JP2000256083A - 半導体ウエハ処理装置用多孔質体 - Google Patents

半導体ウエハ処理装置用多孔質体

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JP2000256083A JP5829899A JP5829899A JP2000256083A JP 2000256083 A JP2000256083 A JP 2000256083A JP 5829899 A JP5829899 A JP 5829899A JP 5829899 A JP5829899 A JP 5829899A JP 2000256083 A JP2000256083 A JP 2000256083A
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porous body
wafer processing
ceramic
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幸文 今泉
Hiroyuki Ichikawa
浩行 市川
Kenji Takahashi
研司 高橋
Toyohiko Shindo
豊彦 進藤
Takeshi Iwasaki
武士 岩崎
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Coorstek KK
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Toshiba Ceramics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウエハの拡散処理、酸化処理、成膜処
理等の処理装置において、ガス導入時のパーティクル等
の舞上がりを抑制できると共にガス導入に要する所要時
間を短縮でき、また例え高温や腐食性反応ガス雰囲気に
曝される装置に使用されても、腐食を生じたり有害な触
媒作用を与えたりすることなく、充分な使用安定性及び
耐久性を有する半導体ウエハ処理用多孔質体を提供す
る。 【解決手段】 半導体ウエハ処理装置のガス導入管口部
に装着される半導体ウエハ処理装置用多孔質体であっ
て、半導体ウエハ処理装置用多孔質体は、平均細孔径1
0乃至15μmのセラミック多孔質基材層1に、前記基
材層の平均細孔径よりも小さい平均細孔径を有するセラ
ミック多孔質膜層2を積層した多層構造体であることを
特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ処理
装置のガス導入管口部に装着される半導体ウエハ処理装
置用多孔質体に関し、より詳細には、半導体ウエハ処理
装置のガス導入時に生ずる圧力衝撃を緩衝し、パーティ
クルの舞上げを生じさせることなく、ガス導入を速やか
に達成するために設けられたセラミックからなる半導体
ウエハ処理装置用多孔質体に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の拡散処理、酸化処理、成膜処理
等で使用される半導体製造装置には、ウエハ等の被処理
物を反応させる処理ガスと、反応終了後に残留する処理
ガスを排気するパージ用不活性ガスを供給する2系統の
ガス供給ラインが設けられている。これ等のガス供給ラ
インは、ガス導入時のガス流の乱れにより生ずる処理室
内部でのパーティクル舞上げや不均一な反応の発生等を
防止するため、マスフローコントローラーMFCやエア
オペレートバルブAV等が設置されている。具体的に、
酸化処理装置の例にとって説明すると、図8のガス配管
系統図に示すように、処理装置41の処理室42外部の
ガス供給ライン系統43の途中にマスフローコントロー
ラーMFCやエアオペレートバルブAV等が設置され、
処理室42内にガスが一度に流入して衝撃を与えること
なく、少量ずつ精密に流量コントロールされて導入され
るようになされている。なお、図中、44は排気系、4
5は燃焼管、PGは圧力計、PSは、圧力スイッチ、M
Pはレギュレータ、Fはフィルター、CVは逆止弁、W
はウエハ、APCは自動圧力調整弁、VENTは排気口
を示している。また、一般的な半導体製造装置では、処
理室内へのガス供給口部43aはガス吹出開口となって
いる。
【0003】しかしながら、マスフローコントローラー
MFCやエアオペレートバルブAV等の機器によるガス
流量制御は、例えば、最初はガスを、1500sccm
程度の流量速度で2分間、次いで、2500sccm程
度で5分間、更に6000sccm程度で常圧になるま
