JP2000273794A - 紙塗被剤用保水剤 - Google Patents

紙塗被剤用保水剤

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JP2000273794A
JP2000273794A JP11079998A JP7999899A JP2000273794A JP 2000273794 A JP2000273794 A JP 2000273794A JP 11079998 A JP11079998 A JP 11079998A JP 7999899 A JP7999899 A JP 7999899A JP 2000273794 A JP2000273794 A JP 2000273794A
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carbon atoms
monomer
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water retention
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JP11079998A
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Hitoshi Niike
仁志 新池
Keita Takeda
啓太 武田
Noriko Sakuraba
紀子 櫻庭
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DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙塗被剤に低剪断速度下では適度な増粘性
を、高剪断速度下では良好な流動性を与え、極めて優れ
た保水性を付与して塗工適性に優れ、かつ高濃度化によ
る乾燥エネルギーの削減と塗工速度の向上による生産性
向上、並びに塗工紙の品質の向上を可能とする保水剤の
提供。 【解決手段】 単量体(A)〜(C)を共重合させてな
る共重合体よりなる紙塗被剤用保水剤。(A)(メタ)
アクリル酸エステル系単量体、カルボン酸ビニル系単量
体、及びスチレン系単量体からなる群より選ばれた少な
くとも1種類、(B)カルボキシル基含有単量体、ヒド
ロキシル基含有単量体、アミド基含有単量体、及びアミ
ノ基含有単量体からなる群より選ばれた少なくとも1種
類、(C)プロペニル基及びポリオキシエチレン基を有
し、かつポリオキシエチレン基が存在する鎖のプロペニ
ル基側と反対の末端に炭素数8以上の長鎖飽和炭化水素
基及び/又は炭素数8以上の長鎖不飽和炭化水素基を有
する化合物から選ばれた少なくとも1種類。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙塗被剤用保水剤
に関するものであり、詳しくは紙塗被組成物に適度の増
粘性、高剪断速度下の流動性、保水性、塗工適性及び塗
工紙の印刷適性に優れた性能を付与する紙塗被剤用保水
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】塗工紙を
製造するための紙塗被組成物(以下「塗工液」とする)
は、主として顔料、結合剤、水、及び各種の添加剤から
なる水系分散体混合物であり、顔料としては、カオリ
ン、焼成クレー、炭酸カルシウム等が、また、結合剤
(または接着剤)としては、SBR系ラテックス、MB
R系ラテックス等の合成ゴム系水性分散体が用いられ、
さらに、デンプン、カゼイン、大豆タンパク等の天然系
水溶性高分子が使用されている。
【0003】しかし近年、製造における塗工層乾燥時の
膨大な消費エネルギーを念頭においたコスト削減をねら
って、塗工液の高濃度化(低水分化)が要望されてき
た。また、塗工紙の需要激増により工程の高速度化が求
められ、塗工工程においても高速度化、特にコーターの
高速度化に伴う塗工液の良好な流動性、すなわち高剪断
速度下における塗工液の流動性が強く求められている。
一方、低剪断速度下では適度な粘性を与える必要があ
り、また、高い保水性を要求されてきた。保水性が不充
分である場合、塗工時に塗工液中の水分が急激に紙へ浸
透、移行し、塗工表面での塗工液の濃度上昇が生じ、塗
工紙の品質上の欠陥や、操業上のトラブルを引き起こす
こととなる。
【0004】この保水性を向上させる目的で、カルボキ
シメチルセルロース、メチルセルロース、変性デンプ
ン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ポリス
チレン/マレイン酸等が保水剤として使用されていた。
【0005】しかし、これらは保水性には非常に優れて
いるものの、高剪断速度下での流動性、及び高濃度化時
の流動性の低さ、塗工適性、印刷適性の悪さ等の点で多
くの欠点をもっていた。
【0006】また、結合剤(接着剤)であるブタジエン
系ラテックスに対する改良も行われ、例えばブタジエン
系ラテックスにカルボキシル基を0.5〜10%程度導
入することによる諸物性の改良等が試みられた。しかし
これらはその構造上の制約等から印刷適性等には優れて
いるものの、印刷適性以外の性能、とりわけ保水性に関
してはこれを付与することは全く不可能であった。
【0007】そこで従来の保水剤の欠点を解決する目的
で多くの保水剤が提案されてきた。例えば水溶性高分子
として、アクリルアミド系では特開昭53−74117
号、特開平5−222696号、特開平8−17029
8号等が、スチレンスルホン酸系としては特開平2−2
89196号等が、また、ポリビニルアルコール系とし
ては特開平3−124899号等があり、さらにカルボ
ン酸系アルカリ可溶性エマルジョンとしては、例えば特
開昭52−118015号、特開昭56−101995
号、特開昭61−43607号、特公昭62−8560
号、特公平4−9238号、特開平8−188987
号、特開平9−268496号、特開平10−2377
97号等を挙げることができる。
【0008】しかし、これら従来の保水剤では保水性が
不十分であること、また、保水性を向上させるために添
加量を多くすると粘度、特に高剪断速度下で粘度が高く
なり塗工が困難となるため、高濃度化、高速度化が不能
となるという欠点を持っていた。さらに、これら従来の
保水剤は、ストリーク、スクラッチ、ブリーディング等
の塗工紙の品質上の欠陥や操業上のトラブルを引き起こ
し、塗工紙の印刷適性上においては、白紙光沢、印刷光
沢、ドライ及びウエットピック表面強度、耐ブリスター
性、平滑性、インキ受理性、網点再現性等を満足させる
ものからはほど遠いものであった。そして、市場からは
このような優れた保水剤の開発が長年切望されていた。
【0009】[発明の目的]本発明は、上記の実情に鑑
みてなされたものであり、その目的は、紙塗被剤に低剪
断速度下では適度な増粘性を、高剪断速度下では良好な
流動性を与え、極めて優れた保水性を付与して塗工適性
に優れ、かつ高濃度化による乾燥エネルギーの削減と、
塗工速度の向上による生産性向上、並びに印刷適性の向
上等塗工紙の品質の向上を可能とする紙塗被剤用保水剤
を提供するところにある。
【0010】
【課題を解決しようとする手段】本発明の紙塗被剤用保
水剤は、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、カルボ
ン酸ビニル系単量体、及びスチレン系単量体からなる群
より選ばれた少なくとも1種類以上である単量体(A)
と、カルボキシル基含有単量体、ヒドロキシル基含有単
量体、アミド基含有単量体、及びアミノ基含有単量体か
らなる群より選ばれた少なくとも1種類である単量体
(B)と、プロペニル基及びポリオキシエチレン基を有
し、かつポリオキシエチレン基が存在する鎖のプロペニ
ル基側と反対の末端に炭素数8以上の長鎖飽和炭化水素
及び/又は炭素数8以上の長鎖不飽和炭化水素基を有す
る化合物から選ばれた少なくとも1種類である単量体
(C)とを共重合させてなる共重合体よりなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成に関連する主
要な事項について項目別に詳細に説明する。(1)単量体(A) 本発明における共重合体(紙塗被剤用保水剤)を構成す
る単量体において、単量体(A)は、(メタ)アクリル
酸エステル系単量体、カルボン酸ビニル系単量体、及び
スチレン系単量体から選ばれる。これら単量体(A)
は、単独で、もしくは2種類以上で用いられる。
【0012】上記単量体(A)の中で、好ましい単量体
は下記一般式(A−1)〜(A−3)にて表される単量
体である。
【化7】 (式中、Rは水素又はメチル基を、Rは炭素数1〜
22のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、
シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、又は
アラルケニル基を、Rは炭素数1〜17のアルキル
基、クロロメチル基、又はフェニル基を、Rは水素又
は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)。
【0013】上記一般式(A−1)〜(A−3)で表さ
れる単量体は、単独でもしくは2種類以上で用いられ
る。これらの中で、一般式(A−1)で表される単量体
が特に好ましい。
【0014】単量体(A)の具体例を以下に示す。(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体の例として、上記一般
式(A−1)で表される単量体の例としては、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)ア
クリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec-ブ
チル(メタ)アクリレート、 tert-ブチル(メタ)アク
リレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)
アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル
(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレ
ート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシ
ル(メタ)アクリレート、イコシル(=エイコシル)
(メタ)アクリレート、ヘンイコシル(=ヘンエイコシ
ル)(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレ
ート、オクタデセニル(メタ)アクリレート、シクロペ
ンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げ
られ、好ましくはエチルアクリレート、ブチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタク
リレート、ブチルメタクリレートであり、特に好ましく
はエチルアクリレートである。
【0015】カルボン酸ビニル系単量体の例として、上
記一般式(A−2)で表される単量体の例としては、酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル(ブタン酸
ビニル)、吉草酸ビニル(ペンタン酸ビニル)、ピバリ
ン酸ビニル(2,2−ジメチルプロピオン酸ビニル)、
カプロン酸ビニル(ヘキサン酸ビニル)、オクタン酸ビ
ニル、ノナン酸ビニル、デカン酸ビニル、ウンデカン酸
ビニル、ラウリン酸ビニル、トリデカン酸ビニル、ミリ
スチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビ
ニル、モノクロロ酢酸ビニル、安息香酸ビニル等が挙げ
られ、好ましくは酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルであ
る。
【0016】スチレン系単量体の例として、上記一般式
(A−3)で表される単量体の例としては、スチレン、
α−メチルスチレン、o−,m−,p−メチルスチレ
ン、o−,m−,p−エチルスチレン、o−,m−,p
−イソプロピルスチレン、o−,m−,p−tert−
ブチルスチレンなどが挙げられ、好ましくはスチレンで
ある。
【0017】なお、単量体(A)の中で最も好ましい単
量体は、エチルアクリレートである。
【0018】該共重合体を構成する単量体(A)の量
は、25〜75重量%(以下、特にことわらない限り%
は重量%を示す。)、好ましくは40〜70%である。
(A)の量が25%未満では塗工液の粘度が高くなり過
ぎ、75%を超えると充分な増粘性、保水性が得られな
い。また、25〜75%の範囲外では塗工紙の印刷適性
も不良となる。
【0019】(2)単量体(B) 本発明における共重合体(紙塗被剤用保水剤)を構成す
る単量体において、単量体(B)は、カルボキシル基含
有単量体、ヒドロキシル基含有単量体、アミド基含有単
量体、アミノ基含有単量体から選ばれる。これらの単量
体(B)は、単独で、もしくは2種類以上で用いられ
る。
【0020】上記単量体(B)の中で、好ましい単量体
は下記一般式(B−1)〜(B−4)にて表される単量
体である。
【化8】 (式中、Rは水素又はメチル基を、Mは水素、アルカ
リ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、又は有機塩基
類のカチオンもしくはオニウムを、Rは炭素数2〜3
0のアルキレン基を、nは1〜100の整数を、R
びRは水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒド
ロキシプロピル基、メトキシメチル基、エトキシメチル
基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基を、Aは、
−O−、または−NH−を、Rは−(CH−、
−(CH−、−CHC(CHCH−、
又は−CHCH(OH)CH−を、RおよびR10
は水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ベンジル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル
基、ジヒドロキシプロピル基、グリシジル基を示す。R
のアルキレン基は同一化合物中に1種類又は2種類以
上あってもよく、これらに対応するアルキレンオキシド
はそれぞれ単独付加、ブロック付加、ブロックランダム
付加、又はランダム付加のいずれでもよい。)。
【0021】上記一般式(B−1)〜(B−4)で表さ
れる単量体は、単独で、もしくは2種類以上で用いられ
る。これらの中で、一般式(B−1)で表される単量体
が特に好ましい。これら単量体(B)の具体例を以下に
示す。
【0022】カルボキシル基含有単量体の例として、上
記一般式(B−1)で表される単量体の例としては、ア
クリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。その他、クロ
トン酸、ケイ皮酸、アトロパ酸等のモノカルボン酸系単
量体、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、シトラコ
ン酸、メサコン酸等のジカルボン酸系単量体、及びこれ
らの酸無水物、さらにジカルボン酸モノアルキルエステ
ル系単量体等が挙げられる。これらの中でアクリル酸、
メタクリル酸が好ましく、特にメタクリル酸が好まし
い。
【0023】また、上記カルボキシル基含有単量体は塩
基性物質にてその一部、もしくは全部を中和して得られ
る塩を使用してもよく、該塩基性物質の例としては、リ
チウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシ
ウム、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、ト
リメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリ
エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、ピリジン、アニリン、シクロヘ
キシルアミン、モルホリン等が挙げられる。これらの中
でナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好まし
い。
【0024】ヒドロキシル基含有単量体の例として、上
記一般式(B−2)で表される単量体の例としては、ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、ポリオキシエチレンモノ(メタ)アクリ
レート、ポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリオキシブチレンモノ(メタ)アクリレート、ポ
リオキシデシレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキ
シドデシレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシテ
トラデシレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシヘ
キサデシレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシオ
クタデシレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシイ
コシレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシトリア
コンチレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート等
が挙げられる。その他、グリセリンモノ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アリルアルコール、グリセリンモノ(メ
タ)アリルエーテル等が挙げられる。
【0025】アミド基含有単量体の例として、上記一般
式(B−3)で表される単量体の例としては、(メタ)
アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、
N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メ
タ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−エチ
ロール(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メ
タ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アク
リルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルア
ミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が
挙げられる。その他、ジアセトン(メタ)アクリルアミ
ド、マレイン酸アミド、マレイン酸イミド等が挙げられ
る。
【0026】アミノ基含有単量体の例として、上記一般
式(B−4)で表される単量体の例としては、(メタ)
アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)ア
クリル酸N,N−ジメチルアミノプロピル、(メタ)ア
クリル酸N,N−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロ
ピル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノネオ
ペンチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミノ
エチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミノプ
ロピル、(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミノ−
2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸N,N−
ジエチルアミノネオペンチル、(メタ)アクリル酸N,
N−ジメチルアミノエチルアミド、(メタ)アクリル酸
N,N−ジメチルアミノプロピルアミド、(メタ)アク
リル酸N,N−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピ
ルアミド、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノ
ネオペンチルアミド、(メタ)アクリル酸N,N−ジエ
チルアミノエチルアミド、(メタ)アクリル酸N,N−
ジエチルアミノプロピルアミド、(メタ)アクリル酸
N,N−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシプロピルアミ
ド、(メタ)アクリル酸N,N−ジエチルアミノネオペ
ンチルアミド等が挙げられる。その他、ビニルピリジ
ン、アミノスチレン、アミノアルキルスチレン等が挙げ
られる。
【0027】また、上記アミノ基含有単量体は酸性物質
にてその一部、もしくは全部を中和して得られる塩を使
用してもよく、該酸性物質の例としては、塩酸、臭化水
素酸、硫酸、リン酸、メチル硫酸、エチル硫酸、酢酸、
ギ酸等が挙げられる。
【0028】なお、単量体(B)の中で最も好ましい単
量体はメタクリル酸である。
【0029】該共重合体を構成する単量体(B)の量
は、20〜70%、好ましくは30〜60%である。単
量体(B)の量が20%未満では充分な増粘性、保水性
が得られず、70%を超えると塗工液の粘度が高くなり
過ぎる。また、20〜70%の範囲外では塗工紙の印刷
適性も不良となる。
【0030】(3)単量体(C) 本発明における共重合体(紙塗被剤用保水剤)を構成す
る単量体において、単量体(C)はプロペニル基及びポ
リオキシエチレン基を有し、かつポリオキシエチレン基
が存在する鎖のプロペニル基側と反対の末端に炭素数8
以上の長鎖飽和炭化水素基及び/又は炭素数8以上の長
鎖不飽和炭化水素基を有する化合物から選ばれる。これ
ら単量体(C)は、単独で、もしくは2種類以上で用い
られる。なお、「プロペニル基」は2種の異性体を含む
表現であり、IUPAC命名法による「1−プロペニル
基」及び/又は「2−プロペニル基(即ち、慣用名によ
るアリル基」を含んだ表現である。
【0031】上記単量体(C)は、本発明における共重
合体を構成する単量体において必須の単量体成分であ
る。上記単量体(C)を単量体成分の一つに使用して共
重合体を得、これを紙塗被剤用保水剤として用いた場
合、塗工液の低剪断速度下の粘度に対する高剪断速度下
の粘度が著しく低下し、かつ極めて高い保水性が得られ
る。したがって、塗工適性や塗工紙の品質、印刷適性は
著しく向上し、非常に高水準かつ各性能に関してバラン
スのとれた保水剤を得ることが可能となった。
【0032】上記単量体(C)が優れた効果をもたらす
