JP2000245360A - 植物ステロール含有乳化製剤 - Google Patents

植物ステロール含有乳化製剤

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JP2000245360A
JP2000245360A JP11057343A JP5734399A JP2000245360A JP 2000245360 A JP2000245360 A JP 2000245360A JP 11057343 A JP11057343 A JP 11057343A JP 5734399 A JP5734399 A JP 5734399A JP 2000245360 A JP2000245360 A JP 2000245360A
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plant sterol
acid
sterol
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present
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Ryuichi Kagami
龍一 各務
Yuko Yamaguchi
優子 山口
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Nisshin Oillio Group Ltd
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Nisshin Oil Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 植物ステロールの乳化性を遺憾無く発揮さ
せ、なおかつそれが配合された加工食品での結晶析出に
よる品質の低下をもたらすことなく使用できる植物ステ
ロール含有乳化製剤の提供。 【解決手段】 植物ステロールを40〜99重量%およ
び有機酸を1〜60重量%含むことを特徴とする植物ス
テロール含有乳化製剤に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は植物ステロールを含
有した製剤に関する。さらに詳しくは乳化、加熱等の加
工を行う加工食品の品質改良剤に関する。
【0002】
【従来の技術】遊離体の植物ステロールは融点が130
℃〜140℃と高いため、水はもちろんのこと各種溶剤
への溶解性も低いため食品への利用が困難である。特公
昭49−16422公報のステロールエステルは低融点
であり食品への応用性は高いが、化学合成物であり食品
衛生法上では油糧種子からの抽出物しか利用できないた
め、食品分野への利用は考えられない。なお、特開昭6
0−81200公報の方法で得られる天然のステロール
エステルは、コストが高いという欠点がある。したがっ
て、比較的容易に、安価に抽出できる遊離体のステロー
ルまたはステロールとステロールエステル混合物を利用
することが望まれている。特願平10−230644公
報では、植物ステロールをレシチンと中鎖脂肪酸トリグ
リセリド(MCT)との組み合わせた組成物となし、易
溶解性の植物ステロールとして利用すものであるが、こ
の組み合わせでは他成分が存在した場合にステロールの
結晶が析出してしまうばかりか、MCTは加水分解され
やすく加工食品の品質を劣化させる原因となる恐れがあ
る。また、特公平6−59164公報では、ステロー
ル、親油性乳化剤、油脂類を含有する水ゲル組成物は、
組成物としての安定性は良いものの、加工食品などの改
良剤として用いた場合には希釈される事によりゲルが崩
壊し、ステロール結晶の析出が生じる。また、実際の流
通上ではゲル組成物の腐敗などの保存安定性に配慮しな
ければならない等の問題がある。特開平10−1790
86等では、トコフェロールと常温で液体の乳化剤の組
み合わせで油脂への可溶化状態が得られ食品への利用が
容易になるが、利尿促進等生理的効果目的で栄養補助面
での応用性は期待できるものの、高価なトコフェロール
を含有し品質改良剤としては不要な成分でもあり、組成
物のコストに影響するので、コスト面での汎用性は充分
ではないと考える。また、加工食品など水分やアルコー
