JP2000248077A - 半導体用有機絶縁膜材料及び製造方法 - Google Patents

半導体用有機絶縁膜材料及び製造方法

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JP2000248077A
JP2000248077A JP11371775A JP37177599A JP2000248077A JP 2000248077 A JP2000248077 A JP 2000248077A JP 11371775 A JP11371775 A JP 11371775A JP 37177599 A JP37177599 A JP 37177599A JP 2000248077 A JP2000248077 A JP 2000248077A
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Japan
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oligomer
polybenzoxazole
film material
semiconductor
insulating film
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JP11371775A
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English (en)
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Mitsumoto Murayama
三素 村山
Yoko Mizumoto
陽子 水本
Toshimasa Eguchi
敏正 江口
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は電気特性、熱特性、低吸水性に優れ
た有機絶縁膜材料及び製造方法を提供する事を目的とす
る。 【解決手段】 一般式(1)で表されるポリベンゾオキ
サゾール樹脂層が微細孔を有してなることを特徴とする
有機絶縁膜材料。 【化1】 (但し、一般式(1)中のnは2〜1000までの整数
を示す。Xは4価及びYは2価の有機基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気特性、熱特性、
機械特性、物理特性に優れた有機絶縁膜材料に関するも
のであり、半導体用の層間絶縁膜、保護膜、多層回路の
層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソル
ダーレジスト膜、液晶配向膜などとして適用できる。
【0002】
【従来の技術】半導体材料には、必要とされる特性に応
じて無機系材料、有機系材料などの材料が様々な部分で
用いられている。例えば、半導体用の層間絶縁膜として
は、化学気相で作製した二酸化シリコン等の無機の絶縁
膜が使用されている。しかしながら、近年の半導体の高
機能化、高性能化に伴い、二酸化シリコン等の無機絶縁
膜では、誘電率、吸水率が高いこと等が問題となってい
る。この改良手段のひとつとして、有機材料の適用が検
討されつつある。
【0003】半導体用途の有機材料としては、耐熱性、
機械特性などの優れたポリイミド樹脂が挙げられ、ソル
ダーレジスト、カバーレイ、液晶配向膜などに用いられ
ている。しかしながら、一般にポリイミド樹脂はイミド
環にカルボニル基を2個有していることから、電気特
性、吸水性に問題がある。これらの問題に対して、フッ
素ならびにトリフルオロメチル基を高分子内に導入する
ことにより、電気特性と吸水性、耐熱性を改良すること
も試みられているが、現時点での要求に対応し得ない。
【0004】このような事から、ポリイミド樹脂に比べ
て、電気特性、吸水性に関して優れた性能を示すポリベ
ンゾオキサゾール樹脂を、半導体用途の絶縁材料に適用
することが試みられている。ポリベンゾオキサゾール樹
脂は、電気特性、熱特性、物理特性のいずれかの特性の
みを満足することは容易であり、例えば、4,4'−ジ
アミノ−3,3'−ジヒドロキシビフェニルとテレフタ
ル酸からなるポリベンゾオキサゾール樹脂は、非常に優
れた耐熱分解性、高Tg等の耐熱性を有するが、一方、
誘電率等の電気特性はあまり良くない。また、2,2−
ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパンとテレフタル酸からなるポリベンゾオキ
サゾール樹脂は、低誘電率等の良好な電気特性を示す
が、耐熱性等はあまり好ましくない。近年、さらに誘電
率が2.5を下回るような低誘電率材料が期待されてお
り、この要求を満たし、かつ他の電気特性、熱特性、及
び物理特性もすぐれた樹脂は、得られていないのが現状
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電気特性、
熱特性、低吸水性に優れた有機絶縁膜材料及び製造方法
を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
の問題点を鑑み、鋭意検討を重ねた結果、一般式(1)
で表されるポリベンゾオキサゾール樹脂層が、微細孔を
有してなることを特徴とする半導体用有機絶縁膜材料を
完成するに至った。
【0007】すなわち、(a)〜(h)項に記載の通り
である。 (a)前記一般式(1)で表される構造を有するポリベ
ンゾオキサゾール樹脂層が微細孔を有してなることを特
徴とする半導体用有機絶縁膜材料。
【0008】
【化3】 (但し、一般式(1)中のnは2〜1000までの整数
を示す。Xは4価及びYは2価の有機基を表す。)
【0009】(b)ポリベンゾオキサゾール樹脂層の微
細孔の大きさが、20nm以下であることを特徴とする
(a)項に記載の半導体用有機絶縁膜材料。
【0010】(c)ポリベンゾオキサゾール前駆体又は
ポリベンゾオキサゾール樹脂とオリゴマーとを混合、成
膜した後、加熱することによりオリゴマーを熱分解及び
気化し、揮散させて、微細孔を有するポリベンゾオキサ
ゾール樹脂層を得ることを特徴とする半導体用有機絶縁
膜材料の製造方法。
【0011】(d)4価のアミノフェノール及び2価の
カルボン酸により合成された一般式(2)で表される構
造を有するポリベンゾオキサゾール前駆体とオリゴマー
とを混合、成膜した後、ポリベンゾオキサゾール前駆体
