JP2000248074A - シラン架橋ポリオレフィン成形物および電線・ケーブル - Google Patents

シラン架橋ポリオレフィン成形物および電線・ケーブル

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JP2000248074A
JP2000248074A JP5388999A JP5388999A JP2000248074A JP 2000248074 A JP2000248074 A JP 2000248074A JP 5388999 A JP5388999 A JP 5388999A JP 5388999 A JP5388999 A JP 5388999A JP 2000248074 A JP2000248074 A JP 2000248074A
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silane
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cables
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Takanori Yamazaki
孝則 山崎
Kiyoshi Watanabe
清 渡辺
Junichi Abe
淳一 安部
Katsutoshi Hanawa
勝利 塙
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Hitachi Cable Ltd
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シラン架橋ポリオレフィンを、高温の成形加
工機を用いて成形する場合、ならびに、高温の電線被覆
押出機を用いて電線・ケーブルを製造する場合に、形成
され易い「めやに」の発生現象を改善して、外観の良好
な成形物、ならびに電気特性など品質の優れた電線・ケ
ーブルを提供する。 【解決手段】 シラン化合物をグラフト共重合して水架
橋するポリオレフィンの組成物において、前記組成物の
ポリマ100重量部に対し、0.005〜5重量部のフ
ッ素系滑剤を単独で含有させるか、もしくは、0.00
5〜5重量部のフッ素系滑剤と、0.005〜5重量部
の脂肪酸エステルまたは脂肪酸アミド系滑剤とを含有さ
せたシラン架橋ポリオレフィン組成物により成形物を得
る。また、前記のシラン架橋ポリオレフィン組成物は、
導体1の周囲に被せる内部導電層3、絶縁体4、外部導
電層5の成形物として使用され、電線・ケーブルを構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ポリエチレン、
直鎖状ポリエチレン、無水マレイン酸グラフトポリエチ
レンなどのポリマを用いた組成物、特にシラン架橋ポリ
オレフィンを用いた成形物、ならびにシラン架橋ポリオ
レフィン成形物を、電気絶縁体または被覆物として被せ
た電線・ケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】シラングラフト水架橋法は、有機過酸化
物を用いて架橋を行う化学架橋方式よりも、低コストで
架橋ポリオレフィン材料を提供できるため、成形物の架
橋ポリマ、あるいは電線・ケーブルの電気絶縁体または
被覆物材料の架橋方法として広く用いられている。
【0003】この方法は、高温のポリマ成形加工機、例
えば電線被覆押出機の中で、少量の有機過酸化物をグラ
フト反応開始剤として用いて、ポリオレフィン組成物の
ポリマにビニルアルコキシシランをグラフト共重合さ
せ、電線・ケーブルの周囲に電気絶縁体、または被覆物
として被せたのち、電線・ケーブルを高温高湿度雰囲
気、または温水中に晒すことにより、成形物中に配合、
または成形物表面から浸透させたジブチル錫ジラウレー
ト等のシラノール縮合触媒の作用によって、ポリマにグ
ラフトしたアルコキシシランに加水分解、および縮合を
起こさせて架橋するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、押出機の中で
のビニルアルコキシシランのグラフトは、通常、200
℃以上の高温で行われるため、押出機を出た成形物がダ
イス部分に停滞して付着し易い性質がある。このため、
押し出されてダイス部分に停滞し付着したポリオレフィ
ンの低分子量成分は、高温のために酸化して劣化すると