理由については不明な部分が多いが、共重合体側鎖の末
端にポリオキシエチレン鎖を介して導入された長鎖飽和
炭化水素基及び/または長鎖不飽和炭化水素基のような
疎水基が、塗工液中において静止状態または低剪断速度
下にネットワーク構造を有するため、保水性等に対して
優れた効果を発揮するものと考えられる。
【0033】上記単量体(C)中、好ましい単量体は下
記一般式(C−1)〜(C−10)にて表される単量体
である。
【化9】
【化10】 (式中R11は水素又は炭素数1〜22の飽和炭化水素
基、炭素数1〜22の不飽和炭化水素基を、a及びa´
は5〜100の整数を、A,A´及びBは−O−又は−
O−CO−を、R12及びR12´は炭素数8〜40の長鎖
飽和炭化水素基、炭素数8〜40の不飽和炭化水素基
を、R13及びR13´は炭素数8〜30の長鎖アルキレン
基を、b及びb´は1〜5の整数を、R14は水素又は炭
素数1〜40の飽和炭化水素基、炭素数1〜40の不飽
和炭化水素基を、R15は炭素数3〜30のアルキレン基
を、cは0〜20の整数を示す。R13及びR15のアルキ
レン基は同一化合物中に1種類又は2種類以上あっても
よく、これらに対応するアルキレンオキシドはそれぞれ
単独付加、ブロック付加、ブロックランダム付加、又は
ランダム付加のいずれでもよい。)上記一般式(C−
1)〜(C−10)で表される単量体は、単独でもしく
は2種類以上で用いられる。
【0034】これら単量体(C)の具体例を以下に示
す。単量体(C)の例として、上記一般式(C−1)で
あらわされる単量体の例としては、Aが−O−(エーテ
ル)のとき、 (1)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)フェ
ニルエーテルの末端ヒドロキシル基が次の〜のごと
くエーテル化された構造を有する化合物 アルキルエーテル化 アルケニルエーテル化 シクロアルキルエーテル化 アリールエーテル化 アルキルアリールエーテル化 アラルキルエーテル化 アラルキルアリールエーテル化 (2)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−4
−アルキルフェニルエーテルの末端ヒドロキシル基が上
記〜のごとくエーテル化された構造を有する化合
物、及びこれらの化合物中において4−アルキルフェニ
ル基が6−アルキルフェニル基である化合物 (3)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−4
−アルケニルフェニルエーテルの末端ヒドロキシル基が
上記〜のごとくエーテル化された構造を有する化合
物、及びこれらの化合物中において4−アルケニルフェ
ニル基が6−アルケニルフェニル基である化合物 などが挙げられる。
【0035】また、Aが−O−CO−(エステル)のと
き、 (1)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)フェ
ニルエーテルの末端ヒドロキシル基が次の(a)〜
(g)のごとくエステル化された構造を有する化合物 (a)アルキルエステル化 (b)アルケニルエステル化 (c)シクロアルキルエステル化 (d)アリールエステル化 (e)アルキルアリールエステル化 (f)アラルキルエステル化 (g)アラルキルアリールエステル化 (2)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−4
−アルキルフェニルエーテルの末端ヒドロキシル基が上
記(a)〜(g)のごとくエステル化された構造を有す
る化合物、及びこれらの化合物中において4−アルキル
フェニル基が6−アルキルフェニル基である化合物 (3)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−4
−アルケニルフェニルエーテルの末端ヒドロキシル基が
上記(a)〜(g)のごとくエステル化された構造を有
する化合物、及びこれらの化合物中において4−アルケ
ニルフェニル基が6−アルケニルフェニル基である化合
物 などが挙げられる。
【0036】これら単量体の2−(1−プロペニル)フ
ェニル基の4または6位への置換基の炭素数は0(水素
のとき)〜22であり、ポリオキシエチレンの繰り返し
単位は5〜100であり、末端のエーテル結合又はエス
テル結合で結合されたアルキル基、アルケニル基、シク
ロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アラ
ルキル基、アラルキルアリール基の炭素数は8〜40で
ある。
【0037】上記一般式(C−1)で表される単量体
中、下記一般式(C−1´)で表される単量体が好まし
い。
【0038】
【化11】
【0039】上記一般式(C−1´)で表される単量体
の例としては、Aが−O−(エーテル)のとき、 (1)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)フェ
ニルエーテルの末端ヒドロキシル基が次の〜のごと
くエーテル化された構造を有する化合物 アルキルエーテル化 アルケニルエーテル化 シクロアルキルエーテル化 アリールエーテル化 アルキルアリールエーテル化 アラルキルエーテル化 アラルキルアリールエーテル化 (2)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−4
−ノニルフェニルエーテルの末端ヒドロキシル基が上記
〜のごとくエーテル化された構造を有する化合物、
及びこれらの化合物中において4−ノニルフェニル基が
6−ノニルフェニル基である化合物 (3)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−4
−(1−プロペニル)フェニルエーテルの末端ヒドロキ
シル基が上記〜のごとくエーテル化された構造を有
する化合物、及びこれらの化合物中において4−(1−
プロペニル)フェニル基が6−(1−プロペニル)フェ
ニル基である化合物 などが挙げられる。
【0040】また、Aが−O−CO−(エステル)のと
き、 (1)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)フェ
ニルエーテルの末端ヒドロキシル基が次の(a)〜
(g)のごとくエステル化された構造を有する化合物 (a)アルキルエステル化 (b)アルケニルエステル化 (c)シクロアルキルエステル化 (d)アリールエステル化 (e)アルキルアリールエステル化 (f)アラルキルエステル化 (g)アラルキルアリールエステル化 (2)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−4
−ノニルフェニルエーテルの末端ヒドロキシル基が上記
(a)〜(g)のごとくエステル化された構造を有する
化合物、及びこれらの化合物中において4−ノニルフェ
ニル基が6−ノニルフェニル基である化合物 (3)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−4
−(1−プロペニル)フェニルエーテルの末端ヒドロキ
シル基が上記(a)〜(g)のごとくエステル化された
構造を有する化合物、及びこれらの化合物中において4
−(1−プロペニル)フェニル基が6−(1−プロペニ
ル)フェニル基である化合物 などが挙げられる。
【0041】これら単量体の2−(1−プロペニル)フ
ェニル基の4または6位への置換基は水素、ノニル基又
はプロペニル基で、好ましくは水素又はノニル基であ
り、ポリオキシエチレンの繰り返し単位は10〜100
で、好ましくは15〜80であり、末端のエーテル結合
又はエステル結合で結合されたアルキル基、アルケニル
基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール
基、アラルキル基、アラルキルアリール基の炭素数は1
2〜40で、好ましくはアルキル基、アルケニル基であ
り、その炭素数は16〜40である。
【0042】上記一般式(C−2)で表される単量体の
例としては、次の(1)〜(5)のエーテル化合物の末
端ヒドロキシル基にアルキレンオキシドが付加された構
造を有する化合物などが挙げられる。
【0043】(1)ポリオキシエチレン2−(1−プロ
ペニル)フェニルエーテル (2)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−4
−アルキルフェニルエーテル (3)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−6
−アルキルフェニルエーテル (4)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−4
−アルケニルフェニルエーテル (5)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−6
−アルケニルフェニルエーテル。
【0044】これら単量体の2−(1−プロペニル)フ
ェニル基の4または6位への置換基の炭素数は0(水素
のとき)〜22であり、ポリオキシエチレンの繰り返し
単位は5〜100であり、末端ヒドロキシル基に付加さ
れたアルキレンオキシドのアルキレン炭素数は8〜30
で、その繰り返し単位は1〜5である。
【0045】上記一般式(C−2)で表される単量体
中、下記一般式(C−2´)で表される単量体が好まし
い。
【0046】
【化12】
【0047】上記一般式(C−2´)で表される単量体
の例としては、次の(1)〜(5)のエーテル化合物の
末端ヒドロキシル基にアルキレンオキシドが付加された
構造を有する化合物などが挙げられる。
【0048】(1)ポリオキシエチレン2−(1−プロ
ペニル)フェニルエーテル (2)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−4
−ノニルフェニルエーテル (3)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−6
−ノニルフェニルエーテル (4)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−4
−(1−プロペニル)フェニルエーテル (5)ポリオキシエチレン2−(1−プロペニル)−6
−(1−プロペニル)フェニルエーテル これら単量体の2−(1−プロペニル)フェニル基の4
または6位への置換基は水素、ノニル基又はプロペニル
基で、好ましくは水素又はノニル基であり、ポリオキシ
エチレンの繰り返し単位は10〜100で、好ましくは
15〜80であり、末端ヒドロキシル基に付加されたア
ルキレンオキシドのアルキレン炭素数は12〜30で、
好ましくは16〜18であり、その繰り返し単位は1〜
3で、好ましくは1〜2である。
【0049】単量体(C)の例として、上記一般式(C
−3)〜(C−8)で表される単量体の例としては、下
記一般式(C−P)
【化13】 で表される前駆体1,2−ジヒドロキシ−3−(2−プ
ロペニロキシ)プロパンからの各種誘導体の構造を持つ
化合物が挙げられる。
【0050】上記一般式(C−3)で表される単量体の
例としては、上記一般式(C−P)で表される前駆体の
プロパンの2位の炭素のヒドロキシル基にポリオキシエ
チレン鎖が結合(2位の炭素にエーテル結合)され、そ
のポリオキシエチレン鎖の末端がエーテル結合もしくは
エステル結合により炭素数8〜40の長鎖飽和炭化水素
基又は炭素数8〜40の長鎖不飽和炭化水素基に結合さ
れ、かつプロパンの1位の炭素のヒドロキシル基が未置
換か又はエーテル結合もしくはエステル結合により炭素
数1〜40の飽和炭化水素基又は炭素数1〜40の不飽