を閉環させ、更に、加熱することによりオリゴマーを熱
分解及び気化し、揮散させて、微細孔を有するポリベン
ゾオキサゾール樹脂層を得ることを特徴とする半導体用
有機絶縁膜材料の製造方法。
【0012】
【化4】 (但し、一般式(2)中のnは2〜1000までの整数
を示す。Xは4価及びYは2価の有機基を表す。)
【0013】(e)4価のアミノフェノール及び2価の
カルボン酸により合成された一般式(2)で表される構
造を有するポリベンゾオキサゾール前駆体を閉環させた
一般式(1)で表される構造を有するポリベンゾオキサ
ゾール樹脂とオリゴマーとを混合、成膜した後、更に、
加熱することによりオリゴマーを熱分解及び気化し、揮
散させて、微細孔を有するポリベンゾオキサゾール樹脂
層を得ることを特徴とする半導体用有機絶縁膜材料の製
造方法。
【0014】(f)オリゴマーの繰り返し単位の骨格が
プロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、メチルメ
タクリレート、ウレタン、α−メチルスチレン、スチレ
ン及びカーボナートからなる群から選ばれるオリゴマー
である(c)、(d)又は(e)項に記載の半導体用有
機絶縁膜材料の製造方法。
【0015】(g)オリゴマーの分子量が100〜10
000である(c)、(d)、(e)又は(f)項に記
載の半導体用有機絶縁膜材料の製造方法。
【0016】(h)オリゴマーが加熱前に前記一般式
(1)で表される構造を有するポリベンゾオキサゾール
樹脂又は一般式(2)で表されるポリベンゾオキサゾー
ル前駆体に対し5〜40%の重量比で含有されているこ
とを特徴とする(c)、(d)、(e)、(f)又は
(g)項に記載の半導体用有機絶縁膜材料の製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のポリベンゾオキサゾール
前駆体および樹脂の合成の際に使用する4価のアミノフ
ェノール化合物については、一般式(3)で表される通
りであり、例えば2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(3−アミ
ノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、1,4−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノ
キシ)テトラフルオロベンゼン、1,4−ビス(4−ア
ミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)テトラフルオロベン
ゼン、4,4’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフ
ェノキシ)オクタフルオロビフェニル、4,4’−ビス
(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)オクタフル
オロビフェニル、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒド
ロキシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフル
オロプロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロ
キシ−5−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキ
シ−5−ペンタフルオロエチルフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、2−(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−
トリフルオロメチルフェニル)−2'−(3−アミノ−
4−ヒドロキシ−5−ペンタフルオロエチルフェニル)
ヘキサフルオロプロパン、1,3−ジアミノ−4,6−
ジヒドロキシジフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−
3,6−ジヒドロキシジフルオロベンゼン、1,4−ジ
アミノ−2,3−ジヒドロキシジフルオロベンゼン、
1,2−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシジフルオロベ
ンゼン、1−トリフルオロメチル−2,4−ジアミノ−
3,5−ジヒドロキシベンゼン、1−トリフルオロメチ
ル−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシベンゼ
ン、1−トリフルオロメチル−2,4−ジアミノ−3,
5−ジヒドロキシフルオロベンゼン、1−トリフルオロ
メチル−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシフル
オロベンゼン、1,4−ビス(トリフルオロメチル)−
2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシベンゼン、1
−ペンタフルオロエチル−2,5−ジアミノ−3,6−
ジヒドロキシベンゼン、1−パーフルオロシクロヘキシ
ル−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシベンゼ
ン、1,3−ジアミノ−4,6−ジエトキシジフルオロ
ベンゼン、2,7−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシテ
トラフルオロナフタレン、2,6−ジアミノ−3,7−
ジヒドロキシテトラフルオロナフタレン、1,6−ジア
ミノ−2,5−ジヒドロキシテトラフルオロナフタレ
ン、3,6−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシテトラフ
ルオロナフタレン、2,7−ジアミノ−1,8−ジヒド
ロキシテトラフルオロナフタレン、1−トリフルオロメ
チル−3,6−ジアミノ−2,7−ジヒドロキシナフタ
レン、1,5−ビス(トリフルオロメチル)−3,7−
ジアミノ−2,6−ジヒドロキシナフタレン、1−トリ
フルオロメチル−3,6−ジアミノ−2,5−ジヒドロ
キシナフタレン、1−ペンタフルオロエチル−3,6−
ジアミノ−2,7−ジヒドロキシナフタレンン、1−パ