いう現象、いわゆる「めやに」を形成し、この結果、成
形物の外観が損なわれるだけでなく、電線・ケーブルの
電気絶縁体または被覆物として被せた場合は、電気特性
等に悪い影響を与えるという問題があった。
【0005】それ故、本発明の目的は、シラン架橋ポリ
オレフィンを高温の成形加工機を用いて成形する場合に
形成され易い「めやに」の現象を改善し、外観の良好な
成形物を提供することにある。
【0006】また、本発明の他の目的は、シラン架橋ポ
リオレフィンを高温の電線被覆押出機を用いて電線・ケ
ーブルを製造する場合に形成され易い「めやに」の現象
を改善し、外観が良好で、しかも電気特性など品質の優
れた電線・ケーブルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するため、シラン化合物をグラフト共重合して水
架橋するポリオレフィンの組成物において、前記組成物
のポリマ100重量部に対し、0.005〜5重量部の
フッ素系滑剤を含有したことを特徴とするシラン架橋ポ
リオレフィン成形物として、もしくは、前記組成物のポ
リマ100重量部に対し、0.005〜5重量部のフッ
素系滑剤、および0.005〜5重量部の脂肪酸エステ
ルまたは脂肪酸アミド系滑剤を含有したことを特徴とす
るシラン架橋ポリオレフィン成形物を提供する。
【0008】また、この発明は、上記の目的を達成する
ため、シラン化合物をグラフト共重合して水架橋するポ
リオレフィンの組成物において、前記組成物のポリマ1
00重量部に対し、0.005〜5重量部のフッ素系滑
剤を含有したシラン架橋ポリオレフィン成形物を、電気
絶縁体または被覆物として被せたことを特徴とする電線
・ケーブル、もしくは、前記組成物のポリマ100重量
部に対し、0.005〜5重量部のフッ素系滑剤、およ
び0.005〜5重量部の脂肪酸エステルまたは脂肪酸
アミド系滑剤を含有したシラン架橋ポリオレフィン成形
物を、電気絶縁体または被覆物として被せたことを特徴
とする電線・ケーブルを提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態によ
る内部と外部の導電層付きの電線を示し、電線・ケーブ
ルの導体1と、内部導電層3と、電線・ケーブルの絶縁
体4と、外部導電層5とを有している。なお、電線・ケ
ーブルの絶縁体4の内側と外側に形成された内部導電層
3と、外部導電層5は、絶縁体4への電界緩和を担うも
のである。
【0010】図2は、本発明の他の実施の形態による内
部導電層付きの電線を示し、電線・ケーブルの導体1
と、内部導電層3と、電線・ケーブルの絶縁体4とを有
している。図3は、本発明の他の実施の形態による水密
電線を示し、電線・ケーブルの導体1と、水密コンパウ
ンド2と、電線・ケーブルの絶縁体4とを有している。
なお、水密コンパウンド2は、導体1の周囲に充填する
ことによって、導体1の軸方向に水が走水するのを防止
するためのものである。図4は、本発明の他の実施の形
態による電線を示し、電線・ケーブルの導体1と、電線
・ケーブルの絶縁体4とを有している。
【0011】図1ないし図4に示した電線・ケーブルに
おいては、本発明の実施の形態によるシラン化合物をグ
ラフト共重合して水架橋したポリオレフィンの組成物
が、絶縁体4、ならびに、内部導電層3および外部導電
層5として使用されている。
【0012】まづ、図1ないし図4に示した電線・ケー
ブルの絶縁体4の形成は、電線被覆押出機により行われ
る。すなわち、ポリエチレンを、200℃の130mm
押出機に投入し、その他の配合剤は、すべてビニルトリ
メトキシシランに溶解させ、押出機のホッパ下部から注
入する。金属害防止剤は、ビニルトリメトキシシランに
難溶であるため、ポリエチレンに予めドライブレンドし
て投入する。これらの配合剤は、押出機内で混合とシラ
ングラフトを行わせ、電線・ケーブルに被覆する成形も
同時に行われる。
【0013】つぎに、図1と図2に示した電線・ケーブ
ルの内部導電層3および外部導電層5の形成も、電線被
覆押出機により絶縁体4の形成と同時に行われる。内部
導電層3および外部導電層5は、ポリエチレンとカーボ
ンマスターバッチがベースである。すなわち、ポリエチ
レンとカーボンマスターバッチを、200℃の130m
m押出機に投入し、その他の配合剤は、すべてビニルト
リメトキシシランに溶解させ、押出機のホッパ下部から
注入する。金属害防止剤は、ビニルトリメトキシシラン
に難溶であるため、ポリエチレンに予めドライブレンド