和炭化水素基がプロパンの1位の炭素に結合されてヒド
ロキシル基が置換された構造の化合物が挙げられる。
【0051】上記一般式(C−4)で表される単量体の
例としては、上記一般式(C−P)で表される前駆体の
プロパンの2位の炭素のヒドロキシル基が未置換か又は
エーテル結合もしくはエステル結合により炭素数1〜4
0の飽和炭化水素基又は炭素数1〜40の不飽和炭化水
素基がプロパンの2位の炭素に結合されてヒドロキシル
基が置換され、かつプロパンの1位の炭素のヒドロキシ
ル基にポリオキシエチレン鎖が結合(1位の炭素にエー
テル結合)され、そのポリオキシエチレン鎖の末端がエ
ーテル結合もしくはエステル結合により炭素数8〜40
の長鎖飽和炭化水素基又は炭素数8〜40の長鎖不飽和
炭化水素基に結合された構造の化合物が挙げられる。
【0052】上記一般式(C−5)で表される単量体の
例としては、上記一般式(C−P)で表される前駆体の
プロパンの2位の炭素のヒドロキシル基にポリオキシエ
チレン鎖が結合(2位の炭素にエーテル結合)され、そ
のポリオキシエチレン鎖の末端がエーテル結合もしくは
エステル結合により炭素数8〜40の長鎖飽和炭化水素
基又は炭素数8〜40の長鎖不飽和炭化水素基に結合さ
れ、かつプロパンの1位の炭素のヒドロキシル基にポリ
オキシエチレン鎖が結合(1位の炭素にエーテル結合)
され、そのポリオキシエチレン鎖の末端がエーテル結合
もしくはエステル結合により炭素数8〜40の長鎖飽和
炭化水素基又は炭素数8〜40の長鎖不飽和炭化水素基
に結合された構造の化合物が挙げられる。
【0053】上記一般式(C−6)で表される単量体の
例としては、上記一般式(C−P)で表される前駆体の
プロパンの2位の炭素のヒドロキシル基にポリオキシエ
チレン鎖が結合(2位の炭素にエーテル結合)され、そ
のポリオキシエチレン鎖の末端に炭素数8〜30の長鎖
アルキレンオキシドが開環付加(エーテル結合)され、
かつプロパンの1位の炭素のヒドロキシル基が未置換か
又はエーテル結合もしくはエステル結合により炭素数1
〜40の飽和炭化水素基又は炭素数1〜40の不飽和炭
化水素基がプロパンの1位の炭素に結合されヒドロキシ
ル基が置換された構造の化合物が挙げられる。
【0054】上記一般式(C−7)で表される単量体の
例としては、上記一般式(C−P)で表される前駆体の
プロパンの2位の炭素のヒドロキシル基が未置換か又は
エーテル結合もしくはエステル結合により炭素数1〜4
0の飽和炭化水素基又は炭素数1〜40の不飽和炭化水
素基がプロパンの2位の炭素に結合されヒドロキシル基
が置換され、かつプロパンの1位の炭素のヒドロキシル
基にポリオキシエチレン鎖が結合(1位の炭素にエーテ
ル結合)され、そのポリオキシエチレン鎖の末端に炭素
数8〜30の長鎖アルキレンオキシドが開環付加(エー
テル結合)された構造の化合物が挙げられる。
【0055】上記一般式(C−8)で表される単量体の
例としては、上記一般式(C−P)で表される前駆体の
プロパンの2位の炭素のヒドロキシル基にポリオキシエ
チレン鎖が結合(2位の炭素にエーテル結合)され、そ
のポリオキシエチレン鎖の末端に炭素数8〜30の長鎖
アルキレンオキシドが開環付加(エーテル結合)され、
かつプロパンの1位の炭素のヒドロキシル基にポリオキ
シエチレン鎖が結合(1位の炭素にエーテル結合)さ
れ、そのポリオキシエチレン鎖の末端に炭素数8〜30
の長鎖アルキレンオキシドが開環付加(エーテル結合)
された構造の化合物が挙げられる。
【0056】上記単量体(C−3)〜(C−8)におい
て、前駆体(C−P)のプロパンの1位又は2位の炭素
に結合されたポリオキシエチレンの繰り返し単位は5〜
100であり、その末端に結合された長鎖飽和炭化水素
基又は長鎖不飽和炭化水素基はアルキル基、アルケニル
基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール
基、アラルキル基、アラルキルアリール基で、炭素数は
8〜40であり、ポリオキシエチレン鎖の末端に結合さ
れた長鎖アルキレンオキシド(開環付加)のアルキレン
基の炭素数は8〜30であり、オキシアルキレンの繰り
返し単位は1〜5である。また、前駆体(C−P)のプ
ロパンの1位又は2位の炭素に結合された飽和炭化水素
基又は不飽和炭化水素基はアルキル基、アルケニル基、
シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、
アラルキル基、アラルキルアリール基であり、炭素数は
1〜40である。
【0057】単量体(C)の例として、上記一般式(C
−9)で表される単量体の例としては、Aが−O−(エ
ーテル)のとき、アリルアルコールのヒドロキシル基に
炭素数3〜30のアルキレンオキシドが0〜20モル開
環付加され、このポリオキシアルキレン末端のヒドロキ
シル基にエチレンオキシドが5〜100モル開環付加さ
れ、さらにこの末端ヒドロキシル基がアルキルエーテル
化、アルケニルエーテル化、シクロアルキルエーテル
化、アリールエーテル化、アルキルアリールエーテル
化、アラルキルエーテル化、アラルキルアリールエーテ
ル化された構造を有する化合物が挙げられる。なお、こ
れら末端のヒドロキシル基にエーテル結合された長鎖飽
和炭化水素基又は長鎖不飽和炭化水素基の炭素数は8〜
40である。Aが−O−CO−(エステル)のとき、ア
リルアルコールのヒドロキシル基に炭素数3〜30のア
ルキレンオキシドが0〜20モル開環付加され、このポ
リオキシアルキレン末端のヒドロキシル基にエチレンオ
キシドが5〜100モル開環付加され、さらにこの末端
ヒドロキシル基がアルキルエステル化、アルケニルエス
テル化、シクロアルキルエステル化、アリールエステル
化、アルキルアリールエステル化、アラルキルエステル
化、アラルキルアリールエステル化された構造を有する
化合物が挙げられる。なお、これら末端のヒドロキシル
基にエステル結合された長鎖飽和炭化水素基又は長鎖不
飽和炭化水素基の炭素数は8〜40である。
【0058】単量体(C)の例として、上記一般式(C
−10)で表される単量体の例としては、アリルアルコ
ールのヒドロキシル基に炭素数3〜30のアルキレンオ
キシドが0〜20モル開環付加され、このポリオキシア
ルキレン末端のヒドロキシル基にエチレンオキシドが5
〜100モル開環付加され、さらにこの末端ヒドロキシ
ル基に8〜30の長鎖アルキレンオキシドが1〜5モル
開環付加された構造を有する化合物が挙げられる。
【0059】単量体(C)において、上記一般式(C−
1)〜(C−10)で表される単量体が好ましいが、さ
らに(C−1)〜(C−6)、(C−9)、(C−1
0)で表される単量体が好ましい。特に好ましくは、上
記一般式(C−1´)、(C−2´)、(C−4)、
(C−10)で表わされる単量体である。
【0060】単量体(C)の合成経路は特に限定され
ず、開示された単量体である化合物が得られるすべての
合成経路を採用することができる。また、単量体(C)
の製造方法は特に限定されず、公知の合成/精製方法に
より実施することが可能である。例えば、特開昭62−
100502号、特開昭63−54927号、特開昭6
3−214330号、特開昭63−319035号、特
開平4−50204号などを参考にすることが可能であ
る。
【0061】該共重合体を構成する単量体(C)の量
は、0.1〜30%、好ましくは0.1〜10%、さら
に好ましくは0.5〜5%である。単量体(C)の量が
0.1%未満では、著しく優れた保水性等は得られず、
30%を超えると粘度が増大し、保水性は低下傾向とな
り、塗工性が低下、かつ塗工紙の印刷適性も極めて良好
なものは得られなくなる。
【0062】(4)連鎖移動剤 本発明における共重合体(紙塗被剤用保水剤)の重合に
際し、必要により連鎖移動剤を使用する。連鎖移動剤の
選択としては、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−
ペンテン(DPMPと略す)の使用が保水剤としての性
能上、特に好ましい。DPMPの使用量は上記単量体
(A)、(B)、(C)の合計量に対して0〜2%に設
定することが好ましく、より好ましくは0〜0.5%で
ある。
【0063】なお、DPMP以外の連鎖移動剤を併用す
ることも可能であるが、保水性としての性能上の効果を
阻害しない程度の量とする。
【0064】DPMP以外の連鎖移動剤としては、例え
ば、メタンチオール、エタンチオール、プロパンチオー
ル、ブタンチオール、オクタンチオール、ドデカンチオ
ール、ベンゼンチオール、トルエンチオール、α−ナフ
タレンチオール、β−ナフタレンチオール、メルカプト
メタノール、メルカプトエタノール、メルカプトプロパ
ノール、メルカプトブタノール、チオグリコール酸、チ
オグリコール酸メチル、チオグリコール酸エチル、チオ
グリコール酸プロピル、チオグリコール酸ブチル、チオ
グリコール酸n−オクチル、チオグリコール酸2−エチ
ルヘキシル、チオグリコール酸ドデシル、チオグリコー
ル酸オクタデシル、チオグリコール酸ベンジル、チオグ
リコール酸メトキシエチル、チオグリコール酸メトキシ
ブチル、β−メルカプトプロピオン酸、β−メルカプト
プロピオン酸メチル、β−メルカプトプロピオン酸エチ
ル、β−メルカプトプロピオン酸プロピル、β−メルカ
プトプロピオン酸ブチル、β−メルカプトプロピオン酸
n−オクチル、β−メルカプトプロピオン酸2−エチル
ヘキシル、β−メルカプトプロピオン酸ドデシル、β−
メルカプトプロピオン酸オクタデシル、β−メルカプト
プロピオン酸ベンジル、β−メルカプトプロピオン酸メ
トキシエチル、β−メルカプトプロピオン酸メトキシブ
チル、トリメチロールプロパントリス−(β−メルカプ
トプロピオネート)等のチオール(メルカプタン)類、
四塩化炭素、クロロホルム、四臭化炭素、ブロモホル
ム、ブロモトリクロロエタン、ブロモベンゼン等のハロ
ゲン化炭化水素類又はハロゲン化炭素類、アミン類、ニ
トロ化合物類、アルコール類、アルデヒド類、スルフィ
ド類、ジスルフィド、スルホキシド類、スルホン類、そ
の他、次亜リン酸塩、クメン、アントラセン、アリル化
合物、ジイソブチレン、テルピノレン、β−テルピネ
ン、γ−テルピネン、1,4−シクロヘキサジエン、2
−メチル−1,4−シクロヘキサジエン等が挙げられ
る。これらは単独でもしくは2種以上併用して用いるこ
とができる。
【0065】(5)架橋剤 本発明における共重合体(紙塗被剤用保水剤)の重合に
際し、必要によりラジカル重合性の二重結合を2つ以上
持つ架橋剤を使用する。架橋剤の種類については、ラジ
カル重合性の二重結合を2つ以上持つ化合物であれば、
特に限定されない。具体例を挙げるならば、例えば、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メ
タ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ
アリルフタレート、ジアリルマレート、ジアリルフマレ
ート、アリル(メタ)アクリレート、N,N’−メチレ
ンビス(メタ)アクリルアミド、ジビニルベンゼン等が
挙げられる。
【0066】架橋剤の使用量は上記単量体(A)、
(B)、(C)の合計量に対して0〜2%に設定するこ
とが好ましく、より好ましくは0〜0.5%である。
【0067】(6)共重合体(保水剤) 本発明の共重合体(紙塗被剤用保水剤)は、上記単量体
(A)、(B)、(C)を共重合させて得られる共重合
体より構成され、単量体(A)の量が25〜75%、単
量体(B)の量が20〜70%、単量体(C)の量が
0.1〜30%であり、好ましくは(A)の量が40〜
70%、(B)の量が30〜60%、(C)の量が0.
1〜10%であり、(C)についてより好ましくは0.
