JP2000271485A - オレフィン類のビスアルコキシカルボニル化触媒、及びコハク酸エステル誘導体の製造法 - Google Patents

オレフィン類のビスアルコキシカルボニル化触媒、及びコハク酸エステル誘導体の製造法

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JP2000271485A
JP2000271485A JP11080599A JP8059999A JP2000271485A JP 2000271485 A JP2000271485 A JP 2000271485A JP 11080599 A JP11080599 A JP 11080599A JP 8059999 A JP8059999 A JP 8059999A JP 2000271485 A JP2000271485 A JP 2000271485A
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olefins
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oxygen
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和彦 西郷
Yukihiko Hashimoto
幸彦 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オレフィン類を効率的にビスアルコキシカル
ボニル化できる触媒を得る。 【解決手段】 オレフィン類のビスアルコキシカルボニ
ル化触媒は、下記式(1) 【化1】 (式中、R1、R2、R3は、同一又は異なって、置換基
を有していてもよいアルキル基又はアリール基を示し、
Aは周期表第16族元素を示す。R1、R2、R3は、直
接又は架橋基を介して、同一又は異なるリン原子に結合
している基同士互いに結合していてもよい)で表される
ホスフィンカルコゲニドと貴金属化合物とで構成されて
いる。Aには酸素原子、硫黄原子、セレニウム原子など
が含まれる。貴金属化合物には、ハロゲン化パラジウム
(II)等のパラジウム化合物などが含まれる。前記触媒
は、さらに共触媒としてハロゲン化銅(I)等の銅化合
物などを含んでいてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン類をビ
スアルコキシカルボニル化する際に用いる触媒、該触媒
における配位子として有用な新規なホスフィンカルコゲ
ニド、前記触媒を用いたオレフィン類のビスアルコシキ
カルボニル化法、及びコハク酸エステル誘導体の製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィン類に対するアルコキシカルボ
ニル化反応に関しては、1)J. Am. Chem. Soc., 98, 1
806(1976)、2)J. Mol Cat. A: Chemical 111, L3-L6
(1996)、3)J. chem. Soc. Perkin Trans., 1031(199
3)、4)J. Org. Chem., 57, 4189(1992)の方法があ
り、高成績が達成されている。これに対し、オレフィン
類に対するビスアルコキシカルボニル化反応について
は、5)J. Org. Chem. 37, 2034(1972)、6)J. Am. C
hem. Soc., 98, 1806(1976)、7)Bull. Chem. Soc. Jp
n., 64, 3600(1991)、8)Tetrahedron Lett., 28, 325
(1987)、9)J. Am. Chem. Soc., 98, 1810(1976)、1
0)Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 32, 1719(1993)、1
1)Organometallics, 11, 1975(1992)が報告されている
が、文献5)、6)は低収率である、7)はモノアルコ
キシカルボニル化物とビスアルコキシカルボニル化物の
混合物を与える、8)はテトラメチルウレアあるいはプ
ロピレンオキシドおよびオルト酢酸エチルの添加が必要
である、9)は高圧(3atm)条件が必要である、10)、
11)はオリゴメリゼーションを伴うなどの問題がある。
また、12)Bull. Chem. Soc. Jpn., 69, 735(1996)の方
法によると、光学活性体を得る目的で光学活性なビスオ
キサゾリンを配位子として用い、ビスアルコキシカルボ
ニル化した例が報告されているが、この方法では反応に
長時間を要するなど反応性は低い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、オレフィン類を効率的にビスアルコキシカルボニル
化できる触媒を提供することにある。本発明の他の目的
は、オレフィン類の不斉ビスアルコキシカルボニル化触
媒における配位子として有用な新規なホスフィンカルコ
ゲニド化合物を提供することにある。本発明のさらに他
の目的は、オレフィン類の効率的なビスアルコキシカル
ボニル化法を提供することにある。本発明の他の目的
は、温和な条件下、オレフィン類から対応するコハク酸
エステル誘導体を収率よく得る方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討した結果、ホスフィンカルコゲ
ニドを配位子とする貴金属化合物触媒を用いると、オレ
フィン類を効率よくビスアルコキシカルボニル化できる
ことを見出し、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、下記式(1)
【化7】 (式中、R1、R2、R3は、同一又は異なって、置換基
を有していてもよいアルキル基又はアリール基を示し、
Aは周期表第16族元素を示す。R1、R2、R3は、直
接又は架橋基を介して、同一又は異なるリン原子に結合
している基同士互いに結合していてもよい)で表される
ホスフィンカルコゲニドと貴金属化合物とで構成されて
いるオレフィン類のビスアルコキシカルボニル化触媒を
提供する。
【0006】前記Aには、酸素原子、硫黄原子、セレニ
ウム原子などが含まれる。前記ホスフィンカルコゲニド
として、例えば、トリフェニルホスフィンオキシド、ト
リフェニルホスフィンスルフィド、トリフェニルホスフ
ィンセレニド、2,2′−ビス(ジフェニルチオホスフ
ォリル)−1,1′−ビナフチル、2,3−ビス(ジフ
ェニルチオホスフォリル)ブタン、2,3−O−イソプ
ロピリデン−2,3−ジヒドロキシ−1,4−ビス(ジ
フェニルチオホスフォリル)ブタンなどを使用できる。
前記貴金属化合物として、パラジウム化合物などが挙げ
られる。
【0007】前記オレフィン類のビスアルコキシカルボ
ニル化触媒は、さらに、銅触媒などの共触媒を含んでい
てもよい。例えば、前記オレフィン類のビスアルコキシ
カルボニル化触媒は、貴金属化合物としてのハロゲン化
パラジウム(II)と、共触媒としてのハロゲン化銅
(I)とを含んでいてもよい。
【0008】本発明は、また、下記式(1a)
【化8】 (式中、A1は酸素以外の周期表第16族元素を示す)
で表され且つ光学活性な2,2′−ビス(ジフェニルカ
ルコゲノホスフォリル)−1,1′−ビナフチル、下記
式(1b)
【化9】 (式中、A2は酸素以外の周期表第16族元素を示す)
で表され且つ光学活性な2,3−ビス(ジフェニルカル
コゲノホスフォリル)ブタン、及び下記式(1c)
【化10】 (式中、A3は酸素以外の周期表第16族元素を示す)
で表され且つ光学活性な2,3−O−イソプロピリデン
−2,3−ジヒドロキシ−1,4−ビス(ジフェニルカ
ルコゲノホスフォリル)ブタンを提供する。
【0009】本発明は、さらに、上記のオレフィン類の
ビスアルコキシカルボニル化触媒の存在下、オレフィン
類をアルコール類、酸素及び一酸化炭素と反応させるオ
レフィン類のビスアルコキシカルボニル化法を提供す
る。
【0010】本発明は、さらにまた、上記のオレフィン
類のビスアルコキシカルボニル化触媒の存在下、オレフ
ィン類をアルコール類、酸素及び一酸化炭素と反応させ
て、対応するコハク酸エステル誘導体を得るコハク酸エ
ステル誘導体の製造法を提供する。この方法には、下記
式(2)
