JP2000272669A - 発泡樹脂成型品とその製造方法並びに再生方法 - Google Patents
発泡樹脂成型品とその製造方法並びに再生方法Info
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Abstract
用して発泡樹脂成型品を成型し、しかも、その成型品が
使用に供された後などに来した変形を、元の状態に回復
させて再利用できるようにする。 【解決手段】 発泡樹脂の粉砕物3と、該粉砕物3の固
化に供される低融点の接着剤と、膨張が可能で接着剤と
の接着性に劣る中空体4とを含んで成る発泡樹脂成型品
2であり、その受圧面近傍2aに中空体4を集中分散し
て配置させる。
Description
用いられる緩衝材や、冷蔵庫や住宅などに使用される断
熱材、構造材などに関連し、さらに詳しくは、廃棄され
た冷蔵庫などの断熱材から回収した発泡樹脂の粉砕物が
利用でき、また、使用などにより生じた変形も本来の形
状に再生可能な発泡樹脂成型品と、その製造方法並びに
再生方法に関するものである。
るいは構造材などの再利用が困難な使用済みの発泡樹脂
成型品の処分量の減量、さらに廃棄または燃焼に供する
際に発生する有害物質の流出や有害ガスの発生を無くす
るため、これら発泡樹脂を有効活用または再利用する用
途および技術が求められている。
ンは、軽量で緩衝特性や断熱特性に優れ、目的に応じた
任意の密度と幅広い剛性が選択可能であるうえ、安価で
優れた成形性を有するなどの利点を備えているため、多
種多様な製品の搬送時における梱包および緩衝材、ある
いは、冷蔵庫や住宅の断熱材及び構造材として多く用い
られている。
効活用または再利用することに関しては、従来、粉砕物
を接着剤と混合して加圧加熱することによって成型品を
得るなどして再生し、これを用いていた。例えば、特開
平5−209082号公報においては、ホットメルト型
接着剤を用いて容器(または金型内)に充填した後、可
燃性ガスを前記容器内で爆発、燃焼させて、その熱と圧
力で粉砕物細片を一体化させる方法を提案している。こ
れによって、ポリオレフィンなどの接着が困難な発泡体
であっても、短時間で確実に接着することが可能になっ
た。また、特開平5−209083号公報においては、
同様の方法ながらもホットメルト型接着剤に替えて発泡
ポリスチレンを接着剤として用いることを提案してお
り、この方法によっても同様の作用を経て同様の効果を
得ている。さらに、特開平9−216293号公報にお
いては、湿気硬化型の接着剤を霧状にスプレで散布しな
がら粉砕物の細片に均一に塗布することによって、図1
2に示す態様を有する粉砕物細片を一体化させた緩衝材
20を得る方法を提案している。ここでは、緩衝材20
である発泡ウレタン8および発泡ポリスチレン3の粉砕
物は、接着剤16である遊離のイソシアネート基を持つ
ポリウレタンプレポリマーによって固化されている。
に関しては、特開平8−258160号公報において、
建材や冷蔵庫などの廃棄物から得られた硬質の発泡ウレ
タンを、少なくとも2mmの平均粒径に粉砕したものに、
イソシアネートなどの接着剤を混合して硬化させること
により得たスラブから任意の成型品を得ることによっ
て、衝撃消音材や断熱材に再利用する方法を提案してい
る。また、特開平10−78192号公報においては、
真空断熱パネルの外殻内にあって、大気圧を受けて変形
するのを防止してその形状を維持する機能を有する芯材
に、前記方法によるスラブの切り出し品を用いることが
開示されている。
材は、バルクを形成したものでは切断する手間が必要と
なるうえ、梱包に供する製品の受け部分における微妙な
形状を再現することが困難である。しかも、硬質の発泡
樹脂を用いた緩衝材においては、その材料が備える溶融
挙動が無いことから、熱と圧力のみでは破砕片を結合さ
せて任意形状の成型品を得ることが極めて困難となる。
ある一液性の接着剤は、粉砕した発泡樹脂と混合した
