JP2000267731A - 液圧サーボアクチュエータシステム - Google Patents

液圧サーボアクチュエータシステム

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JP2000267731A
JP2000267731A JP11069833A JP6983399A JP2000267731A JP 2000267731 A JP2000267731 A JP 2000267731A JP 11069833 A JP11069833 A JP 11069833A JP 6983399 A JP6983399 A JP 6983399A JP 2000267731 A JP2000267731 A JP 2000267731A
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Shigeyuki Takagi
重行 高木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 逐次計算による複数のアクチュエータの同期
制御を低コストに実現して、十分なフォースファイト補
償効果を期待することができる低コストで信頼性の高い
液圧サーボアクチュエータシステムを提供する。 【解決手段】 電油圧サーボ弁17A,17Bにより制御され
る複数の液圧アクチュエータ18A,18Bの出力部が互いに
拘束された液圧サーボアクチュエータシステムにおい
て、マスターアクチュエータ17Aに対する残りのアクチ
ュエータ17Bの固有の制御誤差を記憶した記憶手段11
と、マスターアクチュエータ17Aに入力される指令信号
と、残りのアクチュエータ17Bの固有の制御誤差とに基
づき、残りのアクチュエータ17Bに与るべき補正信号を
所定の近似式を用いて計算する信号処理コンピュータ11
と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の液圧アクチ
ュエータの出力部を互いに拘束するよう結合した液圧サ
ーボアクチュエータシステム、特にそれらアクチュエー
タ間の出力変位の差をなくすための補償アルゴリズムを
備えた制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の液圧サーボアクチュエータ
を互いの出力部が拘束されて作動するように結合したサ
ーボアクチュエータシステムが、例えば航空機のフライ
トコントロールに用いられている。この種のサーボアク
チュエータシステムにおいては、並列結合された複数の
舵面制御アクチュエータを電気・油圧サーボ弁で制御す
るとともに、そのアクチュエータの出力部の変位又は電
気・油圧サーボ弁の弁体の変位を位置検出器により電気
的に取り出してフィードバック制御を行なっている。
【0003】また、各アクチュエータのサーボ要素(例
えば、位置検出器、フィルタ、サーボ・アンプ等)の製
造誤差により、全てのアクチュエータに同一の指令信号
を与えても、舵面制御アクチュエータ間の出力変位に差
が生じ、そのアクチュエータ間に過大な力が働いてしま
う、いわゆるフォースファイトが生じる。そのため、こ
れを抑制すべく次のような対策がなされている。
【0004】(1) 各アクチュエータ毎の差圧フィー
ドバック 各アクチュエータの作動方向両側の液圧室間の差圧を検
出し、その差圧信号をサーボアンプにフィードバックす
ることにより、不要な差圧の発生時にアクチュエータ剛
性を低下させて、フォースファイトを抑制する。具体的
には、負荷変動による油圧シリンダ内の一対の油圧室間
の差圧(ΔP)を圧力センサによって検出し、この圧力
センサ(差圧センサ)からサーボアアンプ側に差圧信号
をフィードバックすることによりフォースファイトを抑
制する。
【0005】(2) 差圧平均値と各アクチュエータの
差圧の差のフィードバック 各アクチュエータについて両液圧室間の差圧を検出する
とともに、その差圧のアクチュエータ間の平均値を求
め、これら差圧信号の平均値と各アクチュエータの差圧
信号とを各アクチュエータに対応するサーボアンプにフ
ィードバックして、フォースファイトを抑制する。
【0006】なお、フォースファイトを発生させる主な
