JP2000247347A - 樹脂製キャップ - Google Patents

樹脂製キャップ

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JP2000247347A
JP2000247347A JP11048868A JP4886899A JP2000247347A JP 2000247347 A JP2000247347 A JP 2000247347A JP 11048868 A JP11048868 A JP 11048868A JP 4886899 A JP4886899 A JP 4886899A JP 2000247347 A JP2000247347 A JP 2000247347A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 確実なタンパーエビデント性(TE)が得ら
れ、しかも信頼性のある密封性能と容易且つ確実な易開
封性能とが両立しているキャップを提供すること。 【解決手段】 キャップ本体1のスカート部4の外面を
覆うようにキャップ本体に一体に設けられ且つ外周に開
封用タブ15を有する連続リング状部材2、キャップ本
体のスカート部に軸線方向に延びるように周方向に間隔
をおいて設けられた複数個の切り欠き11部、開封用タ
ブの反対側に設けられた連続リング状部材とスカート部
との連結部、スカート部とリング状部材との間に設けら
れた周状乃至円弧状の切断面、切断面よりも下側或いは
上側においてスカート部とリング状部材とを連結する複
数個の破断可能な橋絡部、連結部の両側から頂板部3に
延びている破断案内部16、頂板部のインナープラグの
外側に設けられ且つ前記破断案内部に接続された一対の
スコアから成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、向上したタンパーエビ
デント性、密封信頼性及び開封性との組合せを有する樹
脂製キャップに関し、より詳細には従来の金属製王冠に
代わって容器口部への打栓に用いることができ、開栓に
よってキャップが修復不可能に破壊することによって、
確実なタンパーエビデント性(TE)が得られ、しかも
信頼性のある密封性能と容易且つ確実な易開封性能とが
両立しているキャップに関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂製キャップは、一体成形が可能で、
成形性に優れると共に、可撓性にも優れているため、打
栓操作により容器口部に固定することができ、従来より
種々の形態で広く用いられている。
【0003】密封性に優れると共に、容器口部から道具
を用いずに容易に取り外すことができるようにした開封
性に優れた樹脂製キャップは、既に種々提案されてお
り、例えば特公昭51−10555号公報(公知例1)
には、スカート壁の外面に把手を備えた合成樹脂製の不
正防止蓋が開示されている。この蓋の上記把手は、スカ
ート壁の外周面とは間隔をおいて且つこれを取り囲む様
に形成されているが、完全なリングではなく円弧状であ
り、その両端部は、スカート壁の外面に強固に固定され
ている。更に、この把手の内面は、周方向に適当な間隔
をおいて形成された切断容易な複数の連結片によってス
カート壁の外面に接続されている。従って、容器に装着
されている蓋の把手を手で引っ張り上げると、上記連結
片は切断し、この把手は、その両端部でのみスカート壁
に結合した状態となり、更に把手を引っ張り上げること
により、把手が形成されていない部分(把手の両端部
間)からスカート壁がめくれ、蓋が容器から取り除かれ
るというものである。
【0004】また、本発明者らの提案にかかる特開平9
−221155号公報(公知例2)には、頂板部及びス
カート部から成り且つスカート部内面には容器口部と係
合する突起(アンダーカット部)が設けられているキャ
ップ本体、及び該キャップ本体のスカート部の外面を覆
うように該キャップ本体に一体に設けられた連続リング
状部材から成る樹脂製キャップにおいて、前記キャップ
本体のスカート部には軸線方向に延びる複数個の切り欠
きが周方向に間隔をおいて設けられ、該キャップ本体の
スカート部と該リング状部材とは切断面を介して分離し
ているが、切断面よりも上側或いは下側の複数個の破断
可能な橋絡部或いは更に連結部を介して一体に形成され
ていると共に、キャップ本体スカート部外面とリング状
部材内面とは前記切断面の部分で密着しており、該リン
グ状部材の一部には開封用タブが形成されていることを
特徴とするキャップが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記公知例1は、栓抜
等の格別の道具を必要とせずに、手による開封を可能に
し、且つ不正防止機能をも付与したプラスチックキャッ
プを提供したものとして意義深いものではあるが、密封
信頼性と易開栓性との両立の点で問題がある。即ち、上
記の把手はスカート壁の外周面と間隔をおいて且つこれ
を取り囲むように形成されているため、この把手は上記
突条によるシール効果を補強することができない。その
ため、上記突条はそれ自体で開栓のし易さと密封性の両
方を備える必要があるが、実際には、開栓性をよくする
と、密封信頼性が不満足なものとなってしまうのであ
る。
【0006】公知例2は、外周リング状部材が橋絡部を
保護して打栓操作が容易に行われると共に、橋絡部を破
断して外周リング状部材をはずすことにより、切り欠き
部を設けたスカート部が外方に広がり、手による開封も
容易に行われ、また、ある程度のタンパーエビデント機
能も有しているが、未だ密封保持性と易開栓性との両立
の点で、またタンパーエビデント機能の点でも改善の余
地が残されている。
【0007】すなわち、外周リング状部材の厚みには、
密封保持性と成形性との両立に関して一定の範囲があ
り、この厚みが厚すぎるとスカート部内面の突起部(ア
ンダーカット部)を型抜きすることが困難となり、一方
外周リング状部材の厚みが薄すぎると、前記突起部で容
器口部を保持する力が不十分となって、密封保持性が不
十分となりやすい。このようにして、外周リング状部材
の厚みは一定の範囲に定められるわけであるが、この場
合、スカートの切り欠き部では、突起部も切り欠かれて
いるため、この切り欠き部乃至その近傍での容器口部の
保持力が不十分となりやすいという問題がある。
【0008】また、開封が既に行われている場合には、
橋絡部が破断されており、リング状部材を自由に上下で
きるので、これにより既に開封されていることを知るこ
とができるが、更にタンパーエビデント性を向上するこ
とが望まれている。
【0009】本発明の目的は、上記従来技術の問題が解
消され、向上したタンパーエビデント性、密封信頼性及
び開封性との組合せを有する樹脂製キャップ、特に従来
の金属製王冠に代わって容器口部への打栓に用いること
ができ、開栓によってキャップが修復不可能に破壊する
ことによって、確実なタンパーエビデント性(TE)が