して投入する。これらの配合剤は、押出機内で混合とシ
ラングラフトを行わせ、電線・ケーブルに被覆する成形
も同時に行われるものである。
【0014】本発明の実施の態様のポリオレフィンとし
ては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、イオ
ン重合法の超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエ
チレン、または高密度ポリエチレンの他、エチレンプロ
ピレンゴム、エチレンブテン二元または三元共重合体、
ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン
化ポリエチレン、メタロセン触媒で重合されたポリエチ
レンやポリプロピレン、エチレンプロピレンゴム、エチ
レンオクテンコポリマーの他、酢酸ビニルやアクリル酸
またはメタクリル酸のエステル、プロピレン等とエチレ
ンとの其重合体、ポリオレフィンに無水マレイン酸やエ
ポキシを含む官能基をグラフトしたものを包含し、これ
らの一種、または二種以上からなるポリマが用いられ
る。なお、これらポリマには、酸化防止剤、銅害防止
剤、耐候性を付与するためのカーボンブラックの添加、
滑剤、着色剤、無機充填剤等の添加剤を加えて使用する
ことは一向に差し支えない。
【0015】本発明の実施の態様のシラン化合物として
は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ランのようなビニル基を有する有機シランが用いられ
る。また、シラン化合物をポリオレフィンにグラフトさ
せるためのグラフト開始剤としては、ジクミルパーオキ
サイド、2,5−ジメチル−2.5−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2.5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α−ビス
(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン
のようなジアルキルパーオキサイド、m−(t−ブチル
ペルオキシイソプロピル)−イソプロピルベンゼン、p
−(t−ブチルペルオキシイソプロピル)−イソプロピ
ルベンゼン、ジクミル等のラジカル発生剤が用いられ
る。通常、これらラジカル発生剤は、単独のラジカル発
生剤、あるいは、2種以上のラジカル発生剤が組み合わ
されて用いられる。
【0016】本発明の実施の態様によると、グラフト開
始剤の添加量は、ポリマ100重量部に対して、ラジカ
ル発生剤が0.05〜0.15重量部であることが望ま
しいものである。これは、ラジカル開始剤の添加量が、
0.05重量部未満では架橋度が不十分であり、0.1
5重量部を超えると絶縁体内にラジカル開始剤の分解生
成物に起因するボイドが発生するからである。
【0017】本発明の実施の態様においては、架橋を促
進するための触媒として、必要に応じて、シラノール縮
合触媒をポリエチレン中に添加、あるいは、成形物表面
からポリエチレン中に浸透させる。このようなシラノー
ル縮合触媒は、―般に、錫、亜鉛、鉄、鉛、コバルト等
の金属のカルボン酸塩、有機塩基、無機酸、有機酸など
が用いられる。具体的には架橋を促進するために、ジブ
チル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチ
ル錫ジオクタエート、酢酸第―錫、カブリル酸第―錫、
ナフテン酸鉛、カブリル酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、
エチルアミン、ジブチルアミン、ヘキシルアミン、ピリ
ジン、硫酸、塩酸などの無機酸、トルエンスルホン酸、
酢酸、ステアリン酸、マレイン酸などの有機酸が使用さ
れる。これら架橋を促進するための触媒の添加量は、特
に規定しないが、ポリマ100重量部に対して、0.0
1〜0.1重量部の範囲の触媒が添加して用いられる。
【0018】本発明の実施の態様において、上記シラノ
ール縮合触媒を用いた架橋ポリオレフィンの成形物、ま
たは電線・ケーブルの作製方法としては、二つの方法が
挙げられる。その一つは、シラノール縮合触媒を高濃度
に含むマスターバッチを作製し、予め作製したシラング
ラフトポリエチレンと一緒に押出機に供給して成形する
2ショット、またはサイオプラスといわれる方法であ
