JP2000280422A - 防曇性ポリオレフィン系シート及び防曇性食品包装容器 - Google Patents

防曇性ポリオレフィン系シート及び防曇性食品包装容器

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JP2000280422A
JP2000280422A JP11092488A JP9248899A JP2000280422A JP 2000280422 A JP2000280422 A JP 2000280422A JP 11092488 A JP11092488 A JP 11092488A JP 9248899 A JP9248899 A JP 9248899A JP 2000280422 A JP2000280422 A JP 2000280422A
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polyolefin
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fogging
sheet
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Masahiro Suzuki
正広 鈴木
Akito Watanabe
明人 渡辺
Masatoshi Koyama
政利 小山
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Chuo Kagaku Co Ltd
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Chuo Kagaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定な防曇効果を有し、かつ高いブロッキン
グ防止効果を持つ、ワンウェイ透明食品包装容器用成形
材料として好適な防曇性ポリオレフィン系シート及びそ
れを熱成形して得られる防曇性食品包装容器を提供す
る。 【解決手段】 防曇性ポリオレフィン系シートにおい
て、(i)該ポリオレフィン系シートは基材ポリオレフ
ィン系樹脂層(A)と、その少なくとも一方の表面に形
成した防曇剤及び/又は帯電防止剤を含有する該基材樹
脂層よりも薄厚のポリオレフィン系樹脂層(B)とから
なる積層シートであること、(ii)該ポリオレフィン系
樹脂層(B)の表面にはコロナ処理が施されているこ
と、(iii)該ポリオレフィン系樹脂層(B)のコロナ
処理の施された表面には、HLB14〜16のショ糖ラ
ウリン酸エステル50〜80重量%と水溶性ポリマー5
0〜20重量%とからなる防曇性被膜が形成されている
こと、を特徴とする防曇性ポリオレフィン系シート及び
該シートを、該防曇性被膜が容器内面を形成するように
熱成形してなる防曇性蓋体部及び/又は容器部を有する
ことを特徴とする防曇性食品包装容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワンウェイ透明食
品包装容器を形成するのに好適な防曇性ポリオレフィン
系シート及びそれを熱成形することにより得られる防曇
性蓋体部及び/又は容器部を有する透明性にすぐれた防
曇性食品包装容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン系シートを熱成形することによりワンウェイ透明食品
包装容器を製造することは広く行われている。このよう
な食品包装容器は、防曇性を有することが望ましいが、
ポリオレフィン系シートに対してむらの少ない良好な防
曇剤被膜を形成することは、一般的には困難である。ま
た、たとえそのシート表面に良好な防曇剤被膜を形成し
たとしても、その防曇剤被膜は伸び性の低いものである
ことから、そのシートを間接加熱方式により深紋り成形
する場合には、その防曇性被膜がシートの伸びに追従で
きずに破断し、防曇不良等の問題を生じる。防曇剤とし
て、水溶性ポリマーやショ糖脂肪酸エステルを用いるこ
とは知られている。例えば、特開昭53−14771号
公報には、ポリビニルアルコールを防曇剤として合成樹
脂シートに塗布する事が記載されているが、防曇剤がポ
リビニルアルコール(以下PVAと略す)単体である
と、成形品の裁断や変形などでPVA被膜が割れて微粉
を生じる上、容器を現在使用されているショーケース等
の低温雰囲気に陳列する場合には殆どその防曇効果は認
められない。一方、防曇剤としてショ糖脂肪酸エステル
を塗布する技術は多数報告されているが、防曇性被膜の
強度が弱く、2次成形後の成形品に防曇性不良の問題を
生じる。特開平8−157639号公報には、ショ糖脂
肪酸エステルと水溶性ポリマーを塗布する技術が報告さ
れているが、この場合、PVA由来の防曇性被膜の硬化
防止、帯電防止及びブロッキング防止のためにソルビト
ール等の多価アルコールの配合を更に必要とする。しか
