JP2000268355A - 磁気ディスク及びその製造方法ならびに磁気記録装置 - Google Patents

磁気ディスク及びその製造方法ならびに磁気記録装置

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JP2000268355A
JP2000268355A JP11072084A JP7208499A JP2000268355A JP 2000268355 A JP2000268355 A JP 2000268355A JP 11072084 A JP11072084 A JP 11072084A JP 7208499 A JP7208499 A JP 7208499A JP 2000268355 A JP2000268355 A JP 2000268355A
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magnetic
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film
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Junichi Kozu
順一 神津
Yasushi Sasaoka
泰 笹岡
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ランプローディング方式の磁気記録装置に好適
に使用し得る新規な構造の磁気ディスクを提供する。 【解決手段】円盤状の非磁性基板上に少なくとも磁性層
と保護層とを順次に形成して成る磁気ディスクであっ
て、その外周部に非データ領域を形成して成り且つ当該
非データ領域の保護層の厚さがその内周部のデータ領域
に均一厚さで形成された保護層よりも厚くなされてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク及び
その製造方法ならびに磁気記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクの記録・再生方式として
は、コンタクト・スタート・アンド・ストップ方式(C
SS方式)、すなわち、磁気ディスクの回転により浮上
する記録・再生ヘッド(フライングヘッド)を使用し、
情報の記録再生時にはフライングヘッドが磁気ディスク
と接触せず、磁気ディスクの回転が十分遅い状態でのみ
フライングヘッドと記録媒体が接触する方式が知られて
いる。
【0003】ところで、上記の記録・再生方式の場合、
データ領域の内周部にCSS領域が形成された磁気ディ
スクが使用され、そして、記録・再生時以外(休止時)
にはCSS領域にフライングヘッドを位置させる。従っ
て、持ち運びの際にフライングヘッドによって磁気ディ
スクが衝撃を受けるという問題がある。
【0004】近時、上記の様な休止時の耐衝撃性の問題
を解決するため、休止時にはフライングヘッドが磁気デ
ィスクから離れるランプローディング方式が検討されて
いる。この方式の磁気記録装置は、磁気ディスクの近傍
に例えばランプ部とフラット部とディテエンション部と
が備えられたロード・アンロード機構を配置して構成さ
れる。そして、ヘッドアームは、磁気ディスクの休止時
にはディテェンション部に係留され、駆動時にはフラッ
ト部を通してランプ部の斜面を滑走し、回転磁気ディス
ク面上に運ばれる(ロード)。これにより、フライング
ヘッドは、回転磁気ディスク面上に形成された空気流動
層に軟着陸し、回転磁気ディスク面上を飛行しつつ情報
の記録・再生を行う。
【0005】ところで、ランプローディング方式の場
合、磁気ディスクの外からヘッドアーム運び込まれる
際、フライングヘッドが磁気ディスクの外周部に衝突す
る事故が考えられ、磁気ディスクの耐久性が問題とな
る。斯かる問題は、磁気記録密度の向上のため、保護層
が薄膜化された磁気ディスクにおいて顕著である。
【0006】更にまた、ヘッドアームが回転磁気ディス
ク面上から外に運ばれる(アンロード)の際は、ロード
時以上の強さでフライングヘッドが磁気ディスクの外周
部に衝突する事故が考えられる。これは次の様な原因に
よる場合が多い。すなわち、磁気ディスクの内外周にお
けるフライングヘッドの浮上量の安定化のため、例えば
フライングヘッド底面の形状加工などの処理により、フ
ライングヘッドに磁気ディスク平面に向かおうとする力
(負力)をかける。この場合、この負力に反してヘッド
アームがアンロードされるため、浮上量が著しく不安定
となると、フライングヘッドが磁気ディスクの外周部に
