JP2000258392A - 電気泳動装置 - Google Patents
電気泳動装置Info
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- JP2000258392A JP2000258392A JP11058873A JP5887399A JP2000258392A JP 2000258392 A JP2000258392 A JP 2000258392A JP 11058873 A JP11058873 A JP 11058873A JP 5887399 A JP5887399 A JP 5887399A JP 2000258392 A JP2000258392 A JP 2000258392A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】正確な泳動スペクトルを得るのに適した電気泳
動装置を提供すること。また、複数の泳動路の長さが異
なっても、それらの泳動路で泳動する試料の測定結果の
比較を容易にするのに適した電気泳動装置を提供するこ
と。 【解決手段】キャピラリー端90aには蛍光標識された
試料を注入後電圧を印加する。試料は泳動し、DNA断
片が分子量に応じて分離する。レ−ザ108からキャピ
ラリ−アレイにレ−ザ光を照射すると、各断片から蛍光
が発生し、キャピラリ−毎のDNA断片像が2次元検出
器118により検出される。該検出信号はデ−タ処理ユ
ニット119においてキャピラリ−毎に異なる蛍光解析
パラメ−タで解析され、表示される。また、検出結果を
キャピラリ−長が異なることによって生じる泳動時間差
を補正する処理を行った上で表示したり、あるいはその
時間差が解消するようにキャピラリ−内に生じる電界強
度を実質的に同じに設定される。
動装置を提供すること。また、複数の泳動路の長さが異
なっても、それらの泳動路で泳動する試料の測定結果の
比較を容易にするのに適した電気泳動装置を提供するこ
と。 【解決手段】キャピラリー端90aには蛍光標識された
試料を注入後電圧を印加する。試料は泳動し、DNA断
片が分子量に応じて分離する。レ−ザ108からキャピ
ラリ−アレイにレ−ザ光を照射すると、各断片から蛍光
が発生し、キャピラリ−毎のDNA断片像が2次元検出
器118により検出される。該検出信号はデ−タ処理ユ
ニット119においてキャピラリ−毎に異なる蛍光解析
パラメ−タで解析され、表示される。また、検出結果を
キャピラリ−長が異なることによって生じる泳動時間差
を補正する処理を行った上で表示したり、あるいはその
時間差が解消するようにキャピラリ−内に生じる電界強
度を実質的に同じに設定される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気泳動装置、特に
DNAの塩基配列を決定するのに適した電気泳動装置に
関するものである。
DNAの塩基配列を決定するのに適した電気泳動装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】DNAや蛋白質の分析技術は、遺伝子解
析や遺伝子診断を含む医学、生物学の分野で重要で、特
に最近では、高スループットのDNA解析装置の開発が
進んでいる。これらの解析は主にゲル電気泳動によって
行われている。
析や遺伝子診断を含む医学、生物学の分野で重要で、特
に最近では、高スループットのDNA解析装置の開発が
進んでいる。これらの解析は主にゲル電気泳動によって
行われている。
【0003】ゲル電気泳動は電気泳動の分離媒体にゲル
状物質を使うもので、通常、レーザ誘起蛍光検出により
検出される。たとえば測定試料がDNAの場合、蛍光標
識したDNAを調製し、2枚のガラス板の間に形成した
アクリルアミドゲル(平板ゲル)の上端に蛍光標識DN
A試料を注入する。その後、ゲルの両端に電界を印加し
て各成分を分子量分離させつつ下端方向に泳動させ、一
定距離泳動した位置をレーザで照射し、その位置を通過
する蛍光成分を検出する。この結果を解析することでD
NA塩基配列を決定したり、制限酵素断片の多型性を識
別することができる。
状物質を使うもので、通常、レーザ誘起蛍光検出により
検出される。たとえば測定試料がDNAの場合、蛍光標
識したDNAを調製し、2枚のガラス板の間に形成した
アクリルアミドゲル(平板ゲル)の上端に蛍光標識DN
A試料を注入する。その後、ゲルの両端に電界を印加し
て各成分を分子量分離させつつ下端方向に泳動させ、一
定距離泳動した位置をレーザで照射し、その位置を通過
する蛍光成分を検出する。この結果を解析することでD
NA塩基配列を決定したり、制限酵素断片の多型性を識
別することができる。
【0004】最近では平板ゲルに代わって、石英毛細管
(キャピラリー)内にゲルを重合させて充填したキャピ
ラリーゲルが用いられるようになった。キャピラリーゲ
ル電気泳動は、平板ゲル電気泳動と比較して大きな電界
を加えられるため、高速、高分離が可能な方法として注
目を集めている(Analytical Chemistry 62,900(199
0))。通常、キャピラリーゲル電気泳動装置では1本の
キャピラリー管を用い、その下端近傍のキャピラリー内
部をレーザ照射し、蛍光検出するオンカラム計測を行っ
ている。
(キャピラリー)内にゲルを重合させて充填したキャピ
ラリーゲルが用いられるようになった。キャピラリーゲ
ル電気泳動は、平板ゲル電気泳動と比較して大きな電界
を加えられるため、高速、高分離が可能な方法として注
目を集めている(Analytical Chemistry 62,900(199
0))。通常、キャピラリーゲル電気泳動装置では1本の
キャピラリー管を用い、その下端近傍のキャピラリー内
部をレーザ照射し、蛍光検出するオンカラム計測を行っ
ている。
【0005】また、スループットの向上を目的とし、複
数のキャピラリーをアレイ化して多くの試料を同時に分
析するキャピラリーアレイゲル電気泳動装置が報告され
ている。その一つはキャピラリーアレイスキャン方式
(Nature,359,167(1992))で、複数のキャピラリーアレ
イを順次移動させ、キャピラリーを1本ずつ順番にレー
ザ照射し、オンカラム蛍光計測するものである。他はキ
ャピラリーアレイシースフロー方式(Nature,361,565-5
66(1993)、特開平06-138037号公報)である。この装置
ではキャピラリーアレイ下端をシース液中に浸し、ゲル
電気泳動によって分子量分離された試料成分をそのまま
シース液中に溶出させ、キャピラリーの存在しない部分
で像分割プリズム及び分光フィルタ等で複数の蛍光波長
の強度を同時に検出し、複数のキャピラリーで各々分離
された試料成分を同時に計測するものである。
数のキャピラリーをアレイ化して多くの試料を同時に分
析するキャピラリーアレイゲル電気泳動装置が報告され
ている。その一つはキャピラリーアレイスキャン方式
(Nature,359,167(1992))で、複数のキャピラリーアレ
イを順次移動させ、キャピラリーを1本ずつ順番にレー
ザ照射し、オンカラム蛍光計測するものである。他はキ
ャピラリーアレイシースフロー方式(Nature,361,565-5
66(1993)、特開平06-138037号公報)である。この装置
ではキャピラリーアレイ下端をシース液中に浸し、ゲル
電気泳動によって分子量分離された試料成分をそのまま
シース液中に溶出させ、キャピラリーの存在しない部分
で像分割プリズム及び分光フィルタ等で複数の蛍光波長
の強度を同時に検出し、複数のキャピラリーで各々分離
された試料成分を同時に計測するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】キャピラリーアレイゲ
ル電気泳動装置では、試料注入部での配列が主にマイク
ロタイタープレート様(9mm間隔)であるのに対し、
検出部では密集した配置(0.2mm間隔や0.4mm間隔な
ど)であり、個々のキャピラリーゲルの長さが異なって
しまう。そのため、通常通り同一電圧を印加した場合、
個々のキャピラリーゲルでの電界強度等が異なり、泳動
速度がキャピラリーゲルの長さ(泳動路の長さ)によっ
て変化するため、試料毎の測定結果の比較がしにくく、
測定の異常などの判定をするなどの評価が行いにくく、
測定結果がわかりにくかった。
ル電気泳動装置では、試料注入部での配列が主にマイク
ロタイタープレート様(9mm間隔)であるのに対し、
