JP2000260384A - 質量分析装置 - Google Patents

質量分析装置

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JP2000260384A
JP2000260384A JP11066022A JP6602299A JP2000260384A JP 2000260384 A JP2000260384 A JP 2000260384A JP 11066022 A JP11066022 A JP 11066022A JP 6602299 A JP6602299 A JP 6602299A JP 2000260384 A JP2000260384 A JP 2000260384A
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J49/00Particle spectrometers or separator tubes
    • H01J49/02Details
    • H01J49/04Arrangements for introducing or extracting samples to be analysed, e.g. vacuum locks; Arrangements for external adjustment of electron- or ion-optical components

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Abstract

(57)【要約】 【課題】イオンの極性や、質量数,エネルギーによら
ず、高感度かつ高効率に検出する質量分析装置を提供す
る。 【解決手段】変換電極6に入射するイオンビームの入射
方向と、二次電子出射口63の中心64とシンチレータ
71の中心73とを結ぶ線75とが、鋭角をなすよう
に、イオンビーム輸送部5,変換電極6および二次電子
検出系7は設置されている。すなわち、イオン輸送部5
の端部52と二次電子出射口63の中心軸64との間に
シンチレータ71の中心軸74がある。二次電子出射口
63はイオン輸送部5とシンチレータ71の間の電界か
ら離れているので、二次電子が偏向されることなくシン
チレータ71まで到達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料をイオン化し
て質量を分析する質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平10−116583号公報は、質量分離さ
れたイオンを、変換ダイノードに入射して二次電子に変
換し、放出された二次電子を検出する質量分析装置を記
載する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】イオンビームを二次電
子に変換する変換電極を小型化するにあたり、以下のよ
うな問題がある。(1)変換電極のイオンビームが入射
する入射口付近に、変換電極の外部にできる電界が回り
込む浸透電界が発生し、二次電子が影響を受けて、入射
口から二次電子が漏出する。(2)変換電極系から二次
電子が出射する出射口付近で、出射した二次電子が受け
る電界の向きは、変換電極にイオンビームが衝突する位
置によって大きく異なる為、出射口から二次電子が発散
し、検出効率が低下する。(3)変換電極で発生した二
次電子が、シンチレータなどの電子検出器に達成するま
での間に偏向力を受け、ビームの収束性が悪くなり、検
出効率が低下する。(4)正イオンと負イオンの両方を
分析できる装置の場合、イオンの極性に応じて変換電極
に印加する電圧の極性が変わるため、変換電極入射前の
空間に発生する電界の傾斜が逆になり、電圧の極性によ
ってイオンの変換電極への入射効率が変化する。
【0004】本発明の目的は、質量分析後のイオンを電
子に変換して、イオンの極性や、質量数,エネルギーに
よらず、高感度かつ高効率に検出する質量分析装置を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の特徴は、イオンビーム輸送手段から変換電極に入射
するイオンビームの入射方向と、二次電子検出手段の二
次電子入射口の中心と変換電極の二次電子出射口の中心
とを結ぶ線とが、鋭角をなすように、イオンビーム輸送
手段,変換電極および二次電子検出手段が配置されたこ
とにある。
【0006】この特徴によれば、二次電子出射口は、イ
オンビーム輸送手段と二次電子検出手段の間の電界から
離れているので、二次電子が偏向されることなく二次電
子検出手段まで到達する。したがって、変換電極で発生
した二次電子が効率良く二次電子検出手段に到達するの
で、高効率かつ高感度に質量分析を行うことができる。
【0007】本発明の他の特徴は、変換電極のイオンビ
ーム入射口が、イオンビームの上流側に向かって延長さ
れたことにある。この特徴によれば、外部の電界がイオ