要因は、位置フィードバック誤差、サーボ弁の中立位置
のずれ(所謂NULLずれ)、実機搭載時における調整誤
差、そしてこれらの誤差の温度変化や経時変化、電子回
路全般の温度変化や経時的な特性変化によるもの等があ
げられる。ここで位置フィードバック誤差とは、前記位
置検出器が差動変圧器(LVDT)である場合、そのゲイン
誤差や出力特性の直線性、励磁電圧の誤差、復調器ゲイ
ン誤差、サミングアンプのゲイン誤差等である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のフォースファイト対策を行う液圧サーボアクチュエ
ータシステムにあっては、差圧フィードバック方式の場
合、差圧フィードバックゲインを大きくすると、アクチ
ュエータ出力の分解能(出力を変化させ得る最小入力)
が劣化するため、十分なフォースファイトの抑制(補
償)効果を期待することができなかった。また、各アク
チュエータの両液圧室間の差圧とそのアクチュエータ間
の差圧平均値との差をフィードバックする場合には、差
圧の平均値との差分だけをフィードバクックするので、
上述した分解能の劣化という問題を回避することができ
るが、差圧平均を求めたりその各アクチュエータ差圧信
号との差を求めたりする必要から、構成部品が増加し、
コスト高と信頼性の低下を招くという問題がある。その
ため、航空機の舵面制御システムにおいては、高度な信
頼性が要求されるにもかかわらず、それに応え得る低コ
ストの制御システムを提供することができなかった。
【0008】そこで本発明は、十分なフォースファイト
補償効果を期待することができる低コストで信頼性の高
い液圧サーボアクチュエータシステムを提供するもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
として、本発明は、電油圧サーボ弁により制御される複
数の液圧アクチュエータの出力部が互いに拘束され、該
拘束された出力部の位置と指令信号入力とに応じて各液
圧アクチュエータがフィードバック制御される液圧サー
ボアクチュエータシステムにおいて、前記複数の液圧ア
クチュエータのうちマスターアクチュエータに対する残
りのアクチュエータの固有の制御誤差を記憶した記憶手
段と、前記マスターアクチュエータに入力される指令信
号と、前記マスターアクチュエータに対する残りのアク
チュエータの固有の制御誤差とに基づき、前記残りのア
クチュエータに与るべき補正信号を所定の近似式を用い
て計算する補正手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】この発明では、補正手段が、マスターアク
チュエータに入力される指令信号と、マスターアクチュ
エータに対する残りのアクチュエータの固有の制御誤差
とに基づいて、残りのアクチュエータに与るべき補正信
号を所定の近似式を用いて計算するから、補正値の計算
を容易化するとともに、補正用のデータの記憶容量を少
なくすることができ、逐次計算による同期制御が低コス
トに実現可能となる。
【0011】前記残りのアクチュエータの固有の制御誤
差は、好ましくは、前記マスターアクチュエータに前記
残りのアクチュエータを実質的に無負荷で従動させる状
態で前記マスターアクチュエータへの指令信号を所定値
から単位量ずつ変化させたときの前記残りのアクチュエ
ータの作動位置を複数の基準作動位置として、前記残り
のアクチュエータである何れか一つの液圧アクチュエー
タのみに液圧を供給した状態で該液圧アクチュエータの
作動位置が前記基準作動位置となるときのそれぞれの入
力指令信号の値と、前記所定値から単位量ずつ変化させ
たときのそれぞれの指令信号値との差に応じて作成さ
れ、前記補正手段の補正データ記憶部に記憶されてい
る。
【0012】この場合、稼動に先立って、予め、マスタ
ーアクチュエータの動作範囲に複数の基準作動位置が設
定され、マスター側の動作に同期すべきスレーブ側とな
る残りのアクチュエータ(複数であれば各アクチュエー
タ)を前記複数の基準作動位置に実際に位置させるため
に必要な指令信号入力の値が実測値から算出され、これ
に基づいて補正用データが作成され、記憶手段に記憶、