衝突する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、ランプローディ
ング方式の磁気記録装置に好適に使用し得る新規な構造
の磁気ディスク及びその製造方法ならびに当該磁気ディ
スクを使用したランプローディング方式の磁気記録装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、円盤状の
非磁性基板上に少なくとも磁性層と保護層とを順次に形
成して成る磁気記ディスクの製造検討の際、ある特定の
条件下に保護層の製膜を行うならば、円盤状の磁気記デ
ィスクの外周部における保護層の厚膜化が可能であると
の知見を得た。
【0009】本発明は、上記の事実に基づいて達成され
たものであり、その第1の要旨は、円盤状の非磁性基板
上に少なくとも磁性層と保護層とを順次に形成して成る
磁気記ディスクであって、その外周部に非データ領域を
形成して成り且つ当該非データ領域の保護層の厚さがそ
の内周部のデータ領域に均一厚さで形成された保護層よ
りも厚くなされていることを特徴とする磁気ディスクに
存する。
【0010】本発明の第2の要旨は、円盤状の非磁性基
板上に少なくとも磁性層を形成した後に炭素が主成分で
ある保護層を形成する磁気ディスクの製造方法におい
て、上記の保護層を形成するに際し、製膜室内で真空条
件下に加熱されたフィラメント状カソードとアノードと
の間の放電により製膜原料ガスをプラズマ状態とし、そ
して、マイナス電位により上記のプラズマを基板表面に
加速衝突させて製膜する、熱フィラメント−プラズマC
VD装置を使用し、そして、導電性材料にて構成され且
つ非磁性基板の直径と同等以上の直径のリング状空間部
が設けられた膜厚補正板を非磁性基板と非接触かつ近接
状態で平行に配置し、非磁性基板に印加するバイアス電
圧および/または必要に応じて膜厚補正板に印加される
電圧とを調節し、非磁性基板の外周部の非データ領域に
形成される保護層の厚さを制御することを特徴とする磁
気ディスクの製造方法に存する。
【0011】そして、本発明の第3の要旨は、ランプロ
ーディング方式の磁気記録装置において、媒体として、
上記の第1の要旨に係る磁気ディスクを備えて成ること
を特徴とする磁気記録装置に存する。
【0012】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の磁気ディスクにつ
いて説明する。本発明の磁気ディスクは、基本的には、
従来公知の磁気ディスクと同じであり、円盤状の非磁性
基板上に少なくとも磁性層と保護層とを順次に形成して
成る。
【0013】本発明の磁気ディスクにおける非磁性基板
としては、Alを主成分とした例えばAl−Mg合金等
のAl合金基板や、通常のソーダガラス、アルミノシリ
ケート系ガラス、非結晶ガラス類、シリコン、チタン、
セラミックス、各種樹脂からなる基板などの任意の非磁
性基板を使用することが出来る。中でもAl合金基板や
結晶化ガラス等のガラス製基板が好ましい。
【0014】磁気ディスクの製造工程においては、非磁
性基板の洗浄・乾燥が行われるのが通常であり、本発明
においても各層の密着性を確保する見地から、同様に洗
浄、乾燥を行うのが好ましい。
【0015】本発明においては、非磁性基板表面にNi
P等の非磁性金属被覆層を形成することが好ましい。非
磁性金属被覆層の形成手法としては、無電解めっき法、
スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法など薄膜形成
に使用される方法を利用することが出来る。導電性の材
料から成る基板の場合であれば電解めっきを使用するこ
とも可能である。非磁性金属被覆層の膜厚は、50nm
以上あればよいが、磁気ディスクの生産性などを考慮す
ると、好ましくは50〜500nmが、更に好ましくは
50〜300nmの範囲である。
【0016】また、非磁性金属被覆層を成膜する領域
は、基板表面全域が好ましいが、一部だけ例えばテキス
チャリングを施す領域のみでもよい。また、非磁性基板
表面または非磁性金属被覆層が形成された基板表面に同
心状テキスチャリングを施すのが好ましい。本発明にお
いて、同心状テキスチャリングとは、例えば遊離砥粒と
テキスチャーテープを使用した機械式テキスチャリン
グ、レーザー光線などを利用したテキスチャリング加
工、これらの併用加工によって、円周方向に研磨して基
板円周方向に微小溝を多数形成した状態を指称する。
【0017】機械的テキスチャリングで使用する遊離砥