で導入する等、徐々に段階的に、かつ少量つづ導入しな
ければならなかった。例えば8インチ径ウエハの場合
で、15分以上のガス導入時間を必要とし、更に、12
インチ、16インチ等ウエハ径が大型化するに従い、処
理室の内容積が大きくなり、そのため、ますますガス導
入時間が長くなる傾向にあった。このことは、装置の処
理能力、即ちスループットに大きな影響を与えることを
意味し、このスループットの低下は装置が枚葉式の場合
はもとよりバッチ式の場合においても半導体ウエハ生産
性の観点から重要な問題となっていた。
【0004】上記の問題点に対応するため、例えば、特
開平8−264474号公報には、処理ガスとパージ用
不活性ガス2系統のガス供給ラインの供給口が共用され
ている通常の従来方式半導体ウエハ熱処理装置を、それ
ぞれ専用のガス供給口を独立に設ける方式に変更するこ
とによって、全体としてのガス置換時間の短縮を図る提
案がなされている。また、特開平8−64582号公報
には、一般にロードロック室と呼ばれる真空予備室にお
いて、前記真空予備室のガス導入口にセラミック製のブ
レイクフィルターを配設し、前記室内を真空等の減圧状
態から大気圧に戻す時に、このフィルターの圧力衝撃緩
衝作用によってパーティクル舞上げとスル−プット低下
の不都合を同時に解決する提案がなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記処
理ガスと不活性ガス2系統のガス供給ラインの反応室内
供給口をそれぞれ専用に独立して設ける方式では、ガス
導入時のパーティクルの舞上げ抑制には何の効果もな
い。また、上記処理ガスと不活性ガス2系統のガス供給
ラインの反応室内供給口をそれぞれ専用に独立して設け
る方式よっても、所要時間もそれほど低減されず、その
効果は必ずしも充分に満足すべきものではない。
【0006】一方、ブレイクフィルターを配設し、この
フィルターの圧力衝撃緩衝作用により、真空予備室内へ
のガス導入時のパーティクルの舞上げ抑制を、スル−プ
ットの低下なしに達成する提案の効果は顕著である。し
かしながら、上記真空予備室に用いるブレイクフィルタ
ー59のフィルター54は一般にセラミックで形成され
るが、図9に示すようにフィルター54以外の構成部材
(ガイドロッド55、ガスケット部材56,蓋部材5
7、ガス導入側継手58)にSUS316L等の金属や
テフロン等の合成樹脂からなる素材が使用されている。
そのため、装置が拡散処理、酸化処理、成膜処理等の処
理用装置の場合、高温や腐食性反応ガス雰囲気に曝され
るため適当でない。即ち、金属は腐食性や触媒効果等に
問題があり、テフロン等の合成樹脂は耐熱性やガス吸着
性等に問題を有するためである。尚、図9において、フ
ィルター54はその内部構造を示すため、その部分を断
面として図示している。
【0007】本発明は上記技術的課題を解決するために
なされたものであり、従来の拡散処理、酸化処理、成膜
処理等の半導体製造装置(処理装置)の内部において、
ガス供給口が単なるガス吹出し開口であるために起こる
ガス導入時のパーティクル等の舞上がりを抑制し、しか
もガス導入に要する所要時間を極力短くすることができ
る半導体ウエハ処理装置用多孔質体を提供することを目
的とするものである。また、本発明は、たとえ高温や腐
食性反応ガス雰囲気に曝される半導体製造装置(処理装
置)に使用されても、腐食を生じたり有害な触媒作用を
与えたりすることなく、また熱劣化を生ずることなく充
分な使用安定性及び耐久性を有する半導体ウエハ処理装
置用多孔質体を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
になされた本発明は、半導体ウエハ処理装置のガス導入
管口部に装着される半導体ウエハ処理装置用多孔質体で
あって、半導体ウエハ処理装置用多孔質体は、セラミッ
ク多孔質基材層に、前記基材層の平均細孔径よりも小さ
い平均細孔径を有するセラミック多孔質膜層を積層した
多層構造体であることを特徴としている。
【0009】ここで、前記セラミック多孔質基材層の平
均細孔径が、10乃至15μmであることが望ましく、
前記セラミック多孔質膜層の平均細孔径が、0.1乃至
0.8μmであることが望ましく、また前記セラミック
多孔質膜層の厚さが、0.5乃至40μmであることが
望ましい。また、前記セラミック多孔質基材層の厚さ
が、0.5乃至5mmであることが望ましい。更に、前
記半導体ウエハ処理装置用多孔質体が、前記セラミック
多孔質基材層に、粒径0.05乃至1.5μmのセラミ
