として発生する。血水の処理には、血水クッ
カーで加熱処理した後、油水分離して魚油を分離する設
備が必要となる。また水分の処理には、蒸発機で蒸発さ
せ、ソリュブルと呼ばれる水溶性タンパク質を回収する
設備が必要となる。一方、魚油は、かつては石鹸の原料
として利用されていたが、パーム油が使用されるように
なり、現在では魚油の需要が少なくなっている。そのた
め、加熱処理前の原料から出る血水や魚油を分離した水
分が、高濃度BOD含有廃液として排出されることが多
く、汚水処理設備の負荷が大きくなっている。さらに原
料の加熱処理により、タンパク質が熱変性を起こし、劣
化してしまう。
【0006】また上記(B)に記載の方法では、原料を
生のまま使用するので、破砕工程で強い魚臭が発生す
る。また、原料を破砕しただけでは原料組織中の魚油が
十分に遊離しないためペレット中での魚油の分散が悪
く、かつ、米ぬかが約18%の油脂分を含むことから、
米ぬかがペースト中の魚油を十分に吸収できず、魚油の
集中個所が乾燥不良となる。そのため、副材料の米ぬか
は、有機溶剤で脱脂したものにする必要がある。
生のまま使用するので、破砕工程で強い魚臭が発生す
る。また、原料を破砕しただけでは原料組織中の魚油が
十分に遊離しないためペレット中での魚油の分散が悪
く、かつ、米ぬかが約18%の油脂分を含むことから、
米ぬかがペースト中の魚油を十分に吸収できず、魚油の
集中個所が乾燥不良となる。そのため、副材料の米ぬか
は、有機溶剤で脱脂したものにする必要がある。
【0007】上記(A)、(B)に記載の方法による上
述の不都合を回避すべく、本願出願人は、魚腸骨を主と
する水産物原料を冷凍し、冷凍状態で破砕及び摩砕して
ペースト化し、ペースト状の原料を用いて魚腸骨処理物
を製造する魚腸骨の処理方法について発明し、出願済み
である(特願平10−232771号)。この方法によ
ると、原料の破砕及び摩砕が容易になり、かつ原料の鮮
度が維持され、魚臭の発生を防止することができるが、
魚油の分離については考慮されていない。
述の不都合を回避すべく、本願出願人は、魚腸骨を主と
する水産物原料を冷凍し、冷凍状態で破砕及び摩砕して
ペースト化し、ペースト状の原料を用いて魚腸骨処理物
を製造する魚腸骨の処理方法について発明し、出願済み
である(特願平10−232771号)。この方法によ
ると、原料の破砕及び摩砕が容易になり、かつ原料の鮮
度が維持され、魚臭の発生を防止することができるが、
魚油の分離については考慮されていない。
【0008】本発明はこれらの不都合に鑑みてなされた
ものであり、魚臭の発生を防止しつつ、良質のタンパク
質を有し、かつ、魚油の除去率が高い魚腸骨処理物の製
造方法の提供を目的とするものである。
ものであり、魚臭の発生を防止しつつ、良質のタンパク
質を有し、かつ、魚油の除去率が高い魚腸骨処理物の製
造方法の提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた発明は、a)魚腸骨を主とする水産物原料を
冷凍する冷凍工程、b)前記原料を冷凍状態で破砕及び
摩砕するペースト化工程、c)前記ペースト化工程後の
ペースト状の原料を加熱する加熱工程、d)前記加熱工
程後のペースト状の原料を固液分離する分離工程及び
e)前記分離工程後のペースト状の原料を魚腸骨処理物
に加工する加工工程を含むことを特徴とする(請求項
1)。
になされた発明は、a)魚腸骨を主とする水産物原料を
冷凍する冷凍工程、b)前記原料を冷凍状態で破砕及び
摩砕するペースト化工程、c)前記ペースト化工程後の
ペースト状の原料を加熱する加熱工程、d)前記加熱工
程後のペースト状の原料を固液分離する分離工程及び
e)前記分離工程後のペースト状の原料を魚腸骨処理物
に加工する加工工程を含むことを特徴とする(請求項
1)。
【0010】上述のように冷凍工程及びペースト化工程
を経ることで、原料の鮮度を維持しつつ破砕及び摩砕を
容易化できる。そのため、得られるペースト状の原料は
微細化され、細胞膜が破壊される。当該手段によれば、
加熱工程によって冷凍状態のペースト状原料を解かした
後に分離工程を施すことから、微細化し細胞が破壊され
