JP2000264847A - 角膜障害治療剤 - Google Patents
角膜障害治療剤Info
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- JP2000264847A JP2000264847A JP2000003087A JP2000003087A JP2000264847A JP 2000264847 A JP2000264847 A JP 2000264847A JP 2000003087 A JP2000003087 A JP 2000003087A JP 2000003087 A JP2000003087 A JP 2000003087A JP 2000264847 A JP2000264847 A JP 2000264847A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 Rho活性化作用を有する化合物の角膜障害
に対する作用、特に角膜上皮伸展に対する作用を調べ、
Rho活性化作用を有する化合物を有効成分とする角膜
障害治療剤を提供する。 【解決手段】 本発明は、Rho活性化作用を有する化
合物を有効成分とする角膜障害治療剤、たとえば角膜上
皮伸展促進剤である。Rho活性化作用を有する化合物
は、たとえばリゾホスファチジン酸またはそのアシル誘
導体である。角膜障害は、たとえば角膜潰瘍、角膜上皮
剥離、角膜炎、ドライアイである。
に対する作用、特に角膜上皮伸展に対する作用を調べ、
Rho活性化作用を有する化合物を有効成分とする角膜
障害治療剤を提供する。 【解決手段】 本発明は、Rho活性化作用を有する化
合物を有効成分とする角膜障害治療剤、たとえば角膜上
皮伸展促進剤である。Rho活性化作用を有する化合物
は、たとえばリゾホスファチジン酸またはそのアシル誘
導体である。角膜障害は、たとえば角膜潰瘍、角膜上皮
剥離、角膜炎、ドライアイである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリゾホスファチジン
酸またはそのアシル誘導体等のRho活性化作用を有す
る化合物を有効成分とした、角膜上皮伸展の促進作用を
有する角膜障害治療剤に関するものである。
酸またはそのアシル誘導体等のRho活性化作用を有す
る化合物を有効成分とした、角膜上皮伸展の促進作用を
有する角膜障害治療剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】角膜は直径約1cm、厚さ約1mmの透
明な無血管の組織である。角膜の透明性は視機能に重要
な影響を与えており、角膜における種々の生理生化学的
現象は、主として角膜の透明性の維持ということを目的
として機能している。
明な無血管の組織である。角膜の透明性は視機能に重要
な影響を与えており、角膜における種々の生理生化学的
現象は、主として角膜の透明性の維持ということを目的
として機能している。
【0003】角膜潰瘍、角膜上皮剥離、角膜炎またはド
ライアイ等の種々の疾患により引き起こされた角膜上皮
欠損は、混合感染の併発がなければ自然に修復する。し
かし、何らかの理由で修復が遅延したりあるいは修復が
行われずに上皮欠損が遷延化すると、上皮の正常な構築
に悪影響を与えるのみならず、実質や内皮の構造や機能
まで害される。従来からの治療法の原理は、外界の刺激
から角膜表面を保護することにより自然に上皮が伸展し
て欠損部の再被覆をはかるという受動的なものである。
近年、細胞生物学の発展に伴い、細胞の分裂・移動・接
着・伸展等に関与する因子が解明されており、角膜上皮
欠損の修復には、角膜上皮の伸展を促進する化合物が重
要な役割を担うことが報告されている(臨眼,46, 738-
743 (1992)、眼科手術,5, 719-727 (1992))。
ライアイ等の種々の疾患により引き起こされた角膜上皮
欠損は、混合感染の併発がなければ自然に修復する。し
かし、何らかの理由で修復が遅延したりあるいは修復が
行われずに上皮欠損が遷延化すると、上皮の正常な構築
に悪影響を与えるのみならず、実質や内皮の構造や機能
