JP2000250079A - 非線形光学素子、その製造方法およびその使用方法 - Google Patents
非線形光学素子、その製造方法およびその使用方法Info
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- JP2000250079A JP2000250079A JP11052319A JP5231999A JP2000250079A JP 2000250079 A JP2000250079 A JP 2000250079A JP 11052319 A JP11052319 A JP 11052319A JP 5231999 A JP5231999 A JP 5231999A JP 2000250079 A JP2000250079 A JP 2000250079A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 超高速性と大きな3次非線形感受率を兼ね備
えた非線形光学材料を提供する。 【解決手段】 分子線エピタキシー法を用いて基板2上
にII−VI族半導体超格子1を形成し、基板の一部をエッ
チングにより除去して半導体超格子1を基板2側に露出
させ、この露出面に光反射防止膜3を形成した。さら
に、半導体超格子1の露出面と反対側の面に、光反射膜
4を形成した透明基板6を接着層5を介して貼り合わせ
た。この素子を、半導体超格子のエキシントン吸収ピー
ク波長よりも長い波長域で使用したところ、高い3次非
線形光学感受率と速い非線形応答速度が得られた。
えた非線形光学材料を提供する。 【解決手段】 分子線エピタキシー法を用いて基板2上
にII−VI族半導体超格子1を形成し、基板の一部をエッ
チングにより除去して半導体超格子1を基板2側に露出
させ、この露出面に光反射防止膜3を形成した。さら
に、半導体超格子1の露出面と反対側の面に、光反射膜
4を形成した透明基板6を接着層5を介して貼り合わせ
た。この素子を、半導体超格子のエキシントン吸収ピー
ク波長よりも長い波長域で使用したところ、高い3次非
線形光学感受率と速い非線形応答速度が得られた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体超格子の3
次非線形光学効果を利用した非線形光学素子、その製造
方法およびその使用方法に関するものである。
次非線形光学効果を利用した非線形光学素子、その製造
方法およびその使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体超格子を用いた3次非線形光学素
子は、超高速光スイッチ、高調波発生素子などの光デバ
イスとして有望であり、より高性能な材料や素子の開発
およびその製造方法が注目されている。
子は、超高速光スイッチ、高調波発生素子などの光デバ
イスとして有望であり、より高性能な材料や素子の開発
およびその製造方法が注目されている。
【0003】この分野における従来の材料の開発研究と
しては、アプライド フィジックスレター第42巻92
5ペ−ジ(Appl.Phys.Lett.,Vol.42,p925 1983)やフィ
ジカル レビュー B第44巻5726ペ−ジ(Phys.R
ev.B,Vol.44,5726 1991)に記載されている分子線エピタ
キシー法により作製されたIII−V族半導体超格子(G
aAs/AlGaAs系超格子)の研究がある。さら
に、III−V族半導体超格子を用いたデバイスとして
は、アプライド フィジックス レター第45巻13ペ
−ジ(Appl.Phys. Lett.,Vol.45,p13 1984)の研究があ
る。
しては、アプライド フィジックスレター第42巻92
5ペ−ジ(Appl.Phys.Lett.,Vol.42,p925 1983)やフィ
ジカル レビュー B第44巻5726ペ−ジ(Phys.R
ev.B,Vol.44,5726 1991)に記載されている分子線エピタ
キシー法により作製されたIII−V族半導体超格子(G
aAs/AlGaAs系超格子)の研究がある。さら
に、III−V族半導体超格子を用いたデバイスとして
は、アプライド フィジックス レター第45巻13ペ
−ジ(Appl.Phys. Lett.,Vol.45,p13 1984)の研究があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記方法の半導体超格
子には、次のような課題がある。一般に、非線形光学特
性の指標となる3次非線形光学感受率と非線形応答速度
には、トレードオフの関係にあることが知られている。
例えば、III−V族半導体超格子は、非常に大きな3次
非線形光学感受率(〜10-3esu)を有するが、応答速度
(応答速度は、通常早い成分と遅い成分とから構成され
る)を数ナノ秒以下にすることが困難であり、特に遅い
応答成分は数十ナノ秒以上の寿命があり、このような材
料を全光スイッチ素子に応用した場合にはスイッチング
速度に限界がある。
子には、次のような課題がある。一般に、非線形光学特
性の指標となる3次非線形光学感受率と非線形応答速度
には、トレードオフの関係にあることが知られている。
例えば、III−V族半導体超格子は、非常に大きな3次
非線形光学感受率(〜10-3esu)を有するが、応答速度
(応答速度は、通常早い成分と遅い成分とから構成され
る)を数ナノ秒以下にすることが困難であり、特に遅い
応答成分は数十ナノ秒以上の寿命があり、このような材
料を全光スイッチ素子に応用した場合にはスイッチング
速度に限界がある。
【0005】さらに、III−V族半導体超格子は、赤い
光の波長領域でのみ効率良く作動するが、波長の比較的
長い赤色の光では、デバイスの単位面積当たりのスイッ
チング面密度を大きくすることが困難である。
光の波長領域でのみ効率良く作動するが、波長の比較的
長い赤色の光では、デバイスの単位面積当たりのスイッ
チング面密度を大きくすることが困難である。
【0006】そこで、本発明は、半導体超格子を微細加
工して作製した素子であって、大きな応答速度(遅い応
答成分が極めて少ない)と高い3次非線形光学感受率と
を有する非線形光学素子を提供することを目的とする。
また、この素子の製造方法、さらには、この非線形光学
素子に適した使用方法を提供することを目的とする。
工して作製した素子であって、大きな応答速度(遅い応
答成分が極めて少ない)と高い3次非線形光学感受率と
を有する非線形光学素子を提供することを目的とする。
また、この素子の製造方法、さらには、この非線形光学
素子に適した使用方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の非線形光学素子は、基板と、前記基板上に
形成されたII−VI族半導体超格子とを含み、前記基板の
一部が除去されて前記II−VI族半導体超格子の一部が前
記基板側に露出していることを特徴とする。
め、本発明の非線形光学素子は、基板と、前記基板上に
形成されたII−VI族半導体超格子とを含み、前記基板の
一部が除去されて前記II−VI族半導体超格子の一部が前
記基板側に露出していることを特徴とする。
【0008】本発明の非線形光学素子では、基板上にII
−VI族半導体超格子が形成され、この基板の一部が除去
されて、基板が除去された部分からII−VI族半導体超格
子が露出している。後述するように、この露出面は、信
号光、制御光などの入射面となる。
−VI族半導体超格子が形成され、この基板の一部が除去
されて、基板が除去された部分からII−VI族半導体超格
子が露出している。後述するように、この露出面は、信
号光、制御光などの入射面となる。
【0009】また、本発明の非線形光学素子の製造方法
は、基板上にII−VI族半導体超格子を形成する工程と、
前記基板の一部を除去して前記II−VI族半導体超格子の
一部を前記基板側に露出させる工程とを含むことを特徴
とする。
は、基板上にII−VI族半導体超格子を形成する工程と、
前記基板の一部を除去して前記II−VI族半導体超格子の
一部を前記基板側に露出させる工程とを含むことを特徴
とする。
【0010】また、本発明の非線形光学素子の使用方法
は、II−VI族半導体超格子のエキシントン吸収ピーク波
長よりも長い波長の光を、本発明の素子におけるII−VI
族半導体超格子が露出している面に入射させることを特
徴とする。
は、II−VI族半導体超格子のエキシントン吸収ピーク波
長よりも長い波長の光を、本発明の素子におけるII−VI
族半導体超格子が露出している面に入射させることを特
徴とする。
【0011】従来は、大きな非線形光学効果を得るため
に、半導体超格子のエキシントン吸収ピーク波長の光が
用いられてきた。しかし、本発明の使用方法では、エキ
シントン吸収ピーク波長よりも長い波長の光を照射する
ことにより、遅い応答成分を低減させることとした。
に、半導体超格子のエキシントン吸収ピーク波長の光が
用いられてきた。しかし、本発明の使用方法では、エキ
シントン吸収ピーク波長よりも長い波長の光を照射する