後、金型内で接着剤を硬化させて固化させるために要す
る時間が長いうえ、副生成物である炭酸ガスを型内や成
型品中に残存しないように排出させる必要があるので、
成形のサイクルタイムに長い時間が必要となるほか、金
型の形状にも相応の配慮を施した複雑な構造が要求され
るため、生産効率の点で問題がある。
多くは、軟質の緩衝材が衝撃を吸収したときにもたらし
た変形が回復する際に反発力を招く現象を生むのに対し
て、衝撃に伴う変形を成型品が永久変形を来して吸収し
反発力の発生を抑制できるので、緩衝特性に優れるとい
う特長を有する。反面、搬送時に受けた衝撃による変形
のために再利用が出来ないという問題点を備えており、
再利用するためには、再度それを粉砕して再成形しなけ
ればならないという非効率な状況を生む。このことは、
緩衝材の廃棄処理量の減量化という、社会的な要求への
対応には十分といえるものではなかった。
れたもので、廃棄された冷蔵庫などから回収した断熱材
などの硬質の発泡樹脂粉砕品が有効活用でき、それらを
固化させて発泡樹脂成型品を成型し、しかも、その成型
品が使用に供された後に来した変形を元の状態に回復さ
せて再利用できる発泡樹脂成形品、及び、その製造方法
並びに再生方法を提供することを目的とする。
粉砕物と、前記粉砕物の固化に供される低融点の接着剤
と、膨張が可能で前記接着剤との接着性に劣る中空体と
を含んで成る発泡樹脂成型品である。
可塑性樹脂の粒体であり、該粒体が成型品の受圧面とな
る近傍に集中分散されているものである。
形温度よりも低い融点を有するものである。
上部に形成される金型内に、発泡樹脂の粉砕物と該粉砕
物の固化に供される低融点の接着剤との混合物を投入し
た後、この投入された混合物を押し広げるようにして、
発泡樹脂の粉砕物と該粉砕物の固化に供される低融点の
接着剤と膨張が可能な中空体との混合物を投入し、これ
らの粉砕物を一体に固化させる発泡樹脂成型品の製造方
法である。
れる金型内に、発泡樹脂の粉砕物と該粉砕物の固化に供
される低融点の接着剤と膨張が可能な中空体との混合物
を投入し、前記混合物に震動を付与して前記中空体を沈
降させることにより前記中空体を前記受圧面近傍に集中
分散させた後、前記粉砕物を固化させる発泡樹脂成型品
の製造方法である。
物よりも高い比重を有するものである。
熱を前記発泡樹脂の熱変形温度以上の温度で行うもので
ある。
ゴム状物質の発泡体から成るものを用いるものである。
した上記の発泡樹脂成型品を、本来の形状を成す金型内
部に投入した後、接着剤の融点以上で加熱して中空体の
膨張を醸し出すことにより、前記本来の形状を再現させ
る発泡樹脂成型品の再生方法である。
樹脂成型品を、本来の形状と類似の形状を成す金型内部
に投入した後、接着剤の融点以上で加熱して中空体の膨
張を醸し出すことにより、前記類似の形状を得る発泡樹
脂成型品の再生方法である。
各実施の形態を説明する。
する際に製品の上部に配して用い、前後および左右さら
に上方向への衝撃を吸収するため発泡樹脂成型品である
緩衝材2を示す。この緩衝材2は、例えば、図2の
(a)のような外観を有し、その内部構造は図2の
(b)に示す断面図の如く、従来からの緩衝材として用
いられている発泡樹脂である発泡ポリスチレンの粉砕物
3が接着剤(図示せず)を介して固化され、これが主に
緩衝作用を呈することになる。そしてさらに、保護しよ
うとする搬送製品に当接してそれから圧力を受ける緩衝
材2の受圧面2aは、発泡ポリスチレンの粉砕物3の固
化物中に、中空体4の粒子が集中的に分散配置された組
成物構造を成している。
リスチレンの粉砕物3同志が擦れて発生する静電気によ
って表面に均一付着する状態が得られる粉末状態を維持
し、発泡ポリスチレンの粉砕物3に変形を来すことのな
い低い融点を有するものであることが好ましい。そのよ
うな接着剤としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体の