た状態のペースト状原料を固体成分と液体成分とに容易
にかつ効率よく分離でき、液体成分も魚油と水分とに高
純度に分離することができる。
を経ることで、原料の鮮度を維持しつつ破砕及び摩砕を
容易化できる。そのため、得られるペースト状の原料は
微細化され、細胞膜が破壊される。当該手段によれば、
加熱工程によって冷凍状態のペースト状原料を解かした
後に分離工程を施すことから、微細化し細胞が破壊され
た状態のペースト状原料を固体成分と液体成分とに容易
にかつ効率よく分離でき、液体成分も魚油と水分とに高
純度に分離することができる。
【0011】上記加熱工程の加熱方法として水蒸気によ
る加熱を採用すると(請求項2)、熱の伝達がマイルド
であることから、原料のタンパク質を熱変性させ、劣化
させてしまうことを低減できる。
る加熱を採用すると(請求項2)、熱の伝達がマイルド
であることから、原料のタンパク質を熱変性させ、劣化
させてしまうことを低減できる。
【0012】また上記加熱工程におけるペースト状原料
の加熱温度を、60℃以上80℃以下にすると(請求項
3)、上記タンパク質の熱変性及び劣化の防止と、固体
成分と魚油と水分の3相への分離促進とを効果的にバラ
ンスさせることができる。つまり、上記ペーストの加熱
温度が80℃を超えるとタンパク質は熱変性を起こして
しまい、一方、60℃に満たない場合は有効な分離効果
が得られないことからである。なお、上記温度範囲は、
原材料の種類や季節などによって変動させる必要がある
が、一般的には70℃付近が特に好ましい。
の加熱温度を、60℃以上80℃以下にすると(請求項
3)、上記タンパク質の熱変性及び劣化の防止と、固体
成分と魚油と水分の3相への分離促進とを効果的にバラ
ンスさせることができる。つまり、上記ペーストの加熱
温度が80℃を超えるとタンパク質は熱変性を起こして
しまい、一方、60℃に満たない場合は有効な分離効果
が得られないことからである。なお、上記温度範囲は、
原材料の種類や季節などによって変動させる必要がある
が、一般的には70℃付近が特に好ましい。
【0013】さらに、上記分離工程の固液分離に遠心分
離機を用いるとよい(請求項4)。この遠心分離機によ
れば、ペースト状原料を固体成分と液体成分とに効率よ
く分離することができ、また液体成分も魚油と水分とに
純度よく分離することができる。なお上記遠心分離機と
してデカンタ型遠心分離機を用いると(請求項5)、そ
の処理量が多く、本発明のような大量に発生する魚腸骨
の処理方法として最適である。
離機を用いるとよい(請求項4)。この遠心分離機によ
れば、ペースト状原料を固体成分と液体成分とに効率よ
く分離することができ、また液体成分も魚油と水分とに
純度よく分離することができる。なお上記遠心分離機と
してデカンタ型遠心分離機を用いると(請求項5)、そ
の処理量が多く、本発明のような大量に発生する魚腸骨
の処理方法として最適である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しつつ本発
明の実施の形態を詳説する。図1は本発明の一実施形態
に係る魚腸骨処理物の製造方法を示すフロー図である。
当該魚腸骨処理物の製造方法は、図1に示すように、前
処理工程1、冷凍工程2、ペースト化工程3、加熱工程
4、分離工程5及び魚腸骨処理物加工工程6を含む。
明の実施の形態を詳説する。図1は本発明の一実施形態
に係る魚腸骨処理物の製造方法を示すフロー図である。
当該魚腸骨処理物の製造方法は、図1に示すように、前
処理工程1、冷凍工程2、ペースト化工程3、加熱工程
4、分離工程5及び魚腸骨処理物加工工程6を含む。
【0015】前処理工程1は、搬入工程、異物除去工
程、充填工程などの細工程からなる。搬入工程として
は、水産加工工場等から収集された魚腸骨を主体とする
水産物原料がコンベア等によって順次搬送される。この
とき、原料から出た血水は、高BOD濃度の液であるた
め、そのまま外部に排出することなく、ポンプ等を用い
てタンクに貯留する。
程、充填工程などの細工程からなる。搬入工程として
は、水産加工工場等から収集された魚腸骨を主体とする
水産物原料がコンベア等によって順次搬送される。この