ことにより、遅い応答成分を低減させることとした。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい形態を図
面を参照しながら説明する。
面を参照しながら説明する。
【0013】(実施の形態1)図1は、本発明の非線形
光学素子の一形態の断面図である。図1に示したよう
に、この非線形光学素子では、基板2上に、II−VI族半
導体超格子(以下、単に「半導体超格子」という)1が
形成され、さらに、基板2の一部が除去されて、半導体
超格子1の一部が基板側に露出している。このように構
成された非線形光学素子では、半導体超格子のエキシト
ン吸収に基づく3次非線形光学特性が観察される。
光学素子の一形態の断面図である。図1に示したよう
に、この非線形光学素子では、基板2上に、II−VI族半
導体超格子(以下、単に「半導体超格子」という)1が
形成され、さらに、基板2の一部が除去されて、半導体
超格子1の一部が基板側に露出している。このように構
成された非線形光学素子では、半導体超格子のエキシト
ン吸収に基づく3次非線形光学特性が観察される。
【0014】エキシントンの量子閉じ込め効果を大きく
するためには、半導体超格子1の井戸層がZnSeおよ
びZnCdSeから選ばれる少なくとも一つからなり、
障壁層がZnMgSSeおよびZnSSeから選ばれる
少なくとも一つからなることが好ましい。
するためには、半導体超格子1の井戸層がZnSeおよ
びZnCdSeから選ばれる少なくとも一つからなり、
障壁層がZnMgSSeおよびZnSSeから選ばれる
少なくとも一つからなることが好ましい。
【0015】また、半導体超格子1が、相互に異なる厚
さを有する井戸層が含まれる構造は、複数の波長で動作
させることが可能となるために好ましい。この場合、半
導体超格子1は、同じ厚さを有する井戸層を含む第1の
層群と、第1の層群に含まれる井戸層の厚さとは異なる
厚さを有する井戸層を含む第2の層群とを備えているこ
とが好ましい。
さを有する井戸層が含まれる構造は、複数の波長で動作
させることが可能となるために好ましい。この場合、半
導体超格子1は、同じ厚さを有する井戸層を含む第1の
層群と、第1の層群に含まれる井戸層の厚さとは異なる
厚さを有する井戸層を含む第2の層群とを備えているこ
とが好ましい。
【0016】さらに、半導体超格子1の井戸層の厚さを
100nm以下にすると量子閉じ込め効果を大きくする
ことができるために好ましい。井戸層の厚さは、3nm
〜50nmがさらに好ましい。一方、障壁層の厚さは、
10nm〜50nmが好適である。
100nm以下にすると量子閉じ込め効果を大きくする
ことができるために好ましい。井戸層の厚さは、3nm
〜50nmがさらに好ましい。一方、障壁層の厚さは、
10nm〜50nmが好適である。
【0017】また、基板2は、GaAsおよびZnSe
から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。結
晶性の高い半導体超格子を作製できるからである。
から選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。結
晶性の高い半導体超格子を作製できるからである。
【0018】(実施の形態2)図2は、本発明の非線形
光学素子の別の一形態を示す断面図である。図2に示し
たように、この非線形光学素子では、図1に示した素子
の半導体超格子1の露出面上に光反射防止膜3が形成さ
れている。
光学素子の別の一形態を示す断面図である。図2に示し
たように、この非線形光学素子では、図1に示した素子
の半導体超格子1の露出面上に光反射防止膜3が形成さ
れている。
【0019】光反射防止膜3は、金属酸化物膜、金属フ
ッ化物膜および誘電体多層膜から選ばれる少なくとも1
つであることが好ましい。特に制限されないが、金属酸
化物としてはシリカ、アルミナ、チタニア、酸化錫、酸
化インジウムなどが、金属フッ化物としてはフッ化カル
シウム、フッ化ナトリウム、フッ化リチウム、フッ化マ
グネシウムなどが好適である。また、誘電体多層膜とし
ては、SiO2とTiO2とを交互に積層した多層膜、M
gF2とSiOとを交互に積層した多層膜などが好まし
い。
ッ化物膜および誘電体多層膜から選ばれる少なくとも1
つであることが好ましい。特に制限されないが、金属酸
化物としてはシリカ、アルミナ、チタニア、酸化錫、酸
化インジウムなどが、金属フッ化物としてはフッ化カル
シウム、フッ化ナトリウム、フッ化リチウム、フッ化マ
グネシウムなどが好適である。また、誘電体多層膜とし
ては、SiO2とTiO2とを交互に積層した多層膜、M
gF2とSiOとを交互に積層した多層膜などが好まし
い。
【0020】これらの光反射防止膜は、光学的に広い波
長範囲で低い反射率を示し、かつ化学的にも物理的にも
安定で、より高速で大きな3次の非線形光学特性を有す
る非線形光学素子の作製に好適である。
長範囲で低い反射率を示し、かつ化学的にも物理的にも
安定で、より高速で大きな3次の非線形光学特性を有す
る非線形光学素子の作製に好適である。
【0021】(実施の形態3)図3は本発明の非線形光
学素子のまた別の形態を示す断面図である。図3に示し
たように、この非線形光学素子では、図1に示した素子
の半導体超格子1の露出面とは反対側の面に光反射膜4
が形成されている。
学素子のまた別の形態を示す断面図である。図3に示し
たように、この非線形光学素子では、図1に示した素子
の半導体超格子1の露出面とは反対側の面に光反射膜4
が形成されている。
【0022】光反射膜4は、金属薄膜または誘電体多層
膜であることが好ましい。特に制限されないが、金属薄
膜としては、金、銀、アルミニウムなどの膜が、誘電体
多層膜としては、SiO2/TiO2多層膜が好適であ
る。これらの膜は、反射率が高く、かつ化学的にも物理
的にも安定で、より高速で大きな3次の非線形光学特性
を有する非線形光学素子の作製に好ましいからである。
膜であることが好ましい。特に制限されないが、金属薄
膜としては、金、銀、アルミニウムなどの膜が、誘電体
多層膜としては、SiO2/TiO2多層膜が好適であ
る。これらの膜は、反射率が高く、かつ化学的にも物理
的にも安定で、より高速で大きな3次の非線形光学特性
を有する非線形光学素子の作製に好ましいからである。
【0023】(実施の形態4)図4は、本発明の非線形
光学素子のさらに別の形態を示す断面図である。図4に
示したように、この非線形光学素子では、図1に示した
素子の半導体超格子1の露出面上に光反射防止膜3が形
成され、さらに、この露出面とは反対側の面に光反射膜
4が形成されている。光反射膜4は、光反射防止膜3が
形成された露出面に対向する面を含む範囲に形成されて
いる。
光学素子のさらに別の形態を示す断面図である。図4に
示したように、この非線形光学素子では、図1に示した
素子の半導体超格子1の露出面上に光反射防止膜3が形
成され、さらに、この露出面とは反対側の面に光反射膜
4が形成されている。光反射膜4は、光反射防止膜3が
形成された露出面に対向する面を含む範囲に形成されて
いる。
【0024】上記各実施形態で説明した、半導体超格子
1、光反射防止膜3および光反射膜4は、分子線エピタ
キシー法、スパッタリング法、蒸着法、化学気相成長法
およびゾル−ゲル法から選ばれる少なくとも1つの方法
により形成することが好ましい。特に、半導体超格子1
は、分子線エピタキシー法、化学気相成長法により形成
することが好ましく、光反射防止膜3および光反射膜4
は、スパッタリング法、ゾル−ゲル法により形成するこ
とが好ましい。なお、光反射膜4は、次の実施形態で説
明するように、他の媒体に予め形成した後に、この媒体
とともに素子と一体化してもよい。
1、光反射防止膜3および光反射膜4は、分子線エピタ
キシー法、スパッタリング法、蒸着法、化学気相成長法
およびゾル−ゲル法から選ばれる少なくとも1つの方法
により形成することが好ましい。特に、半導体超格子1
は、分子線エピタキシー法、化学気相成長法により形成
することが好ましく、光反射防止膜3および光反射膜4
は、スパッタリング法、ゾル−ゲル法により形成するこ
とが好ましい。なお、光反射膜4は、次の実施形態で説
明するように、他の媒体に予め形成した後に、この媒体
とともに素子と一体化してもよい。
【0025】(実施の形態5)図5は、本発明の非線形
光学素子のまた別の一形態を示す断面図である。図5に
示したように、この非線形光学素子には、図3に示した
素子と同様、光反射膜4が含まれているが、この光反射
膜4は予め透明基板6に形成されたものである。
光学素子のまた別の一形態を示す断面図である。図5に
示したように、この非線形光学素子には、図3に示した
素子と同様、光反射膜4が含まれているが、この光反射
膜4は予め透明基板6に形成されたものである。
【0026】透明基板6は、光反射膜4が形成された面
を接着面として、接着層5により、半導体超格子2に接
合される。ここで、透明基板6は、SiO2、TiO2、
Al 2O3、SiNおよびAlNから選ばれる少なくとも
1つであることが好ましい。これらのガラスやセラミッ