【化11】 (式中、R4、R5、R6は、同一又は異なって、置換基
を有していてもよいアルキル基若しくはアリール基、又
は置換シリル基を示す。R4、R5、R6のうち少なくと
も2つは、互いに結合して、隣接する炭素原子又は炭素
−炭素二重結合と共に環を形成していてもよい)で表さ
れるオレフィン類を、下記式(3) R7−OH (3) (R7は、置換基を有していてもよいアルキル基、シク
ロアルキル基又はアリール基を示す)で表されるアルコ
ール類、酸素及び一酸化炭素と反応させて、下記式
(4)
【化12】 (式中、R4、R5、R6、R7は前記に同じ)で表される
コハク酸エステル誘導体を得る方法が含まれる。前記オ
レフィンとして、例えば、R4が水素原子又は置換基を
有していてもよいアルキル基であり、R5及びR6のうち
何れか一方が水素原子又は置換基を有していてもよいア
ルキル基であり、他方が置換基を有していてもよいアリ
ール基又は置換シリル基(R4とR6は、互いに結合し
て、隣接する炭素−炭素二重結合と共に環を形成してい
てもよい)であるオレフィン類を使用できる。また、上
記コハク酸エステル誘導体の製造法には、光学活性なホ
スフィンカルコゲニドを含む触媒の存在下、反応により
キラルな化合物を生成可能なオレフィン類をアルコール
類、酸素及び一酸化炭素と反応させて、対応する光学活
性なコハク酸エステル誘導体を生成させる方法も含まれ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のオレフィン類のビスアル
コキシカルボニル化触媒は、前記式(1)で表されるホ
スフィンカルコゲニドと貴金属化合物とで構成されてい
る。前記式(1)中、R1、R2、R3におけるアルキル
基には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル基などの直鎖状アル
キル基;イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、
t−ブチル基などの分岐鎖状アルキル基が含まれる。ア
ルキル基の炭素数は特に規定されないが、例えば1〜2
0、好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜4程度
である。
【0012】また、アリール基としては、フェニル基、
ナフチル基(1−ナフチル基、2−ナフチル基)、ビフ
ェニル基などが例示できる。アリール基の炭素数も特に
限定されないが、例えば6〜18程度である。前記アル
キル基及びアリール基は、アリール基(フェニル基、ナ
フチル基など)、アルキル基(メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル基などのC 1-4アルキル基な
ど)、シクロアルキル基、ハロゲン原子(塩素、臭素、
ヨウ素原子など)、保護基で保護されていてもよいヒド
ロキシル基、保護基で保護されていてもよいメルカプト
基、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、
イソプロポキシ、ブトキシ基などのC1-4アルコキシ基
など)、アルキルチオ基、ニトロ基、ハロアルキル基
(例えば、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ブ
ロモプロピル基などのハロC1-4アルキル基など)、保
護基で保護されていてもよいカルボキシル基、アルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、置換又
は無置換カルバモイル基、保護基で保護されていてもよ
いアミノ基、モノ又はジアルキルアミノ基、アシルアミ
ノ基、アシル基などの置換基を有していてもよい。上記
保護基としては、有機合成の分野において慣用の保護基
を使用できる。
【0013】前記R1、R2、R3は、直接又は架橋基を
介して、同一又は異なるリン原子に結合している基同士
互いに結合していてもよい。このように直接又は架橋基
を介して結合した基としては、例えば、メチレン基、エ
チレン基、1,2−ジメチルエチレン基、プロピレン
基、ブチレン基、2,3−O−イソプロピリデン−2,
3−ジヒドロキシブチレン基、1,1′−ビナフタレン
−2,2′−ジイル基などが例示され、これらの基はさ
らに置換基を有していてもよい。
【0014】式(1)中、Aで示される周期表第16族
元素としては、酸素原子、硫黄原子、セレニウム原子、
テルル原子、ポロニウム原子が例示される。これらの中
でも、酸素原子、硫黄原子又はセレニウム原子が好まし
く、特に硫黄原子が好ましい。
【0015】前記ホスフィンカルコゲニドはアキラルな
化合物でもキラルな化合物でもよく、キラルな化合物で
ある場合、光学活性体でもラセミ体でもよい。また、ホ
スフィンカルコゲニドは有機又は無機の担体に固定化さ
れていてもよい。
【0016】ホスフィンカルコゲニドの代表的な例とし
て、トリフェニルホスフィンオキシド、トリフェニルホ
スフィンスルフィド、トリフェニルホスフィンセレニ
ド、トリトリルホスフィンスルフィド、メチルジフェニ
ルホスフィンスルフィド、メチル(1−ナフチル)フェ
ニルホスフィンスルフィド、1,2−ビス(ジフェニル
チオホスフォリル)エタン、1,4−ビス(ジフェニル
チオホスフォリル)ブタン、2,2′−ビス(ジフェニ
ルチオホスフォリル)−1,1′−ビナフチル、2,3
−ビス(ジフェニルチオホスフォリル)ブタン、2,3
−O−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキシ−1,
4−ビス(ジフェニルホスフォリル)ブタン、2,3−
O−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキシ−1,4
−ビス(ジフェニルチオホスフォリル)ブタン、2,3
−O−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキシ−1,
4−ビス(ジフェニルセレノホスフォリル)ブタン、
1,2−ビス(ジフェニルチオホスフォリルメチル)−
3,4−ビス(2−メトキシフェニル)シクロブタンな
どが挙げられる。
【0017】光学活性なホスフィンカルコゲニドには、
例えば、前記式(1a)、式(1b)及び(1c)で表される
化合物の光学活性体、及び、2,2′−ビス(ジフェニ
ルホスフォリル)−1,1′−ビナフチルの光学活性
体、2,3−ビス(ジフェニルホスフォリル)ブタンの
光学活性体、2,3−O−イソプロピリデン−2,3−
ジヒドロキシ−1,4−ビス(ジフェニルホスフォリ
ル)ブタンの光学活性体などが含まれる。
【0018】前記式(1a)、式(1b)及び(1c)中、A
1、A2、A3で示される周期表第16族元素としては硫
黄原子、セレニウム原子、テルル原子、ポロニウム原子
が例示される。これらの中でも、硫黄原子又はセレニウ
ム原子が好ましく、特に硫黄原子が好ましい。式(1a)
で表され且つ光学活性な2,2′−ビス(ジフェニルカ
ルコゲノホスフォリル)−1,1′−ビナフチルの代表
例として、(R)−2,2′−ビス(ジフェニルチオホ
スフォリル)−1,1′−ビナフチルが挙げられる。式
(1b)で表され且つ光学活性な2,3−ビス(ジフェニ
ルカルコゲノホスフォリル)ブタンの代表的な例として
(2R,3R)−2,3−ビス(ジフェニルチオホスフ
ォリル)ブタンが挙げられる。また、式(1c)で表され
且つ光学活性な2,3−O−イソプロピリデン−2,3
−ジヒドロキシ−1,4−ビス(ジフェニルカルコゲノ
ホスフォリル)ブタンの代表例として、(2R,3R)
−2,3−O−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキ
シ−1,4−ビス(ジフェニルチオホスフォリル)ブタ
ン、(2R,3R)−2,3−O−イソプロピリデン−
2,3−ジヒドロキシ−1,4−ビス(ジフェニルセレ
ノホスフォリル)ブタン等が挙げられる。
【0019】式(1a)で表される化合物の光学活性体
は、例えば、2,2′−ビス(ジフェニルホスフィノ)
−1,1′−ビナフチル(BINAP)の光学活性体と
周期表第16族元素の単体とを、エーテルなどの適当な
溶媒中、例えば室温で反応させ、カラムクロマトグラフ
ィー、再結晶などの慣用の分離手段で分離精製すること