る。二つ目は、シラノール縮合触媒、ラジカル開始剤を
含む配合剤を、押出機内のポリエチレンに供給し、ビニ
ルアルコキシシランのポリエチレンへのグラフト反応
と、成形物の成形を1つの押出機の中で同時に行なう
(または、前記のグラフト反応と、電線・ケーブルの成
形を1つの押出機の中で同時に行なう)1ショット、ま
たはモノシルと呼ばれる方法である。
【0019】本発明の実施の態様のフッ素系滑剤として
は、ポリテトラフルオロエチレンパウダ、テトラフルオ
ロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピ
レンの三元共重合体、両末端または片末端にフルオロア
ルキル基を有するフッ素系重合体が用いられる。ここ
で、両末端または片末端にフルオロアルキル基を有する
フッ素系重合体とは、具体的には、次の化1〜化14の
化学構造式で示されるものである。なお、構造式中の
n,X,y,Zは、任意に変えることができる。
【0020】
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【0021】前記に挙げた化学式
【化1】ないし
【化14】における化学式中のRFは、次の化学式
【化15】ないし
【化18】で表されるいずれかの化学物質である。
【0022】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【0023】本発明の実施の態様における脂肪酸エステ
ルとしては、ステアリン酸エステル、パルミチン酸エス
テル、オレイン酸エステル、モンタン酸エステル、エル
カ酸エステル、ベヘン酸エステル、ラウリン酸エステ
ル、リシノール酸エステル等が用いられる。
【0024】また、本発明の実施の態様における脂肪酸
アミドとしては、ステアリン酸アミド、パルミチン酸ア
ミド、オレイン酸アミド、モンタン酸アミド、エルカ酸
アミド、ベヘン酸アミド、ラウリン酸アミド、リシノー
ル酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、N−ステ
アリルステアリン酸アミド、N−ステアリルオレイン酸
アミド、N−オレイルオレイン酸アミド、N−オレイル
ステアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、
N−オレイルパルミチン酸アミド、メチレンビスステア
リン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチ
レンビスラウリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシス
テアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘ
キサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N′−ジオレ
イルアジピン酸アミド、N,N′−ジオレイルセバシン
酸アミド等が用いられる。
【0025】本発明の実施の態様におけるフッ素系滑剤
によると、シラン架橋ポリオレフィン成形物、または電
線・ケーブルの被覆において、フッ素系滑剤の単独、も
しくはフッ素系滑剤と脂肪酸エステルまたは脂肪酸アミ
ドとを併用することによって、成形加工機を出た直後の
シラン架橋ポリオレフィン成形物、あるいは電線被覆押
出機を出た直後の電線・ケーブルに被せたシラン架橋ポ
リオレフィン成形物の表面部分に形成される「めやに」
の発生を防止すると共に、押出機内でのポリオレフィン
樹脂の流れの停滞を防ぎ、アンバーの低減にも有効であ
ることを見い出した。
【0026】また、本発明の実施の態様によると、フッ
素系滑剤の単独、もしくはフッ素系滑剤と脂肪酸エステ
ルまたは脂肪酸アミドとを併用することによって、「め
やに」を防止するのは、成形加工機、または電線被覆押
出機のダイスの内面に、これらフッ素系滑剤、フッ素系
滑剤と脂肪酸エステル、またはフッ素系滑剤と脂肪酸ア
ミドが薄いコーティング膜を形成し、ポリオレフィン樹
脂が高温の押出ダイスに付着するのを防止するためと考
えられる。また、押出機内でも同様に、スクリュー表面
やバレルの内面の金属の表面に薄いコーティング膜が形
成され、ポリオレフィン樹脂の流れの停滞を防ぐ働きが
あり、アンバの低減が可能となるものである。
【0027】本発明の実施の態様において、ポリマ10
0重量部に対して、これらフッ素系滑剤を0.005〜
