JP2000290165A - 皮膚老化抑制剤およびその用途 - Google Patents

皮膚老化抑制剤およびその用途

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JP2000290165A JP11100353A JP10035399A JP2000290165A JP 2000290165 A JP2000290165 A JP 2000290165A JP 11100353 A JP11100353 A JP 11100353A JP 10035399 A JP10035399 A JP 10035399A JP 2000290165 A JP2000290165 A JP 2000290165A
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紘明 三谷
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良 曽田
Koichi Oshima
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化粧料、医薬品、医薬部外品あるいは食品等
に配合して用いられる特定の植物の溶媒抽出物を有効成
分とする皮膚老化抑制剤ならびにその用途を提供する。 【解決手段】 学名:Pipturus argenteus(Forst.f.)
(インドネシア名:Trembesi)、学名:Phylla
nthus pulcher(Baill.)M.A. (インドネシア名:Nag
a buana)および学名:Piper betle L.(インド
ネシア名:Daunsirih)からなる群より選ばれ
る少なくとも一種以上の植物の溶媒抽出物を有効成分と
する皮膚老化抑制剤。なかんずく、学名:Pipturus arg
enteus(Forst.f.)(インドネシア名:Trembes
i)の葉、茎および樹皮、学名:Phyllanthus pulcher
(Baill.)M.A. (インドネシア名:Naga buan
a)の葉、学名:Piper betle L.(インドネシア名:D
aun sirih)の葉、全草、茎および果実からの
溶媒抽出物が好ましく用いられる。この皮膚老化抑制剤
は、その優れた皮膚老化抑制作用を利用して、化粧料、
医薬品、医薬部外品あるいは食品等に配合して用いられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚老化抑制剤に
関するものであり、より詳しくは、特定の植物の溶媒抽
出物を有効成分とする皮膚老化抑制剤、ならびにこれを
配合した化粧料、医薬品、医薬部外品あるいは食品に関
するものである。
【0002】
【従来の技術および問題点】皮膚老化は、主に加齢によ
る皮膚機能の低下および紫外線・食物等による外的環境
により進行する。外的環境においては特に太陽光由来の
紫外線、代謝等によって発生する活性酸素やフリーラジ
カルおよび生体内外から何等かの刺激において活性化さ
れるヒアルロニダーゼが皮膚老化を促進すると言われて
いる。
【0003】太陽光および生体内で生成する活性酸素や
フリーラジカルは、生体中の細胞、生体成分および組織
に損傷を与え、細胞、器官の機能低下が生じ、結果とし
て動脈硬化、脳心血管障害、糖尿病、白内障、シミ・ソ
バカス、皮膚皺・弛み、高血圧、老人性痴呆症および癌
等の様々な疾病を引き起こすことが明らかにされてい
る。また食品においては、脂質の過酸化物や重合物の形
成、蛋白質の変性、酵素の活性低下、色素成分分解によ
る無色化等の劣化を生じ、これらの成分を含む食品の品
質低下の原因にもなっている。
【0004】一方、ヒアルロニダーゼは、通常生体中の
組織に不活性な状態で存在しており、生体内外から何ら
かの刺激においてヒアルロニダーゼが活性化され、基質
である高分子ヒアルロン酸が低分子化され、これが起炎
物質となり、炎症が進行すると言われている。また、ヒ
アルロン酸の低分子化により皮膚に関しては皮膚保湿性
および張り等の低下を招くことが推察されている。
【0005】そこで活性酸素およびラジカル消去作用を
有するα−トコフェロール、アスコルビン酸、システイ
ンおよびグルタチオン等が皮膚老化抑制剤として利用さ
れている。α−トコフェロールは、クロマン環と炭素数
16の側鎖からなっており、その特性から脂溶性を有す