5〜5%である。
【0068】上記単量体(C)の使用は、本発明の共重
合体に必須の成分であり、また、(C)の量が0.1〜
30%の範囲外では目的とする保水性等の保水剤として
の種々の著しく優れた性能は得られず、かつ塗工液(紙
塗被剤)を塗工された塗工紙の印刷適性も極めて良好な
ものが得られなくなる場合がある。
【0069】本発明の共重合体の分子量は特に限定され
ないが、通常、平均分子量(重量平均分子量)は3,0
00〜30,000,000であることが好ましく、さ
らに好ましくは平均分子量が200,000〜15,0
00,000である。共重合体の平均分子量が3,00
0未満では、充分な増粘性、保水性が得られない場合が
あり、30,000,000を超えると塗工液の粘度が
高くなり過ぎる場合がある。また、3,000〜30,
000,000の範囲外では塗工紙の印刷適性も不良と
なる可能性が生じる。
【0070】また、該共重合体を構成する単量体は、ブ
ロック、ランダム、交互、グラフトのいずれの形式で重
合していてもよい。
【0071】(7)重合方法 本発明の共重合体の製造方法は基本的には限定されず、
溶液重合、乳化重合、懸濁重合、及び塊状重合のいずれ
の方法を採用することも可能であるが、好ましくは溶液
重合法、乳化重合法であり、特に乳化重合法が保水剤と
しての性能上最適である。
【0072】上記溶液重合法または乳化重合法によって
目的とする共重合体を重合する場合、重合用溶媒(媒
体)としては、水、および有機溶媒、例えば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、
ヘプタン、オクタン、クロロメタン、クロロエタン、ク
ロロフルオロメタン、クロロフルオロエタン、フルオロ
メタン、フルオロエタン、メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、ブチルアルコール、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリン、ペンタエリスリトール、酢酸エチル、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド等が挙げられ、これらの溶媒は適宜併用しても
よい。
【0073】重合開始剤としては、例えば、ベンゾイル
パーオキシド、tert−ブチルパーオキシド、ラウロ
イルパーオキシド、クミルパーオキシド、tert−ブ
チルヒドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、
アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、過酸化水素、過
硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウ
ム、2,2´−アゾビス−(2−アミジノプロパン)−
ヒドロクロリド、レドックス系開始剤(過酸化水素−塩
化第一鉄、過硫酸アンモニウム−酸性亜硫酸ナトリウ
ム、アスコルビン酸(塩)、ロンガリット等)、O−ア
リルOO−t−ブチルパーオキシカーボネート、OO−
t−ブチルO−2−(メタクリロイルオキシ)エチルパ
ーオキシカーボネート、t−ブチル(E)−3−イソプ
ロポキシカルボニルパーオキシアクリレート、1,1−
ジ−t−ブチルパーオキシ−2−メチルシクロヘキサ
ン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキシル)プロパン等のラジカル供与剤が挙げら
れる。また、紫外線、電子線、放射線等による光重合に
よってラジカルを発生させてもよく、この場合、光増感
剤等を使用してもよい。
【0074】(8)単量体(D) 上記乳化重合法を採用する場合、使用する乳化剤として
は、下記一般式(D−1),(D−2),(D−3)で
表される反応性界面活性剤から選ばれる1種類以上を使
用することが好ましく、特に(D−1)が好ましい。
【化14】 (式中、fは1〜100の整数を、R19は炭素数10〜
30のアルキル基、アルキルフェニル基、アラルキルフ
ェニル基を、R20は炭素数12〜30のアルキル基を示
す。)。
【0075】上記一般式(D−1),(D−2),(D
−3)で表される反応性界面活性剤は、全単量体に対し
て0.1〜10重量%使用することが好ましい。
【0076】乳化重合法を採用する場合、上記反応性界
面活性剤以外の乳化剤を使用してもよく、また併用も可
能である。
【0077】上記反応性界面活性剤以外の乳化重合用乳
化剤としては、例えば、脂肪酸塩、ロジン酸塩、硫酸化
脂肪酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキ
ルスルホ脂肪酸エステル塩、ジアルキルスルホコハク酸
エステル酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルス
ルホコハク酸モノエステル塩、ポリオキシアルキレンア
ルケニルエーテルスルホコハク酸モノエステル塩、ポリ
オキシアルキレンアリールエーテルスルホコハク酸モノ
エステル塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸
塩、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル塩、アルキル硫酸
エステル塩、アルケニル硫酸エステル塩、ポリオキシア
ルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシ
アルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシ
アルキレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオ
キシアルキレンアリールエーテル硫酸エステル塩、アル
キルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキル
エーテルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアル
ケニルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレ
ンアリールエーテルリン酸エステル塩等のアニオン性界
面活性剤、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポ
リオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシア
ルキレンアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアル
キルアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキル
エステル、ポリオキシアルキレンアルケニルエステル、
ポリオキシアルキレンアルキルアリールエステル、ポリ
オキシアルキレンアルキルアミン、N,N−ジヒドロキ
シエチルアルキルアミド、ポリオキシアルキレンアルキ
ルアミド、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン
脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステ
ル、ポリオキシアルキレンペンタエリスリトールアルキ
ルエステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシア
ルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エス
テル、ポリオキシアルキレンショ糖脂肪酸エステル、ポ
リオキシアルキレン等の非イオン性界面活性剤、アルキ
ルアミン塩、アルキルアンモニウム塩、アルキルアラル
キルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキ
ルピコリニウム塩等のカチオン性界面活性剤、アミノ酸
型、ベタイン型、スルホン酸型、硫酸エステル型、リン
酸エステル型等の両性界面活性剤、カゼイン、β−ナフ
タレンスルホン酸のホルマリン縮合物、ポリカルボン酸
塩、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリ
(メタ)アクリルアミド、スチレン−マレイン酸共重合
体およびその誘導体、ポリアミド−エピクロルヒドリン
樹脂、アミン−エピクロルヒドリン樹脂、(ポリ)アル
キレンポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂、ポリ(ジ
アリルアミン)−エピクロルヒドリン樹脂等の高分子型
界面活性剤等が挙げられ、これらの界面活性剤は単独で
または2種以上を混合して用いることができる。
【0078】なお、本発明においては、本発明の保水剤
を、その製造時の重合用乳化剤としてそのまま、もしく
は中和して用いることもできる。
【0079】その他、pH緩衝剤、キレート剤等を、重
合時に使用してもよく、pH緩衝剤としては、例えば、
炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸二水素ナ
トリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等が挙げられ、キレ
ート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナト
リウム、ニトリロトリ酢酸ナトリウム等が挙げられる。
【0080】上記共重合体の重合に際しては、各単量体
(A)、(B)、(C)重合開始剤および必要により連
鎖移動剤、架橋剤、界面活性剤等からなる混合物の総量
が全体の5〜90%、好ましくは10〜80%であり、
残部が媒体(水、有機溶媒)とする。また、重合温度は
5〜200℃、好ましくは50〜100℃である。他の
条件、方法等は、一般的な重合の条件、方法に従って実
施すればよく、例えば、単量体等の重合系への添加方法
については、一括添加法、連続添加法、分割添加法等が
挙げられ、これらを採用すればよい。
【0081】(9)該共重合体(保水剤)が対象とする
紙塗被剤 本発明の共重合体が対象とする紙塗被剤は、主として顔
料、結合剤(接着剤)、分散剤、水、及び各種の添加剤
からなる水系分散体混合物であり、後述のコート紙等の
製造に使用される。
【0082】塗工液の構成成分中、顔料としては、例え
ばカオリン、焼成クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭
酸カルシウム、タルク、サチンホワイト、硫酸バリウ
ム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、プラ
スチックピグメント等が挙げられ、結合剤としては、例
えばスチレン/ブタジエン系ラテックス、メチルメタク
リレート/ブタジエン系ラテックス、及びこれらのカル
ボキシル変性ラテックス、酢酸ビニル系ラテックス等の
合成ゴム系水性分散体、及びデンプン、変性デンプン、
カゼイン、大豆タンパク、変性大豆タンパク等の天然系
水溶性高分子が挙げられる。分散剤としては、例えばポ
リカルボン酸塩、ポリアクリルアミド、変性ポリアクリ
ルアミド、ピロリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩等が挙げ
られ、耐水化剤としては、例えば尿素樹脂、メラミン樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリアミン樹脂、ポリアミドポリ
尿素樹脂、ポリアミンポリ尿素樹脂、グリオキザール、
炭酸ジルコニウムアンモニウム等が挙げられる。その他
の添加剤として、滑剤、消泡剤、柔軟剤、湿潤剤、防腐
剤、蛍光増白剤、離型剤、レベリング剤、老化防止剤等
も適宜使用される。また、本発明の保水剤の性能を阻害
しない範囲内において、カルボキシメチルセルロース、
メチルセルロース、変性デンプン、アルギン酸ソーダ、
ポリビニルアルコール等、従来の保水剤を1種類以上併
用することも可能である。
【0083】通常、塗工液中の顔料100重量部(以
下、単に「部」という)に対し、結合剤の使用量は乾燥
重量で3〜20部、分散剤の使用量は乾燥重量で0.0
1〜0.5部であり、残部を水とした塗工液の固形分濃
度は40〜70%程度である。本発明の保水剤は通常p
H調整を必要とし、水酸化ナトリウム、アンモニア等の
塩基性物質にてpH7〜11程度に調整する。なお、本
発明の保水剤は、塗工液の調製後これに保水剤を添加し
てその後pH調整を行うことが操作上好ましいが、塗工
液のpH調整後保水剤を添加しても良く、一定量の塩基
性物質を添加後保水剤を添加し、その後pH調整しても
良く、また保水剤単独でのpH調整後塗工液に添加して
もよい。
【0084】本発明の保水剤の添加量については特に限
定されず、粘度等の要求物性項目に応じて適宜増減され
使用される。ただし、通常塗工液中の顔料100部に対
し、固型分換算で0.01〜5部、好ましくは0.03
〜1部程度が使用される。
【0085】(10)紙塗被剤の紙への塗工 本保水剤が対象とする塗工液の紙への塗工方法は、特に
限定されず公知の方法に従えばよく、例えばエアナイフ
コーター、ブレードコーター、ロールコーター、バーコ
ーター、カーテンコーター等の塗工装置によって紙へ塗
工される。この時、塗工液の固形分濃度は通常40〜7
0%程度であるが、本発明の保水剤使用時には65%以
上の高濃度での塗工が可能で、低水分化することができ
る。また、塗工液は紙の片面または両面に塗工され、塗
工量は乾燥重量で通常片面に5〜25g/m程度であ
り、乾燥後通常カレンダー処理、スーパーカレンダー処
理が施される。塗工用原紙としては坪量40〜600g
/mの上質紙、中質紙、板紙等、及びこれらのコート
紙等の印刷用紙が使用される。なお、本発明の保水剤使
用時には、高剪断粘度が低く、流動性に優れるため、塗
工速度1,500m/min以上の高速塗工が可能であ
る。
【0086】本発明の保水剤を用いることにより、紙塗
被組成物に低剪断速度下では適度な増粘性を、高剪断速
度下では良好な流動性を与え、かつ極めて優れた保水性
を付与し、塗工紙の印刷適性に優れ、高濃度化による乾
燥エネルギーの削減と、塗工速度の向上による生産性向
上を可能とする。従来の合成系保水剤比較し、本発明の
剤は上記の点で優れている。
【0087】
【実施例】以下に実施例、及び比較例を挙げて本発明の
具体的な実施形態、及び効果について説明するが、本発
明の技術的範囲はこれにより限定されるものではない。
なお、以下において、「部」及び「%」は重量基準であ
る。
【0088】
【表1】
【表2】
【0089】[単量体(A)に属する単量体] MA:メチルアクリレート(A−1) EA:エチルアクリレート(A−1) BA:n−ブチルアクリレート(A−1) i−BA:イソブチルアクリレート(A−1) 2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート(A−1) DA:デシルアクリレート(A−1) SA:ステアリルアクリレート(A−1) MMA:メチルメタクリレート(A−1) EMA:エチルメタクリレート(A−1) BMA:n−ブチルメタクリレート(A−1) HMA:ヘキシルメタクリレート(A−1) 2EHMA:2−エチルヘキシルメタクリレート(A−
1) VAc:酢酸ビニル(A−2) VN:ノナン酸ビニル(A−2) St:スチレン(A−3) α−MSt:α−メチルスチレン(A−3)。
【0090】[単量体(B)に属する単量体] AA:アクリル酸(B−1) MAA:メタクリル酸(B−1) HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート(B−
2) AAm:アクリルアミド(B−3) DAM:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート
(B−4)。
【0091】[単量体(C)に属する単量体]◎
【化15】
【化16】
【0092】[その他] DPMP:2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペン
テン(連鎖移動剤) DM:n−ドデカンチオール(連鎖移動剤) t−DM:tert−ドデカンチオール(連鎖移動剤) EGDM:エチレングリコールジメタクリレート(架橋
剤) DAP:ジアリルフタレート(架橋剤) NPP−30:ポリオキシエチレン2−(1−プロペニ
ル)−4−ノニルフェニルエーテル(EO繰り返し単位
30)◎
【化17】 (D−1(1)、D−2(1)、D−3(1):反応性
界面活性剤)。
【0093】1.共重合体(保水剤)の製造例実施例1 エチルアクリレート10部、メタクリル酸5部、ジ(2
−エチルヘキシル)スルホサクシネートナトリウム1.
