JP2000255381A - 車両用遠隔操作装置のアンテナ - Google Patents

車両用遠隔操作装置のアンテナ

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JP2000255381A
JP2000255381A JP5882899A JP5882899A JP2000255381A JP 2000255381 A JP2000255381 A JP 2000255381A JP 5882899 A JP5882899 A JP 5882899A JP 5882899 A JP5882899 A JP 5882899A JP 2000255381 A JP2000255381 A JP 2000255381A
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靖典 塚原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転磁界を車両室内のみに発生させるととも
に、各アンテナから発生される磁界の交わる角度を高精
度に維持することのできる車両用遠隔操作装置のアンテ
ナを提供する。 【解決手段】アンテナケース15は、車両室内22にお
いて、運転席23と助手席25との間に設けられたコン
ソールボックス26内に設置されている。アンテナケー
ス15内には、図示しない第1及び第2の磁界発生部
と、それら各磁界発生部を駆動するリクエスト信号出力
回路とが収容されている。各磁界発生部は互いの磁界が
直交するようにアンテナケース15内に収容されるとと
もに、各磁界の位相が90゜の位相差を有するように設
定されている。そして、破線で示す領域、すなわち、運
転席と助手席とをカバーする車両室内のみに第1及び第
2の磁界による回転磁界を発生するようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアンテナに係り、詳
しくは、車両に配設される遠隔操作装置のアンテナに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車においては、その基本性能
や安全性の向上はもとより、その操作性の向上が求めら
れている。例えば、車両に設けられている諸装置を遠隔
操作する車両用遠隔操作装置などはその代表例である。
【0003】こうした車両用遠隔装置として、車両のド
アロックを自動的に施錠・解錠するいわゆるスマートエ
ントリ装置がある。このスマートエントリ装置は、通
常、車両の所有者(運転者)が携帯する携帯機と、車両
に搭載される送受信装置とを備えている。送受信装置か
らは、車両に配設されたアンテナを介して磁気信号から
なるリクエスト信号が車両周辺の所定領域に出力される
ようになっている。携帯機は、この領域内に入るとリク
エスト信号に応答して送信信号を送信するようになって
いる。そして、送受信装置は、この送信信号を受信した
ときにドアロックを自動的に解錠し、この送信信号を受
信できなくなったときにドアロックを自動的に施錠する
ようになっている。このため、運転者は、ドアロックを
施錠・解錠するための特別な動作をする必要がなく、車
両の操作性が向上することとなる。
【0004】しかしながら、こうしたスマートエントリ
装置においては、リクエスト信号として磁気信号を用い
ているため指向性が顕著にあらわれる。すなわち、リク
エスト信号の出力領域内においても、アンテナに対する
携帯機の向きや位置などによって、リクエスト信号の受
信感度が異なる。このため、リクエスト信号の出力領域
内に携帯機が位置していたとしても、場合によってはリ
クエスト信号を受信できなくなるといった不都合があ
る。
【0005】こうした不都合に鑑みて、従来、例えば特
開昭60−160228号公報に記載の車両用無線伝達
装置が提案されている。同装置は、運転席側ドアミラー
と運転席シートとに内装された2つのアンテナを備えて
いる。そして、各アンテナからは、それぞれ重なり合う
所定領域にリクエスト信号としての磁気信号が出力され
る。すなわち、各アンテナは、それぞれ所定領域に磁界
を発生するようになっている。また、各アンテナは、各
磁界が互いに直交するように配置されている。
【0006】一方、片側のアンテナには、双方向性移相
器が設けられている。この双方向性移相器は、定抵抗・
全域透過型の移相器であり、入力側と出力側とで90゜
の位相差が生じる構成となっている。このため、このア
ンテナから発生する磁界の位相は、他方のアンテナから
発生する磁界の位相に対して90゜の位相差を持つこと
となる。その結果、各磁界が直交する地点における合成