10〜1000ミクロン程度の粒径で、酢酸ビニル含有
量が15〜40%のものが好ましく、特に本実施の形態
においては、酢酸ビニルの含有量が25〜35%の含有
量でビカット軟化点が45〜60℃のものを接着剤とし
て用いることが、発泡ポリスチレンの粉砕物3との混合
の際に、その発泡状態を大きく損なうほどの高い加熱温
度を必要とせずに接着に供することができるので好まし
い。また、その使用量は、5〜50重量%の間での固化
可能な任意の量が好ましく、これよりも少ない場合に
は、特に衝撃を付与された場合の成型品の形状維持が困
難となり、逆に多い場合には緩衝特性を損なうことにな
る。
可塑性樹脂またはゴム状物質の発泡体を用いることが好
ましく、本実施の形態においては、0.3〜2mmの粒径
を備えた密度が50〜300kg/m3 のシリコーン樹脂発
泡体が好適である。このシリコーン樹脂発泡体は、独立
した気泡から成り、その大きさは50〜200ミクロン
程度である。また、これに替えて発泡ポリエチレンから
成る同様性状のものを用いるなど、独立した気泡を備え
た発泡体であればその種類を限定するものではない。し
かし、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの接着剤とし
て用いる熱可塑性樹脂との接着性に劣る物質であること
が、当該成型品の成型時における加熱および冷却の際に
受ける寸法膨脹または収縮の際による歪みを、接着部が
剥離して緩和する又は発生させないので、気泡の独立性
が破壊されることがなくなり好ましい。
図に基づいて説明する。まず、廃棄された使用済みの発
泡樹脂などから回収した発泡ポリスチレンを、回転刃に
より切断し微細化させる粉砕器を用いて、直径が5mm以
下、好ましくは2mm程度の大きさに粉砕する(S−1
1)。次いで、ドラム式の混合機にその発泡ポリスチレ
ンの粉砕物と、上述した接着剤であるエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体粉末の所定量を投入して均一に混合するこ
とにより(S−12)、混合物Aを得る(S−13)。
また、これとは別に、ドラム式の混合機に、上記と同様
手段によって得た発泡ポリエチレンの粉砕物と、上述し
た接着剤であるエチレン−酢酸ビニル共重合体粉末と、
さらに膨張が可能な中空体である上述したシリコーン樹
脂発泡体粒子の所定量を投入して混合することにより
(S−14)、混合物Bを得る(S−15)。
その上部に形成されるようにした金型5内に混合物A6
を投入した後、混合物A6を押し広げて凹部を形成した
中に、混合物B7の所定量を投入することによって受圧
面近傍を形成するとともに、全体が均一で密な状態にな
るように、投入の状態および量を調整する(S−1
6)。
0.2kg/cm2の圧縮応力を付加出来るように調整して金
型を閉じ、接着剤の融点である70℃よりも高い80℃
付近で10分間の加温を行って成型する(S−17)。
そして、その後、室温まで冷却させ(S−18)、最後
に、金型より成型品を取り出す(S−19)。
合物B7を用いることで、変形が起こりやすく再生が特
に必要となる受圧面近傍に、中空体を集中的に分散(配
置)させることが任意にかつ容易にできる。しかも、多
くの廃棄後回収された発泡樹脂を、効率よく使用するこ
とが可能になる。
る発泡体を用いたとしても、融点の低い接着剤を用いて
固化させるため、発泡ポリスチレンが収縮するなどして
本来の緩衝特性を損なわせることなく、再生利用も容易
に可能となる。
成型品は、発泡樹脂の粉砕物が低融点の接着剤と中空体
であるシリコーン樹脂発泡体を含んで固化したので、成
型時の加熱によって膨脹した中空体が、その後の成形完
了までの間に冷却に付する際に収縮を来したとしても、
中空体が接着剤によって固化した発泡樹脂粉砕物と剥離
を来たして新たな空隙である気孔を形成する独自の挙動
を生むので、成型品そのものに収縮などの変形を来すこ