5部、炭酸水素ナトリウム0.2部、及び水110部
を、滴下装置、撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒
素導入管を付した反応容器に入れて混合し、窒素雰囲気
下にて80℃まで加熱した後、過硫酸アンモニウム0.
2部を10部の水に溶解した水溶液を添加して重合を開
始した。水溶液添加後より5分後、エチルアクリレート
51部、メタクリル酸28部、C−1(1)6部、ジ
(2−エチルヘキシル)スルホサクシネートナトリウム
0.5部、及び水100部を混合したエマルジョン状態
の混合物を滴下装置から2時間かけて滴下し、この間の
温度は80℃に保ち、さらに80℃で3時間撹拌を続け
た後、30℃まで冷却して共重合体を得た。
【0094】実施例2 メチルメタクリレート10部、エチルアクリレート30
部、メタクリル酸52部、C−2(1)8部、DPMP
0.01部、アゾビスイソブチロニトリル0.6部、ニ
トリロトリ酢酸三ナトリウム0.01部、ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテル(エチレンオキシド
(「EO」以下同様。)繰返し単位:20)9部、及び
水200部を、撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒
素導入管を付した反応容器に入れて混合し、窒素雰囲気
下にて85℃で4時間撹拌後、30℃まで冷却して共重
合体を得た。
【0095】実施例3 滴下装置、撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素導
入管を付した反応容器にポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテルサルフェートアンモニウム(EO繰返し単
位:20)0.5部、及び水130部を入れ、撹拌混合
して75℃まで加熱後、窒素雰囲気下にて過硫酸カリウ
ム水溶液(過硫酸カリウム0.1部、水10部の溶解
液)を反応容器内に添加、この3分後より予め調製した
後述する単量体エマルジョンを3時間かけて反応容器内
に連続滴下し、さらに5時間撹拌を続行(この間反応容
器内は75℃に維持)、30℃まで冷却して共重合体を
得た。上記単量体エマルジョンは、エチルアクリレート
45部、n−ブチルアクリレート5部、メタクリル酸4
5部、C−3(1)5部、ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテルサルフェートアンモニウム(EO繰り返
し単位:20)0.5部、D−1(1)2部、及び水1
00部をホモミキサーで乳化して調製した。
【0096】実施例4 エチルアクリレート65部、2−エチルヘキシルアクリ
レート4.8部、メタクリル酸30部、C−4(1)
0.2部、エチレングリコールジメタクリレート0.5
部、ベンゾイルパーオキシド0.1部、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム14部、及び水300部を、撹
拌装置、還流冷却器、及び温度計を付した反応容器に入
れて混合し、60℃で10時間撹拌後、30℃まで冷却
して共重合体を得た。
【0097】実施例5 エチルアクリレート15部、酢酸ビニル18部、ノナン
酸ビニル5部、メタクリル酸55部、アクリル酸4部、
C−5(1)3部、ラウロイルパーオキシド0.4部、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルスルホコハ
ク酸モノエステル二ナトリウム(EO繰返し単位:1
2)3部、及び水200部を、撹拌装置、還流冷却器、
温度計、及び窒素導入管を付した反応容器に入れて混合
し、窒素雰囲気下にて90℃で3時間撹拌後、30℃ま
で冷却して共重合体を得た。
【0098】実施例6 イソブチルアクリレート5部、スチレン20部、α−メ
チルスチレン5部、メタクリル酸50部、C−6(1)
20部、DPMP0.5部、過硫酸ナトリウム0.5
部、亜硫酸水素ナトリウム0.5部、リン酸ナトリウム
0.4部、水酸化ナトリウム0.2部、D−3(1)5
部、及び水400部を、撹拌装置、還流冷却器、温度
計、及び窒素導入管を付した反応容器に入れて混合し、
窒素雰囲気下にて30℃で24時間撹拌して共重合体を
得た。
【0099】実施例7 エチルメタクリレート60部、ステアリルアクリレート
5部、メタクリル酸25部、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート15部、C−7(1)5部、ラウロイルパー
オキシド0.5部、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテルサルフェートナトリウム(EO繰返し単位:
6)5部、及び水200部を、撹拌装置、還流冷却器、
温度計、及び窒素導入管を付した反応容器に入れて混合
し、窒素雰囲気下にて80℃で4時間撹拌後、30℃ま
で冷却して共重合体を得た。
【0100】実施例8 メチルアクリレート40部、n−ブチルメタクリレート
20部、メタクリル酸5部、アクリルアミド30部、C
−8(1)1部、2,2´−アゾビス−(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)0.3部、D−2(1)1部、プ
ロピレングリコール25部、及び水400部を、撹拌装
置、還流冷却器、温度計、及び窒素導入管を付した反応
容器に入れて混合し、窒素雰囲気下にて60℃で2時
間、70℃で10時間撹拌後、30℃まで冷却して共重
合体を得た。
【0101】実施例9 エチルアクリレート30部、2−エチルヘキシルメタク
リレート2部、メタクリル酸45部、N,N−ジメチル
アミノエチルメタクリレート15部、C−9(1)3
部、ジアリルフタレート0.01部、2,2’−アゾビ
ス(2−アミジノプロパン)−ヒドロクロリド4部、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム15部、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル(EO繰返し単位:
30)5部、イソプロピルアルコール100部、及び水
200部を、撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素
導入管を付した反応容器に入れて混合し、窒素雰囲気下
にて75℃で10時間撹拌後、30℃まで冷却して共重
合体を得た。
【0102】実施例10 エチルアクリレート10部、ジ(2−エチルヘキシル)
スルホサクシネートナトリウム1.5部、炭酸水素ナト
リウム0.2部、及び水110部を、滴下装置、撹拌装
置、還流冷却器、温度計、及び窒素導入管を付した反応
容器に入れて混合し、窒素雰囲気下にて80℃まで加熱
した後、過硫酸アンモニウム0.2部を10部の水に溶
解した水溶液を添加して重合を開始した。水溶液添加後
より5分後、エチルアクリレート10部、メタクリル酸
10部、アクリル酸30部、C−10(1)40部、ジ
(2−エチルヘキシル)スルホサクシネートナトリウム
0.5部、及び水100部を混合したエマルジョン状態
の混合物を滴下装置から2時間かけて滴下し、この間の
温度は80℃に保ち、さらに80℃で3時間撹拌を続け
た後、30℃まで冷却して共重合体を得た。
【0103】比較例1 エチルアクリレート10部、メタクリル酸5部、ジ(2
−エチルヘキシル)スルホサクシネートナトリウム1.
5部、炭酸水素ナトリウム0.2部、及び水110部
を、滴下装置、撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒
素導入管を付した反応容器に入れて混合し、窒素雰囲気
下にて85℃まで加熱した後、過硫酸アンモニウム0.