まで害される。従来からの治療法の原理は、外界の刺激
から角膜表面を保護することにより自然に上皮が伸展し
て欠損部の再被覆をはかるという受動的なものである。
近年、細胞生物学の発展に伴い、細胞の分裂・移動・接
着・伸展等に関与する因子が解明されており、角膜上皮
欠損の修復には、角膜上皮の伸展を促進する化合物が重
要な役割を担うことが報告されている(臨眼,46, 738-
743 (1992)、眼科手術,5, 719-727 (1992))。
【0004】ところで、細胞は外界シグナルに応答し
て、細胞骨格や細胞接着装置をダイナミックに変化させ
て外界環境に適応させる。細胞骨格を形成する主要構成
成分は、アクチン等からなるマイクロフィラメント、チ
ューブリン等からなる微小管、ケラチン等からなる中間
径フィラメントの3種類の線維構造である。これらは互
いに密接に関係しながら、細胞接着、細胞形態、細胞質
分裂、細胞の極性形成等の高次機能を担っている。
て、細胞骨格や細胞接着装置をダイナミックに変化させ
て外界環境に適応させる。細胞骨格を形成する主要構成
成分は、アクチン等からなるマイクロフィラメント、チ
ューブリン等からなる微小管、ケラチン等からなる中間
径フィラメントの3種類の線維構造である。これらは互
いに密接に関係しながら、細胞接着、細胞形態、細胞質
分裂、細胞の極性形成等の高次機能を担っている。
【0005】このうち、アクチン−マイクロフィラメン
ト系の細胞骨格を制御していると考えられているのが、
低分子量GTP結合タンパクのサブファミリーの1つで
あるRhoファミリーである。Rhoファミリーは、R
ho、Rac、Cdc42等のメンバーから構成されて
おり、細胞増殖因子等の細胞外シグナルの下流で作用し
ている。最近、Rhoに特異的な標的タンパクが同定さ
れ、細胞骨格と接着の制御機構(実験医学,16, 1782-1
788 (1998))や細胞運動の制御機構(実験医学,16, 20
32-2039 (1998))等、細胞現象の制御メカニズムが明ら
かにされつつある。
ト系の細胞骨格を制御していると考えられているのが、
低分子量GTP結合タンパクのサブファミリーの1つで
あるRhoファミリーである。Rhoファミリーは、R
ho、Rac、Cdc42等のメンバーから構成されて
おり、細胞増殖因子等の細胞外シグナルの下流で作用し
ている。最近、Rhoに特異的な標的タンパクが同定さ
れ、細胞骨格と接着の制御機構(実験医学,16, 1782-1
788 (1998))や細胞運動の制御機構(実験医学,16, 20
32-2039 (1998))等、細胞現象の制御メカニズムが明ら
かにされつつある。
【0006】一方、Rhoを特異的に活性化させる化合
物としてリゾホスファチジン酸またはそのアシル誘導体
が知られている(Cell, 70, 389-399 (1992))。リゾホ
スファチジン酸またはそのアシル誘導体についてはさま
ざまな作用が報告されている。例えば、細胞とフィブロ
ネクチンの結合を促進して細胞形態を調節すること(J.
Cell Biol., 127, 1447-1459 (1994))、皮膚創傷時に
おけるフィブロネクチンの上皮細胞および内皮細胞への
結合を促進すること(アメリカ特許5480877号明
細書)、グリコサミノグリカン産生促進作用を有する皮
膚活性化剤であり、化粧料および皮膚老化防止外用剤と
して有用であること(国際特許公開WO95/3509
0号公報)、乾癬などで生じる上皮細胞の過増殖を抑制
すること(アメリカ特許5565439号明細書)、マ
クロファージを活性化し腫瘍における細胞壊死を抑制す
ること(アメリカ特許5149527号明細書)、アポ
トーシスを阻害し細胞の機能を維持または回復すること
(国際特許公開WO98/41213号公報)等があ
る。
物としてリゾホスファチジン酸またはそのアシル誘導体
が知られている(Cell, 70, 389-399 (1992))。リゾホ
スファチジン酸またはそのアシル誘導体についてはさま
ざまな作用が報告されている。例えば、細胞とフィブロ
ネクチンの結合を促進して細胞形態を調節すること(J.
