JP2000248116A - 有機過酸化物架橋性繊維強化ゴム組成物及びその製造方法 - Google Patents
有機過酸化物架橋性繊維強化ゴム組成物及びその製造方法Info
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Abstract
−エチレン性不飽和低級カルボン酸金属塩/有機過酸化
物からなるゴム組成物の架橋物よりも、高い引張り応力
を有し、さらに優れた耐摩耗性及び耐疲労性を有する架
橋物を与える架橋性ゴム組成物及びその製造方法を提供
すること。 【解決手段】 ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム
(A)、ポリオレフィン(B)、α,β−エチレン性不飽和低
級カルボン酸金属塩(C)及び主鎖中にアミド結合を有す
る熱可塑性ポリマー(D′)製短繊維(D)を含有してなる有
機過酸化物架橋性繊維強化ゴム組成物及び成分(A)、(B)
及び(D)からなる組成物(E)と成分(A)及び(C)を成分(B)
の融点以上かつ成分(D′)の融点未満の温度で、剪断速
度100〜1000/秒で混練する上記のゴム組成物の
製造方法。
Description
飽和共重合体ゴムとエチレン性不飽和低級カルボン酸金
属塩からなるゴム組成物中に主鎖中にアミド結合を有す
る熱可塑性ポリマーの短繊維が分散した有機過酸化物架
橋性繊維強化ゴム組成物及びその製造方法に関する。
ゴム(NBR)などのニトリル基含有共重合体ゴムの水
素添加などにより得られるニトリル基含有高飽和共重合
体ゴムは、従来のニトリル基含有共重合体ゴムやその他
のゴムに比べて、その架橋物が著しく優れた耐熱性及び
機械的強度を有するゴム材料として知られており、タイ
ミングベルトなどのベルト、各種ホースやブーツなどの
ゴム材料として使用されている。
は、それにメタクリル酸亜鉛などのα,β−エチレン性
不飽和低級カルボン酸金属塩を配合し、有機過酸化物で
架橋することにより、α,β−エチレン性不飽和カルボ
ン酸金属塩を使用せずに硫黄系架橋剤で架橋したものよ
り格段に優れた機械的強度、耐摩耗性および耐疲労性が
付与される。その反面、引張り応力が低いという問題が
ある。
基含有高飽和共重合体ゴムにα,β−エチレン性不飽和
低級カルボン酸金属塩を配合し、有機過酸化物で架橋し
たものよりも、さらに優れた耐摩耗性や耐疲労性を有す
る架橋ゴム製品の製造が可能なゴム材料が求められてい
る。従来、機械的強度や耐摩耗性などを改良するため
に、ゴム材料中に短繊維を分散させることが広く知られ
ている(例えば、特開平9−87434号公報など)。
しかしながら、短繊維がゴム材料に添加されるとゴム組
成物の粘度が非常に高くなるため、混練中に短繊維の分
散不良が生じたり、混練中のゴム組成物の温度上昇によ
って短繊維が溶融して繊維の形態を失うことがあった。
また、短繊維の分散性を改良するために混練機の剪断速
度を上げて混練すると、短繊維の切断が生じ、補強効果
が低下してしまう。
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ニトリル
基含有共重合体ゴムとα,β−エチレン性不飽和低級カ
ルボン酸金属塩とを含有するゴム組成物の有機過酸化物
による架橋物よりも、高い引張り応力を有し、さらに優
れた耐摩耗性及び耐疲労性を有する架橋物の製造が可能
な架橋性ゴム組成物及びその製造方法を提供することで
ある。
意検討した結果、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムに
短繊維を添加したゴム組成物の有機過酸化物による架橋
物は、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムにα,β−エ
チレン性不飽和低級カルボン酸金属塩を配合したゴム組
成物の有機過酸化物による架橋物よりも高い引張り応力
は得られるものの、耐摩耗性及び耐疲労性は逆に悪くな
り、上記のニトリル基含有高飽和共重合体ゴムにα,β
−エチレン性不飽和低級カルボン酸金属塩を配合したゴ
ム組成物短繊維を添加した場合には、予期に反して耐摩
耗性及び耐疲労性が著しく改善されることを見出した。
また、α,β−エチレン性不飽和低級カルボン酸金属塩
を配合することで諸物性を改善するとともに、配合物粘
度を低下せしめることが可能となり、大型混練機を用い
て剪断力を調整することで初めて目的とする短繊維の分