ック粉末粒子の水性分散媒スラリーを接触させ、得られ
た粒子付着多孔質基材層を焼結することにより得られた
ものであることが望ましく、また前記セラミック多孔質
基材層及びセラミック多孔質膜層の少なくとも一方が、
アルミナ材あるいはシリカ材から構成されていることが
望ましい。
【0010】また、半導体ウエハ処理装置用多孔質体
は、両端が開放された筒状形状に形成され、前記一の開
放端部に緻密質のセラミックからなる蓋部材が接合され
ると共に、他方の開放端部に緻密質のセラミックからな
る継手部材が接合されることが望ましく、また半導体ウ
エハ処理装置用多孔質体は、一端が閉塞された筒状形状
に形成されると共に、開放端部に緻密質のセラミックか
らなる継手部材が接合されることが望ましい。
【0011】本発明にかかる半導体ウエハ処理装置用多
孔質体は、比較的大きい細孔径、例えば、平均細孔径が
10乃至15μm程度の通気性細孔を有するセラミック
多孔質基材層に、前記基材層の細孔径よりも小さい、例
えば、平均細孔径が0.1乃至0.8μm程度の通気性
細孔を有するセラミック多孔質膜層を形成した多層構造
のブレイクフィルター型多孔質体であることが顕著な特
徴である。また、前記半導体ウエハ処理装置用多孔質体
を構成する蓋部材、継手部材についてもセラミックから
なり、前記半導体ウエハ処理装置用多孔質体は、実質的
にアルミナ、シリカ等のセラミック材のみにより形成さ
れていることが顕著な特徴である。
【0012】ガス導入時の圧力変動衝撃を緩衝し、導入
ガス流の乱れによるパーティクル等の舞上がりを抑制す
る目的で、処理室内のガス導入管口部に装着される通気
性多孔質体としては、小さい径の細孔を有する単層構造
のセラミック多孔質体を用いることもできる。しかし、
上記したような本発明にかかる特定多層構造の半導体ウ
エハ処理装置用多孔質体を用いることにより、同程度の
圧力損失と圧力変動緩衝効果を有しながら、単層構造の
多孔質体に比較して多孔質層の表面積を大幅に小さくす
ることができる。即ち、セラミック多孔質基材層の平均
細孔径を大きくし、表面積を小さくすることにより、平
均細孔径が小さく、表面積が大きいセラミック多孔質膜
層と合わせても、半導体ウエハ処理装置用多孔質体のト
ータルの表面積を小さくすることができる。その結果、
半導体ウエハ処理装置用多孔質体の細孔内に吸着される
処理ガス量を低減することができる。
【0013】半導体ウエハ処理装置用多孔質体の細孔内
に吸着される処理ガス量が大きい場合、半導体ウエハ処
理装置用多孔質体の細孔内に吸着された、例えば、シラ
ン系ガス、アンモニアガス等の成膜用ガスは、脱離して
パーティクルを発生させる原因となるため、ガス吸着量
が増加するとパーテイクルも増加するという不都合が生
ずる。また、拡散処理、酸化処理、成膜処理等に用いら
れる処理ガスの吸着量が増加すると、処理ガスの供給に
時間がかかる。更に、処理ガスとパージ用不活性ガスの
導入管、それに装着される多孔質体を共用する場合は、
吸着された処理ガスをパージガスにより脱離させ置換す
るまでに時間がかかる。それらの分スループットが低下
する不都合を生ずる。しかしながら、本発明にかかる半
導体ウエハ処理装置用多孔質体は、半導体ウエハ処理装
置用多孔質体の細孔内に吸着される処理ガス量を低減す
ることができるため、パーテイクルを抑制でき、スルー
プットを向上させることができる。
【0014】また、上記本発明の半導体ウエハ処理装置
用多孔質体は、例えばアルミナ、シリカ等のセラミック
材のみから形成され、金属や合成樹脂等のセラミック以
外の材質からなる部材を使用しないため、高温や、酸化
性ガス、腐食性ガス等に曝されても熱劣化や酸化劣化、
腐食等を生ずることがなく、常に清浄状態での長期安定
使用が可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の半導体ウエハ処理
装置用多孔質体を、図に基づいて説明する。なお、図1
は本発明の半導体ウエハ処理装置用多孔質体の実施形態
を示す側面断面図である。図1に示された多孔質体は、
平均細孔径10乃至15μmの通気性細孔を有する筒状
アルミナ多孔質基材(厚さ0.5乃至5mm)1の内面
側に、平均細孔径が0.1乃至0.8μmの通気性細孔
を有するアルミナ多孔質膜層(膜厚0.5乃至40μ
m)2が形成されている。そして、この2層構造の両端
が開放された筒状体6の端部の一方側端部に、緻密質ア
ルミナ製の蓋部材3がセラミック微粒子接合剤を用いて
接合され、他方側端部に同じく緻密質アルミナ製のガス
導入管接続用の継手部材4がセラミック微粒子接合剤を