とき、原料から出た血水は、高BOD濃度の液であるた
め、そのまま外部に排出することなく、ポンプ等を用い
てタンクに貯留する。
【0016】異物除去工程は、コンベア等で順次搬送さ
れる原料から、金属探知器等によって、混入している金
属片、プラスチック、布、繊維屑及びその他の異物を除
去するものである。また充填工程は、その後の工程での
作業の容易性等を考慮し、一定量の原料を所定容量の複
数の容器(パン)へ充填する工程であり、原料は小分け
されて次工程に搬送される。
れる原料から、金属探知器等によって、混入している金
属片、プラスチック、布、繊維屑及びその他の異物を除
去するものである。また充填工程は、その後の工程での
作業の容易性等を考慮し、一定量の原料を所定容量の複
数の容器(パン)へ充填する工程であり、原料は小分け
されて次工程に搬送される。
【0017】上述の前処理工程1を経た原料は冷凍工程
2に移され、冷蔵庫などにおいて原料を−5℃以下まで
冷凍、凍結させる。冷凍した原料は、次工程のペースト
化工程3での粉砕のために容器からブロック状に取り出
される。かかる取り出し作業は、原料が凍結しているた
め、容器を反転し、原料を受け台に落とすこと等によ
る。
2に移され、冷蔵庫などにおいて原料を−5℃以下まで
冷凍、凍結させる。冷凍した原料は、次工程のペースト
化工程3での粉砕のために容器からブロック状に取り出
される。かかる取り出し作業は、原料が凍結しているた
め、容器を反転し、原料を受け台に落とすこと等によ
る。
【0018】ペースト化工程3は、ブロック状の原料を
冷凍状態でペースト化する工程であり、破砕工程と摩砕
工程とに分けられる。この破砕工程は、原料ブロックを
破砕機(ブロックカッター)でチップ状に破砕する工程
である。また摩砕工程は、チップ状の原料を摩砕機で摩
砕し、微細化してペースト化する工程であり、2機の摩
砕機を装備して粗挽き摩砕工程と細挽き摩砕工程とを有
することもある。かかるペースト化工程3で得られるペ
ースト状原料は、微細化し、細胞が破壊されているが、
冷凍状態は維持されており、その粒径はペースト状原料
の利用目的に応じて調節する。なお、当該ペースト化工
程3において、前処理工程1で得られた血水をミキサー
等で混合してもよい。
冷凍状態でペースト化する工程であり、破砕工程と摩砕
工程とに分けられる。この破砕工程は、原料ブロックを
破砕機(ブロックカッター)でチップ状に破砕する工程
である。また摩砕工程は、チップ状の原料を摩砕機で摩
砕し、微細化してペースト化する工程であり、2機の摩
砕機を装備して粗挽き摩砕工程と細挽き摩砕工程とを有
することもある。かかるペースト化工程3で得られるペ
ースト状原料は、微細化し、細胞が破壊されているが、
冷凍状態は維持されており、その粒径はペースト状原料
の利用目的に応じて調節する。なお、当該ペースト化工
程3において、前処理工程1で得られた血水をミキサー
等で混合してもよい。
【0019】加熱工程4は、ペースト化工程3で得られ
たペースト状原料を所定の温度に加熱する工程である。
この加熱工程4でペースト状原料を加熱する温度として
は、60℃以上80℃以下とされており、65℃以上7
5℃以下が特に好適である。これは、加熱温度が80℃
以下であると、原料に含まれるタンパク質が熱変性を起
こすこともなく、良質の素性を維持することができ、一
方、加熱温度を60℃以上にすると、後の分離工程5で
の固液分離効率が上昇するからである。また、原材料で
ある水産物原料の種類によって、タンパク質が熱変性を
起こす温度や、魚油の分離が容易になる温度が異なるた
め、原材料の種類によって加熱工程の上記温度範囲を変
更する必要がある。同様に、季節などによる周囲の温度
の違いによっても、上記温度範囲を変更する必要があ
る。
たペースト状原料を所定の温度に加熱する工程である。
この加熱工程4でペースト状原料を加熱する温度として
は、60℃以上80℃以下とされており、65℃以上7
5℃以下が特に好適である。これは、加熱温度が80℃
以下であると、原料に含まれるタンパク質が熱変性を起
こすこともなく、良質の素性を維持することができ、一