粒としては、ダイアモンド砥粒、中でも表面がグラファ
イト化処理されているダイアモンド砥粒が好ましい。機
械的テキスチャリングにはアルミナ砥粒も広く使用され
ているが、特にテキスチャリング溝に沿って磁化容易軸
を配向させるという観点から、ダイアモンド砥粒が極め
て良い性能を発揮する。この原因は現在のところ明確に
はなっていないが、極めて再現性の良い結果が得られ
る。
【0018】非磁性基板の表面の表面粗さ(Ra)は特
に制限されないが、フライングヘッド浮上量を可能な限
り小さくすることが高密度磁気記録の実現には有効であ
り、また、非磁性基板の特徴のひとつが優れた表面平滑
性にあることから、非磁性基板表面のRaは、好ましく
は2nm以下、更に好ましくは1nm以下、特に好まし
くは0.5nm以下とされる。ここでRaの決定は、触
針式表面粗さ計で測定した値を意味する。このときの測
定用針としては、先端半径が0.2μm程度の針が使用
される。
【0019】本発明においては、磁性層、特にCo合金
磁性層の下地層として、Crが主成分である下地層など
を形成することが好ましい。斯かる下地層を設ける主目
的は、Co合金磁性層の結晶の微細化およびその結晶面
の配向の制御にある。
【0020】Crが主成分である下地層の材料として
は、純Crの他、Co層との結晶マッチング等のため、
CrにV、Ti、Mo、Zr、Hf、Ta、W、Ge、
Nb、Si、Cu、B等の第二、第三元素を添加した合
金や、酸化Crなども含む。中でも、純Crの他、T
i、Mo、W、V、Ta、Si、Nb、Zr及びHfの
何れかを含むCr合金が好ましい。これらの第二および
第三元素の含有量は、それぞれの元素によって最適な量
が異なるが、通常1〜50原子%、好ましくは5〜30
原子%、更に好ましくは5〜20原子%の範囲である。
【0021】Crが主成分である種子層の膜厚は、この
異方性を発現させ得るに十分な厚さであればよく、通常
0.1〜50nm、好ましくは0.3〜40nm、更に
好ましくは0.5〜10nmである。Crが主成分であ
る下地層の成膜時は、非磁性基板の加熱を行ってもよ
い。なお、この下地層と磁性層(又は前述の被覆層)と
の間には、更に、非磁性CoCr等の中間層やB2結晶
構造の下地層を設けてもよい。
【0022】磁性層、すなわち、強磁性金属薄膜層は、
無電解メッキ、スパッタリング、蒸着などの方法によっ
て形成される。磁性層の具体例としては、CoやCoN
i、CoSm、CoCrTa、CoNiCr、CoCr
Pt等の磁性材料として一般に使用されるCo合金磁性
材料から成る強磁性金属薄膜が挙げられる。更には、こ
れらのCo合金にNi、Cr、Pt、Ta、W、B等の
元素やSiO2 等の化合物を加えた強磁性金属薄膜が挙
げられる。具体的には、CoCrPtTa、CoCrP
tB、CoNiPt、CoNiCrPtB等の強磁性金
属薄膜が挙げられる。磁性層の膜厚は、任意であるが、
通常5〜50nm、好ましくは10〜30nmである。
また、必要に応じ、複数層の磁性層を構成することも出
来る。
【0023】本発明において、保護層は、通常、磁性層
の表面に設けられるが、必要に応じて他の層を介して設
けてもよい。保護層は、炭素(C)、水素化C、窒素化
C、アルモファスC、SiC等の炭素質膜や、SiO
2 、Zr23等の酸化物膜、ケイ素(Si)膜、TiN
等の窒素(N)化膜などで構成し得るが、炭素が主成分
である炭素質膜が好適である。また、保護層の表面に
は、通常、パーフルオロポリエーテル、高級脂肪酸また
はその金属塩などの潤滑層が形成され、その膜厚は通常
1〜5nmである。
【0024】本発明の磁気ディスクの特徴は、円盤状の
非磁性基板の外周部に非データ領域を形成して成り且つ
当該非データ領域の保護層の厚さがその内周部のデータ
領域に均一厚さで形成された保護層よりも厚くなされて
いることを特徴とする。
【0025】すなわち、本発明の磁気ディスクにおいて
は、データ領域に形成される保護層の厚さは、従来の磁
気ディスクの場合と同様に、均一厚さで且つ可能な限り
薄くされ、具体的には、通常1〜50nm、好ましくは
5〜10nmとされるが、円盤状の非磁性基板の外周部
には上記よりも厚い保護層を形成する。そして、保護層
が厚く形成された非磁性基板の外周部は非データ領域と
する。
【0026】上記の非データ領域は、ランプローディン
グ方式の場合に遭遇するヘッドアームの衝突事故に対す
る耐久性向上部として機能する。従って、その幅は、耐
久性向上部として機能(遭遇するヘッドアームの衝突事
故が起こり得る範囲)及びデータ領域の縮小の両者のバ