ンビーム入射口から変換電極の内側に回り込む浸透電界
を低減でき、浸透電界がイオンビームに影響するのを抑
制できるので、変換電極で発生した二次電子が、浸透電
界によってイオンビーム入射口から漏出するのを低減で
きる。したがって、変換電極で発生した二次電子を効率
良く二次電子検出手段に供給でき、高効率かつ高感度に
質量分析を行うことができる。
【0008】また、変換電極のイオンビーム入射口に網
状電極を設けても、変換電極の内側に回り込む浸透電界
を低減でき、変換電極で発生した二次電子が、浸透電界
によってイオンビーム入射口から漏出するのを低減でき
るので、高効率かつ高感度に質量分析を行うことができ
る。
【0009】本発明の他の特徴は、イオンビーム輸送手
段のイオンビーム出射口の外周に、変換電極のイオンビ
ーム入射口面と平行な壁電極を設けたことにある。この
特徴によれば、イオンビーム輸送手段と変換電極の間の
電界の向きが、変換電極への印加電圧の極性によらず、
イオンビーム入射口に対してほぼ垂直になるので、イオ
ンの極性によらずに、イオンビームは収束性がより向上
して、効率的に変換電極に入射する。したがって、効率
よく質量分析することができる。
【0010】また、イオンビーム偏向手段でイオンビー
ムを偏向してから、イオンビームをイオンビーム輸送手
段に入射させることにより、イオンビームに含まれる不
要な中性分子を除去できるので、中性分子によるノイズ
の発生を抑制でき、S/N比が向上する。したがって、
精度良く質量分析することができる。
【0011】その他、変換電極の形状,変換電極と二次
電子検出手段との相対的位置関係を最適化することによ
って、イオンの極性,エネルギーや質量数によらず、高
感度検出が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】(実施例1)本発明の第1の実施
例である質量分析装置について説明する。図2は、本実
施例の質量分析装置全体の概略図である。試料は、ガス
クロマトグラフ(GC)や液体クロマトグラフ(LC)
等の前処理系1を経て成分分離後、イオン化部2でイオ
ン化され、質量分析系3で質量分析される。質量分析さ
れたイオンビームは、偏向電極系4に偏向され、イオン
輸送部5を通って、変換電極6のイオンビーム入射口6
1から変換電極6内に入射する。イオンビームが、変換
電極衝突面62に衝突すると、二次電子が発生する。発
生した二次電子は、二次電子出射口63から出射し、電
子検出部7に入射してシンチレータ71などによって検
出される。シンチレータ71での発光を光電子増倍管7
2等で電気信号に変換した後、データ処理部8で処理さ
れる。ただし、電子検出部7としてマルチプライヤー
等、その他の電子検出器で二次電子を検出しても良い。
質量分析系3や偏向電極系4や変換電極系5への印加電
圧は、それぞれの電源9〜11から供給される。この一
連の質量分析過程から試料イオンの作成,試料イオンの
質量分析,質量分析系3や偏向電極系4や変換電極6へ
の電圧供給,二次電子検出,データ処理の全体を制御部
12で制御している。
【0013】本実施例では、図1に示すように、イオン
トラップ型の質量分析系3から引き出されたイオンビー
ムは、偏向電極系4の網状電極41を用いて、イオンビ
ームを偏向している。イオントラップ型の質量分析系3
で分析されたイオンは、エネルギー幅を持ち(例えば、
分析イオンのマスレンジが10〜2000amu の場合、
エネルギー幅が約500eV)、そのエネルギー幅はイ
オンの質量数にほぼ比例する。網状電極41は、エネル
ギー分散のあるビームを収束良く偏向するのに適してい
る。偏向電極系4で偏向されたイオンビームは、偏向電
極系4と同様に網状電極41を用いたイオン輸送部5に
より、変換電極6まで輸送される。変換電極6は、突起
状のイオンビーム入射口61を持つ。イオンビーム入射
口61は、変換電極6の外部の電界がイオンビーム入射
口61から変換電極6の内部に回り込む浸透電界を減ら
し、浸透電界がイオンビームに影響するのを抑制する。
そして、変換電極6の内部で発生した二次電子が、浸透
電界によってイオンビーム入射口61から漏出するのを
低減できる。
【0014】変換電極6の二次電子出射口63は、シン
チレータ71に対向して開口しており、イオンビーム輸
送部5から変換電極6に入射するイオンビームの入射方
向と、二次電子出射口63の中心64とシンチレータ7
1の中心73とを結ぶ線75とが、鋭角をなすように、
イオンビーム輸送部5,変換電極6および二次電子検出
系7は設置されている。すなわち、シンチレータ71の
中心軸74と二次電子出射口63の中心軸64は一致し
ていなく、イオン輸送部5の端部52と二次電子出射口
63の中心軸64との間にシンチレータ71の中心軸7
4がある。
【0015】本実施例の質量分析装置では、イオン輸送
部5とイオンビーム入射口61の間の電界と、二次電子
出射口63とシンチレータ71の間の電界とでは、向き