用いて接合されている。その結果、筒状体6の基材両端
面7a、7bが蓋部材3、継手部材4によって密閉され
たアルミナ材のみからなる、ブレイクフィルター型の多
孔質体として形成される。なお、図中の符号5は、ガス
導入口である。また、継手部材のガス導入管との接続部
分は管状となっており、ガスが導入できるよう貫通孔8
が設けられている。
【0016】上記図1に示された半導体ウエハ処理装置
用多孔質体にあっては、蓋部材3と接続用継手部材4と
の間に挟まれた2層構造の筒状体6が通気部となるが、
筒状体6を図2に示すように一端を閉塞し、蓋部材相当
部分及び筒状体6を通気部としても良い。なお、図2
中、接続用継手部材4は省略して図示している。上記多
孔質体の形状としては、図1、図2に示した円筒状形状
の他、六角あるいは8角筒形状、中空球状形状、中空楕
円球形状、皿形形状、平板形状等、ガス圧力衝撃を緩衝
できる所定以上の通気性細孔面積を有する多孔質体であ
る限り任意の形状に形成することができる。
【0017】また、本発明の多孔質体を構成するセラミ
ック材としては、これも特に限定されるものではない
が、処理装置が高温に曝される場合には、高融点で耐熱
性、耐熱衝撃性に優れた石英等のシリカ質セラミック材
の使用が好ましく、処理装置が腐食ガスに曝される場合
には、腐食性ガス耐性に優れたアルミナセラミック材の
使用が好ましい。特に、フッ素系ガスにより装置真空室
内のセルフクリーニングを行う場合には、耐食性に優れ
るアルミナセラミック材の使用が好ましい。更に、装置
内を清浄に維持し、ウエハ汚染を極力抑制する観点か
ら、純度99.9%以上の高純度アルミナや高純度合成
石英等の合成高純度セラミックの使用が特に好ましい。
【0018】本発明の多層構造からなる多孔質体を構成
する多孔質基材層には、10乃至15μmの平均細孔径
を有する通気性多孔質セラミックを用いる。本発明の多
孔質体のように多層構造の場合には、下記において詳述
する表面積の大きい多孔質膜層が存在するため、上記多
孔質基材層の平均細孔径が10μm未満であると、表面
積の低減効果が薄れてしまい、かつ、あまり細孔径が小
さいとガス通過時の圧力損失が増加する。一方、多孔質
基材層の平均細孔径が15μmを越えると、均一なセラ
ミック多孔質膜層の形成が困難となる。
【0019】また、上記セラミック多孔質基材層の厚さ
は、通常0.5乃至5mm、特に好ましくは1乃至3m
mの範囲とすることが多孔質体強度とガス透過時の圧力
損失との兼ね合いの関係から好ましい。また、上記セラ
ミック多孔質基材層の気孔率は、通常25乃至45%程
度が好ましく、特に30乃至40%であることが好まし
い。
【0020】このようなセラミック多孔質基材層を作製
する方法としては、例えば、アルミナセラミック材の場
合、平均粒径が20乃至30μmのアルミナ粒子を還元
雰囲気中、1800乃至1850℃で焼結して作製する
ことができる。
【0021】また、例えばシリカ多孔質基材の作製の場
合は、粒径30乃至50μmのシリカ粉末粒子を用い、
焼成温度を1250乃至1400℃に設定する。より具
体的には、例えば、テトラエトキシシラン:水:0.1
規定塩酸=12.4:9:1の割合(容積比)で混合し
て加水分解させ、更にプロピレングリコールを0.1規
定塩酸1に対して3.1(容積比)加え、次いで、PH
が4.5乃至5となるように0.01規定のアンモニア
水を加えてゾルを調製する。
【0022】このゾルに粒径30乃至50μmのシリカ
粒子を、ゾル:シリカ粒子=1:2の割合(重量比)で
加えて混合し、カーボン型に流し込み3時間静置して、
例えば上端が塞がれた(一端封止の)筒状体を得る。得
られた筒状体を大気雰囲気中、1300乃至1380℃
で2時間焼成し、平均細孔径10μmの筒状のシリカ多
孔質基材を作製する。
【0023】上記多孔質基材層に積層されるセラミック
多孔質膜層の平均細孔径は、前記基材層の平均細孔径よ
り小さい細孔径を有するように形成されるが、特に、平
均細孔径0.1乃至0.8μmの範囲とすることが好ま
しい。上記セラミック多孔質膜層の平均細孔径が0.1
μm未満であると、ガス通過時の圧力損失が大きくな
り、所定ガス量の流入を確保できなくなる。またセラミ
ック多孔質層全体の表面積が大きくなり過ぎ、細孔内に
吸着される処理ガス等の量が増加し、その結果、スルー
プットの低下や、この吸着ガスの脱離に起因するパーテ
ィクルの増加等の問題が生じるおそれがある。一方、平
均細孔径が0.8μmを越えると、ガス導入時の圧力衝
撃緩衝効果が低下する。
【0024】更に、前記多孔質膜層の平均細孔径を0.