とが無く、所望する形状の緩衝材となることができる。
材とその製造方法について説明する。図7の断面構造を
有する一般的な冷蔵庫の断熱箱体9の壁を構成する内箱
10と外箱11である外殻内から、断熱材12である発
泡ウレタンを回収するには、例えば、断熱箱体の粉砕物
を気流内に投入することで、最も比重の軽い物質として
容易に回収することが出来る。ここでは、そのような手
段により廃棄冷蔵庫などから回収された発泡ウレタンを
用いた、緩衝材及びその製造方法について説明する。
の気泡構造は、図8の概念図に示すように、セル膜13
によって仕切られて独立した気泡14を有して成るが、
この実施の形態においては、十分な緩衝特性を得るた
め、セル13膜の一部を破壊して連通化した状態の緩衝
材を得ようとするものである。
衝材の製造方法について詳述する。まず、廃棄された冷
蔵庫などの断熱箱体の粉砕物から風力などを用いて分
別、回収した断熱材である発泡ウレタンを、実施の形態
1と同様に回転刃を有する粉砕器を用いて、直径が10
mm以下、好ましくは2mm程度の大きさに粉砕する(S−
21)。次いで、ドラム式の混合機にこの粉砕物と、実
施の形態1で用いたものと同じ接着剤であるエチレン−
酢酸ビニル共重合体微粉末と、シリコーン樹脂発泡体と
から成る中空体粒子の所定量を投入して混合し(S−2
2)、混合物Cを得る(S−23)。
同志が擦れて発生する静電気によって発泡ウレタンの粉
砕物の表面に均一付着する状態が得られる粒径が数10
ミクロン程度の粉末状態を維持し、酢酸ビニル含有量が
30〜40%の含有量でビカット軟化点が70〜80℃
のものを用いるのが好ましい。そしてその使用量は、5
〜50重量%の間で粉砕物の固化が可能な任意の量が好
ましい。もし、添加量が少ない場合には衝撃を付与され
た場合の成型品の形状維持が困難となり、逆に多い場合
には緩衝特性を損なうことになる。
コーン樹脂発泡体粒子は、0.3〜2mmの粒径を備えた
200〜300kg/m3 の密度のものを好適に用いた。こ
のシリコーン樹脂発泡体の粒子は、粉砕した断熱材であ
る発泡ウレタンの粉砕物の25〜45kg/m3 よりも有意
に高い密度で、50〜200ミクロン程度の直径の独立
気泡を備えるが、これに替えて発泡ポリエチレンから成
る同様性状のものを用いるなど、独立した気泡を備えた
発泡体であれば、その種類を限定するものではない。し
かし、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの接着剤とし
て用いる熱可塑性樹脂との接着性に劣る物質であること
が、当該成型品の成型時における加熱および冷却の際に
受ける寸法膨脹または収縮の際による歪みを接着部が剥
離して緩和するので、気泡の独立性が破壊されることが
なくなり好ましい。
れる金型内に、混合物Cを投入し(S−24)、そこで
混合物Cに震動、特に上下方向の微震動を付与すると、
混合物Cは、シリコーン樹脂発泡体粒子と発泡ウレタン
の粉砕物の密度差を活用して、下方向位置にシリコーン
樹脂発泡体粒子を、そして上方向位置に発泡ウレタンの
粉砕物を各々多く含むような組成に分別される(S−2
5)。このとき、接着剤のエチレン−酢酸ビニル共重合
体は、無発泡な状態にあるから1000kg/m3近傍の密
度を備えて成るが、その粒径が数10ミクロン程度の微
粒状態を成すうえ、シリコーン樹脂発泡体粒子と発泡ウ
レタンの粉砕物との混合時に帯電することによって、上
記両粒子の表面に吸着されるので、この微震動によって
接着剤が金型内の上下位置で大きく分別されるようなこ
とはない。
成型品に1kg/cm2以下、好ましくは0.2kg/cm2の圧縮
応力を付加出来るように調整して金型を閉じた(S−2
6)後、実施の形態1と同様に昇温することによって、
接着剤であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を溶融させ
て各発泡粒子の接合を目的に圧縮成形を行い(S−2