により得ることができる。式(1b)で表される化合物の
光学活性体は、例えば、2,3−ビス(ジフェニルホス
フィノ)ブタン(Chiraphos)の光学活性体と
周期表第16族元素の単体とを、エーテルなどの適当な
溶媒中、例えば室温で反応させ、カラムクロマトグラフ
ィー、再結晶などの慣用の分離手段で分離精製すること
により得ることができる。また、式(1c)で表される化
合物の光学活性体は、例えば、2,3−O−イソプロピ
リデン−2,3−ジヒドロキシ−1,4−ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)ブタン(DIOP)の光学活性体と周
期表第16族元素の単体とを、ベンゼンやアセトンなど
の適当な溶媒中、例えば室温で反応させ、カラムクロマ
トグラフィー、再結晶などの慣用の分離手段で分離精製
することにより得ることができる。
【0020】前記貴金属化合物における貴金属には、ル
テニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金、
銀、金が含まれる。貴金属化合物としては、貴金属単
体、ハロゲン化貴金属(例えば、塩化物、臭化物、ヨウ
化物など)、貴金属の無機酸塩、貴金属のスルホン酸塩
(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸塩など)、貴
金属のカルボン酸塩(例えば、酢酸塩、トリフルオロ酢
酸塩など)、及びこれらの錯体などが挙げられる。貴金
属化合物(例えば、貴金属単体)は、有機又は無機の担
体に担持されていてもよい。貴金属化合物における貴金
属の価数は、特に規定されないが、通常、0又は2〜4
価であり、2価であることが多い。
【0021】これらの貴金属化合物の中でも、パラジウ
ム化合物が好ましい。パラジウム化合物の代表的な例と
して、パラジウム−炭素、パラジウム−モンモリロナイ
ト、塩化アリルパラジウム(II)ダイマー、ハロゲン化
パラジウム(II)[例えば、塩化パラジウム(II)、臭
化パラジウム(II)、ヨウ化パラジウム(II)など]、
パラジウム(II)トリフルオロメタンスルホナート、酢
酸パラジウム(II)、トリフルオロ酢酸パラジウム(I
I)、およびこれらの錯体などが挙げられる。なかで
も、ハロゲン化パラジウム(II)、特に塩化パラジウム
(II)が好適である。
【0022】本発明の触媒では、前記ホスフィンカルコ
ゲニドは貴金属の配位子として機能する。従って、ホス
フィンカルコゲニドの貴金属錯体及び該錯体の使用も本
発明に含まれる。
【0023】本発明の触媒は、前記ホスフィンカルコゲ
ニドと貴金属化合物と共触媒とで構成されていてもよ
い。前記共触媒としては、例えば、銅化合物、鉄化合
物、マンガン化合物、亜硝酸エステル、キノン類などが
挙げられる。これらのうち、好ましい共触媒には銅化合
物が含まれる。前記銅化合物として、銅単体;塩化銅
(II)、塩化銅(I)、臭化銅(I)、ヨウ化銅(I)
などのハロゲン化銅;銅(II)トリフルオロメタンスル
ホナート、銅(I)トリフルオロメタンスルホナート、
銅(II)トリフルオロメタンスルホナートなどのスルホ
ン酸銅;酢酸銅(II)、酢酸銅(I)などのカルボン酸
銅;チオシアン酸銅;シアン化銅;銅錯体などが挙げら
れる。前記銅化合物(例えば、銅単体)は、有機又は無
機の担体に担持されていてもよい。銅の価数は、特に限
定されないが、1価又は2価である場合が多い。特に好
ましい銅化合物は、塩化銅(I)などのハロゲン化銅
(I)である。
【0024】本発明の方法では、前記触媒の存在下、オ
レフィン類をアルコール類、酸素(分子状酸素)及び一
酸化炭素と反応させる。前記オレフィン類には、非芳香
族性の炭素−炭素二重結合を有する広範な化合物、例え
ば、芳香族オレフィン(芳香族ビニル化合物)、ビニル
シラン、脂肪族オレフィン、環状オレフィン(芳香族環
に共役した環状オレフィンなど)、アクリル酸エステル
類などが含まれる。
【0025】これらのうち代表的なオレフィン類は前記
式(2)で表される。式(2)中、R4、R5、R6にお
ける置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有
していてもよいアリール基としては、前記R1等におい
て例示したアルキル基、アリール基と同様の基が挙げら
れる。
【0026】R4、R5、R6における置換シリル基に
は、下記式(5)
【化13】 (式中、R8、R9、R10は、置換基を有していてもよい
アルキル基若しくはアリール基、アルコキシ基、又はハ
ロゲン原子を示す)で表される基が含まれる。R8
9、R10における置換基を有していてもよいアルキル
基、置換基を有していてもよいアリール基としては、前
記R1等において例示したアルキル基、アリール基と同
様の基が挙げられる。R8、R9、R10におけるアルコキ
シ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキ
シルオキシ基などのC1-6アルコキシ基などが挙げられ
る。また、ハロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素
原子などが挙げられる。代表的な置換シリル基としてジ
メチルフェニルシリル基等のトリ置換シリル基などが例
示できる。
【0027】R4、R5、R6のうち少なくとも2つが、
互いに結合して、隣接する炭素原子又は炭素−炭素二重
結合と共に形成する環としては、シクロペンタン環、シ
クロヘキサン環などのシクロアルカン環;シクロペンテ
ン環、シクロヘキセン環などのシクロアルケン環;イン
デン環、1,2−ジヒドロナフタレン環などの、シクロ
アルケン環に芳香族環(例えば、ベンゼン環など)が縮
合した縮合炭化水素環などが挙げられる。
【0028】前記式(2)で表されるオレフィン類の中
でも、R4が水素原子又は置換基を有していてもよいア
ルキル基(特に、水素原子又はC1-4アルキル基)であ
り、R5及びR6のうち何れか一方が水素原子又は置換基
を有していてもよいアルキル基(特に、水素原子又はC
1-4アルキル基)であり、他方が置換基を有していても
よいアリール基又は置換シリル基(R4とR6は、互いに
結合して、隣接する炭素−炭素二重結合と共に環を形成
していてもよい)である化合物が好ましい。
【0029】前記アルコール類には、広範な脂肪族アル
コール、脂環式アルコール、芳香族アルコール及びフェ
ノール類(本明細書では、フェノール類を便宜上アルコ
ール類に含める)が含まれる。代表的なアルコール類と
して、前記式(3)で表される化合物が挙げられる。式
(3)中、R7における置換基を有していてもよいアル
キル基、置換基を有していてもよいアリール基として
は、前記R1等において例示したアルキル基、アリール
基と同様の基が挙げられる。また、シクロアルキル基と
しては、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロオクチル基などが挙げられる。これらのシ
クロアルキル基は、前記アルキル基等と同様の置換基を
有していてもよい。
【0030】アルコール類の具体的な例として、例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
ピルアルコール、ブタノール、t−ブチルアルコール、
オクタノールなどの脂肪族アルコール(例えば、炭素数
1〜20、好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜
4程度の脂肪族アルコールなど);シクロペンタノー
ル、シクロヘキサノールなどの脂環式アルコール;ベン
ジルアルコールなどの芳香族アルコール;フェノール、
クレゾールなどのフェノール類等が挙げられる。
【0031】本発明の方法において、反応に用いられる
式(1)のホスフィンカルコゲニド、貴金属化合物及び
共触媒の量は、特に規定されるものではなく、基質や反
応剤の経済性、反応性あるいは生成物との分離性などを
考慮して適宜選択できるが、例えば、ホスフィンカルコ
ゲニドの使用量は、原料であるオレフィン類1モルに対
して、1モル未満(例えば、0.01〜0.5モル程
度)、好適には0.05〜0.3モル程度である。ま
た、貴金属化合物の使用量は、原料であるオレフィン類
1モルに対して、1モル未満(例えば、0.01〜0.