散性が良好なゴム組成物が得られることを見出した。こ
れらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム(A)100重量
部、ポリオレフィン(B)1〜30重量部、α,β−エ
チレン性不飽和低級カルボン酸金属塩(C)10〜10
0重量部及び主鎖中にアミド結合を有する熱可塑性ポリ
マーの短繊維(D)1〜30重量部を含有してなる有機
過酸化物架橋性繊維強化ゴム組成物が提供される。ま
た、本発明によれば、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴ
ム(A)の少なくとも一部、ポリオレフィン(B)の少
なくとも一部及び主鎖中にアミド結合を有する熱可塑性
ポリマー(D′)の短繊維(D)とからなる短繊維含有
ポリマー組成物(E)に、ニトリル基含有高飽和共重合
体ゴム(A)の残部、ポリオレフィン(B)の残部およ
びα,β−エチレン性不飽和低級カルボン酸金属塩を配
合し、上記ポリオレフィン(B)の融点以上かつ主鎖中
にアミド結合を有する熱可塑性ポリマー(D′)の融点
未満で、剪断速度100〜1000/秒で混練する上記
の有機過酸化物架橋性繊維強化ゴム組成物の製造方法が
提供される。
る。本発明の有機過酸化物架橋性繊維強化ゴム組成物
は、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム(A)にポリオ
レフィン(B)とα,β−エチレン性不飽和低級カルボ
ン酸金属塩(C)が配合されたゴム組成物に主鎖中にア
ミド結合を有する熱可塑性ポリマー製短繊維(D)を均
一に分散させた、有機過酸化物によって架橋可能な繊維
強化ゴム組成物(以下では単にゴム組成物と称すること
がある。)である。
て説明する。本発明で用いるニトリル基含有高飽和共重
合体ゴム(A)(以下ではゴム成分(A)と称すること
がある。)は、α,β−エチレン性不飽和ニトリル系単
量体を他の単量体と共重合して得られるヨウ素価が12
0以下のゴムである。ヨウ素価はゴム分子中の炭素−炭
素結合の不飽和度を示す指標であり、ゴム100gに付
加し得るヨウ素の量をグラムで表した数値である。
体と共重合させる単量体としては、共役ジエン単量体、
非共役ジエン単量体、α−オレフィンなどが例示され
る。α,β−エチレン性不飽和ニトリル系単量体と共役
ジエン単量体を共重合した場合には、ヨウ素価が大きす
ぎる共重合ゴムが得られる場合が多いが、その場合に
は、共重合ゴム中の炭素−炭素不飽和結合を公知の方法
で水素添加することによりヨウ素価を低くすればよい。
体としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、α−クロロアクリロニトリルなどが例示され、
アクリロニトリルが好ましい。これらは複数種類を併用
してもよい。ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム中の
α,β−エチレン性不飽和ニトリル系単量体単位の含有
量は、通常10〜60重量%、好ましくは10〜55重
量%、さらに好ましくは10〜50重量%であり、本発
明のゴム組成物の用途に応じて最適な範囲が選定され
る。
3−ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、イソプ
レン、1,3−ペンタジエンなどが例示され、1,3−
ブタジエンが好ましい。ニトリル基含有高飽和共重合体
ゴムが、α,β−エチレン性不飽和ニトリル系単量体、
共役ジエン単量体および必要に応じて他の共重合可能な
単量体を共重合し、必要に応じて水素添加したものであ
る場合には、共重合体の共役ジエン単量体単位の含有量
は、好ましくは30〜90重量%、より好ましくは40
〜90重量%。さらに好ましくは50〜90重量%であ
る。
5〜12のものが好ましく、1,4−ペンタジエン、
1,4−ヘキサジエン、ビニルノルボルネン、ジシクロ
ペンタジエンなどが例示される。
2のものが好ましく、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オ
クテンなどが例示される。
リル系単量体と共重合可能な単量体としては、α,β−
エチレン性不飽和カルボン酸エステル類、芳香族ビニル
系単量体、フッ素含有ビニル系単量体、α,β−エチレ
ン性不飽和モノカルボン酸、α,β−エチレン性不飽和
ジカルボン酸およびその無水物、共重合性の老化防止剤