Cell Biol., 127, 1447-1459 (1994))、皮膚創傷時に
おけるフィブロネクチンの上皮細胞および内皮細胞への
結合を促進すること(アメリカ特許5480877号明
細書)、グリコサミノグリカン産生促進作用を有する皮
膚活性化剤であり、化粧料および皮膚老化防止外用剤と
して有用であること(国際特許公開WO95/3509
0号公報)、乾癬などで生じる上皮細胞の過増殖を抑制
すること(アメリカ特許5565439号明細書)、マ
クロファージを活性化し腫瘍における細胞壊死を抑制す
ること(アメリカ特許5149527号明細書)、アポ
トーシスを阻害し細胞の機能を維持または回復すること
(国際特許公開WO98/41213号公報)等があ
る。
【0007】眼科領域においては、網膜色素上皮細胞の
増殖を促進すること(Curr. Eye Res., 16, 698-702 (1
997))、培養水晶体上皮細胞においてCaイオンの流入
を促進すること(Cell. Signal., 9, 609-616 (199
7))、角膜障害時に房水中のリゾホスファチジン酸また
はそのアシル誘導体の量が増加することおよび正常な角
膜実質細胞の増殖を促進すること(Am. J. Physiol., 2
74, C1065-C1074 (1998))等が報告されている。
増殖を促進すること(Curr. Eye Res., 16, 698-702 (1
997))、培養水晶体上皮細胞においてCaイオンの流入
を促進すること(Cell. Signal., 9, 609-616 (199
7))、角膜障害時に房水中のリゾホスファチジン酸また
はそのアシル誘導体の量が増加することおよび正常な角
膜実質細胞の増殖を促進すること(Am. J. Physiol., 2
74, C1065-C1074 (1998))等が報告されている。
【0008】しかしながら、Rhoと角膜上皮細胞との
関係については報告されておらず、角膜上皮欠損の修復
と深い関係がある角膜上皮の移動機構に対するRho活
性化作用を有する化合物の効果は無論知られていない。
関係については報告されておらず、角膜上皮欠損の修復
と深い関係がある角膜上皮の移動機構に対するRho活
性化作用を有する化合物の効果は無論知られていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、細胞現
象の制御メカニズムに関与する低分子量GTP結合タン
パクであるRhoの角膜上皮の移動機構への関与の研究
を通じて、Rho活性化作用を有する化合物の角膜障害
に対する作用、特に角膜上皮伸展に対する作用を調べる
ことは非常に興味ある課題であった。
象の制御メカニズムに関与する低分子量GTP結合タン
パクであるRhoの角膜上皮の移動機構への関与の研究
を通じて、Rho活性化作用を有する化合物の角膜障害
に対する作用、特に角膜上皮伸展に対する作用を調べる
ことは非常に興味ある課題であった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等はRhoの角
膜上皮の移動機構への関与を検討するために、まずRh
o阻害剤の角膜上皮に及ぼす影響を検討した。その結
果、Rho阻害剤によって角膜上皮の伸展は完全に抑制
され、角膜上皮の移動機構には低分子量GTP結合タン
パクであるRhoによる細胞内骨格系タンパクの制御が
関与していることが明らかとなった。
膜上皮の移動機構への関与を検討するために、まずRh
o阻害剤の角膜上皮に及ぼす影響を検討した。その結
果、Rho阻害剤によって角膜上皮の伸展は完全に抑制
され、角膜上皮の移動機構には低分子量GTP結合タン
パクであるRhoによる細胞内骨格系タンパクの制御が
関与していることが明らかとなった。
【0011】次に、Rho活性化作用を有する化合物の
角膜上皮に対する効果を検討したところ、優れた角膜上
皮伸展に対する促進作用を有することを見いだした。
角膜上皮に対する効果を検討したところ、優れた角膜上
皮伸展に対する促進作用を有することを見いだした。
【0012】さらに、Rho活性化作用を有する化合物
とRho阻害剤を併用したところ、上記の角膜上皮伸展
の促進はほぼ完全に抑制され、角膜上皮伸展に対する促
進作用は、Rho活性化作用に基づくものであることが
確認された。
とRho阻害剤を併用したところ、上記の角膜上皮伸展
の促進はほぼ完全に抑制され、角膜上皮伸展に対する促
進作用は、Rho活性化作用に基づくものであることが
確認された。
【0013】以上のことから、Rho活性化作用を有す
る化合物が優れた角膜上皮伸展促進作用を有し、種々の
要因により角膜が損傷を受けた状態にある角膜潰瘍、角
膜上皮剥離、角膜炎またはドライアイ等の角膜障害の治
療剤として有用であることが明らかとなった。
る化合物が優れた角膜上皮伸展促進作用を有し、種々の
要因により角膜が損傷を受けた状態にある角膜潰瘍、角
膜上皮剥離、角膜炎またはドライアイ等の角膜障害の治
療剤として有用であることが明らかとなった。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明におけるRho活性化作用