得られ、しかも信頼性のある密封性能と容易且つ確実な
易開封性能とが両立しているキャップを提供するにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、頂板部
及びスカート部から成り、スカート部内面には容器口部
と係合する突起部が形成され、且つ頂板部内面には容器
口部に挿入されるインナープラグが設けられているキャ
ップ本体、該キャップ本体のスカート部の外面を覆うよ
うに該キャップ本体に一体に設けられ且つ外周に開封用
タブを有する連続リング状部材、前記キャップ本体のス
カート部に軸線方向に延びるように周方向に間隔をおい
て設けられた複数個の切り欠き部、開封用タブの反対側
に設けられた連続リング状部材とスカート部との連結
部、スカート部とリング状部材との間に設けられた周状
乃至円弧状の切断面、切断面よりも下側或いは上側にお
いてスカート部とリング状部材とを連結する複数個の破
断可能な橋絡部、連結部の両側から頂板部に延びている
破断案内部、頂板部のインナープラグの外側に設けられ
且つ前記破断案内部に接続された一対のスコアから成る
ことを特徴とするキャップが提供される。本発明のキャ
ップにおいては、 1.前記スコアの各々は中心からの開き角度が30乃至
120゜となる範囲に設けられていること、 2.連結部の両側に切り欠き部が位置しており、切り欠
き部の上端縁はリング状部材の上方位置でスカート部に
開口しており、連結部両側の切り欠き部から破断案内部
が頂板部に向けて延びていること、 3.前記破断案内部がスリットまたはスコアであるこ
と、 4.前記スコアが容器口部頂面と対向する頂板部内面に
開口する溝からなること、 5.前記スコアが、溝底における厚みtが0.2乃
至0.7mmである溝からなること、 6.前記頂板部の内面には、インナープラグの外側に容
器口部の頂面、外周側コーナ部或いは外周面と係合する
リング状の小突起部が形成されていること、 7.前記リング状部材には前記切り欠き部に対応する位
置に径外方向への突起部が形成されていること、 が好ましい。
【0011】
【発明の実施形態】本発明のキャップは、 A.頂板部及びスカート部から成り、スカート部内面に
は容器口部と係合する突起部が形成され、且つ頂板部内
面には容器口部に挿入されるインナープラグが設けられ
ているキャップ本体、 B.キャップ本体のスカート部の外面を覆うように該キ
ャップ本体に一体に設けられ且つ外周に開封用タブを有
する連続リング状部材、 C.前記キャップ本体のスカート部に軸線方向に延びる
ように周方向に間隔をおいて設けられた複数個の切り欠
き部、 D.開封用タブの反対側に設けられた連続リング状部材
とスカート部との連結部、 E.スカート部とリング状部材との間に設けられた周状
乃至円弧状の切断面、切断面よりも下側或いは上側にお
いてスカート部とリング状部材とを連結する複数個の破
断可能な橋絡部、 F.連結部の両側から頂板部に延びている破断案内部、
及び G.頂板部のインナープラグの外側に設けられ且つ前記
破断案内部に接続された一対のスコア、から構成され
る。
【0012】本発明のキャップ本体の天面部には、容器
口部の内周側と係合するインナープラグが形成されてい
るので、容器口部内周側で密封が行われ、一方スカート
内面には、容器口部の外周と係合する突起部(アンダー
カット部)が形成されており、これらの組合せで、容器
口部へのキャップの確実な保持と密封保持とが可能とな
っている。
【0013】先ず、キャップ本体のスカート部に、軸線
方向に延びる複数個の切り欠きを周方向に間隔をおいて
設けたことにより、開栓に際してはスカート部が径外方
向に広がることが可能となり、これによりキャップ本体
の容器口部からの取り外しが容易に行われる。
【0014】このキャップでは、キャップ本体のスカー
ト部と該リング状部材とは周状乃至円弧状の切断面を介
して分離しているが、これらを切断面よりも下側或いは
上側の複数個の破断可能な橋絡部及び連結部を介して一
体に形成すると共に、キャップ本体スカート部外面とリ
ング状部材内面とは前記切断面の部分で密着可能とす
る。
【0015】スカート部とリング状部材とが切断面の部
分で密着させることにより、少なくとも閉栓状態でキャ
ップ本体スカート部がリング状部材によりタガ締めさ
れ、スカート部が外方に広がるのが防止され、容器口部
に対する確実な密封性が維持される。これは、スカート
部に軸方向に延びる切り欠きが設けられている本件キャ
ップの場合特に重要である。即ち、スカート部の切り欠
きは、容器口部外周とスカート部の突起部(アンダーカ
ット部)との係合状態を弱めるように作用するが、これ
にリング状部材によるタガ締め力が作用することによ
り、係合状態を強固且つ確実のものとできる訳である。
【0016】また、切断面よりも下側或いは上側に、キ
ャップ本体のスカート部とリング状部材とを連結する複
数個の破断可能な橋絡部及び連結部を設けたので、切断
面の刻設が橋絡部或いは更に連結部に悪影響を及ぼすの
が防止され、更に打栓時にも、キャップ本体スカート部
外面とリング状部材内面とが切断面の部分で密着するの
で、破断しやすい橋絡部に外力が作用するのが防止さ
れ、打栓時における橋絡部の保護が万全であるという利
点が達成される。
【0017】更に、リング状部材の一部には径外方向に
突出した開封用タブを形成すると共に、開封用タブの反
対側に、スカート部と連続リング状部材との連結部を設
けたので、開封用タブを押し上げることにより、前記切
断面で、リング状部材とスカート部との間でずれを生
じ、キャップ本体とリング状部材を連結する橋絡部が剪
断力により切断される。次いで、リング状部材を更に上
に持ち上げることにより、連結部が支点となって、連結
部側に開栓力が加わり、後に詳述する操作により、開栓
が進行する。即ち、キャップ本体スカート部には切り欠
きが設けられているため、リング状部材がこのスカート
部から取り外されて持ち上げられた状態では、スカート
部の径外方向への広がりが自由となり、連結部側のキャ
ップ本体は容易に容器口部から離脱可能となり、道具を
用いずに容易に開封することができる。
【0018】また、開封が既に行われている場合には、
橋絡部が破断されており、リング状部材を自由に上下で
きるので、これにより既に開封されていることを知るこ
とができるが、更にタンパーエビデント性を向上するた
め、以下に述べるとおり、開栓によってキャップを修復
不可能に破壊することによって、確実なタンパーエビデ
ント性(TE)が得られるようにする。
【0019】即ち、本発明では、この目的のため、連結
部の両側から頂板部に延びている破断案内部をスカート
部に設けると共に、頂板部のインナーリングの外側に前
記破断案内部に接続されたスコアを設ける。本発明で
は、開封用タブの反対側に、スカート部と連続リング状
部材との連結部を設けたので、開封用タブを押し上げる
ことにより、前記切断面で、リング状部材とスカート部
との間でずれを生じ、キャップ本体とリング状部材を連