る物質のみに活性酸素消去作用を有する。また、アスコ
ルビン酸は、炭素2位および3位にエンジオール基を有
し、これが、活性酸素消去の官能基となっており、その
特性から水溶性物質のみに効果を発する。これらは優れ
た活性酸素消去作用を有するが、安定性に乏しく、溶液
では加熱処理もしくは経時的に分解し、十分な効果が認
められなくなる。
【0006】システインは水溶液中では特に安定性が悪
く、数日間でシスチンに変化し、沈殿物が析出してくる
し、グルタチオンは高温多湿の環境下では経時的に分解
し、異臭が発生してくるという欠点を有している。合成
の抗酸化剤および皮膚老化抑制剤としてBHT(butyla
ted hydroxytoluene)、BHA(butylated hydroxyani
sole)等の使用が試みられているが、動物実験の結果、
発癌の可能性が指摘されている。
【0007】また、in vitroにおいて高いヒアルロニダ
ーゼ活性阻害作用が確認されたグルチルリチン酸、クロ
モグリク酸ナトリウム、バイカリン、インドメタシンお
よびアスピリン等が使用されている。しかしながら、グ
リチルリチン酸およびバイカリンにおいては、天然物で
古来使用されており、安全性は比較的高いと言われてい
るが、極微量で甘味を有し、もしくは鮮やかな朱色の色
調を有しており、用途および使用濃度に制限がある。ク
ロモグリク酸ナトリウムにおいては、妊婦投与時の胎児
毒性の報告があり、医薬品として厳重な使用上の注意を
要する。またインドメタシンおよびアスピリンにおいて
は、局所的な使用で発疹・痒み等の副作用が認められて
いる。
【0008】このように従来の皮膚老化抑制剤は安全
性、品質および有用性等で問題を抱えており、使用が制
限される医薬品等の一部の利用に留まっているのが現状
である。このような状況下にあって、人体にとって皮膚
に塗布および食しても安全で、活性酸素・ラジカル消去
作用および/または、ヒアルロン酸の低分子化に対して
顕著に抑制し、容易に製造可能で、且つ安定して供給で
きる皮膚老化抑制剤の開発が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、人体
に対して安全性が高く、活性酸素消去作用および/また
はヒアルロニダーゼ活性阻害作用が強い皮膚老化抑制剤
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために提案されたものであって、本発明者らの長
年にわたる研究の結果として見いだされた、特定のイン
ドネシア産薬草・薬木から抽出された抽出物が活性酸素
消去作用および/または、ヒアルロニダーゼ活性阻害作
用を有するとの新知見に基づいて完成したものである。
【0011】すなわち、本発明によれば、学名:Piptur
us argenteus(Forst.f.)(インドネシア名:Tremb
esi)、学名:Phyllanthus pulcher(Baill.)M.A.
(インドネシア名:Naga buana)および学
名:Piper betle L.(インドネシア名:Daun si
rih)からなる群より選ばれる少なくとも一種以上の
植物の溶媒抽出物を有効成分として含有することを特徴
とする皮膚老化抑制剤が提供される。
【0012】また本発明によれば、学名:Pipturus arg
enteus(Forst.f.)(インドネシア名:Trembes
i)の葉、茎および樹皮、学名:Phyllanthus pulcher
(Baill.)M.A. (インドネシア名:Naga buan
a)の葉、学名:Piper betle L.(インドネシア名:D
aun sirih)の葉、全草、茎および果実からな
る群より選ばれる少なくとも一種以上の植物の溶媒抽出
物を有効成分として含有する皮膚老化抑制剤が提供され
る。上記皮膚老化抑制剤は、化粧料、医薬品、医薬部外
品および食品等に配合して有用に用いられる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明で使用する上記特定の植物
は、インドネシアで古来生薬として、一般に複数の混合
物の熱水抽出物を飲用し、腹痛、頭痛等の症状の治療に
利用されている。
【0014】本発明においては、上記特定の植物の根、
茎、葉、果実(種子)、花蕾、樹皮および虫えい等が用
いられ、この抽出物に活性酸素消去作用および/また
は、ヒアルロニダーゼ活性阻害作用があることに重要な