クスは、光学的に広い波長範囲で透明であり、化学的に
も物理的にも安定だからである。
を接着面として、接着層5により、半導体超格子2に接
合される。ここで、透明基板6は、SiO2、TiO2、
Al 2O3、SiNおよびAlNから選ばれる少なくとも
1つであることが好ましい。これらのガラスやセラミッ
クスは、光学的に広い波長範囲で透明であり、化学的に
も物理的にも安定だからである。
【0027】接着層5は、エポキシ系樹脂およびシリコ
ン系樹脂から選ばれる少なくとも一つからなることが好
ましい。透明で強固な接着を行うことができるからであ
る。
ン系樹脂から選ばれる少なくとも一つからなることが好
ましい。透明で強固な接着を行うことができるからであ
る。
【0028】(実施の形態6)図6は、本発明の非線形
光学素子のさらに別の一形態を示す断面図である。図6
に示したように、この非線形光学素子には、図5に示し
た素子の半導体超格子の基板側の露出面に、光反射防止
膜3が形成されている。
光学素子のさらに別の一形態を示す断面図である。図6
に示したように、この非線形光学素子には、図5に示し
た素子の半導体超格子の基板側の露出面に、光反射防止
膜3が形成されている。
【0029】以下、図6に示した素子を例にとって、本
発明の非線形光学素子の動作について、図7および図8
により説明する。
発明の非線形光学素子の動作について、図7および図8
により説明する。
【0030】図7に示すように、制御光がない場合に
は、素子の法線方向(半導体超格子の露出面と垂直方
向)から、好ましくは2〜10度の角度で信号光7を入
射すると、信号光7の一部が素子表面(反射防止膜が形
成された半導体超格子の露出面)で反射され、反射光8
となる。一方、図8に示すように、好ましくは法線方向
から入射される制御光9によって信号光7を制御する
と、三次非線形光学効果により回折光10が新たに現れ
る。これを検出することにより、反射型の全光スイッチ
が実現できる。
は、素子の法線方向(半導体超格子の露出面と垂直方
向)から、好ましくは2〜10度の角度で信号光7を入
射すると、信号光7の一部が素子表面(反射防止膜が形
成された半導体超格子の露出面)で反射され、反射光8
となる。一方、図8に示すように、好ましくは法線方向
から入射される制御光9によって信号光7を制御する
と、三次非線形光学効果により回折光10が新たに現れ
る。これを検出することにより、反射型の全光スイッチ
が実現できる。
【0031】本発明の非線形光学素子は、遅い応答成分
が少ない波長域で動作させることが好ましい。実際に、
図1の素子を用い、信号光7として広い波長域を有する
白色光、制御光9としては半導体超格子のエキシントン
吸収ピーク波長付近の所定波長のレーザー光線を用いて
素子の動作を確認した。このとき、制御光9による信号
光7の制御により、三次非線形光学効果による回折光1
0が観察された。
が少ない波長域で動作させることが好ましい。実際に、
図1の素子を用い、信号光7として広い波長域を有する
白色光、制御光9としては半導体超格子のエキシントン
吸収ピーク波長付近の所定波長のレーザー光線を用いて
素子の動作を確認した。このとき、制御光9による信号
光7の制御により、三次非線形光学効果による回折光1
0が観察された。
【0032】上記の素子動作において、以下の条件で応
答速度を確認した。信号光は素子の法線方向と2度の角
度を為す方向から入射させ、制御光は法線方向から入射
させた。また信号光と制御光との強度比はほぼ1対1と
した。そして、制御光として、エキシトン吸収ピーク波
長よりも長波長側、すなわち0.02〜0.2eV低エネ
ルギー側の波長域の光を用いると、ほぼ1.0ps以下
の速い応答が得られ、遅い応答成分が極めて少ないこと
が確認できた。このように、本発明の素子を、半導体超
格子のエキシントン吸収ピーク波長よりも長波長領域で
動作させると、超高速スイッチを実現できる。
答速度を確認した。信号光は素子の法線方向と2度の角
度を為す方向から入射させ、制御光は法線方向から入射
させた。また信号光と制御光との強度比はほぼ1対1と
した。そして、制御光として、エキシトン吸収ピーク波
長よりも長波長側、すなわち0.02〜0.2eV低エネ
ルギー側の波長域の光を用いると、ほぼ1.0ps以下
の速い応答が得られ、遅い応答成分が極めて少ないこと
が確認できた。このように、本発明の素子を、半導体超
格子のエキシントン吸収ピーク波長よりも長波長領域で
動作させると、超高速スイッチを実現できる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は以下の実施例より制限されるもので
はない。
明するが、本発明は以下の実施例より制限されるもので
はない。
【0034】(実施例1)本実施例では、図1に示した
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素または化合物を入れた蒸着源(セル)から元素
または化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸着
し、ZnSe/ZnMgSSe半導体超格子を作製し
た。
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素または化合物を入れた蒸着源(セル)から元素
または化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸着
し、ZnSe/ZnMgSSe半導体超格子を作製し
た。
【0035】具体的には、Zn(純度99.999
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Mg(純度99.99%)を加熱して蒸
発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ制
御により開閉して半導体組成を制御しながらZnSe井
戸層(5nm)とZnMgSSe障壁層(30nm)と
をそれぞれ30層交互に積層した構成の半導体超格子を
作製した。こうして作製した超格子のGaAs基板を、
まず硫酸系のエッチング液を用い、その後にアンモニア
系のエッチング液を用いる湿式エッチングにより部分的
に除去した。
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Mg(純度99.99%)を加熱して蒸
発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ制
御により開閉して半導体組成を制御しながらZnSe井
戸層(5nm)とZnMgSSe障壁層(30nm)と
をそれぞれ30層交互に積層した構成の半導体超格子を
作製した。こうして作製した超格子のGaAs基板を、
まず硫酸系のエッチング液を用い、その後にアンモニア
系のエッチング液を用いる湿式エッチングにより部分的
に除去した。
【0036】こうして作製した素子の吸収スペクトルに
は、超格子のエキシトン吸収が観察され、その吸収のピ
ークは室温で456nmにあった。さらに、4光波混合
法による3次非線形光学感受率は、エキシトン吸収ピー
ク近傍において2×10-3esuであった。
は、超格子のエキシトン吸収が観察され、その吸収のピ
ークは室温で456nmにあった。さらに、4光波混合
法による3次非線形光学感受率は、エキシトン吸収ピー
ク近傍において2×10-3esuであった。
【0037】この素子の半導体超格子の基板側の露出面
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長475n
m)を入射し、制御光として波長475nmのレーザ光
を法線方向から入射させたところ、三次非線形光学効果
により回折光が観察された。このとき、素子の非線形応
答速度は0.98psと超高速であり、遅い応答成分は
ほとんど観察されなかった。また、制御光に対する回折
光の強度は1.2%であった。一方、信号光に波長45
6nmのレーザ光を用いると0.98psの応答に加え
40psの遅い応答成分が観察された。
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長475n
m)を入射し、制御光として波長475nmのレーザ光
を法線方向から入射させたところ、三次非線形光学効果
により回折光が観察された。このとき、素子の非線形応
答速度は0.98psと超高速であり、遅い応答成分は
ほとんど観察されなかった。また、制御光に対する回折
光の強度は1.2%であった。一方、信号光に波長45
6nmのレーザ光を用いると0.98psの応答に加え
40psの遅い応答成分が観察された。
【0038】なお、GaAs基板に代えてZnSe基板
を用いても、GaAs基板の場合とほぼ同様、遅い応答
成分のない素子を作製することができた。
を用いても、GaAs基板の場合とほぼ同様、遅い応答
成分のない素子を作製することができた。
【0039】(実施例2)本実施例では、図1に示した
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素または化合物を入れた蒸着源(セル)から元素