などが例示される。
テル類としては、例えば、メチルアクリレート、エチル
アクリレート、n−ドデシルアクリレート、メチルメタ
クリレート、エチルメタクリレートなどの炭素数1〜1
8のアルキル基を有するアクリレートおよびメタクリレ
ート;メトキシメチルアクリレート、メトキシエチルメ
タアクリレートなどの炭素数2〜12のアルコキシアル
キル基を有するアクリレートおよびメタクリレート;α
−シアノエチルアクリレート、β−シアノエチルアクリ
レート、シアノブチルメタクリレートなどの炭素数2〜
12のシアノアルキル基を有するアクリレートおよびメ
タクリレート;2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒ
ドロキシプロピルアクリレートなどのヒドロキシアルキ
ル基を有するアクリレート;マレイン酸モノエチル、マ
レイン酸ジメチル、フマル酸ジメチル、イタコン酸ジメ
チル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジ−n−ブチル
などのα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸モノアル
キルエステルまたはα,β−エチレン性不飽和ジカルボ
ン酸ジアルキルエステル;ジメチルアミノメチルアクリ
レート、ジエチルアミノエチルアクリレートなどのアミ
ノ基含有α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル
系単量体;トリフルオロエチルアクリレート、テトラフ
ルオロプロピルメタクリレートなどのフルオロアルキル
基を有するアクリレートまたはメタクリレート;フルオ
ロベンジルアクリレート、フルオロベンジルメタクリレ
ートなどのフッ素置換ベンジルアクリレートまたはフッ
素置換ベンジルメタクリレートなどが例示される。
ン、α−メチルスチレン、ビニルピリジンなどが例示さ
れる。フッ素含有ビニル系単量体としては、フルオロエ
チルビニルエーテル、フルオロプロピルビニルエーテ
ル、o−トリフルオロメチルスチレン、ペンタフルオロ
安息香酸ビニル、ジフルオロエチレン、テトラフルオロ
エチレンなどが例示される。α,β−エチレン性不飽和
モノカルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸な
どが例示される。α,β−エチレン性不飽和ジカルボン
酸としては、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などが
例示される。α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸の
無水物としては、無水マレイン酸などが例示される。共
重合性の老化防止剤としては、N−(4−アニリノフェ
ニル)アクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)
メタクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)シン
ナムアミド、N−(4−アニリノフェニル)クロトンア
ミド、N−フェニル−4−(3−ビニルベンジルオキ
シ)アニリン、N−フェニル−4−(4−ビニルベンジ
ルオキシ)アニリンなどが例示される。これらの共重合
可能な単量体は複数種類を併用してもよい。
共重合体ゴムのヨウ素価は、120以下であり、好まく
は80以下、より好ましくは50以下である。ヨウ素価
が高すぎると架橋物の耐熱性が低下し、強度の向上は少
なくなる。また、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの
ムーニー粘度(ML1+4,100 ℃)は、通常15〜20
0、好ましくは30〜150、さらに好ましくは45〜
100である。ムーニー粘度が小さすぎると架橋物の強
度特性などが劣り、ムーニー粘度が大きすぎるとゴム組
成物の加工性が劣る。
は、融点が好ましくは80〜250℃、より好ましくは
100〜150℃、さらに好ましくは110〜130℃
のものである。メルトフローインデックスが、好ましく
は1〜10g/10分、さらに好ましくは5〜8g/1
0分のものである。このようなポリオレフィンとして
は、炭素数が2〜8のα−オレフィンの単独重合体及び
共重合体、このα−オレフィンとアクリル酸、アクリル
酸エステル、酢酸ビニル、芳香族ビニル系単量体(例え