し、多価アルコールでは成形品のブロッキング防止効果
が弱い。特開昭53−115781号公報には、防曇塗
布液にシリコーンなどを併用して防曇効果とブロッキン
グ防止効果を同時に発揮させようとする技術が報告され
ているが、シリコーン自身のブロッキング防止効果が十
分に発揮されないばかりか、乾燥時にショ糖ラウリン酸
エステルとシリコーンが均一な透明被膜を形成できず、
透明性の良好な防曇性被膜を得ることができない。近年
においては、高い透明性を持つワンウェイ食品包装容器
のニーズは確実に高くなってきており、それに伴って、
実用的に高い防曇特性を備えたワンウェイ食品包装容器
が要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安定な防曇
効果を有し、かつ高いブロッキング防止効果を持つ、ワ
ンウェイ透明食品包装容器用成形材料として好適な防曇
性ポリオレフィン系シート及びそれを熱成形して得られ
る防曇性食品包装容器を提供することをその課題とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明によれば、防曇性ポリオレフィン
系シートにおいて、(i)該ポリオレフィン系シートは
基材ポリオレフィン系樹脂層(A)と、その少なくとも
一方の表面に形成した防曇剤及び/又は帯電防止剤を含
有する該基材樹脂層よりも薄厚のポリオレフィン系樹脂
層(B)とからなる積層シートであること、(ii)該ポ
リオレフィン系樹脂層(B)の表面にはコロナ処理が施
されていること、(iii)該ポリオレフィン系樹脂層
(B)のコロナ処理の施された表面には、HLB14〜
16のショ糖ラウリン酸エステル50〜80重量%と水
溶性ポリマー50〜20重量%とからなる防曇性被膜が
形成されていること、を特徴とする防曇性ポリオレフィ
ン系シートが提供される。また、本発明によれば、前記
防曇性ポリオレフィン系シートを、該防曇性被膜が容器
内面を形成するように熱成形してなる防曇性蓋体部及び
/又は容器部を有することを特徴とする防曇性食品包装
容器が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の防曇性ポリオレフィン系
シートは、基材ポリオレフィン系樹脂層(A)と、その
少なくとも一方の表面に形成されたそのシート(A)よ
りも薄厚のポリオレフィン系樹脂層(B)との積層体シ
ートからなる。この場合、そのポリオレフィン系樹脂層
(B)中には、防曇剤及び/又は帯電防止剤を含有させ
る。基材ポリオレフィン系樹脂層(A)(以下、単に基
材樹脂層(A)とも言う)の厚さは、150〜600μ
m、好ましくは200〜500μm程度である。一方、
ポリオレフィン系樹脂層(B)(以下、単に樹脂層
(B)とも言う)の厚さは15〜300μm、好ましく
は20〜250μmであり、前記基材樹脂層(A)より
も薄厚のものであり、その基材樹脂層(A)に対する厚
さの比は1/10〜1/2、好ましくは1/5〜1/3
程度である。
【0006】本発明の防曇性ポリオレフィン系シート
(以下、単に防曇性シートとも言う)において、その樹
脂層(B)はその表面にコロナ処理が施されており、そ
のコロナ処理を施した表面には、防曇性被膜が形成され
ている。本発明においては、この防曇性被膜としては、
HLB14〜16のショ糖ラウリン酸エステル50〜8
0重量%、好ましくは60〜70重量%と、水溶性ポリ
マー50〜20重量%、好ましくは40〜30重量%と
からなる被膜を用いる。この被膜の厚みは、通常、0.
01〜0.2μm、好ましくは0.02〜0.1μmで
ある。前記フィルム(B)中に含有させる防曇剤及び/
又は帯電防止剤としては、防曇効果にすぐれたものであ
ればよく、従来公知の各種のものを適用することがで
き、市販の防曇剤や、帯電防止剤のマスターバッチを使
用してもかまわないが、本発明の場合は、(i)高級脂
肪酸三級アミド、(ii)ソルビタン高級脂肪酸エステル、
(iii)グリセリン高級脂肪酸エステル及び(iv)ポリ
グリセリン高級脂肪酸エステルの中から選ばれる1種又
は2種以上の混合物の使用が好ましい。これらの化合物
はいずれも公知のものであり、本発明では、従来公知の
各種のものを用いることができる。本発明の場合、前記
高級脂肪酸成分としては、炭素数が8〜22、好ましく
は12〜18の高級脂肪酸が用いられる。また、前記ポ
リグリセリン成分において、そのグリセリンの平均重合
度は1よりも大きく、通常、1.5〜10、好ましくは
2〜6である。前記ソルビタン高級脂肪酸エステル及び
(ポリ)グリセリン高級脂肪酸エステルにおいて、1分
子中に含まれるその高級脂肪酸基の数は平均1〜1.5
個であり、好ましくは1個である。この防曇剤及び/又
は帯電防止剤の樹脂層(B)中への添加量は、その樹脂
層(B)に対し、0.05〜1wt%、好ましくは、
0.1〜0.5wt%の割合である。その添加量が0.