結する橋絡部が剪断力により切断されること、次いでリ
ング状部材を更に上に持ち上げることにより、連結部が
支点となって、連結部側に開栓力が加わることは、既に
指摘したとおりであるが、この連結部側に加わる開栓力
を頂板部の剪断による破壊に利用するのである。
【0020】先ず、リング状部材の持ち上げにより、連
結部に加わる開栓力により、連結部側でのスカート部突
起部と容器口部外周との係合が解除され、連結部が上方
に持ち上げられ、同時に連結部側のインナープラグの引
き抜きも開始される。この状態において、連結部以外の
部位ではスカート部突起部と容器口部外周とは未だ係合
状態を維持しており、したがって、上昇した連結部とそ
れ以外のキャップ本体との間には剪断力が発生し、この
剪断力は、連結部両側の破断案内部を介してこれに接続
されている頂板部のスコアに伝達される。かくして、リ
ング状部材の把持による持ち上げを続行することによ
り、頂板部のスコアの剪断が進行し、キャップ本体が開
栓により修復不能に破壊したことが一見明瞭となり、タ
ンパーエビデント性が顕著に向上する。
【0021】本発明において、頂板部のインナーリング
の外側に前記破断案内部に接続されたスコアを設け、開
栓に際してこのスコアを破断するようにすることは、易
開栓性を向上させるのにも役立っている。即ち、既に指
摘したとおり、容器口部の内周側と係合するインナープ
ラグと、スカート内面に設けられた容器口部の外周と係
合する突起部(アンダーカット部)とは、互いに協同し
て、容器口部へのキャップの確実な保持と密封保持とを
可能としているが、この両者をスコアで切断し、両者の
協同関係を遮断することにより、容器口部に残留保持さ
れているスカート部突起部の取り外しも容易に行われる
ものである。
【0022】本発明によれば、インナープラグと係合用
突起部(アンダーカット部)との間に、開栓時に剪断さ
れるスコアを設けることにより、信頼性のある密封性能
と容易且つ確実な易開封性能とを両立させることが可能
であるという利点も達成される。一般に、インナープラ
グと係合用突起部(アンダーカット部)とを備えた樹脂
キャップでは、密封性能を高めるとキャップを開栓しに
くくなり、逆に開栓性能を高めると密封性能がどうして
も低下する傾向があり、両者を両立させることは困難で
あったが、本発明では、両者の間にスコアを設け、密封
時にはスコアをそのままの状態に保ち、開栓に際しては
スコアを剪断するようにすることにより、両機能を満足
させることができる。
【0023】本発明において、頂板部に設けるスコアの
各々は、中心からの開き角度(α)が30乃至120
゜、特に70乃至115゜となる範囲に設けられている
ことが好ましい。この開き角度(α)が上記の範囲内で
は、スコアの切り裂きが円滑に行われると共に、頂板部
の大部分が切り裂かれるため、開封明示機能も十分であ
る。
【0024】また、本発明では、連結部の両側に切り欠
き部が位置しており、切り欠き部の上端縁はリング状部
材の上方位置でスカート部に開口しており、連結部両側
の切り欠き部から破断案内部が頂板部に向けて延びてい
ることが、頂板部のスコアに引き裂き力を有効に伝達す
るために好都合である。即ち、連結部の両側に位置する
切り欠き部は、開栓に際して連結部の持ち上げを容易に
すると共に、この連結部両側の切り欠き部から破断案内
部が延びているため、この切り欠きが引き裂き開始点と
しても作用するのである。即ち、破断案内部がスリット
のような完全切断線である場合には、連結部やこれに連
なるスカート部の持ち上げが容易に進行するが、破断案
内部がスコアである場合にも切り欠き部が開始点となっ
てスコアの剪断が開始され、連結部やこれに連なるスカ
ート部の持ち上げによる頂板部スコアの破断が有効に行
われるのである。
【0025】本発明のキャップの頂板部の内面には、イ
ンナープラグの外側に容器口部の頂面、外周側コーナ部
或いは外周面と係合するリング状の小突起部が形成され
ていることが密封性の点で好ましい。この小突起部を設
ける位置は、インナープラグと頂板部スコアとの間の位
置でも、また頂板部スコアよりも外側の位置であっても
よい。本発明のキャップでは、既に指摘したとおり、天
面部に容器口部に挿入されるインナープラグが形成さ
れ、一方スカート部には容器口部の外周と係合する突起
部を設けることにより、キャップの容器口部への保持と
密封性維持とが可能となる。しかしながら、インナープ
ラグと容器口部との密封係合は、インナープラグの外周
面と容器口部の内周面とが径方向に圧接する係合である
が、インナープラグの外側に設けたリング状の小突起部
では、容器口部の頂面、外周側コーナ部或いは外周面
と、リング状の小突起部とが容器の軸方向に圧接する密
封係合が可能となっている。本発明のこのタイプのキャ
ップでは、かくして方向性の異なる2種類の密封係合が
可能となっており、密封信頼性が向上している。更に、
容器口部の頂面或いはそれよりも外周側での密封が行わ
れるため、容器口部頂面が優れた衛生状態に維持される
という付加的な利点もある。
【0026】上記のリング状小突起付きキャップでは、
前記小突起部の内側及び/または外側にはリング状の溝
部が形成されていることが好ましい。このリング状小突
起と容器口部とは軸方向に圧接されるため、リング状突
起は当然圧縮変形されるが、その内側及び/または外側
の溝はこの圧縮変形を許容し、リング状突起にクッショ
ン性を付与する作用がある。また、リング状小突起とイ
ンナープラグとの間に形成されたリング状溝は、それら
の一方の変形が他方に悪い影響を及ぼすのを防止し、夫
々の密封機能を独立のものに維持するという作用もあ
る。
【0027】本発明では、リング状部材に対して、スカ
ート部の切り欠き部に対応する位置に径外方向への突起
部を形成することが好ましい。即ち、外周リング状部材
の厚みには、密封保持性と成形性との両立に関して一定
の範囲があり、この厚みが厚すぎるとスカート部内面の
突起部(アンダーカット部)を型抜きすることが困難と
なり、一方外周リング状部材の厚みが薄すぎると、前記
突起部(アンダーカット部)で容器口部を保持する力が
不十分となって、密封保持性が不十分となりやすいとい
う問題がある。外周リング状部材の厚みを、型抜きが容
易に行われる範囲で全体として一定の厚みにした場合、
スカートの切り欠き部では、突起部も切り欠かれている
ため、この切り欠き部乃至その近傍での容器口部の保持
力が不十分となりやすい傾向がある。
【0028】本発明のこの態様によれば、リング状部材
のスカート切り欠き部に対応する位置に、径外方向への
突起部を形成したので、この突起部に対応する部分が厚
肉となり、スカートの切り欠き部乃至その近傍での容器
口部の保持力を十分なレベルに保持できるという利点が
達成される。即ち、スカートの突起部は切り欠き部によ
り分断されており、分断された突起部の周方向端部が径
外方向に最も広がりやすいが、リング状部材の厚肉部
(外方突起部)によるたが締め力が、この周方向端部に
作用するので、閉栓時において満足すべき保持力が達成