意義がある。抽出は溶媒によって行うが、抽出溶媒とし
ては、低級アルコール、多価アルコール、低極性溶媒お
よび極性溶媒を使用する。
【0015】低級アルコールとしては、メタノール、エ
タノール、プロパノールおよびイソプロピルアルコール
等が使用される。多価アルコールとしては、グリセリ
ン、ポリエチレングリコールおよび1,3−ブチレング
リコール、低極性溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、オクタン、ノナンおよびデカン等の飽和炭化
水素、ヘキセン、ヘプテン等の不飽和炭化水素、極性溶
媒としては、水、アセトン、酢酸エチルおよび酢酸メチ
ル等が使用され、これらの単独、あるいは2種以上を併
用して抽出溶媒として用いられる。
【0016】抽出は、Pipturus argenteus(Forst.f.)等
に溶媒を加えて、必要あれば撹拌しながら10ないし6
0℃、好ましくは溶媒の沸点ないし室温以下で抽出を行
う。但し、水の場合沸騰した熱水で抽出してもよい。混
合溶媒の使用量に格別の限定はないが、一応の目安とし
て乾燥植物(破砕物)1部に対して溶媒を1ないし20
部、好ましくは5ないし10部程度とするのがよい。こ
のようにして得られた抽出物には、活性酸素消去成分お
よび/またはヒアルロニダーゼ活性阻害成分が高濃度に
含まれる。
【0017】本発明に係わる皮膚老化抑制剤は、上記の
方法で抽出した抽出物をそのまま有用成分として使用す
るほか、抽出物の精製物も有用成分として使用すること
ができる。該処理物としては、有用成分の濃縮物、ペー
スト状物、乾燥物、および/または希釈物が広く使用さ
れる。例えば、抽出物をそのまま真空(凍結)乾燥した
り、減圧濃縮した後、真空(凍結)乾燥したり、あるい
は減圧濃縮した後、各種溶媒で溶媒分画を行い、活性酸
素消去成分および/またはヒアルロニダーゼ活性阻害成
分を精製し、真空(凍結)乾燥したり、またあるいは抽
出物をカラムに負荷した後、真空(凍結)乾燥するカラ
ムクロマトグラフィーを利用した濃縮精製方法によって
処理物を製造してもよい。尚、処理物としては、最終の
乾燥工程まで行うことなく、それに至るまでの途中の上
記した各工程で操作を停止し、目的に応じた形状および
濃縮物を選択使用することも可能である。
【0018】また、本発明に係わる皮膚老化抑制剤は、
化粧料、食品、医薬品および医薬部外品等に用いること
ができる。化粧料および医薬品・医薬部外品の皮膚外用
剤においては、自体公知の各種の任意配合成分(例え
ば、油剤、保湿剤、増粘剤、防腐剤、乳化剤、キレート
剤、顔料、pH調整剤、薬効成分、紫外線吸収剤、香
料)を適宜配合し、クリーム、ミルクローションおよび
ローション等を製造することができる。
【0019】また、その剤型も、上記で示した他、ファ
ンデーション、パック、ローション、エッセンス、軟
膏、ゲル剤、パウダー、リップクリーム、口紅、サンケ
アおよびバスソルト等のその目的に応じて任意選択する
ことができ、美白剤、抗炎症剤、抗酸化剤および吸湿
剤、保湿剤等を本発明の目的を損なわない範囲で、その
時々の目的に応じて適宜添加して使用することができ
る。
【0020】保湿剤としては、例えばグリセリン、プロ
ピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ソル
ビトール、マンニトール、ポリエチレングリコールおよ
びジプロピレングリコール等の多価アルコール、アミノ
酸、乳酸ナトリウムおよびピロリドンカルボン酸ナトリ
ウム等のNMF成分、ヒアルロン酸、コラーゲン、エラ
スチン、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、フィブ
ロネクチン、ヘパリン類似物質およびキトサン等の水溶
性高分子物質等を例示することができる。
【0021】増粘剤としては、例えばアルギン酸ナトリ
ウム、キサンタンガム、マルメロ種子抽出物、トラガン
トゴムおよびデンプン等の天然高分子物質、メチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、可溶性デンプンおよびカチオン化セルロ
ース等の半合成高分子化合物、カルボキシビニルポリマ
ーおよびポリビニルポリマー等の合成高分子物質等を例
示することができる。
【0022】防腐剤としては、例えば安息香酸塩、サリ
チル酸塩、ソルビン酸塩、デヒドロ酢酸塩、パラオキシ
