JP2000280424A - 農業用多層フィルム - Google Patents
農業用多層フィルムInfo
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Abstract
霧性の発現が良好であり、防曇性および防霧性の持続性
に優れた農業用多層フィルムを提供する。 【解決手段】少なくとも内層A、中間層Bおよび外層C
で構成された農業用多層フィルムであって、内層Aが、
酢酸ビニル含有量2〜10重量%であるエチレン−酢酸
ビニル共重合体を主成分とした組成物から構成され、中
間層Bが、シングルサイト触媒を用いて重合された密度
(db)0.87〜0.92g/cm3のエチレン−α−オレ
フィン共重合体(b)を主成分とし、防曇剤1〜10重
量%が添加された組成物から構成され、外層Cが、シン
グルサイト触媒を用いて重合された密度(dc)0.8
9〜0.95g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合
体(c)を主成分とした組成物から構成され、かつ、d
b<dcである農業用多層フィルム。
Description
被覆する農業用多層フィルムに関する。更に詳しくは、
強靱性を有しながらも、ハウスやトンネルに展張した際
に優れた防曇性を維持することができる農業用多層フィ
ルムに関する。
被覆資材として様々のプラスチックフィルムが使用され
ている。それらの代表的なものとして、ポリ塩化ビニル
フィルム(以下農ビと称す。)、ポリエチレンフィルム
(以下農ポリと称す。)、エチレン酢酸ビニル共重合体
フィルム(以下農酢ビと称す。)等を挙げることができ
る。なかでも農ビは、保温性、透明性、強靭性、防曇
性、ハウス密着性および経済性等に優れているところか
ら、最も多く使用されている。
る添加剤が除々にフィルム表面に滲出し、これによりフ
ィルム表面にベタツキが発生し、作業性および防塵性を
悪化させるという欠点を有している。また、農ビを焼却
廃棄する時に、有害ガスが発生するという問題が取り上
げられており、有害ガスの発生しない農ビ代替品が望ま
れている。
および廃棄処理のしやすさという点においては農ビより
優れているが、保温性、強靱性、防曇性等が農ビより劣
ることから改良が望まれてきた。
るために特開昭60−104141に特定の無機質フィ
ラーを添加する技術が開示されている。また、防曇性や
強靱性を改良するために特開昭58−90960号公報
には、多層フィルムにおいて、外層(ハウスやトンネル
の外側大気に接する層)に線状低密度ポリエチレン、中
間層にエチレン−酢酸ビニル共重合体やオレフィン−ビ
ニルアルコール共重合体、内層(ハウスやトンネルの内
側大気に接する層)に線状低密度ポリエチレンやエチレ
ン酢酸ビニル共重合体を用いた農業用積層フィルムが提
案されている。
用フィルムでは保温性は改良されるものの、農ビと比較
して強靱性が不十分であった。近年、従来のマルチサイ
ト触媒に変えてシングルサイト触媒を用いる重合による
エチレン−α−オレフィン共重合体である線状低密度ポ
リエチレンの開発が進み、特開平09−052332号
公報や特開平08−276542号公報にシングルサイ
ト触媒を用いる重合によるエチレン−α−オレフィン共
重合体を使用した農業用多層フィルムが提案されてい
る。
強靱性は向上するものの内外層にシングルサイト触媒を
用いる重合によるエチレン−α−オレフィン共重合体を
使用するために、防曇性や防霧性の発現が十分ではな
く、また、防曇剤や防霧剤の添加量が多いにもかかわら
ず防曇性や防霧性の持続性が不十分であった。
た強靱性を有しながらも、防曇性および防霧性の発現が
良好であり、防曇性および防霧性の持続性に優れた農業
用多層フィルムを提供することにある。
善するべく鋭意検討した結果、各層が特定の組成を有
し、かつ、少なくとも内層A、中間層Bおよび外層Cで
構成された農業用多層フィルムが上記課題を改良できる
ことを見出し、この知見に基づき本発明を完成するに至
った。
る。 (1)少なくとも内層A、中間層Bおよび外層Cで構成