検出部では密集した配置(0.2mm間隔や0.4mm間隔な
ど)であり、個々のキャピラリーゲルの長さが異なって
しまう。そのため、通常通り同一電圧を印加した場合、
個々のキャピラリーゲルでの電界強度等が異なり、泳動
速度がキャピラリーゲルの長さ(泳動路の長さ)によっ
て変化するため、試料毎の測定結果の比較がしにくく、
測定の異常などの判定をするなどの評価が行いにくく、
測定結果がわかりにくかった。
【0007】また、光照射により蛍光体から発する蛍光
の複数の波長成分を各々検出し、この蛍光の複数の波長
成分から、複数の蛍光体の各々の成分を演算する際に、
通常は1種類の演算係数を使っているが、泳動路毎に最
適値が異なっており、結果として演算精度が低下しやす
かった。
の複数の波長成分を各々検出し、この蛍光の複数の波長
成分から、複数の蛍光体の各々の成分を演算する際に、
通常は1種類の演算係数を使っているが、泳動路毎に最
適値が異なっており、結果として演算精度が低下しやす
かった。
【0008】本発明の一つの目的は、正確な泳動スペク
トルを得るのに適した電気泳動装置を提供することにあ
る。
トルを得るのに適した電気泳動装置を提供することにあ
る。
【0009】本発明のもう一つの目的は、複数の泳動路
の長さが異なっても、それらの泳動路で泳動する試料の
測定結果の比較を容易にするのに適した電気泳動装置を
提供することにある。
の長さが異なっても、それらの泳動路で泳動する試料の
測定結果の比較を容易にするのに適した電気泳動装置を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の電気泳動装置
は、一つの観点によれば、蛍光体が標識された試料が泳
動する複数の泳動路と、前記蛍光体から蛍光を発生させ
るように前記泳動路に光を照射する手段と、前記発生し
た蛍光の複数の波長成分をそれぞれ検出する手段と、そ
の検出結果を解析し表示する手段とを含み、該解析表示
手段は前記検出結果を前記泳動路毎に異なるパラメ−タ
で解析し表示することを特徴とする。
は、一つの観点によれば、蛍光体が標識された試料が泳
動する複数の泳動路と、前記蛍光体から蛍光を発生させ
るように前記泳動路に光を照射する手段と、前記発生し
た蛍光の複数の波長成分をそれぞれ検出する手段と、そ
の検出結果を解析し表示する手段とを含み、該解析表示
手段は前記検出結果を前記泳動路毎に異なるパラメ−タ
で解析し表示することを特徴とする。
【0011】本発明の電気泳動装置は、もう一つの観点
によれば、蛍光体が標識された試料が泳動する複数の泳
動路と、前記蛍光体から蛍光を発生させるように前記泳
動路にレ−ザ光を照射する手段と、前記発生した蛍光の
複数の波長成分をそれぞれ検出する手段と、その検出さ
れた蛍光の複数の波長成分の強度を解析し表示する手段
とを含み、該解析表示手段は前記蛍光の複数の波長成分
の強度を前記泳動路毎に異なる蛍光解析パラメ−タで補
正することを特徴とする。
によれば、蛍光体が標識された試料が泳動する複数の泳
動路と、前記蛍光体から蛍光を発生させるように前記泳
動路にレ−ザ光を照射する手段と、前記発生した蛍光の
複数の波長成分をそれぞれ検出する手段と、その検出さ
れた蛍光の複数の波長成分の強度を解析し表示する手段
とを含み、該解析表示手段は前記蛍光の複数の波長成分
の強度を前記泳動路毎に異なる蛍光解析パラメ−タで補
正することを特徴とする。
【0012】本発明の電気泳動装置は、更にもう一つの
観点によれば、蛍光体が標識された試料が泳動する複数
の泳動路と、前記蛍光体から蛍光を発生させるように前
記泳動路にレ−ザ光を照射する手段と、前記発生した蛍
光の複数の波長成分をそれぞれ検出する手段と、その検
出された蛍光の複数の波長成分の強度を解析し表示する
手段とを含み、該解析表示手段は前記複数の泳動路の長
さの相違にもとづく前記試料の泳動時間差を補正して表
示することを特徴とする。
観点によれば、蛍光体が標識された試料が泳動する複数
の泳動路と、前記蛍光体から蛍光を発生させるように前
記泳動路にレ−ザ光を照射する手段と、前記発生した蛍
光の複数の波長成分をそれぞれ検出する手段と、その検
出された蛍光の複数の波長成分の強度を解析し表示する
手段とを含み、該解析表示手段は前記複数の泳動路の長
さの相違にもとづく前記試料の泳動時間差を補正して表
示することを特徴とする。
【0013】本発明の電気泳動装置は、別の観点によれ
ば、蛍光体が標識された試料が泳動する複数の泳動路
と、該複数の泳動路に前記試料を泳動させる電界を形成
する手段と、前記蛍光体から蛍光を発生させるように前
記泳動路にレ−ザ光を照射する手段と、前記発生した蛍
光の複数の波長成分をそれぞれ検出する手段とを含み、
前記電界形成手段は前記電界を形成するための電圧であ
ってかつ前記複数の泳動路毎に独立した電圧を発生させ
る手段を含むことを特徴とする。
ば、蛍光体が標識された試料が泳動する複数の泳動路
と、該複数の泳動路に前記試料を泳動させる電界を形成
する手段と、前記蛍光体から蛍光を発生させるように前
記泳動路にレ−ザ光を照射する手段と、前記発生した蛍
光の複数の波長成分をそれぞれ検出する手段とを含み、
前記電界形成手段は前記電界を形成するための電圧であ
ってかつ前記複数の泳動路毎に独立した電圧を発生させ
る手段を含むことを特徴とする。
【0014】本発明の電気泳動装置は、更に別の観点に
よれば、蛍光体が標識された試料が泳動する複数の泳動
路と、該複数の泳動路に前記試料を泳動させる電界を形
成する手段と、前記蛍光体から蛍光を発生させるように
前記泳動路にレ−ザ光を照射する手段と、前記発生した
蛍光の複数の波長成分をそれぞれ検出する手段とを含
み、前記電界形成手段は前記電界を形成するための電圧
であってかつ前記複数の泳動路がその長さに応じて分け
られた泳動路群毎に独立した電圧を発生させる手段を含
むことを特徴とする。
よれば、蛍光体が標識された試料が泳動する複数の泳動
路と、該複数の泳動路に前記試料を泳動させる電界を形
成する手段と、前記蛍光体から蛍光を発生させるように
前記泳動路にレ−ザ光を照射する手段と、前記発生した
蛍光の複数の波長成分をそれぞれ検出する手段とを含
み、前記電界形成手段は前記電界を形成するための電圧
であってかつ前記複数の泳動路がその長さに応じて分け
られた泳動路群毎に独立した電圧を発生させる手段を含
むことを特徴とする。
【0015】本発明の電気泳動装置は、更に他の観点に
よれば、蛍光体が標識された試料が泳動する複数の泳動
路と、該複数の泳動路に前記試料を泳動させる電界を形
成するように前記複数の泳動路にそれぞれ外部抵抗を介
して電圧を印加する手段と、前記蛍光体から蛍光を発生
させるように前記泳動路にレ−ザ光を照射する手段と、
前記発生した蛍光の複数の波長成分をそれぞれ検出する
手段とを含み、前記それぞれの外部抵抗の抵抗値は該外
部抵抗値と該外部抵抗値にそれぞれ対応する前記泳動路
の内部抵抗値との和がそれぞれ実質的に同じになるよう
に設定されていることを特徴とする。
よれば、蛍光体が標識された試料が泳動する複数の泳動
路と、該複数の泳動路に前記試料を泳動させる電界を形
成するように前記複数の泳動路にそれぞれ外部抵抗を介
して電圧を印加する手段と、前記蛍光体から蛍光を発生
させるように前記泳動路にレ−ザ光を照射する手段と、
前記発生した蛍光の複数の波長成分をそれぞれ検出する
手段とを含み、前記それぞれの外部抵抗の抵抗値は該外
部抵抗値と該外部抵抗値にそれぞれ対応する前記泳動路
の内部抵抗値との和がそれぞれ実質的に同じになるよう
に設定されていることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例としてDNAの
塩基配列を決定することのできる電気泳動装置を用い
る。この実施例は、ゲルを充填した複数のキャピラリー
つまりキャピラリーアレイを使い、計測をシースフロー
セル内で行う方式のものである。
塩基配列を決定することのできる電気泳動装置を用い
る。この実施例は、ゲルを充填した複数のキャピラリー
つまりキャピラリーアレイを使い、計測をシースフロー
セル内で行う方式のものである。
【0017】本発明にもとづく一実施例を示す電気泳動
装置の説明に先立って、まずDNAシーケンシング用の
試料(蛍光標識DNA断片)を調製する方法について説
明する。1本の泳動路(ゲルキャピラリー)で4つの塩
基種を識別するために、A(アデニン)、C(シトシ