されるのである。しかも、径外方向への突起部はスカー
ト切り欠き部に対応する位置に設けられているので、ス
カート部内面の突起部(アンダーカット部)を型抜きす
ることが容易であるという利点も達成されるものであ
る。
【0029】本発明のキャップでは、既に指摘したとお
り、リング状部材が把持片となり、連結部側から頂板部
のスコア破断による開栓が行われる。そのため、橋絡部
が破断された状態でのリング状部材は開栓力に負けない
機械的強度を有することが要求される。一方、上記キャ
ップを射出成形で形成する場合、リング状部材の部分で
は、スカート切り欠き部に対応する部分が樹脂のウエル
ド部分となり、この部分の機械的強度が不十分となりや
すいという傾向も認められる。本発明のこのタイプのキ
ャップでは、前述したとおり、リング状部材のスカート
切り欠き部に対応する位置に、径外方向への突起部を形
成したので、この突起部に対応する部分が厚肉となり、
ウエルド部分の補強も行われており、開封操作が失敗な
しに確実に行われるという付加的な利点もある。
【0030】本発明では、リング状部材の外周に開封用
タブを設けるが、開封用タブが設けられたリング状部材
の部分には、タブより内側でしかもリング状部材の下側
に、リング状部材内面側からの切り欠き部が設けられて
いることが、成形性の見地から、即ち型抜きを容易に行
うために好ましい。即ち、指との掛かりをよくするた
め、開封用タブはリング状部材から径外方向に突出させ
て設けるが、このタブの部分が厚くなると、開封用タブ
の内側に位置するスカート突起部(アンダーカット部)
の型抜きが困難となる。本発明では、タブより内側でし
かもリング状部材の下側に、リング状部材内面側からの
切り欠き部を設けたため、この切り欠き部が、型抜きの
際、スカート突起部(アンダーカット部)の逃がしとな
り、型抜きを容易に行うことが可能となる。また、開封
用タブの外面に複数のリブを形成しておくことにより、
開封用タブの強度を補強し、またその位置を明示するこ
とができる。
【0031】本発明のキャップでは、前記キャップ本体
スカート部とリング状部材とは、これらを一体に射出又
は圧縮成形した後、両者間にカッター等で切り込みを入
れて、橋絡部及び連結部を除く部分を分離させることに
より形成することができ、通常のコアとキャビテイとか
ら成る金型を用いることにより製造されるので、成形操
作も容易である。
【0032】本発明のキャップでは、前記リング状部材
の下端をキャップ本体スカート部の下端より下側に位置
するようにすることができ、こうすることにより、キャ
ップ本体のスカート部下端がリング状部材で隠蔽され、
スカート部に器具等を挿入して、橋絡部を破断すること
なく開栓するのを防止でき、これによりタンパーエビデ
ント性を向上させることができる。
【0033】また、リング状部材の下端とキャップ本体
スカート部の下端とを同一水平面に位置するように設け
ることもでき、この場合には、空キャップの積載時に橋
絡部に荷重等が加わり破断するのを防止することができ
る。
【0034】更にまた、前記連結部の上部或いは下部に
は、部分的な弱化部を形成しておくことができ、連結部
に器具等を挿入して不正な開封を行おうとしたとき、リ
ング状部材が外側に開き、器具の係りが外れやすくな
り、タンパーエビデント性が向上する。
【0035】本発明のキャップでは、インナープラグを
タブ側で相対的に長く、連結部側で相対的に短く、イン
ナープラグが傾斜した端縁を有するようにすることがで
きる。即ち、キャップ本体の開封は、リング状部材の持
ち上げにより連結部側から行われることは既に指摘した
とおりであるが、この連結部側からの開封に際して、短
い方のインナープラグからのリーク(ガス抜き)が有効
に行われるので、内容物の吹き出し、即ちブローオフが
有効に防止される。
【0036】また、インナープラグ内面の天面部にガス
バリアー性材料をインサート成形することができ、これ
によりプラスチックキャップ壁を通してのガスの透過を
防止し、内容物の保存性を向上させることができる。
【0037】更に、本発明のキャップでは、前記天面部
の外周部分に上方に突出した全周或いは間欠的なプラグ
を形成しておくことができ、これにより、キャップを打
栓した容器を相互に積載したとき、特に、内容物が炭酸
ガス飲料のような場合に、内圧によりドーミングした天
面部が押されて、スカート部の係合用突起が径外方向に
広がるのを防止して、密封信頼性を高めることができ
る。
【0038】
【実施例】以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説
明する。添付図面において、図1は本発明のキャップの
一実施例の一部断面側面図であり、図2は図1のキャッ
プの下面図であり、図3は図1のキャップの開封用タブ
の正面図であり、図4は図1のキャップのゲート部の拡
大断面図であり、図5は図1のキャップを図2のB−
B’断面で示す拡大断面図であり、図6は図1のキャッ
プを図2のC−C’断面で示す拡大断面図であり、図7
は図1のキャップを容器口部に装着した状態で且つ図2
のB−B’断面で示す断面図であり、図8は図1のキャ
ップを容器口部に装着した状態で且つ図2のC−C’断
面で示す断面図であり、図9は図1のキャップの開栓状
態を示す説明図であり、図10は本発明のキャップの他
の実施例の一部断面側面図であり、図11は図10のキ
ャップの下面図であり、図12は図10のキャップを図
11のB−B’断面で示す拡大断面図であり、図13は
図10のキャップを図11のC−C’断面で示す拡大断
面図であり、図14は図10のキャップを容器口部に装
着した状態で且つ図11のB−B’断面で示す断面図で
あり、図15は図10のキャップを容器口部に装着した
状態で且つ図11のC−C’断面で示す断面図であり、
図16は本発明のキャップの更に他の実施例の側面断面
図であり、図17は図16のキャップの下面図であり、
図18は図16のキャップを図17のB−B’断面で示
す拡大断面図であり、図19は図16のキャップを図1
7のC−C’断面で示す拡大断面図である。
【0039】[実施例1]図1乃至8において、本発明
のキャップは、大まかにいって、キャップ本体1と連続
したリング状部材2とからなる。キャップ本体1は、天
面部3とその外周から垂下しているスカート部4とから
成る。
【0040】図7及び8に最もよく示されるとおり、ス
カート部4の内周には、容器口部5の外周側の突部6下
面と係合する突起7が形成されており、容器口部5を天
面部3の内面に密接させ、密封を行わせるようになって
いる。また、天面部3には、容器口部5の内周面9と係
合するインナープラグ8が形成されている。この具体例
では、インナープラグ8の外周面には径外方向への突起
部10が形成されており、容器口部5の内周面9と圧接
係合して密封が一層確実なものとなるようになってい
る。
【0041】リング状部材2は、スカート部4の外面を
連続したリングの形で覆うように設けられている。この