または化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸着
し、図1に示した素子と同様の構成を有するZnCdS
e/ZnSSe半導体超格子を作製した。
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素または化合物を入れた蒸着源(セル)から元素
または化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸着
し、図1に示した素子と同様の構成を有するZnCdS
e/ZnSSe半導体超格子を作製した。
【0040】具体的には、Zn(純度99.999
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Cd(純度99.999%)を加熱して
蒸発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ
制御により開閉して半導体組成を制御しながらZnCd
Se井戸層(5nm)とZnSSe障壁層(30nm)
とをそれぞれ30層交互に積層した構成の半導体超格子
を作製した。こうして作製した超格子のGaAs基板
を、まず硫酸系のエッチング液を用い、その後にアンモ
ニア系のエッチング液を用いる湿式エッチングにより部
分的に除去した。
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Cd(純度99.999%)を加熱して
蒸発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ
制御により開閉して半導体組成を制御しながらZnCd
Se井戸層(5nm)とZnSSe障壁層(30nm)
とをそれぞれ30層交互に積層した構成の半導体超格子
を作製した。こうして作製した超格子のGaAs基板
を、まず硫酸系のエッチング液を用い、その後にアンモ
ニア系のエッチング液を用いる湿式エッチングにより部
分的に除去した。
【0041】こうして作製した素子の吸収スペクトルに
は、超格子のエキシトン吸収が観察され、その吸収のピ
ークは室温で470nmにあった。さらに、4光波混合
法による3次非線形光学感受率は、エキシトン吸収ピー
ク近傍において4×10-3esuであった。
は、超格子のエキシトン吸収が観察され、その吸収のピ
ークは室温で470nmにあった。さらに、4光波混合
法による3次非線形光学感受率は、エキシトン吸収ピー
ク近傍において4×10-3esuであった。
【0042】この素子の半導体超格子の基板側の露出面
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長490n
m)を入射し、制御光として波長490nmのレーザ光
を法線方向から入射させたところ、三次非線形光学効果
により回折光が観察された。このとき、素子の非線形応
答速度は1.1psと超高速であり、遅い応答成分はほ
とんど観察されなかった。また、制御光に対する回折光
の強度は1.0%であった。一方、信号光に波長470
nmのレーザ光を用いると1.1psの応答に加え48
psの遅い応答成分が観察された。
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長490n
m)を入射し、制御光として波長490nmのレーザ光
を法線方向から入射させたところ、三次非線形光学効果
により回折光が観察された。このとき、素子の非線形応
答速度は1.1psと超高速であり、遅い応答成分はほ
とんど観察されなかった。また、制御光に対する回折光
の強度は1.0%であった。一方、信号光に波長470
nmのレーザ光を用いると1.1psの応答に加え48
psの遅い応答成分が観察された。
【0043】なお、この場合も、GaAs基板に代えて
ZnSe基板を用いても、遅い応答成分のない素子を作
製することができた。
ZnSe基板を用いても、遅い応答成分のない素子を作
製することができた。
【0044】(実施例3)本実施例では、図2に示した
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素または化合物を入れた蒸着源(セル)から元素
また化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸着し、
ZnSe/ZnMgSSe半導体超格子を作製した。
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素または化合物を入れた蒸着源(セル)から元素
また化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸着し、
ZnSe/ZnMgSSe半導体超格子を作製した。
【0045】具体的には、Zn(純度99.999
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Mg(純度99.99%)を加熱して蒸
発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ制
御により開閉して半導体組成を制御しながらZnSe井
戸層(5nm)とZnMgSSe障壁層(30nm)と
をそれぞれ30層交互に積層した構成の半導体超格子を
作製した。こうして作製した超格子のGaAs基板を、
まず硫酸系のエッチング液を用い、その後にアンモニア
系のエッチング液を用いる湿式エッチングにより部分的
に除去した。
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Mg(純度99.99%)を加熱して蒸
発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ制
御により開閉して半導体組成を制御しながらZnSe井
戸層(5nm)とZnMgSSe障壁層(30nm)と
をそれぞれ30層交互に積層した構成の半導体超格子を
作製した。こうして作製した超格子のGaAs基板を、
まず硫酸系のエッチング液を用い、その後にアンモニア
系のエッチング液を用いる湿式エッチングにより部分的
に除去した。
【0046】次いで、基板側の半導体超格子の露出面
に、純度99.99%のシリカ(SiO2)ターゲット
を用い、アルゴンガス雰囲気中(ガス圧力:2Pa)
で、高周波マグネトロンスパッタ装置を用いてSiO2
薄膜(膜厚λ/4:ただし、λは制御光の波長)を形成
して、光反射防止膜とした。
に、純度99.99%のシリカ(SiO2)ターゲット
を用い、アルゴンガス雰囲気中(ガス圧力:2Pa)
で、高周波マグネトロンスパッタ装置を用いてSiO2
薄膜(膜厚λ/4:ただし、λは制御光の波長)を形成
して、光反射防止膜とした。
【0047】こうして作製した素子の吸収スペクトルに
は、超格子のエキシトン吸収が観察され、吸収のピーク
は室温で456nmにあった。さらに、4光波混合法に
よる3次非線形光学感受率は、エキシトン吸収ピーク近
傍において2.4×10-3esuであった。
は、超格子のエキシトン吸収が観察され、吸収のピーク
は室温で456nmにあった。さらに、4光波混合法に
よる3次非線形光学感受率は、エキシトン吸収ピーク近
傍において2.4×10-3esuであった。
【0048】この素子の半導体超格子の基板側の露出面
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長472n
m)を入射し、制御光として波長472nmのレーザ光
を法線方向から入射させたところ、三次非線形光学効果
により回折光が観察された。このとき、素子の非線形応
答速度は1.17psと超高速であり、遅い応答成分は
ほとんど観察されなかった。また、制御光に対する回折
光の強度は2.8%であった。一方、信号光に波長45
6nmのレーザ光を用いると1.17psの応答に加え
49psの遅い応答成分が観察された。
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長472n
m)を入射し、制御光として波長472nmのレーザ光
を法線方向から入射させたところ、三次非線形光学効果
により回折光が観察された。このとき、素子の非線形応
答速度は1.17psと超高速であり、遅い応答成分は
ほとんど観察されなかった。また、制御光に対する回折
光の強度は2.8%であった。一方、信号光に波長45
6nmのレーザ光を用いると1.17psの応答に加え
49psの遅い応答成分が観察された。
【0049】なお、光反射防止膜として、SiO2に代
えて、CaF2、MgF2、またはSiO2/TiO2誘電
体多層膜を使用しても、同様の効果を得ることができ
た。さらに、GaAs基板に代えてZnSe基板を用い
ても、遅い応答成分のない素子を作製することができ
た。
えて、CaF2、MgF2、またはSiO2/TiO2誘電
体多層膜を使用しても、同様の効果を得ることができ
た。さらに、GaAs基板に代えてZnSe基板を用い