5モル程度)、好適には0.05〜0.2モル程度であ
る。さらに、共触媒の使用量は、原料であるオレフィン
類1モルに対して、例えば0.05〜3.0モル程度、
好ましくは0.5〜2.0モル程度である。
【0032】反応に用いられるアルコール類の量は、オ
レフィン類1モルに対して、例えば2モル以上、好まし
くは2.5モル以上である。アルコール類は、反応剤と
してだけでなく反応溶媒として用いてもよい。
【0033】反応溶媒としては、前記アルコールのほ
か、例えば、アセトンなどのケトン類;テトラヒドロフ
ランなどのエーテル類;ベンゼン、トルエンなどの芳香
族炭化水素;ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水
素;アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリ
ル;ピリジン、トリエチルアミンなどの塩基性溶媒;
1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;ア
ミド類;エステル類などが挙げられるが、溶媒の種類あ
るいはその有無について特に規定するものではない。
【0034】酸素の使用量は前記オレフィン類1モルに
対して、通常0.5モル以上、一酸化炭素の使用量は前
記オレフィン類1モルに対して、通常2モル以上であ
る。酸素及び一酸化炭素は、何れもオレフィン類に対し
て過剰量使用する場合が多い。一酸化炭素と酸素の比率
は、例えば、前者/後者(モル比)=5/95〜95/
5程度、好ましくは10/90〜90/10程度であ
る。
【0035】反応温度は及び反応圧力は、反応性、操作
性、経済性等を考慮して適宜選択できる。例えば、反応
温度は、0〜200℃程度、好ましくは20〜150℃
程度の範囲である。また、反応圧力は常圧が好ましい
が、加圧条件下で反応を行ってもよい。反応は、回分
式、半回分式、連続式などの慣用の方法により行うこと
ができる。反応終了後、反応生成物は、慣用の分離精製
手段、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、再結晶、カラ
ムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらの組み
合わせにより容易に分離精製できる。
【0036】上記方法によれば、オレフィン類が効率よ
くビスアルコキシカルボニル化される。特に、芳香族オ
レフィン及びビニルシラン類を原料として用いる場合に
は高収率でビスアルコキシカルボニル誘導体が生成す
る。また、原料として脂肪族末端オレフィン類を用いる
場合でも、良好な収率で対応するビスアルコキシカルボ
ニル誘導体が得られる。さらに、芳香族環に共役した環
状オレフィンを反応に付すと、対応するシス−ジエステ
ル体(シス−ビスアルコキシカルボニル体)が選択的に
生成する。
【0037】本発明の方法では、通常、反応により、オ
レフィン類に対応するコハク酸エステル誘導体が良好な
収率で生成する。例えば、前記式(2)で表されるオレ
フィン類を、式(3)で表されるアルコール類、酸素及
び一酸化炭素と反応させると、前記式(4)で表される
コハク酸エステル誘導体が生成する。また、光学活性な
ホスフィンカルコゲニドを配位子とする触媒を用い、且
つ原料として反応によりキラルな化合物を生成可能なオ
レフィン類を用いた場合には、対応するコハク酸エステ
ル誘導体を、光学活性体として得ることができる。
【0038】なお、オレフィンとして2−置換プロペン
誘導体(例えば、2−シリルプロペン誘導体等)などを
用いた場合には、反応過程において、β−ヒドリド脱離
と再挿入が起きるためか、1,3−ビスアルコキシカル
ボニル化合物(グルタル酸エステル誘導体)が生成する
場合がある。また、分子内にヒドロキシル基を有するオ
レフィン類(例えば、β位やγ位の炭素原子にヒドロキ
シル基を有するオレフィン類など)を原料として用いた
場合には、一旦生じたコハク酸エステル誘導体の一方の
アルコシキカルボニル基と前記ヒドロキシル基との間で
エステル交換反応が進行して環化し、対応するα−アル
コキシカルボニルメチルラクトン類が生成する。例え
ば、β位の炭素原子にヒドロキシル基を有するオレフィ
ン類からは対応するα−アルコキシカルボニルメチル−
γ−ブチロラクトン誘導体が得られる。この場合、光学
活性な配位子を有する触媒を用いることにより、光学活
性なラクトン類を得ることができる。
【0039】
【発明の効果】本発明の触媒によれば、貴金属化合物と
特定の配位子とを組み合わせて用いるので、オレフィン
類を効率よくビスアルコキシカルボニル化できる。ま
た、本発明の新規なホスフィンカルコゲニド化合物によ
れば、触媒の配位子として用いることにより、オレフィ
ン類の不斉ビスアルコキシカルボニル化が可能となる。
本発明の方法によれば、温和な条件下、オレフィン類か
ら対応するコハク酸エステル誘導体などを収率よく得る
ことができる。
【0040】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定さ
れるものではない。なお、実施例6〜8における生成物
の収率はガスクロマトグラフィーにより求めた。また、
生成した光学活性体の光学純度は、高速液体クロマトグ
ラフィー[ダイセル化学工業(株)製、Chiralc
el OD、ヘキサン/2−プロパノール(15/
1)]により求めた。
【0041】実施例1 (2R,3R)−2,3−ビス(ジフェニルチオホスフ
ォリル)ブタン[(2R,3R)−Chiraphos
2]の製造 アルゴン雰囲気下、(2R,3R)−(+)−2,3−
ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン[(2R,3R)
−Chiraphos](250mg、0.59mmo
l)、硫黄単体(121.6mg、3.79mmo
l)、及びエーテル(20ml)の混合物を、室温で終
夜攪拌した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
離液:ヘキサン)で過剰の硫黄を除いた後、標題の化合
物を含む分画を集め、濃縮した。濃縮液を調製用シリカ
ゲル薄層クロマトグラフィーで精製することにより、標
題の化合物(275.5mg、0.562mmol)を
白色結晶として得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.28(6H, m), 3.47(2H, m),
7.37-7.88(20H, m)13 C−NMR(CDCl3)δ:9.89, 31.52, 128.46, 128.
