JP2000262021A - 電機子コイルの接合構造及び接合方法 - Google Patents

電機子コイルの接合構造及び接合方法

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JP2000262021A JP11064720A JP6472099A JP2000262021A JP 2000262021 A JP2000262021 A JP 2000262021A JP 11064720 A JP11064720 A JP 11064720A JP 6472099 A JP6472099 A JP 6472099A JP 2000262021 A JP2000262021 A JP 2000262021A
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coil
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Takashi Ogata
敬 緒方
Mamoru Urushizaki
守 漆崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁物4に熱ダメージを与えることなく、深
い溶け込み深さを有する電機子コイルの接合構造を提供
すること。 【解決手段】 絶縁物4と共に電機子鉄心に組み立てら
れるコイル素材5は、一方の端部に凹部、他方の端部に
凸部が形成され、異なるコイル素材5同士が互いの凹部
と凸部とを嵌合して組み合わされる。凹部と凸部は、両
者の嵌合隙間を無くすため、互いの嵌合面がそれぞれテ
ーパ状または円弧状に設けられている。また、凸部の下
側には、凹部との嵌合面と直交する段差面5cを有して
いる。各コイル素材5は、凹部と凸部とが組み合わさ
れ、その凹部と凸部との嵌合部に対し、例えば第1のコ
イル素材5Aの上部側より高エネルギビームが照射され
る。この時、エネルギ量が大き過ぎて高エネルギビーム
が第1のコイル素材5Aの下端面5dを貫通しても、段
差面5cで高エネルギビームを受け止めることができ、
絶縁物4への熱ダメージを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機の電機子
鉄心に組み立てられる第1のコイル素材と第2のコイル
素材との接合部が高エネルギビームを照射して接合され
ている電機子コイルの接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、例えば特開平10−1
74379号公報に記載された電機子コイルの接合方法
が公知である。この従来技術では、電機子鉄心に絶縁物
(電機子鉄心のスロット内に挿入される絶縁紙等)を介
して組み立てられる一方のコイル素材と他方のコイル素
材の端部同士を溶融寸前まで予熱した後、レーザ溶接機
によりレーザ光を照射して接合する方法が開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電機子コイルの接合部
は、回転時の遠心力に耐え得るために、また接合部での
電気抵抗率の上昇を抑えるために、接合面積を可能な限
り大きくすることが要求される。接合面積を大きくする
ためには溶け込み深さを深くする必要があり、理想的に
は、図10に示すように、コイル素材100の底面10
1までの溶け込み深さを得ることが望ましい。しかし、
上記のレーザ光のような高エネルギビームを照射して接
合する場合は、溶け込み深さを深くするためにエネルギ
量を増やすと、コイル素材100の底面101を貫通す
るため、その直下にある絶縁物110への熱ダメージ
(例えば炭化、焼失)は避けられない。この熱ダメージ
を避ける方法としては、エネルギ量を制御して、貫通寸
前でその照射を停止するという方法が考えられるが、貫
通寸前というタイミングを検出すること自体が現実的で
はないため、極めて困難である。本発明は、上記事情に
基づいて成されたもので、その目的は、絶縁物に熱ダメ
ージを与えることなく、深い溶け込み深さを有する電機
子コイルの接合構造を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】(請求項1の手段)高エ
ネルギビームの照射によって接合される第1のコイル素
材と第2のコイル素材の端部同士と絶縁物との間に、高
エネルギビームを遮断できるエネルギ遮断部を有してい
る。これにより、接合部の溶け込み深さを深くするため
にエネルギ量を増やして高エネルギビームを照射して
も、エネルギ遮断部で高エネルギビームを遮断すること
によって絶縁物への熱ダメージを防止できる。