ーフルオロシクロヘキシル−3,6−ジアミノ−2,7
−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ビス(トリフルオ
ロメチル)−3,7−ジアミノ−2,6−ジヒドロキシ
ジフルオロナフタレン、2,6−ジアミノ−3,7−ジ
エトキシテトラフルオロナフタレン、1,4,5,8−
テトラ(トリフルオロメチル)−2,7−ジアミノ−
3,6−ジヒドロキシナフタレン、3,3’−ジアミノ
−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4' −ジア
ミノ−3,3'−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−
ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ−5,5’−トリフ
ルオロメチルビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,
3’−ジヒドロキシ−5,5’−ペンタフルオロエチル
ビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロ
キシ−6,6’−トリフルオロメチルビフェニル、4,
4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ−6,6’−
ペンタフルオロエチルビフェニル、3,3’−ジアミノ
−4,4’−ジヒドロキシ−5,5’−トリフルオロメ
チルビフェニル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒ
ドロキシ−5,5’−ペンタフルオロエチルビフェニ
ル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−
6,6’−トリフルオロメチルビフェニル、3,3’−
ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−6,6’−ペンタ
フルオロエチルビフェニル、3,4’−ジアミノ−4,
3’−ジヒドロキシ−5,5’−トリフルオロメチルビ
フェニル、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキ
シ−5,5’−ペンタフルオロエチルビフェニル、3,
4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシ−6,6’−
トリフルオロメチルビフェニル、3,4’−ジアミノ−
4,3’−ジヒドロキシ−6,6’−ペンタフルオロエ
チルビフェニルなどが挙げられるが、必ずしもこれらに
限られるものではない。また2種以上のアミノフェノー
ルを組み合わせて使用することも可能である。
【0018】
【化5】 (Xは4価の有機基を表す)
【0019】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体お
よび樹脂の合成の際に使用する2価のカルボン酸につい
ては、一般式(4)で表される通りであり、例えばイソ
フタル酸、テレフタル酸、3−フルオロイソフタル酸、
2−フルオロイソフタル酸、3−フルオロフタル酸、2
−フルオロフタル酸、2−フルオロテレフタル酸、2,
4,5,6−テトラフルオロイソフタル酸、3,4,
5,6−テトラフルオロフタル酸、4,4’−ヘキサフ
ルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1'−ジカル
ボン酸、パーフルオロスベリン酸、2,2’−ビス(ト
リフルオロメチル)−4,4’−ビフェニレンジカルボ
ン酸、4,4’−オキシジフェニル−1,1’−ジカル
ボン酸、2,3,4,6,7,8−ヘキサフルオロナフ
タレン−1,5−ジカルボン酸、2,3,4,5,7,
8−ヘキサフルオロナフタレン−1,6−ジカルボン
酸、1,3,4,5,7,8−ヘキサフルオロナフタレ
ン−2,6−ジカルボン酸、1−トリフルオロメチルナ
フタレン−2,6−ジカルボン酸、1,5−ビス(トリ
フルオロメチル)ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、
1−ペンタフルオロエチルナフタレン−2,6−ジカル
ボン酸、1−トリフルオロメチルナフタレン−3,7−
ジカルボン酸、1,5−ビス(トリフルオロメチル)ナ
フタレン−3,7−ジカルボン酸、1−ペンタフルオロ
エチルナフタレン−3,7−ジカルボン酸、1−ウンデ
カフルオロシクロヘキシルナフタレン−3,7−ジカル
ボン酸、1−トリフルオロメチル−2,4,5,6,8
−ペンタフルオロナフタレン−3,7−ジカルボン酸、
1−ビス(トリフルオロメチル)メトキシ−2,4,
5,6,8−ペンタフルオロナフタレン−3,7−ジカ
ルボン酸、1,5−ビス(トリフルオロメチル)−2,
4,6,8−テトラフルオロナフタレン−3,7−ジカ
ルボン酸、1,5−ビス[ビス(トリフルオロメチル)
メトキシ]−2,4,6,8−テトラフルオロナフタレ
ン−3,7−ジカルボン酸などが挙げられるが、必ずし
もこれらに限られるものではない。また2種以上のカル
ボン酸を組み合わせて使用することも可能である。
【0020】
【化6】 (Yは2価の有機基を表す)
【0021】本発明で用いられるオリゴマーは、一般式
(1)で表される構造を有するポリベンゾオキサゾール
樹脂及び一般式(2)で表される構造を有するポリベン
ゾオキサゾール前駆体よりも熱分解して気化する温度が
低いオリゴマーであれば、どのオリゴマーでも良く必ず
しも限定されるものではない。例えば、骨格がプロピレ
ンオキサイド、エチレンオキサイド、メチルメタクリレ
ート、ウレタン、α−メチルスチレン、スチレン及びカ
ーボナート等の繰り返し単位からなるオリゴマーが挙げ
られる。
【0022】該オリゴマーは、分子量が100〜100
00の範囲のものが好ましい。分子量が100未満であ
ると誘電率が低くできず、また分子量が10000を越
えるものでは、空隙が大きくなりすぎて膜の機械的強度
が低くなったり、膜表面に達する連続気泡ができてしま
う等の問題が発生する。
【0023】該オリゴマーは、加熱前にポリベンゾオキ
サゾール樹脂またはポリベンゾオキサゾール前駆体に対
し、5〜40%の重量比で含有されていることが望まし
い。重量比が5%未満であると誘電率が低くできず、ま