ン)、G(グアニン)、T(チミン)断片毎に異なる蛍
光体を標識したプライマーを使用する。A断片には、蛍
光極大波長が約550nmの蛍光体を標識したプライマ
ー(プライマーAと略記)を、同様にC、G、T断片に
は、蛍光極大波長がそれぞれ約520、575、605
nmの蛍光体を標識したプライマー(それぞれプライマ
ーC、プライマーG、プライマーTと略記)を使用す
る。これらを使用し、サンガー(Sanger)らの周
知のジデオキシ法によりDNAポリメラーゼ反応をそれ
ぞれ行なわせ、蛍光標識DNA断片を調製する。これら
の断片群は最終的に単一サンプルチューブに入れて混合
し、エタノール沈殿処理の後、脱イオン化ホルムアミド
(微量のトリス緩衝液、またはEDTA液を含む)に溶
解させ、試料液とする。試料液のゲルキャピラリーへの
注入前には、試料液を95℃で2分間加熱して熱変性さ
せ、その後すぐに氷冷し、注入操作に使用する。なお、
蛍光標識をプライマーにではなく、ターミネータに標識
した試薬を用いる場合も、周知の方法により試料を調製
し、同様に測定に使用することができる。
装置の説明に先立って、まずDNAシーケンシング用の
試料(蛍光標識DNA断片)を調製する方法について説
明する。1本の泳動路(ゲルキャピラリー)で4つの塩
基種を識別するために、A(アデニン)、C(シトシ
ン)、G(グアニン)、T(チミン)断片毎に異なる蛍
光体を標識したプライマーを使用する。A断片には、蛍
光極大波長が約550nmの蛍光体を標識したプライマ
ー(プライマーAと略記)を、同様にC、G、T断片に
は、蛍光極大波長がそれぞれ約520、575、605
nmの蛍光体を標識したプライマー(それぞれプライマ
ーC、プライマーG、プライマーTと略記)を使用す
る。これらを使用し、サンガー(Sanger)らの周
知のジデオキシ法によりDNAポリメラーゼ反応をそれ
ぞれ行なわせ、蛍光標識DNA断片を調製する。これら
の断片群は最終的に単一サンプルチューブに入れて混合
し、エタノール沈殿処理の後、脱イオン化ホルムアミド
(微量のトリス緩衝液、またはEDTA液を含む)に溶
解させ、試料液とする。試料液のゲルキャピラリーへの
注入前には、試料液を95℃で2分間加熱して熱変性さ
せ、その後すぐに氷冷し、注入操作に使用する。なお、
蛍光標識をプライマーにではなく、ターミネータに標識
した試薬を用いる場合も、周知の方法により試料を調製
し、同様に測定に使用することができる。
【0018】図1は本発明にもとづく一実施例の電気泳
動装置のキャピラリーアレイ及び蛍光測定部となるシー
スフローセル部を示す。
動装置のキャピラリーアレイ及び蛍光測定部となるシー
スフローセル部を示す。
【0019】内部にゲルを充填した48本のキャピラリ
ーを用い、その一端を一直線状に揃えて並べたキャピラ
リーアレイを作製する。ここで使用するキャピラリーは
種々の内外径のものが使用できるが、たとえば、内径
0.075mm、外径0.2mm、長さ約20cmのも
のを使用し、泳動路として機能するように周知の方法で
その内部にアクリルアミドゲルを充填して使用する。ゲ
ル濃度は4%T((アクリルアミド+ビスアクリルアミ
ド)の全溶液量に対する比率)、5%C(ビスアクリル
アミドの(アクリルアミド+ビスアクリルアミド)に対
する比率)とする。なお、キャピラリーはその表面に折
り曲げ時の破損を防ぐなどの目的でポリイミドコーティ
ングがされているが、本実施例では、ポリイミドにカー
ボンを混入させてコーティングを黒色としたものを使用
する。もちろん、ポリイミド以外の別のコーティングで
も使用可能である。また、キャピラリー内に充填するゲ
ルは上記以外の種々の組み合わせの濃度が可能である
し、ゲルの代わりにポリマー等の物質を充填してもよ
い。
ーを用い、その一端を一直線状に揃えて並べたキャピラ
リーアレイを作製する。ここで使用するキャピラリーは
種々の内外径のものが使用できるが、たとえば、内径
0.075mm、外径0.2mm、長さ約20cmのも
のを使用し、泳動路として機能するように周知の方法で
その内部にアクリルアミドゲルを充填して使用する。ゲ
ル濃度は4%T((アクリルアミド+ビスアクリルアミ
ド)の全溶液量に対する比率)、5%C(ビスアクリル
アミドの(アクリルアミド+ビスアクリルアミド)に対
する比率)とする。なお、キャピラリーはその表面に折
り曲げ時の破損を防ぐなどの目的でポリイミドコーティ
ングがされているが、本実施例では、ポリイミドにカー
ボンを混入させてコーティングを黒色としたものを使用
する。もちろん、ポリイミド以外の別のコーティングで
も使用可能である。また、キャピラリー内に充填するゲ
ルは上記以外の種々の組み合わせの濃度が可能である
し、ゲルの代わりにポリマー等の物質を充填してもよ
い。
【0020】図1には、わかり易くするため、8本のキ
ャピラリ−からなるキャピラリ−アレイアレイが示され
ている。また、液体をシールするためのOリング等の部
品は省略している。キャピラリー保持具91及び92は
それぞれ3mm間隔及び0.4mm間隔の取付溝を形成
したもので、これは、キャピラリー同士の間隔を揃え、
キャピラリーアレイの取付などを容易に行うことができ
る。まず48本のキャピラリー90を同一平面上に並
べ、キャピラリー保持具91及び92に固定して、一端
が3mm間隔、他端が0.4mm間隔になるようにし、
それらの端を切断して揃える。3mm間隔に固定された
キャピラリー端90aは試料注入側の端であり、反対側
の90bは泳動分離された試料断片が排出されるキャピ
ラリー端である。キャピラリ−端90bはキャピラリ−
保持具91とともに、シースフローセル部に取り付けら
れる。
ャピラリ−からなるキャピラリ−アレイアレイが示され
ている。また、液体をシールするためのOリング等の部
品は省略している。キャピラリー保持具91及び92は
それぞれ3mm間隔及び0.4mm間隔の取付溝を形成
したもので、これは、キャピラリー同士の間隔を揃え、
キャピラリーアレイの取付などを容易に行うことができ
る。まず48本のキャピラリー90を同一平面上に並
べ、キャピラリー保持具91及び92に固定して、一端
が3mm間隔、他端が0.4mm間隔になるようにし、
それらの端を切断して揃える。3mm間隔に固定された
キャピラリー端90aは試料注入側の端であり、反対側
の90bは泳動分離された試料断片が排出されるキャピ
ラリー端である。キャピラリ−端90bはキャピラリ−
保持具91とともに、シースフローセル部に取り付けら
れる。
【0021】キャピラリ−保持具92の、キャピラリ−
保持具91側には48本のキャピラリー90の他にその
外側にそれぞれ6本ずつダミーガラス棒93をキャピラ
リー90と同じ間隔で取り付ける。このダミーガラス棒
93はキャピラリー90の端90bの個々の環境をすべ
て同じするために設けるもので、キャピラリー90とほ
ぼ同等の外径を持つものであればよい。本実施例ではキ
ャピラリー90と同じキャピラリーとされ、その内部が
ゲルで埋められている。ダミーガラス棒93の数はシー
スフローセルの流路の断面の幅に依存し、幅全体にキャ
ピラリーが均一に存在するように調整する。このような
ダミーガラス棒93により、キャピラリ−端90bの個
々のシースフローの環境が同じになり、キャピラリー9
0の1本目から48本目まで安定した均一の流れを形成
できることになる。なお、このダミーガラス棒は装置構
成上必須のものではなく、なくても測定自体は可能であ
る。
保持具91側には48本のキャピラリー90の他にその
外側にそれぞれ6本ずつダミーガラス棒93をキャピラ
リー90と同じ間隔で取り付ける。このダミーガラス棒
93はキャピラリー90の端90bの個々の環境をすべ
て同じするために設けるもので、キャピラリー90とほ
ぼ同等の外径を持つものであればよい。本実施例ではキ
ャピラリー90と同じキャピラリーとされ、その内部が
ゲルで埋められている。ダミーガラス棒93の数はシー
スフローセルの流路の断面の幅に依存し、幅全体にキャ
ピラリーが均一に存在するように調整する。このような
ダミーガラス棒93により、キャピラリ−端90bの個
々のシースフローの環境が同じになり、キャピラリー9
0の1本目から48本目まで安定した均一の流れを形成
できることになる。なお、このダミーガラス棒は装置構
成上必須のものではなく、なくても測定自体は可能であ
る。
【0022】シースフローセル部は、流路の断面が0.