された農業用多層フィルムであって、内層Aが、酢酸ビ
ニル含有量2〜10重量%であるエチレン−酢酸ビニル
共重合体を主成分とした組成物から構成され、中間層B
が、シングルサイト触媒を用いて重合された密度
(db)0.87〜0.92g/cm3のエチレン−α−オレ
フィン共重合体(b)を主成分とし、防曇剤1〜10重
量%が添加された組成物から構成され、外層Cが、シン
グルサイト触媒を用いて重合された密度(dc)0.8
9〜0.95g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合
体(c)を主成分とした組成物から構成され、かつ、d
b<dcである農業用多層フィルム。 (2)内層A、中間層Bおよび外層Cを構成する組成物
に対し、BET比表面積が5〜50m2/gの無機質フ
ィラーが、それぞれ0.05〜5重量%、1〜10重量
%および1〜10重量%添加され、無機質フィラーの外
層Cを構成する組成物への添加量が内層Aを構成する組
成物への添加量よりも多い前記(1)項記載の農業用多
層フィルム。 (3)中間層Bを構成する組成物に用いられる防曇剤
が、下記式1で示される化合物およびそれらの有機酸と
の中和塩の群から選ばれた1種もしくは2種以上である
前記(1)または(2)項記載の農業用多層フィルム。
f/cm2以上であって、引張弾性率が1000〜2000
kgf/cm2である前記(1)〜(3)項のいずれか1項記
載の農業用多層フィルム。
フィルムについて詳細に説明する。本発明の農業用多層
フィルムは、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−α−オレフィン共重合体(b)および(c)と、防曇
剤および無機質フィラーの何れか1種または2種以上を
成分とする組成物から構成される3層以上の多層フィル
ムである。なお、本発明に関わる各層を構成する組成物
の「主成分」とは、組成物に50重量%以上含まれた成
分を指す。
の農業用多層フィルムにおいて内層Aを構成する組成物
に用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体は、エチレ
ンと酢酸ビニルを公知の高圧ラジカル重合プロセスによ
り反応させて製造され、JIS K 7210により測
定されるそのメルトフローレート(以下MFRと称す
る)は0.1〜10g/10分、好ましくは0.5〜5g/10
分のものが使用される。MFRが0.5g/10分未満であ
るとフィルムの成形性、特に押出加工性、高速延伸性が
悪くなるおそれがあり、MFRが5g/10分を越えるとフ
ィルムの成形性、特にインフレーション成形におけるバ
ブルの安定性が欠ける場合がある。
ビニル含有量は2〜10重量%であり、2重量%未満で
は、得られる農業用多層フィルムの所期の防曇性、特に
低温時の防曇効果が得られず、防曇持続性も低下するこ
ととなる。また、10重量%を越える場合には、前記の
フィルム同志が密着したり、屋外に放置した際に太陽光
線により蓄熱し、フィルム同志が融着したりするおそれ
がある。
発明の農業用多層フィルムにおいて中間層Bおよび外層C
を構成する組成物の主成分として用いられるエチレン−
α−オレフィン共重合体(b)および(c)は、エチレ
ンと炭素原子数が3〜20のα−オレフィンとのランダ
ム共重合体であり、メタロセン触媒のようなシングルサ
イト触媒を用いて共重合される。
しては、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセ
ン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-
ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタ
デセン、1-エイコセンなどが挙げられ、ランダム共重合
体中の前記α−オレフィンの含有割合は1〜45重量
%、好ましくは2〜35重量%である。
ルコニウム、ハフニウム、バナジウムなどの周期律表第
IV又はV族遷移金属のメタロセン化合物と、有機アルミ
ニウム化合物及び/又はイオン性化合物の組合せが用い