74, 131.63, 131.9731 P−NMR(CDCl3)δ:53.49 IR(KBr)(cm-1):1440, 1100, 760, 715, 700, 61
0 mp:213-214℃
【0042】実施例2 (2R,3R)−2,3−O−イソプロピリデン−2,
3−ジヒドロキシ−1,4−ビス(ジフェニルチオホス
フォリル)ブタン[(2R,3R)−DIOPS2]の
製造 (2R,3R)−(+)−2,3−ビス(ジフェニルホ
スフィノ)ブタンに代えて、(2R,3R)−(−)−
2,3−O−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキシ
−1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン[(2
R,3R)−DIOP]を用いた以外は実施例1と同様
の操作を行い、標題の化合物を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.11(6H, s), 2.56(2H, ddd,
J=2.0, 16.8, 13.8Hz), 2.89(2H, ddd, J=7.6, 9.2, 1
6.8Hz), 4.37-4.44(2H, m), 7.37-7.49(12H, m), 7.73-
7.89(8H, m)31 P−NMR(CDCl3)δ:40.27 IR(KBr)(cm-1):1440, 1100
【0043】実施例3 (R)−2,2′−ビス(ジフェニルチオホスフォリ
ル)−1,1′−ビナフチル[(R)−BINAP
2]の製造 (2R,3R)−(+)−2,3−ビス(ジフェニルホ
スフィノ)ブタンに代えて、(R)−(+)−2,2′
−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1′−ビナフチ
ル[(R)−BINAP]を用いた以外は、実施例1と
同様の操作を行い、標題の化合物を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:6.60-6.72(4H, m), 7.22-7.4
9(14H, m), 7.60-7.80(14H, m)31 P−NMR(CDCl3)δ:44.91 IR(KBr)(cm-1):1435, 1095
【0044】実施例4 (2R,3R)−2,3−O−イソプロピリデン−2,
3−ジヒドロキシ−1,4−ビス(ジフェニルセレノホ
スフォリル)ブタンの製造 アルゴン雰囲気下、(2R,3R)−(−)−2,3−
O−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキシ−1,4
−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン[(2R,3
R)−DIOP](995.7mg、1.99mmo
l)、セレン単体(2.5g、31.6mmol)、及
びベンゼン(30ml)の混合物を、室温で3時間攪拌
した。固形物を濾過して除き、濾液を濃縮して得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:
ヘキサン/酢酸エチル=8/2)で精製して、標題化合
物の粗精製物を得た。さらに、これをエタノールから再
結晶して、標題化合物(625.9mg、0.95mm
ol)を白色の針状結晶として得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.16(6H, s), 2.58-2.69(2H,
m), 3.04(2H, ddd, J=7.6, 10.2, 14.9Hz), 4.44-4.50
(2H, m), 7.37-7.44(12H, m), 7.73-7.90(8H,m)31 P−NMR(CDCl3)δ:31.96 IR(KBr)(cm-1):1435, 1380, 1235, 1100
【0045】実施例5 (2R,3R)−2,3−O−イソプロピリデン−2,
3−ジヒドロキシ−1,4−ビス(ジフェニルホスフォ
リル)ブタンの製造 アルゴン雰囲気下、(2R,3R)−(−)−2,3−
O−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキシ−1,4
−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン[(2R,3
R)−DIOP](957.1mg、1.92mmo
l)、アセトン(20ml)、及び35重量%過酸化水
素水(1ml)の混合物を、室温で14時間攪拌した。
反応液を濃縮して得られた固形物をエタノール/水(1
ml/1.40ml)混合溶媒から再結晶することによ
り、標題化合物(933.5mg、1.76mmol)
を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.11(6H, s), 2.61(2H, ddd,
J=6.6, 9.2, 15.8Hz), 2.87(2H, ddd, J=5.0, 15.8, 1
5.8Hz), 4.10-4.22(2H, m), 7.41-7.53(12H, m), 7.73-
7.82(8H, m)31 P−NMR(CDCl3)δ:30.30 IR(KBr)(cm-1):1435
【0046】実施例6 アルゴン雰囲気下、30mlの二口ナスフラスコに塩化
パラジウム(II)(17.7mg、0.1mmol)、
トリフェニルホスフィンスルフィド(29.6mg、
0.1mmol)、メタノール(5ml)を入れ、室温
で1時間攪拌した。次いで、塩化銅(I)(99.0m
g、1mmol)、スチレン(155μl、1mmo
l)、メタノール(5ml)を加え、一酸化炭素/酸素
(体積比:約1/1、全圧:1atm)の混合気体に置
換した後に、室温で3日間攪拌した。反応後、シリカゲ
ルショートカラムにより金属残渣を除き、PTLC(ヘ
キサン/酢酸エチル=4/1)を用いて精製することに
より、2−フェニルコハク酸ジメチル(184.3m
g、0.83mmol、収率83%)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:2.66(1H, dd, J=5.28, 16.9
8), 3.21(1H, dd, J=9.90, 16.98), 3.64(3H, s), 4.09
(1H, dd, J=5.28, 9.90), 7.24-7.35(5H, m)13 C−NMR(CDCl3)δ:37.47, 46.93, 51.70, 52.1
9, 127.53, 127.57, 128.74, 137.52, 171.80, 173.25 IR(cm-1):1740, 1440, 1310, 1160, 1000 mp:54-56℃ 無色結晶
【0047】実施例7 トリフェニルホスフィンスルフィドに代えて、トリフェ
ニルホスフィンオキシドを0.1mmol用いた以外
は、実施例6と同様の操作を行ったところ、2−フェニ
ルコハク酸ジメチルが収率60%で得られた。
【0048】実施例8 トリフェニルホスフィンスルフィドに代えて、トリフェ
ニルホスフィンセレニドを0.1mmol用いた以外
は、実施例6と同様の操作を行ったところ、2−フェニ
ルコハク酸ジメチルが収率16%で得られた。
【0049】実施例9 スチレンに代えて4−ビニルビフェニルを1mmol用
いると共に、トリフェニルホスフィンスルフィドを0.
2mmol用いた以外は、実施例6と同様の操作を行っ
たところ、2−(4−ビフェニル)コハク酸ジメチルが
収率51%で得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:2.71(1H, dd, J=5.49, 17.0
3), 3.24(1H, dd, J=10.16, 17.03), 3.68(3H, s), 3.7
0(3H, s), 4.14(1H, dd, J=5.49, 10.16), 7.25-7.58(9
H, m)13 C−NMR(CDCl3)δ:37.56, 46.72, 51.90, 52.4
2, 127.01, 127.37, 127.57, 128.11, 128.75, 136.58,
140.46, 140.60, 171.93, 173.36 IR(cm-1):1740, 1490, 1330, 1240, 1160 mp:103-104℃ 無色結晶
【0050】実施例10 スチレンに代えてp−メトキシスチレンを1mmol用
いると共に、トリフェニルホスフィンスルフィドを0.
2mmol用いた以外は、実施例6と同様の操作を行っ
たところ、2−(p−メトキシフェニル)コハク酸ジメ
チルが収率82%で得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:2.65(1H, dd, J=5.49, 16.7
6), 3.17(1H, dd, J=9.89, 16.76), 3.66(6H, s), 3.78
(3H, s), 4.04(1H, dd,J =5.49, 9.89), 6.83-6.88(2H,
m), 7.17-7.22(2H, m)13 C−NMR(CDCl3)δ:37.65, 46.18, 51.78, 52.2
5, 55.18, 114.18, 128.70, 129.61, 158.97, 171.96,
173.61 IR(cm-1):2960, 1740, 1515, 1380-1140 無色オイル
【0051】実施例11 スチレンに代えてp−クロロスチレンを1mmol用い
ると共に、トリフェニルホスフィンスルフィドを0.2
mmol用いた以外は、実施例6と同様の操作を行った
ところ、2−(p−クロロフェニル)コハク酸ジメチル
が収率59%で得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:2.66(1H, dd, J=5.77, 16.7
6), 3.18(1H, dd, J=9.62, 16.76), 3.17(3H, s), 3.68
(3H, s), 4.07(1H, dd, J=5.77, 9.62), 7.20-7.32(4H,
m)13 C−NMR(CDCl3)δ:37.38, 46.40, 51.89, 52.4
3, 128.98, 129.08, 133.57, 136.03, 171.61, 172.95 IR(cm-1):1740, 1490, 1440, 1160, 1100 無色オイル
【0052】実施例12 スチレンに代えてアリルベンゼンを0.99mmol用
いると共に、トリフェニルホスフィンスルフィドを0.
2mmol用いた以外は、実施例6と同様の操作を行っ
たところ、2−ベンジルコハク酸ジメチルが収率48%
で得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:2.40(1H, dd, J=4.67, 17.0
3), 2.68(1H, dd, J=8.79, 17.03), 2.75(1H, dd, J=7.