23mm×24.2mmの石英ガラス製のシースフロー
セル83を含み、その上下をシースフローセル固定用の
保持具82、84で固定したものである。保持具82、
84はその内部にシース用の液体(シース液)が流れる
ような空間を有する。シース液はアクリルアミドゲルを
調製したものと同等の緩衝液とする。シース液はシース
液容器80からチューブ81を介し、保持具82、フロ
ーセル83、保持具84を通り、チューブ85を介して
廃液容器86に流れ込むという流路を形成する。
23mm×24.2mmの石英ガラス製のシースフロー
セル83を含み、その上下をシースフローセル固定用の
保持具82、84で固定したものである。保持具82、
84はその内部にシース用の液体(シース液)が流れる
ような空間を有する。シース液はアクリルアミドゲルを
調製したものと同等の緩衝液とする。シース液はシース
液容器80からチューブ81を介し、保持具82、フロ
ーセル83、保持具84を通り、チューブ85を介して
廃液容器86に流れ込むという流路を形成する。
【0023】シース液容器80を廃液容器86より高く
配置することで、流路をシース液がサイホンの原理でゆ
っくりと安定に流れ、キャピラリー90の端90bの近
傍にシースフローが形成されることになる。キャピラリ
ー90のシースフローセル部への取付は、キャピラリー
端面90bの乾燥によるダメージを可能な限り低減する
ため、シースフローセル内部をシース液で満たした後に
行う。同様にキャピラリー端面90aも乾燥によるダメ
ージを可能な限り低減するため、切断した後は緩衝液中
に保持するようにする。
配置することで、流路をシース液がサイホンの原理でゆ
っくりと安定に流れ、キャピラリー90の端90bの近
傍にシースフローが形成されることになる。キャピラリ
ー90のシースフローセル部への取付は、キャピラリー
端面90bの乾燥によるダメージを可能な限り低減する
ため、シースフローセル内部をシース液で満たした後に
行う。同様にキャピラリー端面90aも乾燥によるダメ
ージを可能な限り低減するため、切断した後は緩衝液中
に保持するようにする。
【0024】図2は本発明にもとづく一実施例の電気泳
動装置の全体構成を示す。キャピラリー保持具92、キ
ャピラリー90、キャピラリー保持具91、シースフロ
ーセル83は同一平面内に配置されており、これらはシ
ースフローセル83側が上になるように垂直に立てて固
定され、シ−ス液はシースフローセル83内を下から上
方に流れる。キャピラリー90の下部には、1列に並ん
だ端90aと同じ間隔に形成された48穴のウエルを有
する試料容器100(各ウエルには測定する試料液が入
る)、及び緩衝液の入る電極槽101、洗浄液の入る洗
浄液槽102が移動台103上に並べて配置され、これ
らを、移動台103を駆動装置(図示省略)により駆動
することで、上下、左右(試料容器100、及び電極槽
101、洗浄液槽102の並び方向)に移動することが
でき、キャピラリー端90aを目的によって試料液、緩
衝液、洗浄液に挿入させることができる。
動装置の全体構成を示す。キャピラリー保持具92、キ
ャピラリー90、キャピラリー保持具91、シースフロ
ーセル83は同一平面内に配置されており、これらはシ
ースフローセル83側が上になるように垂直に立てて固
定され、シ−ス液はシースフローセル83内を下から上
方に流れる。キャピラリー90の下部には、1列に並ん
だ端90aと同じ間隔に形成された48穴のウエルを有
する試料容器100(各ウエルには測定する試料液が入
る)、及び緩衝液の入る電極槽101、洗浄液の入る洗
浄液槽102が移動台103上に並べて配置され、これ
らを、移動台103を駆動装置(図示省略)により駆動
することで、上下、左右(試料容器100、及び電極槽
101、洗浄液槽102の並び方向)に移動することが
でき、キャピラリー端90aを目的によって試料液、緩
衝液、洗浄液に挿入させることができる。
【0025】試料容器100の48穴のウエル内には測
定用の試料液をピペットで注入する。電極槽101には
緩衝液を、洗浄液槽102には洗浄液として蒸留水をそ
れぞれ注入する。まず、移動台103により、キャピラ
リー端90aを洗浄液槽102内に浸し、先端に付着し
ている可能性のあるゴミや緩衝液を洗浄する。次いで、
移動台103により試料容器100内の試料液をキャピ
ラリー端90aに接触させ、試料液側に約25V/cm
の電界強度となる電圧−500V(負極側)、シースフ
ローセル83内のシース液側を0V(正極側)にして電
圧を印加し、キャピラリー内に試料を注入する。図では
正極、負極の電極及び高電圧電源を省略している。負極
の電極は、試料容器100の48穴のウエル毎に白金電
極を設けたりすることで容易に実現できる。正極の電極
は、シースフローセル保持具84をステンレスで作製し
て保持具84そのものを電極としたり、シースフローセ
ル83内の上部に白金電極を設けたり、また廃液容器8
6内に白金電極を設けたりすることでできる。
定用の試料液をピペットで注入する。電極槽101には
緩衝液を、洗浄液槽102には洗浄液として蒸留水をそ
れぞれ注入する。まず、移動台103により、キャピラ
リー端90aを洗浄液槽102内に浸し、先端に付着し
ている可能性のあるゴミや緩衝液を洗浄する。次いで、
移動台103により試料容器100内の試料液をキャピ
ラリー端90aに接触させ、試料液側に約25V/cm
の電界強度となる電圧−500V(負極側)、シースフ
ローセル83内のシース液側を0V(正極側)にして電
圧を印加し、キャピラリー内に試料を注入する。図では
正極、負極の電極及び高電圧電源を省略している。負極
の電極は、試料容器100の48穴のウエル毎に白金電
極を設けたりすることで容易に実現できる。正極の電極
は、シースフローセル保持具84をステンレスで作製し
て保持具84そのものを電極としたり、シースフローセ
ル83内の上部に白金電極を設けたり、また廃液容器8
6内に白金電極を設けたりすることでできる。
【0026】試料注入後、移動台103を動作させ、キ
ャピラリー端90aを電極槽101に移して緩衝液中に
挿入する。電極槽内の緩衝液中には白金電極が保持され
ており、これに電圧を印加する。印加する電圧は最初の
5分間を約25V/cmの電界強度となる電圧−500
Vとし、次に約50V/cmの電界強度となる電圧−1
000V、次いで約75V/cmの電界強度となる電圧
−1500Vと段階的に大きくする。キャピラリ−90
である泳動路中を試料が電気泳動すると、DNA断片が
分子量毎に分離してキャピラリー端90bからシースフ
ローセル中に溶出する。この溶出される試料断片をシー
スフロー状態で蛍光計測する。シースフローにすること
で、各キャピラリー端90bから溶出する試料断片同士
が混じらないように流れることになる。この構成によ
り、48試料の同時注入と同時電気泳動及び解析が実現
できる。また、試料の注入は、予め、試料容器100に
試料液を入れておけば、従来の平板ゲルの場合のように
さらにピペッティングにより1試料ずつ手操作で行う必
要がなくなり、操作性を向上させることができる。
ャピラリー端90aを電極槽101に移して緩衝液中に
挿入する。電極槽内の緩衝液中には白金電極が保持され
ており、これに電圧を印加する。印加する電圧は最初の
5分間を約25V/cmの電界強度となる電圧−500
Vとし、次に約50V/cmの電界強度となる電圧−1
000V、次いで約75V/cmの電界強度となる電圧
−1500Vと段階的に大きくする。キャピラリ−90
である泳動路中を試料が電気泳動すると、DNA断片が
分子量毎に分離してキャピラリー端90bからシースフ
ローセル中に溶出する。この溶出される試料断片をシー
スフロー状態で蛍光計測する。シースフローにすること
で、各キャピラリー端90bから溶出する試料断片同士
が混じらないように流れることになる。この構成によ
り、48試料の同時注入と同時電気泳動及び解析が実現
できる。また、試料の注入は、予め、試料容器100に
試料液を入れておけば、従来の平板ゲルの場合のように
さらにピペッティングにより1試料ずつ手操作で行う必
要がなくなり、操作性を向上させることができる。
【0027】蛍光測定法について説明する。試料を励起
するための光源として、波長514.5nmのアルゴン
レーザ装置108を使用する。アルゴンレーザ光112
をミラー110で反射させ、シースフローセル83に焦
点距離が約70mmのレンズ(図示せず)で絞って照射
する。生じる蛍光は集光レンズ114、4種の分光フィ
ルタ115a〜d、像分割プリズム116、結像レンズ
117により、2次元検出器118に結像され、泳動に
よって分離される各試料のDNA断片からの蛍光強度の
時間波形はデータ処理ユニット119で解析及び表示さ
れる。
するための光源として、波長514.5nmのアルゴン
レーザ装置108を使用する。アルゴンレーザ光112
をミラー110で反射させ、シースフローセル83に焦
点距離が約70mmのレンズ(図示せず)で絞って照射
する。生じる蛍光は集光レンズ114、4種の分光フィ
ルタ115a〜d、像分割プリズム116、結像レンズ
117により、2次元検出器118に結像され、泳動に
よって分離される各試料のDNA断片からの蛍光強度の
時間波形はデータ処理ユニット119で解析及び表示さ
れる。
【0028】上記構成では、48本のキャピラリーは各
々長さが異なっている(正確には左右対称となってい
る)。これは、多数のキャピラリ−を同一平面上に並べ
て配置する場合、それぞれのキャピラリ−の発光点から
の蛍光の高集光率を得ためには検出側端ではキャピラリ