られる。
個のシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニ
ル基、ヒドロカルビル珪素などによって架橋されたも
の、さらにシクロペンタジエニル基が酸素、窒素、燐原
子に架橋されたものを配位子とする公知のメタロセン化
合物をいずれも使用できる。
は、ジメチルシリル(2、4-ジメチルシクロペンタジエニ
ル)(3'、5'-ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ジメチルシリル(2、4-ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(3'、5'-ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロライドなどのケイ素架橋型メタロ
セン化合物、エチレンビスインデニルジルコニウムジク
ロライド、エチレンビスインデニルハフニウムジクロラ
イド、エチレンビス(メチルインデニル)ジルコニウムジ
クロライド、エチレンビス(メチルインデニル)ハフニウ
ムジクロライドなどのインデニル系架橋型メタロセン化
合物を挙げることができる。
有機アルミニウム化合物としては、一般式−(Al
(R)O)n−で示される直鎖状、あるいは環状重合体
(Rは炭素数1〜10の炭化水素基であり、一部ハロゲ
ン原子及び/又はRO基で置換されたものも含む。nは重合
度であり、5以上、好ましくは10以上である)であ
り、具体例としてRがそれぞれメチル、エチル、イソブ
チル基である、メチルアルモキサン、エチルアルモキサ
ン、イソブチルエチルアルモキサンなどが挙げられる。
としては、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルハロ
ゲノアルミニウム、セスキアルキルハロゲノアルミニウ
ム、アルケニルアルミニウム、ジアルキルハイドロアル
ミニウム、セスキアルキルハイドロアルミニウムなどが
挙げられる。
チオン成分であり、カルボニウムイオン、トロピリウム
カチオン、アンモニウムカチオン、オキソニウムカチオ
ン、スルホニウムカチオン、ホスホニウムカチオン等が
挙げられる。また、Yはイオン性化合物のアニオン成分
であり、メタロセン化合物と反応して安定なアニオンと
なる成分であって、有機硼素化合物アニオン、有機アル
ミニウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物アニオ
ン、有機燐化合物アニオン、有機砒素化合物アニオン、
有機アンチモン化合物アニオン等が挙げられる。
ンとα−オレフィンの共重合方法としては公知の重合方
法が用いられ、気相重合法、スラリー重合法、溶液重合
法などが挙げられる。
レン−α−オレフィン共重合体は、従来のチーグラーナ
ッタ触媒のようなマルチサイト触媒を用いて共重合した
場合と比較して、分子量分布が狭く、α−オレフィンの
高含有量のものも均一に共重合され、ラメラ間のタイ分
子が多い等の特徴があることから、低分子量成分が少な
く耐ブロッキング性に優れ、透明性、耐衝撃性、強靱性
に優れた特性を有する。また、前記エチレン−α−オレ
フィン共重合体の密度は、通常、0.870〜0.96
0g/cm3の範囲にある。
間層Bを構成する組成物に用いられるエチレン−α−オ
レフィン共重合体(b)の密度(db)は0.87〜
0.92g/cm3、好ましくは、0.87〜0.90g/cm3
である。密度(db)が0.92g/cm3を越える場合は、
前記フィルムの引張弾性率が高く柔軟性に欠けることか
ら、フィルムが取り扱い難く、ハウスやトンネルへフィ
ルムを展張する際の作業性や回収時の作業性が悪くな
る。更に、ハウスやトンネルへの密着性が悪いことから
気密性が保たれず、本来必要とされる保温性が低下する
こととなる。また、前記密度(db)が0.87g/cm3未
満の場合には、製膜加工性が劣ることから好ましくな
い。
層Cを構成する組成物に用いられるエチレン−α−オレ
フィン共重合体(c)の密度(dc)は0.89〜0.