97, 13.46), 3.05(1H, dd, J=6.32, 13.46), 3.13(1H,
m), 3.63(3H, s), 3.66(3H, s), 7.12-7.32(5H, m)13 C−NMR(CDCl3)δ:34.59, 37.44, 42.73, 51.4
7, 51.63, 126.43, 128.26, 128.70, 137.82, 171.97,
174.37 IR(cm-1):3100-2850, 1740, 1440, 1300-1140 無色オイル
【0053】実施例13 スチレンに代えてo−アリルフェノールを1.09mm
ol用いた以外は、実施例6と同様の操作を行ったとこ
ろ、2−(o−ヒドロキシベンジル)コハク酸ジメチル
が収率70%で得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:2.52(1H, dd, J=5.77, 16.7
5), 2.75(1H, dd, J=7.97, 16.75), 2.82(1H, dd, J=7.
14, 13.73), 3.05(1H, dd, J=7.14, 13.73), 3.23(1H,
m), 3.65(3H, s), 3.66(3H, s), 6.79(1H, s), 6.78-7.
18(4H, m)13 C−NMR(CDCl3)δ:31.89, 35.27, 41.77, 51.9
9, 52.18, 116.08, 120.31, 124.44, 128.18, 131.04,
154.40, 173.20, 175.61 IR(cm-1):3450, 1740, 1460-1440 無色オイル
【0054】実施例14 スチレンに代えてインデンを0.99mmol用い、ト
リフェニルホスフィンスルフィドを0.2mmol用い
ると共に、一酸化炭素/酸素置換後の反応時間を14日
とした以外は実施例6と同様の操作を行ったところ、シ
ス−1,2−インダンジカルボン酸ジメチルが収率29
%で得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:3.15-3.21(1H, m), 3.50-3.6
0(2H, m), 3.64(3H, s), 3.73(3H, s), 4.31-4.33(1H,
m), 7.17-7.37(4H, m)13 C−NMR(CDCl3)δ:34.11, 47.28, 51.94, 52.0
4, 52.21, 124.82, 124.92, 126.89, 128.19, 139.08,
142.44, 172.39, 172.94 IR(cm-1):3100-2900, 1760-1720, 1590-1420, 135
0-1020 無色オイル
【0055】実施例15 スチレンに代えて1,2−ジヒドロナフタレンを1mm
ol用いると共に、トリフェニルホスフィンスルフィド
を0.2mmol用いた以外は、実施例6と同様の操作
を行ったところ、シス−1,2−テトラリンジカルボン
酸ジメチルが収率35%で得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:2.08-2.32(2H, m), 2.58-2.8
4(3H, m), 3.48(3H, s), 3.56(3H, s), 4.05(1H, d, J=
5.22)13 C−NMR(CDCl3)δ:20.98, 28.63, 42.16, 45.2
4, 51.96, 52.07, 125.84, 127.34, 129.23, 129.94, 1
31.81, 136.35, 172.85, 173.81 IR(cm-1):1740, 1440, 1260-1150 無色オイル
【0056】実施例16 スチレンに代えてジメチルフェニルビニルシランを1m
mol用いると共に、トリフェニルホスフィンスルフィ
ドを0.2mmol用いた以外は、実施例6と同様の操
作を行ったところ、2−(ジメチルフェニルシリル)コ
ハク酸ジメチルが収率91%で得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.39(3H, s), 0.40(3H, s),
2.25(1H, dd, J=2.20,16.21), 2.71(1H, dd, J=2.20, 1
1.81), 2.80(1H, dd, J=11.81, 16.21), 3.60(6H, s),
7.30-7.60(5H, m)13 C−NMR(CDCl3)δ:-5.10, -3.90, 31.22, 32.5
0, 51.22, 51.67, 127.88, 129.68, 133.66, 135.02, 1
73.13, 174.59 IR(cm-1):3100-2900, 1730, 1440, 840 無色オイル
【0057】実施例17 スチレンに代えてジメチルフェニル(1−プロペニル)
シラン(E/Z=63/37)を1mmol用いると共
に、トリフェニルホスフィンスルフィドを0.2mmo
l用いた以外は、実施例6と同様の操作を行ったとこ
ろ、2−(ジメチルフェニルシリル)−3−メチルコハ
ク酸ジメチルが収率66%で得られた(syn/ant
i=77/23)。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.40(6H, s), 1.05(major 3
H, d, J=7.14), 1.05(minor 3H, d, J=6.87), 2.60(maj
or 1H, d, J=10.16), 2.60(minor 1H, d, J=10.46), 2.
80-3.00(1H, m), 3.54(3H, s), 3.63(3H, s), 7.32-7.4
8(5H, m)13 C−NMR(CDCl3)δ:-3.55, -2.51, 17.44, 38.8
4, 40.71, 51.13, 51.85, 127.76, 127.90, 129.55, 13
3.82, 134.06, 174.87, 174.50 IR(cm-1):2950, 1740, 1720, 1430, 1160 無色オイル
【0058】実施例18 スチレンに代えてイソプロペニルジメチルフェニルシラ
ンを1mmol用いると共に、トリフェニルホスフィン
スルフィドを0.2mmol用いた以外は、実施例6と
同様の操作を行ったところ、3−(ジメチルフェニルシ
リル)グルタル酸ジメチルが収率61%で得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.32(6H, s), 1.91(1H, m),
2.29(2H, dd, J=8.79,15.66), 2.43(2H, dd, J=5.49, 1
5.93), 3.58(6H, s), 7.34-7.56(5H, m)13 C−NMR(CDCl3)δ:-4.68, 18.70, 34.43, 51.5
0, 127.84, 129.82, 133.92, 136.46, 173.62 IR(cm-1):2960, 1740, 1440 無色オイル
【0059】実施例19 スチレンに代えてo−クロロスチレンを1mmol用い
ると共に、トリフェニルホスフィンスルフィドを0.2
mmol用いた以外は、実施例6と同様の操作を行った
ところ、2−(o−クロロフェニル)コハク酸ジメチル
が収率26%で得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:2.68(1H, dd, J=5.22, 17.0
3), 3.15(1H, dd, J=9.89, 17.03), 3.69(3H, s), 3.71
(3H, s), 4.61(1H, dd, J=5.22, 9.89), 7.18-7.45(4H,
m)13 C−NMR(CDCl3)δ:36.43, 43.98, 51.89, 52.4
5, 127.24, 128.81, 128.90, 129.97, 133.64, 135.63,
171.71, 172.83 IR(cm-1):1740, 1440, 1170 無色オイル
【0060】実施例20 スチレンに代えてo−ビニルベンジルアルコールを1.
01mmol用いると共に、トリフェニルホスフィンス
ルフィドを0.2mmol用いた以外は、実施例6と同
様の操作を行ったところ、1−(3−イソクロマノニ
ル)酢酸メチルが収率25%で得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:3.15(2H, ddd, J=6.59, 16.7
5, 32.41), 3.76(3H,s), 3.76-3.80(1H, m), 4.09-4.14
(1H, m), 5.35(2H, dd, J=13.74, 37.09), 7.17-7.69(4
H, m)13 C−NMR(CDCl3)δ:32.00, 41.07, 52.15, 69.3
6, 123.94, 124.93, 127.35, 128.90, 171.82, 171.89 IR(cm-1):1760-1720, 1440, 1150 無色オイル
【0061】実施例21 スチレンに代えて5−フェニル−1−ペンテンを1.0
1mmol用いた以外は、実施例6と同様の操作を行っ
たところ、3−メトキシカルボニル−6−フェニルヘキ
サン酸メチルが収率28%で得られた。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.52-2.00(4H, m), 2.20-2.9
5(5H, m), 3.66(3H, s), 3.69(3H, s), 7.12-7.32(5H,
m)13 C−NMR(CDCl3)δ:28.65, 31.41, 35.47, 35.7
6, 40.93, 51.71, 51.78, 125.78, 128.26, 128.30, 12
8.34, 172.29, 175.24 IR(cm-1):1740, 910, 740 無色オイル
【0062】実施例22 スチレンに代えてアクリル酸t−ブチルを1mmol用
いると共に、トリフェニルホスフィンスルフィドを0.
