JP2000272929A - 光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

光ファイバ母材の製造方法

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Masataka Kin
正▲高▼ 金
Yoshiaki Ikeda
厳明 池田
Hideaki Ito
秀明 伊藤
Yoshio Shimoyama
義夫 下山
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    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
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    • C03B37/0142Reactant deposition burners
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スート割れや気泡発生のない光ファイバ母材
を確実に製造する。 【解決手段】 OVD法による光ファイバ母材の製造方
法において、原料ガス噴出口から噴出させる燃料ガス
(水素)の流量をガラス微粒子堆積体の成長に対して直
線的に大となるように流量調整(白抜きの菱形参照)
し、ガラス微粒子堆積層毎の堆積面の温度差を±10℃
以下にする(黒四角参照)。堆積面の温度差を小さくす
ることにより、スート密度の差が小さくなり、スート割
れや気泡発生のない大型の光ファイバ母材が確実に得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OVD(Outside
Vapour-phase Deposition)法により光ファイバ用多孔
質母材を製造するために用いられる光ファイバ母材の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の光ファイバ母材の製
造方法として、棒状の出発材に対し直交する方向からバ
ーナにより原料ガス、燃料ガス、助燃ガス等を噴出させ
つつ、上記出発材とバーナとを上記出発材の長手方向に
相対的に往復移動(トラバース)させながら、上記原料
ガスの酸水素火炎中での加水分解により生じたガラス微
粒子を上記出発材の周囲に対し順次堆積することにより
光ファイバ用多孔質母材を製造する方法が知られてい
る。このような製造方法においては、通常、燃料ガスと
しての水素を、製造開始時から終了時まで一定の流量で
噴出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、燃料ガスの
流量を製造開始時から終了時まで一定にすると、図4に
示すように、ガラス微粒子堆積体(スート)が成長する
につれてこのスートの密度(スート密度)が低下してし
まう。このようなスート密度の低下は、図5に示すよう
に、堆積面の温度がスートの成長につれて低下すること
に起因しており、堆積面の温度が高い時には焼き締め効
果により、ガラス微粒子がより高密度に付着する一方、
堆積面の温度が低くなれば上記の焼き締め効果が得られ
ないため、ガラス微粒子が低密度に付着するようになっ
てしまうと考えられる。このようにスート密度が低くな
れば、スートが割れやすくなってしまうという不都合が
あり、加えて、スートの成長につれてスート密度が低下
すれば、スートの中心部と外周部との密度差が大きくな
ってしまい、上記光ファイバ母材を脱水・焼結する際
に、内部に気泡が発生し易くなってしまうという不都合
がある。この気泡の発生は、一回のトラバースにより堆
積されるガラス微粒子堆積層の層間においてもスート密
度の差が大きくなれば起きるものである。
【0004】そこで、スートの割れや、脱水・焼結時の
気泡の発生を防止するために、スート密度を制御しなが
ら光ファイバ母材を製造する方法(例えば、特許279
3617号公報参照)や、ガラス微粒子堆積層の層厚を
薄くして光ファイバ母材を製造する方法が知られている
(例えば、特開平6−16447号公報、または、特開
平9−118539号公報参照)。
【0005】ところで、近年、光ファイバの製造コスト
削減のために、より太径かつ長尺の光ファイバ母材を製
造することが要求されている。このように、径を太くし
ようとすれば、スートの中心部と外周部との密度差は従
来に比べより大きなものになってしまい、しかも、長尺
になることにより一回のトラバースに長時間を要すた
め、その間に堆積面の温度低下を招いてしまい、それに