ランスを考慮して適宜決定される。通常は磁気ディスク
のドーナツ幅(磁気ディスク半径から中心孔半径を引い
た値)の1〜20%、特には5〜15%とされる。上記
の非データ領域に形成される厚膜化された保護層の厚さ
は、特に制限されないが、上記のデータ領域に形成され
る保護層の少なくとも1.1倍以上とされる。1.1倍
未満では、耐久性向上部としての機能が十分に発揮され
ない。最大厚さは、データ領域に形成される保護層の1
0倍である。また、上記の非データ領域に形成される保
護層は、外方に向かうに従って厚くなされた斜面構造に
よって厚膜化されていてもよい。
【0027】次に、本発明に係る磁気ディスクの製造方
法について説明する。本発明の製造方法においては、円
盤状の非磁性基板上に少なくとも磁性層を形成した後に
炭素が主成分である保護層を形成する。そして、上記の
保護層を形成するに際し、製膜室内で真空条件下に加熱
されたフィラメント状カソードとアノードとの間の放電
により製膜原料ガスをプラズマ状態とし、そして、マイ
ナス電位により上記のプラズマを基板表面に加速衝突さ
せて製膜する、熱フィラメント−プラズマCVD(F−
pCVD)装置を使用する。
【0028】図1は、本発明において好適に使用される
F−pCVD装置の一例の概念説明図である。図1に示
されたF−pCVD装置は、基板の両面に同時に製膜可
能な装置であり、左右対称の構成を備えているが、便宜
上、右側の構成の一部は図示を省略している。また、図
1に示されたF−pCVD装置の場合、製膜室の内壁面
は製膜室内に配置された防着部材によって構成されてい
る。
【0029】円筒状の製膜室(1)は、導電体で形成さ
れた真空チャンバー壁(5)によって気密可能に構成さ
れ、真空チャンバー壁(5)は、その下側中央部に配置
された接続管(6)を介し、トランスファーケース用真
空排気ユニットを備えたトランスファーケース及び製膜
室用真空排気ユニットを備えたダクト(何れも図示せ
ず)に接続されている。そして、接続管(6)の内部に
は、昇降アーム(15)が配置され、昇降アーム(1
5)は、トランスファーケース(図示せず)の内部に配
置されたハンドリングロボット(図示せず)によって操
作される。なお、トランスファーケース用真空排気ユニ
ット及び製膜室用真空排気ユニットは、製膜運転中、常
時稼働している。
【0030】カソード(2)は、真空チャンバー壁
(5)の側部から製膜室(1)内に貫通した2個のソケ
ット(7)の先端部に形成され、交流のカソード電源
(8)に接続されている。アノード(3)は、特別にロ
ート状の形状を有し且つその内周面の中央部付近でカソ
ード(2)を包囲する位置に配置される。そして、アノ
ード(3)は、ソケット(7)と同様に配置されたソケ
ット(9)を介しアノード電源(10)(アノード
(3)側でプラス電位の電流)に接続されている。ま
た、ソケット(7)の表面は、付着した炭素膜の剥離を
防止するため、金属溶射などで表面を粗面化するのが好
ましい。
【0031】ソケット(7)及びソケット(9)は、真
空チャンバー壁(5)に対し、電気絶縁性の気密体とし
て構成されている。また、アノード(3)は、真空チャ
ンバー壁(5)の内周面に対して電気絶縁性の固定手段
(図示せず)により固定されている。斯かる固定手段と
しては、例えば、真空チャンバー壁(5)の内周面およ
びアノード(3)の外周面から突出する各取付片を絶縁
材を介して接続する手段などが挙げられる。
【0032】製膜室(1)の内部には、好ましい態様と
して、円筒状の防着部材(遮蔽部材)(11)が配置さ
れている。防着部材(11)は、真空チャンバー壁
(5)の内周面に対して電気絶縁性の固定手段(図示せ
ず)により固定され、フロート電位に設定されている。
そして、防着部材(11)は、例えば厚さが50〜50
0μmのアルミニウム等の金属箔で構成される。また、
防着部材(11)のアノード(3)側の周端部には、内
側に傾斜し且つアノード(3)の最大内径(先端部内
径)より小さい外径の整流部(12)が設けられ、アノ
ード(3)の先端部と整流部(12)との間にはガス流
路(13)が形成されている。
【0033】必要に応じ不活性ガスにより適宜の濃度に
希釈された製膜原料ガスは、真空チャンバー壁(5)の
上部からガス流路(13)の近傍に貫通した製膜原料ガ
ス供給管(14)から供給される。
【0034】円盤状の基板(4)は、昇降アーム(1
5)の先端に固定された支持爪(16)によって垂直に
支持される。すなわち、基板(4)は、カソード(2)
とアノード(3)に対向した位置に保持される。そし