磁界は、360゜の方向性を有する回転磁界となってい
る。このように回転磁界を発生させることにより、磁界
の指向性に起因して携帯機がリクエスト信号を受信でき
なくなるといった不都合を解消している。すなわち、運
転者がいかなる状態で携帯機を携帯していたとしても、
携帯機は、各アンテナから発生される磁界の領域内に位
置すれば、確実にリクエスト信号を受信することとな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年では、
こうした車両用遠隔操作装置を、スマートエントリ装置
としての機能の他に、スマートイグニッション装置とし
て機能させることも提案されている。スマートイグニッ
ション装置とは、携帯機が車両室内に位置することを検
知してエンジンの始動許可を行う装置である。このた
め、車両用遠隔操作装置をスマートイグニッション装置
として機能させるためには、車両室内のみに磁界を発生
させる必要がある。
【0008】しかしながら、前記公報に記載の装置にお
いては、各アンテナのうちの一つが運転席側ドアミラー
に配設されている。このため、車両室内のみに磁界を発
生させることは困難であり、こうしたスマートイグニッ
ション装置として機能させることはできない。
【0009】しかも、前記回転磁界は各アンテナから発
生する磁界の交わる角度によってその磁界の発生領域が
変化するため、各アンテナの取付精度を高く維持する必
要がある。ところが、前記装置においては、各アンテナ
は別所に配設されているため、高精度に取付けることが
困難である。
【0010】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、アンテナから発生される磁界によ
って生成される回転磁界を車両室内のみに発生させると
ともに、各アンテナから発生される磁界の交わる角度を
高精度に維持することのできる車両用遠隔操作装置のア
ンテナを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、所定の領域に第1の
磁界を発生する第1の磁界発生手段と、その第1の磁界
の方向に対して所定の角度で交わる第2の磁界を発生す
る第2の磁界発生手段と、前記第2の磁界の位相を前記
第1の磁界の位相に対して90゜移相させる移相手段と
を備える車両用遠隔操作装置のアンテナにおいて、前記
第1及び第2の磁界発生手段はともに一つの収容部材内
に収容され、その収容部材は、少なくとも運転席をカバ
ーする車両室内の特定領域のみに前記第1及び第2の磁
界を発生する車両室内の所定位置に設置されることを要
旨とする。
【0012】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の車両用遠隔操作装置のアンテナにおいて、前記収容
部材は、運転席側窓ガラスの窓枠の下端よりも車両下方
に設置されることを要旨とする。
【0013】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は請求項2に記載の車両用遠隔操作装置のアンテナにお
いて、前記収容部材は、運転席と助手席との間に設置さ
れ、運転席と助手席とをカバーする領域に前記第1及び
第2の磁界を発生することを要旨とする。
【0014】請求項4に記載の発明では、請求項1また
は請求項2に記載の車両用遠隔操作装置のアンテナにお
いて、前記収容部材は、運転席側シート内に配置され、
運転席と運転席側後部座席とをカバーする領域に前記第
1及び第2の磁界を発生することを要旨とする。
【0015】請求項5に記載の発明では、請求項1に記
載の車両用遠隔操作装置のアンテナにおいて、前記収容
部材は、車両室内の略中央部に配置され、車両室内全体
に前記第1及び第2の磁界を発生することを要旨とす
る。
【0016】以下、本発明の「作用」について説明す
る。請求項1に記載の発明によると、第1及び第2の磁
界は車両室内のみに発生する。このため、車両遠隔操作
装置をスマートイグニッション装置として適用すること
ができる。また、少なくとも運転席には第1及び第2の
磁界からなる回転磁界が発生する。このため、携帯機を
所持する運転者が運転席に着座した際に、携帯機がいか
なる方向を向いていても、第1及び第2の磁界の指向性
に起因して携帯機がリクエスト信号を受信できなくなる
といった不都合が解消される。すなわち、運転者が運転
席に着座すれば、携帯機は確実に第1及び第2の磁界を
検知することとなる。
【0017】しかも、第1及び第2の磁界発生手段は、
一つの収容部材内に収容されている。このため、各磁界
発生手段は互いに近接した位置に設置されることとな