リング状部材2で覆われたキャップ本体1のスカート部
4には、下方からスカート部の途中まで軸線方向に延び
る複数個の切り欠き11が周方向に間隔をおいて設けら
れている。切り欠き部11は、その上方端縁がスカート
部の突起部7よりも上方に位置するように設けられてい
ることが、リング状部材2が取り外されたとき、突起部
7の径外方向への広がりを容易にして、易開栓性を向上
させるために好ましく、このために、図面に示す具体例
では、切り欠き部11はスカート部4の高さ方向の途中
の部分に開口している。このキャップでは、内容物充填
時に口部外周に付着した内容物を、切り欠き部11を通
して通水して、洗浄除去できるという利点や、滅菌工程
の温水シャワー液を効果的に通液して、容器口部への熱
伝導性を高めるという利点が得られる。
【0042】キャップ本体1のスカート部4とリング状
部材2とは、円弧状乃至周状の切断面12を介して分離
されていると共に、スカート部4とリング状部材2と
は、上記切断面12よりも下側の複数個の破断可能な橋
絡部13と、破断不能な連結部14を介して一体に形成
されている。
【0043】キャップ本体スカート部4の外面とリング
状部材2の内面とは、キャップ本体1が容器口部5に打
栓されている状態(図7及び8)において、前記切断面
12の部分で相互に密着されている。
【0044】更に、リング状部材2の一部には径外方向
に突出した開封用タブ15が形成されており、開栓に際
して、この部分を把持してリング状部材2の押し上げが
できるようになっている。一方、スカート部4とリング
状部材2との連結部14は、開封用タブ15の反対側に
設けられている。切断面12は円弧状のものでも、周状
(円周状)のものでもよく、この具体例においては、切
断面12は円周状であり、図7に示されるように、連結
部14においては、橋絡部13の下端縁よりも下方まで
樹脂が充填され、破断不能な連結部を形成している。一
方、切断面12を連結部14を除いて円弧状に形成する
場合には、前述した場合のように、樹脂を深く充填する
ような配慮は不必要になる。勿論、切断面12を円弧状
に形成する場合には、カッティング加工に際してキャッ
プの位置決めが必要であり、一方切断面を円周状に形成
する場合には、カッティングに際して位置決めが不要で
あり、これらの得失を勘案して加工法が選択される。
【0045】本発明では、図1及び図2に示されるよう
に、キャップ本体のスカート部4に連結部14の両側か
ら頂板部3に延びている破断案内部16、16(スリッ
ト)を設け、頂板部3のインナープラグ8の外側に前記
破断案内部16に接続された一対のスコア17、17を
設けたことが顕著な特徴であり、開栓によってキャップ
を修復不可能に破壊することにより、明白で確実なタン
パーエビデント性(TE)を付与し、しかも信頼性のあ
る密封性能と容易且つ確実な易開封性能とを両立させる
ことができる。
【0046】開栓に際しては、リング状部材2の持ち上
げにより、連結部14に加わる開栓力により、連結部側
でのスカート部突起部7と容器口部外周6との係合が解
除され、連結部14が上方に持ち上げられ、同時に連結
部側のインナープラグ8の引き抜きも開始される。この
状態において、連結部14以外の部位ではスカート部突
起部7と容器口部外周6とは未だ係合状態を維持してお
り、したがって、上昇した連結部14とそれ以外のキャ
ップ本体との間には剪断力が発生し、この剪断力は、連
結部両側の破断案内部16を介してこれに接続されてい
る頂板部のスコア17に伝達される。かくして、図9に
示すとおり、リング状部材2の把持による持ち上げを続
行することにより、頂板部3のスコア17、17の剪断
が進行し、キャップ本体がインナープラグ付の頂板部3
aと突起部付のスカート部4aとに分断されて、修復不
能に破壊したことが一見明瞭となり、タンパーエビデン
ト性が顕著に向上する。更に、キャップ本体がインナー
プラグ付の頂板部3aと突起部付のスカート部4aとに
分断され、インナープラグ8も既に引き抜かれているの
で、連結部14以外の部位でのスカート部突起部7と容
器口部外周6との係合解除も容易に行われることにな
る。
【0047】この実施例のキャップにおいては、図2に
最もよく示されるように、連結部14の両側に切り欠き
部11、11が位置しており、また図1に示されるよう
に、切り欠き部11の上端縁はリング状部材2の上方位
置でスカート部に開口しており、しかも連結部両側の切
り欠き部11、11から破断案内部16、16が頂板部
3に向けて延びている。また、この実施例では、破断案
内部16、16がスリット、即ち完全切断線として形成
されている。この構成では、連結部側でのスカート部突
起部7と容器口部外周6との係合解除、並びに連結部1
4の上方への持ち上げが選択的に且つ容易に行われ、頂
板部のスコア17の剪断も容易に行われるので、破断案
内部16はスリットであることが好ましい。このスリッ
トは頂板部にまで延びていると共に、その先端は頂板部
のスコア17の切り裂き開始側端部(連結部側端部)1
9と重なる位置関係で形成されているのがよい。
【0048】勿論、破断案内部16はその剪断が容易に
行われるという条件下でスコアであることもでき、この
場合にも切り欠き部11が切り裂き開始点となってスコ
アの剪断が開始され、連結部14やこれに連なるスカー
ト部の持ち上げによる頂板部スコア17の破断が有効に
行われるのである。
【0049】頂板部に設けるスコア17は、この実施例
の場合、容器口部頂面18(図8参照)と対向する頂板
部内面に開口する溝からなっている。この実施例の場
合、溝の断面形状は台形の形状をしているが、勿論U字
型、V字型、半円形、半楕円形等の任意の形状であって
よい。
【0050】頂板部におけるスコア17は、溝底におけ
る厚みtが0.2乃至0.7mm、特に0.3乃至
0.5mmである溝からなることが好ましい。この厚み
が上記範囲を下回ると、打栓に際してスコアが破損する
傾向があり、また上記範囲を上回ると剪断力が高くなり
すぎ、開栓不良の原因となりやすい。
【0051】頂板部に設けるスコア17は、インナープ
ラグ8の外径よりも径の大きな円弧の形で設けられる
が、その中心からの開き角度(α)は、前述した範囲に
あるのが適している。また、図2に示すとおり、スコア
17の切り裂き終了側端部20は、円弧から外側に、即
ち開栓用タブ側に小距離だけ延びていることが、インナ
ープラグの引き抜きを円滑に行うために好ましい。
【0052】本実施例のキャップの頂板部3の内面に
は、インナープラグ8の外側に容器口部の頂面と係合す
るリング状の小突起部21と、容器口部の外周面と係合
するリング状の小突起部22とが形成されている。最も
外方の小突起部22は、容器口部の外周面と係合して容
器口部の頂面18を正しく位置決めするものであるが、
勿論この小突起部22は密封機能を有していてもよい。
一方、この小突起部22よりも内側に設けられた他方の
小突起部21は下方向に延びており、容器口部の頂面1