ても、遅い応答成分のない素子を作製することができ
た。
【0050】(実施例4)本実施例では、図3に示した
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素または化合物を入れた蒸着源(セル)から元素
または化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸着
し、ZnSe/ZnMgSSe半導体超格子を作製し
た。
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素または化合物を入れた蒸着源(セル)から元素
または化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸着
し、ZnSe/ZnMgSSe半導体超格子を作製し
た。
【0051】具体的には、Zn(純度99.999
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Mg(純度99.99%)を加熱して蒸
発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ制
御により開閉して半導体組成を制御しながらZnSe井
戸層(5nm)とZnMgSSe障壁層(30nm)と
をそれぞれ30層交互に積層した構成の半導体超格子を
作製した。こうして作製した超格子のGaAs基板を、
まず硫酸系のエッチング液を用い、その後にアンモニア
系のエッチング液を用いる湿式エッチングにより部分的
に除去した。
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Mg(純度99.99%)を加熱して蒸
発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ制
御により開閉して半導体組成を制御しながらZnSe井
戸層(5nm)とZnMgSSe障壁層(30nm)と
をそれぞれ30層交互に積層した構成の半導体超格子を
作製した。こうして作製した超格子のGaAs基板を、
まず硫酸系のエッチング液を用い、その後にアンモニア
系のエッチング液を用いる湿式エッチングにより部分的
に除去した。
【0052】次いで、基板を除去した部分とは反対側の
半導体超格子の面に、純度99.99%のシリカ(Si
O2)および純度99.99%のチタニア(TiO2)タ
ーゲットを用い、アルゴンガス雰囲気中(ガス圧力:2
Pa)で、高周波マグネトロンスパッタ装置を用いて、
SiO2薄膜が膜厚λ/4n(ただし、λは制御光の波
長、nはSiO2の屈折率)の条件を満足するように、
SiO2/TiO2誘電体多層膜を形成して光反射膜とし
た。
半導体超格子の面に、純度99.99%のシリカ(Si
O2)および純度99.99%のチタニア(TiO2)タ
ーゲットを用い、アルゴンガス雰囲気中(ガス圧力:2
Pa)で、高周波マグネトロンスパッタ装置を用いて、
SiO2薄膜が膜厚λ/4n(ただし、λは制御光の波
長、nはSiO2の屈折率)の条件を満足するように、
SiO2/TiO2誘電体多層膜を形成して光反射膜とし
た。
【0053】こうして作製した素子の吸収スペクトルに
は、超格子のエキシトン吸収が観察され、吸収のピーク
は室温で458nmにあった。さらに、4光波混合法に
よる3次非線形光学感受率は、エキシトン吸収ピーク近
傍において4×10-3esuであった。
は、超格子のエキシトン吸収が観察され、吸収のピーク
は室温で458nmにあった。さらに、4光波混合法に
よる3次非線形光学感受率は、エキシトン吸収ピーク近
傍において4×10-3esuであった。
【0054】この素子の半導体超格子の基板側の露出面
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長475n
m)を入射し、制御光として波長475nmのレーザ光
を法線方向から入射させたところ、三次非線形光学効果
により回折光が観察された。このとき、素子の非線形応
答速度は1.0psと超高速であり、遅い応答成分はほ
とんど観察されなかった。また、制御光に対する回折光
の強度は2.9%であった。一方、信号光に波長458
nmのレーザ光を用いると1.0psの応答に加え60
psの遅い応答成分が観察された。
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長475n
m)を入射し、制御光として波長475nmのレーザ光
を法線方向から入射させたところ、三次非線形光学効果
により回折光が観察された。このとき、素子の非線形応
答速度は1.0psと超高速であり、遅い応答成分はほ
とんど観察されなかった。また、制御光に対する回折光
の強度は2.9%であった。一方、信号光に波長458
nmのレーザ光を用いると1.0psの応答に加え60
psの遅い応答成分が観察された。
【0055】なお、光反射膜として、SiO2/TiO2
誘電体多層膜に代えて、イオンビーム蒸着法により形成
したアルミニウム膜(厚さ:1μm)を使用しても、同
様の効果を得ることができた。さらに、GaAs基板に
代えてZnSe基板を用いても、遅い応答成分のない素
子を作製することができた。
誘電体多層膜に代えて、イオンビーム蒸着法により形成
したアルミニウム膜(厚さ:1μm)を使用しても、同
様の効果を得ることができた。さらに、GaAs基板に
代えてZnSe基板を用いても、遅い応答成分のない素
子を作製することができた。
【0056】(実施例5)本実施例では、図4に示した
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素または化合物を入れた蒸着源(セル)から元素
または化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸着
し、ZnSe/ZnMgSSe半導体超格子を作製し
た。
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素または化合物を入れた蒸着源(セル)から元素
または化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸着
し、ZnSe/ZnMgSSe半導体超格子を作製し
た。
【0057】具体的には、Zn(純度99.999
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Mg(純度99.99%)を加熱して蒸
発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ制
御により開閉して半導体組成を制御しながらZnSe井
戸層(5nm)とZnMgSSe障壁層(30nm)と
をそれぞれ30層交互に積層した構成の半導体超格子を
作製した。こうして作製した超格子のGaAs基板を、
まず硫酸系のエッチング液を用い、その後にアンモニア
系のエッチング液を用いる湿式エッチングにより部分的
に除去した。
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Mg(純度99.99%)を加熱して蒸
発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ制
御により開閉して半導体組成を制御しながらZnSe井
戸層(5nm)とZnMgSSe障壁層(30nm)と
をそれぞれ30層交互に積層した構成の半導体超格子を
作製した。こうして作製した超格子のGaAs基板を、
まず硫酸系のエッチング液を用い、その後にアンモニア
系のエッチング液を用いる湿式エッチングにより部分的
に除去した。
【0058】次いで、基板を除去した半導体超格子の露
出面に、純度99.99%のシリカ(SiO2)ターゲ
ットを用い、アルゴンガス雰囲気中(ガス圧力:2P
a)で、高周波マグネトロンスパッタ装置を用いてSi
O2薄膜(膜厚λ/4:ただし、λは制御光の波長)を形
成して、光反射防止膜とした。さらに、基板を除去した
部分と反対側の半導体超格子の面に、純度99.99%
のシリカ(SiO2)および純度99.99%のチタニ
ア(TiO2)ターゲットを用い、アルゴンガス雰囲気
中(ガス圧力:2Pa)で、高周波マグネトロンスパッ
タ装置を用いて、SiO2薄膜が膜厚λ/4n(ただ
し、λは制御光の波長、nはSiO2の屈折率)の条件
を満足するように、SiO2/TiO2誘電体多層膜を形
成して光反射膜とした。
出面に、純度99.99%のシリカ(SiO2)ターゲ
ットを用い、アルゴンガス雰囲気中(ガス圧力:2P
a)で、高周波マグネトロンスパッタ装置を用いてSi
O2薄膜(膜厚λ/4:ただし、λは制御光の波長)を形
成して、光反射防止膜とした。さらに、基板を除去した
部分と反対側の半導体超格子の面に、純度99.99%
のシリカ(SiO2)および純度99.99%のチタニ
ア(TiO2)ターゲットを用い、アルゴンガス雰囲気
中(ガス圧力:2Pa)で、高周波マグネトロンスパッ
タ装置を用いて、SiO2薄膜が膜厚λ/4n(ただ
し、λは制御光の波長、nはSiO2の屈折率)の条件
