JP2000265391A - 易離解性防湿紙 - Google Patents

易離解性防湿紙

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JP2000265391A
JP2000265391A JP7170499A JP7170499A JP2000265391A JP 2000265391 A JP2000265391 A JP 2000265391A JP 7170499 A JP7170499 A JP 7170499A JP 7170499 A JP7170499 A JP 7170499A JP 2000265391 A JP2000265391 A JP 2000265391A
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mica
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JP7170499A
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Hisanori Yagi
寿則 八木
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、ポリオレフィン等をラミネートする
ことなく得られる防湿包装紙に関するものであり、さら
にはワックス等の撥水性素材を含まず、使用した後でも
容易に離解する事ができ古紙としてリサイクル可能な易
離解性防湿紙に関するものである。 【解決手段】紙支持体の少なくとも片面にフィロケイ酸
塩化合物と合成樹脂からなる防湿層を有する防湿紙にお
いて、該フィロケイ酸塩化合物の形状係数が平均値で
0.75以上の雲母族鉱物である易離解性防湿紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン等
をラミネートすることなく得られる防湿包装紙に関する
ものであり、さらにはワックス等の撥水性素材を含ま
ず、使用した後でも容易に離解する事ができ古紙として
リサイクル可能な易離解性防湿紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工業用や産業用製品の包装には、
内容物の吸湿や吸水を防止するため、耐湿性及び耐水性
が優れた、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオ
レフィン系の高分子化合物を紙支持体にラミネートした
ポリオレフィンラミネート紙(以下ポリラミ紙)が使用
されていた。ポリラミ紙は、例えば紙製品の巻き取り用
包装、アート紙やコート紙などの平判用包装、電子写真
複写用紙やインクジェット用紙などの小判断裁紙堆積体
用の包装、セメントや樹脂などの重袋用などに使用され
ている。しかしポリラミ紙は、被膜層が強固なため離解
性に劣り、従って古紙として回収しパルプの原料として
使用すると、離解時に被膜そのものが大きなシート状に
残存したり、また細片化した被膜が抄紙工程に混入する
と、シリンダードライヤーなどに融着する等の様々な問
題が発生する。そのためポリラミ紙は古紙として利用で
きず、使用後は焼却処分しているのが現状である。
【0003】一方、防湿性のある易離解性紙を製造する
方法としては、例えば特公昭55−22597号公報、
特開昭59−66598号公報などが知られている。こ
れらは合成ゴムラテックスにワックスエマルジョンを配
合してなる水性エマルジョンを紙表面に塗工したもので
ある。このような易離解性防湿紙は防湿・防水性は十分
であり古紙として再離解可能であるが、防湿層中のワッ
クスが防湿層表面に析出(ブリード)し、防湿紙の反対
裏面に転写して滑りやすくなったり、内容物にワックス
が転移し内容物を汚染するといった問題がある。また、
このようなワックスを含む防湿紙を原料として製造した
紙が、ワックスのために滑りやすくなるといった問題も
ある。
【0004】本発明者らは、上記の問題点を検討した結
果、ワックスを含まない防湿層を有する防湿性紙、即
ち、紙支持体の少なくとも片面上に防湿層が形成されて
おり、前記防湿層が(a)防湿性・皮膜形成性合成樹
脂、(b)5〜50μmの平均粒子径と5以上のアスペ
クト比を有する平板状フィロケイ酸塩化合物粒子、
(c)防湿性向上剤を含む防湿紙を、先に提案した(特
開平9−291499号)。
【0005】この発明は、好適な平均粒子径を持つ平板
状フィロケイ酸塩化合物を、防湿層に用いることによっ
て、優れた防湿性紙を得ることができるものである。ま
た、このような防湿性紙はアスペクト比が高い平板状フ
ィロケイ酸塩化合物を用いるほど防湿性に優れる。そこ