2部を10部の水に溶解した水溶液を添加して重合を開
始した。水溶液添加後より5分後、エチルアクリレート
51部、メタクリル酸34部、ジ(2−エチルヘキシ
ル)スルホサクシネートナトリウム0.5部、及び水1
00部を混合したエマルジョン状態の混合物を滴下装置
から2時間かけて滴下し、この間の温度は80℃に保
ち、さらに80℃で3時間撹拌を続けた後、30℃まで
冷却して共重合体を得た。
【0104】比較例2 メチルアクリレート10部、エチルアクリレート38
部、メタクリル酸52部n−ドデシルメルカプタン0.
001部、アゾビスイソブチロニトリル0.6部、ニト
リロトリ酢酸三ナトリウム0.01部、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテルサルフェートアンモニウム
(EO繰返し単位:20)9部、及び水200部を、撹
拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素導入管を付した
反応容器に入れて混合し、窒素雰囲気下にて85℃で4
時間撹拌後、30℃まで冷却して共重合体を得た。
【0105】比較例3 エチルアクリレート45部、n−ブチルアクリレート5
部、メタクリル酸50部、過硫酸カリウム0.1部、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェート
アンモニウム(EO繰返し単位:10)2部、及び水2
40部を、撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素導
入管を付した反応容器に入れて混合し、窒素雰囲気下に
75℃で8時間撹拌した後、30℃まで冷却して共重合
体を得た。
【0106】比較例4 エチルアクリレート65部、2−エチルヘキシルアクリ
レート5部、メタクリル酸30部、ベンゾイルパーオキ
シド0.1部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
14部、及び水300部を、撹拌装置、還流冷却器、温
度計、及び窒素導入管を付した反応容器に入れて混合
し、窒素雰囲気下にて60℃で10時間撹拌後、30℃
まで冷却して共重合体を得た。
【0107】比較例5 エチルアクリレート20部、メタクリル酸80部、アゾ
ビスイソブチロニトリル0.6部、ニトリロトリ酢酸三
ナトリウム0.01部、ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテルサルフェートアンモニウム(EO繰返し単
位:20)9部、及び水200部を撹拌装置、還流冷却
器、温度計、及び窒素導入管を付した反応容器に入れて
混合し、窒素雰囲気下にて85℃で4時間撹拌後、30
℃まで冷却して共重合体を得た。
【0108】比較例6 ヘキシルメタクリレート8部、デシルアクリレート29
部、メタクリル酸63部、ポリオキシエチレンステアリ
ルエーテルサルフェートナトリウム(EO繰返し単位:
25)14部、及び水228部を滴下装置、撹拌装置、
還流冷却器、及び温度計を付した反応容器に入れて混合
し、0.5%過硫酸カリウム水溶液38部を滴下装置よ
り3時間かけて滴下、このときの反応温度は80〜10
0℃に保った。滴下終了後3時間同温度に保った後、3
0℃まで冷却し、特開平8−188987の実施例1に
よる共重合体を得た。
【0109】比較例7 水190部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
2.0部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.02
部を滴下装置、撹拌装置、温度計、及び窒素導入管を付
した耐圧反応容器に入れて混合、85℃に加熱し、反応
容器内を窒素置換後、エチルアクリレート55部、酢酸
ビニル10部、メタクリル酸35部、t−ドデカンチオ
ール(t−ドデシルメルカプタン)0.1部からなる混
合物と、水50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム0.8部、水酸化ナトリウム0.8部、過硫酸ナト
リウム0.8部からなる混合物とを85℃で3時間かけ
て同時に滴下した。さらに1時間撹拌後、30℃まで冷
却し、特開昭61−43607の実施例1による共重合
体を得た。
【0110】比較例8 水15部、及びエマルゲン920(花王(株)製)1部
からなる[液1]と、n−ブチルアクリレート60部、
スチレン30部、メタクリル酸2.5部、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート7.5部、エマルゲン920
(同)4部、ネオペレックス05(花王(株)製)0.
2部、過硫酸アンモニウム0.2部、及び水70部から
なる[液2]と、2%NaHSO3水溶液10mlから
なる[液3]とを調製した。[液1]を滴下装置、撹拌
装置、還流冷却器、温度計、及び窒素導入管を付した反
応容器に入れて窒素置換後、[液2]の1/10量、及
び[液3]の1/10量を添加、反応開始後残りの[液
2]及び[液3]を3時間かけて滴下。このとき反応温
度は50℃に保った。さらに滴下終了後反応温度を50
℃に1時間保った後30℃まで冷却、アンモニア水でp
Hを7に調整し、特開昭52−118015の実施例1
による共重合体を得た。
【0111】比較例9 エチルアクリレート10部、メタクリル酸5部、ジ(2
−エチルヘキシル)スルホサクシネートナトリウム1.
5部、炭酸水素ナトリウム0.2部、及び水110部
を、滴下装置、撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒
素導入管を付した反応容器に入れて混合し、窒素雰囲気
下にて80℃まで加熱した後、過硫酸アンモニウム0.
2部を10部の水に溶解した水溶液を添加して重合を開
始した。水溶液添加後より5分後、エチルアクリレート
51部、メタクリル酸28部、ポリオキシエチレン2−
(1−プロペニル)−4−ノニルフェニルエーテル(E
O繰り返し単位30)6部、ジ(2−エチルヘキシル)
スルホサクシネートナトリウム0.5部、及び水100
部を混合したエマルジョン状態の混合物を滴下装置から
2時間かけて滴下し、この間の温度は80℃に保ち、さ
らに80℃で3時間撹拌を続けた後、30℃まで冷却し
て共重合体を得た。得られた共重合体はGPC測定結果
より重量平均分子量200万であった。
【0112】2.紙塗被剤(塗工液)の調製 a)オフセット印刷用紙塗被剤紙塗被剤例1a 塗工液の最終固型分が68%となる量の水と分散剤(第
一工業製薬(株)製:シャロールAN−103P)0.
1部を撹拌下、カオリンクレー(ECC Corp.
製:KCS)40部、重質炭酸カルシウム(ファイマテ
ック(株)製:FMT−90)60部を添加し、リン酸
エステル化デンプン(日本食品加工(株)製:MS#4
600)1部、及びスチレン/ブタジエン系ラテックス
(旭化成工業(株)製:L−1161)10部、滑剤
(サンノプコ(株)製:ノプコートC−104−HS)
0.5部、耐水化剤(住友化学工業(株)製:スミレー
ズレジン650)0.3部を加え、さらに実施例1で得
られた保水剤(共重合体)0.05部を添加したのち、
NaOH水溶液にてpH9.0に調整し、固形分68%
の塗工液を調製した(重質炭酸カルシウム、分散剤、ラ
テックス、滑剤、耐水化剤、保水剤の添加量はいずれも
固形分換算である)。
【0113】紙塗被剤例2a〜10a 実施例2〜10で得られた保水剤を使用し、上記紙塗被
剤例1aと全く同様の方法で塗工液を調製した。
【0114】比較紙塗被剤例1a〜9a 比較例1〜9で得られた保水剤を使用し、上記紙塗被剤
例1aと全く同様の方法で塗工液を調製した。
【0115】以上のオフセット印刷用紙塗被剤は、後述
する紙塗被剤の評価(低速剪断粘度、高速剪断粘度、静
的保水性、動的保水性)、及び塗工紙の評価(白紙光沢
度、印刷光沢度、ドライピック表面強度、ウェットピッ
ク表面強度、耐ブリスター性)で使用した。
【0116】b)グラビア印刷用紙塗被剤紙塗被剤例1b 塗工液の最終固型分が63%となる量の水と分散剤(第
一工業製薬(株)製:シャロールAH−103P)0.
2部を撹拌下、カオリンクレー(ENGELHARD M&C Corp.