安息香酸エステル、2,4,4’−トリクロロ−2’−
ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリク
ロロカルバニド、塩化ベンザルコニウム、ヒノキチオー
ル、レゾルシンおよびエタノール等を例示することがで
きる。
【0023】酸化防止剤としては、例えばジブチルヒド
ロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子
酸プロピルおよびアスコルビン酸等を例示することがで
きる。紫外線吸収剤・遮蔽剤としては、例えば4−メト
キシベンゾフェノン、オクチルジメチルパラアミノベン
ゾエート、エチルヘキシルパラメトキシシンナメート、
酸化チタン、カオリン、酸化亜鉛およびタルク等を例示
することができる。
【0024】さらに、キレート剤としては、例えばエチ
レンジアミン四酢酸、ピロリン酸、ヘキサメタリン酸、
クエン酸、グルコン酸、酒石酸およびこれらの塩類を例
示することができ、pH調整剤としては、水酸化ナトリ
ウム、ホウ酸、ホウ砂およびリン酸水素カリウム等をそ
れぞれ例示することができる。
【0025】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
る。まず、本発明で使用した Piper betle L. 等の抽出
物の製造例を示すが抽出方法はこれに限定されるもので
はない。
【0026】[製造例1]Phyllanthus pulcher(Bail
l.)M.A. 根乾燥物の破砕物100gに対して、50v/
v%エタノール1,000mLを加え、室温暗所にて7
日間撹拌抽出を行った。これを遠心分離・加圧ろ過し、
抽出物を得た。
【0027】[製造例2]Pipturus argenteus(Forst.
f.)葉乾燥物の破砕物100gに対して、精製水1,0
00mLを加え、湯浴上で1時間撹拌抽出を行った。こ
れを遠心分離・加圧ろ過し、抽出物を得た。
【0028】[製造例3]Piper betle L.乾燥物の破砕
物100gに対して、精製水1,000mLを加え、湯
浴上で1時間撹拌抽出を行った。これを遠心分離・加圧
ろ過し、抽出物を得た。
【0029】[製造例4]Piper betle L.葉乾燥物の破
砕物100gに対して、アセトン1,000mLを加
え、室温暗所にて7日間撹拌抽出を行った。これを遠心
分離・加圧ろ過し、抽出物を得た。
【0030】[製造例5]Phyllanthus pulcher(Bail
l.)M.A. 葉乾燥物の破砕物100gに対して、グリセリ
ン1,000mLを加え、室温暗所にて7日間撹拌抽出
を行った。これを遠心分離・加圧ろ過し、抽出物を得
た。
【0031】[実施例1]ラジカル消去作用試験 各製造例によって得られた抽出物のラジカル消去作用を
下記の条件にて測定した。
【0032】(1)測定方法 試料を含む0.1M酢酸緩衝液(pH5.5)2mLに
エタノール2mLおよび0.5mMのα,α−diphenyl
−β−picrylhydral(DPPH・) エタノール溶液1mLを加
え、30分後に517nmの波長にて吸光値を測定し
た。試料は酢酸緩衝液にて0.2%に希釈した。 ラジカル消去率(%)={Blank のOD−(試料添加時の
OD−0.02%BHT添加時のOD)×100 }/(Blank のOD−
0.02%BHT 添加時のOD) BHT:ブチルヒドロキシトルエン
【0033】(2)測定結果 植物抽出物のラジカル消去作用の結果を表1に示した。
各々の抽出物は100μM α−トコフェロール濃度に
相当するラジカル消去作用が認められた。
【0034】(3)考察 Phyllanthus pulcher(Baill.)M.A. 等の抽出物は、乾燥
試料に対して10%濃度で抽出しており、ラジカル消去
率測定時の添加濃度は、乾燥物換算すると0.02%以
下となる。一方、100μM α−トコフェロールは、
重量濃度換算すると約0.004%である。この結果か
ら各々の抽出物には、α−トコフェロールに相当するラ
ジカル消去成分が、約20%以上含有されていることに
なり、これらの抽出物は、非常に少ない添加量で活性酸
素消去剤として使用することができる。
【0035】
【0036】[実施例2]SOD様活性作用 各製造例によって得られた抽出物のSOD様活性作用を
下記の条件にて測定した。
【0037】(1)測定方法 0.05M炭酸ナトリウム緩衝液(pH10.2)2.
