JP2000247777A - ルチル単結晶の製造方法 - Google Patents

ルチル単結晶の製造方法

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JP2000247777A
JP2000247777A JP11053782A JP5378299A JP2000247777A JP 2000247777 A JP2000247777 A JP 2000247777A JP 11053782 A JP11053782 A JP 11053782A JP 5378299 A JP5378299 A JP 5378299A JP 2000247777 A JP2000247777 A JP 2000247777A
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crystal
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Toshiyasu Suzuki
利保 鈴木
Toshimitsu Inagaki
利光 稲垣
Hiromitsu Umezawa
浩光 梅澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気泡や小傾角粒界が存在しない高品質で大口
径のルチル単結晶を製造する。 【解決手段】 粒状のTiO2 原料を坩堝内に連続的に
供給すると共に、高周波加熱により溶融し、坩堝の底部
中央の孔から流出する融液を固化させる第1の工程と、
その原料結晶26を坩堝18内に吊り下げ、高周波加熱
により溶融し、坩堝の底部中央の孔から流出する融液を
固化させることで単結晶32を育成する第2の工程を経
る方法である。その他、高密度の原料棒を上方坩堝に供
給すると共に高周波加熱により十分に溶融し、上方坩堝
の底部の孔から流出した融液が該孔近傍に垂設されてい
るガイド棒を伝って下方坩堝に導かれるように連続的に
供給し、下方坩堝の底部中央の孔から流出する融液を固
化させることで単結晶を育成する方法もある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波加熱を用い
た原料連続供給型の引き下げ法によりルチル単結晶を製
造する方法に関し、更に詳しく述べると、実質的に2段
階の原料溶融工程を経ることで結晶品質を高めるように
工夫したルチル単結晶の製造方法に関するものである。
本発明方法により製造したルチル単結晶は、例えば光ア
イソレータの偏光子などに有用である。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ルチル単結晶(Ti
2 )は、非常に大きい複屈折を示すと共に化学的耐久
性に優れていることから、偏光子材料として有用であ
り、光アイソレータ、光サーキュレータ、光スイッチ、
光アッテネータなど各種の光デバイスに組み込まれてい
る。このルチル単結晶は、一般に、FZ法(フローティ
ングゾーン法)あるいはベルヌーイ法により育成されて
いるが、得られる単結晶の口径には制限があり、あまり
大きくできない。例えば、FZ法により育成できる結晶
口径は15mm程度が限度である。
【0003】ところで、単結晶の育成方法の一つとして
引き下げ法がある。これは、坩堝の底部中央に設けられ
ている孔から流出する融液を固化させることで単結晶を
育成する方法であり、比較的容易に坩堝径に相当する口
径の単結晶が得られる利点がある。
【0004】従来行われていた引き下げ法はバッチ式で
あり、坩堝内に原料を充填しておいて、高周波加熱によ
り溶融し、坩堝の底部中央に設けられている孔から流出
する融液を固化させる方式であったため、育成する単結
晶の口径を均一にすることが難しく、直胴部をもつよう
な長尺化には不向きであるという問題があった。
【0005】最近、この問題を解決した原料連続供給型
の引き下げ法を用いたルチル単結晶の育成技術が報告さ
れている(「第29回結晶成長国内会議」Vol.25 No.3
199814aA1「原料連続供給型引き下げ法によるルチル単
結晶の育成」)。なお、原料連続供給型とは、育成中に
原料を連続的に坩堝内に供給すると言うことである。こ
こでは、原料として焼結棒あるいは粒状のTiO2 を用
いている。原料が焼結棒の場合には、下端が坩堝上方で
溶融したのち液滴となって落下する。このように原料を
坩堝内に連続的に供給することにより、育成単結晶の長
尺化が可能となった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように原料連続供
給型の引き下げ法は、大口径で且つ口径が均一なルチル
単結晶を効率よく育成できる利点があるが、反面、この
方法で育成した単結晶を詳細に観察すると、内部に気泡
と小傾角粒界の存在が認められ、結晶品質が偏光子用材
料として必ずしも十分ではないという問題があった。
【0007】本発明の目的は、気泡や小傾角粒界が存在
しない高品質であって大口径のルチル単結晶を製造する
方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、基本的には、
高周波加熱を用いた原料連続供給型の引き下げ法による
ルチル単結晶の製造方法である。
【0009】本発明の第1の方法は、粒状のTiO2