95g/cm3、好ましくは0.90〜0.92g/cm3の範囲
のものが好適に用いられる。密度(dc)が0.89g/c
m3未満では、エチレン−α−オレフィン共重合体(c)
の融点が低下し、これを用いた組成物から得られるフィ
ルム同志が密着しやすく前記展張時の作業性が劣った
り、屋外に放置した際に太陽光線を受けて融着するなど
の問題が発生する。また、密度(dc)が0.95g/cm3
を越えると、前記フィルムの柔軟性が劣ることから作業
性不良や保温性不良が問題となる。
中間層Bと外層Cを構成する組成物の両方にシングルサ
イト触媒を用いて重合されたエチレン−α−オレフィン
共重合体用いることが必要であり、中間層Bと外層Cの
何れか一層だけしか使用しなかった場合には、所期の強
靱性が得られないこととなる。
dc>dbである必要がある。dc≦dbの場合は、防曇剤
が外層側に急激に移行することから防曇性の持続性が不
十分となる。
合体(a)および(b)の数平均分子量は1×104〜
100×104の範囲にあり、重量平均分子量と数平均
分子量の比であるQ値は1.5〜3.5の範囲にある。
また、190℃、2.16kgfの荷重条件におけるM
FRは0.2〜20g/10分の範囲にあり、示差走査
熱量測定法(DSC)による融解ピークは2つ以上であ
っても構わないが、透明性及び強靱性を向上させるため
には1つであることが望ましい。
おいて、中間層Bを構成する組成物には、防曇剤が1〜
10重量%添加される。1重量%未満では防曇性の持続
効果が十分ではなく、10重量%を越える場合には、フ
ィルム表面への吹き出しが多くなりフィルムが不透明と
なったり、製膜加工時に発泡するなどの問題が生じる。
なお、前記防曇剤は中間層Bだけでなく必要に応じ内層
Aまたは内層Aと外層Cを構成する各組成物へ添加して
も構わない。
性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、
両性界面活性剤等から、防曇剤のエステル化度、アルキ
ル基の鎖長、アルキレンオキサイドの付加モル数、また
はそれらの純度を変化させることによって得られるもの
が挙げられる。それらの例としてソルビタンモノラウレ
ート、ジグリセリンセスキラウレート、グリセリンモノ
オレート等の多価アルコールの部分カルボン酸エステル
類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノオレート等の多価アル
コールの部分カルボン酸エステルのポリオキシエチレン
誘導体、アミン類および脂肪酸アミド類が挙げられる。
その中でも下記式1で表される化合物とそれらの有機酸
との中和塩が好適に用いられ、特に、本発明の農業用多
層フィルムにおいて、シングルサイト触媒により重合さ
れたエチレン−α−オレフィン共重合体を外層Cおよび
中間層Bに使用した場合でも優れた防曇性の発現と持続
性を示すことが明らかとなった。
オキシエチレン(8モル)ステアリルアミン、ポリオキ
シエチレン(2モル)ラウリルアミン、ポリオキシエチ
レン(2モル)牛脂アミン等のアミン化合物、ポリオキ
シエチレンラウリルアミド、ポリオキシエチレンステア
リルアミド等のアミド化合物、およびこれらアミン化合
物およびアミド化合物とラウリン酸、ステアリン酸、ベ
ヘニン酸、オレイン酸等の脂肪酸との脂肪酸エステルが
挙げられる。また、有機酸としてはカルボン酸、スルホ
ン酸、フェノールカルボン酸等があり、中でもカルボン
酸が該化合物との反応性および安定性の点で好ましい。
具体的には、ラウリル酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、
オレイン酸および安息香酸等を挙げることができる。こ
れらの防曇剤は、単独もしくは2種以上を組み合わせて
用いられる。
ィルムにおいては、内層A,中間層Bおよび外層Cを構成
する組成物に無機質フィラーを添加することが好まし
い。一般に農業用フィルム分野においては、無機質フィ
ラーは、保温性能を付与する目的とフィルム同志の密着
性を改良する目的で使用されるが、防曇性の発現および
防曇持続性をコントロールすることができる。本発明の
農業用多層フィルムにおいて外層Cを構成する組成物へ
の無機質フィラーの添加量は、内層Aを構成する組成物
への無機質フィラーの添加量よりも多いことが望まし