4mLに3mMキサンチン、3mM EDTA、0.1
5%ウシ血清アルブミン、0.75mMニトロブルーテ
トラゾリウムをそれぞれ0.1mL加える。これにSO
D様活性成分を含む試料を加え、25℃で10分放置
後、キサンチンオキシダーゼ溶液を加えて25℃でイン
キュベートした。20分後6mM塩化銅溶液0.1mL
を加えて反応を止め、560nmの吸光度を測定した。
試料無添加時の吸光値を50%阻止する濃度を1unit/m
L とし、その希釈倍数によりSOD様活性を測定した。
【0038】(2)測定結果 植物抽出物のSOD様活性の結果を表2に示した。各々
の抽出物は、20,000 units/mL 以上の高い活性が
認められた。
【0039】
【0040】(3)考察 SODは、スーパーオキサイドアニオンを消去する酵素
であり、加熱、糖添加および経時的に失活する。また、
高分子のため経口および経皮吸収することができない。
しかし上記の植物由来の活性酸素消去作用成分は、低分
子で安定性がよい。経口および経皮からの吸収も期待さ
れる。
【0041】[実施例3]ヒアルロニダーゼ活性阻害作
用試験 各製造例によって得られた抽出物のヒアルロニダーゼ活
性阻害作用を下記の条件にて測定した。
【0042】(1)測定方法 0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)にて試料を10%に
希釈し、その希釈液0.2mLにヒアルロニダーゼ(Ty
pe IV-S )溶液0.1mLを加え、37℃で20分間イ
ンキュベートした。その後試薬0.2mLを加え、さら
に37℃で20分間インキュベートし、0.6%ヒアル
ロン酸0.5mLを加え、37℃で40分間インキュベ
ートした。0.4N水酸化ナトリウム溶液0.2mLを
加え、反応停止する。その後ホウ酸試薬を0.2mL加
え、3分間ウォータバスで加熱する。p−DAB試薬
(p−ジメチルアミノベンズアルデヒド10%塩酸−酢
酸溶液)5mLを加え、37℃で20分間インキュベー
トし、585nmにて吸光値を測定し、下記の阻害率の
計算式より、阻害率(%)を求めた。 ヒアルロニダーゼ活性阻害率(%)=100−{(試料無
添加時OD−試料添加時のOD)/試料無添加時OD}× 100
【0043】(2)測定結果 植物抽出物のヒアルロニダーゼ活性阻害作用の結果を表
3に示した。各々の抽出物は、クロモグリク酸ナトリウ
ム20%濃度に相当するヒアルロニダーゼ活性阻害作用
が認められた。
【0044】
【0045】(3)考察 Pipturus argenteus(Forst.f.)等の抽出物は、乾燥試料
に対して10%濃度で抽出しており、ヒアルロニダーゼ
活性阻害作用測定時の添加濃度は、乾燥物換算すると1
0%以下となる。一方、クロモグリク酸ナトリウムは、
0.2%濃度で植物抽出物10%添加時と同程度の阻害
率となる。この結果から各々の抽出物には、クロモグリ
ク酸ナトリウムに相当するヒアルロニダーゼ活性阻害成
分が、約20%以上含有していることになり、これらの
抽出物は、非常に少ない添加量でヒアルロニダーゼ活性
阻害剤原料として使用することができる。
【0046】[実施例4]ヘアレスマウス紫外線照射法
による皮膚改善度試験 実施例1、実施例2および実施例3の結果からこれらの
植物抽出物に肌弛み・肌荒れを改善することが期待され
たので、実施例5、処方例1および処方例3についてヘ
アレスマウス紫外線照射法による皮膚改善度試験を実施
した。 (1)試験方法 予め一日一定量の紫外線(UVA−BLBランプ)照射
量を4ヶ月間照射し、肌弛み・肌荒れを誘発したヘアレ
スマウスを作製した。これらのヘアレスマウス(HR−
1 雌)を5群(1群8匹)にグルーピングし、表4処
方のクリーム、乳液等を朝晩の1日2回、ヘアレスマウ
ス背面部に連続塗布し、3ヶ月後に肌弛み・肌荒れの改
善度を表5に示す基準にて調べた。また別途、連続塗布
における発疹、紅斑等の副作用についても調べた。
【0047】
【0048】
【0049】(2)試験結果 効果は、「改善度+」を1+、「改善度2+」を2+と
し、総和で示した。抽出物配合処方のNo2試料および
No4試料は、各々の基剤と比較しても著しい弛み・肌
荒れ改善効果を示した。またこれらの試料は連続使用に
おいても皮膚異常は何ら認められなかった(表6)。
【0050】
【0051】(3)考察 Phyllanthus pulcher(Baill.)M.A. および Piper betle