料を坩堝内に連続的に供給すると共に、高周波加熱によ
り溶融し、坩堝の底部中央の孔から流出する融液を固化
させることで原料結晶を育成する第1の工程と、上記原
料結晶を坩堝内に吊り下げ、高周波加熱により溶融し、
前記原料結晶の下端部を坩堝内の融液に接触させた状態
で連続的に供給し、坩堝の底部中央の孔から流出する融
液を固化させることで単結晶を育成する第2の工程と、
の2工程を経るルチル単結晶の製造方法である。
【0010】上記第1の工程で育成された原料結晶に
は、従来技術と同様、気泡や小傾角粒界が認められる
が、その原料結晶を用いる上記第2の工程では、新たに
気泡の入る余地が無く、且つより均一になるために、第
2の工程で得られるルチル単結晶は、気泡や小傾角粒界
の無い高品質のものとなる。
【0011】本発明の第2の方法は、焼成密度99.5
%以上のTiO2 原料棒を上方坩堝に供給すると共に高
周波加熱により十分に溶融し、上方坩堝の底部の孔から
流出した融液が該孔近傍から垂設されているガイド棒を
伝って下方坩堝に導かれるように連続的に供給し、下方
坩堝の底部中央の孔から流出する融液を固化させること
で単結晶を育成するルチル単結晶の製造方法である。
【0012】この第2の方法では、上方坩堝の底部に直
径数mm以下(例えば1mm程度)の孔を複数分散形成し、
各孔の近傍に垂設されているガイド棒の下端が、下方坩
堝内の融液に接触するように構成して、上方坩堝の各孔
から流出する融液がガイド棒を伝わって下方坩堝に滴下
せずに(従って、ガスを巻き込むことなく)滑らかに流
れ込むようにする。
【0013】焼成密度の高い原料棒を用い、上方坩堝で
十分に時間をかけて溶融する。この溶融物は下方坩堝に
流入するが、ガイド棒を伝って流下するために、気泡な
どが混入する恐れはない。従って、下方坩堝から流出す
る融液には気泡の取り込みが無く、十分に時間をかけて
溶融されたものであるために非常に均一化され、固化し
たルチル単結晶には気泡や小傾角粒界は存在しない。し
かし、焼成密度が低い(例えば99.3%)原料棒を用
いると、上記の方法で実施しても固化したルチル単結晶
に気泡や小傾角粒界が生じてしまうため好ましくない。
【0014】
【実施例】(実施例1)第1の工程で用いる育成装置を
図1に、第2の工程で用いる育成装置を図2に示す。こ
れらの装置は、基本的には同一のものでよく、従来の育
成装置と同様であってよい。石英管10の外側に加熱用
の高周波コイル12を配置し、内側にアルミナ管14や
多孔質ジルコニア16を配置し、中央にイリジウム製の
坩堝18を設ける。坩堝18は底部中央に直径2mmの孔
を開けた構造とする。坩堝18の下方に回転引き下げ装
置(軸のみを符号20で示す)を設ける。なお、炉内の
熱勾配の調整のために、軸20の上端部分に、坩堝18
の底部に対向するように、水平に熱遮蔽板22を設けて
いる。
【0015】原料は市販の純度99.9%の粒状TiO
2 (直径1〜5mm)を用いた。この粒状TiO2 原料
を、図1に示す育成装置の直径25mmのイリジウム製の
坩堝18に、上方から連続的に供給した。供給された原
料は高周波加熱されて融液24となり、坩堝18の底部
中央の直径2mmの孔を通って下方に流出する。これに種
結晶を接触させ、回転させながら引き下げることにより
原料結晶24を育成した。育成条件は、育成速度を15
mm/h、回転数を10rpm 、育成方位をC軸、育成雰囲
気を窒素とした。その結果、直径15mmのルチル単結晶
が得られた。このルチル単結晶を観察した結果、結晶の
内部に気泡と小傾角粒界が確認された。
【0016】上記第1の工程で作製した原料結晶26
を、図2に示すように、高周波加熱されている直径25
mmのイリジウム製の坩堝に上方から白金線28で吊り下
げ、融液30に接触させた状態で連続的に供給した。融
液30は、坩堝18の底部中央の直径2mmの孔を通って
下方に流出する。これに第1の工程で作製した原料結晶
から切り出した種結晶を接触させ、回転させながら引き
下げることによりルチル単結晶32を育成した。育成条
件は、育成速度を4mm/h、回転数を8rpm 、育成方位
をC軸、育成雰囲気を窒素とした。その結果、直径18
mmのルチル単結晶が得られた。このルチル単結晶を詳細
に観察した結果、結晶の内部には気泡や小傾角粒界は存
在しなかった。
【0017】(実施例2)本実施例で用いる育成装置を
図3に示す。石英管10の外側に加熱用の高周波コイル
12を配置し、内側にアルミナ管14や多孔質ジルコニ
ア16を配置し、中央の上方と下方に(即ち、上下2段
に)イリジウム製の坩堝40,42を設ける。上方坩堝
40は底部に複数の孔を分散形成した構造とする。ここ
では直径1mmの2個の孔を中心から8mm離れた位置に点
対称に形成してある。そして、両方の孔の近傍からイリ
ジウム製の直径2mmのガイド棒44を下方坩堝42の底
面近傍に向かって垂直に設ける。下方坩堝42の底部中
央には直径2mmの孔を形成する。その下方坩堝42の下
方に回転引き下げ装置(軸のみを符号20で示す)を設
ける。なお、炉内の熱勾配の調整のために、軸20の上
端部分に水平に熱遮蔽板22を設ける。
【0018】原料である純度99.9%のTiO2 粉末
をCIP(冷間等方加圧)成形し、1200℃で3時間
焼成することによりTiO2 原料棒を作製した。この原