伴いスート密度も低下してしまうという不都合がある。
【0006】このような光ファイバ母材の大型化に伴う
不都合は、上記公報に記載された光ファイバ母材の製造
方法であっても、十分に解決できず、スート割れや気泡
の発生を防止して大型の光ファイバ母材を確実に得るこ
とは極めて困難なものとなっている。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、製造中にスー
ト割れを起こさない、かつ、脱水・焼結時に気泡が発生
しない光ファイバ母材を確実に製造することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は、スート密度の制御を堆積面の温度を制
御することにより行うこととし、この堆積面の温度を燃
料ガスの流量を調整することにより制御する点に着目し
て実験を繰り返した結果、上記燃料ガスの流量を所定の
条件で流量調整すれば、最も効果的に堆積面の温度を制
御することが可能になることを見出して本発明を完成す
るに至ったものである。
【0009】具体的に、本発明は、バーナに設けられた
原料ガス噴出口と出発材とをこの出発材の長手方向に相
対的に往復移動させながら上記原料ガス噴出口から原料
ガス及び燃料ガスを出発材に向かって噴出させ、この原
料ガスの酸水素火炎中での加水分解反応により生じたガ
ラス微粒子を上記出発材の径方向に積層状態に堆積させ
て光ファイバ母材を製造する光ファイバ母材の製造方法
を対象とし、この方法において、上記原料ガス噴出口か
ら噴出させる上記燃料ガスの流量をガラス微粒子堆積体
の成長に伴い大となるように流量調整し、ガラス微粒子
堆積層毎の堆積面の温度差を±10℃以下にすることを
特定事項とする方法である。ここで、燃料ガスの流量調
整としては、例えば、燃料ガスの流量をガラス微粒子堆
積体の成長に伴い直線的に大となるように流量調整する
のが好ましい。また、このように燃料ガスの流量を直線
的に流量調整する制御としては、例えば、燃料ガスの流
量のガラス微粒子堆積体の径に対する傾きを予め設定
し、この傾きに従って上記燃料ガスの流量を流量調整す
ればよい。また、上記堆積面の温度は、ガラス微粒子堆
積層の中心部から外周部にかけてほぼ一定となるように
してもよいし、ガラス微粒子堆積層の層間において堆積
面の温度差が±10℃以内であれば、中心部から外周部
にかけて僅かに低下するようにしてもよい。このような
制御は、上記燃料ガスの流量のガラス微粒子堆積層の径
に対する傾きの大きさを変更するによって実現される。
【0010】この場合、ガラス微粒子堆積体(スート)
の径方向の成長に伴って、燃料ガスの流量を大とするこ
とにより、火力が大きくなり堆積面の温度の低下が防止
される。このため、ガラス微粒子堆積層毎の堆積面の温
度差が小さくなる。そして堆積面の温度差を±10℃と
すれば、上記堆積層毎のスート密度差が小さくなる。こ
れにより、スートの中心部と外周部とのスート密度差が
小さくなり、その結果、スート割れや脱水・焼結時の気
泡の発生が防止された光ファイバ母材が確実に得られ
る。また、光ファイバ母材が太径かつ長尺になっても、
上記スート割れ及び気泡発生が確実に防止される。
【0011】また、燃料ガスの流量調整としては、以下
の点でスートの成長に対して直線的に大とするのがより
好ましい。
【0012】すなわち、例えばスートの成長に伴いステ
ップ的に大とした場合には、燃料ガスの流量をステップ
的に増加させた直後に堆積面の温度が高くなるが、その
ステップと次のステップとの間である上記燃料ガスが一
定流量で噴出されている間に堆積面の温度が下がってし
まうようになる。このため、ガラス微粒子堆積層毎の堆
積面の温度差が±10℃以上となってしまう場合があ
り、これに伴いスート密度差も大きくなってしまう場合
がある。このため、脱水・焼結時に光ファイバ母材の内
部に気泡が発生してしまうおそれがある。一方、上記燃
料ガスの流量を直線的に大とすれば、上記のような堆積
面の温度の変動が防止されてスート密度差が小さくなる
ため、脱水・焼結時における内部の気泡発生が確実に防
止される。この観点から、燃料ガスの流量はスートの成
長に対して直線的に大となるように流量調整するのがよ
り好ましい。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明における光
ファイバ母材の製造方法によれば、スート割れや脱水・
焼結時の気泡発生のない光ファイバ母材を確実に製造す
ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0015】図1は、本発明の製造方法を実施するため
の光ファイバ母材の製造装置の一例を示し、1は出発材
2に対し堆積されたガラス微粒子堆積体(スート)、3
は上記出発材2に対し直交する方向から火炎を吹き付け
るバーナ、4は上記スート1を挟んでバーナ3と相対向
する排気管である。
【0016】上記出発材2はその両端がそれぞれ把持手
段5により把持され、この両把持手段5,5は出発材2
をその軸X回りに回転させながら軸X方向(同図の左右
方向)に往復移動可能に基台(図示省略)上に配設され
ている。また、上記スート1を含み出発材2と、バーナ
3及び排気管4の各先端部とが反応容器(図示省略)内
に収容されている。
【0017】上記バーナ3は、原料ガス、燃料ガス、助
燃ガス及びシールガス等が供給されこれらのガスを先端
から噴出させて上記原料ガス中の原料を酸水素火炎中で
加水分解させることによりガラス微粒子を上記出発材2
に対し順次堆積させるものである。
【0018】上記原料ガスとしてはSiCl4等のケイ
素化合物が用いられる。また、上記シールガスとしては
Ar、燃料ガスとしてはH2、上記助燃ガスとしてはO2
がそれぞれ用いられる。この場合、酸水素火炎中で上記
原料ガスが加水分解され(SiCl4+2H2O→SiO
2+4HCl)、SiO2のガラス微粒子がターゲット
(出発材2及びスート1)に対し堆積されることにな
る。
【0019】そして、上記バーナ3には、このバーナ3
に対し少なくとも上記燃料ガスを供給する図示省略の供
給装置が接続されており、この供給装置には上記燃料ガ
スについての流量調整手段(例えばマスフローコントロ
ーラ)が設けられている。そして、この流量調整手段が
図示省略の流量制御手段からの制御信号により作動制御
されて堆積過程に応じた所定流量の原料ガスが供給され
るようになっている。すなわち、上記燃料ガスは、流量
調整手段及び流量制御手段により、スート1の径方向の
成長に対してその流量が直線的に大となるように制御さ
れている。この燃料ガスの流量の流量制御は、過去に得
られたデータに基づき、スート1の径に対する燃料ガス
の流量の傾きを予め設定し、この傾きに従って上記燃料
ガス流量の流量を調整するようにしている。具体的に
は、スート1の径を図示省略の超音波式、レーザ式など
の距離測定装置によって測定しながら、このスート1が
所定径にまで成長する間に上記燃料ガスの流量を所定流
量にまで徐々に増加させるようにしている。これによ
り、上記燃料ガスの流量はスート1の径に対して所定の
傾きでもって直線的に増加するようになっている。
【0020】上記のように燃料ガスを制御することによ
って、ガラス微粒子堆積層毎の堆積面の温度差を±10
℃以下とし、堆積面の温度は製造開始から終了時に至る
までほぼ一定とする。その結果、堆積面の温度が、スー
ト1の中心部から外周部にかけてほぼ一定となるに伴
い、スート密度も径方向にほぼ一定となり、スート割れ
や、脱水・焼結時の気泡の発生を防止して、大型の光フ
ァイバ母材を確実に製造することができるようになる。 <他の実施形態>なお、本発明は、上記実施形態に限ら
ず、その他種々の実施形態を包含するものである。すな
わち、上記実施形態においては、堆積面の温度が、スー
ト1の中心部から外周部にかけてほぼ一定となるように
燃料ガスの流量を制御するようにしているが、これに限
らず、例えば、上記堆積面の温度差がガラス微粒子堆積
層間で±10℃以内となる範囲で、堆積面の温度が、ス
ート1の中心部から外周部にかけて僅かに低下するよう
に燃料ガスの流量調整を行ってもよい。このような、燃
料ガスの流量の流量調整は、上記堆積面の温度がスート
1の中心部から外周部にかけてほぼ一定となる場合の上
記スート1の径に対する燃料ガス流量の傾きよりも、小
さい傾きとなるように燃料ガスの流量の流量調整をすれ
ば、実現することができる。この場合であっても、スー
ト密度の低下が防止できると共に、スート1の径方向に
対する密度差を小さくすることができるため、スート割
れや脱水・焼結時の気泡の発生を防止して、大型の光フ
ァイバ母材を確実に製造することができるようになる。
【0021】また、上記燃料ガスの流量の制御として、
上記実施形態のようにスート1の径に対する流量を予め
設定して行うことに限らず、例えば、サーモグラフィ等
の温度計測手段を用いて堆積面の温度を計測しながら、
この計測値に基づいてそのガラス微粒子堆積層毎の堆積
面の温度差が±10℃となるように上記燃料ガスの流量
の流量調整を行ってもよい。なお、上記温度計測手段と