が90度異なり、イオン輸送部5とシンチレータ71の
間の電界の向きも、二次電子出射口63とシンチレータ
71の間の電界とは異なる。従来は、二次電子出射口6
3からイオン輸送部5寄りに放出された二次電子は、イ
オン輸送部5とシンチレータ71の間の電界の影響を受
けて偏向され、シンチレータ71に入射しないことがあ
った。しかし、本実施例では、二次電子出射口63はイ
オン輸送部5とシンチレータ71の間の電界から離れて
いるので、二次電子が偏向されることなくシンチレータ
71まで到達する。したがって、二次電子の検出効率が
向上する。
【0016】図3に、本実施例の質量分析装置におけ
る、質量分析系3からシンチレータ71までのイオン軌
道の数値解析結果を示す。ただし、イオンは正イオンの
みを考慮した。偏向電極系4の網状電極41及びイオン
輸送部5の網状電極51はどちらも引き出し電極31と
同じ電圧(−300V)に設定し、変換電極6への印加
電圧が−2.5kV および−20kVの場合の結果を示
す。
【0017】図3に示すように、変換電極6に−2.5
kV を印加した場合、および−20kVを印加した場
合のどちらの場合でも、質量分析系3から引き出された
イオンビームが、変換電極6に入射し、変換電極衝突面
62で発生した二次電子のビームの収束性が高まり、二
次電子が効率よくシンチレータ71に到達している。
【0018】本実施例の質量分析装置によれば、変換電
極6に高電圧を印加しても、高効率に一次イオンビーム
を変換電極6に入射でき、変換電極6で発生した二次電
子が効率良くシンチレータ71に到達するので、高質量
数イオンに対しても、高効率かつ高感度に質量分析を行
うことができる。
【0019】また、質量分析系3から引き出されたイオ
ンビームが偏向電極系4を経て検出されるため、ガスク
ロマトグラフや液体クロマトグラフ等の前処理系1で発
生する不要な中性分子を除去でき、中性分子によるノイ
ズの発生を抑制でき、S/N比が向上する。
【0020】また、質量分析系3から引き出されたイオ
ンビームは、偏向電極系4で偏向されてから変換電極6
に入射されるから、質量分析系3のビーム引き出し軸と
変換電極6のイオンビーム入射口61とは重ならない。
したがって、イオン化部2で電子銃を用いて試料をイオ
ン化する場合、電子銃のフィラメントからの光が直接に
変換電極6に入射しないので、フィラメントからの光が
衝突面62で反射してシンチレータに入射するために発
生するノイズを低減することができる。
【0021】また、変換電極6の代わりに、図4に示す
ような変換電極6bを用いてもよい。変換電極6bは、
イオンビームが衝突面62の奥で衝突するように、イオ
ンビーム入射口61を入射面の中心位置から上側に設け
てある。二次電子は、変換電極6bの奥で発生するの
で、イオンビーム入射口61の付近に生成される浸透電
界の影響を受け難く、イオンビーム入射口61から漏出
する二次電子を低減することができる。したがって、変
換電極6bでは、突起状の入射口の長さを短縮、あるい
は除去してもよい。また、変換電極6b内部の二次電子
出射口63付近に生成される浸透電界は、二次電子出射
口63に近くなるほど二次電子を引上げる力が大きく、
また、二次電子出射口63に対してほぼ垂直に二次電子
が引き上げられるので、発生した二次電子が高効率にシ
ンチレータ71に到達することができる。
【0022】また、変換電極6の代わりに、図5に示す
ような変換電極6cを用いてもよい。変換電極6cは、
イオンビーム入射口61に、変換電極6と同電位の網状
電極66をはめ込んでいる。このとき、イオンビーム
は、イオンビーム入射口61の網状電極66を通過する
が、変換電極6c内のイオンビーム入射口61付近には
浸透電界が発生しないので、イオンビーム入射口61か
ら漏出する二次電子を低減することができる。
【0023】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
である質量分析装置について説明する。図6に、本実施
例の質量分析装置の質量分析系3からシンチレータ71
までを示す。本実施例では変換電極6を、イオンビーム
が衝突面62の奥で衝突するように、かつ、変換電極6
とイオン輸送部5との間の電界の傾きが、変換電極の印
加電圧の極性によらず、イオンビーム入射口61にほぼ
垂直になるような形状にした。
【0024】図7に、本実施例の質量分析装置におけ
る、質量分析系3からシンチレータ71までのイオン軌
道の数値解析結果を示す。ただし、正イオン,負イオン
では、引き出し電極31,偏向電極系4及びイオン輸送
部5の網状電極51,変換電極6への印加電圧の極性は
逆に設定した。解析結果によると、正イオンと負イオン
の両方について、一次ビームは収束性が良く、効率的に
変換電極6に入射し、変換電極6で発生した二次電子も
高効率にシンチレータ71に入射させることができる。
【0025】また、変換電極6に印加する電圧も−2.
