JP2000290287A - ペルフルオロアルキル基を有する多面体有機ケイ素化合物 - Google Patents

ペルフルオロアルキル基を有する多面体有機ケイ素化合物

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JP2000290287A JP11095275A JP9527599A JP2000290287A JP 2000290287 A JP2000290287 A JP 2000290287A JP 11095275 A JP11095275 A JP 11095275A JP 9527599 A JP9527599 A JP 9527599A JP 2000290287 A JP2000290287 A JP 2000290287A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材との密着性に優れた、撥水・撥油性を示
す高硬度の膜を形成することができ、有機溶媒に溶解可
能で、溶液状態で安定な有機ケイ素化合物。 【解決手段】 一般式 [Rf−X−(CH2)a−SiO1.5]m
示される多面体構造の有機ケイ素化合物を、式[Rf −X
−(CH2)a−Si(Y)3] で示される1種または2種以上の
化合物の水および塩基性化合物の存在下での加水分解・
縮合反応により製造する。Rfは炭素数1〜20のペルフル
オロアルキル基、Xは-CH2- 、−CONH−、−SO2N(C3H7)
−等の2価結合基、aは0〜10の整数、mは4〜20の整
数。この化合物から湿式法または乾式法で形成された膜
は、撥水・撥油膜、低誘電率膜、低反射膜、色素添加し
たパターニング用膜等として有用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペルフルオロ基を
含有する、新規なかご型多面体構造の有機ケイ素化合物
とその製造方法および用途に関する。本発明の有機ケイ
素化合物は、乾式成膜法と湿式成膜法のどちらも適用可
能な成膜材料として有用であり、誘電率および屈折率が
低く、撥水・撥油性を示し、色素を含有させることによ
りパターニングが可能で、耐熱性と耐火性を備え、良質
な膜を形成することができる。
【0002】
【従来の技術】テトラエトキシシラン、テトラメトキシ
シラン、テトラプロポキシシラン等のテトラアルコキシ
シラン (アルキルシリケートとも呼ばれる) は、4官能
型シランモノマーである。これらの化合物を加水分解お
よび縮合させた生成物 (実質的に完全に加水分解させた
ものはシリカゾルと呼ばれる) は、耐熱性、耐食性、透
明性に優れた高硬度の膜を形成するため、シリコン系ハ
ードコート剤として、塗料や表面改質材などの成膜用途
に従来より広く用いられている。しかし、形成された膜
は無機物のシリカ質であるので、膜特性はほぼ決まって
くる。
【0003】一方、上記化合物における4つのアルコキ
シ基の1つをアルキル基に置換したモノアルキルトリア
ルコキシシラン (例、モノメチルトリメトキシシラン、
モノエチルトリエトキシシラン、モノメチルトリプロポ
キシシラン等) は3官能型シランモノマーである。この
3官能型シランモノマーを加水分解および縮合させた生
成物は、アルキル基が残留するので、アルキル基を含有
するポリシロキサン型のポリマーとなる。残留するアル
キル基が有機化合物としての性質を示すため、この生成
物は有機−無機複合材料となる点で注目される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような3官能型シ
ランモノマーから合成された生成物を成膜材料として使
用する場合、残留するアルキル基の鎖長を変化させた
り、このアルキル基に各種の置換基を導入することによ
り、膜の特性が変化する可能性があるので、4官能型シ
ランモノマーに比べて応用範囲が広くなるものと期待さ
れる。例えば、アルキル基にフッ素基を導入すると、有
機フッ素基に固有の撥水・撥油性を示す膜が生成する可
能性がある。
【0005】しかし、実際には、有機フッ素基を有する
3官能型シランモノマーから常法に従って加水分解と縮
合を経て合成された成膜材料は、高分子体が得られない
ため、膜の硬度が低くなり、実用に耐えうる膜を形成す
ることが困難であるか、或いは逆にゲル状となって、溶
媒に対する溶解性がなくなり、塗布に適さなくなるとい
う問題がある。これらの化合物を加水分解および縮合さ