1乃至0.8μmの範囲に形成すると、導入するパージ
ガスや処理ガス中に含まれる0.01乃至0.1μm程
度の微細なパーテイクルを細孔内に捕捉する効果も得ら
れる。この多孔質膜層は、通常0.5乃至40μm、好
ましくは1乃至20μm程度の厚さに形成される。ま
た、この多孔質膜層の気孔率は、25乃至45%、特に
30乃至40%の範囲にあることが好ましい。
【0025】上記のようなセラミック多孔質膜層は、例
えば粒径0.05乃至1.5μmのセラミック粉末粒子
を水などの分散媒に混合したスラリーをセラミック多孔
質機材層の、例えば内周側に接触させて、粒子を付着さ
せ、焼結することによって作られる。上記スラリーは分
散媒として水、エタノール等を用い、セラミック粒子濃
度を1乃至20重量%とすることが好ましく、これにポ
リエチレングリコール等のバインダーを添加して、スラ
リー粘度を100乃至300センチポイズ(cP)程度
に調整することが好ましい。このスラリー粘度が、10
0cP未満であると、セラミック粒子が多孔質基材の細
孔内に入り込んだりする不都合を招来し、一方、300
cPを越えると、均一なセラミック多孔質膜を形成する
ことが困難になる。
【0026】この多孔質膜層の焼成温度は、用いるセラ
ミック粒子の種類によって異なるが、例えば、シリカ粒
子の場合では1250乃至1400℃、アルミナ粒子の
場合では1000乃至1500℃の範囲に設定される。
これ等各範囲の下限温度未満では、焼結が不充分でセラ
ミック多孔質基材層と前記膜層との接合強度が充分でな
く、一方、上限温度を越えると粒子成長が進み、所望の
平均細孔径を得ることができない虞がある。
【0027】上記多孔質体の半導体ウエハ処理装置のガ
ス導入管口部への装着は継手部材4を介して行うが、シ
リカ質基材の多孔質体の場合は、継手部材との直接融着
接合が可能であるため多孔質体の端部と継手部材端部と
を直接融着接合する。また、アルミナ質基材の場合に
は、嵩密度3.90乃至3.98g/cm3 の緻密質ア
ルミナからなる継手部材開口端部に、アルミナ微粒子接
合剤を介して、筒状のアルミナ多孔質体開口端を接合す
る。具体的には、例えば、粒径0.05乃至1.5μm
のアルミナ粒子を水などの分散媒に混合したスラリー
を、前記アルミナ多孔質筒状体の開口端に接触させて前
記アルミナ粒子を付着させ、緻密質アルミナの継手部材
開口端を前記粒子が付着した多孔質体開口端に押し当て
て焼結する等の手段を用いる。多孔質体の両端が開放さ
れた筒状の場合にも、緻密質セラミックからなる蓋部材
を同様の方法によって、多孔質体開口端に接合すること
ができる。
【0028】尚、多孔質膜層は、図1、図2に示すよう
にセラミック多孔質基材の内周面に形成されているのが
好ましい。多孔質膜層が、セラミック多孔質基材の内周
面に形成されている場合には、セラミック多孔質基材に
よって多孔質膜層を保護することができ、取付け時等に
おいて多孔質膜の破損を防止することができる。
【0029】
【実施例】「実施例」 (基材層の作製)平均粒径20μmのアルミナ粒子にバ
インダーとしてポリビニルアルコール2重量%を添加混
合し、造粒して造粒粉末を調製した。この造粒粉末をC
IP成形法により上端が塞がれた筒状体に成形し、水素
雰囲気中、1800℃で2時間焼成し、平均細孔径10
μm、厚さ2mm、外径19mm、内径15mm、長さ
100mm、純度99.9%以上、気孔率35%の一端
が封止された筒筒状体のアルミナ多孔質基材層を作製し
た。 (膜層形成用スラリーの調製)平均粒径0.5μmのア
ルミナ粉末粒子10重量%、ポリエチレングリコール5
0重量%、エチレングリコール2重量%、残部が水から
成るスラリー(粘度300cP)を調製した。
【0030】(多層構造多孔質体の作製)上記のスラリ
ーを前記筒状体アルミナ多孔質基材の内面側に供給し、
前記内面にスラリーのアルミナ粒子を層状に付着させ
た。このアルミナ粒子付着層を有するアルミナ多孔質基
材層を80℃で乾燥し、大気雰囲気中、1450℃で2
時間焼成し、膜厚20μm、平均細孔径0.2μm、純
度99.9%以上、気孔率35%のアルミナ多孔質膜層
を形成させた。