保持される。そして、稼動時には、マスターアクチュエ
ータに指令信号が入力されるとき、その入力指令信号値
と前記補正データとから、残りのアクチュエータをマス
ター側の動作に同期させるよう、これら残りのアクチュ
エータに入力すべき指令信号値が補正される。したがっ
て、液圧アクチュエータの実装時やメンテナンス時に、
特定のアクチュエータにのみ液圧を供給し、外部の計算
機等を用いて前記補正データを作成するようにすれば、
前記補正データ記憶部には、補正のための近似計算式や
各基準作動位置に対応する補正係数等を記憶するだけで
済み、低コストで信頼性の高い制御システムとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面に基づいて説明する。図1〜図3は、本発明に係
る液圧アクチュエータの制御システムの一実施形態を示
す図であり、前段をディジタル処理、後段のサーボルー
プをアナログ処理する場合を示している。
【0014】図1において、11は後述する指令信号補
正処理を実行する信号処理コンピュータであり、この信
号処理コンピュータ11は外部からの指令信号(コマン
ド信号)Viと後述する2つの制御系統A、B(図中に
は、Ach、Bchで示す)からのフィードバック信号
との偏差信号Sa、Sbを出力する。2つの制御系統
A、Bは、一方をマスター側、他方をスレーブ側として
並列に結合された一対の油圧シリンダ(複数の液圧アク
チュエータ)を含むもので、各々が同一の仕様で製作さ
れたものである。
【0015】まず、一方の制御系統Aについて説明する
と、信号処理コンピュータ11から出力された偏差信号
は、D/A変換器12Aによってアナログ信号に変換さ
れ、アナログ信号処理系13Aを構成する減算器14
A、プリアンプ15Aおよびカレントアンプ16Aを介
して公知の電油圧サーボ弁17A(コントロールバル
ブ)への入力電流に変換される。この電油圧サーボ弁1
7Aは、詳細は図示しないが、所定形状のスプール(弁
体)と、油圧シリンダ18Aの一対の油室(作動液圧
室)に連通する一対のシリンダポートと、油圧源に連通
する供給圧ポートと、タンクに連通するリターンポート
とを有しており、この電油圧サーボ弁17Aにより油圧
シリンダ18Aへの作動油の給排を制御し、油圧シリン
ダ18Aの図示しない出力部(ピストンロッド)に連結
された制御対象19、例えば航空機の操縦舵面をコント
ロールするようになっている。
【0016】また、油圧シリンダ18Aの前記出力部の
位置は、差動変圧器等の位置検出器21Aによって検出
され、その検出信号が復調器22Aおよびフィルタ23
Aを通して交流成分を除去され、A/D変換器24Aに
よりディジタル信号に変換されて信号処理コンピュータ
11にフィードバックされる。
【0017】なお、図1において、qは電油圧サーボ弁
14から油圧シリンダ18Aへの作動油の供給を表す流
量、Xp は油圧シリンダ18Aの前記出力部の変位を検
出する位置検出器21Aの出力信号である。
【0018】フィルタ23Aから出た位置フィードバッ
ク信号は、減算器14Aにも与えられ、減算器14Aは
D/A変換器12Aからのアナログ指令信号の値に対し
フィルタ23Aからの位置フィードバック信号の値を減
じたアナログ信号をプリアンプ15Aに入力する。
【0019】他方の制御系統Bは、信号処理コンピュー
タ11および制御対象19の間に、制御系統Aとは並列
に設けられている。そして、信号処理コンピュータ11
から出力された偏差信号は、D/A変換器12Bによっ
てアナログ信号に変換され、アナログ信号処理系13B
を構成する減算器14B、プリアンプ15Bおよびカレ
ントアンプ16Bを介して電油圧サーボ弁17Bへの入
力電流に変換される。この電油圧サーボ弁17Bは、油
圧シリンダ18Bに作動油を給排してその作動を制御
し、油圧シリンダ18Bの出力部に連結された制御対象
19を油圧シリンダ18Aと共にコントロールするよう
になっている。また、油圧シリンダ18Bの出力部の変
位は差動変圧器等の位置検出器21Bによって検出さ
れ、その検出信号が復調器22Bおよびフィルタ23B
を通して交流成分を除去され、A/D変換器24Bによ
りディジタル信号に変換されて信号処理コンピュータ1