で防湿性の向上、もしくは防湿性塗料の塗工量削減のた
めには、最適化した平均粒子径と、より高いアスペクト
比を有する平板状フィロケイ酸塩化合物を用いた防湿層
が望ましい。しかし、防湿層に易離解性を持たせるため
には、防湿層は合成樹脂ラテックスのような水乳化物を
塗工、乳化粒子形状が残存する程度の乾燥に留めた状態
で成膜される共重合体被膜によって形成することが望ま
しい。しかし、このような防湿層を有する防湿性紙を用
いた包装紙では、防湿層が大きな変形を受けない平板状
態での防湿性は保たれるが、包装時に折り目がつくよう
な場合は、折り目部分で防湿層が破壊されることによ
り、当該部分の防湿性が低下するという問題が発生す
る。特に十字折りのような頂点部分を有する包装形態の
場合に起こるピンホールの発生による防湿性の低下や、
防湿段ボールのライナーとして用いる場合の罫線入れの
際の罫線部分の防湿性低下を改善する方法が求められて
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、折り目部分
を有する包装形態で用いる場合の防湿包装紙の防湿性能
を向上させた易離解性防湿紙を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、紙支持
体の少なくとも片面にフィロケイ酸塩化合物と合成樹脂
からなる防湿層を有する防湿紙において、該フィロケイ
酸塩化合物の形状係数が平均値で0.75以上の雲母族
鉱物である易離解性防湿紙である。また、本発明の第二
は、雲母族鉱物がカップリング剤で処理されている前項
記載の易離解性防湿紙である。また、本発明の第三は、
合成樹脂がスチレン−ブタジエン系共重合体である前項
のいずれかに記載の易離解性防湿紙である。また、本発
明の第四は、防湿層中に活性水素反応性化合物が含まれ
る前項のいずれかに記載の易離解性防湿紙である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者らは、防湿性の向上と防
湿性塗料の顔料であるフィロケイ酸塩化合物との関係に
ついて鋭意検討した結果、フィロケイ酸塩化合物として
特定の形状係数をもつ雲母族鉱物を使用することにより
折り部の防湿性が大幅に向上することを見出して本発明
に至った。本発明について以下の通り詳述する。本発明
において使用するフィロケイ酸塩化合物は雲母族鉱物で
ある。フィロケイ酸塩化合物に属するものは、一般に板
状または薄片状であって明瞭な劈開を有し、雲母族、パ
イロフィライト、タルク(滑石)、緑泥石、セプテ緑
石、蛇紋石、スチルプノメレーン、粘土鉱物があるが、
なかでも雲母族鉱物は平板性の指標であるアスペクト比
が高く、最適な平均粒子経を選ぶことができる点で他の
顔料に比べて優れている。雲母族鉱物としては、白雲母
(マスコバイト)、絹雲母(セリサイト)、金雲母(フ
ロコパイト)、黒雲母(バイオタイト)、フッ素金雲母
(人造雲母)、紅マイカ、ソーダマイカ、バナジンマイ
カ、イライト、チンマイカ、パラゴナイト、ブリトル雲
母などが挙げられる。このような雲母族鉱物の中でも、
白雲母、及び金雲母が粒子径の大きさ、アスペクト比、
などの点から、本発明において好適に使用される。
【0009】本発明においては、これらの雲母族鉱物を
任意に使用できるが、より好ましい平均粒子径(レーザ
ー回折法による測定値)の範囲としては1μm〜100
μm、さらに好ましくは5μm〜50μmである。平均
粒子径1μm未満のものは、塗工層中での平板状顔料の
配向が支持体に対して平均になりにくく、また100μ
mを越えるものは平板状顔料の一部が塗工層から突き出
たり、平板状顔料の厚みが数μm程度となるに伴い、配
向した平板状顔料の塗工層中における層数が少なくなっ
てしまうために、何れの場合も防湿性能向上効果が減少
する。また、防湿塗工層と平均粒子径との関係では、平
均粒子径は防湿層膜厚の1/2以上であることが望まし
い。防湿層膜厚の1/2未満のものは塗工層中での平板
状顔料の配向が支持体に対して平行になりにくい。
【0010】また、雲母族鉱物の好ましいアスペクト比
(平均粒子径を厚さで除した値。厚さは電子顕微鏡の観
察により測定。)は5以上、さらに好ましくは10以上
である。アスペクト比が5以下のものは防湿層において
支持体に対して平行に配向できなくなるため防湿性が劣
る。また、アスペクト比は大きいほど平板状顔料の塗工
層中における層数が多くなるので、高い防湿性能を発揮
する。
【0011】本発明における形状係数(ρ)は、以下の
数式によって求める。 ρ=4π×S/L2 即ち、形状係数(ρ)は、雲母族鉱物の写真からの投影
図で求められる面積(S)に4πを乗じた値を、同じく