た重量比が40%を越えると、空隙が多くなりすぎて、
機械的強度が低くなったり、絶縁膜表面に連続気泡がで
きてしまったり、空隙率が不均一になり場所により誘電
率が異なる等の問題が発生する。
【0024】本発明の有機絶縁膜材料の製造方法は、ま
ず、前記ポリベンゾオキサゾール前駆体とオリゴマーと
の均一な混合、あるいは前記ポリベンゾオキサゾール前
駆体を先に閉環したポリベンゾオキサゾール樹脂とオリ
ゴマーとの均一な混合により行われる。即ち、一般式
(3)で表される4価のアミノフェノール化合物と、一
般式(4)で表される2価のカルボン酸を、活性エステ
ル法や酸クロリド法により、ポリベンゾオキサゾール前
駆体とし、該前駆体とオリゴマーを均一に混合し、加熱
または、脱水剤で処理することにより縮合反応して、窒
素下で、オリゴマーが熱分解して気化する温度以下でベ
ンゾオキサゾールを閉環させる。さらに、これを大気下
で加熱し、オリゴマーを熱分解及び気化し、揮散させる
ことで微細孔を有するポリベンゾオキサゾール樹脂層を
得ることができる。
【0025】または、一般式(3)で表される4価のア
ミノフェノール化合物と、一般式(4)で表される2価
のカルボン酸とを、ポリリン酸やジシクロヘキシルジカ
ルボジイミド等の脱水縮合剤の存在下での縮合反応方法
により、ベンゾオキサゾールを閉環させてポリベンゾオ
キサゾール樹脂を得る。ここで用いられるポリリン酸に
は、イートン(Eaton´s)試薬(アルドリッチ社
製など)のように五酸化リンとメタンスルホン酸の混合
酸無水物を用いることも可能である。このポリベンゾオ
キサゾール樹脂とオリゴマーを均一に混合し、大気下で
加熱し、オリゴマーを熱分解及び気化し、揮散させるこ
とで微細孔を有するポリベンゾオキサゾール樹脂層を得
ることができる。
【0026】本発明の一般式(1)で表される構造を有
するポリベンゾオキサゾール樹脂層が微細孔を有してな
ることを特徴とする半導体用有機絶縁膜材料における、
空隙の大きさは少なくとも20nm以下、好ましくは5
nm以下が望ましい。空隙の大きさが20nmより大き
いと配線間における空隙率が不均一になったり、接着性
に悪影響がでる等の問題が発生する。
【0027】必要によりポリベンゾオキサゾール前駆体
とオリゴマーとの混合物またはポリベンゾオキサゾール
樹脂とオリゴマーとの混合物に、各種添加剤として、界
面活性剤やカップリング剤等を添加し、半導体用層間絶
縁膜、保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅
張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜
等として用いることができる。
【0028】本発明においてポリベンゾオキサゾール前
駆体の合成で酸クロリド法で用いられる酸クロリドは、
一般式(5)で表される。
【0029】
【化7】 (Yは2価の有機基を表す)
【0030】酸クロリド法によるポリベンゾオキサゾー
ル前駆体の合成の例を挙げると、まず2価のカルボン酸
である4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフ
ェニル−1,1’−ジカルボン酸を、N,N−ジメチル
ホルムアミド等の触媒存在下、過剰量の塩化チオニル存
在下で、室温から75℃で反応することにより、酸クロ
リドである4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデン
ジフェニル−1,1−ジカルボン酸クロリドを得る。
2,2'−ビス (3− アミノ−4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパンを、乾燥窒素雰囲気下で乾
燥したN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、γ−ブチ
ロラクトンに4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデ
ンジフェニル−1,1−ジカルボン酸クロリドを溶解し
たものを滴下する。その後、γ−ブチロラクトンにピリ
ジンを溶解したものを滴下した。滴下終了後、室温まで
戻し攪拌する。反応液を濾過してピリジン塩酸塩を除去
し、反応液を蒸留水とエタノールの混合溶液に滴下し、
沈殿物を集め、乾燥することにより、ポリベンゾオキサ
ゾール前駆体を得る。
【0031】本発明において、ポリベンゾオキサゾール
前駆体は、通常、これを溶剤に対して10〜40重量%
程度の膜形成がし易い濃度で溶解し、ワニス状にして使
用するのが好ましい。溶剤としては、N−メチル−2−
ピロリドン、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクト
ン、N,N−ジメチルアセトアミド、N、N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコール
ジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチレエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノメチレエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3
−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレング
リコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチ
ル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオ
ネート等を1種、または2種以上混合して用いることが
出来る。
【0032】本発明の半導体用有機絶縁膜の製造方法お
いて、ポリベンゾオキサゾール前駆体を使用する際は、
ポリベンゾオキサゾール前駆体とオリゴマーとの混合物
を、上記溶剤に溶解し、適当な支持体、例えばガラス、
金属、シリコーンウエハーやセラミック基盤等に塗布す
る。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、
スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロー
ルコーティング等が挙げられる。このようにして、塗膜