L. 抽出物含有化粧料において副作用なく、著しい肌弛
み・肌荒れ改善効果が認められた。活性酸素消去作用お
よび/またはヒアルロニダーゼ活性阻害作用を有する他
の抽出物においても同様の改善効果が期待できる。
【0052】[実施例5]皮膚外用剤の調製 製造例で得られた抽出物を有効成分として用い、下記に
示す組成にて皮膚外用剤を調製した。処方例の配合中、
「適量」とは、全体で100重量%になる量を意味す
る。
【0053】 <処方例1 クリーム> A (重量%) モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40E.O.) 2.0 自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 5.0 ステアリン酸 5.0 ベヘニルアルコール 1.0 流動パラフィン 10.0 トリオクタン酸グリセリル 10.0 B グリセリン 5.0 エチルパラベン 0.1 製造例1で得られた抽出物 2.0 精製水 適 量 Aに属する成分を加熱溶解する。別に、Bに属する成分
を加熱溶解する。AにBを添加して撹拌、乳化後、冷却
してクリームを製造した。
【0054】 <処方例2 クリーム> A (重量%) モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40E.O.) 2.0 自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 5.0 ステアリン酸 5.0 ベヘニルアルコール 1.0 流動パラフィン 10.0 トリオクタン酸グリセリル 10.0 製造例2で得られた抽出物 1.0 B グリセリン 5.0 エチルパラベン 0.1 精製水 適 量 Aに属する成分を加熱溶解する。別に、Bに属する成分
を加熱溶解する。AにBを添加して撹拌、乳化後、冷却
してクリームを製造した。
【0055】 <処方例3 乳液> A (重量%) モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 1.0 モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(60E.O.) 0.5 親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0 ステアリン酸 0.5 ベヘニルアルコール 0.5 アボカド油 4.0 トリオクタン酸グリセリル 4.0 B 1,3−ブチレングリコール 5.0 製造例3で得られた抽出物 2.0 エチルパラベン 0.1 精製水 適 量 Aに属する成分を加熱溶解する。別に、Bに属する成分
を加熱溶解する。AにBを添加して撹拌、乳化後、冷却
して乳液を製造した。
【0056】 <処方例4 化粧水> (重量%) エタノール 15.0 製造例1で得られた抽出物 1.0 エチルパラベン 0.1 クエン酸 0.1 クエン酸ナトリウム 0.3 1,3−ブチレングリコール 4.0 エデト酸二ナトリウム 0.01 精製水 適 量 上記の各成分を混合、均一に撹拌、溶解し、化粧水を製
造した。
【0057】 <処方例5 親水性軟膏> A (重量%) ポリオキシエチレンセチルエーテル 2.0 グリセリンモノステアレート 10.0 流動パラフィン 10.0 ワセリン 4.0 セタノール 5.0 製造例2で得られた抽出物 1.0 B プロピレングリコール 10.0 メチルパラベン 0.1 精製水 適 量 Aに属する成分を加熱溶解する。別に、Bに属する成分
を加熱溶解する。AにBを添加して撹拌、乳化後、冷却
して親水性軟膏を製造した。
【0058】[実施例6]ドレッシングの調製 製造例3で得られた抽出物を用い、下記に示す組成にて
ドレッシングを調製した。 <処方例1 ドレッシング> (重量%) 精製水 53.0 ゴマ油 45.0 製造例3で得られた抽出物 2.0 精製水に製造例3によって得られた抽出物を混合・溶解
する。その後、ゴマ油を添加し、撹拌混合し、ドレッシ
ングを製造した。
【0059】[実施例7]内服剤の調製 製造例2で得られた抽出物を用い、下記に示す組成にて
内服剤を調製した。 <処方例1 顆粒剤> (重量%) 製造例2で得られた抽出物 1.0 乳糖 30.0 コーンスターチ 60.0 結晶セルロース 8.0 ポリビニールピロリドン 1.0 ポリビニールピロリドンを50%エタノール溶解し、こ