を有する化合物とは、Rhoが関与している細胞現象の
制御メカニズムを亢進させる化合物を示す。
を有する化合物とは、Rhoが関与している細胞現象の
制御メカニズムを亢進させる化合物を示す。
【0015】本発明におけるリゾホスファチジン酸また
はそのアシル誘導体とは下記一般式[I]で表わされる化
合物を示す。
はそのアシル誘導体とは下記一般式[I]で表わされる化
合物を示す。
【0016】
【化1】
【0017】[式中、Rは水素原子またはアシル基を示
す。] 本発明におけるアシル基とは、飽和もしくは不飽和の脂
肪族カルボニル基または芳香族カルボニル基を示すが、
好ましくは飽和もしくは不飽和の脂肪族カルボニル基
で、より好ましくは炭素数6以上の高級脂肪族カルボニ
ル基で、特に好ましい例はオレオイル基およびステアロ
イル基である。
す。] 本発明におけるアシル基とは、飽和もしくは不飽和の脂
肪族カルボニル基または芳香族カルボニル基を示すが、
好ましくは飽和もしくは不飽和の脂肪族カルボニル基
で、より好ましくは炭素数6以上の高級脂肪族カルボニ
ル基で、特に好ましい例はオレオイル基およびステアロ
イル基である。
【0018】本発明における角膜障害とは、種々の要因
により角膜が損傷を受けた状態にある角膜潰瘍、角膜上
皮剥離、角膜炎、ドライアイ等をいう。
により角膜が損傷を受けた状態にある角膜潰瘍、角膜上
皮剥離、角膜炎、ドライアイ等をいう。
【0019】Rhoの角膜上皮の移動機構への関与を検
討すべく、Rho阻害剤ならびにRho活性化作用を有
する化合物の角膜上皮に対する作用を検討した。詳細に
ついては後述の薬理試験の項で示すが、Rho阻害剤と
して知られているボツリヌス菌の菌体外酵素であるC3
酵素(以下、Exoenzyme C3 とする)(Cell, 70, 389-3
99 (1992))によって角膜上皮の伸展はほぼ完全に抑制
されることを認めた。
討すべく、Rho阻害剤ならびにRho活性化作用を有
する化合物の角膜上皮に対する作用を検討した。詳細に
ついては後述の薬理試験の項で示すが、Rho阻害剤と
して知られているボツリヌス菌の菌体外酵素であるC3
酵素(以下、Exoenzyme C3 とする)(Cell, 70, 389-3
99 (1992))によって角膜上皮の伸展はほぼ完全に抑制
されることを認めた。
【0020】このことから、角膜上皮の移動機構には低
分子量GTP結合タンパクであるRhoが関与している
ことが明らかとなった。
分子量GTP結合タンパクであるRhoが関与している
ことが明らかとなった。
【0021】次に、Rho活性化作用を有する化合物の
代表的な化合物であるリゾホスファチジン酸またはその
アシル誘導体の角膜上皮伸展に対する効果を検討したと
ころ、リゾホスファチジン酸またはそのアシル誘導体が
角膜片の組織培養系における角膜上皮の伸展を促進する
ことを見いだした。さらに、この角膜上皮伸展促進作用
は Exoenzyme C3 によってほぼ完全に抑制されることが
認められ、リゾホスファチジン酸またはそのアシル誘導
体の有する角膜上皮伸展促進作用はRho活性化作用に
基づくものであることが確認された。これらのことか
ら、Rho活性化作用を有する化合物は、優れた角膜上
皮伸展促進作用を有し、角膜障害、すなわち種々の要因
により角膜が損傷を受けた状態にある角膜潰瘍、角膜上
皮剥離、角膜炎、ドライアイ等の治療に有用であること
が明らかとなった。
代表的な化合物であるリゾホスファチジン酸またはその
アシル誘導体の角膜上皮伸展に対する効果を検討したと
ころ、リゾホスファチジン酸またはそのアシル誘導体が
角膜片の組織培養系における角膜上皮の伸展を促進する
ことを見いだした。さらに、この角膜上皮伸展促進作用
は Exoenzyme C3 によってほぼ完全に抑制されることが
認められ、リゾホスファチジン酸またはそのアシル誘導
体の有する角膜上皮伸展促進作用はRho活性化作用に
基づくものであることが確認された。これらのことか
ら、Rho活性化作用を有する化合物は、優れた角膜上
皮伸展促進作用を有し、角膜障害、すなわち種々の要因
により角膜が損傷を受けた状態にある角膜潰瘍、角膜上
皮剥離、角膜炎、ドライアイ等の治療に有用であること
が明らかとなった。
【0022】Rho活性化作用を有する化合物は、経口
でも、非経口でも投与することができる。投与剤型とし
ては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、注射剤、点眼
剤等が挙げられ、特に点眼剤が好ましい。これらは汎用
されている技術を用いて製剤化することができる。例え
ば、点眼剤は、塩化ナトリウム、濃グリセリン等の等張
化剤、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等の緩衝化
剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ステ