せて得た生成物は、水分に対する安定性が低く、保存中
に変性または析出等を生じて、安定な成膜材料として使
用しにくいという難点もある。
【0006】従来より、基材表面に撥水・撥油性を付与
する材料として、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ
素系ポリマーが利用されているが、この種のポリマーは
基材への密着性が乏しく、また有機溶媒中の溶解性が低
いので、成膜材料として利用しにくいという問題があ
る。
【0007】本発明の課題は、基材との密着性に優れ、
撥水・撥油性を示す、良質な膜を形成することができ、
溶液状態で安定に保存できる、成膜材料として好適な有
機ケイ素化合物、特にペルフルオロアルキル基を有する
有機ケイ素化合物を提供することである。本発明の別の
課題は、この有機ケイ素化合物の製造方法および用途を
提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】モノアルキルトリアルコ
キシシラン型化合物のアルキル基をペルフルオロアルキ
ル基に置換して、ペルフルオロアルキル基を含有するト
リアルコキシシラン型有機ケイ素化合物を得ることは可
能であるが、前述したように、このような化合物を常法
に従って酸触媒の存在下で加水分解および縮合させて得
た材料を成膜に使用しても、良質な膜が得られないの
で、上記課題の解決策とはならない。また、この化合物
の加水分解物は安定性も低い。
【0009】ペルフルオロアルキル基を有する3官能型
シラン化合物には、別の問題点がある。即ち、ペルフル
オロアルキル基を有するこの種のシラン化合物は、加水
分解と縮合が進んで重合度が増すと、有機溶媒への溶解
度が極端に低下するため、炭化水素系シラン化合物や、
アルキル基を水素に置換したハイドロジェンシラン化合
物に比べて、加水分解を進行させることが困難である。
【0010】本発明者らは、ペルフルオロアルキル基を
有するトリアルコキシシラン化合物を、特定の溶媒中、
塩基性触媒の存在下で加水分解および縮合させると、こ
れらの反応が円滑に進行し、かご型の多面体構造を持つ
有機ケイ素化合物が生成することを偶然見出した。この
有機ケイ素化合物は、特定溶媒に溶解するため、スピン
コート等の湿式法と蒸着等の乾式法のいずれでも成膜材
料として利用でき、成膜により良質な膜を形成する。形
成された膜は、シロキサン結合を主体とする構造のた
め、炭化水素系の樹脂膜に比べて、耐熱性と耐火性に優
れている。この膜は、ペルフルオロアルキル基に起因す
る撥水・撥油性だけでなく、低い屈折率と誘電率を示す
ので、低反射膜や低誘電率膜としても有用である。ま
た、特定溶媒に溶解するため、エッチングが可能であ
り、色素を含有させれば、レーザ等の熱を利用したパタ
ーニング用の膜としても利用できる。
【0011】本発明は以上の知見に基づいて完成したも
のであり、下記一般式(1) で示される、ペルフルオロア
ルキル基を含有する多面体構造の有機ケイ素化合物とそ
の製造方法および用途を提供するものである。
【0012】[Rf−X−(CH2)a−SiO1.5]m (1) 式中、Rfは炭素数1〜20のペルフルオロアルキル基、X
は2価結合基、aは0〜10の整数、mは4〜20の整数で
ある。
【0013】一般式(1) で示される有機ケイ素化合物
は、下記一般式(3) で示される化合物を、O、N、F、
およびClから選ばれた少なくとも1種の元素を含有する
有機溶媒中、水および塩基性化合物の存在下で加水分解
および縮合反応を受けさせることにより製造することが
できる。
【0014】Rf−X−(CH2)a−Si(Y)3 (3) 式中、Yは炭素数1〜8のアルコキシ基またはClであ
り、Rf、X、aは上記と同じ意味である。本明細書にお
いて、アルキル基およびアルコキシ基は、直鎖でも分岐
鎖でもよい。
【0015】本発明に係る一般式(1) で示される有機ケ
イ素化合物は、成膜材料として有用であり、特定の有機
溶媒に溶解した状態で使用することができる。この有機
ケイ素化合物から形成された膜は、撥水・撥油性、低い
屈折率および誘電率を持つので、低誘電率膜、低反射
膜、撥水・撥油膜として有用であり、膜中に色素を分散
させて含有させることによりパターニング用膜としても
利用できる。
【0016】
【発明の実施の形態】一般に、シロキサン結合 (Si−O
−Si) から構成される化合物 (即ち、ポリシロキサン)
は、シロキサン結合の立体配置によって、鎖状ポリシロ