る。したがって、各磁界発生手段を収容部材内に収容す
る際に、それらの配置角度を設定しやすくなる。その結
果、各磁界発生手段の高精度な配置を容易に行うことが
できるようになる。
【0018】請求項2に記載の発明によると、運転席側
窓ガラスの窓枠の下端よりも車両下方に収容部材を設置
するようにしている。車両のボディは一般に金属製であ
るため、磁界が外部へ出力されるのを遮る働きをする。
このため、窓枠の下端よりも車両下方に収容部材を設置
することによって、第1及び第2の磁界が車両外部に出
力しにくくなる。したがって、第1及び第2の磁界を車
両室内のみにより確実に発生させることができるように
なる。
【0019】請求項3に記載の発明によると、収容部材
を運転席と助手席との間に設置して、運転席と助手席と
をカバーする領域に第1及び第2の磁界を発生させるよ
うにしている。これにより、携帯機が助手席に位置する
場合であっても磁界を検知させることができる。このた
め、車両遠隔操作装置としての使い勝手が向上する。
【0020】請求項4に記載の発明によると、収容部材
を運転席側シート内に配置して、運転席と運転席側後部
座席とをカバーする領域に第1及び第2の磁界を発生さ
せるようにしている。これにより、携帯機が後部座席の
運転席側に位置する場合であっても磁界を検知させるこ
とができる。このため、車両遠隔操作装置としての使い
勝手が向上する。
【0021】請求項5に記載の発明によると、収容部材
を車両室内の略中央部に配置して、車両室内全体に第1
及び第2の磁界を発生させるようにしている。これによ
り、携帯機が車両室内のどの位置にあっても磁界を検知
させることができる。すなわち、運転者が携帯機を車両
室内のどの位置に置いても、車両遠隔操作装置を動作さ
せることができるようになる。このため、車両遠隔操作
装置としての使い勝手が向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
具体化した第1実施形態を図1〜図7に基づき詳細に説
明する。
【0023】図1に示すように、車両用遠隔操作装置1
は、車両内に搭載される送受信装置2と、車両の所有者
(運転者)に所持される携帯機3とを備えている。送受
信装置2は、マイクロコンピュータ(マイコン)4、リ
クエスト信号を出力するアンテナ5、受信回路6、及び
受信アンテナ7を備えている。アンテナ5は、マイコン
5から出力される制御信号に基づいてリクエスト信号を
出力するリクエスト信号出力回路8と、そのリクエスト
信号を磁気信号として出力する磁界発生手段としての磁
界発生部9とから構成されている。なお、磁界発生部9
は、第1及び第2の磁界発生部9a,9bから構成され
ている。
【0024】一方、携帯機3は、マイコン10、受信回
路11、受信アンテナ12、送信回路13、及び送信ア
ンテナ14を備えている。このように構成された車両用
遠隔操作装置1においては、まず、アンテナ5からリク
エスト信号が出力される。このリクエスト信号は、所定
領域に発生される磁界であり、各磁界発生部9a,9b
から間欠的に発生されるようになっている。そして、携
帯機3がこの磁界内に入ると、携帯機3の受信アンテナ
12によって磁界が検知され、受信回路11からマイコ
ン10に受信信号が出力される。マイコン10は、この
受信信号を受けて所定のIDコードを含む送信信号を送
信回路13、送信アンテナ14を介して送受信装置2に
出力するようになっている。この送信信号は、送受信装
置2の受信アンテナ7によって受信され、受信回路6に
よってA/D変換された後にマイコン4に入力される。
マイコン4は、送信信号に含まれるIDコードが予め設
定されたIDコードと一致した際に、この送信信号に基
づいて、各種アクチュエータを駆動制御するようになっ
ている。
【0025】このため、運転者は、携帯機3を所持した
状態でリクエスト信号の出力領域(磁界の発生領域)内
に入ることで、各種アクチュエータを駆動させることが
できる。すなわち、アクチュエータを駆動させるための
特別な操作をする必要がない。したがって、車両の操作
性が向上することとなる。
【0026】ところで、こうした車両用遠隔操作装置1
においては、図3に示すように、前記アンテナ5が収容
部材としてのアンテナケース15内に収容されている。
アンテナケース15は、例えば合成樹脂等の非金属材料
によって形成された略直方体状をなしている。
【0027】アンテナケース15内には、後記する前記
リクエスト信号出力回路8を構成する種々の部品を搭載
したプリント配線板8aが収容されている。前記第1及
び第2の磁界発生部9a,9bは、ともにフェライト等
の透磁率の高い部材を芯材としたコイルによって構成さ
れている。