05wt%を下回ると、該防曇剤水性溶液を塗工した直
後から塗工した防曇剤水溶液からなる塗工膜にはじきを
生じたり、厚みむらを生じたりして乾燥が完了した時点
で防曇剤被膜の厚みむらを生じ、優れた防曇効果を発揮
させることができない。一方、前記添加量が1wt%を
上回ると、ブリードするその添加剤の量が多くなりすぎ
てフィルムに白化を生ずる場合がある。
【0007】前記高級脂肪酸三級アミドには、界面活性
剤として用いられている従来公知の各種のものが包含さ
れる。一般的には、下記一般式(1)で表されるものが
有利に用いられる。
【化1】 前記式中、R1COは高級脂肪酸から誘導されるアシル
基を示し、R2及びR3は脂肪族基を示し、R2及びR3は
相互に結合して環を形成していてもよい。アシル基R1
COにおいて、その脂肪族基R1には、置換基を有して
いてもよいアルキル基又はアルケニル基が包含され、そ
のR1の炭素数は7〜21、好ましくは11〜17であ
る。置換基としては、ヒドロキシル基、アルコキシ基等
が挙げられる。脂肪族基R2及びR3には、置換基を有し
ていてもよいアルキル基又はアルケニル基が包含され、
その炭素数は2〜22、好ましくは2〜18である。置
換基としては、ヒドロキシル基、アルコキシ基等が挙げ
られる。本発明では、一方の脂肪族基R2は2−ヒドロ
キシルエチル基(CH(OH)−CH2−)であるのが好
ましい。前記高級脂肪酸三級アミドの具体例を示すと、
ジエタノールラウリルアミド、ジエタノールステアリル
アミド、N−ドデシル−N−ヒドロシキシエチルオクタ
デカンアミド、N−(2−ヒドロキシドデシル)−N−
ヒドロキシエチルオクタデカンアミド、N−ヒドロキシ
エチル−N−オタタデシルオクタデカンアミド、N−ヒ
ドロキシエチル−N−(2−ヒドロキシオクタデシル)
オクタデカンアミド等が挙げられる。
【0008】前記ソルビタン高級脂肪酸エステルには、
界面活性剤として用いられている従来公知のものが包含
される。この場合のソルビタンは、ソルビトールの分子
内脱水化物であり、このソルビタンには、1,4−ソル
ビタンや、1,5−ソルビタン、ソルバイドが包含され
る。本発明で用いるソルビタン高級脂肪酸エステルは、
前記ソルビタンと高級脂肪酸とのエステルであり、本発
明の場合、ソルビタンモノ高級脂肪酸エステルを主成
分、即ち50〜100wt%、好ましくは、80〜10
0wt%の割合で含むものが好ましい。また、ジエステ
ルの混入を妨げるものではなく、50wt%までのジエ
ステルの混入は許容される。前記ソルビタン高級脂肪酸
エステルにおいて、その高級脂肪酸成分としては、その
アシル基(R1CO)の炭素数が8〜22、好ましくは
12〜18であるものが用いられる。本発明で好ましく
用いられるソルビタン高級脂肪酸エステルの具体例を示
すと、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパル
ミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモ
ノオレエートが挙げられる。
【0009】本発明で用いるグリセリンもしくはポリグ
リセリン高級脂肪酸エステルには、界面活性剤として用
いられている従来公知のものが包含される。この場合の
ポリグリセリンにおいて、そのグリセリンの平均縮合度
は、1.5〜10、好ましくは2〜6である。本発明で
用いるグリセリンもしくはポリグリセリン高級脂肪酸エ
ステルは、グリセリン又はポリグリセリンと高級脂肪酸
とのエステルであり、本発明の場合、グリセリンもしく
はポリグリセリンモノ高級脂肪酸エステルを主成分、即
ち、50〜100%、好ましくは80〜100%の割合
で含むものが好ましい。この場合もジエステルの混入は
50%までは許容される。前記グリセリンもしくはポリ
グリセリン高級脂肪酸エステルにおいて、その高級脂肪
酸成分としては、そのアシル基(R1CO)の炭素数が
8〜22、好ましくは12〜18であるものが用いられ