を形成した後、加熱処理をして、ポリベンゾオキサゾー
ル樹脂に変換し、この樹脂層を更に加熱することにより
オリゴマーを熱分解及び気化し、揮散させて微細孔を形
成することが好ましい。
【0033】また、ポリベンゾオキサゾール樹脂とオリ
ゴマーとの混合物の場合、上記溶剤に溶解し、適当な支
持体、例えばガラス、金属、シリコーンウエハーやセラ
ミック基盤等に塗布する。塗布方法としては、スピンナ
ーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗
布、浸漬、印刷、ロールコーティング等が挙げられる。
このようにして、塗膜を形成した後、加熱処理をして、
溶剤を除去し、更にオリゴマーを熱分解及び気化し、揮
散させて、微細孔を形成することが好ましい。
【0034】本発明におけるポリベンゾオキサゾール樹
脂とオリゴマーとの混合物は、その前駆体と感光剤とし
てのナフトキノンジアジド化合物を併用することで、感
光性樹脂組成物として用いることが可能である。
【0035】
【実施例】以下に、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明は、実施例の内容になんら限定されるも
のではない。以下、部は重量部を示す。
【0036】ポリベンゾオキサゾール前駆体又はポリベ
ンゾオキサゾール樹脂とオリゴマーとの混合ワニスの合
成例 「合成例1」2,2−ビス (3− アミノ−4−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン4.27部(1
1.67mmol)を、乾燥窒素雰囲気下で、乾燥した
N−メチル−2−ピロリドン20部に溶解し、10℃で
γ−ブチロラクトン20部に、4,4'−ヘキサフルオ
ロイソプロピリデンジフェニル−1,1'−ジカルボン
酸クロリド5.00部(11.67mmol)を溶解し
たものを、30分かけて滴下した。続いて室温まで戻
し、室温で2時間攪拌した。その後、10℃で、γ−ブ
チロラクトン20部にピリジン2.0部を溶解したもの
を30分かけて滴下した。滴下終了後、室温まで戻し、
室温で24時間攪拌した。反応液を濾過して、ピリジン
塩酸塩を除去し、反応液を蒸留水0.18リットルとエ
タノール0.54リットルの混合溶液に滴下し、沈殿物
を集め、乾燥することによりポリベンゾオキサゾール前
駆体を得た。ここで得られたポリベンゾオキサゾール前
駆体の数平均分子量(Mn)を東ソー株式会社製GPC
を用いてポリスチレン換算で求めたところ、18000
であった。
【0037】両末端にイソシアネート基を有するプロピ
レンオキサイドを主鎖とする分子量2000のオリゴマ
ー(住友バイエルウレタン社製SBU0620)と、イ
ソシアネート基に対して1当量のフェノールとを、塩基
性触媒存在下テトラヒドロフラン中で混合することによ
り得られた両末端カルバメートのプロピレンオキサイド
オリゴマーを得た。このオリゴマーと上記のポリベンゾ
オキサゾール前駆体を、オリゴマーがポリベンゾオキサ
ゾール前駆体に対して10%の重量比となるようにN−
メチル−2−ピロリドンに溶解して均一に混合し、20
重量%の溶液とした。0.2μmのテフロンフィルター
で濾過しワニスを得た。
【0038】「合成例2」2,2'−ビス (3− アミ
ノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
3.94部と4,4'−ヘキサフルオロイソプロピリデ
ンジフェニル−1,1'−ジカルボン酸3.92部にイ
ートン(Eaton's)試薬(アルドリッチ社製)5
0mlを加え、乾燥窒素雰囲気下で撹拌しながら135
℃にし、そのまま24時間撹拌をおこなった。得られた
黒褐色の溶液を水酸化ナトリウム水溶液(水1500m
lに水酸化ナトリウム45gを溶かしたもの)に滴下
し、ポリマーを析出させた。さらに前述と同様にして得
たポリマーのテトラヒドロフラン溶液を水1500ml
に滴下し、析出したポリマーをろ過した後、粉砕し、そ
れにメタノール200gを加え3時間還流させた。この
ように得られたポリマーを90℃で3時間乾燥させ、薄
紫白色の目的のポリベンゾオキサゾール樹脂を得た。こ
こで得られたポリベンゾオキサゾール前駆体の数平均分
子量(Mn)を東ソー株式会社製GPCを用いてポリス
チレン換算で求めたところ、25000であった。
【0039】このポリベンゾオキサゾール樹脂に混合す
るオリゴマーは、市販のプロピレンオキサイドを主鎖と
する分子量2000のジイソシアネートSBU0620
(住友バイエルウレタン社製)と、イソシアネート基に
対して1当量のフェノールとを、塩基性触媒存在下テト
ラヒドロフラン中で混合することにより得られたジカル
バメートのプロピレンオキサイドのオリゴマーで、この
オリゴマーと上記のポリベンゾオキサゾール樹脂を、オ
リゴマーがポリベンゾオキサゾール樹脂に対して10%
の重量比となるようにN−メチル−2−ピロリドンに溶
解して均一に混合し、15重量%の溶液とした。0.2
μmのテフロンフィルターで濾過しワニスを得た。
【0040】微細孔を有したポリベンゾオキサゾール樹
脂層の製造実施例 「実施例1」合成例1で得られたワニスをスピンコータ
ーを用いてアルミニウムを蒸着したシリコンウエハー上
に塗布した。このとき熱処理後の膜厚が約1μmとなる
ようにスピンコーターの回転数と時間を設定した。塗布
後、100℃のホットプレート上で120秒間乾燥した
後、窒素を流入して酸素濃度を100ppm以下に制御
したオーブンを用いて、150℃/30分、250℃/
30分、310℃/30分の順で加熱し、さらに大気下
で150℃/30分、250℃/30分、400℃/3
0分で加熱し、ポリベンゾオキサゾールの皮膜を得た。
皮膜上にアルミニウムを蒸着してパターンニングを行
い、所定の大きさの電極を形成した。シリコンウエハー
側のアルミニウムとこの電極による容量を測定し、測定
後に皮膜の電極隣接部を酸素プラズマによりエッチング
して、表面粗さ計により、膜厚を測定することにより、
周波数1MHzにおける誘電率を算出したところ2.2
であった。この皮膜のIRスペクトルをFT−IRによ
り測定したところ、1656cm-1にオキサゾールのア
ミドによる吸収は見られず1053、1625cm-1
オキサゾールによる吸収が観察され、ポリベンゾオキサ
ゾールが生成していることが確認された。TG−DTA