【0028】各磁界発生部9a,9bは、アンテナケー
ス15の各側壁15a,15bに沿わせた状態で、プリ
ント配線板8aと各側壁15a,15bとの間に収容さ
れている。ここで、各磁界発生部9a,9bの各芯材の
軸線が交わる角度θは90゜となっている。すなわち、
アンテナケース15は略直方体状をなしているため、各
磁界発生部9a,9bを各壁部15a,15bに沿わせ
た状態で収容すると、角度θは90゜となる。前述した
ように、リクエスト信号出力回路8は、90゜の位相差
を有する各磁界を各磁界発生部9a,9bから発生させ
るようになっている。したがって、各磁界の合成磁界
は、360゜の方向性を有する回転磁界となる。その結
果、前記携帯機3がこの回転磁界内、すなわちリクエス
ト信号の出力領域に位置していれば、携帯機3が磁界の
指向性に起因してリクエスト信号を受信できなくなると
いった不都合が解消されることとなる。
【0029】このようにアンテナ5を収容したアンテナ
ケース15は、図2に示すように、車両21の車両室内
22内において、運転席23と助手席25との間に設け
られたコンソールボックス26内に設置されている。そ
して、同図に破線で示すように、車両室内22において
運転席23と助手席25とをカバーする領域に、第1及
び第2の磁界による回転磁界が発生するようになってい
る。また、図3に示すように、アンテナケース15は、
車両21における窓24の窓枠24aの下端よりも下方
に設置されている。そして、同図に破線で示すように、
車両21内の領域に回転磁界が発生するようになってい
る。すなわち、第1及び第2の磁界発生部9a,9b
は、車両21の外部にまで出力しない程度の強さの第1
及び第2の磁界を出力するように設定されている。ま
た、アンテナケース15は、こうした回転磁界が運転席
23と助手席25とをカバーする領域に発生する場所に
設置されている。なお、車両室内22とは、車両ドアの
片側の内壁から対向する内壁の間を指し、車両ドアの内
部は含まないものとする。
【0030】したがって、携帯機3は、運転席23また
は助手席25に位置するときにリクエスト信号を受信で
きるようになる。なお、アンテナケース15は、図示し
ない種々の金属部品から所定距離だけ離間した状態で設
置されている。すなわち、アンテナケース15は、図3
に示した窓枠24aの下方において、車両21の下方に
位置する図示しない金属底板等よりも5〜10センチ程
度以上の上方に設置されている。
【0031】次に、こうしたアンテナ5の電気的構成及
び動作について、図5に従って詳細に説明する。アンテ
ナ5を構成するリクエスト信号出力回路8は、水晶発振
器31、信号出力手段としての発振回路32、ディジタ
ル移相手段としてのD型フリップフロップ33、第1及
び第2の増幅回路34,35、変調回路36を備えてい
る。
【0032】水晶発振器31は、発振回路32に接続さ
れている。発振回路32は2つの出力端子Q1,Q2を
有し、水晶発振器31から出力された所定の周波数の正
弦波信号をパルス信号に変換して各出力端子Q1,Q2
から出力する回路である。出力端子Q1からは、原発振
周波数(水晶発振器31から出力された正弦波信号の周
波数)の分周値となる周波数を有する第1のパルス信号
が出力されるようになっている。また、出力端子Q2か
らは、第1のパルス信号の倍の周波数を有する第2のパ
ルス信号が出力されるようになっている。そして、これ
ら第1及び第2のパルス信号は同期して出力される。す
なわち、例えば、第1のパルス信号の周波数が原発振周
波数の1/4分周値であれば、第2のパルス信号の周波
数は原発振周波数の1/2分周値となる。こうした出力
端子Q1はフリップフロップ33のD入力端子及び第1
の増幅回路34の入力端子に接続され、出力端子Q2は
D型フリップフロップ33のクロック端子に接続されて
いる。
【0033】D型フリップフロップ33は、ネガティブ
エッジトリガ形のフリップフロップであり、前記第1及
び第2のパルス信号に基づいて動作する。すなわち、そ
の動作を図6にタイムチャートで示すように、出力Q
は、クロックの立ち下がり毎に反転するパルス波形とな
る。このため、出力端子Qからは、前記出力端子Q1か
ら出力されるパルス信号に対して90゜の位相差を有す
る同一周波数のパルス信号が出力されることとなる。す
なわち、フリップフロップ33の出力Qからは、第1の
パルス信号を90゜移相した移相パルス信号が出力され
ることとなる。そして、この出力端子Qは、第2の増幅
回路35の入力端子に接続されている。したがって、第
1の増幅回路34に入力されるパルス信号と、第2の増
幅回路35に入力されるパルス信号とでは、相対的に9