8とキャップの軸方向に係合して、頂面での密封を行
う。図6及び図8によく示されるように、軸方向の小突
起部21は、スコア17の内側に隣接して設けられてお
り、この小突起部21とインナープラグ8との間には、
密封時に小突起部21の圧縮変形を許容し、また小突起
部21とインナープラグ8とを独立に維持するための溝
23が周状に形成されている。
【0053】本発明では、図1及び図2に明瞭に示され
るとおり、リング状部材2の外周面で、スカート部の切
り欠き部11に対応する位置に径外方向への突起部24
を形成しておくことが好ましい。この突起部24をリン
グ状部材2に形成することにより、、密封保持性と成形
性(型抜き性)とを両立させること、即ち、スカート部
内面の突起部(アンダーカット部)7を型抜きすること
を容易にしながら、前記突起部(アンダーカット部)7
で容器口部5を保持する力を十分なレベルとして、密封
保持性を高めることができる。
【0054】リング状部材2の径外方への突起部24
は、スカート切り欠き部11に対応する位置に正確に形
成されていることが好ましく、この突起部24の先端
(稜線)25は、図2に示されるように、スカート切り
欠き部11の中心を通る径方向の線上に位置しているこ
とが好ましい。
【0055】図面に示す具体例においては、リング状部
材2に設ける径外方への突起部24は、等辺三角形に近
い水平断面形状を有しており、これが最もシンプルな形
状であるが、突起部の断面形状は、勿論これに限定され
ず、台形、矩形、半円形、半楕円形、サインウエーブ形
などの任意の断面形状を有していてもよい。
【0056】突起部24におけるリング状部材の厚みd
は、突起部以外のリング状部材の厚みdに対して、
/dの比は一般に1.2乃至1.8、特に1.3
乃至1.5の範囲にあるのがよい。一方、上記厚みd
は、キャップを構成する樹脂材料の種類、キャップ
の大きさ、スカート部突起部の寸法等によっても相違す
るが、一般に0.7乃至1.7mm、特に0.9乃至
1.3mmの範囲にあることが好ましい。
【0057】上記厚み比d/dが上記範囲よりも小
さい場合、或いは大きい場合の何れも、密封保持性と成
形性(型抜き性)とを両立させることが困難となる傾向
があるのに対して、上記範囲内にあればこれらの特性を
両立させることが可能となる。また、厚みdが上記範
囲よりも小さいと、キャップの容器口部への保持力が不
十分となる傾向があり、一方上記範囲よりも大きいと型
抜きが困難となる傾向がある。
【0058】また、リング状部材における突起部24の
一方の裾から他方の裾への開き角度(中心からの角度)
θは、スカート部の切り欠き部11における一方の端
縁から他方の端縁への最外部での開き角度θに対し
て、θ/θの比は一般に1.5乃至3.0、特に
1.8乃至2.5の範囲にあるのがよい。一方、上記θ
は、キャップを構成する樹脂材料の種類、キャップの
大きさ、スカート部突起部の周方向寸法等によっても相
違するが、一般に2乃至10゜、特に3乃至8゜の範囲
にあることが好ましい。
【0059】上記開き角度比θ/θが上記範囲より
も小さい場合、或いは大きい場合の何れも、密封保持性
と成形性(型抜き性)とを両立させることが困難となる
傾向があるのに対して、上記範囲内にあればこれらの特
性を両立させることが可能となる。また、開き角度θ
が上記範囲よりも小さいと、容器口部への保持力が
過大となって易開封性能が低下したり、或いは型抜きが
困難となる傾向があり、一方上記範囲よりも大きいと容
器口部への保持力が低下して、密封性能が低下する傾向
がある。
【0060】本発明のキャップでは、図9に示すよう
に、リング状部材2が把持片となり、連結部14の側か
らの開栓が行われるため、橋絡部13が破断された状態
でのリング状部材2は開栓力に負けない機械的強度を有
することが要求される。一方、既に指摘したとおり、上
記キャップを射出成形で形成する場合、リング状部材2
の部分では、スカート切り欠き部11に対応する部分が
樹脂のウエルド部分となり、この部分の機械的強度が不
十分となりやすい。本発明のこのタイプのキャップで
は、前述したとおり、リング状部材2のスカート切り欠
き部11に対応する位置に、径外方向への突起部24を
形成したので、この突起部24に対応する部分が前述し
たとおり厚肉となり、ウエルド部分の補強も行われてお
り、開封操作が失敗なしに確実に行われる。
【0061】本発明では、リング状部材2の外周に開封
用タブ15を設けるが、図5に示すように、開封用タブ
15が設けられたリング状部材2の部分には、開封用タ
ブ15より内側でしかもリング状部材2の下側に、リン
グ状部材2内面側からの切り欠き部27が設けられてい
ることが、スカート突起部(アンダーカット部)7の型
抜きを容易に行うために好ましい。指との掛かりをよく
するため、開封用タブ15はリング状部材2から径外方
向に突出させて設けるが、このタブの部分が厚くなる
と、開封用タブの内側に位置するスカート突起部(アン
ダーカット部)7の型抜きが困難となる。開封用タブ1
5が設けられたリング状部材2の部分には、開封用タブ
15より内側でしかもリング状部材2の下側に、リング
状部材2内面側からの切り欠き部27を設けたため、こ
の切り欠き部27が、型抜きの際、スカート突起部(ア
ンダーカット部)7の逃がしとなり、型抜きを容易に行
うことが可能となる。
【0062】また、本実施例のキャップでは、開封用タ
ブ15の外周に、下側の水平リブ28と、この水平リブ
より上方に、周方向に小間隔をおいて多数の垂直リブ2
9を設けて、開封用タブ15の強度を補強し、またその
位置を明示すると共に、開封に際して指の掛かりをよく
し、指による把持が容易に行えるようにしている。
【0063】キャップ本体1のスカート部4に設けた軸
線方向に延びる複数個の切り欠き部11は、開栓(リン
グ状部材2が取り外された状態)に際してはスカート部
4が径外方向に広がり、これにより容器口部の外周突部
6下面とスカート部内向き突起7との係合が解除され
て、キャップ本体1の容器口部5からの取り外しが容易
に行われる様なものであり、その設置個数や周方向間隔
はこれらの観点から適宜決定される。
【0064】本発明のキャップにおいて、スカート部4
に設ける切り欠き11の数は、キャップの口径等によっ
ても相違するが、一般に切り欠き11の個数は2乃至2
0個、特に8乃至12個の範囲となるものが好ましい。
【0065】スカート部4とリング状部材2とが切断面
12の部分で密着させることにより、少なくとも打栓状
態でキャップ本体スカート部4がリング状部材2により
タガ締めされ、スカート部4が外方に広がるのが防止さ
れ、容器口部に対する確実な密封性が維持される。スカ
ート部4に軸方向に延びる切り欠き11が設けられてい
る本発明のキャップの場合、この密接状態が特に重要で
ある。即ち、スカート部4の切り欠き11は、容器口部
外周の突部6下面とスカート部4の突起7との係合状態
を弱めるように作用するが、これにリング状部材2によ
るタガ締め力が作用することにより、係合状態を強固且