キサン、環状ポリシロキサン、はしご型ポリシロキサ
ン、および多面体 (かご型) ポリシロキサンの4種類に
大別される。
【0017】かご型多面体構造のポリシロキサンは、、
一般式 (RSiO1.5)m なる式で示される有機ケイ素化合物
であって、シルセスキオキサン(silsesquioxane)と総称
されている (式中、Rは有機基、mは整数) 。この化合
物は3官能性シラン化合物の加水分解と縮合により得ら
れる。m (一般式(1) の化合物の場合) またはm+n
(一般式(2) の化合物の場合) が8および12である場合
の多面体シラン化合物の構造を次に示す。
【0018】
【化1】
【0019】このような多面体構造を持つ有機ケイ素化
合物については、Rがアルキル基、モノフルオロ置換ア
ルキル基、またはペルフルオロフェニル置換アルキル基
である化合物が、Eckhard Rikowskiら、Polyhedron, Vo
l. 16, No. 19, pp. 3357-3361 (1997) 等に報告されて
いるが、ペルフルオロアルキル基で置換されたアルキル
基を持つこの種の化合物はこれまで知られていなかっ
た。
【0020】これは、前述したように、ペルフルオロア
ルキル基を有するシラン化合物は、加水分解と縮合が進
んで重合度が増加するにつれて有機溶媒への溶解度が極
端に低下するため、アルキル基が非置換であるか、また
は水素であるシラン化合物に比べて、加水分解と縮合反
応を進行させにくく、多面体構造になるまで縮合を十分
に進行させることが困難であったことが理由ではないか
と考えられる。
【0021】本発明では、O、N、F、およびClから選
ばれた少なくとも1種の元素を含有する有機溶媒中で、
水および塩基性化合物の存在下に加水分解と縮合反応を
行うことにより、従来法では困難であったペルフルオロ
アルキル基を有する多面体構造を持つポリシロキサン化
合物の合成が可能となる。その結果、次の反応式に示す
ように、一般式(3) で示されるペルフルオロアルキル基
を有する3官能型シランモノマーから、一般式(1) で示
される多面体ポリシロキサン構造を持つ有機ケイ素化合
物を得ることができる。
【0022】
【化2】 上記式中、Rf、X、a、Y、およびmは上記と同じ意味
である。
【0023】上記一般式において、Xは好ましくは-CH2
- 、-O- 、-N(R)-、-S- 、-C(O)O-、 -CON(R)- および-
SO2N(R)- よりなる群から選ばれ、ここでRは水素また
は炭素数1〜10のアルキル基もしくはアルケニル基であ
る。Rは好ましくは水素または炭素数1〜4のアルキル
基である。Rfは好ましくは炭素数1〜10、より好ましく
は炭素数2〜8のペルフルオロアルキル基である。Rfの
炭素数が大きい方が、疎水性のより高い膜を形成するこ
とができる。一般式(1) で示される有機ケイ素化合物の
うち特に好ましいのは、式: (Rf-CH2-CH2-SiO1.5)m
示される、X=−CH2−、a=1の化合物であるが、X
=−CONH−または−SO2N(C3H7)−、a=3である化合物
も好ましい。
【0024】一般式(3) におけるYは、好ましくは炭素
数1〜5のアルコキシ基または塩素であり、より好まし
くはメトキシ基、エトキシ基または塩素である。なお、
三つのY基は同一でも異なるものでもよい。一般式(1)
におけるmの値は、好ましくは8〜16である。
【0025】上記反応に触媒として用いる塩基性化合物
としては、金属水酸化物、アミン化合物、および第四級
アンモニウム塩水酸化物よりなる群から選んだ1種もし
くは2種以上を使用することが好ましいが、アンモニア
(水酸化アンモニウムまたはアンモニアガス) も使用で
きる。アミン化合物は第三級アミンが好ましい。塩基性
化合物の好ましい例としては、KOH 、NaOH、LiOHなどの
アルカリ金属水酸化物、Ca(OH)2 、Ba(OH)2 などのアル
カリ土類金属水酸化物、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、ピリジン、ルチジン等のアミン、水酸化テトラ
メチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム
等の第四級アンモニウム塩水酸化物が挙げられる。
【0026】シラン化合物の加水分解触媒として、従来
は一般に酸 (例、塩酸、硝酸などの鉱酸) が使用されて
きたが、酸触媒を使用した場合には、反応が部分的にし