を満足するように、SiO2/TiO2誘電体多層膜を形
成して光反射膜とした。
【0059】こうして作製した素子の吸収スペクトルに
は、超格子のエキシトン吸収が見られ、吸収のピークは
室温で458nmにあった。さらに、4光波混合法によ
る3次非線形光学感受率は、エキシトン吸収ピーク近傍
において8×10-3esuであった。
は、超格子のエキシトン吸収が見られ、吸収のピークは
室温で458nmにあった。さらに、4光波混合法によ
る3次非線形光学感受率は、エキシトン吸収ピーク近傍
において8×10-3esuであった。
【0060】この素子の半導体超格子の基板側の露出面
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長475n
m)を入射し、制御光として波長475nmのレーザ光
を法線方向から入射させたところ、三次非線形光学効果
により回折光が観察された。このとき、素子の非線形応
答速度は1.3psと超高速であり、遅い応答成分はほ
とんど観察されなかった。また、制御光に対する回折光
の強度は3.4%であった。一方、信号光に波長458
nmのレーザ光を用いると1.3psの応答に加え45
psの遅い応答成分が観察された。
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長475n
m)を入射し、制御光として波長475nmのレーザ光
を法線方向から入射させたところ、三次非線形光学効果
により回折光が観察された。このとき、素子の非線形応
答速度は1.3psと超高速であり、遅い応答成分はほ
とんど観察されなかった。また、制御光に対する回折光
の強度は3.4%であった。一方、信号光に波長458
nmのレーザ光を用いると1.3psの応答に加え45
psの遅い応答成分が観察された。
【0061】なお、光反射防止膜として、SiO2に代
えて、CaF2、MgF2、またはSiO2/TiO2誘電
体を使用しても、同様の効果を得ることができた。ま
た、光反射膜として、SiO2/TiO2誘電体多層膜に
代えて、イオンビーム蒸着法により形成したアルミニウ
ム膜(厚さ:1μm)を使用しても、同様の効果を得る
ことができた。さらに、GaAs基板に代えてZnSe
基板を用いても、遅い応答成分のない素子を作製するこ
とができた。
えて、CaF2、MgF2、またはSiO2/TiO2誘電
体を使用しても、同様の効果を得ることができた。ま
た、光反射膜として、SiO2/TiO2誘電体多層膜に
代えて、イオンビーム蒸着法により形成したアルミニウ
ム膜(厚さ:1μm)を使用しても、同様の効果を得る
ことができた。さらに、GaAs基板に代えてZnSe
基板を用いても、遅い応答成分のない素子を作製するこ
とができた。
【0062】(実施例6)本実施例では、図5に示した
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素または化合物を入れた蒸着源(セル)から元素
または化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸着
し、ZnSe/ZnMgSSe半導体超格子を作製し
た。
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素または化合物を入れた蒸着源(セル)から元素
または化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸着
し、ZnSe/ZnMgSSe半導体超格子を作製し
た。
【0063】具体的には、Zn(純度99.999
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Mg(純度99.99%)を加熱して蒸
発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ制
御により開閉して半導体組成を制御しながらZnSe井
戸層(5nm)とZnMgSSe障壁層(30nm)と
をそれぞれ30層交互に積層した構成の半導体超格子を
作製した。こうして作製した超格子のGaAs基板を、
まず硫酸系のエッチング液を用い、その後にアンモニア
系のエッチング液を用いる湿式エッチングにより部分的
に除去した。
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Mg(純度99.99%)を加熱して蒸
発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ制
御により開閉して半導体組成を制御しながらZnSe井
戸層(5nm)とZnMgSSe障壁層(30nm)と
をそれぞれ30層交互に積層した構成の半導体超格子を
作製した。こうして作製した超格子のGaAs基板を、
まず硫酸系のエッチング液を用い、その後にアンモニア
系のエッチング液を用いる湿式エッチングにより部分的
に除去した。
【0064】一方、石英基板(0.5mm厚)の表面
に、純度99.99%のシリカ(SiO2)および純度
99.99%のチタニア(TiO2)ターゲットを用
い、アルゴンガス雰囲気中(ガス圧力:2Pa)で、高
周波マグネトロンスパッタ装置を用いて、SiO2薄膜
が膜厚λ/4n(ただし、λは制御光の波長、nはSi
O2の屈折率)の条件を満足するように、SiO2/Ti
O2誘電体多層膜を形成して光反射膜とした。
に、純度99.99%のシリカ(SiO2)および純度
99.99%のチタニア(TiO2)ターゲットを用
い、アルゴンガス雰囲気中(ガス圧力:2Pa)で、高
周波マグネトロンスパッタ装置を用いて、SiO2薄膜
が膜厚λ/4n(ただし、λは制御光の波長、nはSi
O2の屈折率)の条件を満足するように、SiO2/Ti
O2誘電体多層膜を形成して光反射膜とした。
【0065】さらに、光反射膜を形成した石英基板を、
光反射膜が基板を除去した部分と反対側の半導体超格子
の面に接するように、エポキシ系接着剤を用いて、半導
体超格子と接着した。
光反射膜が基板を除去した部分と反対側の半導体超格子
の面に接するように、エポキシ系接着剤を用いて、半導
体超格子と接着した。
【0066】こうして作製した素子の吸収スペクトルに
は、超格子のエキシトン吸収が見られ、吸収のピークは
室温で459nmにあった。さらに、4光波混合法によ
る3次非線形光学感受率は、エキシトン吸収ピーク近傍
において5×10-3esuであった。
は、超格子のエキシトン吸収が見られ、吸収のピークは
室温で459nmにあった。さらに、4光波混合法によ
る3次非線形光学感受率は、エキシトン吸収ピーク近傍
において5×10-3esuであった。
【0067】この素子の半導体超格子の基板側の露出面
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長475n
m)を入射し、制御光として波長475nmのレーザ光
を法線方向から入射させたところ、三次非線形光学効果
により回折光が観察された。このとき、素子の非線形応
答速度は1.4psと超高速であり、遅い応答成分はほ
とんど観察されなかった。また、制御光に対する回折光
の強度は3.2%であった。一方、信号光に波長459
nmのレーザ光を用いると1.4psの応答に加え49
psの遅い応答成分が観察された。
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長475n
m)を入射し、制御光として波長475nmのレーザ光
を法線方向から入射させたところ、三次非線形光学効果
により回折光が観察された。このとき、素子の非線形応
答速度は1.4psと超高速であり、遅い応答成分はほ
とんど観察されなかった。また、制御光に対する回折光
の強度は3.2%であった。一方、信号光に波長459
nmのレーザ光を用いると1.4psの応答に加え49
psの遅い応答成分が観察された。
【0068】なお、透明基板として、SiO2に代え
て、TiO2、Al2O3、SiNまたはAlNを使用し
ても、同様の効果を得ることができた。また、透明基板
を半導体超格子に貼り合わせるための接着剤として、エ
ポキシ系樹脂に代えてシリコン系樹脂を用いても、素子
の特性は上記とほぼ同じであった。さらに、光反射膜、
半導体超格子を形成する基板を、それぞれ上記と同様に
変更しても、素子の特性はほぼ同様であった。
て、TiO2、Al2O3、SiNまたはAlNを使用し
ても、同様の効果を得ることができた。また、透明基板
を半導体超格子に貼り合わせるための接着剤として、エ
ポキシ系樹脂に代えてシリコン系樹脂を用いても、素子
の特性は上記とほぼ同じであった。さらに、光反射膜、
半導体超格子を形成する基板を、それぞれ上記と同様に
変更しても、素子の特性はほぼ同様であった。
【0069】(実施例7)本実施例では、図6に示した
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素または化合物を入れた蒸着源(セル)から元素
または化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸着