5重量部、もしくはフッ素系滑剤を0.005〜5重量
部と脂肪酸エステルを0.005〜5重量部、またはフ
ッ素系滑剤を0.005〜5重量部と脂肪酸アミドを
0.005〜5重量部、の範囲に規定する理由は、配合
量が、0.005重量部未満では、「めやに」を防止さ
せる効果がなく、また、5重量部を超えると成型物表面
にそれら配合剤が析出(ブルーム)し、電線・ケーブル
の絶縁被覆の場合は、絶縁破壊特性を悪化させるため、
それら配合量を、0.005〜5重量部に限定するもの
である。
【0028】
【実施例】(本発明の実施例)表1は、本発明の実施例
を示し、実施例1ないし実施例9は、電線・ケーブルの
絶縁体に使用できる絶縁組成物であり、実施例10と実
施例11は、配合にカーボンマスターバッチを使用した
半導電層用の組成物である。
【0029】
【表1】
【0030】表1の、実施例1ないし実施例9に示した
絶縁組成物を使用して、断面積60mm2 の軟銅撚線の
周囲に、0.7mm厚の内部半導電層(図1、図2参
照)とともに、4.5mm厚さの絶縁体を、それぞれ押
出して、電線・ケーブルを作製した。また、表1の、実
施例10と実施例11に示したカーボンマスターバッチ
を配合した半導電性の組成物を使用して、断面積60m
2 の軟銅撚線の周囲に、2.5mmの厚さの絶縁層と
ともに、半導電層を有する電線・ケーブルを、それぞれ
押出して作製した。
【0031】表1の、実施例1ないし実施例9の絶縁性
ベースの組成物、ならびに、実施例10と実施例11の
半導電性ベースの組成物の、成形押出加工の実施の態様
としては、それぞれ、絶縁性ベースの組成物、ならびに
半導電性ベースの組成物を、200℃の130mm押出
機に投入し、その他の配合剤は、すべてビニルトリメト
キシシランに溶解させ、押出機のホッパ下部から注入し
た。金属害防止剤は、ビニルトリメトキシシランに難溶
であるため、ポリエチレンに予めドライブレンドして投
入した。これらの配合剤は、押出機内で混合とシラング
ラフトを行わせ、電線・ケーブルに被覆する成形も同時
に行なった。電線・ケーブルは、成形物を電気絶縁体ま
たは被覆物として被せた後、80℃、95%水蒸気の雰
囲気に24時間放置し、架橋させて所望の試料とした。
【0032】なお、電線・ケーブルの製造において、ポ
リエチレンをベースとした絶縁体組成物の成形押出と、
ポリエチレンとカーボンマスターバッチをベースとした
内部導電層および外部導電層の組成物の成形押出は、そ
れぞれ、別々の押出機によって連続して行われる。
【0033】表1の、実施例1ないし実施例9の絶縁性
ベースの組成物、ならびに、実施例10と実施例11の
半導電性ベースの組成物から得た各試料について、10
0時間連続で押出した後の外観を評価した。また、10
0時間連続押出した電線・ケーブルの部分のサンプルに
ついて、電気試験としてボウタイトリー特性を評価し
た。
【0034】表1におけるボウタイトリー特性の評価試
験は、電線・ケーブルの導体内に注水した試料を、90
℃の温水中に浸漬し、導体と水との間に50Hzで9k
Vの交流電圧を500日間印加して行なった。500日
後、電線・ケーブル断面を薄くスライスしてメチレンブ
ルー水溶液で煮沸染色し、光学顕微鏡を用いて電線・ケ
ーブルの絶縁体の中に発生したボウタイトリーの長さを
測り、200μm以上のボウタイトリーの発生数を計数
した。
【0035】表1に示した押出外観の評価は、外観が平
滑で、しかも押出成形時の「めやに」の発生がないもの
を「良」と判定するものである。表1の、実施例1ない
し実施例9の絶縁性ベースの組成物、ならびに、実施例
10と実施例11によると、規定量の滑剤を配合した実
施例1ないし実施例9は、押出外観が良好で、ボウタイ
トリーの発生も少ないことが判る。また、カーボンブラ
ックを配合した実施例10、実施例11も押出外観は良
好である。組成物に配合された規定量の滑剤、すなわ
ち、フッ素系滑剤、フッ素系滑剤と脂肪酸エステル、ま
たはフッ素系滑剤と脂肪酸アミドが、薄いコーティング
膜を形成し、これがポリオレフィン樹脂の平滑さ向上さ
せているものと考えられる。
【0036】表1に示した本発明の実施例によると、成
形物を電線・ケーブルの電気絶縁体または被覆物として
被せた場合の表面は、押出成形時の「めやに」の発生が
なく、その押出外観は極めて良好であり、ボウタイトリ
ーの発生数も少なく、優れた特性を示しており、全体と
しては、品質特性の良い架橋ポリエチレン絶縁の電線・