により耐熱性を評価したところ、窒素雰囲気での5%重
量減少温度は513℃であった。また、この皮膜の断面
について、TEMで観察したところ、5nm以下の細孔
ができていることを確認した。
【0041】「実施例2」実施例1において合成例1で
得られたワニスに代えて合成例2で得られたワニスを用
いた以外は、実施例1と同様にポリベンゾオキサゾール
樹脂の皮膜を作製し評価を行った。その結果、周波数1
MHzにおける誘電率は2.2であった。また、この皮
膜のIRスペクトルをFT−IRにより測定したとこ
ろ、1656cm-1にオキサゾールのアミドによる吸収
は見られず1053、1625cm-1にオキサゾールに
よる吸収が観察され、ポリベンゾオキサゾールが生成し
ていることが確認された。TG−DTAにより測定した
窒素雰囲気での5%重量減少温度は513℃であった。
さらに、この皮膜の断面について、TEMで観察したと
ころ、5nm以下の細孔ができていることを確認した。
【0042】「実施例3」合成例1において、オリゴマ
ーをポリベンゾオキサゾール前駆体に対して10%の重
量比を20%の重量比で均一に混合してN−メチル−2
−ピロリドンに溶解し20重量%の溶液とする以外は、
合成例1と同様にしてワニスを得た。実施例1のワニス
をここで得たワニスに代えた以外は、実施例1と同様に
してポリベンゾオキサゾール樹脂の皮膜を作製し評価を
行った。その結果、誘電率は、2.1であった。5%重
量減少温度は505℃であった。また、このポリベンゾ
オキサゾールの皮膜は、5nm以下の細孔ができている
ことを確認した。
【0043】「実施例4」合成例1において、ポリベン
ゾオキサゾール前駆体に混合するオリゴマーは、市販の
プロピレンオキサイドを主鎖とする分子量2000の末
端ジイソシアナートオリゴマー(住友バイエルウレタン
社製)を、分子量1000のものを用いる以外は、合成
例1と同様にしてワニスを得た。実施例1のワニスをこ
こで得たワニスに代えた以外は、実施例1と同様にして
ポリベンゾオキサゾール樹脂の皮膜を作製し評価を行っ
た。その結果、誘電率は、2.2であった。5%重量減
少温度は510℃であった。また、このポリベンゾオキ
サゾールの皮膜は、5nm以下の細孔ができていること
を確認した。
【0044】「実施例5」実施例4において、オリゴマ
ーをポリベンゾオキサゾール前駆体に対して10%の重
量比を30%の重量比で均一に混合してN−メチル−2
−ピロリドンに溶解し20重量%の溶液とする以外は、
実施例3と同様にしてポリベンゾオキサゾール樹脂の皮
膜を作製し評価を行った。その結果、誘電率は、2.0
であった。5%重量減少温度は502℃であった。ま
た、このポリベンゾオキサゾールの皮膜は、5nm以下
の細孔ができていることを確認した。
【0045】「実施例6」合成例1において、オリゴマ
ーを市販のプロピレンオキサイドを主鎖とする分子量2
000の末端ジイソシアナートオリゴマー(住友バイエ
ルウレタン社製)に対して分子量3000に代え、また
このオリゴマーをポリベンゾオキサゾール前駆体に対し
て5%の重量比で均一に混合してN−メチル−2−ピロ
リドンに溶解し20重量%の溶液とした以外は、合成例
1と同様にしてワニスを得た。実施例1のワニスをここ
で得たワニスに代えた以外は、実施例1と同様にしてポ
リベンゾオキサゾール樹脂の皮膜を作製し評価を行っ
た。その結果、誘電率は、2.1であった。5%重量減
少温度は510℃であった。また、このポリベンゾオキ
サゾールの皮膜は、5nm以下の細孔ができていること
を確認した。
【0046】「実施例7」合成例1においてオリゴマー
であるプロピレンオキサイドの代わりに分子量2000
のエチレンオキサイドを用いた以外は、合成例1と同様
にしてワニスを得た。実施例1のワニスをここで得たワ
ニスに代えた以外は、実施例1と同様にしてポリベンゾ
オキサゾール皮膜を作製した。その結果、誘電率は、
2.2であった。5%重量減少温度は516℃であっ
た。また、このポリベンゾオキサゾールの皮膜は、5n
m以下の細孔ができていることを確認した。
【0047】「実施例8」合成例1においてオリゴマー
であるプロピレンオキサイドの代わりに分子量1000
のメチルメタクリレートを用い、そのままポリベンゾオ
キサゾール前駆体に対して10%の重量比で均一に混合
してN−メチル−2−ピロリドンに溶解し20重量%の
溶液とする以外は、合成例1と同様にしてワニスを得
た。実施例1のワニスをここで得たワニスに代えた以外
は、実施例1と同様にしてポリベンゾオキサゾール皮膜
を作製した。その結果、誘電率は、2.1であった。5
%重量減少温度は511℃であった。また、このポリベ
ンゾオキサゾールの皮膜は、5nm以下の細孔ができて
いることを確認した。
【0048】「実施例9」合成例1においてオリゴマー
であるプロピレンオキサイドの代わりに分子量5000
のウレタンを用いた以外は、合成例1と同様にしてワニ
スを得た。実施例1のワニスをここで得たワニスに代え
た以外は、実施例1と同様にしてポリベンゾオキサゾー
ル皮膜を作製した。その結果、誘電率は、2.1であっ
た。5%重量減少温度は505℃であった。また、この
ポリベンゾオキサゾールの皮膜は、5nm以下の細孔が
できていることを確認した。
【0049】「実施例10」合成例1においてオリゴマ
ーであるプロピレンオキサイドの代わりに分子量500
0のα−メチルスチレンを用い、そのままポリベンゾオ
キサゾール前駆体に対して10%の重量比で均一に混合
してN−メチル−2−ピロリドンに溶解し20重量%の
溶液とする以外は、合成例1と同様にしてワニスを得
た。実施例1のワニスをここで得たワニスに代えた以外
は実施例1と同様にしてポリベンゾオキサゾール皮膜を
作製した。その結果、誘電率は、2.1であった。5%
重量減少温度は509℃であった。また、このポリベン
ゾオキサゾールの皮膜は、5nm以下の細孔ができてい
ることを確認した。
【0050】「実施例11」合成例1においてオリゴマ
ーであるプロピレンオキサイドの代わりに分子量300
0のカーボナートを用い、そのままポリベンゾオキサゾ
ール前駆体に対して10%の重量比で均一に混合してN
−メチル−2−ピロリドンに溶解し20重量%の溶液と
する以外は、合成例1と同様にしてワニスを得た。実施
例1のワニスをここで得たワニスに代えた以外は、実施
例1と同様にしてポリベンゾオキサゾール皮膜を作製し