−を密集させることが必要であり、一方試料注入側端で
は試料注入(採取)のし易さの観点からキャピラリ−を
それほど密集させることができないためである。具体的
には、中心のキャピラリー長さがほぼ200mmのと
き、一番外側のキャピラリーの長さはほぼ220mmと
なり、それらの間に約1割の差が生じる。そのため、す
べてのキャピラリーを同一電圧で泳動する場合、各キャ
ピラリ−内での電界強度が異なり、試料の泳動速度が各
キャピラリー毎に異なることとなるので、同一塩基長の
試料断片が検出される時間に差が生じてしまう。一般
に、泳動速度は(キャピラリー長さが一定の時)電界強
度に比例し、また試料断片が検出される時間は(電界強
度が一定の時)検出位置までのキャピラリー長さに比例
する。そこで、キャピラリー長の増大に伴って生じる電
界強度の減少と、検出時間の遅れ分を補正し、補正され
た泳動時間でもって表示するようにする(後述)。これ
により、キャピラリー間(泳動路間)の検出時間の違い
が校正され、試料毎の比較が容易になる。また泳動速度
やピーク間隔等を直接比較することができ、試料の異
常、ゲルを含めた泳動の異常の判断が容易になる。
々長さが異なっている(正確には左右対称となってい
る)。これは、多数のキャピラリ−を同一平面上に並べ
て配置する場合、それぞれのキャピラリ−の発光点から
の蛍光の高集光率を得ためには検出側端ではキャピラリ
−を密集させることが必要であり、一方試料注入側端で
は試料注入(採取)のし易さの観点からキャピラリ−を
それほど密集させることができないためである。具体的
には、中心のキャピラリー長さがほぼ200mmのと
き、一番外側のキャピラリーの長さはほぼ220mmと
なり、それらの間に約1割の差が生じる。そのため、す
べてのキャピラリーを同一電圧で泳動する場合、各キャ
ピラリ−内での電界強度が異なり、試料の泳動速度が各
キャピラリー毎に異なることとなるので、同一塩基長の
試料断片が検出される時間に差が生じてしまう。一般
に、泳動速度は(キャピラリー長さが一定の時)電界強
度に比例し、また試料断片が検出される時間は(電界強
度が一定の時)検出位置までのキャピラリー長さに比例
する。そこで、キャピラリー長の増大に伴って生じる電
界強度の減少と、検出時間の遅れ分を補正し、補正され
た泳動時間でもって表示するようにする(後述)。これ
により、キャピラリー間(泳動路間)の検出時間の違い
が校正され、試料毎の比較が容易になる。また泳動速度
やピーク間隔等を直接比較することができ、試料の異
常、ゲルを含めた泳動の異常の判断が容易になる。
【0029】蛍光像の検出について、図3及び図4を参
照してより詳しく説明する。シースフローセル83内に
キャピラリー端90bが配置され、その上部にレーザ光
路に沿って蛍光発光点220、230が生じる。蛍光発
光点220から発する蛍光は、集光レンズ114を通過
し、像分割プリズム116により4つに分割され、結像
レンズ117により、それぞれ結像される(221a〜
221d)。この際、4種の分光フィルタ115a〜1
15dを像分割プリズムの前面(または後面)に配置す
ることで、それぞれ分割された光が別々の波長成分とな
るようにできる。蛍光発光点230についても同様であ
る。図から分かるように、それぞれの発光点220、2
30からの蛍光はレ−ザ光路と平行な方向にそれぞれ結
像され(221、231)、同じ発光点からの異なる波
長成分の蛍光は像分割プリズム115a〜115dによ
り各発光点毎に、レ−ザ光路に対して直角な方向にそれ
ぞれ結像される(221a〜221d、231a〜23
1d)。示される蛍光発光点220、230以外のすべ
ての発光点についても事情は同じである。
照してより詳しく説明する。シースフローセル83内に
キャピラリー端90bが配置され、その上部にレーザ光
路に沿って蛍光発光点220、230が生じる。蛍光発
光点220から発する蛍光は、集光レンズ114を通過
し、像分割プリズム116により4つに分割され、結像
レンズ117により、それぞれ結像される(221a〜
221d)。この際、4種の分光フィルタ115a〜1
15dを像分割プリズムの前面(または後面)に配置す
ることで、それぞれ分割された光が別々の波長成分とな
るようにできる。蛍光発光点230についても同様であ
る。図から分かるように、それぞれの発光点220、2
30からの蛍光はレ−ザ光路と平行な方向にそれぞれ結
像され(221、231)、同じ発光点からの異なる波
長成分の蛍光は像分割プリズム115a〜115dによ
り各発光点毎に、レ−ザ光路に対して直角な方向にそれ
ぞれ結像される(221a〜221d、231a〜23
1d)。示される蛍光発光点220、230以外のすべ
ての発光点についても事情は同じである。
【0030】以上から明らかなように、すべての発光点
について各波長の蛍光分割が同時に行われる。つまり、
たとえばレーザ光走査や検出器の機械走査をする場合の
ように時間分割されることはないので、蛍光強度の測定
間隔が長くなることはなく、高速に計測できるようにも
できる。リアルタイムで連続的に計測することも可能で
ある。
について各波長の蛍光分割が同時に行われる。つまり、
たとえばレーザ光走査や検出器の機械走査をする場合の
ように時間分割されることはないので、蛍光強度の測定
間隔が長くなることはなく、高速に計測できるようにも
できる。リアルタイムで連続的に計測することも可能で
ある。
【0031】本実施例では、キャピラリーアレイを泳動
するすべての試料を、同時に、各々4分割して高精度に
計測することができる。そこで4種の分光フィルタ11
5a〜dをプライマーA、プライマーC、プライマー
G、プライマーTの蛍光を主に透過するように調整する
ことにより、プライマーA、プライマーC、プライマー
G、プライマーTを識別して計測することができるよう
になる。
するすべての試料を、同時に、各々4分割して高精度に
計測することができる。そこで4種の分光フィルタ11
5a〜dをプライマーA、プライマーC、プライマー
G、プライマーTの蛍光を主に透過するように調整する
ことにより、プライマーA、プライマーC、プライマー
G、プライマーTを識別して計測することができるよう
になる。
【0032】しかし、図5に示されるように、実際は、
各蛍光標識プライマーの蛍光はブロードであり、4種の
蛍光標識プライマーの蛍光が重なり合っている。そのた
め、その重なりを下記のように行列演算により補正する
ことで、プライマーA、プライマーC、プライマーG、
プライマーT単独の蛍光強度の時間波形が得られる。こ
れはそれぞれA、C、G、T断片の泳動スペクトルであ
り、この泳動スペクトルから通常の方法によりDNAの
塩基配列を決定することができる。
各蛍光標識プライマーの蛍光はブロードであり、4種の
蛍光標識プライマーの蛍光が重なり合っている。そのた
め、その重なりを下記のように行列演算により補正する
ことで、プライマーA、プライマーC、プライマーG、
プライマーT単独の蛍光強度の時間波形が得られる。こ
れはそれぞれA、C、G、T断片の泳動スペクトルであ
り、この泳動スペクトルから通常の方法によりDNAの
塩基配列を決定することができる。
【0033】(y(t))=(M)(x(t)) (y(t)):各塩基毎の、時間の関数としての蛍光強
度を示す4x1行列(各要素はy1(t), y2(t),
y3(t), y4(t)である) (x(t)):測定された、時間の関数としての蛍光強
度を示す4x1行列(各要素はx1(t), x2(t),
x3(t), x4(t)である) (M):補正用の4x4行列(演算係数行列) (各要素はMab(a=1,2,3,4;b=1,2,3,4)である) この行列(M)は、泳動路によってその各要素の値(演
算係数)が異なる。これは図4から分かるように、複数
の泳動路全体に対してほぼ中央の蛍光発光点220から
発する蛍光は、集光レンズ114でコリメートされた
後、分光フィルタ115a〜115d及び像分割プリズ
ム116の面に対してほぼ垂直に入射するのに対し、端
にある蛍光発光点230から発する蛍光は分光フィルタ
115a〜d及び像分割プリズム116の面に対して斜
めに入射する。すなわち、蛍光発光点の位置が異なるこ
とにより蛍光の結像系に対する入射角が異なる。このた
め、それぞれの蛍光発光点から発生される蛍光は集光範
囲、透過波長範囲、透過率等においてそれぞれ異なる。
したがって、演算係数行列(M)の各要素(演算係数)
である蛍光解析パラメ−タは泳動路毎(キャピラリ−
毎)に異なる値をもつことになる。つまり、泳動路毎に
最適化された演算係数行列を使って演算を行う必要があ
る。泳動路毎のその最適値は、泳動路毎に4種の蛍光標
識体を個別に順番に泳動させ、上記装置で蛍光測定する
ことで算定することができる。図6は実際に求めた演算
係数行列の、泳動路位置に対する各要素(演算係数)た
る蛍光解析パラメ−タの最適値の一例を示す。図6の例
は別の種類のターミーネータ標識試薬を用いた場合の例
である。単一の行列で演算するのに比べ、最適値を泳動
路毎に細かく設定することができる。
度を示す4x1行列(各要素はy1(t), y2(t),
y3(t), y4(t)である) (x(t)):測定された、時間の関数としての蛍光強
度を示す4x1行列(各要素はx1(t), x2(t),
x3(t), x4(t)である) (M):補正用の4x4行列(演算係数行列) (各要素はMab(a=1,2,3,4;b=1,2,3,4)である) この行列(M)は、泳動路によってその各要素の値(演
算係数)が異なる。これは図4から分かるように、複数
の泳動路全体に対してほぼ中央の蛍光発光点220から