ケーブルを得ることできる特徴がある。
【0037】(従来の技術)表2は、従来の技術の比較
例を示し、比較例1ないし比較例4は、電線・ケーブル
の絶縁体に使用された絶縁組成物であり、比較例5と比
較例6は、配合にカーボンマスターバッチを使用した半
導電層用の組成物である。
【0038】
【表2】
【0039】表2の、比較例1ないし比較例4に示した
絶縁組成物を使用して、断面積60mm2 の軟銅撚線の
周囲に、0.7mm厚の内部半導電層(図1、図2参
照)とともに、4.5mm厚さの絶縁体をそれぞれ押出
して、電線・ケーブルを作製した。また、表2の、比較
例5および比較例6に示したカーボンマスターバッチを
配合した半導電性の組成物を使用して、断面積60mm
2 の軟銅撚線の周囲に2.5mmの厚さの絶縁層ととも
に、半導電層を有する電線・ケーブル、それぞれ押出し
て作製した。
【0040】表2の、比較例1ないし比較例4の絶縁性
ベースの組成物、ならびに、比較例5および比較例6の
半導電性ベースの組成物の成形押出加工は、それぞれ、
絶縁性ベースの組成物、ならびに半導電性ベースの組成
物を、200℃の130mm押出機に投入し、その他の
配合剤は、すべてビニルトリメトキシシランに溶解さ
せ、押出機のホッパ下部から注入した。金属害防止剤
は、ビニルトリメトキシシランに難溶であるため、ポリ
エチレンに予めドライブレンドして投入した。これらの
配合剤は、押出機内で混合とシラングラフトを行わせ、
電線・ケーブルに被覆する成形も同時に行なった。電線
・ケーブルは、成形物を電気絶縁体または被覆物として
被せた後、80℃、95%水蒸気の雰囲気に24時間放
置し、架橋させて所望の試料とした。
【0041】なお、電線・ケーブルの製造において、ポ
リエチレンをベースとした絶縁体組成物の成形押出と、
ポリエチレンとカーボンマスターバッチをベースとした
内部導電層および外部導電層の組成物の成形押出は、そ
れぞれ、別々の押出機によって連続して行われる。
【0042】表2の、比較例1ないし比較例4の絶縁性
ベースの組成物、ならびに、比較例5および比較例6の
半導電性ベースの組成物から得た各試料について、10
0時間連続で押出した後の外観を評価した。また、10
0時間連続押出した電線・ケーブルの部分のサンプルに
ついて、電気試験としてボウタイトリー特性を評価し
た。
【0043】表2におけるボウタイトリー特性の評価試
験は、電線・ケーブルの導体内に注水した試料を、90
℃の温水中に浸漬し、導体と水との間に50Hzで9k
Vの交流電圧を500日間印加して行なった。500日
後、電線・ケーブル断面を薄くスライスしてメチレンブ
ルー水溶液で煮沸染色し、光学顕微鏡を用いて電線・ケ
ーブルの絶縁体の中に発生したボウタイトリーの長さを
測り、200μm以上のボウタイトリーの発生数を計数
した。
【0044】表2に示した押出外観の評価は、外観が平
滑で、しかも押出成形時の「めやに」の発生がないもの
を「良」、発生があるものを「悪」と判定したものであ
る。表2の、比較例1、比較例2、比較例5、比較例6
の組成物のように、フッ素系滑剤と脂肪酸エステルの添
加量が、本発明の規定量未満の組成物は、押出外観が悪
いことが判る。また、ボウタイトリーの発生数も多いこ
とが判る。さらに、フッ素系滑剤と脂肪酸エステルの添
加量が、本発明の規定量を超えた比較例3と比較例4の
組成物は、ボウタイトリーの発生数が多くなっているこ
とが判る。このことは、組成物に配合された規定量の範
囲を外れたフッ素系滑剤と脂肪酸エステルが、ポリオレ
フィン樹脂の押出成形時の平滑さに影響しているものと
考えられる。
【0045】表2に示した比較例によると、成形物を電
線・ケーブルの電気絶縁体または被覆物として被せた場
合の表面は、押出成形時の「めやに」の発生が多く、そ
の押出外観も良好でなく、ボウタイトリーの発生数も多
いという結果を来しており、全体としては、品質特性の
良い架橋ポリエチレン絶縁の電線・ケーブルを得ること
困難であることが判る。
【0046】
【発明の効果】本発明によると、シラン架橋ポリオレフ
ィンを高温の成形加工機を用いて成形する場合の「めや
に」の発生がなく、外観の良好なシラン架橋ポリオレフ
ィン成形物を提供できるという効果が得られる。
【0047】また、本発明によると、シラン架橋ポリオ
レフィンを高温の電線被覆押出機を用いて電線・ケーブ
ルの電気絶縁体または被覆物として被せた場合、押出成
形時の「めやに」の発生がないので、外観が良好で、し