0゜の位相差を有することとなる。換言すれば、D型フ
リップフロップ33を用いることで、第2の増幅回路3
5へ入力されるパルス信号の位相を、第1の増幅回路3
4へ入力されるパルス信号の位相に対して90゜移相さ
せている。すなわち、フリップフロップ33によって、
ディジタル的に90゜移相させている。
【0034】第1の増幅回路34の出力端子は第1の磁
界発生部9aの一端に接続され、同磁界発生部9aの他
端はコンデンサC1を介して接地されている。また、第
2の増幅回路35の出力端子は第2の磁界発生部9bの
一端に接続され、同磁界発生部9bの他端はコンデンサ
C2を介して接地されている。さらに、各増幅回路3
4,35には変調回路36の出力端子が接続されてい
る。変調回路36の入力端子には、マイコン4の出力端
子が接続されている。
【0035】第1及び第2の増幅回路34,35は、そ
れぞれ入力された前記各パルス信号を増幅するととも
に、そのパルス信号を変調回路36からの制御信号に基
づいて駆動信号D1,D2を出力する。変調回路36
は、その入力端子が前記マイコン4に接続され、出力端
子が第1及び第2の増幅回路34,35に接続されてい
る。そして、マイコン4からの入力信号に基づいて、増
幅回路34,35に制御信号を出力する。この制御信号
は、図7に示すように、所定時間T1毎に所定時間T2
間だけHレベルの信号を出力するようになっている。そ
して、前記各増幅回路34,35は、この制御信号がH
レベルの間に前記駆動信号D1,D2を出力するように
なっている。このため、各増幅回路34,35からは、
所定時間T1毎に所定時間T2間だけ各パルス信号を出
力されることとなる。そして、各磁界発生部9a,9b
は、これらの増幅回路34,35から出力された各駆動
信号D1,D2に基づいて磁界を発生する。したがっ
て、第1及び第2の磁界発生部9a,9bからは、90
゜の位相差を有する磁界が間欠的に発生されることとな
る。
【0036】すなわち、D型フリップフロップ33を用
いることにより、第2の磁界発生部9bから発生される
磁界の位相が、第1の磁界発生部9aから発生される磁
界の位相に対してディジタル的に90゜移相される。
【0037】したがって、本実施形態によれば以下のよ
うな効果を得ることができる。 (1)車両室内22内において、運転席23と助手席2
5との間に設けられたコンソールボックス26内にアン
テナケース15を設置することで、第1及び第2の磁界
を車両室内22内のみに発生させることができる。この
ため、車両遠隔操作装置1をスマートイグニッション装
置として適用することができる。また、第1及び第2の
磁界は回転磁界となって運転席23をカバーする領域に
発生する。このため、携帯機3を所持する運転者が運転
席に着座した際に、携帯機3は、いかなる方向を向いて
いても磁界を検知することができる。すなわち、第1及
び第2の磁界の指向性に起因して携帯機3が磁界を検知
できなくなる(リクエスト信号を受信できなくなる)と
いった不都合を解消することができる。
【0038】しかも、第1及び第2の磁界発生部9a,
9bは、一つのアンテナケース15内に収容されてい
る。このため、各磁界発生部9a,9bは近接した位置
に設置されることとなる。したがって、各磁界発生部9
a,9bをアンテナケース15内に収容する際に、それ
らの配置角度を設定しやすくなる。その結果、各磁界発
生部9a,9bの高精度な配置を容易に行うことができ
る。
【0039】さらに、各磁界発生部9a,9bをアンテ
ナケース15の各側壁15a,15bに沿わせて収容す
ることによって、各磁界発生部9a,9bの芯材の軸線
が交わる角度を90゜に設定している。このため、これ
ら各側壁15a,15bがなす角度を所望の角度に高精
度に設定することにより、各磁界発生部9a,9bの芯
材の軸線が交わる角度を所望の角度に設定することがで
きる。したがって、各磁界発生部9a,9bの高精度な
配置をより容易に行うことができる。
【0040】(2)アンテナケース15は、窓24の窓
枠24aの下端よりも下方に設置されている。一般に、
車両21のボディは金属製であるため、磁界が外部へ出
力されるのを遮る働きをする。このため、窓枠24aの
下端よりも下方にアンテナケース15を設置することに
よって、第1及び第2の磁界が車両21の外部に出力し
てしまうことが抑制される。したがって、第1及び第2
の磁界を車両室内22のみにより確実に発生させること
ができる。その結果、車両用遠隔操作装置1をスマート
イグニッション装置としてより好適に適用することがで
きる。
【0041】(3)車両室内22内において、運転席2
3と助手席25との間に設けられたコンソールボックス