つ確実のものとすることができる。
【0066】また、切断面12よりも下側或いは上側
に、キャップ本体のスカート部4とリング状部材2とを
連結する複数個の破断可能な橋絡部13と破断不能な連
結部14を設けたので、切断面12の刻設が橋絡部13
や連結部14に悪影響を及ぼすのが防止され、更に打栓
時にも、キャップ本体スカート部4の外面とリング状部
材2の内面とが切断面12の部分で密着するので、破断
しやすい橋絡部13に外力が作用するのが防止され、打
栓時における橋絡部13の保護が万全である。
【0067】本発明において、キャップ本体スカート部
4とリング状部材2との切断面を介しての密着状態及び
橋絡部13並びに連結部14の形成は、両者を一体に射
出又は圧縮成形した後、両者間にカッター等で切り込み
を入れて、橋絡部13及び連結部14を除く部分を分離
させることにより行われる。このため、本発明のキャッ
プは、通常のコアとキャビテイとから成る金型を用い
て、能率よく短時間で製造でき、またキャップ各部の精
度も高く、不良品の発生も少ないという利点を与える。
【0068】キャップ本体スカート部4と、リング状部
材2との間に設ける橋絡部13の数は、隣り合った切り
欠き11、11間のスカート片4bとリング状部材2と
が少なくとも1個の橋絡部13を介して連結されるよう
なものであることが好ましい。また、橋絡部13を設け
る位置も種々変化させることができ、例えば図2に示す
とおり、スカート片4bの中間位置に1個設けたり、或
いはスカート片4bの両端に2個設けたりすることがで
きる。要するに、打栓時において、橋絡部の破損が防止
され且つ開栓時にその破断が容易に行われるものであれ
ばよく、その位置及び個数は特に制限を受けない。橋絡
部13の切断面12方向の断面積は、1個当たり0.1
乃至0.8mm、特に0.2乃至0.4mmの範囲
にあることが好ましい。
【0069】本発明のキャップでは、キャップ本体の天
面部3の外面の中央に小さい円状の凹部30を形成させ
ておくことが望ましい。キャップを射出成形で製造する
場合、天面部の外面中央にゲート残部が残留し、これが
キャップの円滑な流れの妨害になったり、キャップの移
動攪拌時のダスト発生の原因となったり、キャップに指
を触れたときに不快感を与える原因となったりするが、
上記小凹部30を天面外面の中央に設けておくと、ゲー
ト残部の先端を凹部30内に止めておくことができるの
で、上記の欠点を防止することができる。
【0070】キャップの成形に用いる樹脂としては、各
種プラスチック、例えば、低−、中−又は高−密度ポリ
エチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、
熱可塑性ポリエステル、ポリアミド、スチレン系樹脂、
ABS樹脂等が挙げられる。
【0071】本発明のプラスチックキャップは、上記樹
脂を用い、通常、射出成形、圧縮成形等によりキャップ
本体及びリング状部材が一体化した状態で製造される。
切断面は、通常、この成形工程の後にカッティング加工
を施すことにより形成される。スカート部4と周状リン
グ2との間の切断面(分離面)の成形は、射出成形、圧
縮成形等によりキャップ本体を成形する時に行ってもよ
いが、キャップ本体の成形後にカッティング加工を施す
ことによって形成してもよい。
【0072】本発明のキャップでは、多くの変更が可能
である。本実施例の場合、キャップ天面3のインナープ
ラグ8はキャップ本体と一体に成形されているが、この
インナープラグは、キャップ本体とは別個に施されたラ
イナーで形成されていてもよい。この場合、低密度ポリ
エチレン、エチレン系共重合体、各種ゴム乃至熱可塑性
エラストマー、アクリル樹脂プラスチゾル、塩化ビニル
樹脂プラスチゾル等を用いることができる。
【0073】また、インナープラグ8の内面側の天面部
には、ガスバリアー性材料をインサート成形等により設
けておくことができ、これによりプラスチックキャップ
壁を通してのガスの透過を防止し、内容物の保存性を向
上させることができる。ガスバリアー性材料としては、
アルミ箔等の金属箔、エチレン−ビニールアルコール共
重合体、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ナイロ
ン樹脂、ガスバリアー性ポリエステル等のガスバリアー
性樹脂を挙げることができる。
【0074】ガスバリアー性材料の代わりに、或いはガ
スバリアー性材料と共に、上記天面部に酸素吸収性の層
を設けることもできる。酸素吸収性の層としては、例え
ば鉄系酸素吸収剤を樹脂中に分散させたものなどを用い
ることができる。
【0075】[実施例2]図10、図11、図12及び
図13に示すキャップの基本的構成は実施例1に示した
ものと同じである。このキャップでは、頂板部3の内面
には、インナープラグ8の外側に容器口部15の外周面
に係合するリング状の小突起部22は実施例1の場合と
同様に形成されているが、実施例1で用いられた容器口
部の頂面と係合するリング状の小突起部21は省略され
ている。このキャップは、図14及び図15に示すとお
り、容器口部5の外周上部にストレートな短い筒部31
とその下の径外方向への膨出部32とを有する容器に使
用され、リング状小突起部22が、容器口部の短い筒部
31から膨出部32の付け根乃至コーナにかけて係合す
ることにより、密封が行われる。
【0076】[実施例3]図16、図17、図18及び
図19に示すキャップの基本的構成は、やはり実施例1
に示したものと同じである。このキャップでは、頂板部
3の内面には、インナープラグ8の外側には容器口部の
頂面乃至外周コーナー面と係合する滑らかな湾曲面33
が形成されており、実施例1で用いられたリング状の小
突起部22やリング状の小突起部21は省略されてお
り、最もシンプルな密封構造となっている。湾曲面33
と容器口部の頂面乃至外周コーナー面との密封係合は、
スカート部の突起部7と容器口部の外周突部6下面との
係合により行われる。また、このキャップでは、破断案
内部16が、図19に示されるとおり、スコアからなっ
ている。このスコアの溝形状や寸法は実施例1に関して
説明したものとほぼ同様である。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、A.スカート部内面に
は容器口部の外周と係合する突起部が形成され、且つ頂
板部内面には容器口部に挿入されるインナープラグが設
けられているキャップ本体、B.スカート部の外面を覆
うように設けられ且つ外周に開封用タブを有する連続リ
ング状部材、C.前記キャップ本体のスカート部に軸線
方向に延びるように周方向に間隔をおいて設けられた複
数個の切り欠き部、D.開封用タブの反対側に設けられ
た連結部、E.スカート部とリング状部材との間に設け
られた周状の切断面、及びF.スカート部とリング状部
材とを連結する複数個の破断可能な橋絡部からなるキャ
ップにおいて、連結部の両側から頂板部に延びている破