方、加熱温度を60℃以上にすると、後の分離工程5で
の固液分離効率が上昇するからである。また、原材料で
ある水産物原料の種類によって、タンパク質が熱変性を
起こす温度や、魚油の分離が容易になる温度が異なるた
め、原材料の種類によって加熱工程の上記温度範囲を変
更する必要がある。同様に、季節などによる周囲の温度
の違いによっても、上記温度範囲を変更する必要があ
る。
【0020】また加熱工程4におけるペースト状原料の
加熱方法としては、ペースト状原料を混ぜつつ水蒸気と
間接的に熱交換させることによる。水蒸気による加熱
は、熱伝達が緩やかであり、加熱温度の上限の調節が容
易になり、タンパク質の熱変性の防止が促進できる。
加熱方法としては、ペースト状原料を混ぜつつ水蒸気と
間接的に熱交換させることによる。水蒸気による加熱
は、熱伝達が緩やかであり、加熱温度の上限の調節が容
易になり、タンパク質の熱変性の防止が促進できる。
【0021】分離工程5は、加熱工程4で所定の温度に
加熱されたペースト状原料を固液分離する工程であり、
具体的には、遠心分離機により固体成分と液体成分とに
分離し、液体成分中でも魚油と水分とに分離する。上述
のペースト化工程3によって細胞破壊されているので、
70%以上の魚油を分離することができる。当該分離工
程5で用いる遠心分離機としては、連続処理が可能で、
処理量が大きいデカンタ型遠心分離機が好適である。な
お当該分離工程5で分離された魚油は、後工程の魚腸骨
処理物加工工程6において乾燥等の燃料として使用する
ことで、燃料費を節約することができる。
加熱されたペースト状原料を固液分離する工程であり、
具体的には、遠心分離機により固体成分と液体成分とに
分離し、液体成分中でも魚油と水分とに分離する。上述
のペースト化工程3によって細胞破壊されているので、
70%以上の魚油を分離することができる。当該分離工
程5で用いる遠心分離機としては、連続処理が可能で、
処理量が大きいデカンタ型遠心分離機が好適である。な
お当該分離工程5で分離された魚油は、後工程の魚腸骨
処理物加工工程6において乾燥等の燃料として使用する
ことで、燃料費を節約することができる。
【0022】魚腸骨処理物加工工程6は、上記分離工程
5で魚油が分離されたものを原料として、飼料や肥料な
どの魚腸骨処理物を製造する工程である。当該魚腸骨処
理物加工工程6は製造する魚腸骨処理物の種類によって
異なり、例えばペレットとする場合は造粒工程、乾燥工
程等が必要である。
5で魚油が分離されたものを原料として、飼料や肥料な
どの魚腸骨処理物を製造する工程である。当該魚腸骨処
理物加工工程6は製造する魚腸骨処理物の種類によって
異なり、例えばペレットとする場合は造粒工程、乾燥工
程等が必要である。
【0023】上述の魚腸骨処理物の製造方法によれば、
加熱工程4までは原料が冷凍状態であり、鮮度が維持で
きることから、魚臭の発生が低減される。また、加熱工
程4及び分離工程5によって魚油が効率よく分離でき、
かつ、タンパク質の熱変性が防止されることから、品質
の高い魚腸骨処理物が製造できる。
加熱工程4までは原料が冷凍状態であり、鮮度が維持で
きることから、魚臭の発生が低減される。また、加熱工
程4及び分離工程5によって魚油が効率よく分離でき、
かつ、タンパク質の熱変性が防止されることから、品質
の高い魚腸骨処理物が製造できる。
【0024】なお、本発明に係る魚腸骨処理物の製造方
法は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、
前処理工程1で得られた血水は魚腸骨処理物加工工程6
で原料と混合してもよい。また、魚腸骨処理物加工工程
6で原料に米ぬかなどの副材料を添加し、機能を付加し
た魚腸骨処理物を製造することも可能である。さらに魚
腸骨処理物加工工程6でペースト状原料にほとんど加工
を加えず、単に袋詰め等を施し、魚腸骨処理物とするこ
とも可能である。
法は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、
前処理工程1で得られた血水は魚腸骨処理物加工工程6
で原料と混合してもよい。また、魚腸骨処理物加工工程