26内にアンテナケース15を設置することで、第1及
び第2の磁界を運転席23及び助手席25をカバーする
領域に発生させることができる。このため、例えば携帯
機3を鞄等に入れておき、運転者が運転席23に着座し
てその鞄等を助手席25に置いた場合においても携帯機
3は磁界を検知することができる。このため、こうした
運転者の行いうる行為にも対応させることができ、車両
遠隔操作装置1としての使い勝手を向上させることがで
きる。
【0042】(4)D型フリップフロップ33を用いる
ことにより、第2の磁界の位相を第1の磁界の位相に対
してディジタル的に90゜移相させることができる。こ
のため、アナログ的に磁界を移相させる前記従来の双方
向性移相器とは異なり、温度変化等に起因する移相角度
のバラツキを確実に防止することができる。したがっ
て、第1の磁界と第2の磁界との合成磁界を確実に回転
磁界として維持することができ、アンテナ5の信頼性を
向上させることができる。
【0043】(5)前述した従来の双方向性移相器は、
LC共振回路によって構成されており、コイルとコンデ
ンサとを共振させて磁界を発生させている。こうした構
成によって磁界を発生させるためには、移相器に50ボ
ルト以上の高電圧を付与する必要がある。このため、移
相器を設計する際には、高い耐電圧性を確保する必要が
ある。しかも、この移相器においては、熱損失などの損
失も大きいという不都合もある。これに対して、D型フ
リップフロップ33はディジタルICであるため、こう
した不都合を解消することができる。
【0044】(6)ディジタル的に90゜移相を行うこ
とにより、回路構成を簡単化することができる。すなわ
ち、ノイズや使用環境などに影響され難いため、設計が
容易となる。
【0045】なお、本発明の実施形態は以下のように変
更してもよい。 ・ 前述した回転磁界の発生領域は、第1及び第2の磁
界発生部9a,9bの芯材の軸線が交わる角度によって
種々の形状となるため、こうした角度の変更によって所
望の領域に回転磁界を発生させることが可能となる。そ
こで、図8に示すように、アンテナケース15を運転席
23の背もたれ23a内に設置する。そして、前記第1
及び第2の磁界発生部9a,9bの芯材の軸線が交わる
角度を、同図に破線で示す領域に回転磁界が発生する角
度に変更する。すなわち、該角度を、運転席23と後部
座席27の運転席側とをカバーする領域に回転磁界を発
生させるようにする。前記角度の変更に際しては、第1
及び第2の磁界発生部9a,9bを収容したときに所望
の角度となるようにアンテナケース15の形状を予め変
更する。
【0046】このようにすれば、例えば携帯機3を鞄等
に入れておき、運転者が運転席23に着座してその鞄等
を後部座席27の運転席側に置いた場合においても、携
帯機3は磁界を検知することができる。このため、こう
した運転者の行いうる行為にも対応させることができ、
車両遠隔操作装置1としての使い勝手を向上させること
ができる。
【0047】・ 図9に示すように、アンテナケース1
5を車両室内22の略中央部分に設置する。そして、前
記第1及び第2の磁界発生部9a,9bの芯材の軸線が
交わる角度を、同図に破線で示すように、車両室内22
のほぼ全体をカバーする領域に回転磁界を発生させるよ
うにする。
【0048】このようにすれば、携帯機3が車両室内2
2のどの位置にあっても磁界を検知させることができ
る。このため、こうした運転者の行いうる行為にも対応
させることができ、車両遠隔操作装置1としての使い勝
手を向上させることができる。
【0049】・ 図10に示すように、アンテナケース
15を運転席23の座部23b内に設置する。そして、
同図に破線で示すように、運転席23のみをカバーする
領域に回転磁界を発生させるようにする。このようにす
れば、運転者が運転席23に着座した際に、携帯機3が
いかなる向きに位置していても磁界を検知させることが
できる。しかも、アンテナケース15は運転席23の座
部23bに収容されているため、小出力で磁界を発生さ
せることによって運転席23をカバーする領域に磁界を
発生させることができる。すなわち、電力消費量を低減
させることができる。
【0050】・ 図11に示すように、前記実施形態の
リクエスト信号出力回路8の変調回路36に代えて切替
回路41を設けるとともに、2つのNPNトランジスタ
TR1,TR2、2つの抵抗R1,R2を設けたリクエ
スト信号出力回路8に変更する。そして、こうしたリク
エスト信号出力回路8を収容したアンテナケース15を
図12に示すように、運転席23の背もたれ23aの上
方において、窓24の窓枠24aの下端よりも上方に位