て、昇降アーム(15)により、製膜室(1)内に基板
(4)が搬入された場合、接続管(6)と前記トランス
ファーケースの接続部に配置されたソフトシール(図示
せず)が昇降アーム(15)と接することにより、製膜
室(1)と上記トランスファーケースとが実質的に遮断
される。なお、製膜室(1)内の真空状態は、引き続
き、製膜室用真空排気ユニットにより維持される。
【0035】基板(4)の支持位置の両サイドには、膜
厚補正板(17)が配置されるが、膜厚補正板(17)
は、膜厚補正板の内周部(17a)及び膜厚補正板の外
周部に設けられた支持アーム(18)と共に後述する。
【0036】真空チャンバー壁(5)のアノード(3)
側近傍の内部には、真空チャンバー壁(5)の異常加熱
防止のため、冷却水循環路(19)が設けられ、冷却水
供給管(20)から冷却水が供給される。
【0037】カソード電源(8)の一端はアース(2
1)に接続され、また、真空チャンバー壁(5)はアー
ス(22)に接続されている。そして、カソード電源
(8)のアース側と基板(4)との間は、基板(4)側
でマイナス電位となる直流のイオン加速用電源(23)
で接続されている。
【0038】通常、カソード電源(8)には0〜20v
(0〜50A)、アノード電源(10)には0〜200
v(0〜5000mA)、イオン加速用電源(23)に
は0〜1500v(0〜200mA)が適用される。な
お、製膜運転中、カソード(2)は、常時、通電加熱さ
れている。
【0039】上記の様なF−pCVD装置による連続的
な製膜方法は、次の様に、主として、製膜室(1)への
基板(4)の搬入、製膜、基板(4)の搬出から成る操
作を順次に繰り返して行われる。
【0040】先ず、ハンドリングロボット(図示せず)
の昇降アーム(15)を上昇して基板(4)を製膜室
(1)内に搬入する。
【0041】次いで、製膜原料ガス供給管(14)から
製膜原料ガスを供給する。これにより、製膜原料ガスは
ガス流路(13)を通して製膜室(1)に流れ込む。以
上の操作はガス安定化と呼ばれる。なお、この際の製膜
室(1)内の圧力は、前述の製膜室用真空排気ユニット
の能力によって決定される。
【0042】次いで、アノード(3)及び基板(4)に
対し、夫々アノード電源(10)及びイオン加速用電源
(23)から所定の電位を印加する。これにより、常に
高温に加熱されたカソード(2)からアノード(3)に
向かって多量の熱電子が放出され、両電極の間でグロー
放電が開始される。そして、放電によって生じた熱電子
は、製膜原料ガスをイオン化してプラズマ状態にする。
プラズマ状態の製膜原料イオンは、基板(4)のマイナ
ス電位によって加速され、基板(4)に衝突して付着
し、炭素が主成分である膜が製膜される。なお、例えば
トルエンを使用した場合、プラズマ領域においては次の
(I)の反応が起こり、基板(4)の表面では次の(I
I)の反応が起こっていると考えられる。
【0043】
【化1】 C78 + e- → C78+ + 2e- ・・・(I) C78+ + e- → C72 + 3H2↑ ・・・(II)
【0044】次いで、製膜原料ガスの供給を停止して製
膜を終了する。その後、前述の製膜室用真空排気ユニッ
トにて製膜室(1)内に残留する原料ガスが排気されて
製膜室(1)内の圧力が原料ガスの供給前のレベルに復
帰するのを待った後、昇降アーム(15)を降下させる
ことにより、製膜室(1)から前述のトランスファーケ
ースに基板(4)を搬出する。
【0045】本発明の製造方法においては、前記の製膜
原料ガスとして炭素含有モノマーガスを使用する。炭素
含有モノマーの具体例としては、メタン、エタン、プロ
パン、エチレン、アセチレン、ベンゼン、トルエン等の
炭化水素、アルコール類、窒素含有炭化水素、フッ素含
有炭化水素などが挙げられる。特に、ベンゼン、トルエ
ン又はピロールが好適に使用される。また、必要に応
じ、炭素含有モノマーの濃度調節および膜質調節のため
に使用される不活性ガスとしては、Ar、He、H2
2、O2等が挙げられる。
【0046】本発明の製造方法の特徴は、上記の様な製
膜方法により、炭素が主成分である保護層を形成するに
際し、導電性材料にて構成され且つ非磁性基板(4)の
直径と同等以上の直径のリング状空間部が設けられた膜
厚補正板(17)を非磁性基板(4)と非接触かつ近接
状態で平行に配置し、非磁性基板(4)に印加するバイ
アス電圧および/または必要に応じて膜厚補正板(1
7)に印加される電圧とを調節し、非磁性基板(4)の
外周部の非データ領域に形成される保護層の厚さを制御