ば、スチレンなど)またはビニルシラン化合物などとの
共重合体などが例示される。具体的には、例えば、線状
低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレ
ン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポ
リプロピレン、ポリエチレン−ポリプロピレンブロック
共重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、ポ
リブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
体などが例示される。これら以外にも、塩素化ポリエチ
レン、臭素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチ
レンなどのハロゲン化ポリオレフィンも好ましいものと
して挙げられる。これらのポリオレフィンは複数種類併
用してもよい。
ル基含有高飽和共重合体ゴム(A)100重量部に対し
て、1〜30重量部、好ましくは5〜25重量部、より
好ましくは15〜25重量部である。
飽和低級カルボン酸金属塩(C)(以下では金属塩
(C)と称することがある。)は、短繊維(D)ととも
にニトリル基含有高飽和共重合体ゴム(A)の引張り強
さ、耐摩耗性及び耐疲労性を向上させるとともに、ゴム
組成物の粘度(配合物粘度)を低下させて良好な短繊維
の分散をもたらすものである。α,β−エチレン性不飽
和低級カルボン酸金属塩は、低級カルボン酸金属塩の形
態で使用しても、また、本発明のゴム組成物を製造する
工程中でα,β−エチレン性不飽和低級カルボン酸と金
属化合物とをゴム組成物中で反応させることにより生成
せしめてもよい。
としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、3−ブテン酸などのα,β−エチレン性不飽和モ
ノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸など
のα,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸;少なくと
も1個のフリーのカルボキシル基を有するα,β−エチ
レン性不飽和多価カルボン酸の部分メチル、部分エチル
などの部分エステルなどが例示される。これらの中で
は、良好な物性及び入手の容易さからメタクリル酸が好
ましい。
レン性不飽和低級カルボン酸と塩を形成し得る金属の化
合物であれば特に限定されない。金属としては特に亜
鉛、アルミニウム、マグネシウム及びカルシウムが好ま
しい金属として例示される。金属化合物としては、これ
らの金属の、例えば、酸化物、水酸化物、過酸化物など
が例示される。金属化合物のなかでも、特に亜鉛化合物
が好ましく、亜鉛化合物としては、例えば、酸化亜鉛、
炭酸亜鉛、水酸化亜鉛などが例示される。
ン性不飽和低級カルボン酸金属塩を生成させる場合、金
属化合物は予め粒径が20μm以上の粗大粒子を分級に
より除き、粗大粒子の含有率を5重量%以下としたもの
を使用することが、架橋物の機械的強度を改善するうえ
で好ましい。また、α,β−エチレン性不飽和低級カル
ボン酸金属塩の形態で使用する場合も、上記同様に粗大
粒子を除去したものを使用することが好ましい。
級カルボン酸金属塩を生成させる場合、α,β−エチレ
ン性不飽和低級カルボン酸と金属化合物との量比は、金
属の原子量などによって異なるが、金属化合物が亜鉛化
合物である場合を例にすると、α,β−エチレン性不飽
和低級カルボン酸1モルに対して亜鉛化合物の量は、好
ましくは0.5〜3.2モル、好ましくは0.5〜2.
5モルの範囲である。
金属塩(C)の配合量は、ニトリル基含有高飽和共重合
体ゴム(A)100重量部に対して、10〜100重量
部、好ましくは20〜80重量部、より好ましくは20
〜50重量部である。
中にポリアミド結合を有する熱可塑性ポリマー(D′)
からなるものであり、この熱可塑性ポリマーは、融点が
好ましくは135〜350℃、より好ましくは150〜
300℃、特に好ましくは160〜265℃、分子量が
10,000〜100,000のものであり、好ましく
は熱可塑性ポリアミドである。このような熱可塑性ポリ
アミドとしては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、
ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイ
ロン12、ナイロンMXD6、ナイロン6−ナイロン6
6共重合体などのナイロン類;キシレンジアミンとアジ
ピン酸、ピメメリン酸あるいはアゼライン酸との重縮合
体、テトラメチレンジアミンとテレフタル酸との重縮合
体、オクタメチレンジアミンとイソフタル酸との重縮合
体などのジアミンとジカルボン酸との重縮合体などが例
示される。これらのなかでは、融点が160〜265℃
のナイロン類が好ましい。
平均長さが好ましくは1〜100μmで、平均繊維径
が、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.05〜
0.9μm、さらに好ましくは0.2〜0.8μmの範
囲である。また、アスペクト比(繊維長さ/繊維径)は
10以上であることが望ましい。短繊維(D)の配合量
は、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム(A)100重
量部に対して、1〜30重量部、好ましくは5〜25重
量部、より好ましくは15〜25重量部である。
橋剤を配合することが必要である。架橋剤としては有機
過酸化物が好ましい。有機過酸化物以外の架橋剤を配合
すると、架橋物の引張り応力、耐摩耗性及び耐疲労性が
不十分なる場合がある。有機過酸化物は、従来から各種
ゴムに使用されている有機過酸化物がいずれも使用で
き、特に限定されない。好ましいものとしては、例え
ば、ジクミルパーオキサイド、ter−ブチルクミルパ
ーオキサイド、1,3−または1,4−ビス(ter−
ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ
−ter−ブチルパーオキシ−3,3−トリメチルシク
ロヘキサン、4,4−ビス−(ter−ブチル−パーオ
キシ)−n−ブチルバレレート、2,5−ジメチル−
2,5−ジ−ter−ブチルパーオキシヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ジ−ter−ブチルパーオキシ
ヘキシン−3、1,1−ジ−ter−ブチルパーオキシ
−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−ter
−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。これらは複数
種類を併用してもよい。有機過酸化物の使用量は特に限
定されないが、通常、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴ
ム100重量部に対して0.05〜10重量部程度であ
る。
れる架橋助剤として、例えば、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、エチレングリコールジアクリレー
ト、トリアリルイソシアヌレートなどの多官能性単量
体、1,2−ポリブタジエンなどが例示される。架橋助
剤は2種以上を併用してもよい。架橋助剤の使用量は、
通常、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム100重量部
に対して0.05〜10重量部程度である。
に応じて、各種カーボンブラック、シリカなどの補強
剤、炭酸カルシウム、クレー、塩基性マグネシウムなど
の充填剤、酸化防止剤、オゾン亀裂防止剤、加工助剤、
可塑剤などの配合剤を適宜添加することができる。これ
らの配合剤の配合量は、本発明の目的、効果などを阻害
しない範囲で、目的などに応じて適宜決めればよい。
化ゴム組成物の製造方法について説明する。本発明のゴ
ム組成物中の製造方法は、ニトリル基含有高飽和共重合
体ゴム(A)100重量部、ポリオレフィン(B)1〜
30重量部、エチレン性不飽和低級カルボン酸金属塩
(C)10〜100重量部、主鎖中にアミド基を有する
熱可塑性ポリマー(D′)製短繊維(D)1〜30重量
部および必要に応じてそのほかの配合剤を、ポリオレフ
ィン(B)の融点以上かつ熱可塑性ポリマー(D′)の
融点未満で混練すればよい。ポリオレフィン(B)の融
点未満であるとポリオレフィン(B)が均一に分散され
ず、熱可塑性ポリマー(D′)の融点以上であると短繊
維(D)が溶融してしまい、短繊維の形状を維持でき
ず、短繊維によるゴム組成物の補強効果が不充分とな
る。架橋剤などのように、高温で配合すると、架橋物の