7)、その後、室温まで冷却させて(S−28)、最後
に、金型から成型品である緩衝材を取り出す(S−2
9)。図6には、このようにして出来上がった緩衝材
2’の内部構造を示しており、発泡ウレタンの粉砕物8
が全体に拡がっており、さらに、受圧面側2’aに中空
体4が集中して分散した構造を呈する。
なる点は、使用される接着剤の融点である90℃よりも
十分に高く、しかも発泡ウレタンの熱変形温度以上であ
る130℃付近において、10分間程度の加熱を行うこ
とである。発泡ウレタンの熱変形温度とは、熱力学的分
析装置(TMA)を用いて、直径が3mmの円柱としたも
のに5gの荷重を押し当てて寸法を測定した結果である
図9の温度と寸法変化の関係図から急激に寸法変化を来
す特定温度(a点)を意味する。そして、その温度より
もさらに高温度域(b点)では、風船が急激に膨らんだ
後に破裂を来すように気泡の急激な膨張と破泡が生じ
て、寸法の急激な増加と減少を繰り返す現象が観察され
る。従って、この工程により、発泡ウレタンの気泡が破
壊されて連通化した部分を備えた緩衝材が得られること
になる。つまり、この温度条件下において、付加応力に
反発力を伴わない、優れた緩衝特性を備える成型品が形
成されることになる。
う高温において接着剤としての機能を有し、緩衝材の成
形に寄与しうるものとしては、パラフィン系、アミド系
などのホットメルト型接着剤を用いることも有効であ
る。熱可塑性の樹脂を備えた発泡樹脂の粉砕品を接着す
るために、これらホットメルト型の接着剤を用いる場
合、発泡樹脂を加熱によって変形させること無しに溶融
して接着を行うことになり、その溶融後の粘度が極めて
高い状態であるから、粉砕品を変形させること無しに十
分な接着性を得るためには、発泡樹脂の熱変形温度より
も相当に低い融点のものしか使用できないという制約を
生む。このことは、発泡樹脂の粉砕物との混合時に、発
泡樹脂粉の粉砕物同志が摩擦して発生する静電気を利用
して粉末状態で粉砕物表面に付着させるには、低温状態
を維持して行う必要があるなどの製造設備での工夫が必
要になるという欠点を示唆する。しかし、この実施の形
態に示すような高温での接着を可能とする方法において
は、室温状態においても十分に粉末状態を維持できる接
着剤を用いることが出来るので、上記問題を排除できる
ことになる。
に震動を付与することによって、中空体4を成型品の受
圧面側に集中的に分散させるようにしたので、より多く
の廃棄、回収された発泡樹脂の使用が可能となる。
品は、実施の形態1と同様、成型時の加熱によって膨脹
した中空体4が成型完了までの冷却時に収縮を来して
も、中空体4と接着剤とが剥離して新たな空隙である気
孔を形成する独自の挙動を生むので、成型品そのものに
収縮などの変形を来すこと無く、所望の形状を維持した
緩衝材2’が得られることになる。
収などによって、受圧面に変形を来した緩衝材である成
型品を、再使用に供するために再生する方法について説
明する。
ら力を受ける受圧面側において、繰返しの応力や衝撃力
が付加されて大きく変形する反面、梱包用の台板に固定
する反受圧面側ではほとんど損傷を生じない。このた
め、本来の形状を有する金型内に、実施の形態1や2で
説明した本発明による緩衝材の変形した成型品を投入
し、受圧面側に集中分散している中空体を加熱して膨脹
させることによって、本来の成型品が有していた形状を
回復させるようにしたものである。
び図11の金型内での変形した緩衝材の配設状態を示す
概念図とともに説明する。まず、図11に示す如く、使
用などによって変形した成型品15を、本来の形状を備
える金型5内に挿入し(S−31)、この金型5を約2
0℃/分の速度で昇温させる(S−32)。このときの
保持温度は、実施の形態1で用いた接着剤のようにビカ
ット軟化点が45〜60℃のものであれば90℃程度、
実施の形態2で用いた70〜80℃のものであれば12
0℃程度が好ましい。
の膨脹に耐えて完全密閉を保持できるように、0.5kg