置するように設置する。
【0051】このように構成されたリクエスト信号出力
回路8においては、トランジスタTR1のみを駆動させ
ることによって、図12に2点鎖線で示す領域に第1及
び第2の磁界による回転磁界が発生するようになってい
る。また、各トランジスタTR1,TR2をともに駆動
させて第2の磁界発生部9bに流れる電流量を多くする
ことによって、同図に1点鎖線で示す領域に回転磁界を
発生するようになっている。すなわち、切替回路41に
よって各トランジスタTR1,TR2を駆動制御するこ
とにより、第2の磁界の発生領域を変化させることがで
きるようになっている。
【0052】したがって、このようにすれば、車両用遠
隔操作装置1をスマートエントリ装置としての機能とス
マートイグニッション装置としての機能とを併せ備えた
装置に適用することが可能となる。その結果、車両用遠
隔操作装置としての機能性を向上させることができる。
【0053】なお、以上詳述したリクエスト信号出力回
路8においては、第2の磁界の発生領域のみを可変とし
たが、これに併せて第1の磁界の発生領域も可変として
もよい。そして、このようにすれば、車両外部にも回転
磁界を発生させることができ、車両外部においても携帯
機3に確実に磁界を検知させることができるようにな
る。
【0054】次に、特許請求の範囲に記載された技術的
思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技
術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) 請求項1または請求項2に記載の車両用遠隔操
作装置のアンテナにおいて、前記収容部材は、運転席内
に配置され、運転席をカバーする領域に前記第1及び第
2の磁界を発生することを特徴とする車両用遠隔操作装
置のアンテナ。
【0055】この技術的思想(1)に記載の発明によれ
ば、運転者が運転席に着座した際に、携帯機がいかなる
向きに位置していても磁界を検知させることができる。
しかも、収容部材は運転席内に収容されているため、小
出力で磁界を発生させることによって運転席をカバーす
る領域に磁界を発生させることができる。すなわち、電
力消費量を低減させることができる。
【0056】(2) 請求項1〜5、技術的思想(1)
のいずれか1項に記載の車両用遠隔操作装置のアンテナ
において、前記収容部材は、非金属材料からなることを
特徴とする車両用遠隔操作装置のアンテナ。
【0057】この技術的思想(2)に記載の発明によれ
ば、磁界が収容部材に遮られることがないため、所定の
領域に充分に磁界を発生させることができる。 (3) 請求項1〜5、技術的思想(1),(2)のい
ずれか1項に記載の車両用遠隔操作装置のアンテナにお
いて、前記第1及び第2の磁界発生手段は、透磁率の高
い芯材に巻回されたコイルであることを特徴とする車両
用遠隔操作装置のアンテナ。
【0058】この技術的思想(3)に記載の発明によれ
ば、空芯コイルに比べて小さなコイルを用いても、広い
領域に磁界を発生させることができる。すなわち、コイ
ルをコンパクト化することができる。
【0059】(4) 技術的思想(3)に記載の車両用
遠隔操作装置のアンテナにおいて、前記第1及び第2の
磁界発生手段は、前記収容部材内において互いの前記芯
材の軸線が直交するように収容されることを特徴とする
車両用遠隔操作装置のアンテナ。
【0060】この技術的思想(4)に記載の発明によれ
ば、収容部材を中心とするほぼ真円に近い領域に磁界を
発生させることができる。 (5) 請求項1〜5、技術的思想(1)〜(4)のい
ずれか1項に記載の車両用遠隔操作装置のアンテナにお
いて、前記移相手段は、前記第2の磁界の位相をディジ
タル的に移相することを特徴とする車両用遠隔操作装置
のアンテナ。
【0061】この技術的思想(5)に記載の発明によれ
ば、温度変化等に起因する移相角度のバラツキが防止さ
れる。このため、アナログ的に磁界を移相させる場合に
比べて、アンテナの信頼性を向上させることができる。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜請求項
5に記載の発明によれば、第1及び第2の磁界発生手段
から発生される第1及び第2の磁界によって生成される
回転磁界を車両室内のみに発生させることができる。そ
れとともに、各磁界の交わる角度を高精度に維持するこ
とができる。
【0063】請求項2に記載の発明によれば、第1及び
第2の磁界を車両室内のみにより確実に発生させること
ができる。請求項3〜5に記載の発明によれば、車両遠