発する蛍光は、集光レンズ114でコリメートされた
後、分光フィルタ115a〜115d及び像分割プリズ
ム116の面に対してほぼ垂直に入射するのに対し、端
にある蛍光発光点230から発する蛍光は分光フィルタ
115a〜d及び像分割プリズム116の面に対して斜
めに入射する。すなわち、蛍光発光点の位置が異なるこ
とにより蛍光の結像系に対する入射角が異なる。このた
め、それぞれの蛍光発光点から発生される蛍光は集光範
囲、透過波長範囲、透過率等においてそれぞれ異なる。
したがって、演算係数行列(M)の各要素(演算係数)
である蛍光解析パラメ−タは泳動路毎(キャピラリ−
毎)に異なる値をもつことになる。つまり、泳動路毎に
最適化された演算係数行列を使って演算を行う必要があ
る。泳動路毎のその最適値は、泳動路毎に4種の蛍光標
識体を個別に順番に泳動させ、上記装置で蛍光測定する
ことで算定することができる。図6は実際に求めた演算
係数行列の、泳動路位置に対する各要素(演算係数)た
る蛍光解析パラメ−タの最適値の一例を示す。図6の例
は別の種類のターミーネータ標識試薬を用いた場合の例
である。単一の行列で演算するのに比べ、最適値を泳動
路毎に細かく設定することができる。
【0034】以上により、泳動路毎に最適化された蛍光
解析パラメ−タである演算係数にもとづいて蛍光強度
(y(t))が演算により求められるため、A、C、
G、T断片の泳動スペクトルがより正確に算定され、精
度の高い塩基配列の決定が可能になる。
解析パラメ−タである演算係数にもとづいて蛍光強度
(y(t))が演算により求められるため、A、C、
G、T断片の泳動スペクトルがより正確に算定され、精
度の高い塩基配列の決定が可能になる。
【0035】異なる発光点からの蛍光をレ−ザ光路に沿
って結像させ、各発光点から異なる波長の光をレ−ザ光
路に対して直角な方向に結像させるのに、前述したフィ
ルター&プリズムを用いる分光方式の代わりにたとえば
回折格子を使った分光方式を用いてもよい。
って結像させ、各発光点から異なる波長の光をレ−ザ光
路に対して直角な方向に結像させるのに、前述したフィ
ルター&プリズムを用いる分光方式の代わりにたとえば
回折格子を使った分光方式を用いてもよい。
【0036】また、実施例ではシースフローセル内で計
測を実行する方式について説明したが、キャピラリーの
一部の被覆を除去しこの部分にレーザ光を照射し、その
部分での蛍光を測定するような場合でも同様に実施可能
である。
測を実行する方式について説明したが、キャピラリーの
一部の被覆を除去しこの部分にレーザ光を照射し、その
部分での蛍光を測定するような場合でも同様に実施可能
である。
【0037】前述したように、キャピラリ−アレイ(泳
動路アレイ)の試料注入側端と検出側端とではキャピラ
リ−間隔が異なることから泳動路長すなわちキャピラリ
−長がそれぞれ異なることとなり、そのため泳動路内の
電界したがって試料の泳動速度が各泳動路(キャピラリ
−)毎に異なり、キャピラリ−毎に、同一塩基長の試料
断片が検出される時間に差が生じてしまう。本発明によ
ればこの補正が可能で、その一実施例を次に説明する。
動路アレイ)の試料注入側端と検出側端とではキャピラ
リ−間隔が異なることから泳動路長すなわちキャピラリ
−長がそれぞれ異なることとなり、そのため泳動路内の
電界したがって試料の泳動速度が各泳動路(キャピラリ
−)毎に異なり、キャピラリ−毎に、同一塩基長の試料
断片が検出される時間に差が生じてしまう。本発明によ
ればこの補正が可能で、その一実施例を次に説明する。
【0038】あるDNA断片のキャピラリ−内での泳動
速度vは近似的にキャピラリ−(泳動路)内の電界強度
Eに比例する。また、電界強度Eは該電界を生成するた
めにキャピラリ−の両端に印加される電圧Vに比例し、
キャピラリ−長L(実施例の場合は試料注入端から検出
位置までの距離に一致)に逆比例するから、結局、DN
A断片の検出時間tはキャピラリ−長Lの2乗と電圧V
の逆数とにそれぞれ比例することになる。したがって、
中央部のキャピラリ−の長さをLc、それ以外のキャピ
ラリ−の長さをLxとし、更に、同じDNA断片につい
ての、中央部のキャピラリ−での検出時間をtc、それ
以外のキャピラリ−での検出時間をtxとすると、tx
はtcと(Lx/Lc)2の積に等しい。すなわち、t
xはtcの(Lx/Lc)2倍となる。そこで、測定に
より得られたtxを(Lc/Lx)2倍すると、その結
果はtcと等しくなる。これは、(Lc/Lx)2tx
=tcを意味し、したがって長さの異なるキャピラリ−
内(泳動路内)で泳動した同じ長さのDNA断片を同時
刻に表示できることになる。
速度vは近似的にキャピラリ−(泳動路)内の電界強度
Eに比例する。また、電界強度Eは該電界を生成するた
めにキャピラリ−の両端に印加される電圧Vに比例し、
キャピラリ−長L(実施例の場合は試料注入端から検出
位置までの距離に一致)に逆比例するから、結局、DN
A断片の検出時間tはキャピラリ−長Lの2乗と電圧V
の逆数とにそれぞれ比例することになる。したがって、
中央部のキャピラリ−の長さをLc、それ以外のキャピ
ラリ−の長さをLxとし、更に、同じDNA断片につい
ての、中央部のキャピラリ−での検出時間をtc、それ
以外のキャピラリ−での検出時間をtxとすると、tx
はtcと(Lx/Lc)2の積に等しい。すなわち、t
xはtcの(Lx/Lc)2倍となる。そこで、測定に
より得られたtxを(Lc/Lx)2倍すると、その結
果はtcと等しくなる。これは、(Lc/Lx)2tx
=tcを意味し、したがって長さの異なるキャピラリ−
内(泳動路内)で泳動した同じ長さのDNA断片を同時
刻に表示できることになる。
【0039】図7は同じ測定試料についての、上記時間
補正なしの試料信号パタ−ン及び時間補正ありの信号パ
タ−ンの、デ−タ処理ユニット119に表示される表示
例を示す。図7(A)及び図7(B)は試料がpGEM
(表示はG断片の表示)であり、中心部のキャピラリ−
長が約20cmである場合の例を示す。縦軸は時間、横
軸はキャピラリ−の位置を示す。図7(A)が時間補正
がなされていないデ−タ、図7(B)が時間補正がなさ
れた、本発明の実施例にもとづくデ−タを示す。このよ
うに時間補正をすることにより、試料毎の比較が容易で
かつ精度の高い塩基配列の解析が可能となる。
補正なしの試料信号パタ−ン及び時間補正ありの信号パ
タ−ンの、デ−タ処理ユニット119に表示される表示
例を示す。図7(A)及び図7(B)は試料がpGEM
(表示はG断片の表示)であり、中心部のキャピラリ−
長が約20cmである場合の例を示す。縦軸は時間、横
軸はキャピラリ−の位置を示す。図7(A)が時間補正
がなされていないデ−タ、図7(B)が時間補正がなさ
れた、本発明の実施例にもとづくデ−タを示す。このよ
うに時間補正をすることにより、試料毎の比較が容易で
かつ精度の高い塩基配列の解析が可能となる。
【0040】今までの実施例はキャピラリ−に印加され
る電圧Vを一定にした場合のものであるが、各キャピラ
リ−の電界強度Eしたがって泳動速度vを実質的に一定
にするように印加電圧Vをキャピラリ−毎に異ならせる
ことによっても、同一の試料断片が検出される時間の、
キャピラリ−毎(泳動路)の差を補正することができ
る。
る電圧Vを一定にした場合のものであるが、各キャピラ
リ−の電界強度Eしたがって泳動速度vを実質的に一定
にするように印加電圧Vをキャピラリ−毎に異ならせる
ことによっても、同一の試料断片が検出される時間の、
キャピラリ−毎(泳動路)の差を補正することができ
る。
【0041】図8は本発明にもとづくもう一つの実施例
の電気泳動装置のキャピラリ−電圧印加部を示す。他の
部分及びその機能等は図1〜6と実質的に同じである。
この実施例は、各キャピラリ−の電界強度Eしたがって
泳動速度vを実質的に一定にするように、電界強度Eを
生成するための印加電圧Vをキャピラリ−毎(泳動路
毎)に異ならせ、それによって、同一の試料断片が検出
される時間の、キャピラリ−毎の差を補正するようにし
たものである。
の電気泳動装置のキャピラリ−電圧印加部を示す。他の
部分及びその機能等は図1〜6と実質的に同じである。
この実施例は、各キャピラリ−の電界強度Eしたがって
泳動速度vを実質的に一定にするように、電界強度Eを
生成するための印加電圧Vをキャピラリ−毎(泳動路
毎)に異ならせ、それによって、同一の試料断片が検出
される時間の、キャピラリ−毎の差を補正するようにし
たものである。
【0042】同図において、緩衝液が入る電極槽101
がキャピラリ−毎の小電極槽1011に分割され、各小
電極槽に緩衝液が入れられるとともに、電極(白金電
極)1012が設けられる。試料容器100の各ウエル
にも同様に独立した電極(白金電極)が設けられる(図
示省略)。それぞれの小電極槽1011の電極及び対応
するウエルの電極はそれぞれ対応する電極端子1013
に接続され、それらの電極端子は対応する独立の高圧電
源1014にそれぞれスイッチ1015を介して接続さ
れる。なお、電極1012は試料容器100にも使える
用に構成するのが望ましい。
がキャピラリ−毎の小電極槽1011に分割され、各小
電極槽に緩衝液が入れられるとともに、電極(白金電
極)1012が設けられる。試料容器100の各ウエル
にも同様に独立した電極(白金電極)が設けられる(図
示省略)。それぞれの小電極槽1011の電極及び対応
するウエルの電極はそれぞれ対応する電極端子1013
に接続され、それらの電極端子は対応する独立の高圧電
源1014にそれぞれスイッチ1015を介して接続さ