5kV から−20kVまでの広範囲の電圧を印加した
場合にも、イオンビームを効率的に変換電極6に入射
し、二次電子も高効率にシンチレータ71に入射できる
ことも分かった。
【0026】従来は、変換電極に印加する電圧の極性に
応じて、変換電極入射口61の前に生成される電界の傾
きが異なり、イオンビームの極性に応じて、変換電極の
衝突面62での衝突領域が大きく異なり、イオンビーム
の入射効率,二次電子収率も大きく変わってしまってい
た。しかし、本実施例では、図7に示すように、イオン
の極性やエネルギー(イオン質量)によらず、イオン輸
送部5と変換電極6との間の電界が、変換電極6のイオ
ンビーム入射口61にほぼ垂直な向きとなるため、正イ
オンも負イオンも衝突面62に衝突する領域がほぼ同じ
になり、イオンビームが変換電極6に入射する効率、お
よび二次電子がシンチレータ71に到達する率も同様に
向上する。したがって、本実施例によれば、分析対象イ
オンが正イオンであっても負イオンであっっても、高効
率に質量分析することができる。 (実施例3)次に、本発明の第3の実施例である質量分
析装置について説明する。図8に、本実施例の質量分析
装置の質量分析系3からシンチレータ71までを示す。
本実施例では、第2の実施例におけるイオン輸送部5の
イオンビーム出射口52の周囲に壁電極53を設置す
る。
【0027】図9に、本実施例の質量分析装置におけ
る、質量分析系3からシンチレータ71までのイオン軌
道の数値解析結果を示す。本実施例によれば、壁電極5
3を設置したため、イオン輸送部5と変換電極6との間
の電界の向きが、変換電極6のイオンビーム入射口61
に対して、より垂直になるので、正イオンと負イオンの
両方について、一次イオンビームは収束性がより向上し
て、より効率的に変換電極6に入射する。特に、負イオ
ンビームが衝突面62と衝突する位置は、正イオンの衝
突位置に近くなっているので、負イオンビームの収束性
が第2の実施例よりも高くなっている。
【0028】従って、本実施例によれば、イオンの極性
によらずに、一次ビームの収束性をより向上させること
ができ、より高効率に質量分析することができる。
【0029】(実施例4)次に、本発明の第4の実施例
である質量分析装置について説明する。図10に、本実
施例の質量分析装置の質量分析系3からシンチレータ7
1までを示す。本実施例では、イオン輸送部5が偏向電
極系4に内包されている。
【0030】図11に、本実施例の質量分析装置におけ
る、質量分析系3からシンチレータ71までのイオン軌
道の数値解析結果を示す。本実施例によれば、第3の実
施例と同様に、正イオンと負イオンの両方について、一
次ビームは収束性がより向上して、より効率的に変換電
極6に入射する。従って、本実施例によれば、イオンの
極性によらずに、一次ビームの収束性をより向上させる
ことができ、より高効率に質量分析することができる。
また、本実施例によれば、偏向電極系4とイオン輸送部
5の構造が単純となるので、偏向電極系4の製作が非常
に容易である。 (実施例5)次に、本発明の第5の実施例である質量分
析装置について説明する。図12に、本実施例の質量分
析装置の質量分析系3からシンチレータ71までを示
す。本実施例では、図10に示す第3の実施例に比べ、
引き出し電極31から偏向電極系4までの距離を延長し
て、イオン輸送部5の長さを短縮し、イオン輸送部5に
は網状電極を設置しない。
【0031】図13に、本実施例の質量分析装置におけ
る、質量分析系3からシンチレータ71までのイオン軌
道の数値解析結果を示す。ただし、図13は、三次元解
析結果であり、解析体系を複数領域に分割して計算して
いるため、結果の表示も分割されている。本実施例によ
れば、引き出し電極31から偏向電極系までの距離を延
長しているため、偏向電極系4の入り口でイオンビーム
が多少広がり、変換電極6に近い位置で偏向を受ける
が、イオン輸送部5に網状電極を設置しなくてもイオン
ビームは、イオン輸送部5が短い分、安定に、収束性が
良くなって、変換電極6に入射する。
【0032】したがって、本実施例によれば、網状電極
を少なくできるので、イオンビームが網状電極を通過す
ることによるイオン損失率を下げることができ、また、
構造が単純化するため、制作も容易となり、製作コスト
を削減することができる。
【0033】また、上述の実施例では、質量分析系3か