物性の低下などの原因となる配合成分は、それ以外のも
のを混練した後、低温で配合する。
一に分散させるためには、予めゴム成分(A)とポリオ
レフィン(B)との混練物のマトリックス中に短繊維
(D)を均一に分散させた短繊維含有ポリマー組成物
(以下では短繊維マスターバッチと称する。)(E)を
使用することが好ましい。
ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム(A)の少なくとも
一部、ポリオレフィン(B)の少なくとも一部及び主鎖
中にアミド結合を有する熱可塑性ポリマー(D′)製短
繊維(D)とからなる短繊維含有ポリマー組成物(E)
に、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム(A)の残部、
ポリオレフィン(B)の残部及びエチレン性不飽和低級
カルボン酸金属塩を配合し、上記ポリオレフィン(B)
の融点以上かつ主鎖中にアミド結合を有する熱可塑性ポ
リマー(D′)の融点未満で、剪断速度100〜100
0/秒で混練することにより短繊維(D)が均一に分散
したゴム組成物とすることができる。
記各成分の割合は特に限定されないが、ゴム成分(A)
100重量部に対して、ポリオレフィン(B)が好まし
くは10〜500重量部、より好ましくは20〜100
重量部、短繊維(D)が好ましくは10〜500重量
部、より好ましくは20〜100重量部の割合である。
短繊維マスターバッチは、本発明の目的、効果などを阻
害しない範囲で、ほかの配合剤を含有していてもよい。
限定されず、短繊維(D)が溶融しないように、予め調
製したゴム成分(A)とポリオレフィン(B)の混練物
と混練することにより、あるいはゴム成分(A)とポリ
オレフィン(B)を混練する過程で混合することによっ
ても製造できるが、短繊維(D)をマトリックス中に均
一に分散させることができることから、特開平9−87
434号公報に開示の方法を用いて製造することが好ま
しい。
合を有する熱可塑性ポリマー(D′)(以下ではポリマ
ー成分(D′)と称することがある。)とゴム成分
(A)とポリオレフィン(B)からなる混練物を延伸及
び/又は圧延することにより、ゴム成分(A)とポリオ
レフィン(B)とからなるマトリックス中に主鎖中にア
ミド結合を有する熱可塑性ポリマー(D′)製短繊維
(D)を生成させて短繊維マスターバッチを製造する方
法である。
オレフィン(B)とを溶融、混練してマトリックスを調
製する工程、(2)上記マトリックスとポリマー成分
(D′)とを溶融、混練し、得られた混練物をポリマー
成分(D′)の融点より高い温度で押出す工程、(3)
上記押出物をポリマー成分(D′)の融点より低い温度
で延伸及び/又は圧延する工程とを含む工程により短繊
維マスターバッチを製造する。本発明においては、この
方法で短繊維マスターバッチを製造する際に、本発明の
ゴム組成物を製造するために必要なゴム成分(A)およ
び/またはポリオレフィン(B)の全量を用いても、あ
るいはこれらの一部を用いて製造してもよい。
明のゴム組成物を得るには、短繊維マスターバッチ
(E)に、ゴム成分(A)、金属塩(C)および他の配
合剤を目的配合量比となるように必要に応じて追加配合
して、混練すればよい。この場合、配合の順序は特に限
定されず、例えば、必要に応じて追加配合する各成分を
予め混練しておき、そこに短繊維マスターバッチ(E)
を配合して混練しても、両者を一緒に混練してもよい。
ゴム成分(A)またはポリオレフィン(B)を追加配合
する場合は、これらの成分は短繊維マスターバッチ
(E)中のものと、追加配合するものが同一である必要
はない。なお、ポリオレフィン(B)を追加配合する必
要がないように短繊維マスターバッチ(E)の配合量比
を決めておくことにより、追加配合の手間が省け、混練
を容易にすることができるので好ましい。
成分と混練する際には、ポリオレフィン(B)の融点以
上、短繊維(D)を構成しているポリマー成分(D′)
の融点未満の温度で行うことが必要である。ポリマー成
分(D′)の融点以上の温度で混練した場合は、短繊維
はその形態を失い、本発明の目的は達せられなくなる。
断速度は下限が100/秒以上、好ましくは120/秒
以上、より好ましくは150/秒以上、上限が1000
/秒以下、好ましくは500/秒以下、さらに好ましく
は250/秒以下である。剪断速度が小さすぎると短繊
維(D)をマトリックス(ニトリル基含有高飽和共重合