/cm2以上の荷重をかけて加熱しながら保持を行う(S−
33)。この為、金型5は加熱と加圧が可能な圧縮成形
機の平板間に保持する。中空体が十分に加熱されて膨脹
を来したならば、金型5内の圧力が増加して圧縮成形機
の保圧指示メータが上昇をするので、その後、5分間程
度の保持を行って形状の安定化を促した後(S−3
4)、室温まで冷却し(S−35)、最後に、金型5か
ら成型品を取り出す(S−36)。これによって、受圧
面の損傷部分が修復されて本来の形状に再生された緩衝
材である成型品が得られることになる。
発泡樹脂である発泡ポリスチレンのように、熱可塑性樹
脂の発泡体で、それ自体が独立気泡を多く含むものであ
れば、中空体の寄与が無くとも相応の膨張量を確保して
形状の回復が成されることは容易に想到される。しか
し、熱可塑状態を経て膨脹に至った後には、図9に示し
た温度と寸法変化の関係図と同様、その後の非常に近い
温度域で発泡体が収縮を来す挙動を備えることになり、
保持温度の制御が非常に困難を来す。このことは、例え
ば、種類の異なる発泡ポリスチレンが混合されていた場
合には、膨脹と収縮が並行して発生して、所望する特性
を備えた再生成型品が得られないことを示唆している。
み発泡ポリスチレンの熱変形温度に比較して、十分に低
い融点を有する熱可塑性樹脂を備えた接着剤を用いるこ
とで、中空体を膨脹させて緩衝材の変形を回復させるた
めの温度は、発泡ポリスチレンが収縮などの好ましくな
い挙動を来す温度に比べて、有意に低い温度とすること
ができる。また、中空体にゴム状を成すシリコーン樹脂
を用いると、加熱によって容易に膨脹を促すことがで
き、緩衝材である成型品の再生に要する金型の温度の制
御が簡単になる。
る発泡ウレタンは、セル膜が破壊されて連通化した気泡
を含んで成ることから、それ単独での膨脹挙動を期する
ことは難しく、ここで説明したような中空体の膨脹を応
用して、成型品の形状を再生させるほうが効率的であ
る。
時の加熱によって中空体が膨脹を来したならば、後の成
形完了までの間の冷却に付する際に収縮を来しても、中
空体と接着剤が剥離を来たして新たな空隙である気孔を
形成し、成型品そのものに収縮などの変形を来すことが
無いので、所望する形状の緩衝材を得ることが可能とな
る。
によれば、使用などにより変形した成型品を再度の粉砕
に供すること無しに、本来の形状に容易に再生、修復す
ることが出来る。
よびその成型方法について説明したが、この発明はこれ
に限定されるものではなく、例えば、冷蔵庫、保冷車や
建築物などの保温、保冷に用いる断熱材、あるいは軽量
で高剛性な構造体において板材の中間に挟んで用いる構
造材など、再生可能な断熱材や構造材として従来の発泡
樹脂の用途への代替え使用も可能であり、その要旨を脱
し得ない範囲で種々変形して実施することができる。
明は以下に示すような効果を奏する。
ば、発泡樹脂の粉砕物と、粉砕物の固化に供される低融
点の接着剤と、膨張が可能で該接着剤との接着性に劣る
中空体とを含んで成るものであるから、成型時の温度変
化に基づく成型品の収縮などの変形が抑制でき、所望す
る形状が確保し易い。
ば、中空体が、ゴム状物質または熱可塑性樹脂の粒体で
あり、該粒体が成型品の受圧面となる近傍に集中分散さ
れているので、発泡樹脂成型品の受圧面の部分が変形を
来しても、元の形状を有する金型内で中空体を加熱する
などにより、その受圧面の変形部の再生が容易な形態を
確保できる。
ば、接着剤が、発泡樹脂の熱変形温度よりも低い融点を
有しているので、発泡ポリスチレンなどの熱可塑性を備
える発泡樹脂が、収縮するなどして本来の緩衝特性を損
なうなどの変質を来すこと無しに、発泡樹脂成型品の成
型及び再生が可能となる。
品の受圧面がその上部に形成される金型内に、発泡樹脂
の粉砕物と該粉砕物の固化に供される低融点の接着剤と
の混合物を投入した後、この投入された混合物を押し広
げるようにして、発泡樹脂の粉砕物と該粉砕物の固化に