該投影図から求められる周長(L)の2乗で除した値で
ある。ちなみに、この値は円では1,正方形では0.7
85、三角形では0.605である。また、雲母族鉱物
の周辺に凹凸がある様なものは略円形であっても形状係
数は小さい値をとる。この形状係数を求める方法につい
てさらに詳述する。まず、走査型電子顕微鏡で雲母の写
真をとり、投影図とする。投影図の中で大体平均粒子径
に対応する長径を有する雲母片の投影図を約100個取
り出し、電子複写機で拡大し、その画像にそってプラニ
メーターでなぞり、一個の雲母の周長およびその周で囲
まれた部分の面積を測定する。このような方法で得た個
々の雲母片約100個の面積及び周長から形状係数を算
出し、形状係数の頻度曲線を描く。この累積数が50%
線に達した点を平均値とする。本発明の防湿紙では、平
均粒子径は5〜50μm、アスペクト比が5以上であ
り、形状係数が平均値で0.75以上、より好ましくは
0.80以上の雲母族鉱物を使用した防湿層を有するも
のである。尚、雲母片100個の内、形状係数が0.7
0以下の雲母片の数は20個以下、望ましくは10個以
下であることが好ましい。
【0012】通常、雲母はジェットミル型粉砕機のよう
に、強力な衝撃エネルギーを与える粉砕方法で粉砕され
るが、このような方法で得られる雲母の形状は非常に不
規則であり形状係数が0.65〜0.73程度のものし
か得られない。しかし、本発明に好適に使用される雲母
は、弱い衝撃エネルギーで粉砕され、かつ鋭い角を滑ら
かにすることにより得ることができる。例えばファイン
ミクロン型粉砕機を使用したり、粉砕されたものをさら
に超音波で湿式粉砕するなどの方法により、本発明に適
用できる形状係数が0.75以上の雲母族鉱物を得るこ
とができる。また粉砕時のエネルギーが小さいことによ
り、5μm以下の微細な雲母が発生しにくく、また一個
の雲母片を取り出した場合の表面に残存した微細な凹凸
が少なくなる。もちろんこれら粉砕方法は上述のものに
限定されるものでない。このような形状係数を有する雲
母族鉱物を防湿層に使用することにより、防湿層中の雲
母の配列に異方性が少なくなり、X、Yいずれの方向に
も均等になるため、防湿紙に折り目をつけた場合にも極
端な亀裂が発生しにくくなる。
【0013】雲母族鉱物の表面を電子顕微鏡で観察する
と、表面に付着した細かい剥離片や微粉が確認される。
このような雲母族顔料を防湿層に配合すると、含まれる
微粉が塗工層中で紙支持体に対して平行にならないた
め、防湿層中で水分の流路を形成すると考えられる。ま
た平板状の粒子の表面についた剥離片等は、合成樹脂と
雲母族鉱物の接着を阻害して界面空隙の形成原因となり
やすく、これもまた水分の流路となると考えられる。従
って、これら微粉等は防湿性の低下の原因になると考え
られる。しかし、前述のようにな形状係数を保つように
粉砕された雲母族鉱物は、弱い衝撃エネルギーで粉砕さ
れているため、このような剥離片や微粉が発生しにく
く、表面が非常に平坦な状態になることが確認されてい
る。従って、形状係数を0.75以上にするように粉砕
した雲母族鉱物を防湿性塗料の顔料とすることで、防湿
紙の折り防湿性が大幅に向上するものと思われる。
【0014】本発明に用いられる合成樹脂は、水性ラテ
ックス及び水性エマルジョンとして使用するのが好まし
く、例えば、スチレン−ブタジエン系共重合体、アクリ
ル−スチレン系共重合体、メタクリレート−ブタジエン
系共重合体、アクリルニトリル−ブタジエン系共重合
体、アクリル系共重合体、ポリエステル系共重合体、ポ
リウレタン系共重合体が挙げられる。これらの中でも、
耐水性が良好で、伸びが良く折割れによる塗工層の亀裂
が生じにくいスチレン−ブタジエン系共重合体が好適で
ある。スチレン−ブタジエン系共重合体(SBR)はス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−t
−ブチルスチレン、クロロスチレンなどの芳香族ビニル
化合物とブタジエン、1,3−ブタジエン、イソプレ
ン、2,3ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペ
ンタジエンなどの共役ジエン化合物及びこれらと共重合
可能なその他の化合物からなる単量体を乳化重合するこ
とによって得られる共重合体ラテックスである。芳香族
ビニル化合物としてはスチレン、また、共役ジエン化合
物としては1,3−ブタジエンが好適である。
【0015】共重合可能なその他の化合物としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの不飽和カル