れを乳糖、結晶セルロース、コーンスターチに添加し、
均一に混合し、顆粒装置を用い、造粒する。乾燥後整粒
し、顆粒剤を製造した。
【0060】[実施例8]錠菓の調製 製造例2で得られた抽出物を用い、下記に示す組成にて
錠菓を調製した。 <処方例1 錠菓> (重量%) クエン酸 1.0 脱脂粉乳 15.0 ショ糖エステル 1.0 フレバー 0.8 粉糖 20.0 製造例2で得られた抽出物 1.0 乳糖 61.2 上記原料を均一に混合し、50%エタノール溶液を適量
添加し、顆粒装置を用い、造粒する。乾燥後、これを打
錠し、錠菓を製造した。
【0061】
【発明の効果】本発明に係わる植物で得られた抽出物
は、優れた活性酸素消去作用および/またはヒアルロニ
ダーゼ活性阻害作用を有し、安全性も高いため、化粧
料、食品、医薬品および医薬部外品等の皮膚老化防止を
目的とするあらゆる分野に応用してその効果を発揮する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/00 639 A61K 31/00 639C 4H025 35/78 35/78 C C09K 15/34 C09K 15/34 // A23L 1/24 A23L 1/24 A61K 9/06 A61K 9/06 (72)発明者 大志万 浩一 大阪市中央区北浜4丁目7番28号 住友林 業株式会社内 Fターム(参考) 4B018 LB01 LB09 MD48 ME06 ME10 MF01 4B047 LB03 LB09 4C076 AA06 AA31 BB01 BB31 CC18 DD09 DD34 DD38 DD46 DD67 EE16 EE31 EE38 4C083 AA111 AA112 AA122 AB052 AC012 AC022 AC072 AC102 AC122 AC182 AC242 AC302 AC392 AC402 AC442 AC482 AC532 CC04 CC05 EE10 EE12 4C088 AB12 AB36 AB46 AC04 AC05 AC06 BA09 CA05 CA07 CA08 MA28 MA41 MA52 MA63 NA14 ZA89 ZC20 4H025 AA15 AA19 AA20 AA82 AC05 AC07 BA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 学名:Pipturus argenteus(Forst.f.)
    (インドネシア名:Trembesi)、学名:Phylla
    nthus pulcher(Baill.)M.A. (インドネシア名:Nag
    a buana)および学名:Piper betle L.(インド
    ネシア名:Daun sirih)からなる群より選ば
    れる少なくとも一種以上の植物の溶媒抽出物を有効成分
    として含有することを特徴とする皮膚老化抑制剤。
  2. 【請求項2】 学名:Pipturus argenteus(Forst.f.)
    (インドネシア名:Trembesi)の葉、茎および
    樹皮、学名:Phyllanthus pulcher(Baill.)M.A. (イン
    ドネシア名:Naga buana)の葉、学名:Pipe
    r betle L.(インドネシア名:Daun sirih)
    の葉、全草、茎および果実からなる群より選ばれる少な
    くとも一種以上の植物の溶媒抽出物を有効成分として含
    有することを特徴とする請求項1記載の皮膚老化抑制
    剤。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の皮膚老化抑制剤
    を含有する化粧料。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の皮膚老化抑制剤
    を含有する医薬品。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の皮膚老化抑制剤
    を含有する医薬部外品。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載の皮膚老化抑制剤
    を含有する食品。
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