【0031】(多孔質体の継手部材への接合)上記筒状
体アルミナ2層構造多孔質体を、図4に示した縦型熱処
理装置における処理室61内に配される継手部材65
a,65b,65c端部に接合するため、前記筒状アル
ミナ2層構造多孔質体の開口端を微粒アルミナスラリー
中にディッピングして前記開口端にアルミナ粒子を付着
させた(微粒アルミナスラリー:平均粒径0.1μmの
アルミナ粉末(大明化学製)10重量%をイオン交換水
分散媒に添加し、ポットミルで一昼夜攪拌混合して調製
したもの)。なお、図4中、62はヒ−タ、Wはウエ
ハ、WBはウエハボードを示している。また、継手部材
のガス導入管と接続される側の端部は処理室外部まで延
びている。
【0032】次いで、図3に示すように、嵩密度3.9
5g/cm3 の緻密質アルミナから成る継手部材65
a,65b,65cの開口端部に前記粒子を付着させた
筒状アルミナ2層構造多孔質体の開口端部(64a、6
4b、64c)を当てて1kgの荷重68を載せて接合
部を押圧しながら大気雰囲気中、1450℃で2時間焼
成し、前記継手部材端部に多孔質体を接合した。
【0033】「比較例」平均細孔径が2μm(厚さ2m
m、長さ100mm、外径19mm、内径15mm、純
度99.9%以上、気孔率35%)の単層構造の一端が
封止された筒状体の多孔質体を調製し、この多孔質体を
実施例と同様の方法で継手部材65a,65b,65c
端部に装着した。
【0034】「実施例、比較例各多孔質体の性能評価比
較試験」上記実施例の2層構造多孔質体を処理室外部に
配されたガス導入管67a、67b、67cのガス導入
管口部に継手部材65a、65b、65cを介して装着
した縦型熱処理装置と、比較例の単層構造多孔質体を同
様にしてガス導入管口部に装着した縦型熱処理装置との
性能を下記条件下に比較評価した。尚、実施例品の多孔
質体は、比較例品の多孔質体の略3倍の表面積を有して
いた。
【0035】前記縦型熱処理装置として、8インチサイ
ズのウエハを100〜150枚収納できるものを用い、
ウエハボ−トWBを処理室61内に挿入して内部を封止
し、ヒータ62によって処理室内の温度を780℃に設
定すると共に、処理室内の空気を排気管66を介して排
気し、所定の減圧状態に(0.005Torr)にす
る。その後真空引きを停止して、多孔質体(実施例品、
比較例品)を設置したガス導入管から窒素ガスを導入
し、常圧(760Torr)に復帰するまでの時間を測
定した。また、窒素ガスの流量は、初めの1分間は10
00sccmとし、それから徐々に増やして50000
sccmとし、以降この流量を維持した。
【0036】その結果、実施例品を装着した場合には、
常圧に復帰するまでの時間は3分であった。またウエハ
へのパ−ティクルの付着は許容範囲内であった。一方、
比較例品を装着した場合には、常圧に復帰するまでの時
間は3分であった。またウエハへのパ−ティクルの付着
は許容範囲内であったが、実施例品を装着した場合に比
べて、やや多かった。
【0037】次に、実施例品及び比較例品のアンモニア
ガス吸着量を図5に示すアンモニアガス置換特性実験装
置を使用し、イオンクロマトグラフィ−で測定した。図
5に示すアンモニアガス置換特性実験装置は、サンプル
多孔質体設置場所70に配置された実施例品、比較例品
に窒素ガスとアンモニアガスを供給することができると
共に、実施例品、比較例品を通過したガスを純水に導く
ことができるように構成されている。この実験手順を図
6に基づいて説明すると、まず、窒素ガスを1Nl/m
inの流量をもって、設置場所70の多孔質体を30分
間パ−ジする。その後、真空ポンプ71で多孔質体の真
空引きを行った後、アンモニアガスを1.5kgf/c
2 の圧力をもって封入し、30分間保持する。その
後、多孔質体内の残留アンモニアガスを除去するため
に、1分間窒素ガスを流す。つまり、窒素ガスによりア
ンモニアガスを置換する。
【0038】多孔質体内の残留アンモニアガスの除去
後、窒素ガスによるアンモニアガスの置換特性を調べ
る。実施例品及び比較例品を通過したガスを純水に導く
ために、弁72を切換える。そして10分間、窒素ガス