る。本発明で好ましく用いられるグリセリンもしくはポ
リグリセリン(以下、これらを(ポリ)グリセリンとし
て示す)高級脂肪酸エステルの具体例を示すと、(ポ
リ)グリセリンモノステアレート、(ポリ)グリセリン
モノパルミテート、(ポリ)グリセリンモノラウレー
ト、(ポリ)グリセリンモノオレエートなどが挙げられ
る。
【0010】前記防曇剤及び/又は帯電防止剤には、必
要に応じ、他の界面活性剤、例えば炭素数8〜18のア
ルカンスルホン酸塩や、アルキルアリールスルホン酸塩
等を適量併用することができる。
【0011】前記防曇剤及び/又は帯電防止剤は、樹脂
層(B)を構成するシートの成形時に樹脂中に練り込ま
れるが、このブリードアウトを迅速かつ定量的ならしめ
るために、この樹脂層(B)の表面にコロナ処理を行う
ことが望ましい。この際のコロナ処理の程度は防曇剤及
び帯電防止剤を含まない樹脂層(B)に対しJISK
6768による漏れ指数で46ダイン乃至54を与える
ことが出来る強度である。46ダイン未満の強度では効
果が少なく、防曇効果にムラが生じたり効果自体が不足
する。54ダインを超える強度であるとシートが白化し
てくる傾向がある。
【0012】本発明で用いる防曇性被膜形成材料は、シ
ョ糖ラウリン酸エステルと水溶性ポリマーからなるが、
この場合のショ糖ラウリン酸エステルとしては、そのH
LBが14〜16の範囲にあるものが用いられる。その
HLBの調節は、ショ糖に結合するラウリン酸の結合量
により行うことが出来る。一方、本発明で用いる水溶性
ポリマーとしては、従来公知の各種のものが用いられる
が、特に、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアミノ酸、分子量3000〜20000のポリ
エチレングリコール等の使用が好ましく、特にポリビニ
ルアルコールが透明性の安定性のために好ましい。水溶
性ポリマーには天然物を変性したカルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース等があるが、時折
未変性品の分離が十分でないためか水溶液にした場合、
溶解しない繊維状の物質が残り、塗布後その部分の防曇
性が著しく劣る場合があり、このような水溶性ポリマー
を用いる場合には、水溶液の完全な溶解状態の確保に十
分な注意が必要となる。ポリビニルピロリドンとして
は、平均(数平均)重合度50〜600のものが使用さ
れる。その平均重合度が50未満であると被膜強度が十
分でなく成形後に防曇不良を起こす。一方、その平均重
合度が600超であると塗布溶液の粘度が高くなり塗布
時の取り扱いが困難になる。ポリビニルアルコールとし
ては、ケン化度80%以上、好ましくは85%以上、平
均重合度100〜1000のものが使用される。ケン化
度が80未満であると防曇被膜の透明性が低下する。重
合度100未満であると被膜強度が十分でなく成形後に
防曇不良を起こす。一方、重合度が1000を超えると
塗布溶液の粘度が高くなり塗布時の取り扱いが困難にな
る。
【0013】前記ショ糖ラウリン酸エステルと水溶性ポ
リマーの混合割合は、固形分としてショ糖ラウリン酸エ
ステル50〜80wt%、好ましくは60〜70wt
%、水溶性ポリマー50〜20wt%、好ましくは40
〜30wt%である。ショ糖ラウリン酸エステルの割合
が50wt%未満であると防曇性が低下するばかりか、
防曇性被膜が割れやすくなる。一方、ショ糖ラウリン酸
エステルの割合が80wt%を超えると被膜強度が低下
するため、シートをロール状の様に巻いた場合、防曇性
被膜が塗布面から剥離しシート裏面に転写しやすくなり
防曇性が低下する。
【0014】本発明で用いる基材樹脂層(A)は、ポリ
オレフィン系樹脂からなるが、この樹脂としては、低密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ホモポリプロピ
レン、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピ
レン−エチレンランダム共重合体、ポリブチレン、ポリ
メチルペンテンの何れでも間題ないが、高度な透明性を
求めるならば上記の内、ホモポリプロピレン、ランダム
ポリプロピレンが好ましく、ソルビトール系の透明核剤
などが含まれていても良い。また、上記ポリプロピレン
に耐衝撃性等の改質を目的に、低密度ポリエチレンやエ
チレン系エラストマーを20wt%まで添加できる。ま
た、上記ポリプロピレン及びプロピレン共重合体等のポ
リプロピレン系樹脂のMFR(メルトフロレート)は、
0.5〜5.0g/10分、好ましくは1.0〜3.0
g/10分の範囲にあるものが2次成形性の点で好まし
い。
【0015】本発明で用いる樹脂層Bは、ポリオレフィ
ン系樹脂からなるが、この樹脂としては、前記基材樹脂
層(A)と同様のものであるが、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリブチレン、ポリメチルペンテン等の無延
伸、或いは一軸又は二軸延伸フィルムを基材樹脂層
(A)の上にラミネートして積層シートを形成しても良
い。特にポリプロピレン無延伸フィルムが好適に用いら
れる。
【0016】本発明の防曇性シートを製造するには、基
材樹脂層(A)の少なくとも一方の面に防曇剤及び/又
は帯電防止剤を含有する樹脂層(B)を形成させる。こ
の場合の積層化方法としては、共押出法の他、両者を重
ねて熱圧着する方法(ラミネート含む)、両者を接着剤
を介して接着する方法等がある。共押出法の場合、装置
の都合上、基材樹脂層(A)の両方の面に樹脂層(B)
が形成されても、本発明の効果には何ら支障は無い。即
ち、少なくとも防曇性塗布液を塗布する面に樹脂層
(B)が形成されていれば良い。本発明では、前記積層
シートの樹脂層(B)の表面にコロナ処理を施した後、
防曇性被膜を形成する。この場合の防曇性被膜の形成
は、そのコロナ処理を施した樹脂層表面に、HLB14
〜16のショ糖ラウリン酸エステルと被膜形成性の水溶
性ポリマーを含む塗布液を塗布し、乾燥することによっ
て行うことができる。この場合の塗布液において、その
媒体は、通常水であるが、塗布液粘度の調整、泡の消
滅、塗布面への馴染み性向上、乾燥工程での負担軽減等
の目的で少量のアルコール類や、少量のケトン類、少量
のエステル類等を併用し水性混合溶液とすることができ
る。塗布液の固形分濃度は塗布方法により異なるが、特
に制約されない。スムージングロール装置を用いる場合
やキスロールエーナイフ方式の場合には、固形分濃度2
〜10wt%、リバースロール、グラビアロール等の場
合は10〜30wt%程度がよい。最終的に樹脂層
(B)上に30〜100mg/m2の固形分が塗布でき
るように調整する。塗布量が30mg/m2未満である
と2次成形後に防曇性が低下し、100mg/m2を超
えると塗布膜が乾燥しにくくなり、特に水溶性ポリマー
がポリビニルピロリドンの場合には、2次成形後に成形
品が白化する傾向がある。樹脂層(B)にこれら塗布液
を塗布する方法としては、通常用いられるローターダン
プニング法、キスロールエアーナイフ法、リバースロー
ル法、グラビアロール法等の方法で塗布すれば良く、乾
燥についても通常用いられる赤外線ヒーター、電熱炉、
その他風力乾燥等十分に乾燥できるものであれば如何な
る方法でも良い。
【0017】本発明で用いる防曇性被膜は、前記のよう
にショ糖ラウリン酸エステルと水溶性ポリマーからなる
ことが必要である。従来のごとく上記2成分の何れか一
方のみを樹脂層(B)に塗布した場合、ショ糖ラウリン
酸エステルのみでは或る程度の硬度な防曇性は得られる
ものの、この効果が長続きしなかったり、低温では防曇
効果が無かったり、更にはシリコーン層と接触したとき
にその影響を敏感に受け防曇性が低下したりする。一
方、PVAの様な水溶性高分子のみでは、極めて弱い防
曇効果しか得られない。これに対し本発明の組み合わせ
に於いては、高度かつ安定な防曇効果が得られ、特にシ