する点にある。
【0047】膜厚補正板(17)は、例えばアルミ等の
金属材料で構成される。そして、その外周部は、防着部
材(11)の端部に電気絶縁部材(図示せず)を介して
固定され、内周部(17a)は、外周部に設けられた支
持アーム(18)に支持される。その結果、膜厚補正板
(17)は、防着部材(11)と同様、真空チャンバー
壁(5)の内周面に対して電気絶縁性の状態である。す
なわち、膜厚補正板(17)は、防着部材(11)と共
に、電気的に浮いて独立した状態(フロート電位)に維
持されている。ただし、膜厚補正板(17)には電圧を
印加することが出来る。
【0048】膜厚補正板(17)のリング状空間部(内
側の空間部)の直径は、非磁性基板(4)の直径よりも
1〜10mm大であることが好ましく、2〜5mm大で
あることが更に好ましい。また、図示した例の場合、2
枚の膜厚補正板(17)を使用し、非磁性基板(4)に
平行に配置しているが、1枚の膜厚補正板(17)を使
用し、そのリング状空間部の内部に非磁性基板(4)を
配置させてもよい。
【0049】膜厚補正板(17)が存在しない場合、基
板(4)の外周部と中心部は、保護層が厚く形成される
傾向があり、また、基板(4)の両面に同時に製膜する
際に左右のプラズマが互いに影響し合う領域となる。そ
こで、本発明においては、非磁性基板(4)に印加する
バイアス電圧および/または必要に応じて膜厚補正板
(17)に印加される電圧とを調節することにより、非
磁性基板(4)の外周部の非データ領域に形成される保
護層の厚さを制御する。斯かる制御により、外方に向か
うに従って厚くなされた斜面構造の厚膜化が可能であ
る。また、同時に、膜厚補正板(17)の内周部(17
a)によって円盤状の基板(4)の中心部を覆う様にし
て基板(4)の外周部を除く全体、すなわち、データ領
域に形成される保護層の厚さを均一にする。
【0050】次に、本発明の磁気記録装置について説明
する。本発明の磁気記録装置は、ランプローディング方
式である。すなわち、磁気ディスクの近傍に例えばラン
プ部とフラット部とディテエンション部とが備えられた
ロード・アンロード機構を配置して構成される。そし
て、ヘッドアームは、磁気ディスクの休止時にはディテ
ェンション部に係留され、駆動時にはフラット部を通し
てランプ部の斜面を滑走し、回転磁気ディスク面上に運
ばれる(ロード)。これにより、フライングヘッドは、
回転磁気ディスク面上に形成された空気流動層に軟着陸
し、回転磁気ディスク面上を飛行しつつ情報の記録・再
生を行う。
【0051】本発明の磁気記録装置の特徴は、媒体とし
て、円盤状の非磁性基板の外周部に非データ領域を形成
して成り且つ当該非データ領域の保護層の厚さがその内
周部のデータ領域に均一厚さで形成された保護層よりも
厚くなされている前記の磁気ディスクを備えて成る点に
ある。従って、本発明の磁気記録装置によれば、ヘッド
アームのロード及びアンロードの際に起こり得る、フラ
イングヘッドの磁気ディスクの外周部への衝突に対し、
磁気ディスクの優れた耐久性によって大きな問題の発生
が防止される。
【0052】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0053】なお、以下の例においては、保護層の製膜
の際には図1に示したF−pCVD装置を使用した。ま
た、基板として、表面平均粗さ1.5nm、直径9.5
cm(中心孔2.5cm)のNi−Pメッキ被覆Al合
金ディスク基板を使用した。そして、基板上に表面粗さ
が1.0nmになる様に機械テキスチャー加工(表面処
理)を施した。
【0054】実施例1 先ず、スパッタリング法により、基板温度240℃で、
Cr下地層(厚さ40nm)、Co合金磁性層(厚さ3
0nm)を形成した。
【0055】次いで、図1に示すF−pCVD装置を使
用し、製膜原料ガスとしてトルエンガスを使用し、搬入
−ガス安定化−製膜−排気−搬出の一連の操作を繰り返
し、C保護層(厚さ4nm)を形成した。
【0056】上記の製膜操作は、基板(4)の温度を2
00℃、トルエンの供給量を3.5SCCM(標準条件
における1分当たりのCC数)、製膜室(1)内の圧力
を0.1Pa、アノード(3)の印加電圧を75Vと
し、プラズマ電流が1500mAとなる様にカソード電
源(8)を調整し、イオン加速用電源(23)には電位
差が400Vとなる様にバイアス電圧を印加し、2.5
秒間行った。
【0057】次いで、C保護層の表面にパーフルオロポ
リエーテル液体潤滑剤を2nmの厚さで塗布し、磁気デ
ィスクとした。