供される低融点の接着剤と膨張が可能な中空体との混合
物を投入し、これらの粉砕物を一体に固化させるように
したので、再生を特に必要とする変形の著しい受圧面近
傍の任意の位置に、中空体を集中的に配置することが簡
単にでき、しかも、廃棄品などから回収された発泡樹脂
を、効率よく使用することが可能になる。
品の受圧面がその下部に形成される金型内に、発泡樹脂
の粉砕物と該粉砕物の固化に供される低融点の接着剤と
膨張が可能な中空体との混合物を投入し、混合物に震動
を付与して中空体を沈降させることにより中空体を受圧
面近傍に集中分散させた後、粉砕物を固化させるように
したので、再生を特に必要とする変形の著しい受圧面近
傍に、中空体を集中的に効率よく配置することができ、
しかも、廃棄品などから回収された発泡樹脂を、効率よ
く使用することが可能になる。
した発泡樹脂よりも高い比重を有する中空体を用いたの
で、中空体を分別して、金型下部の成型品の受圧面とな
る位置に、簡単に集中分散させることが可能となる。
に際して、混合物の加熱を発泡樹脂の熱変形温度以上の
温度で行うようにしたので、発泡ウレタンなどの発泡樹
脂の気泡が部分的に破壊されて、気泡が連通化した部分
ができるので、衝撃特性などの点で優れた成型品を得る
ことが可能になる。
体に熱可塑性樹脂またはゴム状物質の発泡体を用いたの
で、加熱によって、中空体の膨脹を容易に促すことが可
能となる。
ば、使用などにより変形を来した成型品を本来または類
似の形状を備えた金型に投入した後、接着剤の融点以上
で加熱して、成型品が有する中空体の膨張を醸し出すよ
うにしたので、他の部分に悪影響を与えることなく、成
型品の本来または類似の形状を、極めて容易に再現させ
ることができ、従って、緩衝材などの発泡樹脂成型品の
再利用が容易に可能となる。
す概念図。
図、(b)はその緩衝材の内部構造を示す内面構造図。
図。
の混合物の投入状態を示す説明図。
図。
れた緩衝材の内部構造を示す内面構造図。
概念図。
タンの温度と寸法変化の関係図。
方法を示す工程図。
衝材の配設状態を示す概念図。
示す概念図。
発泡ポリスチレンの粉砕物、4 中空体、5 金型、
6 混合物A、7 混合物B、8 発泡ウレタンの粉砕
物、12 断熱材、15 変形した緩衝材。
Claims (10)
- 【請求項1】 発泡樹脂の粉砕物と、前記粉砕物の固化
に供される低融点の接着剤と、膨張が可能で前記接着剤
との接着性に劣る中空体とを含んで成る発泡樹脂成型
品。 - 【請求項2】 前記中空体が、ゴム状物質または熱可塑
性樹脂の粒体であり、該粒体が成型品の受圧面となる近
傍に集中分散されている請求項1に記載の発泡樹脂成型
品。 - 【請求項3】 前記接着剤が、前記発泡樹脂の熱変形温
度よりも低い融点を有するものである請求項1または2
のいずれかに記載の発泡樹脂成型品。 - 【請求項4】 成型品の受圧面がその上部に形成される
金型内に、発泡樹脂の粉砕物と該粉砕物の固化に供され
る低融点の接着剤との混合物を投入した後、この投入さ
れた混合物を押し広げるようにして、発泡樹脂の粉砕物
と該粉砕物の固化に供される低融点の接着剤と膨張が可
能な中空体との混合物を投入し、これらの粉砕物を一体
に固化させる発泡樹脂成型品の製造方法。 - 【請求項5】 成型品の受圧面がその下部に形成される
金型内に、発泡樹脂の粉砕物と該粉砕物の固化に供され
る低融点の接着剤と膨張が可能な中空体との混合物を投
入し、前記混合物に震動を付与して前記中空体を沈降さ
せることにより前記中空体を前記受圧面近傍に集中分散
させた後、前記粉砕物を固化させる発泡樹脂成型品の製
造方法。 - 【請求項6】 前記中空体が、前記発泡樹脂の粉砕物よ
りも高い比重を有する請求項5に記載の発泡樹脂成型品
の製造方法。 - 【請求項7】 前記固化に際して、前記混合物の加熱を
前記発泡樹脂の熱変形温度以上の温度で行う請求項4ま
たは5に記載の発泡樹脂成型品の製造方法。 - 【請求項8】 前記中空体に、熱可塑性樹脂またはゴム