ートの裏面にシリコーンが塗布された場合には、そのシ
リコーン面に若干の塗布ムラや若干の乾燥不足と云った
本来防曇効果の阻害要因となる現象が存在しても、高度
かつ安定な防曇効果が得られることが判った。
【0018】本発明の防曇性シートは、その裏面にシリ
コーン膜を形成してブロッキング性を改良するのが好ま
しい。この場合、シリコーンを単独で塗布するのが好ま
しく、この場合には、、少量でも十分な耐ブロッキング
性がある。シリコーンを単独で塗布する場合には、従来
はシート巻取り時にシリコーン未塗布部分に防曇性被膜
が転写してシートに模様が出来、成形品の外観不良や防
曇性の低下があった。しかし、本発明の防曇性被膜は被
膜強度の改善が成されているため、防曇性被膜が樹脂層
(B)から剥離せず良好な外観と防曇性を有すると共
に、十分な耐ブロッキング性を有している成形品が得ら
れる。シートの裏面に対するシリコーン被膜の形成は、
常法により、シリコーンエマルジョンを塗布し、乾燥す
ることによって行うことができる。この場合のシリコー
ンエマルジョンの例としてはジメチルシロキサンや、
(ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン)メチル
ポリシロキサン等の共重合型のシリコーンのエマルジョ
ンを挙げることができる。これらは水系エマルジョンを
形成するために、酸性、中性、塩基性等の界面活性剤が
少量用いられているが、本発明の場合は塩基性界面活性
剤の使用は余り好ましいものではない。
【0019】次に、本発明を図面を参照して説明する。
図1は本発明の防曇性シートの1つの実施例についての
説明断面図を示す。図1において、1は基材樹脂層
(A)を示し、2は防曇剤及び/又は帯電防止剤を含有
する樹脂層(B)を示し、3はショ糖ラウリン酸エステ
ルと水溶性ポリマーからなる防曇性被膜を示し、4はシ
リコーン被膜を示す。図1において、その基材樹脂層
(A)の厚さは、通常、0.15〜0.6mm、好まし
くは0.2〜0.5mmである。樹脂層(B)の厚さ
は、通常、10〜300μm、好ましくは20〜250
μmであり、被膜3の厚さは0.01〜0.2μm、好
ましくは0.02〜0.1μmであり、被膜4の厚さは
0.01〜0.15μm、好ましくは0.02〜0.1
μmである。
【0020】本発明の防曇性シートを用いて食品包装容
器を製造するには、前記シートを、その防曇性被膜面を
容器内面にして熱成形して、蓋体部及び/又は容器部を
有する容器とする。この場合の熱成形は、シートを容器
形状に成形するための各種の方法、例えば、真空成形方
法、圧空成形方法、圧縮成形方法等が挙げられる。本発
明によると、深絞り成形を行っても良好な防曇性を有す
る透明成形品を得ることができる。
【0021】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
【0022】実施例1 日本ポリケム製のプロピレン/エチレンランダム共童合
体(EG7FT、メルトインデックスMI=1.3)を
用いてポリプロピレンの2層共押し出しを行い、表層
(樹脂層(B))厚み約80μm、と裏層(基材樹脂層
(A))厚さ約320μmのプロピレン/エチレンラン
ダム共重合体からなる2層シートを得た。 (防曇処理)この表層(樹脂層(B))部分には押出時
にジエタノールラウリルアミド(日本油脂株式会社製ス
タフオームDL)0.3wt%を練り込んである。該表
層(樹脂層(B))に界面活性剤を練り込まない場合の
ポリプロピレンシートに対して濡れ指数50ダインを与
えることが出来る強度レベルのコロナ処理を実施し、更
に該コロナ処理を行った面に防曇剤としてショ糖ラウリ
ン酸エステル水溶液(三菱化学製LWA1570:HL
B:15、固形分40wt%)3wt%とポリビニルピニ
ルピロリドン0.75wt%(ISP社製PVPK30
1、重合度約430)を含有する水溶液(固形分重量比
62/38wt%)をローターダンプニング方式で2.