ら引き出されたイオンビームを、偏向電極系4で偏向し
てから変換電極6に入射するものであったが、図14に
示すように、偏向電極系4を介さないで、質量分析系3
から引き出されたイオンビームを変換電極6に輸送して
も良い。この場合、一次イオンビームを偏向しないた
め、一次イオンビームの収束性が高まり、衝突領域が絞
られるために、二次電子の収束性及び検出効率を向上で
きる。不要な中性分子や光などによるノイズ発生を回避
するためのイオンビーム偏向が必要無い場合に、偏向電
極系4を省略するとよい。
【0034】
【発明の効果】イオンビーム輸送手段から変換電極に入
射するイオンビームの入射方向と、二次電子検出手段の
二次電子入射口の中心と変換電極の二次電子出射口の中
心とを結ぶ線とが、鋭角をなすように、イオンビーム輸
送手段,変換電極および二次電子検出手段が配置したこ
とにより、二次電子出射口は、イオンビーム輸送手段と
二次電子検出手段の間の電界から離れているので、二次
電子が偏向されることなく二次電子検出手段まで到達す
る。したがって、変換電極で発生した二次電子が効率良
く二次電子検出手段に到達するので、高効率かつ高感度
に質量分析を行うことができる。
【0035】また、変換電極のイオンビーム入射口が、
イオンビームの上流側に向かって延長したことにより、
外部の電界がイオンビーム入射口から変換電極の内側に
回り込む浸透電界を低減でき、浸透電界がイオンビーム
に影響するのを抑制できるので、変換電極で発生した二
次電子が、浸透電界によってイオンビーム入射口から漏
出するのを低減できる。したがって、変換電極で発生し
た二次電子を効率良く二次電子検出手段に供給でき、高
効率かつ高感度に質量分析を行うことができる。
【0036】また、変換電極のイオンビーム入射口に網
状電極を設けても、変換電極の内側に回り込む浸透電界
を低減でき、変換電極で発生した二次電子が、浸透電界
によってイオンビーム入射口から漏出するのを低減でき
るので、高効率かつ高感度に質量分析を行うことができ
る。
【0037】また、イオンビーム輸送手段のイオンビー
ム出射口の外周に、変換電極のイオンビーム入射口面と
平行な壁電極を設けたことにより、イオンビーム輸送手
段と変換電極の間の電界の向きが、変換電極への印加電
圧の極性によらず、イオンビーム入射口に対してほぼ垂
直になるので、イオンの極性によらずに、イオンビーム
は収束性がより向上して、効率的に変換電極に入射す
る。したがって、効率よく質量分析することができる。
【0038】また、イオンビーム偏向手段でイオンビー
ムを偏向してから、イオンビームをイオンビーム輸送手
段に入射させることにより、イオンビームに含まれる不
要な中性分子を除去できるので、中性分子によるノイズ
の発生を抑制でき、S/N比が向上する。したがって、
精度良く質量分析することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の質量分析系3からシンチレータ
71までを示す図。
【図2】第1の実施例の質量分析装置の概略図。
【図3】第1の実施例の質量分析系3からシンチレータ
71までのイオン軌道の数値解析結果を示す図。
【図4】変換電極6bを示す図。
【図5】変換電極6cを示す図。
【図6】第2の実施例の質量分析系3からシンチレータ
71までを示す図。
【図7】第2の実施例の質量分析系3からシンチレータ
71までのイオン軌道の数値解析結果を示す図。
【図8】第3の実施例の質量分析系3からシンチレータ
71までを示す図。
【図9】第3の実施例の質量分析系3からシンチレータ
71までのイオン軌道の数値解析結果を示す図。
【図10】第4の実施例の質量分析系3からシンチレー
タ71までを示す図。
【図11】第4の実施例の質量分析系3からシンチレー
タ71までのイオン軌道の数値解析結果を示す図。
【図12】第5の実施例の質量分析系3からシンチレー
タ71までを示す図。
【図13】第5の実施例の質量分析系3から変換電極6
までのイオン軌道の数値解析結果を示す図。
【図14】他の例の質量分析装置の概略図。
【符号の説明】
1…前処理系、2…イオン化部、3…質量分析系、4…
偏向電極系、5…イオン輸送部、6…変換電極、7…電
子検出部、8…データ処理部、9〜11…電源、12…
制御系、31…引き出し電極、41,51…網状電極、