体ゴム(A)とポリオレフィン(B)との混練物)中に
均一に分散させることが困難であり、大きすぎると単繊
維がさらに微細化され、本発明の目的は達せられない。
るため、温度の調節は重要である。混練では、摩擦によ
り熱が発生するため、特に高温になった場合の冷却が重
要であり、外部からの冷却のみでは、混練機内の温度に
ムラを生じ、温度を調節するのが困難である。剪断速度
を一定にした場合、使用する混練機の種類などに応じて
混練機への充填率を調節することにより、放熱効率を上
げて温度調節を容易にすることが可能となる。
配合すると架橋物の物性の低下などの原因となる配合成
分は、短繊維マスターバッチに他の配合成分を追加配合
して混練した後、本発明の目的、効果を阻害しない低温
で配合し、混練することが好ましい。
されない。成形は各種ゴム製品の製造に従来から使用さ
れている方法、例えば、圧縮成形、トランスファー成
形、射出成形、押出成形などの方法で行われる。架橋
は、成形時に加熱されることにより同時に、また、成形
後に行われる。ゴム組成物の架橋温度は、好ましくは1
40〜180℃、架橋時間は、架橋物の形状、特に肉厚
により適当な時間を選択するが、好ましくは2〜30分
である。架橋後に、架橋物のひずみを除去したり、物性
を向上させるために二段目の架橋(二次架橋)を行って
もよい。二次架橋の条件は特に限定されないが、架橋温
度は50〜180℃、架橋時間は1〜5時間が好まし
い。
組成物は、高引張り強度、高引張り応力、耐摩耗性及び
耐疲労性に優れた加硫物の製造が可能であり、Vベル
ト、Vリブベルトなどの摩擦伝動ベルト、歯付ベルトな
どの伝動ベルト、運搬用ベルト、ホース、ブーツ、ブッ
シュなどの製造に好適である。
らに詳細に説明する。尚、実施例及び比較例における部
及び%は特に断りのない限り重量基準である。なお、以
下の実施例および比較例における架橋物の試験片の作製
及び試験方法は下記の通りである。
mの架橋シートを作製し、列理の方向に3号ダンベル形
に打ち抜いて試験片を得、引張り強さ、100%引張り
応力、破断伸び、硬さ(デュロA)を測定した。 (2)摩耗試験 JIS K6264に従って試験片を作製し、ピコ摩耗
試験機により摩耗減量を測定し、耐摩耗性の指標とし
た。試験結果は比較例1の摩耗減量を100とする上記
JIS規定の指数で表示した。数値が大きい程、耐摩耗
性は優れている。 (3)疲労試験 上島製作所製定荷重疲労試験機を用い、JIS K62
51に定められた3号ダンベル形の試験片を作製し、試
験片を荷重0kgfから10kgfになるまで伸長さ
せ、それを荷重0kgfになるまで戻す操作を繰り返
し、試験片が破断に至る伸長回数を測定した。試験結果
は、比較例1の試験片における上記の回数を100とす
る指数で表示した。数値が大きい程、耐定荷重疲労性は
優れている。
維強化ゴム組成物を作製した。先ず、ニトリル基含有高
飽和共重合体ゴムである水素化NBR(以下HNBRと
いう)とメタクリル酸及び酸化亜鉛を1.7リットルB
型バンバリーを用いて混練し、HNBRにメタクリル酸
亜鉛が配合された混練物を作製した。次いで、上記の混
練物とナイロン短繊維のマスターバッチ(宇部興産社製
SHP LA5060:HNBR(ヨウ素価30以下)
25部、ポリエチレン(融点110〜130℃、メルト
フローインデックスは5〜8g/10分)25部、ナイ
ロン6(融点200〜220℃、分子量は10,000
〜50,000)製短繊維25部)75部とを加圧ニー
ダーに容量充填率が60%となるように加え、2枚のブ
レードの回転数をそれぞれ45rpm及び40rpmに
セットし、混練温度が160℃となるように温度制御し
ながら30分混練し、ナイロン短繊維を分散させた有機
過酸化物架橋性繊維強化ゴム組成物を調製した。混練時
の剪断速度は460/秒であった。このナイロン短繊維
を分散させた混練物と表1に記載の有機過酸化物以外の
配合剤を50〜60℃のミキシングロールで混練し、最
後に有機過酸化物を配合して混練してゴム組成物を得
た。
し、引張り試験、摩耗試験及び疲労試験を行った。試験
結果を表1に示す。
(ヨウ素価11、結合アクリロニトリル量36%、ムー
ニー粘度120) (2)旭電化社製 アデカサイザーC−8 (3)ハーキュレス社製バルカップ40KE(1,3-ヒ゛ス(ter-
フ゛チルハ゜ーオキシイソフ゜ロヒ゜ル)ヘ゛ンセ゛ンを40%含む)
短繊維を配合して有機過酸化物で架橋した実施例1は、