た。その結果、誘電率は、2.1であった。5%重量減
少温度は510℃であった。また、このポリベンゾオキ
サゾールの皮膜は、5nm以下の細孔ができていること
を確認した。
【0051】「実施例12」合成例2で得られたワニス
をスピンコーターを用いてアルミニウムを蒸着したシリ
コンウエハー上に塗布した。このとき熱処理後の膜厚が
約1μmとなるようにスピンコーターの回転数と時間を
設定した。塗布後、100℃のホットプレート上で12
0秒間乾燥した後、窒素を流入して酸素濃度を100p
pm以下に制御したオーブンを用いて、大気下で150
℃/30分、250℃/30分、400℃/30分で加
熱し、ポリベンゾオキサゾールの皮膜を得た。皮膜上に
アルミニウムを蒸着してパターンニングを行い所定の大
きさの電極を形成した。シリコンウエハー側のアルミニ
ウムとこの電極による容量を測定し、測定後に皮膜の電
極隣接部を酸素プラズマによりエッチングして、表面粗
さ計により、膜厚を測定することにより周波数1MHz
における誘電率を算出したところ2.2であった。この
皮膜のIRスペクトルをFT−IRにより測定したとこ
ろ、1656cm -1にオキサゾールのアミドによる吸収
は見られず1053、1625cm-1にオキサゾールに
よる吸収が観察され、ポリベンゾオキサゾールが生成し
ていることが確認された。TG−DTAにより耐熱性を
評価したところ窒素雰囲気での5%重量減少温度は51
6℃であった。また、この皮膜の断面についてTEMで
観察したところ5nm以下の細孔ができていることを確
認した。
【0052】「実施例13」合成例1において2,2−
ビス (3− アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン4.27部(11.67mmol)に
代えて4,4' −ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシビ
フェニル2.52部(11.67mmol)を4,4'
−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル−1,
1'−ジカルボン酸クロリド5.00部(11.67m
mol)を代えてテレフタル酸クロリド2.37部(1
1.67mmol)を溶解したものにする以外は、合成
例1と同様にしてワニスを得た。実施例1のワニスをこ
こで得たワニスに代えた以外は、実施例1と同様にして
ポリベンゾオキサゾール皮膜を作製した。その結果、誘
電率は、2.2であった。5%重量減少温度は530℃
であった。また、このポリベンゾオキサゾールの皮膜
は、5nm以下の細孔ができていることを確認した。
【0053】「比較例1」撹拌装置、窒素導入管、滴下
漏斗を付けたセパラブルフラスコ中、2,2'−ビス
(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン14.65g(0.04mol)を乾燥した
ジメチルアセトアミド200gに溶解し、ピリジン7.
92g(0.20mol)を添加後、乾燥窒素導入下、
−15℃でジメチルアセトアミド100gに4,4'−
ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1'
−ジカルボン酸クロリド16.92g(0.04ml)
を溶解したものを30分かけて滴下し、沈殿物を回収
し、乾燥してポリベンゾオキサゾール前駆体の粉末を得
た。ここで得られたポリベンゾオキサゾール前駆体の数
平均分子量(Mn)を東ソー株式会社製GPCを用いて
ポリスチレン換算で求めたところ、17000であっ
た。これをN−メチル−2−ピロリドンに溶解し20%
の溶液とした。0.2μmのテフロンフィルターで濾過
しワニスを得た。
【0054】このワニスをスピンコーターを用いてアル
ミニウムを蒸着したシリコンウエハー上に塗布した。こ
のとき熱処理後の膜厚が約1μmとなるようにスピンコ
ーターの回転数と時間を設定した。塗布後、100℃の
ホットプレート上で120秒間乾燥した後、窒素を流入
して酸素濃度を100ppm以下に制御したオーブンを
用いて、150℃/30分、250℃/30分、310
℃/30分の順で加熱し、さらに大気下で150℃/3
0分、250℃/30分、400℃/30分で加熱し、
ポリベンゾオキサゾールの皮膜を得た。皮膜上にアルミ
ニウムを蒸着してパターンニングを行い所定の大きさの
電極を形成した。シリコンウエハー側のアルミニウムと
この電極による容量を測定し、測定後に皮膜の電極隣接
部を酸素プラズマによりエッチングして、表面粗さ計に
より、膜厚を測定することにより、周波数1MHzにお
ける誘電率を算出したところ2.6であった。この皮膜
のIRスペクトルをFT−IRにより測定したところ、
1656cm-1にオキサゾールのアミドによる吸収は見
られず1053、1625cm-1にオキサゾールによる
吸収が観察され、ポリベンゾオキサゾールが生成してい
ることが確認された。TG−DTAにより耐熱性を評価
したところ、窒素雰囲気での5%重量減少温度は516
℃であった。
【0055】「比較例2」合成例1において、オリゴマ
ーをポリベンゾオキサゾール前駆体に対して10%の重
量比を50%の重量比で混合してN−メチル−2−ピロ
リドンに溶解し20重量%の溶液とする以外は、合成例
1と同様にしてワニスを得た。実施例1のワニスをここ
で得たワニスに代えた以外は、実施例1と同様にしてポ
リベンゾオキサゾール樹脂を作製し評価を行った。その
結果、誘電率は、2.0〜2.4と測定場所により誘電
率が異なり、不均一であった。5%重量減少温度は50
0℃であった。また、このポリベンゾオキサゾールの皮
膜は、100nm程度の大きさの細孔ができていること
を確認した。
【0056】「比較例3」合成例1において、ポリベン
ゾオキサゾール前駆体に混合する市販のプロピレンオキ
サイド(住友バイエルウレタン社製)を主鎖とするオリ
ゴマーに代えて分子量88のカーボナートを用い、ポリ
ベンゾオキサゾール前駆体に対して10%の重量比で混
合してN−メチル−2−ピロリドンに溶解し20重量%
の溶液とする以外は、合成例1と同様にしてワニスを得
た。実施例1のワニスをここで得たワニスに代えた以外
は、実施例1と同様にしてポリベンゾオキサゾール皮膜
を作製した。その結果、誘電率は、2.6であった。5
%重量減少温度は516℃であった。また、このポリベ