ル等を多く含む系に存在すると溶解性が低くなり、結晶
の析出が起こる。特公昭57−26732公報では、油
脂への可溶化剤として脂肪酸を用いて、ステロールを含
有する食用油脂を得ているが、油脂を含まない加工食品
への応用には触れられていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、難溶
性の植物ステロールを可溶化し、その乳化性を遺憾無く
発揮させ、かつそれが配合された加工食品での結晶析出
による品質の低下をもたらすことなく使用できる植物ス
テロール含有乳化製剤を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
達成するために、鋭意検討を重ねた結果、難溶性の植物
ステロールと有機酸を特定割合で配合した製剤として加
工食品へ添加することにより、加工食品中での植物ステ
ロール結晶の析出が起こり難いことを見出し、本発明を
完成した。すなわち本発明は、植物ステロールを40〜
99重量%および有機酸を1〜60重量%含むことを特
徴とする、植物ステロール含有乳化製剤に関する。上記
植物ステロールはカンペステロール、βシトステロー
ル、スチグマステロール、ブラシカステロールおよびそ
れらの脂肪酸エステルから選ばれる1種または2種以上で
あることが好ましい。また、上記有機酸は乳酸、リンゴ
酸、グルコン酸、グリシン、グルタミン酸から選ばれる
1種または2種以上であることが好ましい。また本発明
は、かかる植物ステロール含有乳化製剤を0.01〜3
0重量%配合してなる加工食品に関する。
【0005】
【発明の実施形態】以下本発明を詳しく説明する。本発
明で使用する植物ステロールは、生物界に広く分布する
ステロール中の植物ステロールをさし、β−シトステロ
ール、スチグマステロール、カンペステロール、ブラシ
カステロール等の混合物であるが、エステルの状態で存
在しているものもある。該フィトステロールは植物油の
脱臭工程で得られる留出物を原料として抽出、精製され
る。すなわち、留出物をアルカリを用いてけん化分解し
た後、遠心分離して得た沈殿を硫酸メタノール等でメチ
ルエステル化した後、再結晶化して得られる。なお、留
出物をメタノール、エタノール等の溶剤に濃厚に溶か
し、冷却して析出する結晶を濾取した後、再結晶化しし
たものは、植物ステロールとそのエステルの混合物とし
て得られるが、植物ステロールのエステルを含有したも
のを用いることによる本発明の乳化製剤への影響はな
い。
【0006】また本発明で使用する有機酸は、炭素数が
2〜6のモノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン
酸、アミノ酸から選ばれる1種または2種以上であるこ
とを必須とする。具体的には酢酸、乳酸、グルコン酸、
プロピオン酸、ソルビン酸等のモノカルボン酸、シュウ
酸、オキサル酢酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、酒
石酸、アジピン酸等のジカルボン酸、クエン酸等のトリ
カルボン酸、グリシン、グルタミン酸、アラニン等のア
ミノ酸が挙げられる。また、これらの有機酸を含む果
汁、醗酵乳、だし汁等も挙げられる。本発明ではこれら
を単独で使用しあるいは任意の組合せの混合物で使用し
てもさしつかえない。これらのうち好ましい有機酸とし
ては、植物ステロールの可溶化能に優れ、植物ステロー
ルに起因する優れた乳化性を発揮させることができ、か
つ食品中で生じる植物ステロールの結晶の析出を抑制で
き、さらに有機酸自体の呈味性が比較して緩和である乳
酸、リンゴ酸、グルコン酸、グリシン、グルタミン酸か
ら選ばれる1種または2種以上である。
【0007】本発明の乳化製剤は、前述のような諸原料
を用いてなるものであり、すなわち本発明は、植物ステ
ロールを40〜99重量%、好ましくは45〜85重量
%含み、有機酸を1〜60重量%、好ましくは5〜55
重量%を含む植物ステロール含有乳化製剤である。有機
酸が1重量%未満の配合では、植物ステロールを可溶化
し植物ステロールに起因する優れた乳化性を発揮させる
ことができず、なおかつ食品中で生じる植物ステロール
の結晶の析出を抑制できない。また植物ステロールが4
0重量%未満の配合では、有機酸が存在しても乳化性、