アリン酸ポリオキシル40、ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油等の界面活性剤、クエン酸ナトリウム、エデト酸
ナトリウム等の安定化剤、塩化ベンザルコニウム、パラ
ベン等の防腐剤等を必要に応じて用い調製することがで
きる。pHは眼科製剤に許容される範囲内にあればよい
が、4〜8の範囲が好ましい。眼軟膏は、白色ワセリ
ン、流動パラフィン等の汎用される基剤を用いて調製す
ることができる。また、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散
剤等の経口剤は、乳糖、結晶セルロース、デンプン、植
物油等の増量剤、ステアリン酸マグネシウム、タルク等
の滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニル
ピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロース
カルシウム、低置換ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
マクロゴール、シリコン樹脂等のコーティング剤、ゼラ
チン皮膜等の皮膜剤などを必要に応じて加えれて調製す
ることができる。
でも、非経口でも投与することができる。投与剤型とし
ては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、注射剤、点眼
剤等が挙げられ、特に点眼剤が好ましい。これらは汎用
されている技術を用いて製剤化することができる。例え
ば、点眼剤は、塩化ナトリウム、濃グリセリン等の等張
化剤、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等の緩衝化
剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ステ
アリン酸ポリオキシル40、ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油等の界面活性剤、クエン酸ナトリウム、エデト酸
ナトリウム等の安定化剤、塩化ベンザルコニウム、パラ
ベン等の防腐剤等を必要に応じて用い調製することがで
きる。pHは眼科製剤に許容される範囲内にあればよい
が、4〜8の範囲が好ましい。眼軟膏は、白色ワセリ
ン、流動パラフィン等の汎用される基剤を用いて調製す
ることができる。また、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散
剤等の経口剤は、乳糖、結晶セルロース、デンプン、植
物油等の増量剤、ステアリン酸マグネシウム、タルク等
の滑沢剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニル
ピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロース
カルシウム、低置換ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス等の崩壊剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
マクロゴール、シリコン樹脂等のコーティング剤、ゼラ
チン皮膜等の皮膜剤などを必要に応じて加えれて調製す
ることができる。
【0023】投与量は症状、年令、剤型等によって適宜
選択できるが、点眼剤であれば0.0001〜1%(w
/v)、好ましくは0.001〜1%(w/v)のもの
を1日1〜数回点眼すればよい。また、経口剤であれば
通常1日当り0.1〜5000mg、好ましくは1〜1
000mgを1回または数回に分けて投与すればよい。
選択できるが、点眼剤であれば0.0001〜1%(w
/v)、好ましくは0.001〜1%(w/v)のもの
を1日1〜数回点眼すればよい。また、経口剤であれば
通常1日当り0.1〜5000mg、好ましくは1〜1
000mgを1回または数回に分けて投与すればよい。
【0024】以下に、製剤例および薬理試験の結果を示
すが、これらの例は本発明をよりよく理解するためのも
のであり、本発明の範囲を限定するものではない。
すが、これらの例は本発明をよりよく理解するためのも
のであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0025】
【実施例】[製剤例]Rho活性化作用を有する化合物
としてオレオイル リゾホスファチジン酸(以下、オレ
オイルLPAという)を用いた代表的な製剤例を以下に
示す。
としてオレオイル リゾホスファチジン酸(以下、オレ
オイルLPAという)を用いた代表的な製剤例を以下に
示す。
【0026】1.点眼剤 以下の処方の点眼剤を汎用される方法を用いて調製し
た。
た。
【0027】 処方例1(点眼液) 100ml中 オレオイルLPA 1mg 塩化ナトリウム 900mg 水酸化ナトリウム 適量 塩酸 適量 滅菌精製水 適量
【0028】処方例1と同様にして、必要に応じて界面