し、ZnSe/ZnMgSSe半導体超格子を作製し
た。
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素または化合物を入れた蒸着源(セル)から元素
または化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸着
し、ZnSe/ZnMgSSe半導体超格子を作製し
た。
【0070】具体的には、Zn(純度99.999
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Mg(純度99.99%)を加熱して蒸
発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ制
御により開閉して半導体組成を制御しながらZnSe井
戸層(5nm)とZnMgSSe障壁層(30nm)と
をそれぞれ30層交互に積層した構成の半導体超格子を
作製した。こうして作製した超格子のGaAs基板を、
まず硫酸系のエッチング液を用い、その後にアンモニア
系のエッチング液を用いる湿式エッチングにより部分的
に除去した。
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Mg(純度99.99%)を加熱して蒸
発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ制
御により開閉して半導体組成を制御しながらZnSe井
戸層(5nm)とZnMgSSe障壁層(30nm)と
をそれぞれ30層交互に積層した構成の半導体超格子を
作製した。こうして作製した超格子のGaAs基板を、
まず硫酸系のエッチング液を用い、その後にアンモニア
系のエッチング液を用いる湿式エッチングにより部分的
に除去した。
【0071】次いで、基板を除去した半導体超格子の露
出面に、純度99.99%のシリカ(SiO2)ターゲ
ットを用い、アルゴンガス雰囲気中(ガス圧力:2P
a)で、高周波マグネトロンスパッタ装置を用いてSi
O2薄膜(膜厚λ/4:ただし、λは制御光の波長)を形
成して、光反射防止膜とした。
出面に、純度99.99%のシリカ(SiO2)ターゲ
ットを用い、アルゴンガス雰囲気中(ガス圧力:2P
a)で、高周波マグネトロンスパッタ装置を用いてSi
O2薄膜(膜厚λ/4:ただし、λは制御光の波長)を形
成して、光反射防止膜とした。
【0072】一方、石英基板(0.5mm厚)の表面
に、純度99.99%のシリカ(SiO2)および純度
99.99%のチタニア(TiO2)ターゲットを用
い、アルゴンガス雰囲気中(ガス圧力:2Pa)で、高
周波マグネトロンスパッタ装置を用いて、SiO2薄膜
が膜厚λ/4n(ただし、λは制御光の波長、nはSi
O2の屈折率)の条件を満足するように、SiO2/Ti
O2誘電体多層膜を形成して光反射膜とした。
に、純度99.99%のシリカ(SiO2)および純度
99.99%のチタニア(TiO2)ターゲットを用
い、アルゴンガス雰囲気中(ガス圧力:2Pa)で、高
周波マグネトロンスパッタ装置を用いて、SiO2薄膜
が膜厚λ/4n(ただし、λは制御光の波長、nはSi
O2の屈折率)の条件を満足するように、SiO2/Ti
O2誘電体多層膜を形成して光反射膜とした。
【0073】さらに、光反射膜を形成した石英基板を、
光反射膜が基板を除去した部分と反対側(光反射防止膜
を形成した面と反対側)の半導体超格子の面に接するよ
うに、エポキシ系接着剤を用いて、半導体超格子と接着
した。
光反射膜が基板を除去した部分と反対側(光反射防止膜
を形成した面と反対側)の半導体超格子の面に接するよ
うに、エポキシ系接着剤を用いて、半導体超格子と接着
した。
【0074】こうして作製した素子の吸収スペクトルに
は、超格子のエキシトン吸収が見られ、吸収のピークは
室温で459nmにあった。さらに、4光波混合法によ
る3次非線形光学感受率は、エキシトン吸収ピーク近傍
において8×10-3esuであった。
は、超格子のエキシトン吸収が見られ、吸収のピークは
室温で459nmにあった。さらに、4光波混合法によ
る3次非線形光学感受率は、エキシトン吸収ピーク近傍
において8×10-3esuであった。
【0075】この素子の半導体超格子の基板側の露出面
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長475n
m)を入射し、制御光として波長475nmのレーザ光
を法線方向から入射させたところに、三次非線形光学効
果により回折光が観察された。このとき、素子の非線形
応答速度は1.2psと超高速であり、遅い応答成分は
ほとんど観察されなかった。また、制御光に対する回折
光の強度は3.8%であった。また、信号光に波長45
9nmのレーザ光を用いると1.2psの応答に加え4
6psの遅い応答成分が観察された。
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長475n
m)を入射し、制御光として波長475nmのレーザ光
を法線方向から入射させたところに、三次非線形光学効
果により回折光が観察された。このとき、素子の非線形
応答速度は1.2psと超高速であり、遅い応答成分は
ほとんど観察されなかった。また、制御光に対する回折
光の強度は3.8%であった。また、信号光に波長45
9nmのレーザ光を用いると1.2psの応答に加え4
6psの遅い応答成分が観察された。
【0076】なお、本実施例でも、上記実施例と同様
に、透明基板、接着剤、光反射膜、光反射防止膜、半導
体超格子を形成する基板をそれぞれ変更しても、上記と
同様の効果を得ることができた。
に、透明基板、接着剤、光反射膜、光反射防止膜、半導
体超格子を形成する基板をそれぞれ変更しても、上記と
同様の効果を得ることができた。
【0077】(実施例8)本実施例では、図6に示した
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素あるいは化合物を入れた蒸着源(セル)から元
素あるいは化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸
着し、ZnSe/ZnMgSSe半導体超格子を作製し
た。
素子と同様の構成を有する非線形光学素子を作製した。
まず、基板ホルダーに保持した直径2インチのGaAs
基板(厚さ300μm、純度99.99%)に、以下に
示す元素あるいは化合物を入れた蒸着源(セル)から元
素あるいは化合物を分子線エピタキシー装置を用いて蒸
着し、ZnSe/ZnMgSSe半導体超格子を作製し
た。
【0078】ただし、本実施例では、半導体超格子の井
戸層の厚さを2種類とした。
戸層の厚さを2種類とした。
【0079】具体的には、Zn(純度99.999
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Mg(純度99.99%)を加熱して蒸
発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ制
御により開閉して半導体組成を制御しながらZnSe井
戸層(5nm)とZnMgSSe障壁層(30nm)と
をそれぞれ15層交互に積層し、さらにその上に、Zn
Se井戸層(10nm)とZnMgSSe障壁層(30
nm)とをそれぞれ15層交互に積層した構成の半導体
超格子を作製した。以降は、実施例7と同様にして非線
形光学素子を作製した。
%)、Se(純度99.999%)、ZnS(純度9
9.99%)、Mg(純度99.99%)を加熱して蒸
発させ、セル上に配置したシャッターをコンピュータ制
御により開閉して半導体組成を制御しながらZnSe井
戸層(5nm)とZnMgSSe障壁層(30nm)と
をそれぞれ15層交互に積層し、さらにその上に、Zn
Se井戸層(10nm)とZnMgSSe障壁層(30
nm)とをそれぞれ15層交互に積層した構成の半導体
超格子を作製した。以降は、実施例7と同様にして非線
形光学素子を作製した。
【0080】こうして作製した素子の吸収スペクトルに
は、超格子のエキシトン吸収が見られ、吸収のピークは
二種類の井戸層厚に対応して、室温で459nm(井戸
層:5nm)と468nm(井戸層:10nm)にあっ
た。さらに、4光波混合法による3次非線形光学感受率
は、エキシトン吸収ピーク近傍において8×10-3esu
と5×10-3esuであった。
は、超格子のエキシトン吸収が見られ、吸収のピークは
二種類の井戸層厚に対応して、室温で459nm(井戸
層:5nm)と468nm(井戸層:10nm)にあっ
た。さらに、4光波混合法による3次非線形光学感受率
は、エキシトン吸収ピーク近傍において8×10-3esu
と5×10-3esuであった。
【0081】この素子の半導体超格子の基板側の露出面
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長484n
m)を入射し、制御光475nmと484nmの異なる
波長のレーザ光を法線方向から入射させたところ、三次