6で原料に米ぬかなどの副材料を添加し、機能を付加し
た魚腸骨処理物を製造することも可能である。さらに魚
腸骨処理物加工工程6でペースト状原料にほとんど加工
を加えず、単に袋詰め等を施し、魚腸骨処理物とするこ
とも可能である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の魚腸骨処
理物の製造方法によれば、以下に示す効果がある。すな
わち、 (1)冷凍工程の採用により、臭気発生個所の減少及び
臭気濃度の低減化を図ることができる。また取り除いた
魚油は、後工程の乾燥などの燃料として有効に使用する
ことができる。さらに、水分を蒸発させれば廃液が排出
されない方法になり、従来の魚腸骨の処理工程で必要で
あった高濃度BOD含有廃液の処理を不要にすることが
できる。従って、当該魚腸骨処理物の製造方法によれ
ば、環境改作を小規模化することができる。
理物の製造方法によれば、以下に示す効果がある。すな
わち、 (1)冷凍工程の採用により、臭気発生個所の減少及び
臭気濃度の低減化を図ることができる。また取り除いた
魚油は、後工程の乾燥などの燃料として有効に使用する
ことができる。さらに、水分を蒸発させれば廃液が排出
されない方法になり、従来の魚腸骨の処理工程で必要で
あった高濃度BOD含有廃液の処理を不要にすることが
できる。従って、当該魚腸骨処理物の製造方法によれ
ば、環境改作を小規模化することができる。
【0026】(2)魚油をほとんど取り除くことができ
ることから、製造の結果物たる魚腸骨処理物を魚油の含
有率の低い高品質なものにすることができる。また、水
産物原料を加熱処理した後に魚粉を製造する従来の上記
(A)の方法と比較して、タンパク質の素性がよくで
き、この点でも高品質なものにできる。
ることから、製造の結果物たる魚腸骨処理物を魚油の含
有率の低い高品質なものにすることができる。また、水
産物原料を加熱処理した後に魚粉を製造する従来の上記
(A)の方法と比較して、タンパク質の素性がよくで
き、この点でも高品質なものにできる。
【0027】(3)当該製造方法によれば、魚腸骨の鮮
度管理が可能であるため、腐敗により廃棄せざるを得な
かった材料をも原料として利用することができる。
度管理が可能であるため、腐敗により廃棄せざるを得な
かった材料をも原料として利用することができる。
【0028】(4)魚油の含有量が低いことから、副材
料として米ぬか等を添加した場合、均一に混合しやす
く、乾燥も均一になる。
料として米ぬか等を添加した場合、均一に混合しやす
く、乾燥も均一になる。
【0029】(5)高純度の魚油が精製できるため、魚
油の幅広い有効活用を図ることができる。特に、原材料
としてマグロのみを使用した場合、今日健康食品として
注目されているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA
(エイコサペンタエン酸)を精製することも可能にな
る。
油の幅広い有効活用を図ることができる。特に、原材料
としてマグロのみを使用した場合、今日健康食品として
注目されているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA
(エイコサペンタエン酸)を精製することも可能にな
る。
【図1】本発明の一実施形態に係る魚腸骨処理物の製造
方法を示すフロー図である。
方法を示すフロー図である。
1 前処理工程 2 冷凍工程 3 ペースト化工程 4 加熱工程 5 分離工程 6 魚腸骨処理物加工工程
Claims (5)
- 【請求項1】 魚腸骨を主とする水産物原料を冷凍する
冷凍工程、 前記原料を冷凍状態で破砕及び摩砕するペースト化工
程、 前記ペースト化工程後のペースト状の原料を加熱する加
熱工程、 前記加熱工程後のペースト状の原料を固液分離する分離
工程及び前記分離工程後のペースト状の原料を魚腸骨処
理物に加工する加工工程を含むことを特徴とする魚腸骨
処理物の製造方法。 - 【請求項2】 上記加熱工程の加熱方法は、水蒸気によ
る加熱である請求項1に記載の魚腸骨処理物の製造方
法。 - 【請求項3】 上記加熱工程におけるペーストの加熱温