特に乳化安定性の低下が見られ好ましくない。なお、中
性脂肪が混入することによる本発明の乳化製剤への影響
はない。ここでいう中性脂肪とは、長鎖もしくは高級脂
肪酸トリグリセリドをいい、本発明において、植物ステ
ロールを使用する場合にその原料由来の通常の食用油脂
と同じ成分をさす。また、これとは別途に、任意の脂肪
酸トリグリセリド、好ましくは常温で液状のものを添加
してもなんら支障はない。
【0008】本発明の乳化製剤は、以下に述べる方法で
製造できるが、これに限定されるものではない。植物ス
テロール、有機酸を同時に攪拌、混合して均一な粉体な
いし液状物となす等の方法により、本発明の乳化製剤を
得ることができる。上記操作は全て40℃ないし75℃
程度の加温で行うことができ、攪拌処理はプロペラ、ホ
モミキサー、ブレンダー等の通常の攪拌機を用い、回転
数4,000〜8,000rpmで0.5〜3時間程度
行えばよい。
【0009】また本発明では、目的とする製剤が必要と
する性質を損なわない範囲内でデンプン、デキストリ
ン、還元澱粉糖化物、グリセリン、プロピレングリコー
ル等の多価アルコール、エタノール、エリスリトース、
キシリトース、グルコース、ガラクトース、フラクトー
ス、マンノース、ショ糖、マルトース等の糖類、ショ糖
脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチ
ン、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン
脂肪酸エステル等の乳化剤、タラガム、カラギーナン、
ローカストビーンガム、グアーガム、タマリンドガム、
キサンタンガム、アルギン酸、ゼラチン、ペクチン、ア
ラビアガム、寒天、カードラン等の増粘安定剤を添加す
ることが可能である。
【0010】かくして得られる乳化製剤は、均一な粉体
ないし液状である。該乳化製剤は、いわゆる加工食品の
乳化剤、安定剤、品質改良剤として0.01〜30重量
%、好ましくは0.1〜10重量%で使用することがで
きる。加工食品とは、パン、スポンジケーキ、クッキ
ー、ドーナツ、ケーキミクッス、ブレックファースト・
シリアルスナック、うどん、そば、マカロニ、スパゲッ
ティ等の小麦粉製品が挙げられ、ヨーグルト、チーズ、
コーヒーホワイトナー、アイスクリーム、フローズンデ
ザート等の乳製品が挙げられ、ハム、ソーセージ、ミー
トローフ、ランチョンミート、ハンバーグ等の食肉製品
が挙げられ、かまぼこ、竹輪、さつま揚げ、はんぺん、
つみれ、なると等の水産練り製品が挙げられ、ショート
ニング、マーガリン、粉末油脂、ホイップクリーム等の
油脂製品が挙げられ、乳化液状ドレッシング、マヨネー
ズ等のドレッシングが挙げられる。なお、植物ステロー
ルには血漿コレステロール低下効果があることが知られ
ており、生理的機能を期待した使用法も採用できる。
【0011】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明をより具体的に説
明するが、本発明はそれらによって限定されるものでは
ない。 製造例1 植物油脱臭流出物(植物ステロールエステル9.1%、
遊離植物ステロール11.2%)5kgに4倍量のイソ
プロピルアルコール(IPA)を加え、加温溶解、徐
冷、遠心分離を経て一次析出物を得た。この析出物にヘ
キサン2倍量を加え加温溶解し、徐冷、ろ過し、2次析
出物とろ液を得た。2次析出物に2倍量のIPAを加
え、加温溶解、徐冷、ろ過、乾燥を経て、約170gの
植物ステロール(I)(遊離植物ステロール89%)を
得た。一方、ろ液を脱溶剤したものに、2倍量のIPA
を加え加温溶解、徐冷、ろ過、乾燥し、約670gの植
物ステロール(II)(植物ステロールエステル42
%、遊離植物ステロール37%)を得た。 実施例1 グリシン(武田薬品工業(株)製)200gと、製造例
1の植物ステロール(I)800gをリボンミキサーで
攪拌混合し、乳化製剤1を得た。この乳化製剤1をソー
セージに2%添加し表1に示した配合を用い常法により
製造した。また、比較として乳化製剤1の植物ステロー
ル分のみを添加したものも製造した。製法は、チョッパ
ーでミンチした豚肩肉、他原料をカッターミキサーで混
合後、充填機を用い豚腸に腸詰めした。これをボイル
し、ソーセージを得た。得られたソーセージを−10℃