製:ウルトラホワイト90)100部を添加し、スチレ
ン/ブタジエン系ラテックス(旭化成工業(株)製:G
−1176)5部を加え、さらにカルボキシメチルセル
ロースナトリウム(第一工業製薬(株)製:セロゲンB
S)0.05部、及び実施例1で得られた保水剤(共重
合体)0.2部を添加した後、アンモニア水溶液にてp
H9.0に調整し、固形分63%の塗工液を調製した
(分散剤、ラテックス、保水剤の添加量はいずれも固形
分換算である)。
【0117】紙塗被剤例2b〜10b 実施例2〜10で得られた保水剤を使用し、上記紙塗被
剤例1bと全く同様の方法で塗工液を調製した。
【0118】比較紙塗被剤例1b〜9b 比較例1〜9で得られた保水剤を使用し、上記紙塗被剤
例1bと全く同様の方法で塗工液を調製した。
【0119】以上のグラビア印刷用紙塗被剤は、後述す
る紙塗被剤の評価(低速剪断粘度、高速剪断粘度、静的
保水性、動的保水性)、及び塗工紙の評価(インキ受理
性、平滑性、網点再現性)で使用した。
【0120】3.紙塗被剤の性能評価方法 (低速剪断粘度)BM型粘度計(東京計器製作所(株)
製)を使用し、25℃にて60rpmの粘度を測定。
【0121】(高速剪断粘度)ハーキュレス型粘度計
(熊谷理機工業(株)製)を使用し、25℃にて440
0rpm(Eボブ)、8800rpm(Fボブ)の粘度
を測定。この数値が低いほど、高剪断速度下での流動性
が良好であることを示す。
【0122】(静的保水性)S.D.Warrenのリングセル法
により、25℃にて測定。この数値が高いほど、静的保
水性が良好であることを示す。
【0123】(動的保水性)加圧脱水法により、200
kPaの圧力下、30秒、25℃にて測定、5μmのポ
リカーボネート製のフィルターを使用した。この数値
(対ブランク)が低いほど、動的保水性が良好であるこ
とを示す。
【0124】4.塗工紙の作成(紙塗被剤の塗工) 紙塗被剤例1a〜10a、比較紙塗被剤例1a〜9a、
紙塗被剤例1b〜10b、及び比較紙塗被剤例1b〜9
bで得られた塗工液を、フォンテン式ブレードコーター
で坪量84g/mの上質紙の片面に、塗工速度160
0m/minにて塗工量15g/mを塗布した後、エ
アキャップドライヤー(150℃×30sec)にて乾
燥、24時間調湿(20℃、湿度65%)した後、スー
パーカレンダー処理(ニップ圧100kg/cm、60
℃)を2回行い、塗工紙を作成した。
【0125】5.塗工紙の性能評価方法 (白紙光沢度)光沢度計(村上色彩研究所(株)製)に
てJIS:P−8142に基づき、入射角75°で測定
した。数値が高い程、白紙光沢が良好であることを示
す。
【0126】(印刷光沢度)RI型印刷適性試験機(明
製作所(株)製)にてオフセットインキでベタ刷り後、
光沢度計(村上色彩研究所(株)製)を使用してJI
S:P−8142に基づき、入射角60°で測定した。
数値が高い程、印刷光沢が良好であることを示す。
【0127】(ドライピック表面強度)RI型印刷適性
試験機で湿し水を使用せず印刷したときのピッキングの
程度を5段階で評価した。良好な順にAA,A,B,
C,Dとした。
【0128】(ウェットピック表面強度)RI型印刷適
性試験機で湿し水を使用して印刷したときのピッキング
の程度を5段階で評価した。良好な順にAA,A,B,
C,Dとした。
【0129】(耐ブリスター性)耐ブリスター温度をオ
イルバス法(シリコーンオイル)にて測定。数値が高い
程、耐ブリスター性が良好であることを示す。
【0130】(平滑性)王研式平滑度試験機(旭精工
(株)製)にてJIS:P−8119に基づき評価し
た。数値が大きい程、平滑性が良好であることを示す。
【0131】(インキ受理性)K&Nインキ受理性を測
定、反射率の低下率を示した。数値が大きい程、インキ
受理性が良好であることを示す。
【0132】(網点再現性)大蔵省印刷局式グラビア印
刷適性試験機にて、網点グラビア版を使用して印刷、ハ
イライト部分の網点欠落率を画像解析装置を用いて評価
した。数値が低い程、網点欠落率が低くグラビア印刷適
性が良好であることを示す。
【0133】6.紙塗被剤、及び塗工紙の性能評価結果 結果を下記[表3]〜[表6]に記載する。
【0134】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【0135】上記[表3]及び[表4]の結果から、各
実施例の共重合体を使用した塗工液は、低剪断速度下で
は適度な増粘性を示し、高濃度固形分にも拘らず高剪断
速度下の粘度は低く、流動性に優れ、かつ、極めて保水
性に優れていることが分かる。また、上記[表5]の結
果から、各実施例の共重合体使用の塗工液を高速塗工し
た塗工紙は、白紙光沢度、及び印刷光沢度が高く、ドラ
イ及びウエットピック表面強度に優れ、耐ブリスター性
が良好であり、さらに上記[表6]の結果から、平滑
性、インキ受理性、網点再現性が著しく良好であり、す
なわち、優れた印刷適性を有する塗工紙が得られること
が明らかである。
【0136】
【発明の効果】本発明の共重合体(保水剤)を用いるこ
とにより、紙塗被剤に低剪断速度下では適度な増粘性
を、高剪断速度下では良好な流動性を与え、極めて優れ
た保水性を付与して塗工適性に優れ、かつ高濃度化によ
る乾燥エネルギーの削減と、塗工速度の向上による生産
性の向上を可能とする。
【0137】本発明の保水剤は、従来の保水剤と比較し
て以上の点で優れ、また塗工液の高濃度化による乾燥エ
ネルギーコストの削減、塗工速度の向上による生産性の
向上のみならず、印刷適性の向上など塗工紙の品質の向
上に対して大きな貢献を果たすものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 226/00 C08F 226/00 Fターム(参考) 4J100 AB02P AB04P AB07R AB16S AE18R AG02P AG04P AG70S AJ00Q AJ02Q AL02P AL03P AL04P AL08P AL08Q AL09Q AL62S AL65S AL67S AM15Q AM19Q AM21Q BA02R BA02S BA03R BA08R BA15R BA29Q BA31Q BC04P BC43P CA05 CA23 FA04 JA13 4L055 AG11 AG27 AG48 AG62 AG63 AG64 AG65 AG70 AG71 AG72 AG74 AG76 AG89 AG97 AH02 AH36 AH37 AH50 AJ04 FA21 FA22 FA30 GA19

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の単量体(A)〜(C)を共重合させ
    てなる共重合体よりなる紙塗被剤用保水剤。 (A)(メタ)アクリル酸エステル系単量体、カルボン
    酸ビニル系単量体、及びスチレン系単量体からなる群よ
    り選ばれた少なくとも1種類である単量体。 (B)カルボキシル基含有単量体、ヒドロキシル基含有
    単量体、アミド基含有単量体、及びアミノ基含有単量体
    からなる群より選ばれた少なくとも1種類である単量
    体。 (C)プロペニル基及びポリオキシエチレン基を有し、
    かつポリオキシエチレン基が存在する鎖のプロペニル基
    側と反対の末端に炭素数8以上の長鎖飽和炭化水素基及
    び/又は炭素数8以上の長鎖不飽和炭化水素基を有する
    化合物から選ばれた少なくとも1種類である単量体。
  2. 【請求項2】前記単量体(A)が下記一般式(A−1)
    〜(A−3)で表される単量体からなる群より選ばれた
    1種類以上から構成され、 前記単量体(B)が下記一般式(B−1)〜(B−4)
    で表される単量体からなる群より選ばれる1種類以上か
    ら構成され、かつ 前記単量体(C)が下記一般式(C−1)〜(C−1
    0)で表される単量体からなる群より選ばれる1種類以
    上から構成される請求項1記載の紙塗被剤用保水剤。 【化1】 (式中、Rは水素又はメチル基を、Rは炭素数1〜
    22のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、
    シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、又は
    アラルケニル基を、Rは炭素数1〜17のアルキル
    基、クロロメチル基、又はフェニル基を、Rは水素又
    は炭素数1〜4のアルキル基を示す。) 【化2】 (式中、Rは水素又はメチル基を、Mは水素、アルカ
    リ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、又は有機塩基
    類のカチオンもしくはオニウムを、Rは炭素数2〜3
    0のアルキレン基を、nは1〜100の整数を、R
    びRは水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
    ル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒド
    ロキシプロピル基、メトキシメチル基、エトキシメチル
    基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基を、Aは−
    O−、または−NH−を、Rは−(CH−、−
    (CH−、−CHC(CHCH−、又
    は−CHCH(OH)CH−を、RおよびR10
    水素、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ベ
    ンジル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル
    基、ジヒドロキシプロピル基、グリシジル基を示す。R
    のアルキレン基は同一化合物中に1種類又は2種類以
    上あってもよく、これらに対応するアルキレンオキシド
    はそれぞれ単独付加、ブロック付加、ブロックランダム
    付加、又はランダム付加のいずれでもよい。) 【化3】 【化4】 (式中R11は水素又は炭素数1〜22の飽和炭化水素
    基、炭素数1〜22の不飽和炭化水素基を、a及びa´
    は5〜100の整数を、A,A´及びBは−O−又は−
    O−CO−を、R12及びR12´は炭素数8〜40の長鎖
    飽和炭化水素基、炭素数8〜40の不飽和炭化水素基
    を、R13及びR13´は炭素数8〜30の長鎖アルキレン
    基を、b及びb´は1〜5の整数を、R14は水素又は炭
    素数1〜40の飽和炭化水素基、炭素数1〜40の不飽
    和炭化水素基を、R15は炭素数3〜30のアルキレン基
    を、cは0〜20の整数を示す。R13及びR15のアルキ
    レン基は同一化合物中に1種類又は2種類以上あっても
    よく、これらに対応するアルキレンオキシドはそれぞれ
    単独付加、ブロック付加、ブロックランダム付加、又は
    ランダム付加のいずれでもよい。)
  3. 【請求項3】前記単量体(C)が、下記一般式(C−1
    ´)〜(C−2´)で表される単量体からなる群より選
    ばれた1種類以上から構成される請求項1又は2に記載
    の紙塗被剤用保水剤。 【化5】 (式中、R16は水素、プロペニル基、ノニル基を、dは
    10〜100の整数を、Aは−O−又は−O−CO−
    を、R17は炭素数12〜40の飽和炭化水素基、炭素数
    12〜40の不飽和炭化水素基を、R18は炭素数12〜
    30のアルキレン基を、eは1〜3の整数を、R18のア
    ルキレン基は同一化合物中に1種類又は2種類以上あっ
    てもよい。)
  4. 【請求項4】全単量体における前記単量体(A)の含有
    割合が25〜75重量%であり、前記単量体(B)の含
    有割合が20〜70重量%であり、前記単量体(C)の
    含有割合が0.1〜30重量%である請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の紙塗被剤用保水剤。
  5. 【請求項5】連鎖移動剤2,4−ジフェニル−4−メチ
    ル−1−ペンテンを、全単量体量に対して0〜2重量%
    使用した共重合体からなる請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の紙塗被剤用保水剤。
  6. 【請求項6】ラジカル重合性の二重結合を2つ以上持つ
    架橋剤を、全単量体に対して0〜2重量%使用した共重
    合体からなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の紙塗
    被剤用保水剤。
  7. 【請求項7】前記共重合体が、乳化重合法によって重合
    され、かつ下記一般式(D−1)、(D−2)、(D−
    3)で表される反応性界面活性剤から選ばれる1種類以
    上を、全単量体に対して0.1〜10重量%使用して重
    合される共重合体からなる請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の紙塗被剤用保水剤。 【化6】 (式中、fは1〜100の整数を、R19は炭素数10〜
    30のアルキル基、アルキルフェニル基、アラルキルフ
    ェニル基を、R20は炭素数12〜30のアルキル基を示
    す。)
  8. 【請求項8】少なくとも顔料、結合剤、分散剤、水から
    なる紙塗被剤に使用される請求項1〜7のいずれか1項
    に記載の紙塗被剤用保水剤。
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