【0005】(請求項2の手段)第1のコイル素材と第
2のコイル素材の端部同士は、高エネルギビームとして
電子ビームを照射して接合されている。
【0006】(請求項3の手段)第1のコイル素材と第
2のコイル素材の端部同士は、高エネルギビームとして
レーザ光を照射して接合されている。
【0007】(請求項4の手段)第1のコイル素材と第
2のコイル素材の端部同士は、第1のコイル素材に設け
られた凹部と第2のコイル素材に設けられた凸部とを嵌
合して組み合わされ、且つ凹部と凸部は、互いの嵌合面
がテーパ状または円弧状に設けられている。この構造に
よれば、凹部と凸部との嵌合面を密着できるので、両者
の嵌合隙間を小さくできる。
【0008】(請求項5の手段)エネルギ遮断部は、第
1のコイル素材と第2のコイル素材の何方か一方の被接
合面から連続して形成される段差面によって構成されて
いる。この場合、段差面によって高エネルギビームを受
け止めることができるので、高エネルギビームが直接絶
縁物へ照射されることはなく、絶縁物への熱ダメージを
回避できる。
【0009】(請求項6の手段)エネルギ遮断部は、第
1のコイル素材及び第2のコイル素材より高い融点を有
する部材によって構成されている。この場合、高エネル
ギビームがエネルギ遮断部まで達しても、エネルギ遮断
部が両コイル素材より早く融けることはないので、エネ
ルギ遮断部で高エネルギビームを遮断でき、絶縁物への
熱ダメージを回避できる。
【0010】(請求項7の手段)エネルギ遮断部は、第
1のコイル素材及び第2のコイル素材より反射率の高い
部材によって構成されている。高エネルギビームとして
レーザ光を使用する場合は、エネルギ遮断部に反射率の
高い部材を用いることにより、レーザ光をエネルギ遮断
部で遮断できるので、絶縁物への熱ダメージを回避でき
る。
【0011】(請求項8の手段)請求項4に記載した第
1のコイル素材の凹部と第2のコイル素材の凸部とを接
合する際に、凹部と凸部との嵌合面に押圧力を付与しな
がら凹部と凸部とを接合することにより、両者の嵌合隙
間を略無くすことが可能である。これにより、スポット
径(照射部でのビーム径)が小さい高エネルギビームが
凹部と凸部との嵌合部を貫通することを防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。 (第1実施例)図1は電機子コイルの接合部を示す断面
図である。本実施例は、例えば自動車用スタータに用い
られるアーマチャ1に適用され、そのアーマチャ1に具
備される電機子コイル(後述する)の接合構造を示すも
のである。アーマチャ1は、電機子コイルの接合構造以
外は極めて周知な構成を有し、図5に示すように、回転
軸2、電機子鉄心3、電機子コイル、及び絶縁物4より
構成されている。
【0013】まず、電機子コイルの構成を説明する。電
機子コイルは、図4に示すように、それぞれ同一形状に
設けられた複数のコイル素材5を有し、そのコイル素材
5を所定形状に折り曲げて、絶縁物4と共に電機子鉄心
3に組み立てた後、各コイル素材5の端部同士を電気的
及び機械的に接合して形成される。なお、コイル素材5
は、電気抵抗の低い純銅あるいは純アルミニウム等の金
属材料を使用して形成されている。また、絶縁物4は、
コイル素材5同士を絶縁するとともに、コイル素材5と
電機子鉄心3とを絶縁するもので、電機子鉄心3のスロ
ット3a(図4参照)に挿入される。
【0014】各コイル素材5は、図3に示すように、一
方の端部に凹部5a、他方の端部に凸部5bが形成さ
れ、例えば第1のコイル素材5Aと第2のコイル素材5
Bが、互いの凹部5aと凸部5bとを嵌合して組み合わ
される。但し、コイル素材5の凹部5aと凸部5bは、
互いの嵌合面5a1 、5b1 がそれぞれテーパ状に傾斜
して設けられている。この場合、凹部5aと凸部5bと
を嵌合した状態で、図2(a)に示すように、凹部5a
に対し凸部5bを矢印A方向に押し付けることにより、
両者の嵌合隙間を略無くすことが可能となる。また、凸
部5bの下側には、凹部5aとの嵌合面(後面を除く3
面)と直交する段差面5c(本発明のエネルギ遮断部)
を有し、この段差面5cで凹部5a側のコイル素材5A
を受けている(図2(b)参照)。
【0015】次に、本実施例の作用及び効果を説明す
る。上記の構成を有する各コイル素材5は、組み合わさ
れた凹部5aと凸部5bとの嵌合部に対し、例えば図2
(b)に示すように、第1のコイル素材5Aの上部側に
配置したエネルギ照射部6より高エネルギビームを照射
する。この時、凹部5aに対し凸部5bを背面側より押
圧して、両者の嵌合隙間を略無くした状態で高エネルギ