か進行せず、上記のかご型の多面体シロキサン生成物を
得ることはできない。
【0027】上記反応に使用する塩基性化合物と水の量
は、一般式(3) で示される原料モノマー1モルに対し
て、塩基性化合物が1×10-5〜2モル、好ましくは1×
10-3〜1モルであり、水が1〜20モル、好ましくは 1.5
〜6モルである。触媒の塩基性化合物の量が多すぎると
反応が急激に進行し、ゲル化を生ずることがある。ま
た、少なすぎると反応が十分に進行せず、未反応物の割
合が多くなる。水は原料モノマーの加水分解に必要であ
る。水の量が1モルより少なくなると、加水分解と縮合
が十分に進行しない。水が多すぎると、原料モノマーと
溶媒が相分離を起こし、目的とする多面体化合物を形成
しない。
【0028】また、本発明の別の態様によれば、一般式
(4) 、(5) でそれぞれ示される、いずれもペルフルオロ
アルキル基を有する、複数種類の (即ち、互いに異な
る) 3官能型シランモノマーを出発物質として使用し
て、上述した一般式(3) で示される1種類のシランモノ
マーを使用する場合と同様に加水分解および縮合反応を
行うことにより、次の反応式に示すように、一般式(2)
で示される、1分子中にペルフルオロアルキル基を含有
する異なる有機を持った単量体ポリシロキサン構造を持
つ有機ケイ素化合物を製造することができる。本発明
は、このような有機ケイ素化合物とその製造方法も提供
するものである。
【0029】
【化3】 Rf'−X'−(CH2)a−Si(Y')3 (4) + Rf"−X"−(CH2)b−Si(Y")3 (5) ↓水+塩基(加水分解と縮合) [Rf'−X'−(CH2)a−SiO1.5]m[Rf"−X"−(CH2)b−SiO1.5]n (2) 式中、Rf' とRf" はそれぞれ炭素数1〜20のペルフルオ
ロアルキル基、X' とX" はそれぞれ2価結合基、aと
bはそれぞれ0〜10の整数、mとnはそれぞれ1〜19の
整数、かつm+nは4〜20であり、Y' とY" はそれぞ
れ炭素数1〜8のアルコキシ基またはClであり、Rf' と
Rf" 、X' とX" 、およびaとbの少なくとも1つの組
合わせは互いに同一ではない。
【0030】Rf' とRf" 、およびX' とX" の具体例や
好ましい例は、それぞれRfおよびXについて上述した通
りである。一般式(2) で示される有機ケイ素化合物のう
ち特に好ましいのは、式:(Rf'-CH2-CH2-SiO1.5)m (Rf"
-CH2-CH2-SiO1.5)n で示される、X' =X" =−CH2
で、a=b=1である化合物であるが、X' とX" が−
CONH−または−SO2N(C3H7)−であり、a=b=3である
化合物も好ましい。
【0031】化合物(4) および(5) から化合物(2) の合
成は、上述した化合物(3) から化合物(1) への合成と同
様にして実施することができ、塩基性化合物の種類やそ
の使用量、水の使用量も上記と同様でよい。なお、使用
するシランモノマーは、2種類に制限されるものではな
く、3種類以上の異なる有機シランモノマーを使用して
もよい。
【0032】一般式(1) と(2) のいずれの有機ケイ素化
合物を製造する場合についても、反応溶媒は、O、N、
F、およびClから選ばれた少なくとも1種の元素を含有
する有機溶媒である。溶媒は、原料モノマーと生成ポリ
マーのどちらも良好に溶解するものを使用する。このよ
うな溶媒の例は、アルコール類、ケトン類、エーテル
類、フッ素化および/もしくは塩素化炭化水素類、アミ
ン類、アミド類等である。なお、アミン系溶媒は触媒と
溶媒の両方として機能しうる。溶媒は2種以上の混合溶
媒としてもよい。
【0033】好ましい溶媒の具体例としては、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ア
セトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソ
ホロン、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、トリクロロトリフルオロエタン、トリクロロエ
タン、トリエチルアミン、ピリジン、ルチジン、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等、およびこれ
らの混合溶媒が挙げられる。
【0034】加水分解および縮合反応は、例えば、原料
モノマーのシラン化合物を上記の有機溶媒に溶解させ、