く、これにより防曇剤や防霧剤が外層Cの表面に析出し
難くなり、防曇性や防霧性の持続性が伸びることとな
る。
ィラーの添加量は0.05〜5重量%が好ましく、添加
量が0.05重量%未満では、防曇剤や防霧剤が速やか
に内層Aの表面に移行するため防曇性や防霧性の持続性
が十分でなく、5重量%を越えると防曇剤や防霧剤の移
行が不十分で防曇性や防霧性の持続性の発現が十分でな
くなる。中間層Bおよび外層Cを構成する組成物に対する
無機質フィラーの添加量は1〜10重量%が好ましく、
添加量が1重量%未満では、防曇剤や防霧剤を保持しに
くいため防曇性や防霧性の持続性が不十分であり、10
重量%を越えると機械物性の低下や透明性の低下を招く
おそれがある。
8830に準じて測定されるBET比表面積が5〜5
0m2/g、好ましくは5〜20m2/gのものが好適に
用いられる。BET比表面積が50m2/gを越える場
合は、防曇剤や防霧剤を吸着してしまい所期の防曇性能
や防霧性能が得られないこととなる。また、5m2/g
未満の場合にはフィラーへの吸着が低下することからフ
ィルム表面への防曇剤や防霧剤の移行が速やかに進み、
フィルムがべたついたり、防曇性や防霧性の持続性が不
十分となる。
酸化珪素、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸
カルシウム等の珪酸化合物、アルミノ珪酸カルシウム、
アルミノ珪酸ナトリウム、アルミノ珪酸カリウム等のア
ルミノ珪酸化合物、アルミナ、アルミン酸ナトリウム、
アルミン酸カリウム、アルミン酸カルシウム等のアルミ
ン酸化合物、炭酸カルシウム、下記式2や式3で示され
るリチウム・アルミニウム複合水酸化物塩や下記式4で
示されるハイドロタルサイト類等が挙げられ、これら
は、単独もしくは2種以上を組み合わせて用いられる。
ムにおいて、内層A、中間層Bおよび外層Cを構成する
組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で各種の物
質を添加しても構わない。製膜加工性を向上させるため
に各層を構成する組成物中へ高圧法低密度ポリエチレン
等の公知の熱可塑性樹脂を添加することが出来る。ま
た、柔軟性を向上させるためにシングルサイト触媒や公
知のマルチサイト触媒で重合されたエチレン−ジエン弾
性共重合体、エチレンープロピレン弾性共重合体、スチ
レン−ブタジエン系弾性共重合体等の弾性共重合体を添
加しても構わない。更に、通常農業用フィルムに用いら
れている公知のヒンダードアミン系耐候剤、紫外線吸収
剤、防霧剤(フッ素系界面活性剤)、帯電防止剤、滑
剤、酸化防止剤、熱安定剤、抗菌剤、色素・着色剤など
を配合することができる。
引張強さが300kgf/cm2以上であることが望ましい。
引張強さが300kgf/cm2未満では、前記フィルムが強
風により破れたり、また、ハウスやトンネルへの展張時
に強い力で引っ張った時に破れが生じるおそれがある。
300kgf/cm2以上の引張強さを有する農業用多層フィ
ルムを得るためには、農業用多層フィルムの外層Cおよ
び中間層Bを構成する組成物の主成分として、シングル
サイト触媒で重合されたエチレン−α−オレフィン共重
合体を用いることが好ましい。
引張弾性率が1000〜2000kgf/cm2であることが
望ましい。引張弾性率が1000kgf/cm2未満では、前
記フィルムが強風などにより伸びやすく、ハウスやトン
ネルへの密着性が低下するおそれがある。引張弾性率が
2000kgf/cm2を越えると、フィルムが硬すぎてハウ
スやトンネルへの密着性が悪く気密性・保温性が低下す
る。一般に、農業用フィルムをハウスやトンネルへ展張
したり回収する時の作業性を向上させ、ハウスやトンネ
ルへの密着性を高め気密性・保温性を向上させるために
は、農業用フィルムに柔軟性を付与することが必要であ
る。フィルムの柔軟性は、ASTM D 882に準じ
て測定した引張弾性率を指標とすることが可能であり、
本発明の農業用多層フィルムは、特定の密度のエチレン
−α−オレフィン共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重
合体を用いることにより引張弾性率を1000〜200
0kgf/cm2とすることが可能となり、十分な柔軟性が得
られる。
用する場所や耐用年数等により異なるが、一般的に0.