度は、60℃以上80℃以下である請求項1又は請求項
2に記載の魚腸骨処理物の製造方法。 - 【請求項4】 上記分離工程の固液分離に、遠心分離機
を用いる請求項1、請求項2又は請求項3に記載の魚腸
骨処理物の製造方法。 - 【請求項5】 上記遠心分離機は、デカンタ型遠心分離
機である請求項4に記載の魚腸骨処理物の製造方法。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05220999A JP3315376B2 (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 魚腸骨処理物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP05220999A JP3315376B2 (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 魚腸骨処理物の製造方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000245355A true JP2000245355A (ja) | 2000-09-12 |
| JP3315376B2 JP3315376B2 (ja) | 2002-08-19 |
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ID=12908384
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|---|---|---|---|
| JP05220999A Expired - Fee Related JP3315376B2 (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 魚腸骨処理物の製造方法 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3315376B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004258299A (ja) * | 2003-02-26 | 2004-09-16 | Canon Inc | トナーの製造方法 |
| KR20210107563A (ko) * | 2020-12-08 | 2021-09-01 | 정진욱 | 어군용 재활용 냉동습식사료 가공방법 |
| CN117960318A (zh) * | 2024-01-25 | 2024-05-03 | 安徽金源药业有限公司 | 具有脱脂功能的油脂性保健品原料制粉装置 |
-
1999
- 1999-03-01 JP JP05220999A patent/JP3315376B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004258299A (ja) * | 2003-02-26 | 2004-09-16 | Canon Inc | トナーの製造方法 |
| KR20210107563A (ko) * | 2020-12-08 | 2021-09-01 | 정진욱 | 어군용 재활용 냉동습식사료 가공방법 |
| KR102456791B1 (ko) | 2020-12-08 | 2022-10-21 | 정진욱 | 육성어군용의 재활용냉동습식사료 가공방법 |
| CN117960318A (zh) * | 2024-01-25 | 2024-05-03 | 安徽金源药业有限公司 | 具有脱脂功能的油脂性保健品原料制粉装置 |
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| Publication number | Publication date |
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| JP3315376B2 (ja) | 2002-08-19 |
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