しては、温度計測点がスート1の成長と共に移動するこ
とを考慮すれば、非接触式の温度計測手段が好ましい。
【0022】
【実施例】図2または図3は、スート1の成長に対する
燃料ガス(水素)の流量(同図の白抜きの菱形参照)
と、そのときの堆積面の温度(同図の黒四角参照)の変
化をそれぞれ示しており、製造条件は、出発材2の径が
25mm、終了径、すなわち光ファイバ母材径が180
mm、原料ガス流量が60g/min、出発材のトラバ
ース速度が800mm/min、出発材の移動距離が8
40mmである。そして、図2は、水素流量はスート1
の径に対して直線的に増加するように流量調整した場合
を示しており、堆積面の温度はスート1の径方向にほぼ
一定となり、径方向にスート密度差を小さくすることが
でき、スート割れや気泡発生のない、大型の光ファイバ
母材が得られた。
【0023】一方、図3は、上記水素流量をスート1の
径に対してステップ的に増加させた場合の比較例であ
る。すなわち、スート径が所定値となったときにステッ
プ的に水素流量を増加させるようにしている(例えばス
ート径60mmまたは80mm付近等参照)。この場
合、堆積面の温度は径の成長に対し大きく変動するよう
になる。これは、水素流量を増加させた直後は堆積面の
温度が高くなるが、その後、次ぎに水素流量を増加させ
るまでの水素流量が一定流量である間に上記堆積面の温
度が低下してしまう。そして、再び水素流量をステップ
的に増加させた直後に再び堆積面の温度が高くなり、そ
の後低下する。このことを繰り返しながらスートが成長
するため、堆積面の温度がスートの成長に対して大きく
変動してしまうと考えられる。そして、得られた光ファ
イバ母材の径方向のスート密度の分布も同様に大きく変
動したものとなっていた。
【0024】以上の結果より、上記水素流量をスートの
成長に応じてステップ的に増大させるのではなく、直線
的に増大させる方がより好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバ母材の製造装置の概要
を示す平面図である。
【図2】スートの径に対する燃料ガス(水素)流量及び
堆積面の温度の変化を示す実施例である。
【図3】スートの径に対する燃料ガス(水素)流量及び
堆積面の温度の変化を示す比較例である。
【図4】燃料ガス流量を一定にした場合のスートの径に
対するスート密度の変化を示す図である。
【図5】燃料ガス流量を一定にした場合のスートの径に
対する堆積面の温度の変化を示す図である。
【符号の説明】
1 スート(ガラス微粒子堆積体) 2 出発材 3 バーナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 秀明 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 下山 義夫 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 Fターム(参考) 4G021 EA03 EB13 EB26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バーナに設けられた原料ガス噴出口と出
    発材とをこの出発材の長手方向に相対的に往復移動させ
    ながら上記原料ガス噴出口から原料ガス及び燃料ガスを
    出発材に向かって噴出させ、この原料ガスの酸水素火炎
    中での加水分解反応により生じたガラス微粒子を上記出
    発材の径方向に積層状態に堆積させて光ファイバ母材を
    製造する光ファイバ母材の製造方法において、 上記原料ガス噴出口から噴出させる上記燃料ガスの流量
    をガラス微粒子堆積体の成長に伴い大となるように流量
    調整し、ガラス微粒子堆積層毎の堆積面の温度差を±1
    0℃以下にすることを特徴とする光ファイバ母材の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 燃料ガスの流量をガラス微粒子堆積体の成長に伴い直線
    的に大となるように流量調整することを特徴とする光フ
    ァイバ母材の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 燃料ガスの流量のガラス微粒子堆積体の径に対する傾き
    を予め設定し、この傾きに従って上記燃料ガスの流量を
    流量調整することを特徴とする光ファイバ母材の製造方
    法。
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