00cc/m2塗布した後、スムージングロールで均し
た後、乾燥炉で乾燥させた(固形分39mg/m2)。
また、防曇液塗布と同時に防曇液塗布面と反対面にエマ
ルジョン型のジメチルシリコーンオイル(信越シリコー
ン社製KM787を水で10倍に希釈したもの)を同様
に塗布し(塗布量30mg−固形分/m2)、乾燥して
防曇性透明ポリプロピレン系樹脂シートを製造した。 (2次成形)次いでこの上記シートを間接加熱真空圧空
成形機で、縦18cm、横15cm、高さ50mmのサ
イズの容器蓋体を作成した。 (防曇性評価)別途用意した容器本体中に70℃の温水
を100cc入れて上記の蓋体を施し、予め5℃に設定
しておいた陳列用ショーケースの中に保管して曇りや水
滴の発生を観察したところ、初期から曇りや大きな水滴
は発生せず、容器本体や蓋体の内面に水が凝集している
ことがわかりにくい極めて良好な防曇効果が得られ、そ
の状況を24時間以上維持することができた。 (ブロッキング性評価)また、上記蓋体を重ね合わせて
もブロッキングせず、蓋体外側の摩擦係数をASTMD
1894に準拠して測定したところ、その摩擦係数は
0.30であった。
【0023】比較例1 実施例1のコロナ処理を行わなかった以外は実施例1と
同様にした。 (防曇性評価)実施例1と同様な評価を行ったところ、
30分後には大きな曇り部分が確認された。 (ブロッキング性評価)耐ブロッキングは間題が無く良
好であった。その摩擦係数は0.30であった。
【0024】実施例2 日本ポリケム製のプロピレン/エチレンランダム共重合
体(EG7FT、MI=1.3)を用いてポリプロピレ
ンの2層共押し出しを行い、表層(樹脂層(B))厚み
約80μm、と裏層(基材樹脂層A)厚さ約320μm
のプロピレン/エチレンランダム共重合体からなる2層
シートを得た。 (防曇処理)この表層(樹脂層(B))部分には押出時
にジエタノールラウリルアミド(日本油脂株式会社製ス
タフオームDL)0.3wt%を練り込んである。該表
層に界面活性剤を練り込まない場合のポリプロピレンシ
ートに対して濡れ指数48ダインを与えることが出来る
強度レベルのコロナ処理を実施し、更に該コロナ処理を
行った面に防曇剤としてショ糖ラウリン酸エステル水溶
液(三菱化学製LWA1570:HLB=15、固形分
40wt%)3.6wt%とポリピニルアルコール0.
50wt%((株)クラレ ポバールPVA203:ケ
ン化度約88モル%、重合度300)を含有する水溶液
(固形分重量比75/25)をキスロール方式で2.5
6cc/m2塗布した後、スムージングロールで均した
後、乾燥炉で乾燥させた(固形分50mg/m2)。ま
た、乾燥炉直前に防曇液塗布面と反対面にエマルジョン
型のジメチルシリコーンオイル(信越シリコーン社製K
M787を水で10倍に希釈したもの)を塗布し(塗布
量30mg−固形分/m2)、乾燥して防曇性積層ポリ
プロピレン系シートを製造した。 (2次成形)実施例1と同様に成形を行った。 (防曇性評価)実施例1と同様な評価を行ったところ、
初期から曇りや大きな水滴は発生せず、容器本体や蓋体
の内面に水が凝集していることがわかりにくい極めて良
好な防曇効果が得られ、その状況を24時間以上維持す
ることができた。 (ブロッキング評価)また、上記蓋体を重ね合わせても
ブロッキングせず、その摩擦係数は0.35であった。
【0025】比較例2 実施例2の塗布液中のLWA1570の濃度を1.5w
t%、PVA濃度を1.4wt%にした(固形分重量比
29/71)以外は案施例2と同様実験にした。塗布量
は塗布液2.50cc/m2、固形分49mg/m2とし
た。 (防曇性評価)実施例1と同様な評価を行ったところ、
成形時に多く延ばされた部分は初期から曇り部分があ
り、比較的伸ばされない部分は初期はうっすらと曇り、
良好な防曇効果が得られなかった。 (ブロッキング性評価)耐ブロッキングは問題が無く良
好であった。その摩擦係数は0.22であった。
【0026】比較例3 実施例1の防曇性塗布液中の成分をポリビニルアルコー
ルを使用せず、ショ糖ラウリン酸エステルのみを用い、
その濃度に4.9wt%に変更した以外は実施例2と同
様にした。 (2次成形)実施例1と同様に成形を行った。 (防曇性評価)実施例1と同様な評価を行ったところ、
べと付きが原因と思われるシート巻き取り時の模様が成
形時にやや目立たなくなったが、評価初期に上記模様が
目立ち、良好な防曇効果が得られなかった。 (ブロッキング性評価)耐ブロッキングは問題が無く良
好であったが、ややべた付く感じがした。その摩擦係数
は0.37であった。
【0027】実施例3 実施例2の日本ポリケム製のプロピレン/エチレンラン
ダム共重合体を日本ポリケム製のLLDPE(UF23
0、MI=1.1)に変更した以外は実施例2と同様に
した。 (2次成形)実施例1と同様に成形を行った。 (防曇性評価)実施例1と同様な評価を行ったところ、
初期から曇りや大きな水滴は発生せず、容器本体や蓋体
の内面に水が凝集していることがわかりにくい極めて良
好な防曇効果が得られ、その状況を24時間以上維持す