ボン酸;フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、ブテント
リカルボン酸などの不飽和多価カルボン酸;マレイン酸
モノエチル、イタコン酸モノメチルなどのエチレン性不
飽和多価カルボン酸の部分エステル化物;(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−アミル、
(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸n
−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸
2−ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸エス
テル;(メタ)アクリロニトリルなどのシアノ基含有エ
チレン性不飽和化合物;(メタ)アクリル酸グリシジ
ル、などのエチレン性不飽和酸のグリシジルエーテル;
アリルグリシジルエーテルなどの不飽和アルコールのグ
リシジルエーテル;(メタ)アクリルアミド、N−メチ
ロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル
(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド
系化合物などが用いられる。上記の化合物は一種類以上
用いることができる。これらの中でも活性水素を有する
不飽和カルボン酸、不飽和多価カルボン酸、(メタ)ア
クリルアミド系化合物が好適である。
【0016】単量体の各構成成分の組成比は適宜選択す
ることができるが、通常、芳香族ビニル化合物25〜7
5重量部、好ましくは30〜70重量部、共役ジエン化
合物20〜60重量部、好ましくは25〜50重量部、
共重合可能なその他の化合物0〜50重量部である。本
発明における合成樹脂のガラス転移温度(Tg)は−1
0℃〜40℃、より好ましくは−5℃〜35℃である。
Tgが−10℃より低いと離解性が悪くなったりブロッ
キングが起きやすくなる。また、Tgが40℃を越える
と防湿性が悪くなる。また、本発明に使用するフィロケ
イ酸塩化合物とスチレン−ブタジエン系ラテックスとの
配合(固形分重量)比率は30:70〜70:30、好
ましくは35:65〜60:40である。これらの合成
樹脂をもちいて離解を有する防湿層とするには使用する
樹脂を合成樹脂ラテックスのような水乳化物から成膜さ
れる共重合体被膜でかつその乳化粒子の形状が残存する
程度の乾燥にとどめることが望ましい。
【0017】本発明では防湿層にカップリング剤を使用
すると一段と防湿性が向上する。使用するカップリング
剤としては、親水基部分にSiを含むシランカップリン
グ剤、親水基部分にTiを含むチタネートカップリング
剤、親水基部分にAlを含むアルミニウムカップリング
剤等が挙げられる。カップリング剤の構造は、フィロケ
イ酸塩化合物のような無機化合物と相互作用する親水基
と、樹脂のような有機化合物と相互作用する疎水基に大
別され、特にその親水基部分はTi、Al等の金属元素
やSiに結合したアルコキシ基を加水分解して得られ
る。
【0018】一方、カップリング剤の疎水基部分につい
ては、疎水基部分が有機オリゴマーである場合、無機化
合物表面に高分子有機質の被膜を形成し、表面を完全に
疎水化して樹脂マトリックスとの接着性を高める効果が
ある。また、疎水基部分がエポキシ基、ビニル基、アミ
ノ基等の反応性有機官能基を有する場合、その官能基と
樹脂マトリックスの反応性官能基とが架橋し、より樹脂
マトリックスとの接着性が高まる。該カップリング剤に
は、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、γメルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、ビニルアセトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−アニ
リノプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリ
(N−アミノエチルアミノエチル)チタネートなどが挙
げられる。
【0019】本発明においては、こうしたカップリング
剤により、フィロケイ酸塩化合物をインテグラルブレン
ド法や前処理法などで表面処理して使用することがさら
に望ましい。インテグラルブレンド法はフィロケイ酸塩
化合物と合成樹脂を含む塗工液にカップリング剤を直接
添加する方法である。また、前処理法はあらかじめフィ
ロケイ酸塩化合物表面をカップリング剤で処理する方法
である。カップリング剤の添加量はフィロケイ酸塩化合