1にフィードバックされる。
【0020】一方、信号処理コンピュータ11は補正手
段として機能するようになっており、そのために、信号
処理コンピュータ11には図2に示す補正信号算出部3
0と図3に示す補正信号算出部40とが設けられてい
る。
【0021】補正信号算出部30は、サーボブロックを
構成するディジタル信号処理部31と複数の信号データ
テーブル32,33,34とを有しており、基準信号テ
ーブル32には複数の基準信号値V1〜Vnが記憶格納
されている。
【0022】これら基準信号値V1〜Vnは、油圧シリ
ンダ18A、18Bの定格信号領域を等分割してN個の
指令信号の値を設定したもので、所定値V1からVnま
で所定の舵面移動量を単位として変化する。
【0023】また、位置基準信号テーブル34には複数
の指令基準信号Vb1〜Vbnが格納されている。これら
複数の指令基準信号Vb1〜Vbnは、本システムの稼動
前に、マスター側の油圧シリンダ18A(マスターアク
チュエータ)のみに油圧をかけ、これにスレーブ側の油
圧シリンダ18B(残りのアクチュエータ)を実質的に
無負荷で従動させる状態として、マスター側油圧シリン
ダ18Aへの指令信号を所定値V1からVnまで単位量
ずつ変化させたときのスレーブ側油圧シリンダ18Bの
作動変位の推移を、各指令信号V1〜Vnに対し油圧シ
リンダ18Bが静止する時点においてA/Dコンバータ
12Bからフィードバックされる信号より求め、それを
油圧シリンダ18Bの複数の位置基準信号(基準作動位
置)としたものである。
【0024】また、ディジタル信号処理部31は、格納
された各基準作動位置の信号Vbnに対しA/Dコンバ
ータ12からの位置フィードバック信号を減じる減算器
35と、減算器35からの偏差信号の時間積分値を出力
する積分器36と、この積分器36の出力と基準信号テ
ーブル32からの基準信号とを加算する加算器37とに
よって構成されている。さらに、各指令信号V1〜Vn
に対する積分器36の出力が、入力指令信号V1〜Vn
に対する変化量である補正信号データΔVi1〜ΔVi
nとして、補正信号テーブル33に格納される。
【0025】信号処理コンピュータ11は、上記基準信
号値V1,V2,V3,…… Vnと制御系統Bの補正
信号テーブル37のデータΔVi1,ΔVi2,ΔVi
3,〜ΔVinに基づき、予め高次の補間又は高次の最
小二乗法によって、入力指令信号に対する補正量演算用
の近似方程式を算出し、その算出用の近似式の係数K0
〜Kmとそれを用いた近似式を作成して、近似式係数テ
ーブル38および近似公式記憶部39(補正データ記憶
部)に記憶する。このようにして、制御系統Aへの実際
の入力指令信号に対する制御系統Bの補正量算出用の近
似式が予め準備され、信号処理コンピュータ11内の補
正データ記憶部に記憶される。
【0026】次に作用を説明する。
【0027】(1)系統間誤差の算出 上述のように構成された本実施形態では、その稼動に先
立って、マスター側となる油圧シリンダ18Aの動作範
囲に複数の基準作動位置が設定され、マスター側の動作
に同期すべきスレーブ側の油圧シリンダ18Bをその基
準作動位置に実際に位置させるために必要な指令信号入
力の値が、両油圧シリンダの18A,18Bの作動位置
誤差(同一入力に対する停止位置の誤差)の実測値に基
づいて算出され、これに基づいて補正用データが作成さ
れる。これにより、両制御系統A,Bの油圧シリンダ1
8A、18Bにそれぞれ指令信号が入力されるとき、そ
の入力指令信号値(V1,V2,V3,…… Vn)と
前記近似係数等の補正データとから、スレーブ側の油圧
シリンダ18Bをマスター側の動作に同期させるよう、
スレーブ側の油圧シリンダ18Bに入力すべき指令信号
値が補正信号として生成可能になる。
【0028】したがって、予め、油圧シリンダ18A,
18Bの実装時やメンテナンス時に、特定のアクチュエ
ータ18Aにのみ液圧を供給し、外部の計算機等を用い
て前記補正データを作成するようにすれば、信号処理コ
ンピュータ11内の補正データ記憶部38,39には、
補正のための計算式と各指令信号入力に対応する近似係
数等を記憶するだけで済む。