得られた溶液に、触媒の塩基性化合物の水溶液を滴下す
るか、塩基性化合物と水を一緒または別々に滴下または
添加することにより実施できる。但し、反応方法はこれ
に限られるものではない。反応は10〜150 ℃の温度で行
うことができるが、高収率を得るには反応温度を50〜12
0 ℃とすることが好ましい。反応時間は、加水分解と縮
合反応が可及的に完結するように設定し、反応温度によ
っても異なるが、通常は1〜72時間程度である。
【0035】上記のようにして、一般式(3) で示される
3官能型シランモノマーの加水分解および縮合反応を行
うと一般式(1) で示されるシロキサン化合物が生成し、
一般式(4) および(5) で示される3官能型シランモノマ
ーの加水分解および縮合反応を行うと一般式(2) で示さ
れるシロキサン化合物が生成する。生成物は有機溶媒と
水からなる媒質に溶解した状態で得られる。反応液から
生成物を単離するには、例えば、有機溶媒と水を留去
し、残渣を適当な手法で精製 (例、抽出、再結晶、蒸
留、クロマトグラフィー) すればよい。或いは、純度が
問題にならなければ、反応液をそのまま (例、単に不溶
物を濾去しただけで) で成膜材料として使用することが
できる。また、反応液から水と触媒の塩基性化合物を適
当な手法 (例、留去、抽出、水洗等) で除去して生成物
が有機溶媒に溶解した溶液にしてもよい。この溶液状態
で長期間保存し、成膜材料として使用することができ
る。
【0036】生成した多面体シロキサン化合物は、重合
体であるが、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー) による
分子量分布の測定で極めて幅の狭いピークを示す、均一
重合度 (一定のm値 [一般式(1)]またはm+n値[ 一般
式(2)]を持つ化合物である。生成物を29Si-NMRおよびGP
C で分析すると、29Si-NMR測定では1つのケイ素原子に
対してSi-O-Si 結合を3つ持つ [即ち、 R−Si(O−Si
−)3骨格に帰属する] 単一のピークのみが得られ、GPC
による分子量分布の測定では、ほとんどの場合1本のピ
ークが得られる。これらの結果から、生成した化合物が
上記のかご型の多面体構造を持つことがわかる。
【0037】このシロキサン化合物は、上の
【化1】に示したようなかご型の多面体構造を持ち、加
水分解後も残留するペルフルオロアルキル基を有する有
機基 [例、一般式(1) ではRf−X−(CH2)a−基] が「か
ご」の周囲の◎の位置に存在する。
【0038】この多面体シロキサン化合物は、鎖状のポ
リシロキサンとは異なり、構造中に反応点 (例、分子末
端の水酸基またはアルコキシ基) を全くもたないため、
極めて安定である。従って、これを溶液状態で保存して
も、変性や析出物を生ずることがないので、保存安定性
に優れており、また溶解性も良好に維持される。
【0039】本発明のペルフルオロアルキル基を有する
多面体有機ケイ素化合物は各種目的での成膜材料として
有用である。この化合物は、反応に使用することができ
る前述したような有機溶媒への溶解性に優れているの
で、溶液の状態でスピンコート、浸漬、スプレー等の各
種の湿式成膜法に容易に利用することができる。また、
好ましくは固体状態、または溶液状態で、真空蒸着によ
る乾式成膜法を採用することもできる。形成された膜の
厚みは特に制限されないが、 0.1〜2μm程度が適当で
ある。湿式成膜後の乾燥は60〜200 ℃で行うことが好ま
しい。
【0040】本発明の多面体有機ケイ素化合物から成膜
された膜は、多面体構造の表面に現れるペルフルオロア
ルキル基の存在により、優れた撥水・撥油性を示す。し
かし、ポリテトラフルオロエチレンのような撥水・撥油
性フッ素樹脂とは異なり、分子の骨組みがシロキサン結
合 (−Si−O−Si−) から構成されるため、この膜は各
種基材との密着性にも優れている。さらに、シロキサン
結合の膜に固有の優れた耐熱性および耐火性も示す。従
って、従来にない優れた密着性と耐熱性を備えた撥水・
撥油膜となる。この撥水・撥油膜は、例えば、ガラス板
への撥水・撥油性の付与といった用途に有用である。
【0041】この膜は、撥水・撥油性に加えて、屈折率
と誘電率が低いという特徴を持つので、低反射膜および
低誘電率膜としても有用である。低反射膜は、例えば、
TVのブラウン管や各種ディスプレイ装置 (CRT、液
晶、EL、プラズマ等) の表面に画質向上のために形成