状物質の発泡体から成るものを用いる請求項4から7の
いずれかに記載の発泡樹脂成型品の製造方法。 - 【請求項9】 本来の形状から変形した請求項1から3
の発泡樹脂成型品を、本来の形状を成す金型内部に投入
した後、接着剤の融点以上で加熱して中空体の膨張を醸
し出すことにより前記本来の形状を再現させる発泡樹脂
成型品の再生方法。 - 【請求項10】 本来の形状から変形した請求項1から
3の発泡樹脂成型品を、本来の形状と類似の形状を成す
金型内部に投入した後、接着剤の融点以上で加熱して中
空体の膨張を醸し出すことにより前記類似の形状を得る
発泡樹脂成型品の再生方法。
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|---|---|---|---|
| JP08089799A JP4088908B2 (ja) | 1999-03-25 | 1999-03-25 | 発泡樹脂成型品とその製造方法並びに再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08089799A JP4088908B2 (ja) | 1999-03-25 | 1999-03-25 | 発泡樹脂成型品とその製造方法並びに再生方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000272669A true JP2000272669A (ja) | 2000-10-03 |
| JP4088908B2 JP4088908B2 (ja) | 2008-05-21 |
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ID=13731165
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08089799A Expired - Fee Related JP4088908B2 (ja) | 1999-03-25 | 1999-03-25 | 発泡樹脂成型品とその製造方法並びに再生方法 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4088908B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002306283A (ja) * | 2001-04-12 | 2002-10-22 | Bridgestone Corp | クッション材 |
| CN111761775A (zh) * | 2020-06-28 | 2020-10-13 | 四川力登维汽车部件有限公司 | 一种具有较高表面硬度的epp产品的制备工艺 |
| JP7290703B1 (ja) | 2021-11-30 | 2023-06-13 | ハシダ技研工業株式会社 | 樹脂成形品の製造方法 |
-
1999
- 1999-03-25 JP JP08089799A patent/JP4088908B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
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| CN111761775B (zh) * | 2020-06-28 | 2022-11-29 | 四川诺阳汽车部件有限公司 | 一种具有较高表面硬度的epp产品的制备工艺 |
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| JP2023085585A (ja) * | 2021-11-30 | 2023-06-21 | ハシダ技研工業株式会社 | 樹脂成形品の製造方法 |
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