【0029】(2)作動モードにおける指令信号補正 本実施形態のシステムの稼動時には、制御系統Aへの入
力指令信号が基準信号値V1〜Vnの何れかであると
き、この制御系統Aへの入力指令信号値と近似式係数テ
ーブル38および近似公式記憶部39の記憶情報を用い
て、油圧シリンダ18Bを油圧シリンダ18Aに同期し
てこれと同様に作動させるよう、制御系統Bへの入力指
令信号が補正される。すなわち、予め決定された補正量
算出用の近似公式により、外部からの指令入力信号Viに
応じた制御系統B用の補正信号ΔVtが所定周期(例え
ば10ミリ秒)毎に逐次計算され、制御系統Aにはその
指令入力信号Vi がそのまま入力される。
【0030】具体的には、指令信号をViとし、油圧シ
リンダ18Aに対する油圧シリンダ18Bの作動位置の
誤差を−ΔVt (−は軸方向一方側へのずれを表わす)
とするとき、例えば次式(1)を用いてリアルタイムに
計算処理される。
【0031】 ΔVt =K0+K1・Vi +K2・Vi2 +K3・Vi3+…+Km・Xm ・・・(1)
【0032】したがって、制御系統Aに対する制御系統
Bの誤差(−ΔVt)が加算器40の加算処理によって
打ち消され、リアルタイムに高精度なフォースファイト
補償がされることになる。
【0033】このように、本実施形態においては、信号
処理コンピュータ11が、系統間の制御誤差に対応する
補正用データとマスター側油圧シリンダ18Aに入力さ
れる指令信号とに応じて、油圧シリンダ18Bに与るべ
き補正信号を所定の近似式を用いて計算する近似計算部
を有するようにしているので、補正値の計算を容易化す
るとともに、補正データ記憶部38,39の記憶容量を
少なくすることができ、逐次計算による同期制御を低コ
ストに実現できることになる。
【0034】さらに、信号処理コンピュータ11が、マ
スター側油圧シリンダ18Aのみに液圧を供給した状態
で、他の油圧シリンダ18Bの作動変位が前記複数の基
準作動位置となるときのそれぞれの入力指令信号の値
(すなわち、両油圧シリンダ18A,18B間にフォー
スファイトが生じない状態で油圧シリンダ18Bを油圧
シリンダ18Aに同期して作動させることのできる入力
指令信号の値)を、制御系統Bのフィードバック回路と
共に測定する測定手段を構成しているので、油圧シリン
ダ18A,18Bの実装(実機への搭載)時又はその後
に発生した経時的な誤差等に対しても、容易にこれを吸
収するような調整を行うことができる。その結果、航空
機の舵面制御システム等にあって対疲労性を向上させる
とともに、分解能の向上を図ることができる。
【0035】なお、本実施形態においては、後段のサー
ボループをアナログ処理系としたがこれをディジタル処
理系にすることができることはいうまでもない。
【0036】図4および図5は、本発明に係る液圧アク
チュエータの制御システムの他の実施形態を示す図であ
る。なお、本実施形態は、上述の実施形態における信号
処理コンピュータ11の一部を他の形態の補正手段とし
たもので、その他の部分の構成と作用は上述と同様であ
る。したがって、上述例との相違点についてのみ詳述す
る。
【0037】図4において、信号処理コンピュータ11
(補正手段、記憶手段)には、補正信号算出部50と図
5に示す補正信号算出部60とが設けられている。
【0038】補正信号算出部50は、基準信号テーブル
51と、補正信号テーブル52と、減算器53とを有し
ており、基準信号テーブル51には複数の基準信号値V
1〜Vnが格納されている。これら基準信号値V1〜V
nは、上述の実施形態と全く同様に、油圧シリンダ18
A、18Bの定格信号領域を等分割してN個の指令信号
の値を設定したもので、所定値V1からVnまで所定の
舵面移動量を単位として変化する。また、補正信号テー
ブル52には複数の補正信号データΔVi1,ΔVi
2,ΔVi3,〜ΔVinが記憶格納されている。これ
ら複数の補正信号ΔVi1〜ΔVinは、マスター側の
油圧シリンダ18A(マスターアクチュエータ)のみに
油圧をかけ、これにスレーブ側の油圧シリンダ18B
(残りのアクチュエータ)を実質的に無負荷で従動させ
る状態として、マスター側油圧シリンダ18Aへの指令
信号を所定値V1からVnまで単位量ずつ変化させたと