活性剤や安定化剤を加えて、オレオイルLPAを100
ml中5mg、10mg、50mg、100mg、50
0mg、1000mg含有する点眼液を調製することが
できる。
活性剤や安定化剤を加えて、オレオイルLPAを100
ml中5mg、10mg、50mg、100mg、50
0mg、1000mg含有する点眼液を調製することが
できる。
【0029】 処方例2(眼軟膏) 100g中 オレオイルLPA 100mg 白色ワセリン 90g 流動パラフィン 適量
【0030】処方例2と同様にして、オレオイルLPA
を1mg、5mg、10mg、50mg含有する眼軟膏
を調製することができる。
を1mg、5mg、10mg、50mg含有する眼軟膏
を調製することができる。
【0031】 処方例3(錠剤) 100mg中 オレオイルLPA 10 mg 乳糖 59.4mg トウモロコシデンプン 20 mg カルボキシメチルセルロース カルシウム 6 mg ヒドロキシプロピルセルロース 4 mg ステアリン酸 マグネシウム 0.6mg
【0032】上記処方の錠剤に、ヒドロキシプロピルセ
ルロース等のコーティング剤2mgを用いてコーティン
グを施し、目的とするコーティング錠を得ることができ
る。
ルロース等のコーティング剤2mgを用いてコーティン
グを施し、目的とするコーティング錠を得ることができ
る。
【0033】処方例3と同様にして、オレオイルLPA
を100mg中0.1mg、0.5mg、1mg、5m
g、50mg含有する錠剤を得ることができる。
を100mg中0.1mg、0.5mg、1mg、5m
g、50mg含有する錠剤を得ることができる。
【0034】[薬理試験] 角膜上皮伸展に対する作用(in vitro) 雄性日本白色ウサギの角膜を用い、Nishida らの方法
(J. Cell Biol., 97, 1653-1657 (1983))に準じ、角
膜片の組織培養系での角膜上皮伸展長を指標にして角膜
上皮伸展に対する下記被験化合物の影響を検討した。
(J. Cell Biol., 97, 1653-1657 (1983))に準じ、角
膜片の組織培養系での角膜上皮伸展長を指標にして角膜
上皮伸展に対する下記被験化合物の影響を検討した。
【0035】(実験方法)ウサギ角膜片より切り出した
角膜ブロックを、被験化合物を含む培養液(TC−19
9)中、37℃・5%CO2 の条件下で24時間培養
した。培養後、角膜ブロックをエタノール−氷酢酸(容
積比95:5)混合液中で固定し、パラフィンで包埋し
て切片を作製した。切片を脱パラフィンした後、ヘマト
キシリン−エオジン染色し、顕微鏡下で上皮細胞層の伸
展長を測定した。
角膜ブロックを、被験化合物を含む培養液(TC−19
9)中、37℃・5%CO2 の条件下で24時間培養
した。培養後、角膜ブロックをエタノール−氷酢酸(容
積比95:5)混合液中で固定し、パラフィンで包埋し
て切片を作製した。切片を脱パラフィンした後、ヘマト
キシリン−エオジン染色し、顕微鏡下で上皮細胞層の伸
展長を測定した。
【0036】コントロールとしては被験化合物を含まな
い培養液で同様に培養したものを用いた。
い培養液で同様に培養したものを用いた。
【0037】(結果1)Rho阻害剤である Exoenzyme
C3 を被験化合物として含む培養液で培養したときの結
果を表1に示す。
C3 を被験化合物として含む培養液で培養したときの結
果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1から判るように、Rho阻害剤である
Exoenzyme C3 を含む培養液で培養をすると、角膜上皮
の伸展はほぼ完全に抑制され、角膜上皮伸展にRhoが
関与していることが明らかとなった。
Exoenzyme C3 を含む培養液で培養をすると、角膜上皮
の伸展はほぼ完全に抑制され、角膜上皮伸展にRhoが
関与していることが明らかとなった。
【0040】(結果2)0.02μM、0.2μMおよ
び2μMの濃度のオレオイルLPAを被験化合物として
含む培養液で培養したときの結果を表2に示す。
び2μMの濃度のオレオイルLPAを被験化合物として
含む培養液で培養したときの結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】表2から判るように、オレオイルLPAを
含む培養液で培養をすると、角膜上皮の伸展が濃度依存
的に顕著に促進されることが認められた。
含む培養液で培養をすると、角膜上皮の伸展が濃度依存
的に顕著に促進されることが認められた。
【0043】(結果3)被験化合物として Exoenzyme C
3 をオレオイルLPAとともに培養液に添加したときの
結果を表3に示す。
3 をオレオイルLPAとともに培養液に添加したときの
結果を表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】表3から判るように、Rho阻害剤である
Exoenzyme C3 をオレオイルLPAとともに培養液に添
加すると、角膜上皮の伸展はほぼ完全に抑制された。