【0058】以上の連続操作により、1万枚の磁気ディ
スクを連続的に製造した。そして、1千枚目毎に製膜後
にサンプリングした合計10枚についてC保護層の厚さ
分布を測定した結果、基板(4)の外周から約0.35
mmの範囲の保護層は、その内側に均一厚さ4nmで形
成された保護層に比して厚く形成されていた。具体的に
は、外方に向かうに従って厚くなされた斜面構造を有
し、厚さの最大値は8nmであった。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、ランプローディング方
式の磁気記録装置に好適に使用し得る新規な構造の磁気
ディスク及びその製造方法ならびに当該磁気ディスクを
使用したランプローディング方式の磁気記録装置が提供
され、本発明の工業的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において好適に使用されるF−pCVD
装置の一例の概念説明図
【符号の説明】
1:製膜室 2:カソード 3:アノード 4:基板 5:真空チャンバー壁 6:接続管 7:ソケット 8:カソード電源 9:ソケット 10:アノード電源 11:防着部材 12:整流部 13:ガス流路 14:製膜原料ガス供給管 15:昇降アーム 16:支持爪 17:膜厚補正板 17a:膜厚補正板の内周部 18:支持アーム 19:冷却水循環路 20:冷却水供給管 21:アース 22:アース 23:イオン加速用電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K030 CA02 CA17 FA01 JA17 KA49 LA05 LA19 5D006 AA02 AA06 DA03 DA04 5D112 AA07 AA24 BC05 FA10 FB09 FB24 FB26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円盤状の非磁性基板上に少なくとも磁性
    層と保護層とを順次に形成して成る磁気ディスクであっ
    て、その外周部に非データ領域を形成して成り且つ当該
    非データ領域の保護層の厚さがその内周部のデータ領域
    に均一厚さで形成された保護層よりも厚くなされている
    ことを特徴とする磁気ディスク。
  2. 【請求項2】 円盤状の非磁性基板上に少なくとも磁性
    層を形成した後に炭素が主成分である保護層を形成する
    磁気ディスクの製造方法において、上記の保護層を形成
    するに際し、製膜室内で真空条件下に加熱されたフィラ
    メント状カソードとアノードとの間の放電により製膜原
    料ガスをプラズマ状態とし、そして、マイナス電位によ
    り上記のプラズマを基板表面に加速衝突させて製膜す
    る、熱フィラメント−プラズマCVD装置を使用し、そ
    して、導電性材料にて構成され且つ非磁性基板の直径と
    同等以上の直径のリング状空間部が設けられた膜厚補正
    板を非磁性基板と非接触かつ近接状態で平行に配置し、
    非磁性基板に印加するバイアス電圧および/または必要
    に応じて膜厚補正板に印加される電圧とを調節し、非磁
    性基板の外周部の非データ領域に形成される保護層の厚
    さを制御することを特徴とする磁気ディスクの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 ランプローディング方式の磁気記録装置
    において、媒体として、請求項1に記載の磁気ディスク
    を備えて成ることを特徴とする磁気記録装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006351135A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Hoya Corp 磁気ディスク及び磁気ディスクの製造方法
JP2007265549A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Hoya Corp 磁気記録ディスクおよびその製造方法
US7501192B2 (en) 2004-04-14 2009-03-10 Fujitsu Limited Recording medium including protection layer having unequal property

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