で冷凍し、これを室温で解凍しドリップの状態を確認し
た。10名のパネルを用い官能評価を行った。結果を表
1に示す。試験区は、植物ステロールの結晶析出のな
い、ドリップの少ない良好なソーセージが得られた。
【0012】
【表1】
【0013】実施例2 乳酸(武蔵野化学(株)製)100gと製造例1の植物
ステロール(II)400gをアジホモミキサーで8,
000rpm、30分攪拌して均質化された乳化製剤2
を得た。表2に示す配合にて、全卵、砂糖および乳化製
剤2(対照区は乳化製剤無添加)をホバートミキサーで
中速2分間、高速4分間攪拌する。次に薄力粉を投入
し、気泡をつぶさないようにゴムベラで攪拌する。均質
化したら溶かしたバターを加え攪拌する。できあがった
生地をセルクルに入れ、200℃で20分間オーブンで
焼成しスポンジケーキを得た。これらのスポンジケーキ
の比容積を調べた。また、10名のパネルを用い官能評
価を行った。結果を表2に示す。試験区は、対照区に比
べて、比容積が大きく、乾燥しにくい良好なスポンジケ
ーキが得られた。
【0014】
【表2】
【0015】実施例3 酢酸(協和発酵工業(株)製)150gと製造例1の植
物ステロール(I)850gをアジホモミキサーで8,
000rpm、30分攪拌し乳化剤製3を得た。表3に
示す配合にて、卵黄、ビネガー、食塩および乳化製剤
(対照は卵黄のみ)をミキサーで攪拌。サラダ油を徐々
に添加し、ミキサーで予備乳化。次にコロイドミルで乳
化し、マヨネーズタイプ乳化食品を得た。マヨネーズタ
イプ乳化食品の乳化安定性は、−15℃、1日間放置
後、室温で3時間放置後の状態および90℃、室温に2
0分間放置後の乳化状態を観察した。また、10名のパ
ネルを用い官能評価を行った。結果を表3に示す。本発
明の乳化製剤を配合したマヨネーズタイプ乳化食品は、
乳化分離することなく、乳化安定性の高いものであっ
た。
【0016】
【表3】
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、植物ステロールと有機
酸を植物ステロール含有製剤となすことにより、植物ス
テロール結晶の析出がなく、乳化剤、品質改良剤として
幅広い加工食品に植物ステロールの利用が可能となっ
た。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物ステロールを40〜99重量%およ
    び有機酸を1〜60重量%含むことを特徴とする植物ス
    テロール含有乳化製剤。
  2. 【請求項2】 植物ステロールがカンペステロール、β
    シトステロール、スチグマステロール、ブラシカステロ
    ールおよびそれらの脂肪酸エステルから選ばれる1種ま
    たは2種以上である請求項1の植物ステロール含有乳化
    製剤。
  3. 【請求項3】 有機酸が乳酸、コハク酸、リンゴ酸、グ
    ルコン酸、グリシン、グルタミン酸から選ばれる1種ま
    たは2種以上である請求項1の植物ステロール含有乳化
    製剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の植物ステロール含有乳化
    製剤を0.01〜30重量%配合してなる加工食品。
JP11057343A 1999-03-04 1999-03-04 植物ステロール含有乳化製剤 Pending JP2000245360A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005516601A (ja) * 2002-02-08 2005-06-09 ライシオ ユハテュマ オーワイジェイ 改良パスタ製品及びその製造方法
CN102352400A (zh) * 2011-10-14 2012-02-15 河北科技大学 微生物发酵植物油脂脱臭馏出物生产植物甾醇的方法

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JP2005516601A (ja) * 2002-02-08 2005-06-09 ライシオ ユハテュマ オーワイジェイ 改良パスタ製品及びその製造方法
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