Exoenzyme C3 をオレオイルLPAとともに培養液に添
加すると、角膜上皮の伸展はほぼ完全に抑制された。
【0046】これらのことから、角膜上皮伸展促進作用
はRhoの活性化作用に基づくものであることが確認さ
れた。
はRhoの活性化作用に基づくものであることが確認さ
れた。
【0047】
【発明の効果】上記の薬理試験から、Rho活性化作用
を有する化合物が優れた角膜上皮伸展促進作用を有し、
角膜上皮の創傷治癒促進作用を通じて、種々の要因によ
り角膜が損傷を受けた状態にある角膜潰瘍、角膜上皮剥
離、角膜炎またはドライアイ等の角膜障害の治療剤とし
て有用であることが見いだされた。
を有する化合物が優れた角膜上皮伸展促進作用を有し、
角膜上皮の創傷治癒促進作用を通じて、種々の要因によ
り角膜が損傷を受けた状態にある角膜潰瘍、角膜上皮剥
離、角膜炎またはドライアイ等の角膜障害の治療剤とし
て有用であることが見いだされた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 雅胤 奈良県奈良市三松2丁目12番3−205号 Fターム(参考) 4C084 AA17 NA14 ZA332 4C086 AA01 AA02 DA34 NA14 ZA33
Claims (5)
- 【請求項1】 Rho活性化作用を有する化合物を有効
成分とする角膜障害治療剤。 - 【請求項2】 Rho活性化作用を有する化合物がリゾ
ホスファチジン酸またはそのアシル誘導体である請求項
1記載の角膜障害治療剤。 - 【請求項3】 リゾホスファチジン酸のアシル誘導体が
オレオイルリゾホスファチジン酸である請求項2記載の
角膜障害治療剤。 - 【請求項4】 角膜障害が角膜潰瘍、角膜上皮剥離、角
膜炎またはドライアイである請求項1から請求項3のい
ずれかに記載の角膜障害治療剤。 - 【請求項5】 Rho活性化作用を有する化合物を有効
成分とする角膜上皮伸展促進剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000003087A JP2000264847A (ja) | 1999-01-12 | 2000-01-12 | 角膜障害治療剤 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11-5420 | 1999-01-12 | ||
| JP542099 | 1999-01-12 | ||
| JP2000003087A JP2000264847A (ja) | 1999-01-12 | 2000-01-12 | 角膜障害治療剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000264847A true JP2000264847A (ja) | 2000-09-26 |
Family
ID=26339360
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000003087A Pending JP2000264847A (ja) | 1999-01-12 | 2000-01-12 | 角膜障害治療剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000264847A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006064825A1 (ja) * | 2004-12-14 | 2006-06-22 | Santen Pharmaceutical Co., Ltd. | ドライアイ治療剤 |
| US8207119B2 (en) | 2002-12-27 | 2012-06-26 | Nihon Tenganyaku Kenkyusho Co., Ltd. | Ophthalmological composition |
-
2000
- 2000-01-12 JP JP2000003087A patent/JP2000264847A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8207119B2 (en) | 2002-12-27 | 2012-06-26 | Nihon Tenganyaku Kenkyusho Co., Ltd. | Ophthalmological composition |
| WO2006064825A1 (ja) * | 2004-12-14 | 2006-06-22 | Santen Pharmaceutical Co., Ltd. | ドライアイ治療剤 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060606 |
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| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070116 |