物100重量部に対して0.1〜5重量部、好ましくは
0.5〜2重量部である。添加量が0.1重量部未満の
場合、カップリング剤によるフィロケイ酸塩化合物表面
の被覆が不十分となるため好ましくなく、5重量部を越
える場合、カップリング剤の効果が頭打ちとなるため不
経済である。
【0020】また、本発明では、防湿層に活性水素反応
化合物を添加して防湿性を向上させることもできる。本
発明で使用する活性水素反応性化合物は、合成樹脂に含
まれるカルボキシル基、アミド基、水酸基等の活性水素
官能基と反応して合成樹脂ラテックスを架橋、高分子化
(三次元網目構造)するものである。こうした活性水素
反応性化合物としては(1)メチロール基を有し、上記
親水性官能基と脱水縮合反応を起こすもの(メラミン−
ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂な
ど);(2)アルデヒド基を有し、上記親水性官能基と
付加反応を起こすもの(グリオキザールなど);(3)
エポキシ基を有し、上記親水性官能基と開環付加反応を
起こすもの(ポリグリシジルエーテルなど);(4)多
価金属を有し上記親水性官能基と配位結合及び共有結合
を形成するもの(炭酸ジルコニウムなど);(5)水溶
液中でカチオン性を示しアニオン性官能基とイオン結合
を形成するもの(ポリアミン化合物、ポリアミドアミン
樹脂やポリアミドエピクロロ樹脂などのカチオン性樹
脂)などがある。活性水素反応性化合物の配合量は合成
樹脂ラテックス100重量部に対して0.01〜10重
量部、好ましくは0.1〜5重量部が望ましい。活性水
素反応性化合物の配合量が0.01重量部未満の場合、
活性水素反応性化合物と活性水素官能基との反応性が著
しく低下するため好ましくなく、また10重量部を越え
ると透湿度向上や耐ブロッキングに対する効果が頭打ち
となったり、未反応の活性水素反応性化合物が析出する
などの問題が発生するため好ましくない。
【0021】以上の材料を混合して防湿性塗料(水性)
とするが、必要に応じてポリカルボン酸などの分散剤、
消泡剤、界面活性剤、色合い調整剤をさらに添加するこ
とができる。この塗料を常法により紙支持体に塗工して
防湿層を形成する。塗工設備は特に限定はされないが、
ブレードコーター、バーコーター、エアナイフコーター
などの塗工表面をスクレイプする塗工方式が、平板状顔
料の配向を促す傾向があるので好ましい。防湿性と量の
塗工量は片面に塗工した場合(両面に塗工した場合は両
面合わせての塗工量)、固形分として10〜40g/m2、
さらに好ましくは15〜30g/m2である。
【0022】本発明に用いられる紙支持体は機械的離解
作用により水中で分散しやすいパルプを主成分とするも
のであれば特に制限はないが、包装紙として一般的に用
いられている晒または未晒クラフト紙(酸性紙または中
性紙)が好適である。紙支持体の坪量には特段の制約は
ないが、通常50〜350g/m2である。
【0023】本発明の防湿紙の透湿度は、所望する防湿
性能により決定される。
【0024】以下に実施例を示し本発明を具体的に説明
する。特に断らない限り「部」及び「%」はそれぞれ
「重量部」及び「重量%」を表す。
【0025】
【実施例】<実施例1>金雲母をファインミクロン型粉
砕器((株)ホソカワミクロン製)で粉砕し、風力分級
により微粉、ふるいで粗分をカットして、平均粒子径4
0μm、アスペクト比40、形状係数が平均0.80の
金雲母を得た。この中で形状係数0.70以下のものは
100個中7個であつた。なお雲母の形状係数は、走査
型電子顕微鏡で撮影した写真を拡大、プラニメーターを
使用して、面積及び周長を求めた。水50重量部に、ス
チレンブタジエンラテックス(Tg20℃、ゲル分率9
4%、固形分50%)100重量部を加え撹拌、さらに
前記粉砕分級した金雲母粉末50重量部を撹拌しながら
加えて調製した防湿性塗料を、晒クラフト紙(坪量70
g/m2、厚さ100μm)に固形分で片面に25g/m2塗工
し、熱風乾燥機を用いて110℃で1分間乾燥させて防
湿紙を製造した。
【0026】<実施例2>実施例1で用いた粉砕機で金
雲母を粉砕し、さらに分級して微粉部分を5%、粗分部
分を30%カットして、平均粒子径20μm、アスペク
ト比30、形状係数が平均0.78の金雲母を得た。こ
の中で形状係数0.70以下のものは100個中11個
であつた。水50重量部に、25%アンモニア水を2重
量部、アミノシランカップリング剤(KBM603:信
越化学工業(株)製、有効成分99%以上)0.5重量
部を加え撹拌した後、スチレンブタジエンラテックス
(Tg20℃、ゲル分率94%、固形分50%)を10
0重量部、雲母粉末50重量部を順次撹拌しながら加え