61…イオンビーム入射口、62…衝突面、63…二次
電子出射口、71…シンチレータ、72…光電子増倍
管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 勝博 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 中島 文彦 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 Fターム(参考) 5C038 FF04 FF10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオンの質量を分析する質量分析手段と、
    前記質量分析手段で質量分析されたイオンビームを輸送
    するイオンビーム輸送手段と、前記イオンビーム輸送手
    段で輸送されたイオンビームが衝突すると二次電子を発
    生する変換電極と、前記変換電極に衝突させて発生した
    前記二次電子を検出する二次電子検出手段を備えた質量
    分析装置において、 前記イオンビーム輸送手段から前記変換電極に入射する
    イオンビームの入射方向と、二次電子が前記二次電子検
    出手段に入射する二次電子入射口の中心と二次電子が前
    記変換電極から出射する二次電子出射口の中心とを結ぶ
    線とが、鋭角をなすことを特徴とする質量分析装置。
  2. 【請求項2】前記二次電子検出手段はシンチレータであ
    り、前記シンチレータの中心軸が、前記変換電極の中心
    軸と前記イオンビーム輸送手段との間に位置するよう
    に、前記シンチレータを配置したことを特徴とする請求
    項1の質量分析装置。
  3. 【請求項3】イオンの質量を分析する質量分析手段と、
    前記質量分析手段で質量分析されたイオンビームを輸送
    するイオンビーム輸送手段と、前記イオンビーム輸送手
    段で輸送されたイオンビームが衝突すると二次電子を発
    生する変換電極と、前記変換電極に衝突させて発生した
    前記二次電子を検出する二次電子検出手段を備えた質量
    分析装置において、 イオンビームが前記イオンビーム輸送手段から前記変換
    電極に入射するイオンビーム入射口が、前記イオンビー
    ムの上流側に向かって延長されたことを特徴とする質量
    分析装置。
  4. 【請求項4】イオンの質量を分析する質量分析手段と、
    前記質量分析手段で質量分析されたイオンビームを輸送
    するイオンビーム輸送手段と、前記イオンビーム輸送手
    段で輸送されたイオンビームが衝突すると二次電子を発
    生する変換電極と、前記変換電極に衝突させて発生した
    前記二次電子を検出する二次電子検出手段を備えた質量
    分析装置において、 イオンビームが前記イオンビーム輸送手段から前記変換
    電極に入射するイオンビーム入射口に網状電極が設けら
    れ、前記網状電極を通過して前記イオンビームが前記変
    換電極に入射することを特徴とする質量分析装置。
  5. 【請求項5】イオンの質量を分析する質量分析手段と、
    前記質量分析手段で質量分析されたイオンビームを輸送
    するイオンビーム輸送手段と、前記イオンビーム輸送手
    段で輸送されたイオンビームが衝突すると二次電子を発
    生する変換電極と、前記変換電極に衝突させて発生した
    前記二次電子を検出する二次電子検出手段を備えた質量
    分析装置において、 イオンビームが前記イオンビーム輸送手段から出射する
    イオンビーム出射口の外周に、イオンビームが前記変換
    電極に入射するイオンビーム入射口面と平行な壁電極を
    設けたことを特徴とする質量分析装置。
  6. 【請求項6】イオンビームを偏向するイオンビーム偏向
    手段を備え、前記イオンビーム偏向手段で偏向されたイ
    オンビームを前記イオンビーム輸送手段に入射させるこ
    とを特徴とする請求項1,3,4または5の質量分析装
    置。
  7. 【請求項7】前記質量分析手段はイオントラップ型質量
    分析装置であることを特徴とする請求項1,3,4また
    は5の質量分析装置。
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