料棒を、図3に示す育成装置の上方坩堝40に上方から
供給し、高周波加熱により十分に溶融し、融液46を両
方の孔から流出させ、ガイド棒44を伝って下方坩堝4
2に供給した。下方坩堝42に供給された融液48は、
更に高周波加熱されて底部中央の孔を通って下方に流出
する。これに種結晶を接触させ、回転させながら引き下
げることによりルチル単結晶を育成した。育成条件は、
育成速度を5mm/h、回転数を10rpm 、育成方位をC
軸、育成雰囲気を窒素とした。
【0019】(実施例2−1)焼成密度99.9%の原
料棒を用い、上記の方法で単結晶を育成したところ、直
径15mmのルチル単結晶が得られた。そのルチル単結晶
を観察した結果、結晶の内部には気泡あるいは小傾角粒
界は確認されなかった。 (実施例2−2)焼成密度99.5%の原料棒を用い、
上記の方法で単結晶を育成したところ、直径16mmのル
チル単結晶が得られた。そのルチル単結晶を観察した結
果、結晶の内部には気泡あるいは小傾角粒界は確認され
なかった。 (実施例2−3)焼成密度99.3%の原料棒を用い、
上記の方法で単結晶を育成したところ、直径15mmのル
チル単結晶が得られた。そのルチル単結晶を観察した結
果、結晶の内部に気泡と小傾角粒界が確認された。
【0020】(比較例)焼成密度99.9%の原料棒を
用い単結晶を育成した。育成方法は、従来技術と同様、
上方坩堝を用いずに原料棒を下方坩堝に直接供給する方
法である。その結果、直径15mmのルチル単結晶が得ら
れた。しかし、育成したルチル単結晶を観察した結果、
結晶の内部に気泡と小傾角粒界が確認された。
【0021】
【発明の効果】本発明の第1の方法は、上記のように、
第1の工程で原料連続供給型の引き下げ法により育成し
たルチル単結晶を第2の工程での原料結晶とする方法で
あるから、第2の工程では融液がより一層均一化される
ため、気泡や小傾角粒界のない大口径ルチル単結晶を製
造することができる。
【0022】また本発明の第2の方法は、上記のよう
に、高焼成密度の原料棒を用い、上下2段に坩堝を配置
して連続的に原料を供給し、上方坩堝で十分に溶融し、
下方坩堝から結晶化する方法であるから、下方坩堝では
融液がより一層均一化されるため、気泡や小傾角粒界の
ない大口径ルチル単結晶を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の方法における第1の工程で用い
る育成装置の説明図。
【図2】本発明の第1の方法における第2の工程で用い
る育成装置の説明図。
【図3】本発明の第2の方法で用いる育成装置の説明
図。
【符号の説明】
10 石英管 12 高周波コイル 14 アルミナ管 16 多孔質ジルコニア 18 坩堝 20 回転引き下げ装置の軸 22 熱遮蔽板 26 原料結晶 30 融液 32 ルチル単結晶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅澤 浩光 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内 Fターム(参考) 4G077 AA02 BB04 CE02 CE04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒状のTiO2 原料を坩堝内に連続的に
    供給すると共に高周波加熱により溶融し、坩堝の底部中
    央の孔から流出する融液を固化させることで原料結晶を
    育成する第1の工程と、 上記原料結晶を坩堝内に吊り下げ、高周波加熱により溶
    融し、前記原料結晶の下端部を坩堝内の融液に接触させ
    た状態で連続的に供給し、坩堝の底部中央の孔から流出
    する融液を固化させることで単結晶を育成する第2の工
    程と、の2工程を経ることを特徴とするルチル単結晶の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 焼成密度99.5%以上のTiO2 原料
    棒を上方坩堝に供給すると共に高周波加熱により十分に
    溶融し、上方坩堝の底部の孔から流出した融液が該孔近
    傍から垂設されているガイド棒を伝って下方坩堝に導か
    れるように連続的に供給し、下方坩堝の底部中央の孔か
    ら流出する融液を固化させることで単結晶を育成するこ
    とを特徴とするルチル単結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 上方坩堝の底部には直径数mm以下の孔が
    複数分散形成され、各孔の近傍から垂設されているガイ
    ド棒の下端は、下方坩堝内の融液に接触するようになっ
    ている請求項2記載のルチル単結晶の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008150223A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Tdk Corp 引下げ装置における原材料供給装置
CN114000188A (zh) * 2020-07-28 2022-02-01 诺维晶科股份有限公司 单晶制造装置和单晶的制造方法

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