を1Nl/minの流量をもって流し、多孔質体に吸着
しているアンモニアガスを脱離させて純水73に導き、
アンモニアガスを前記純水73に溶解させる。なお、こ
こまでの実施例品及び比較例品の温度は室温と同一の温
度である。このアンモニアガスが溶解した水をイオンク
ロマトグラフィ−で測定し、水に溶けているNH3 量を
測定する。
【0039】そして、純水を取り換え、同様な手順で後
2回、吸着しているアンモニアガスを脱離させて純水に
導き、水に溶けているNH3 量を測定する。その後、実
施例品及び比較例品の温度を120℃に上げ、前記した
場合と同様な手順で3回、水に溶けているNH3 量を測
定する。更に、実施例品及び比較例品の温度を200℃
に上げ、前記した場合と同様な手順で3回、水に溶けて
いるNH3 量を測定する。尚、測定毎に、純水は取り換
える。このように、実施例品及び比較例品を加熱するこ
とにより、実施例品及び比較例品に残存しているアンモ
ニアが脱離される。その結果を図7に示す。
【0040】図7に示すように、実施例品は、比較例品
に比べて、いずれの時間の場合においても、アンモニア
の脱離量が少ないことが認められた。なお、図7中、1
0〜30分は室温、40〜60分は120℃、70〜9
0分は200℃時におけるアンモニアの脱離量である。
また室温、120℃、200℃の測定(合計9回)で検
出された実施例品のアンモニウムイオンの総量、つま
り、窒素ガスによる1分間の置換後も多孔質体に吸着し
ていたアンモニアガス量は672μgであった。一方、
比較例品のアンモニウムイオンの総量は1880μgで
あり、実施例品の略3倍となった。以上のように、本発
明にかかる半導体ウエハ処理装置用多孔質体は、ガスの
吸着量が少ないことが認められた。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体ウ
エハ処理装置用多孔質体は、特定多層構造を有している
ため、多孔質体に吸着される処理ガス等のガス量が少な
い。その結果、前記吸着処理ガスの脱離等に起因するパ
ーティクル発生の不都合を回避することができ、装置処
理室内へのガス導入に際して、パーティクルの舞上げを
生ずることなく、処理ガス等を速やかに処理室内に供給
することができる。また、パーティクルの舞上げを生ず
ることなく、迅速に処理ガスを不活性パージガスに置換
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態を示す側面断面図で
ある。
【図2】図2は、本発明の他の実施形態を示す側面断面
図である。
【図3】図3は、本発明のセラミック多孔質体の継手部
材への接合方法を示す概略図である。
【図4】図4は、本発明の実施例、比較例の多孔質体を
装着した縦型熱処理装置の概略図である。
【図5】図5は、NH3 ガス置換特性を実験する実験装
置の概略図である。
【図6】図6は、NH3 ガス置換特性の実験手順を示す
図である。
【図7】図6は、NH3 ガス置換特性の実験結果を示す
図である。
【図8】図8は、従来のウエハ酸化処理装置のガス配管
系統図である。
【図9】図9は、真空予備室に用いるブレイクフィルタ
ーの構造を示す図である。
【符号の説明】
1 セラミック多孔質基材層(セラミック多孔質基
材) 2 セラミック多孔質膜層 3 蓋部材 4 継手部材 5 ガス導入口 6 筒状体 7a、7b 基材端面 8 貫通孔 41 処理装置 42 処理室 43 ガス供給ライン系統 43a ガス吹出開口 44 排気系 45 燃焼管 54 フィルター 55 ガイドロッド 56 ガスケット部材 57 蓋部材 58 ガス導入継手 59 ブレイクフィルター 61 処理室 62 ヒータ 64a、64b、64c 多孔質体開口端部 65a、65b、65c 継手部材 66 排気管 67a、67b、67c ガス導入管 68 荷重 70 サンプル多孔質体設置場所 71 真空ポンプ 72 弁 73 純水 AV エアオペレートバルブ MFC マスフローコントローラ PG 圧力計 PS 圧力スイッチ MP レギュレータ F フィルター CV 逆止弁 APC 自動圧力調整弁 VENT 排気口 W ウエハ WB