ビームを照射する。また、高エネルギビームは、図2
(a)に示す領域B全般に渡って照射される。なお、高
エネルギビームは、例えば電子ビーム、あるいはレーザ
光を使用することができる。また、高エネルギビームの
エネルギ量は、図1に示すように、接合部5C(高エネ
ルギビームの照射によって溶融した金属が凝固した部
分)の溶け込み深さが第1のコイル素材5Aの下端面5
dに達する程度に調節されている。
【0016】但し、このエネルギ量で高エネルギビーム
を照射しても、接合部5Cの溶け込み深さが第1のコイ
ル素材5Aの下端面5dで止まるとは限らない。つま
り、エネルギ量が大き過ぎると、高エネルギビームが第
1のコイル素材5Aの下端面5dを貫通する可能性があ
る。これに対し、本実施例では、凸部5bの下側に段差
面5cを有しているので、エネルギ量が大き過ぎて高エ
ネルギビームが第1のコイル素材5Aの下端面5dを貫
通しても、段差面5cで高エネルギビームを受け止める
ことができる。つまり、凸部5bの下側に設けられた段
差面5cが高エネルギビームを遮断する本発明のエネル
ギ遮断部として機能するため、高エネルギビームが直接
絶縁物4に照射されることはなく、絶縁物4への熱ダメ
ージを防止することができる。
【0017】なお、本実施例に示した電機子コイルは、
図4に示したように、同一形状のコイル素材5を使用し
ているが、例えば特開平10−174379号公報に開
示されている略コの字形の下層コイル素材と上層コイル
素材とを使用しても良い。また、本実施例に開示した電
機子コイルの接合構造は、コイル素材5の端部に設けた
凹部5aと凸部5bとを組み合わせているが、例えば図
6に示すように、凹部5aと凸部5bを設けない構造に
も適用できる。
【0018】(第2実施例)図7は電機子コイルの被接
合部を示す側面図である。本実施例は、第1実施例に記
載した第2のコイル素材5Bにおいて、凸部5bの下側
に形成した段差面5cの位置を低くし、その段差面5c
と第1のコイル素材5Aの下端面5dとの間に隙間を設
けた場合の一例を示すものである。つまり、段差面5c
は、高エネルギビームの照射による絶縁物4への熱ダメ
ージを防止するために設けられたものであり、第1実施
例で説明したように、必ずしも段差面5cで第1のコイ
ル素材5Aを受ける必要はない。従って、図7に示すよ
うに、段差面5cと第1のコイル素材5Aの下端面5d
との間に隙間を有していても良い(但し、段差面5cの
位置を絶縁物4の上端より高くする必要はある)。
【0019】(第3実施例)図8はコイル素材の端部に
設けた凹部と凸部の斜視図である。本実施例は、コイル
素材5の端部に形成した凹部5aと凸部5bの形状が第
1実施例とは異なり、図8に示すように、互いの嵌合面
5a1 、5b1 を円弧状に設けた一例を示すものであ
る。この場合も、第1実施例と同様に、高エネルギビー
ムを照射する際に、凹部5aに対し凸部5bを背面側よ
り押圧することで、両者の嵌合隙間を略無くすことが可
能である。なお、第1実施例及び第2実施例では、第1
のコイル素材5Aに凹部5aを設け、第2のコイル素材
5Bに凸部5bを設けているが、その逆でも良い。つま
り、第1のコイル素材5Aに凸部5bを設け、第2のコ
イル素材5Bに凹部5aを設けても良い。この場合、凸
部5bに対し凹部5bの背面側より押圧力を付与するこ
とで、両者の嵌合隙間を略無くすことができる。
【0020】(第4実施例)図9は電機子コイルの接合
構造を示す断面図である。本実施例は、エネルギ遮断部
7をコイル素材5とは異なる物質で形成した例を示すも
のである。エネルギ遮断部7は、コイル素材5より融点
の高い部材{例えばW(タングステン)、Ti(チタ
ン)}を接合部5Cの下側に配置しても良い。なお、エ
ネルギ遮断部7は、例えば図9(a)に示すように、第
1のコイル素材5Aの下端面5dより上側に設けても良
いし、図9(b)に示すように、第1のコイル素材5A
の下端面5dより下側に設けても良い。
【0021】また、高エネルギビームとしてレーザ光を
使用する場合は、コイル素材5よりレーザ光の反射率が
高く、レーザ光の貫通を阻止できる部材{例えばAg
(銀)等}をエネルギ遮断部7として使用することもで
きる。本実施例によれば、高エネルギビームがエネルギ
遮断部7を貫通して絶縁物4へ照射されることを防止で
きるので、絶縁物4への熱ダメージを回避できる。な
お、各実施例1〜4を組み合わせてエネルギ遮断部7を
構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】電機子コイルの接合部を示す断面図である。
【図2】(a)電機子コイルの被接合部を示す上面図、