05〜0.3mm程度のものが好適に用いられる。内層の
厚みTa、中間層の厚みTbおよび外層の厚みTcは特に
限定されるものではないが、Ta:Tb:Tcは、1〜
5:1〜5:1〜5の範囲が好ましい。
ーション法もしくはTダイ法等の公知の技術により製造
することができ、製造後に防曇性の発現効果を向上させ
る目的でコロナ放電処理を施しても構わない。また、中
間層Bの他に、保温性を付与した中間層D、防曇性を向
上させるための中間層E、再生原料を入れた中間層Fな
どを積層した4層以上の多層フィルムであっても構わな
い。更に、防塵塗布剤や防曇塗布剤等を塗布・乾燥し、
表面に塗布膜を形成させても構わない。本発明の農業用
多層フィルムは、透明でも、梨地でも、半梨地であって
もいずれでも良く、農業用ハウス(温室)、トンネル等
の被覆用以外のマルチング用、袋掛け用等の用途に使用
しても良い。
明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定さ
れるものではない。なお、実施例および比較例における
農業用多層フィルムの評価は、下記のように実施した。
D 882に準拠しフィルムサンプルの縦方向と横方向
の引張弾性率を測定し、両者の平均値を示した。 2)引張強さ;JIS K 7113に準拠し縦方向と
横方向の引張破断強さを測定し、両者の平均値を示し
た。 3)低温防曇性;傾斜10度、直径7.6cmの天窓を有
するウォーターバスを使用し、前記ウォーターバスの天
窓にフィルムサンプルを固定し、環境温度23℃、水温
45℃の条件下で12日間放置後、環境温度5℃、水温
15℃の条件下で2日間放置し、サンプルのウォーター
バス側表面の防曇性を5段階基準にて目視判定し、低温
防曇性を評価した。5段階の数字が大きい程、低温防曇
性に優れる。 <低温防曇性 評価基準> 評価5:水滴の付着がなく均一な水膜を形成。 評価4:水滴の付着が15%未満である。 評価3:水滴の付着が40%未満である。 評価2:水滴の付着が65%未満である。 評価1:水滴の付着が65%以上である。 4)防曇持続性;傾斜10度、直径7.6cmの天窓を有
するウォーターバスを使用し、前記ウォーターバスの天
窓にフィルムサンプルを固定し、環境温度23℃、水温
45℃の条件下で昼夜放置し、防曇性が維持された期間
を目視評価した。日数が長い程、防曇持続性が良いこと
を示す。
なお、S-LLDPEはシングルサイト触媒により重合された
エチレン−α−オレフィン共重合体、M-LLDPEはマルチ
サイト触媒により重合されたエチレン−α−オレフィン
共重合体を示す。 ユメリット(商標) 1520F 宇部興産(株)製 ・シンク゛ルサイト触媒系エチレン-α-オレフィン共重合体樹脂(S-LLDPE) ・MFR;2.0g/10min.、密度;0.913g/cm3 ユメリット(商標) 0540F 宇部興産(株)製 ・シンク゛ルサイト触媒系エチレン-α-オレフィン共重合体樹脂(S-LLDPE) ・MFR;4.0g/10min.、密度;0.904g/cm3 NUC3270 日本ユニカー(株)製 ・エチレン酢酸ヒ゛ニル共重合体樹脂(酢酸ヒ゛ニル含有量7.5%)(EV
A) ・MFR;2.3g/10min.、密度;0.925g/cm3、引張弾性率;
1300kgf/cm2 ペトロセン(商標) 286 東ソー(株)製 ・エチレン-酢酸ヒ゛ニル共重合体樹脂(酢酸ヒ゛ニル含有量2.0wt%)
(EVA) ・MFR;1.5g/10min.、密度;0.926g/cm3、引張弾性率;
2300kgf/cm2 ウルトラセン(商標) 630 東ソー(株)製 ・エチレン酢酸ヒ゛ニル共重合体樹脂(酢酸ヒ゛ニル含有量15%)(EVA) ・MFR;1.5g/10min.、密度;0.936g/cm3、引張弾性率;
570kgf/cm2 ニポロン−L(商標) FR151A 東ソー(株)製 ・マルチサイト触媒系エチレン-α-オレフィン共重合体樹脂(M-LLDPE) ・MFR;0.9g/10min.、密度;0.924g/cm3、引張弾性率;
2800kgf/cm2 UBEポリエチレン R500 宇部興産(株)製 ・高圧法低密度ホ゜リエチレン(LDPE) ・MFR0.5g/10min.、密度0.922g/cm3
は、下記条件にて測定を実施した。 1)MFR;JIS K 7210に準じて190℃、
2.16kgfの条件で測定した。 2)密度;JIS K 7112に準じて測定した。
を用い、成形温度190℃、ブロー比2.5にて、厚み
0.1mmの多層フィルムを成形した。各多層フィルムの
配合例と評価結果を表1〜2に示す。
の内容以外として、外層Cを構成する組成物にはヒンダ
ードアミン系耐候剤0.5重量%、紫外線吸収剤0.0
5重量%、フェノール系安定剤0.1重量%、リン系安
定剤0.1重量%、アンチブロッキング剤0.05重量
%を、中間層Bを構成する組成物にはヒンダードアミン
系耐候剤0.5重量%、紫外線吸収剤0.05重量%、
フッ素系界面活性剤0.2重量%、フェノール系安定剤
0.1重量%、リン系安定剤0.1重量%を、また、内
層Aを構成する組成物にはヒンダードアミン系耐候剤