れる。なお、電極1012は試料容器100にも使える
用に構成するのが望ましい。
【0043】このような構成により各キャピラリ−(泳
動路)にはその長さに応じた電圧を独立に印加すること
ができる。中央のキャピラリ−に印加される電圧をV
c、それ以外のキャピラリ−に印加される電圧をVxと
すると、E=一定(したがってv=一定)の条件を満た
すには、各キャピラリ−の長さに応じて、Vxを、Vx
=(Lx/Lc)Vcを実質的に満たすように設定すれ
ばよい。具体的には、たとえば電界強度Eを100V/
cm一定に設定するためには、約20cm長の中央のキ
ャピラリ−に2000Vを印加するとすれば、約22c
m長になる端部のキャピラリ−には2200Vの電圧を
印加するように高圧電源の設定をすればよい。
動路)にはその長さに応じた電圧を独立に印加すること
ができる。中央のキャピラリ−に印加される電圧をV
c、それ以外のキャピラリ−に印加される電圧をVxと
すると、E=一定(したがってv=一定)の条件を満た
すには、各キャピラリ−の長さに応じて、Vxを、Vx
=(Lx/Lc)Vcを実質的に満たすように設定すれ
ばよい。具体的には、たとえば電界強度Eを100V/
cm一定に設定するためには、約20cm長の中央のキ
ャピラリ−に2000Vを印加するとすれば、約22c
m長になる端部のキャピラリ−には2200Vの電圧を
印加するように高圧電源の設定をすればよい。
【0044】このようにすることにより、キャピラリ−
間(泳動路間)の泳動時間の違いの補正が正確になり、
試料毎の測定結果の比較が容易になる。また泳動速度や
ピーク間隔等を直接比較することができ、試料の異常、
ゲルを含めた泳動の異常などの判断が容易になる。
間(泳動路間)の泳動時間の違いの補正が正確になり、
試料毎の測定結果の比較が容易になる。また泳動速度や
ピーク間隔等を直接比較することができ、試料の異常、
ゲルを含めた泳動の異常などの判断が容易になる。
【0045】図9は本発明にもとづく別のもう一つの実
施例の電気泳動装置のキャピラリ−電圧印加部を概念的
に示すものである。この実施例は48本のキャピラリ−
を長さの近い複数の群に分け、その群単位でキャピラリ
−に異なる電圧を印加して電界の強度をほぼ一定になる
ようにしたものである。図示していない部分は既述の実
施例と同じとみてよい。図において、1013aは9個
の電極端子群を示し、これらの電極端子群は対応する9
個のキャピラリ−群(泳動路群)にそれぞれ異なった電
圧を与えるようにスイッチ1015aを介して対応する
高圧電源1014aにそれぞれ接続される。キャピラリ
−群は図の左側から順にキャピラリ−番号(泳動路番
号)1〜3、4〜6、7〜10、11〜14、15〜3
4、35〜38、39〜42、43〜45、46〜48
で示される9個のキャピラリ−群からなり、これらのキ
ャピラリ−群の各々は互いに長さの近いキャピラリ−
(泳動路)を含む。中央部のキャピラリ−群の平均キャ
ピラリ−長が最も短く、中央部のキャピラリ−群から両
端部のキャピラリ−群に向かうにしたがって平均キャピ
ラリ−長が順次長くなり、したがって両端部のキャピラ
リ−群の平均キャピラリ−長が最も長い。
施例の電気泳動装置のキャピラリ−電圧印加部を概念的
に示すものである。この実施例は48本のキャピラリ−
を長さの近い複数の群に分け、その群単位でキャピラリ
−に異なる電圧を印加して電界の強度をほぼ一定になる
ようにしたものである。図示していない部分は既述の実
施例と同じとみてよい。図において、1013aは9個
の電極端子群を示し、これらの電極端子群は対応する9
個のキャピラリ−群(泳動路群)にそれぞれ異なった電
圧を与えるようにスイッチ1015aを介して対応する
高圧電源1014aにそれぞれ接続される。キャピラリ
−群は図の左側から順にキャピラリ−番号(泳動路番
号)1〜3、4〜6、7〜10、11〜14、15〜3
4、35〜38、39〜42、43〜45、46〜48
で示される9個のキャピラリ−群からなり、これらのキ
ャピラリ−群の各々は互いに長さの近いキャピラリ−
(泳動路)を含む。中央部のキャピラリ−群の平均キャ
ピラリ−長が最も短く、中央部のキャピラリ−群から両
端部のキャピラリ−群に向かうにしたがって平均キャピ
ラリ−長が順次長くなり、したがって両端部のキャピラ
リ−群の平均キャピラリ−長が最も長い。
【0046】48本のキャピラリ−に高圧電源1014
aからキャピラリ−群単位(泳動路群単位)でたとえば
次の表に示す別々の電圧を与えれば、48本のキャピラ
リ−の電界強度をほぼ100V/cmにすることができ
る。
aからキャピラリ−群単位(泳動路群単位)でたとえば
次の表に示す別々の電圧を与えれば、48本のキャピラ
リ−の電界強度をほぼ100V/cmにすることができ
る。
【0047】 キャピラリ−群 印加電圧 (平均キャピラリ−長) (キャピラリ−番号で示す) 1〜3、46〜48 2190V 21.9cm 4〜6、43〜45 2140V 21.4cm 7〜10、39〜42 2100V 21.0cm 11〜14、35〜38 2060V 20.6cm 15〜34 2010V 20.1cm 図9の実施例は図8の実施例に比べて高圧電源の数を減
らすことができるというメリットを有する。
らすことができるというメリットを有する。
【0048】図10は本発明にもとづく更に別の実施例
の電気泳動装置のキャピラリ−電圧印加部を概念的に示
すものである。図示しない部分は既述の実施例と同じと
みてよい。ゲル等を充填したキャピラリ−(泳動路)の
電気抵抗は定常状態では500MΩ〜1000MΩであ
る(成分によって異なる)。そこで、図10の実施例で
は、電極端子1013はそれぞれ外部抵抗1016を介
して高圧電源1014bに接続され、それぞれの外部抵
抗の抵抗値は、該抵抗値と該抵抗値のそれぞれ対応する
キャピラリ−(泳動路)の抵抗値との和が実質的に同じ
になるように設定される。これによって、各キャピラリ
−の電界強度が実質的に均一となるので、キャピラリ−
毎(泳動路毎)の泳動時間差がこの構成によってより少
なくなり、補正が容易となる。
の電気泳動装置のキャピラリ−電圧印加部を概念的に示
すものである。図示しない部分は既述の実施例と同じと
みてよい。ゲル等を充填したキャピラリ−(泳動路)の
電気抵抗は定常状態では500MΩ〜1000MΩであ
る(成分によって異なる)。そこで、図10の実施例で
は、電極端子1013はそれぞれ外部抵抗1016を介
して高圧電源1014bに接続され、それぞれの外部抵
抗の抵抗値は、該抵抗値と該抵抗値のそれぞれ対応する
キャピラリ−(泳動路)の抵抗値との和が実質的に同じ
になるように設定される。これによって、各キャピラリ
−の電界強度が実質的に均一となるので、キャピラリ−
毎(泳動路毎)の泳動時間差がこの構成によってより少
なくなり、補正が容易となる。
【0049】なお、図8〜10を通じて高圧電源101
4、1014a、1014b及び抵抗1016は可変形
であることが望ましい。
4、1014a、1014b及び抵抗1016は可変形
であることが望ましい。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、正確な泳動スペクトル
を得るのに適した電気泳動装置が提供される。本発明に
よればまた、複数の泳動路の長さが異なっても、それら
の泳動路で泳動する試料の測定結果の比較を容易にする
のに適した電気泳動装置が提供される。
を得るのに適した電気泳動装置が提供される。本発明に
よればまた、複数の泳動路の長さが異なっても、それら
の泳動路で泳動する試料の測定結果の比較を容易にする
のに適した電気泳動装置が提供される。
【図1】本発明にもとづく一実施例を示す電気泳動装置
のキャピラリーアレイ及び蛍光測定部となるシースフロ
ーセル部の構成配置図。
のキャピラリーアレイ及び蛍光測定部となるシースフロ
ーセル部の構成配置図。
【図2】本発明にもとづく一実施例を示す電気泳動装置
の全体構成を示す立体図。
の全体構成を示す立体図。
【図3】図2のA方向視図。
【図4】図2のB方向視図。
【図5】図2の分光フイルタの透過特性と蛍光標識プラ
イマ−の蛍光特性との関係を示す図。
イマ−の蛍光特性との関係を示す図。
【図6】蛍光強度を演算するときに用いられる、演算係
数行列の各要素(演算係数=蛍光解析パラメ−タ)の最
適値の一例を示す図。
数行列の各要素(演算係数=蛍光解析パラメ−タ)の最
適値の一例を示す図。
【図7】同じ測定試料についての、時間補正なしの試料
信号パタ−ン及び時間補正ありの信号パタ−ンの表示例
を示す図。
信号パタ−ン及び時間補正ありの信号パタ−ンの表示例
を示す図。
【図8】本発明にもとづくもう一つの実施例を示す電気
泳動装置のキャピラリ−電圧印加部の概念図。
泳動装置のキャピラリ−電圧印加部の概念図。
【図9】本発明にもとづく別のもう一つの実施例を示す
電気泳動装置のキャピラリ−電圧印加部の概念図。
電気泳動装置のキャピラリ−電圧印加部の概念図。
【図10】本発明にもとづく更に別の実施例を示す電気
泳動装置のキャピラリ−電圧印加部の概念図。
泳動装置のキャピラリ−電圧印加部の概念図。
83…フロ−セル、90…キャピラリー、90a、90
b…キャピラリ−端、100…試料容器、101…電極
槽、102…洗浄液槽、103…移動台、108…アル
ゴンレーザ装置、114…集光レンズ、115a〜d…
分光フィルタ、116…像分割プリズム、117…結像
レンズ、118…2次元検出器、119…データ処理ユ
ニット、220、230…蛍光発光点、221a〜d、
231a〜d…結像、1011…小電極槽、1012…