(b)側面図である。
【図3】コイル素材の端部に設けた凹部と凸部の斜視図
である。
【図4】電機子鉄心とコイル素材の斜視図である。
【図5】電機子の半側面図である。
【図6】コイル素材の端部形状を示す斜視図である。
【図7】電機子コイルの被接合部を示す側面図である
(第2実施例)。
【図8】コイル素材の端部に設けた凹部と凸部の斜視図
である(第3実施例)。
【図9】電機子コイルの接合構造を示す断面図である
(第4実施例)。
【図10】電機子コイルの接合部を示す断面図である
(従来技術の説明)。
【符号の説明】
3 電機子鉄心 5A 第1のコイル素材 5B 第2のコイル素材 5a 凹部 5b 凸部 5c 段差面 5a1 凹部の嵌合面 5b1 凸部の嵌合面 7 エネルギ遮断部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 3/51 H02K 3/51 A // B23K 101:38 103:10 103:12 Fターム(参考) 4E066 AB04 CA15 CB09 CB10 4E068 BA00 CA14 CB06 CF03 DA09 DB02 DB04 5H603 AA03 AA04 AA09 BB12 CA02 CA05 CB03 CB19 CB23 CB26 CC04 CC17 CD22 CE02 CE05 CE13 CE14 EE01 EE02 FA04 5H604 AA05 AA08 BB14 CC02 CC05 CC14 DB15 PB02 PB03 QB15 5H615 AA01 BB14 PP02 PP08 PP14 QQ03 QQ12 QQ23 RR04 SS04 SS16 SS17 SS46 TT14 TT15

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転電機の電機子鉄心に絶縁物を介して組
    み立てられる第1のコイル素材と第2のコイル素材とを
    有し、その第1のコイル素材と第2のコイル素材の端部
    同士が高エネルギビームの照射によって接合されている
    電機子コイルの接合構造であって、 前記高エネルギビームの照射によって接合される前記第
    1のコイル素材と第2のコイル素材の端部同士と前記絶
    縁物との間に、前記高エネルギビームを遮断できるエネ
    ルギ遮断部を有していることを特徴とする電機子コイル
    の接合構造。
  2. 【請求項2】前記第1のコイル素材と第2のコイル素材
    の端部同士は、前記高エネルギビームとして電子ビーム
    を照射して接合されていることを特徴とする請求項1に
    記載した電機子コイルの接合構造。
  3. 【請求項3】前記第1のコイル素材と第2のコイル素材
    の端部同士は、前記高エネルギビームとしてレーザ光を
    照射して接合されていることを特徴とする請求項1に記
    載した電機子コイルの接合構造。
  4. 【請求項4】前記第1のコイル素材と第2のコイル素材
    の端部同士は、前記第1のコイル素材に設けられた凹部
    と前記第2のコイル素材に設けられた凸部とを嵌合して
    組み合わされ、且つ前記凹部と凸部は、互いの嵌合面が
    テーパ状または円弧状に設けられていることを特徴とす
    る請求項1〜3に記載した電機子コイルの接合構造。
  5. 【請求項5】前記エネルギ遮断部は、前記第1のコイル
    素材と第2のコイル素材の何方か一方の被接合面から連
    続して形成される段差面によって構成されていることを
    特徴とする請求項1〜4に記載した電機子コイルの接合
    構造。
  6. 【請求項6】前記エネルギ遮断部は、前記第1のコイル
    素材及び第2のコイル素材より高い融点を有する部材に
    よって構成されていることを特徴とする請求項1〜4に
    記載した電機子コイルの接合構造。
  7. 【請求項7】前記高エネルギビームとしてレーザ光を使
    用する場合であって、 前記エネルギ遮断部は、前記第1のコイル素材及び第2
    のコイル素材より反射率の高い部材によって構成されて
    いることを特徴とする請求項1〜4に記載した電機子コ
    イルの接合構造。
  8. 【請求項8】請求項4に記載した前記第1のコイル素材
    の凹部と第2のコイル素材の凸部とを接合する方法であ
    って、 前記凹部と凸部との嵌合面に押圧力を付与しながら前記
    凹部と凸部とを接合することを特徴とする電機子コイル
    の接合方法。
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