ンゾオキサゾールの皮膜は、5nm以下の細孔ができて
いることを確認した。
【0057】「比較例4」合成例1において、ポリベン
ゾオキサゾール前駆体に混合するオリゴマーとして市販
のプロピレンオキサイドを主鎖とする分子量2000の
末端ジイソシアナートオリゴマー(住友バイエルウレタ
ン社製)に代えて分子量30000のα−メチルメタク
リレートを用い、そのままポリベンゾオキサゾール前駆
体に対して10%の重量比で混合してN−メチル−2−
ピロリドンに溶解し20重量%の溶液とする以外は、合
成例1と同様にしてワニスを得た。実施例1のワニスを
ここで得たワニスに代えた以外は、実施例1と同様にし
てポリベンゾオキサゾール皮膜を作製した。その結果、
誘電率は、上下電極がショートし測定できなかった。5
%重量減少温度は503℃であった。また、このポリベ
ンゾオキサゾールの皮膜は、1μmの細孔もできてい
た。
【0058】実施例1〜13の本発明のポリベンゾオキ
サゾール前駆体とオリゴマーをブレンドあるいはポリベ
ンゾオキサゾール樹脂とブレンドし、加熱操作でオリゴ
マーを熱分解及び気化し揮散させた微細孔を含有したポ
リベンゾオキサゾール皮膜は、いずれも誘電率が低く
2.0〜2.2であり、さらに耐熱性が高いという良好
な特性が得られた。
【0059】比較例1では、ポリベンゾオキサゾール樹
脂に細孔を含んでいないため耐熱性は同等で良好である
が、誘電率は実施例1〜13より大幅に高い2.6であ
った。
【0060】比較例2では、オリゴマーの重量比が50
%であったために誘電率は2.0〜2.4と不均一な値
となった。
【0061】比較例3ではオリゴマーの分子量が100
未満と小さかったために誘電率は2.6と実施例1〜1
3より大幅に高かった。
【0062】比較例4ではオリゴマーの分子量が100
00を越える高分子量物であったため膜厚約1μmの皮
膜を形成した場合には上下に貫通する穴が生成してしま
い上下電極がショートしてしまった。
【0063】
【発明の効果】本発明の有機絶縁膜材料は、電気特性、
熱特性、機械特性、物理特性に優れた樹脂に関するもの
である。従って、電気特性、熱特性、機械特性、物理特
性が要求される様々な分野、例えば半導体用の層間絶縁
膜、保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張
板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜な
どとして適用できる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表される構造を有するポ
    リベンゾオキサゾール樹脂層が微細孔を有してなること
    を特徴とする半導体用有機絶縁膜材料。 【化1】 (但し、一般式(1)中のnは2〜1000までの整数
    を示す。Xは4価及びYは2価の有機基を表す。)
  2. 【請求項2】 ポリベンゾオキサゾール樹脂層の微細孔
    の大きさが、20nm以下であることを特徴とする請求
    項1記載の半導体用有機絶縁膜材料。
  3. 【請求項3】 ポリベンゾオキサゾール前駆体又はポリ
    ベンゾオキサゾール樹脂とオリゴマーとを混合、成膜し
    た後、加熱することによりオリゴマーを熱分解及び気化
    し、揮散させて、微細孔を有するポリベンゾオキサゾー
    ル樹脂層を得ることを特徴とする半導体用有機絶縁膜材
    料の製造方法。
  4. 【請求項4】 4価のアミノフェノール及び2価のカル
    ボン酸により合成された一般式(2)で表される構造を
    有するポリベンゾオキサゾール前駆体とオリゴマーとを
    混合、成膜した後、ポリベンゾオキサゾール前駆体を閉
    環させ、更に、加熱することによりオリゴマーを熱分解
    及び気化し、揮散させて、微細孔を有するポリベンゾオ
    キサゾール樹脂層を得ることを特徴とする半導体用有機
    絶縁膜材料の製造方法。 【化2】 (但し、一般式(2)中のnは2〜1000までの整数
    を示す。Xは4価及びYは2価の有機基を表す。)
  5. 【請求項5】 4価のアミノフェノール及び2価のカル
    ボン酸により合成された一般式(2)で表される構造を
    有するポリベンゾオキサゾール前駆体を閉環させた一般
    式(1)で表される構造を有するポリベンゾオキサゾー
    ル樹脂とオリゴマーと混合、成膜した後、更に、加熱す
    ることによりオリゴマーを熱分解及び気化し、揮散させ
    て、微細孔を有するポリベンゾオキサゾール樹脂層を得
    ることを特徴とする半導体用有機絶縁膜材料の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 オリゴマーの繰り返し単位の骨格が、プ
    ロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、メチルメタ
    クリレート、ウレタン、α−メチルスチレン、スチレン
    及びカーボナートからなる群から選ばれるオリゴマーで
    ある請求項3、4又は5記載の半導体用有機絶縁膜材料
    の製造方法。
  7. 【請求項7】オリゴマーの分子量が、100〜1000
    0である請求項3、4、5又は6記載の半導体用有機絶
    縁膜材料の製造方法。
  8. 【請求項8】オリゴマーが、加熱前に一般式(1)で表
    される構造を有するポリベンゾオキサゾール樹脂に対し
    5〜40%の重量比で含有されていることを特徴とする
    請求項3、5、6または7記載の半導体用有機絶縁膜材
    料の製造方法。
  9. 【請求項9】オリゴマーが、加熱前に一般式(2)で表
    される構造を有するポリベンゾオキサゾール前駆体に対
    し5〜40%の重量比で含有されていることを特徴とす
    る請求項3、4、6または7記載の半導体用有機絶縁膜
    材料の製造方法。
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JP2001354852A (ja) * 2000-06-15 2001-12-25 Sumitomo Bakelite Co Ltd 絶縁膜用樹脂組成物およびこれを用いた絶縁膜
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