2mmol用いた以外は、実施例6と同様の操作を行っ
たところ、2−(t−ブトキシカルボニル)コハク酸ジ
メチルが収率34%で得られた。
【0063】実施例23 アルゴン雰囲気下、30mlの二口ナスフラスコに塩化
パラジウム(II)(8.9mg、0.05mmol)、
(2R,3R)−2,3−ビス(ジフェニルチオホスフ
ォリル)ブタン[(2R,3R)−Chiraphos
2](27.0mg、0.06mmol)、酢酸銅(I
I)(142.0mg、0.78mmol)、1,1−
ジフェニル−3−ブテン−1−オール(111.6m
g、0.5mmol)、メタノール(4ml)を入れ、
一酸化炭素/酸素(体積比:約1/1、全圧:1at
m)の混合気体に置換した後、室温で3日間攪拌した。
反応後、シリカゲルショートカラムにより金属残渣を除
き、PTLC(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)を用い
て精製することにより、2−(メトキシカルボニルメチ
ル)−4,4−ジフェニル−γ−ブチロラクトン(10
0.7mg、0.32mmol、収率65%、光学純度
14%ee)を得た。
【0064】実施例24 アルゴン雰囲気下、30mlの二口ナスフラスコにトリ
フルオロ酢酸パラジウム(II)(16.2mg、0.0
5mmol)、(1S,2S,3S,4S)−1,2−
ビス(ジフェニルチオホスフォリルメチル)−3,4−
ビス(2−メトキシフェニル)シクロブタン[(1S,
2S,3S,4S)−CDPS2](40.5mg、
0.06mmol)、メタノール(2ml)を入れ、室
温で1時間攪拌した。次いで、酢酸銅(II)(138.
6mg、0.76mmol)、1,1−ジフェニル−3
−ブテン−1−オール(112.0mg、0.5mmo
l)、メタノール(2ml)を加え、一酸化炭素/酸素
(体積比:約1/1、全圧:1atm)の混合気体に置
換した後に、室温で3日間攪拌した。反応後、シリカゲ
ルショートカラムにより金属残渣を除き、PTLC(ヘ
キサン/酢酸エチル=4/1)を用いて精製することに
より、2−(メトキシカルボニルメチル)−4,4−ジ
フェニル−γ−ブチロラクトン(123.9mg、0.
40mmol、収率80%、光学純度36%ee)を得
た。
【0065】実施例25 アルゴン雰囲気下、30mlの二口ナスフラスコに塩化
パラジウム(II)(8.1mg、0.05mmol)、
(1S,2S,3S,4S)−1,2−ビス(ジフェニ
ルチオホスフォリルメチル)−3,4−ビス(2−メト
キシフェニル)シクロブタン[(1S,2S,3S,4
S)−CDPS2](35.8mg、0.05mmo
l)、メタノール(2ml)を入れ、室温で1時間攪拌
した。次いで、塩化銅(I)(75.8mg、0.77
mmol)、1,1−ジフェニル−3−ブテン−1−オ
ール(112.0mg、0.5mmol)、メタノール
(2ml)を加え、一酸化炭素/酸素(体積比:約1/
1、全圧:1atm)の混合気体に置換した後に、室温
で3日間攪拌した。反応後、シリカゲルショートカラム
により金属残渣を除き、PTLC(ヘキサン/酢酸エチ
ル=4/1)を用いて精製することにより、2−(メト
キシカルボニルメチル)−4,4−ジフェニル−γ−ブ
チロラクトン(143.7mg、0.46mmol、収
率86%、光学純度35%ee)を得た。
【0066】実施例26 アルゴン雰囲気下、30mlの二口ナスフラスコに塩化
パラジウム(II)(17.7mg、0.10mmo
l)、(1S,2S,3S,4S)−1,2−ビス(ジ
フェニルチオホスフォリルメチル)−3,4−ビス(2
−メトキシフェニル)シクロブタン[(1S,2S,3
S,4S)−CDPS2](72.9mg、0.10m
mol)、メタノール(5ml)を入れ、室温で1時間
攪拌した。次いで、塩化銅(I)(99.3mg、1.
00mmol)、ジメチルフェニルビニルシラン(16
3.5mg、1.01mmol)、メタノール(5m
l)を加え、一酸化炭素/酸素(体積比:約1/1、全
圧:1atm)の混合気体に置換した後に、室温で3日
間攪拌した。反応後、シリカゲルショートカラムにより
金属残渣を除き、PTLC(ヘキサン/酢酸エチル=4
/1)を用いて精製することにより、2−(ジメチルフ
ェニルシリル)コハク酸ジメチル(193.8mg、
0.69mmol、収率69%、光学純度18%ee)
を得た。
【0067】実施例27 アルゴン雰囲気下、30mlの二口ナスフラスコに塩化
パラジウム(II)(17.7mg、0.10mmo
l)、(R)−2,2′−ビス(ジフェニルチオホスフ
ォリル)−1,1′−ビナフチル[(R)−BINAP
2](68.7mg、0.10mmol)、メタノー
ル(5ml)を入れ、室温で1時間攪拌した。次いで、
塩化銅(I)(99.0mg、1.00mmol)、ジ
メチルフェニルビニルシラン(166.8mg、1.0
3mmol)、メタノール(5ml)を加え、一酸化炭
素/酸素(体積比:約1/1、全圧:1atm)の混合
気体に置換した後に、室温で3日間攪拌した。反応後、
シリカゲルショートカラムにより金属残渣を除き、PT
LC(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)を用いて精製す
ることにより、2−(ジメチルフェニルシリル)コハク
酸ジメチル(195.2mg、0.70mmol、収率
70%、光学純度24%ee)を得た。
【0068】実施例28 アルゴン雰囲気下、30mlの二口ナスフラスコに塩化
パラジウム(II)(17.8mg、0.10mmo
l)、メチルジフェニルホスフィンスルフィド(46.