電極、1013…電極端子、1014、1014a、1
014b…高圧電源、1015、1015a…スイッ
チ、1016…抵抗。
b…キャピラリ−端、100…試料容器、101…電極
槽、102…洗浄液槽、103…移動台、108…アル
ゴンレーザ装置、114…集光レンズ、115a〜d…
分光フィルタ、116…像分割プリズム、117…結像
レンズ、118…2次元検出器、119…データ処理ユ
ニット、220、230…蛍光発光点、221a〜d、
231a〜d…結像、1011…小電極槽、1012…
電極、1013…電極端子、1014、1014a、1
014b…高圧電源、1015、1015a…スイッ
チ、1016…抵抗。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 一成 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 渡辺 進 茨城県ひたちなか市大字市毛1040番地 株 式会社日立サイエンスシステムズ内 (72)発明者 釜堀 政男 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 平岡 進 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 2G043 AA03 BA16 CA03 DA02 EA01 EA19 FA01 FA06 GA04 GB01 GB03 HA01 HA02 HA15 JA03 KA05 KA09 LA03 NA01
Claims (7)
- 【請求項1】蛍光体が標識された試料が泳動する複数の
泳動路と、前記蛍光体から蛍光を発生させるように前記
泳動路に光を照射する手段と、前記発生した蛍光の複数
の波長成分をそれぞれ検出する手段と、その検出結果を
解析し表示する手段とを含み、該解析表示手段は前記検
出結果を前記泳動路毎に異なるパラメ−タで解析し表示
することを特徴とする電気泳動装置。 - 【請求項2】蛍光体が標識された試料が泳動する複数の
泳動路と、前記蛍光体から蛍光を発生させるように前記
泳動路にレ−ザ光を照射する手段と、前記発生した蛍光
の複数の波長成分をそれぞれ検出する手段と、その検出
された蛍光の複数の波長成分の強度を解析し表示する手
段とを含み、該解析表示手段は前記蛍光の複数の波長成
分の強度を前記泳動路毎に異なる蛍光解析パラメ−タで
補正することを特徴とする電気泳動装置。 - 【請求項3】蛍光体が標識された試料が泳動する複数の
泳動路と、前記蛍光体から蛍光を発生させるように前記
泳動路にレ−ザ光を照射する手段と、前記発生した蛍光
の複数の波長成分をそれぞれ検出する手段と、その検出
された蛍光の複数の波長成分の強度を解析し表示する手
段とを含み、該解析表示手段は前記複数の泳動路の長さ
の相違にもとづく前記試料の泳動時間差を補正して表示
することを特徴とする電気泳動装置。 - 【請求項4】蛍光体が標識された試料が泳動する複数の
泳動路と、該複数の泳動路に前記試料を泳動させる電界
を形成する手段と、前記蛍光体から蛍光を発生させるよ
うに前記泳動路にレ−ザ光を照射する手段と、前記発生
した蛍光の複数の波長成分をそれぞれ検出する手段とを
含み、前記電界形成手段は前記電界を形成するための電
圧であってかつ前記複数の泳動路毎に独立した電圧を発
生させる手段を含む電気泳動装置。 - 【請求項5】請求項4において、前記電圧は前記複数の
泳動路の長さに応じて異なることを特徴とする電気泳動
装置。 - 【請求項6】蛍光体が標識された試料が泳動する複数の
泳動路と、該複数の泳動路に前記試料を泳動させる電界
を形成する手段と、前記蛍光体から蛍光を発生させるよ
うに前記泳動路にレ−ザ光を照射する手段と、前記発生
した蛍光の複数の波長成分をそれぞれ検出する手段とを
含み、前記電界形成手段は前記電界を形成するための電
圧であってかつ前記複数の泳動路がその長さに応じて分
けられた泳動路群毎に独立した電圧を発生させる手段を
含む電気泳動装置。 - 【請求項7】蛍光体が標識された試料が泳動する複数の
泳動路と、該複数の泳動路に前記試料を泳動させる電界
を形成するように前記複数の泳動路にそれぞれ外部抵抗
を介して電圧を印加する手段と、前記蛍光体から蛍光を
発生させるように前記泳動路にレ−ザ光を照射する手段
と、前記発生した蛍光の複数の波長成分をそれぞれ検出
する手段とを含み、前記それぞれの外部抵抗の抵抗値は
該外部抵抗値と該外部抵抗値にそれぞれ対応する前記泳
動路の内部抵抗値との和がそれぞれ実質的に同じになる
ように設定されていることを特徴とする電気泳動装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11058873A JP2000258392A (ja) | 1999-03-05 | 1999-03-05 | 電気泳動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11058873A JP2000258392A (ja) | 1999-03-05 | 1999-03-05 | 電気泳動装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000258392A true JP2000258392A (ja) | 2000-09-22 |
Family
ID=13096885
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11058873A Pending JP2000258392A (ja) | 1999-03-05 | 1999-03-05 | 電気泳動装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000258392A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005351690A (ja) * | 2004-06-09 | 2005-12-22 | Hitachi Sci Syst Ltd | マルチレーン電気泳動分析方法、それに用いる電気泳動分析装置、マルチレーン電気泳動分析プログラム、及び媒体 |
| US7381315B2 (en) | 2001-08-24 | 2008-06-03 | Applera Corporation | Multi-channel analyte-separation device employing side-entry excitation |
| US8697004B2 (en) | 2001-08-24 | 2014-04-15 | Applied Biosystems, Llc | Sequencing system with memory |
| CN108593748A (zh) * | 2018-01-26 | 2018-09-28 | 南京溯远基因科技有限公司 | 毛细管及dna测序仪 |
| CN112513618A (zh) * | 2018-08-02 | 2021-03-16 | 株式会社日立高新技术 | 生物聚合物分析方法及生物聚合物分析装置 |
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| CN113939733A (zh) * | 2019-06-06 | 2022-01-14 | 株式会社日立高新技术 | 多毛细管电泳装置、及样品分析方法 |
| CN115380208A (zh) * | 2020-05-12 | 2022-11-22 | 株式会社日立高新技术 | 电泳装置以及分析方法 |
| WO2025099789A1 (ja) * | 2023-11-06 | 2025-05-15 | 株式会社日立ハイテク | キャピラリアレイ、電気泳動装置 |
-
1999
- 1999-03-05 JP JP11058873A patent/JP2000258392A/ja active Pending
Cited By (12)
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| CN108593748A (zh) * | 2018-01-26 | 2018-09-28 | 南京溯远基因科技有限公司 | 毛细管及dna测序仪 |
| CN108593748B (zh) * | 2018-01-26 | 2024-04-30 | 南京溯远基因科技有限公司 | 毛细管及dna测序仪 |
| CN112513618A (zh) * | 2018-08-02 | 2021-03-16 | 株式会社日立高新技术 | 生物聚合物分析方法及生物聚合物分析装置 |
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| CN113939733B (zh) * | 2019-06-06 | 2024-05-14 | 株式会社日立高新技术 | 多毛细管电泳装置、及样品分析方法 |
| CN115380208A (zh) * | 2020-05-12 | 2022-11-22 | 株式会社日立高新技术 | 电泳装置以及分析方法 |
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| WO2025099789A1 (ja) * | 2023-11-06 | 2025-05-15 | 株式会社日立ハイテク | キャピラリアレイ、電気泳動装置 |
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