きの両油圧シリンダ18A,18Bの作動変位のずれ
を、各指令入力に対し両油圧シリンダ18A,18Bが
静止する時点においてA/Dコンバータ12A,12B
からフィードバックされる信号(Va1,Va2,Va
3,〜Van;Vb1,Vb2,Vb3,〜Vbn)の差分の
信号(Va1―Vb1,Va2―Vb2,,Va3―Vb3,
……Van―Vbn)として減算器53によって求め、補
正信号テーブル52に記憶・格納したものである。
【0039】また、補正信号算出部60は、上記基準信
号値V1,V2,V3,…… Vnと制御系統Bの補正
信号テーブル52のデータΔVi1,ΔVi2,ΔVi
3,〜ΔVinに基づいて、入力される指令信号Viに
対してそれを中間値とする複数組の基準信号V(j),
V(j+1),V(j+2)・・・V(j+m)および補正
信号ΔVi(j),ΔVi(j+1)・・・ΔVi(j+
m)を作成しておき、これらを用いて、近似公式記憶部
61に記憶した近似式により各入力指令信号に対して1
次又は高次の補間計算を実施することにより、指令信号
Viに対する制御系統Bの補正信号ΔVt を算出して、
加算器62によって制御系統Aへの指令信号Vi に加算
する。
【0040】例えば、制御系統Aの入力指令信号Vi
が、V3 < Vi <V4 である場合、上記信号データ
(V3, Vi,V4)と補正信号データ(ΔVi3,ΔV
i4)とから、線形補間計算を行い、補正信号ΔVt を
算出する。あるいは、上記信号データ(V3, Vi,V
4,V5)と補正信号データ(ΔVi3,ΔVi4,ΔV
i5)とから、2次の補間計算を行て補正信号ΔVt を
算出する。勿論、補正用のデータ数を増やして更に高次
の補間を行ってもよい。
【0041】このように、本実施形態においても、制御
系統Aへの実際の入力指令信号に対する制御系統Bの補
正量算出用の近似式が予め準備され、信号処理コンピュ
ータ11内の補正データ記憶部52に記憶される。
【0042】したがって、制御系統Aに指令信号が入力
されるとき、この制御系統Aへの入力指令信号値と補正
信号テーブル52および近似公式記憶部61の記憶情報
を用いて、油圧シリンダ18Bを油圧シリンダ18Aに
同期して作動させるよう、制御系統Bへの入力指令信号
が補正され、制御系統Aに対する制御系統Bの誤差(Δ
Vt )が加算器62の加算処理によって打ち消され、リ
アルタイムに高精度なフォースファイト補償がされるこ
とになる。よって、上述の実施形態と同様な作用効果を
得ることができる。
【0043】なお、上述例においては、補正信号の計算
をすべて舵面制御システムの信号処理コンピュータ11
によって行うものとして説明したが、制御系統A,B間
の誤差測定やそれに基づく高次の近似式等を外部の計算
機等を用いて行ってもよい。要は、その結果得られた近
似式や係数値を用いてスレーブ側入力指令信号の逐次計
算がリアルタイムに実行できればよい。また、複数の油
圧シリンダを並列に結合した例で説明したが、本発明は
所謂タンデム型ピストンを有する出力部を備えている場
合等にも対向配置されて同期作動するような場合にも適
用することができることはいうまでもない。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、マスター側の液圧アク
チュエータに指令信号が入力されるとき、その入力指令
信号値と稼動前に予め作成した補正データとから、スレ
ーブ側の液圧アクチュエータをマスター側の動作に同期
させるよう、スレーブ側の液圧アクチュエータに入力す
べき指令信号値を補正しているので、フォースファイト
を確実に補償することができる。しかも、前記残りのア
クチュエータに与るべき補正信号を所定の近似式を用い
て計算するので、補正値計算を容易化するとともに、補
正データの記憶部の記憶容量の縮小や計算の容易化を図
って、逐次計算による同期制御を低コストに実現するこ
とができる。
【0045】さらに、液圧アクチュエータの実装時やメ
ンテナンス時に、特定のアクチュエータにのみ液圧を供
給して前記補正データを作成するだけで、補正データ記
憶部には補正のための計算式や各基準作動位置に対応す
る補正係数等だけを記憶し、信頼性の高い低コストの制
御システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液圧制御アクチュエ
ータの制御システムを示すそのブロック構成図である。
【図2】一実施形態の補正データ作成部の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】一実施形態の作動モード時の指令信号補正部の
構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係る液圧制御アクチュ
エータの制御システムを示すその補正データ作成部のブ
ロック構成図である。
【図5】他の実施形態の作動モード時の指令信号補正部
の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 信号処理コンピュータ(補正手段、記憶手段) 12A,12B D/A変換器 13A,13B アナログ信号処理系 14A,14B 減算器 15A,15B プリアンプ 16A,16B カレントアンプ 17A,17B 電油圧サーボ弁(コントロールバル
ブ) 18A,18B 油圧シリンダ 19 制御対象 21A,21B 位置検出器 22A,22B 復調器 23A,23B フィルタ 24A、24B A/D変換器 30 補正信号算出部 31 ディジタル信号処理部 32 基準信号テーブル 34 位置基準信号テーブル 35 減算器 36 積分器 37 加算器 38 近似式係数テーブル(補正データ記憶部) 39 近似公式記憶部(補正データ記憶部) 41 加算器 50 補正信号算出部 51 基準信号テーブル 52 補正信号テーブル 53 減算器 60 補正信号算出部 61 近似公式記憶部 62 加算器 A,B 制御系統
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H004 GA15 GA34 GA35 GB13 HA07 HB07 JA07 JA12 KB03 MA12 MA36 MA42 MA43 5H303 AA30 BB01 BB07 BB17 CC01 CC10 DD07 DD19 EE03 EE08 FF07 GG07 GG29 HH07 JJ10 KK22 LL03 MM05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電油圧サーボ弁により制御される複数の液
    圧アクチュエータの出力部が互いに拘束され、該拘束さ
    れた出力部の位置と指令信号入力とに応じて各液圧アク
    チュエータがフィードバック制御される液圧サーボアク
    チュエータシステムにおいて、 前記複数の液圧アクチュエータのうちマスターアクチュ
    エータに対する残りのアクチュエータの固有の制御誤差
    を記憶した記憶手段と、 前記マスターアクチュエータに入力される指令信号と、
    前記マスターアクチュエータに対する残りのアクチュエ
    ータの固有の制御誤差とに基づき、前記残りのアクチュ
    エータに与るべき補正信号を所定の近似式を用いて計算
    する補正手段と、を備えたことを特徴とする液圧サーボ
    アクチュエータシステム。
  2. 【請求項2】前記残りのアクチュエータの固有の制御誤
    差が、前記マスターアクチュエータに前記残りのアクチ
    ュエータを実質的に無負荷で従動させる状態で前記マス
    ターアクチュエータへの指令信号を所定値から単位量ず
    つ変化させたときの前記残りのアクチュエータの作動位
    置を複数の基準作動位置として、前記残りのアクチュエ
    ータである何れか一つの液圧アクチュエータのみに液圧
    を供給した状態で該液圧アクチュエータの作動位置が前
    記基準作動位置となるときのそれぞれの入力指令信号の
    値と、前記所定値から単位量ずつ変化させたときのそれ
    ぞれの指令信号値との差に応じて作成され、前記補正手
    段の補正データ記憶部に記憶されている請求項1に記載
    の液圧サーボアクチュエータシステム。
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