0.5重量%、紫外線吸収剤0.05重量%、フッ素系
界面活性剤0.2重量%、フェノール系安定剤0.1重
量%、リン系安定剤0.1重量%、アンチブロッキング
剤0.05%を添加した。
に優れ、また、引張強さや衝撃強さに優れるとともに、
ハウスやトンネルへ展張した際に内面側となる層にエチ
レン−酢酸ビニル共重合体を用い、更に特定の無機質フ
ィラーと特定の防曇剤を用いたことにより、低温時の防
曇性に優れ、しかも長期間持続することから、病害虫を
発生させるような水滴落下がなく、また、太陽光線の透
過量を低減させるような水滴の付着も少ない。また、更
に特定の無機質フィラーと特定の防曇剤を用いたことに
より、低温時の防曇性の発現および防曇持続性が更に向
上したことから、ハウスやトンネルなどの施設園芸用の
フィルムとして好適に用いることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】少なくとも内層A、中間層Bおよび外層C
で構成された農業用多層フィルムであって、内層Aが、
酢酸ビニル含有量2〜10重量%であるエチレン−酢酸
ビニル共重合体を主成分とした組成物から構成され、中
間層Bが、シングルサイト触媒を用いて重合された密度
(db)0.87〜0.92g/cm3のエチレン−α−オレ
フィン共重合体(b)を主成分とし、防曇剤1〜10重
量%が添加された組成物から構成され、外層Cが、シン
グルサイト触媒を用いて重合された密度(dc)0.8
9〜0.95g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合
体(c)を主成分とした組成物から構成され、かつ、d
b<dcである農業用多層フィルム。 - 【請求項2】内層A、中間層Bおよび外層Cを構成する
組成物に対し、BET比表面積が5〜50m2/gの無
機質フィラーが、それぞれ0.05〜5重量%、1〜1
0重量%および1〜10重量%添加され、無機質フィラ
ーの外層Cを構成する組成物への添加量が内層Aを構成
する組成物への添加量よりも多い請求項1記載の農業用
多層フィルム。 - 【請求項3】中間層Bを構成する組成物に用いられる防
曇剤が、下記式1で示される化合物およびそれらの有機
酸との中和塩の群から選ばれた1種もしくは2種以上で
ある請求項1または請求項2記載の農業用多層フィル
ム。 【化1】 - 【請求項4】多層フィルムの引張強さが300kgf/cm2
以上であって、引張弾性率が1000〜2000kgf/c
m2である請求項1〜3のいずれか1項記載の農業用多層
フィルム。
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|---|---|---|---|
| JP09591799A JP4225521B2 (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | 農業用多層フィルム |
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|---|---|---|---|
| JP09591799A JP4225521B2 (ja) | 1999-04-02 | 1999-04-02 | 農業用多層フィルム |
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|---|---|
| JP2000280424A true JP2000280424A (ja) | 2000-10-10 |
| JP4225521B2 JP4225521B2 (ja) | 2009-02-18 |
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| JP (1) | JP4225521B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002355937A (ja) * | 2001-05-31 | 2002-12-10 | C I Kasei Co Ltd | 農業用ポリオレフィン系樹脂フイルム |
| JP2010012649A (ja) * | 2008-07-02 | 2010-01-21 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 積層フィルムおよび農園芸用施設 |
| US10603877B2 (en) | 2015-09-18 | 2020-03-31 | Dow Global Technologies Llc | Multi-layer greenhouse film with superior anti-dripping performance |
-
1999
- 1999-04-02 JP JP09591799A patent/JP4225521B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
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