5mg、0.20mmol)、メタノール(5ml)を
入れ、室温で1時間攪拌した。次いで、塩化銅(I)
(99.8mg、1.00mmol)、スチレン(10
4.0mg、1.00mmol)、メタノール(5m
l)を加え、一酸化炭素/酸素(体積比:約1/1、全
圧:1atm)の混合気体に置換した後に、室温で3日
間攪拌した。反応後、シリカゲルショートカラムにより
金属残渣を除き、PTLC(ヘキサン/酢酸エチル=4
/1)を用いて精製することにより、2−フェニルコハ
ク酸ジメチルを収率17%で得た。
【0069】実施例29 アルゴン雰囲気下、30mlの二口ナスフラスコに塩化
パラジウム(II)(26.4mg、0.15mmo
l)、メチル(1−ナフチル)フェニルホスフィンスル
フィド(85.6mg、0.30mmol)、メタノー
ル(5ml)を入れ、室温で1時間攪拌した。次いで、
塩化銅(I)(148.0mg、1.50mmol)、
スチレン(156.0mg、1.50mmol)、メタ
ノール(5ml)を加え、一酸化炭素/酸素(体積比:
約1/1、全圧:1atm)の混合気体に置換した後
に、室温で3日間攪拌した。反応後、シリカゲルショー
トカラムにより金属残渣を除き、PTLC(ヘキサン/
酢酸エチル=4/1)を用いて精製することにより、2
−フェニルコハク酸ジメチルを収率36%で得た。
【0070】実施例30 アルゴン雰囲気下、30mlの二口ナスフラスコに塩化
パラジウム(II)(0.1mmol)、(R)−2,
2′−ビス(ジフェニルチオホスフォリル)−1,1′
−ビナフチル[(R)−BINAPS2](0.1mm
ol)、メタノール(5ml)を入れ、室温で1時間攪
拌した。次いで、塩化銅(I)(1mmol)、スチレ
ン(1mmol)、メタノール(5ml)を加え、一酸
化炭素/酸素(体積比:約1/1、全圧:1atm)の
混合気体に置換した後に、室温で3日間攪拌した。反応
後、シリカゲルショートカラムにより金属残渣を除き、
PTLC(ヘキサン/酢酸エチル=4/1)を用いて精
製することにより、2−フェニルコハク酸ジメチル(収
率48%、光学純度8%ee)を得た。
【0071】実施例31 (R)−2,2′−ビス(ジフェニルチオホスフォリ
ル)−1,1′−ビナフチルに代えて、(2R,3R)
−2,3−O−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキ
シ−1,4−ビス(ジフェニルチオホスフォリル)ブタ
ン[(2R,3R)−DIOPS2]を0.1mmol
用いた以外は、実施例30と同様の操作を行い、2−フ
ェニルコハク酸ジメチル(収率41%、光学純度24%
ee)を得た。
【0072】実施例32 (R)−2,2′−ビス(ジフェニルチオホスフォリ
ル)−1,1′−ビナフチルに代えて、(2R,3R)
−2,3−ビス(ジフェニルチオホスフォリル)ブタン
[(2R,3R)−ChiraphosS2]を0.1
mmol用いた以外は、実施例30と同様の操作を行
い、2−フェニルコハク酸ジメチル(収率68%、光学
純度30%ee)を得た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07F 9/50 C07F 9/50 Fターム(参考) 4G069 BB08A BC24A BC31A BC72A BD08A BE25A BE25B BE27A BE29A CB72 CB75 FB77 4H006 AA02 AC48 BA05 BA15 BA22 BA25 BA30 BA35 BA36 BA37 BA48 BE30 BE40 KA34 4H039 CA66 CF10 4H050 AA03 AA05 AB40

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 (式中、R1、R2、R3は、同一又は異なって、置換基
    を有していてもよいアルキル基又はアリール基を示し、
    Aは周期表第16族元素を示す。R1、R2、R3は、直
    接又は架橋基を介して、同一又は異なるリン原子に結合
    している基同士互いに結合していてもよい)で表される
    ホスフィンカルコゲニドと貴金属化合物とで構成されて
    いるオレフィン類のビスアルコキシカルボニル化触媒。
  2. 【請求項2】 Aが酸素原子、硫黄原子又はセレニウム
    原子である請求項1記載のオレフィン類のビスアルコキ
    シカルボニル化触媒。
  3. 【請求項3】 ホスフィンカルコゲニドが、トリフェニ
    ルホスフィンオキシド、トリフェニルホスフィンスルフ
    ィド、トリフェニルホスフィンセレニド、2,2′−ビ
    ス(ジフェニルチオホスフォリル)−1,1′−ビナフ
    チル、2,3−ビス(ジフェニルチオホスフォリル)ブ
    タン、又は2,3−O−イソプロピリデン−2,3−ジ
    ヒドロキシ−1,4−ビス(ジフェニルチオホスフォリ
    ル)ブタンである請求項1記載のオレフィン類のビスア
    ルコキシカルボニル化触媒。
  4. 【請求項4】 貴金属化合物がパラジウム化合物である
    請求項1〜3の何れかの項に記載のオレフィン類のビス
    アルコキシカルボニル化触媒。
  5. 【請求項5】 さらに共触媒を含む請求項1〜4の何れ
    かの項に記載のオレフィン類のビスアルコキシカルボニ
    ル化触媒。
  6. 【請求項6】 共触媒が銅化合物である請求項5記載の
    オレフィン類のビスアルコキシカルボニル化触媒。
  7. 【請求項7】 貴金属化合物がハロゲン化パラジウム
    (II)であり、共触媒がハロゲン化銅(I)である請求
    項5記載のオレフィン類のビスアルコキシカルボニル化
    触媒。
  8. 【請求項8】 下記式(1a) 【化2】 (式中、A1は酸素以外の周期表第16族元素を示す)
    で表され且つ光学活性な2,2′−ビス(ジフェニルカ
    ルコゲノホスフォリル)−1,1′−ビナフチル。
  9. 【請求項9】 下記式(1b) 【化3】 (式中、A2は酸素以外の周期表第16族元素を示す)
    で表され且つ光学活性な2,3−ビス(ジフェニルカル
    コゲノホスフォリル)ブタン。
  10. 【請求項10】 下記式(1c) 【化4】 (式中、A3は酸素以外の周期表第16族元素を示す)
    で表され且つ光学活性な2,3−O−イソプロピリデン
    −2,3−ジヒドロキシ−1,4−ビス(ジフェニルカ
    ルコゲノホスフォリル)ブタン。
  11. 【請求項11】 請求項1〜7の何れかの項に記載の触
    媒の存在下、オレフィン類をアルコール類、酸素及び一
    酸化炭素と反応させるオレフィン類のビスアルコキシカ
    ルボニル化法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜7の何れかの項に記載の触
    媒の存在下、オレフィン類をアルコール類、酸素及び一
    酸化炭素と反応させて、対応するコハク酸エステル誘導
    体を生成させるコハク酸エステル誘導体の製造法。
  13. 【請求項13】 下記式(2) 【化5】 (式中、R4、R5、R6は、同一又は異なって、置換基
    を有していてもよいアルキル基若しくはアリール基、又
    は置換シリル基を示す。R4、R5、R6のうち少なくと
    も2つは、互いに結合して、隣接する炭素原子又は炭素
    −炭素二重結合と共に環を形成していてもよい)で表さ
    れるオレフィン類を、下記式(3)R7−OH
    (3)(R7は、置換基を有していてもよいアルキル
    基、シクロアルキル基又はアリール基を示す)で表され
    るアルコール類、酸素及び一酸化炭素と反応させて、下
    記式(4) 【化6】 (式中、R4、R5、R6、R7は前記に同じ)で表される
    コハク酸エステル誘導体を生成させる請求項12記載の
    コハク酸エステル誘導体の製造法。
  14. 【請求項14】 R4が水素原子又は置換基を有してい
    てもよいアルキル基であり、R5及びR6のうち何れか一
    方が水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基
    であり、他方が置換基を有していてもよいアリール基又
    は置換シリル基(R4とR6は、互いに結合して、隣接す
    る炭素−炭素二重結合と共に環を形成していてもよい)
    であるオレフィン類を反応に供する請求項13記載のコ
    ハク酸エステル誘導体の製造法。
  15. 【請求項15】 光学活性なホスフィンカルコゲニドを
    含む触媒の存在下、反応によりキラルな化合物を生成可
    能なオレフィン類をアルコール類、酸素及び一酸化炭素
    と反応させて、対応する光学活性なコハク酸エステル誘
    導体を生成させる請求項12〜14の何れかの項に記載
    のコハク酸エステル誘導体の製造法。
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