隔操作装置としての使い勝手を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンテナを備えた一実施形態の車両用
遠隔操作装置の内部構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態の車両用遠隔操作装置を搭載した車
両の平面図。
【図3】図2のA−A線断面において、同実施形態の磁
界の発生領域を示す断面図。
【図4】同実施形態のアンテナにおいて、第1及び第2
の磁界発生部の配置位置を示す平面図。
【図5】同実施形態のアンテナの電気的構成を示すブロ
ック図。
【図6】同実施形態のアンテナを構成するD型フリップ
フロップの動作を示すタイムチャート。
【図7】同実施形態のリクエスト信号の出力間隔を示す
タイムチャート。
【図8】本発明のアンテナを搭載した車両の他の実施形
態を示す平面図。
【図9】本発明のアンテナを搭載した車両の他の実施形
態を示す平面図。
【図10】本発明のアンテナを搭載した車両の他の実施
形態を示す平面図。
【図11】本発明にかかる他の実施形態のアンテナの電
気的構成を示すブロック図。
【図12】図2のA−A線断面において、他の実施形態
の磁界の発生領域を示す断面図。
【符号の説明】
1…車両用遠隔操作装置、2…送受信装置、3…携帯
機、5…アンテナ、8…リクエスト信号出力回路、9…
磁界発生手段としての磁界発生部、9a…第1の磁界発
生部、9b…第2の磁界発生部、15…収容部材として
のアンテナケース、21…車両、22…車両室内、23
…運転席、23a…背もたれ、23b…座部、24…
窓、24a…窓枠、25…助手席、26…コンソールボ
ックス、27…後部座席、32…発振回路、33…D型
フリップフロップ、36…変調回路、41…切替回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚原 靖典 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)発明者 岡田 広毅 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 Fターム(参考) 5J046 AA01 AA03 AB12 MA09 5J047 AA01 AA03 AB12 EA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の領域に第1の磁界を発生する第1
    の磁界発生手段と、その第1の磁界の方向に対して所定
    の角度で交わる第2の磁界を発生する第2の磁界発生手
    段と、前記第2の磁界の位相を前記第1の磁界の位相に
    対して90゜移相させる移相手段とを備える車両用遠隔
    操作装置のアンテナにおいて、 前記第1及び第2の磁界発生手段はともに一つの収容部
    材内に収容され、 その収容部材は、少なくとも運転席をカバーする車両室
    内の特定領域のみに前記第1及び第2の磁界を発生する
    車両室内の所定位置に設置されることを特徴とする車両
    用遠隔操作装置のアンテナ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用遠隔操作装置の
    アンテナにおいて、前記収容部材は、運転席側窓ガラス
    の窓枠の下端よりも車両下方に設置されることを特徴と
    する車両用遠隔操作装置のアンテナ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の車両用
    遠隔操作装置のアンテナにおいて、 前記収容部材は、運転席と助手席との間に設置され、運
    転席と助手席とをカバーする領域に前記第1及び第2の
    磁界を発生することを特徴とする車両用遠隔操作装置の
    アンテナ。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の車両用
    遠隔操作装置のアンテナにおいて、 前記収容部材は、運転席側シート内に配置され、運転席
    と運転席側後部座席とをカバーする領域に前記第1及び
    第2の磁界を発生することを特徴とする車両用遠隔操作
    装置のアンテナ。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の車両用遠隔操作装置の
    アンテナにおいて、 前記収容部材は、車両室内の略中央部に配置され、車両
    室内全体に前記第1及び第2の磁界を発生することを特
    徴とする車両用遠隔操作装置のアンテナ。
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