断案内部を形成すると共に、頂板部のインナープラグの
外側に前記破断案内部に接続された一対のスコアを形成
することにより、開栓に際してインナープラグと突起部
付のスカート部とが分断され、キャップが修復不可能に
破壊することによって、確実でしかも一見明白なタンパ
ーエビデント性(TE)が得られる。しかも、このキャ
ップでは、信頼性のある密封性能と容易且つ確実な易開
封性能とが両立しているという利点があり、従来の金属
製王冠に代わって、容器の打栓による密封に広く使用す
ることができる。また、本発明では、リング状部材の前
記切り欠き部に対応する位置に径外方向への突起部を設
けたことにより、スカート部内面の突起部(アンダーカ
ット部)を型抜きすることが容易であり、しかもスカー
トの切り欠き部乃至その近傍での容器口部の保持力も十
分なレベルに維持され、更に開封片としても使用される
リング状部材に開封力に負けない強度が付与されている
という作用効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャップの一実施例の一部断面側面図
である。
【図2】図1のキャップの下面図である。
【図3】図1のキャップの開封用タブの正面図である。
【図4】図1のキャップのゲート部の拡大断面図であ
る。
【図5】図1のキャップを図2のB−B’断面で示す拡
大断面図である。
【図6】図1のキャップを図2のC−C’断面で示す拡
大断面図である。
【図7】図1のキャップを容器口部に装着した状態で且
つ図2のB−B’断面で示す断面図である。
【図8】図1のキャップを容器口部に装着した状態で且
つ図2のC−C’断面で示す断面図である。
【図9】図1のキャップの開栓状態を示す説明図であ
る。
【図10】本発明のキャップの他の実施例の一部断面側
面図である。
【図11】図10のキャップの下面図である。
【図12】図10のキャップを図11のB−B’断面で
示す拡大断面図である。
【図13】図10のキャップを図11のC−C’断面で
示す拡大断面図である。
【図14】図10のキャップを容器口部に装着した状態
で且つ図11のB−B’断面で示す断面図である。
【図15】図10のキャップを容器口部に装着した状態
で且つ図11のC−C’断面で示す断面図である。
【図16】本発明のキャップの更に他の実施例の側面断
面図である。
【図17】図16のキャップの下面図である。
【図18】図16のキャップを図17のB−B’断面で
示す拡大断面図である。
【図19】図16のキャップを図17のC−C’断面で
示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 キャップ本体 2 リング状部材 3 頂板(天面)部 4 スカート部 5 容器口部 6 容器外周凹部 7 突起部 8 インナーリング 9 容器口部内周面 10 インナーリング突起部 11 切り欠き 12 切断面 13 橋絡部 14 連結部 15 開封用タブ 16 破断案内部 17 頂板部スコア 18 容器口部頂面 19 スコアの切り裂き開始端部 20 スコアの切り裂き終了端部 21 頂面係合用小突起部 22 外周面係合用小突起部 23 溝部 24 リング状部材突起部 27 開封用タブ切り欠き部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊田 光雄 神奈川県平塚市長瀞2番12号 日本クラウ ンコルク株式会社平塚工場内 Fターム(参考) 3E084 AA04 AA12 BA01 CA01 CB01 CC03 DA01 DB01 DB09 DC03 EA04 EC03 FA09 FC04 GB17 LA02 LA06 LB02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頂板部及びスカート部から成り、スカー
    ト部内面には容器口部と係合する突起部が形成され、且
    つ頂板部内面には容器口部に挿入されるインナープラグ
    が設けられているキャップ本体、該キャップ本体のスカ
    ート部の外面を覆うように該キャップ本体に一体に設け
    られ且つ外周に開封用タブを有する連続リング状部材、
    前記キャップ本体のスカート部に軸線方向に延びるよう
    に周方向に間隔をおいて設けられた複数個の切り欠き
    部、開封用タブの反対側に設けられた連続リング状部材
    とスカート部との連結部、スカート部とリング状部材と
    の間に設けられた周状乃至円弧状の切断面、切断面より
    も下側或いは上側においてスカート部とリング状部材と
    を連結する複数個の破断可能な橋絡部、連結部の両側か
    ら頂板部に延びている破断案内部、頂板部のインナープ
    ラグの外側に設けられ且つ前記破断案内部に接続された
    一対のスコアから成ることを特徴とするキャップ。
  2. 【請求項2】 前記スコアの各々は中心からの開き角度
    が30乃至120゜となる範囲に設けられていることを
    特徴とする請求項1に記載のキャップ。
  3. 【請求項3】 連結部の両側に切り欠き部が位置してお
    り、切り欠き部の上端縁はリング状部材の上方位置でス
    カート部に開口しており、連結部両側の切り欠き部から
    破断案内部が頂板部に向けて延びていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載のキャップ。
  4. 【請求項4】 前記破断案内部がスリットまたはスコア
    であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載
    のキャップ。
  5. 【請求項5】 前記スコアが容器口部頂面と対向する頂
    板部内面に開口する溝からなることを特徴とする請求項
    1乃至4の何れかに記載のキャップ。
  6. 【請求項6】 前記スコアが、溝底における厚みt
    が0.2乃至0.7mmである溝からなることを特徴と
    する請求項5に記載のキャップ。
  7. 【請求項7】 前記頂板部の内面には、インナープラグ
    の外側に容器口部の頂面、外周側コーナ部或いは外周面
    と係合するリング状の小突起部が形成されていることを
    特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のキャップ。
  8. 【請求項8】 前記リング状部材には前記切り欠き部に
    対応する位置に径外方向への突起部が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のキャッ
    プ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113385386A (zh) * 2020-03-13 2021-09-14 百乐仕株式会社 孔塞

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