て防湿性塗料を調製し、実施例1と同様にして防湿紙を
製造した。
【0027】<実施例3>実施例1で用いた粉砕機で白
雲母を粉砕し、風力分級により微粉部分をカットして得
られた平均粒子径45μm、アスペクト比45、形状係
数が平均0.81の白雲母を用いた以外は、実施例1と
同様にして防湿紙を製造した。なお該白雲母のうち形状
係数0.70以下のものは100個中15個であった。
【0028】<実施例4〜5>下記のカップリング剤を
用いた以外は、実施例2と同様にして防湿紙を製造し
た。 実施例4:エポキシシランカップリング剤(商品名:K
BM403、信越化学工業(株)製) 実施例5:アミノチタネ−トカップリング剤(商品名:
KR44、味の素(株)製)
【0029】<実施例6>水50重量部に、25%アン
モニア水2重量部、アミノシランカップリング剤(KB
M603:信越化学工業(株)製、有効成分99%以
上)0.5重量部を加え撹拌した後、活性水素反応性化
合物としてポリアミドポリ尿素樹脂(SR302:住友
化学(株)製、固形分60%)を1重量部、スチレンブ
タジエンラテックス(Tg20℃、ゲル分率94%、固
形分50%)を100重量部、実施例1と同様に処理し
た平均粒子径40μmの金雲母50重量部を順次撹拌し
ながら加えて調製した防湿性塗料を、晒クラフト紙(坪
量70g/m2、厚さ100μm)に固形分として片面23
g/m2塗工、熱風乾燥機を用いて110℃で1分間乾燥さ
せて防湿紙を製造した。
【0030】<比較例1>ジェットミルを用いて粉砕し
て得られた、平均粒子径38μm、アスペクト比28、
形状係数が平均0.70の金雲母を用いた以外は、実施
例1と同様にして防湿紙を製造した。該雲母100個
中、形状係数0.70以下のものは50個であつた。 <比較例2>ローラーミルを用いて粉砕して得られた、
平均粒子径20μm、アスペクト比31、形状係数0.
68の金雲母を用いた以外は、実施例2と同様にして防
湿紙を製造した。該雲母100個中、形状係数0.70
以下のものは55個であった。 <比較例3>ジェットミルを用いて粉砕して得られた、
平均粒子径43μm、アスペクト比47、形状係数が平
均0.65の白雲母を用いた以外は、実施例3と同様に
して防湿紙を製造した。該雲母100個中、形状係数
0.70以下のものは60個であった。
【0031】<試験方法> 1)透湿度 防湿紙を円形に切り抜き、半分、さらに半分と都合16
等分となるように折り目をつけて得た試料を、JIS
Z0208 B法(カップ法)に準じ、塗工面を外側に
し、40℃90%(相対湿度)にて透湿度を測定した。
【0032】以上実施例、比較例の測定結果を表1に示
す。
【0033】
【表1】
【0034】表1より、形状係数平均0.75以上の雲
母族鉱物を用いた場合(実施例1、2)は格段に折り目
防湿性が向上していることが明らかである。(比較例
1、2参照) また、形状係数の大きい雲母族鉱物とカップリング剤と
併せて用いた場合(実施例2、実施例4〜5)は更に良
好な防湿性が得られることが明らかである。また、活性
水素反応性化合物を添加することによって防湿性はさら
に大きく向上する。(実施例6)
【0035】
【発明の効果】本発明により、折り目を有する場合の防
湿性能を向上させた易離解性防湿紙を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例1の金雲母の電子顕微鏡写真を拡大し、そ
のアウトラインをトレースした図である。また、図2は
比較例1の金雲母の電子顕微鏡写真を拡大し、同様にト
レースした図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙支持体の少なくとも片面にフィロケイ酸
    塩化合物と合成樹脂からなる防湿層を有する防湿紙にお
    いて、該フィロケイ酸塩化合物の形状係数が平均値で
    0.75以上の雲母族鉱物であることを特徴とする易離
    解性防湿紙。
  2. 【請求項2】雲母族鉱物がカップリング剤で処理されて
    いることを特徴とする請求項1記載の易離解性防湿紙。
  3. 【請求項3】合成樹脂がスチレン−ブタジエン系共重合
    体であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記
    載の易離解性防湿紙。
  4. 【請求項4】防湿層中に活性水素反応性化合物が含まれ
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の易
    離解性防湿紙。
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