かもボウタイトリーの発生を著しく減少させた優れた特
性のシラン架橋ポリオレフィン成形物が製造することが
でき、この結果、電気特性など品質の優れた電線・ケー
ブルを提供できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による内部と外部の導電層
付きの電線を示す断面図。
【図2】本発明の実施の形態による内部導電層付きの電
線を示す断面図。
【図3】本発明の実施の形態による水密の電線を示す断
面図。
【図4】本発明の実施の形態による電線を示す断面図。
【符号の説明】
1 電線・ケーブルの導体 2 水密コンパウンド 3 内部導電層 4 電線・ケーブルの絶縁体 5 外部導電層
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 3/44 H01B 3/44 F //(C08L 23/26 27:18) (72)発明者 安部 淳一 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 塙 勝利 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 Fターム(参考) 4F070 AA13 AA15 AA16 AA20 AB04 AB06 AC12 AC52 AC63 AC79 AE08 AE09 GA01 GB02 GB03 GB06 GC05 4F071 AA26 AA27 AA77 AC10 AE11 AH12 BA01 BB06 4J002 BD122 BD142 BD152 BD162 BN041 EH026 EP016 EP02 FD176 GQ01 5G305 AA02 AA14 AB36 BA12 BA22 CA01 CA38 CA40 CA54 CB08 CB17 CD15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シラン化合物をグラフト共重合して水架橋
    するポリオレフィンの組成物において、前記組成物のポ
    リマ100重量部に対し、0.005〜5重量部のフッ
    素系滑剤を含有したことを特徴とするシラン架橋ポリオ
    レフィン成形物。
  2. 【請求項2】シラン化合物をグラフト共重合して水架橋
    するポリオレフィンの組成物において、前記組成物のポ
    リマ100重量部に対し、0.005〜5重量部のフッ
    素系滑剤、および0.005〜5重量部の脂肪酸エステ
    ルまたは脂肪酸アミド系滑剤を含有したことを特徴とす
    るシラン架橋ポリオレフィン成形物。
  3. 【請求項3】前記フッ素系滑剤は、テトラフルオロエチ
    レン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン三
    元共重合体、あるいは両末端または片末端にフルオロア
    ルキル基を有するフッ素系重合体であることを特徴とす
    る請求項1および請求項2記載のシラン架橋ポリオレフ
    ィン成形物。
  4. 【請求項4】シラン化合物をグラフト共重合して水架橋
    するポリオレフィンの組成物において、前記組成物のポ
    リマ100重量部に対し、0.005〜5重量部のフッ
    素系滑剤を含有したシラン架橋ポリオレフィン成形物
    を、電気絶縁体もしくは被覆物として被せたことを特徴
    とする電線・ケーブル。
  5. 【請求項5】シラン化合物をグラフト共重合して水架橋
    するポリオレフィンの組成物において、前記組成物のポ
    リマ100重量部に対し、0.005〜5重量部のフッ
    素系滑剤、および0.005〜5重量部の脂肪酸エステ
    ルまたは脂肪酸アミド系滑剤を含有したシラン架橋ポリ
    オレフィン成形物を、電気絶縁体もしくは被覆物として
    被せたことを特徴とする電線・ケーブル。
  6. 【請求項6】前記フッ素系滑剤は、テトラフルオロエチ
    レン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン三
    元共重合体、あるいは両末端または片末端にフルオロア
    ルキル基を有するフッ素系重合体であることを特徴とす
    る請求項4および請求項5記載の電線・ケーブル。
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