非線形光学効果により回折光が観察された。このとき、
素子の非線形応答速度はいづれも1.2psと超高速で
あり、遅い応答成分はほとんど観察されなかった。ま
た、制御光に対する回折光の強度は3.8%と3.3%
であった。一方、信号光に波長459nmと468nm
のレーザ光を用いると1.2psの応答に加え46ps
と60psの遅い応答成分が観察された。
に、法線方向から2度の角度で信号光(波長484n
m)を入射し、制御光475nmと484nmの異なる
波長のレーザ光を法線方向から入射させたところ、三次
非線形光学効果により回折光が観察された。このとき、
素子の非線形応答速度はいづれも1.2psと超高速で
あり、遅い応答成分はほとんど観察されなかった。ま
た、制御光に対する回折光の強度は3.8%と3.3%
であった。一方、信号光に波長459nmと468nm
のレーザ光を用いると1.2psの応答に加え46ps
と60psの遅い応答成分が観察された。
【0082】なお、本実施例でも、上記実施例と同様
に、透明基板、接着剤、光反射膜、光反射防止膜、半導
体超格子を形成する基板をそれぞれ変更しても、上記と
同様の効果を得ることができた。また、GaAs基板の
替わりにZnSe基板を用いても、遅い応答成分のない
素子を作製することが可能であった。
に、透明基板、接着剤、光反射膜、光反射防止膜、半導
体超格子を形成する基板をそれぞれ変更しても、上記と
同様の効果を得ることができた。また、GaAs基板の
替わりにZnSe基板を用いても、遅い応答成分のない
素子を作製することが可能であった。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
超高速応答性と大きな3次の非線形光学感受率を有する
非線形光学素子を提供することができる。
超高速応答性と大きな3次の非線形光学感受率を有する
非線形光学素子を提供することができる。
【図1】 本発明の非線形光学素子の一形態を示す断面
図である。
図である。
【図2】 本発明の非線形光学素子の別の一形態を示す
断面図である。
断面図である。
【図3】 本発明の非線形光学素子のまた別の一形態を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】 本発明の非線形光学素子のまた別の一形態を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図5】 本発明の非線形光学素子のまた別の一形態を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図6】 本発明の非線形光学素子のまた別の一形態を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図7】 本発明の非線形光学素子の使用状態の例を示
す図である。
す図である。
【図8】 本発明の非線形光学素子の使用状態の別の例
を示す図である。
を示す図である。
1 半導体超格子 2 基板 3 光反射防止膜 4 光反射膜 5 接着層 6 透明基板 7 信号光 8 反射光 9 制御光 10 回折光
Claims (15)
- 【請求項1】 基板と、前記基板上に形成されたII−VI
族半導体超格子とを含み、前記基板の一部が除去されて
前記II−VI族半導体超格子の一部が前記基板側に露出し
ていることを特徴とする非線形光学素子。 - 【請求項2】 II−VI族半導体超格子が基板側に露出し
ている面に光反射防止膜が形成されている請求項1に記
載の非線形光学素子。 - 【請求項3】 基板側に露出している面と反対側の前記
II−VI族半導体超格子の面に、光反射膜が配置されてい
る請求項1または2に記載の非線形光学素子。 - 【請求項4】 光反射膜が形成された透明基板を、II−
VI族半導体超格子が基板側に露出している面と反対側の
前記II−VI族半導体超格子の面に前記光反射膜が配置さ
れるように、前記II−VI族半導体超格子と一体化した請
求項3に記載の非線形光学素子。 - 【請求項5】 透明基板とII−VI族半導体超格子との間
に介在する接着層により、前記透明記板と前記II−VI族
半導体超格子とを一体化した請求項4に記載の非線形光
学素子。 - 【請求項6】 接着層が、エポキシ系樹脂およびシリコ
ン系樹脂から選ばれる少なくとも一つからなる請求項5
に記載の非線形光学素子の製造方法。 - 【請求項7】 光反射膜を形成する透明基板が、SiO
2、TiO2、Al2O3、SiNおよびAlNから選ばれ
る少なくとも1つからなる請求項4〜6のいずれかに記
載の非線形光学素子。 - 【請求項8】 光反射膜が、金属薄膜または誘電体多層
膜である請求項3〜7のいずれかに記載の非線形光学素
子。 - 【請求項9】 光反射防止膜が、金属酸化物膜、金属フ
ッ化物膜および誘電体多層膜から選ばれる少なくとも1
つである請求項2〜8のいずれかに記載の非線形光学素
子。 - 【請求項10】 II−VI族半導体超格子を形成する基板
が、GaAsおよびZnSeから選ばれる少なくとも一
つである請求項1〜9のいずれかに記載の非線形光学素
子。 - 【請求項11】 II−VI族半導体超格子において、井戸
層がZnSeおよびZnCdSeから選ばれる少なくと
も一つからなり、障壁層がZnMgSSeおよびZnS
Seから選ばれる少なくとも一つからなる請求項1〜1
0のいずれかに記載の非線形光学素子。 - 【請求項12】 II−VI族半導体超格子が、相互に異な
る厚さを有する井戸層を含む請求項1〜11のいずれか
に記載の非線形光学素子。 - 【請求項13】 基板上にII−VI族半導体超格子を形成
する工程と、前記基板の一部を除去して前記II−VI族半
導体超格子の一部を前記基板側に露出させる工程とを含
むことを特徴とする非線形光学素子の製造方法。 - 【請求項14】 請求項1〜12のいずれかに記載の非
線形光学素子の製造方法であって、II−VI族半導体超格
子、光反射防止膜および光反射膜を、分子線エピタキシ
ー法、スパッタリング法、蒸着法、化学気相成長法およ
びゾル−ゲル法から選ばれる少なくとも1つの方法によ
り形成することを特徴とする非線形光学素子の製造方
法。 - 【請求項15】 請求項1〜12のいずれかに記載の非
線形光学素子の使用方法であって、II−VI族半導体超格
子のエキシントン吸収ピーク波長よりも長い波長の光
を、前記II−VI族半導体超格子が露出した面に入射させ
ることを特徴とする非線形光学素子の使用方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11052319A JP2000250079A (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 非線形光学素子、その製造方法およびその使用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11052319A JP2000250079A (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 非線形光学素子、その製造方法およびその使用方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000250079A true JP2000250079A (ja) | 2000-09-14 |
Family
ID=12911480
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11052319A Pending JP2000250079A (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 非線形光学素子、その製造方法およびその使用方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000250079A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005259815A (ja) * | 2004-03-09 | 2005-09-22 | Japan Science & Technology Agency | 酸化物量子井戸構造及びそれを用いた光デバイス |
-
1999
- 1999-03-01 JP JP11052319A patent/JP2000250079A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005259815A (ja) * | 2004-03-09 | 2005-09-22 | Japan Science & Technology Agency | 酸化物量子井戸構造及びそれを用いた光デバイス |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040413 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040825 |