短繊維を配合せず架橋した比較例1やメタクリル酸亜鉛
が配合されていない比較例2と比較して優れた耐摩耗性
及び耐疲労性を有しているころが分かる。また、実施例
1は100%引張り応力も改善されている。
ターバッチの割合を表2に記載のものとする以外はこれ
らの実施例及び比較例と同様にて有機過酸化物架橋性繊
維強化ゴム組成物を作製し、同様にして試験した。結果
を表2に示す。表2から、メタクリル酸亜鉛と短繊維を
配合した実施例2は、短繊維を配合していない比較例3
に比較して、優れた耐摩耗性および耐疲労性を有してい
ることが分かる。また、実施例2は100%引張り応力
も改善されている。
ol 2010H(水素化NBR):ヨウ素価11、結
合アクリロニトリル量36%、ムーニー粘度(ML1+4,
100 ℃)120)75部、メタクリル酸15部、酸化亜
鉛10部を、1.7リットルB型バンバリーを用いて1
00〜150℃で混練し、水素化NBRとメタクリル酸
亜鉛からなる混練物を作製した。この混練物とナイロン
短繊維のマスターバッチ(宇部興産社製SHP LA5
060)75部とを加圧ニーダーを用い、表2に記載の
充填率で、ブレード(2枚)の回転数をそれぞれ20r
pm及び45rpmとし、表3に記載の温度及び時間で
混練して有機過酸化物架橋性繊維強化ゴム組成物を調製
した。
ンブラック10部と有機過酸化物(ハーキュレス社製バ
ルカップ40KE:1,3−ビス(ter−ブチルパー
オキシイソプロピル)ベンゼンを40%含む)を50〜
60℃のミキシングロールで混練してゴム組成物を得
た。ミキシングロールから取り出したゴム組成物シート
(15cm×15cm)の一方の表面を目視で観察して
ナイロン6短繊維の分散性を確認した。以下の指標で観
測結果を示す。 3:糸状のものが認められず、均一に分散している場合 2:糸状のものが1〜2個認められる場合 1:ゴム組成物シート上に無数の糸状のものが認められ
る場合 上記以外の評価は実施例1と同様にして行った。これら
の評価結果を表3に示す。
例3〜5では、剪断速度の低い比較例5と比較して、短
繊維の分散性に優れていることが分かる。また、適度な
混練温度で混練した実施例3〜5は、適度の剪断速度で
はあるが、ポリエチレンが充分に溶融しない温度で混練
した比較例4に比べても、短繊維の分散性に優れている
ことが分かる。さらに、実施例3〜5は、適度の剪断速
度ではあるが混練温度が高すぎる比較例6に比べると、
短繊維による物性の改良が認められる。比較例6では、
短繊維を構成しているナイロン6が溶融してしまい、繊
維補強の効果が失われたものと考えられる。なお、短繊
維マスターバッチを走査型電子顕微鏡で繊維配列方向と
断面方向について観察したところ、平均長さ10μm、
平均繊維径0.5ミクロンの短繊維が確認された。
高引張り強さを有し、耐摩耗性及び耐疲労性に優れた架
橋ゴム製品を製造することができる有機過酸化物を架橋
剤とする短繊維で強化されたゴム組成物が提供される。
また、大型の混練機を用いても短繊維の分散が良好なゴ
ム組成物を得ることができる。本発明のゴム組成物は、
上記の架橋物性が要求される、各種ベルト、ホース、ブ
ッシュなどのゴム製品の製造に好適である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム
(A)100重量部、ポリオレフィン(B)1〜30重
量部、α,β−エチレン性不飽和低級カルボン酸金属塩
(C)10〜100重量部及び主鎖中にアミド結合を有
する熱可塑性ポリマー製短繊維(D)1〜30重量部を
含有してなる有機過酸化物架橋性繊維強化ゴム組成物。 - 【請求項2】 ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム
(A)の少なくとも一部、ポリオレフィン(B)の少な
くとも一部及び主鎖中にアミド結合を有する熱可塑性ポ
リマー(D′)製短繊維(D)とからなる短繊維含有ポ
リマー組成物(E)に、ニトリル基含有高飽和共重合体
ゴム(A)の残部、ポリオレフィン(B)の残部及び
α,β−エチレン性不飽和低級カルボン酸金属塩を配合
し、上記ポリオレフィン(B)の融点以上かつ主鎖中に
アミド結合を有する熱可塑性ポリマー(D′)の融点未
満で、剪断速度100〜1000/秒で混練する請求項
1に記載の有機過酸化物架橋性繊維強化ゴム組成物の製
造方法。
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