ることができた。 (ブロッキング評価)また、上記蓋体を重ね合わせても
ブロッキングせず、その摩擦係数は0.35であった。
【0028】実施例4 実施例2の日本ポリケム製のプロピレン/エチレンラン
ダム共重合体を日本ポリケム製のホモPP(FY4、M
I=5.0)に変更し、シート成形時にα晶によるシー
トの白濁を抑えるために通常より冷却ロールで急冷した
以外は実施例2と同様に実験した。 (2次成形)実施例1と同様に成型を行った。 (防曇性評価)実施例1と同様な評価を行ったところ、
初期から曇りや大きな水滴は発生せず、容器本体や蓋体
の内面に水が凝集していることがわかりにくい極めて良
好な防曇効果が得られ、その状況を24時間以上維持す
ることができた。 (ブロッキング評価)また、上記蓋体を重ね合わせても
ブロッキングせず、その摩擦係数は0.28であった。
【0029】
【発明の効果】本発明の防曇処理を行った透明ポリオレ
フィン系樹脂シート材料を用いて製造した食品包装用容
器は、雰囲気温度が5℃付近の陳列ケースで保管しても
極めて良好な防曇性を発揮し、シリコーン処理面と防曇
剤処理面が対面して接触する状態を経ても防曇剤の効果
が低減して防曇効果不足部分を生じることが無く、十分
な耐ブロッキン性を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防曇性シートの1つの実施例について
の説明断面図を示す。
【符号の説明】
1 基材樹脂層(A) 2 防曇剤及び/又は帯電防止剤含有樹脂層(B) 3 ショ糖ラウリン酸エステルと水溶性ポリマーからな
る防曇性被膜 4 シリコーン被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 政利 埼玉県鴻巣市宮地3丁目5番1号 中央化 学株式会社内 Fターム(参考) 4F006 AA12 AA56 AB12 AB20 AB39 AB55 BA09 BA10 CA00 EA03 4F073 AA01 AA05 AA32 BA06 BA07 BA08 BA09 BA10 BB01 BB09 BB11 CA21 EA01 EA62 EA63 EA65 EA74 4F100 AJ03C AK01C AK02C AK03A AK03B AK07A AK07B AK21C AK52D AK64 BA04 BA07 BA10C BA10D CA10B CA22B DA01 DA03 EH20 EJ55B GB16 JB09C JL07 JM02B JM02C JM02D

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防曇性ポリオレフィン系シートにおい
    て、(i)該ポリオレフィン系シートは基材ポリオレフ
    ィン系樹脂層(A)と、その少なくとも一方の表面に形
    成した防曇剤及び/又は帯電防止剤を含有する該基材樹
    脂層(A)よりも薄厚のポリオレフィン系樹脂層(B)
    とからなる積層シートであること、(ii)該ポリオレフ
    ィン系樹脂層(B)の表面にはコロナ処理が施されてい
    ること、(iii)該ポリオレフィン系樹脂層(B)のコ
    ロナ処理の施された表面には、HLB14〜16のショ
    糖ラウリン酸エステル50〜80重量%と水溶性ポリマ
    ー50〜20重量%とからなる防曇性被膜が形成されて
    いること、を特徴とする防曇性ポリオレフィン系シー
    ト。
  2. 【請求項2】 該シートの該防曇性被膜を有しない方の
    表面にシリコーン被膜を形成し、ブロッキング性を改良
    した請求項1の防曇性ポリオレフィン系シート。
  3. 【請求項3】 該水溶性ポリマーが、ポリビニルピロリ
    ドン又はポリビニルアルコールである請求項1又は2の
    防曇性ポリオレフィン系シート。
  4. 【請求項4】 該ポリオレフィン系樹脂層(B)に含ま
    れる防曇剤及び/又は帯電防止剤が、高級脂肪酸三級ア
    ミド、ソルビタン高級脂肪酸エステル、グリセリン高級
    脂肪酸エステル及びポリグリセリン高級脂肪酸エステル
    の中から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3の
    いずれかの防曇性ポリオレフィン系シート。
  5. 【請求項5】 該基材ポリオレフィン系樹脂層(A)及
    び該ポリオレフィン系樹脂層(B)がいずれもポリプロ
    ピレン系樹脂からなる請求項1〜4のいずれかの防曇性
    ポリオレフィン系シート。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかの防曇性ポリオ
    レフィン系シートを、該防曇性被膜が容器内面を形成す
    るように熱成形してなる防曇性蓋体部及び/又は容器部
    を有することを特徴とする防曇性食品包装容器。
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