ウエハボート MFM マスフロメーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 研司 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社開発研究所内 (72)発明者 進藤 豊彦 東京都新宿区西新宿1丁目26番2号 東芝 セラミックス株式会社内 (72)発明者 岩崎 武士 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社秦野工場内 Fターム(参考) 5F045 AB32 AB37 BB10 BB15 EB02 EB03 EF11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウエハ処理装置のガス導入管口部
    に装着される半導体ウエハ処理装置用多孔質体であっ
    て、 半導体ウエハ処理装置用多孔質体は、セラミック多孔質
    基材層に、前記基材層の平均細孔径よりも小さい平均細
    孔径を有するセラミック多孔質膜層を積層した多層構造
    体であることを特徴とする半導体ウエハ処理装置用多孔
    質体。
  2. 【請求項2】 前記セラミック多孔質基材層の平均細孔
    径が、10乃至15μmであることを特徴とする請求項
    1に記載された半導体ウエハ処理装置用多孔質体。
  3. 【請求項3】 前記セラミック多孔質膜層の平均細孔径
    が、0.1乃至0.8μmであることを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載された半導体ウエハ処理装置用
    多孔質体。
  4. 【請求項4】 前記セラミック多孔質膜層の厚さが、
    0.5乃至40μmであることを特徴とする請求項1乃
    至請求項3のいずれかに記載された半導体ウエハ処理装
    置用多孔質体。
  5. 【請求項5】 前記セラミック多孔質基材層の厚さが、
    0.5乃至5mmであることを特徴とする請求項1乃至
    請求項4のいずれかに記載された半導体ウエハ処理装置
    用多孔質体。
  6. 【請求項6】 前記半導体ウエハ処理装置用多孔質体
    が、前記セラミック多孔質基材層に、粒径0.05乃至
    1.5μmのセラミック粉末粒子の水性分散媒スラリー
    を接触させ、得られた粒子付着多孔質基材層を焼結する
    ことにより得られたものであることを特徴とする請求項
    1乃至請求項5のいずれかに記載された半導体ウエハ処
    理装置用多孔質体。
  7. 【請求項7】 前記セラミック多孔質基材層及びセラミ
    ック多孔質膜層の少なくとも一方が、アルミナ材あるい
    はシリカ材から構成されていることを特徴とする請求項
    1乃至請求項6のいずれかに記載された半導体ウエハ処
    理装置用多孔質体。
  8. 【請求項8】 半導体ウエハ処理装置用多孔質体は、両
    端が開放された筒状形状に形成され、前記一の開放端部
    に緻密質のセラミックからなる蓋部材が接合されると共
    に、他方の開放端部に緻密質のセラミックからなる継手
    部材が接合されることを特徴とする請求項1乃至請求項
    7のいずれかに記載された半導体ウエハ処理装置用多孔
    質体。
  9. 【請求項9】 半導体ウエハ処理装置用多孔質体は、一
    端が閉塞された筒状形状に形成されると共に、開放端部
    に緻密質のセラミックからなる継手部材が接合されるこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
    された半導体ウエハ処理装置用多孔質体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20210003683A (ko) * 2019-07-02 2021-01-12 쿠어스택 가부시키가이샤 디퓨저 및 디퓨저의 제조 방법

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