することができる。低誘電率膜は、例えば、半導体素子
の層間絶縁膜等として有用である。
【0042】本発明の多面体有機ケイ素化合物から成る
膜はまた、一定温度で気化するので、膜中に色素を分散
させれば、レーザ等の熱によるパターニングにも適して
おり、精密に (高い解像度で) パターニングすることが
できる。色素は、使用するレーザの波長近傍に吸収極大
を有するものが好ましい。成膜は多面体有機ケイ素化合
物の溶液を用いて行い、この溶液に適量の色素を添加し
て溶解させることにより、色素が分散した膜を形成する
ことができる。膜は有機溶媒に溶解可能であるので、パ
ターニングした後、必要に応じてエッチングにより除去
することもできる。従って、例えば、半導体素子の微細
加工等にレジストとして使用することができる。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0044】
【実施例1】(CF3CH2CH2SiO1.5)8の合成 磁気攪拌装置、温度計、滴下ロートを備えた容量100 cm
3 三つ口フラスコに、[CF3CH2CH2Si(OMe)3] 21.8g(0.1
mol) およびアセトン21.8gを入れ、生成した溶液を50
℃に保持しながら、1N-NaOH 水溶液6.0 g(NaOH 6 mmo
l、水0.3 mol)を約30分間かけて滴下した。滴下終了
後、反応混合物を同じ温度で15時間攪拌して、加水分解
および縮合反応を完結させた。次いで、反応液から減圧
下で溶媒と水を含む低沸点物を留去すると、白色粉が得
られた (収量85%) 。この白色粉を水洗して精製した
(精製後の収量80%) 。
【0045】精製した生成物を、ShodexTMKF801+802 カ
ラムを使用し、0.75 cm3/minでテトラヒドロフランを溶
離液としてGPC による分子量分布を測定したところ、1
7.22min に1本のピークが得られた。このピークの溶出
時間から、ポリスチレン換算により分子量を算出したと
ころ、m=8の分子量に相当した。
【0046】この生成物の元素分析結果、IRスペクトル
(特徴的ピークのみ、以下同じ) および29Si-NMRスペク
トル (標準物質:TMS 、溶媒:アセトン、以下同じ) は
下記のとおりであった。29Si-NMRスペクトルでは強い1
本のピークが得られた。そのピーク位置は3官能性シロ
キサンのピークと一致した。
【0047】以上より、生成物を (CF3CH2CH2SiO1.5)8
と同定した。 元素分析結果 C H F Si O 理論値 24.16 2.68 38.26 18.79 16.11 実測値 24.54 2.77 38.16 18.51 16.02 IR:2920、2960、1130、1070cm-1 29 Si-NMR:δ(ppm) =−70.5。
【0048】精製した生成物の熱特性を、TG-8110 (RIG
AKU 製) を用いたTG-DTA測定により調べた。試料を空気
中で室温から10℃/minで昇温すると、260 ℃までの重量
減少は5%以下と安定な熱特性を示した。さらに昇温を
続けると、260 ℃付近で吸熱とともに急激な重量減少を
示した。350 ℃まで加熱した後の残留物は5%以下と、
ほとんとが揮発していた。さらに、測定後のアルミパン
は、試料を入れる前と外観上の変化は見られず、残留物
および着色等は認められなかった。
【0049】
【実施例2】(CF3CH2CH2SiO1.5)12 の合成 実施例1と同様の反応装置に、[CF3CH2CH2Si(OMe)3] 2
1.8g(0.1 mol) およびテトラヒドロフラン65.4gを入
れ、得られた溶液を60℃に保持しながら、1N-KOH水溶液
3.0g(KOH 3 mmol 、水0.167 mol)を約30分間かけて滴
下した後、反応混合物を同じ温度で24時間攪拌して、加
水分解および縮合反応を完結させた。次いで、反応液か
ら減圧下で溶媒と水を含む低沸点物を留去すると、白色
粉が得られた (収量84%) 。この白色粉を水洗により精
製した (精製後の収量75%) 。
【0050】精製した生成物の分子量分布を、実施例1
と同様にしてGPC により測定したところ、16.75 min に
1本のピークが得られた。このピークの溶出時間から、
ポリスチレン換算により分子量を算出したところ、m=
12の分子量に相当した。この生成物の元素分析結果、IR
スペクトルおよび29Si-NMRスペクトルは下記のとおりで
あった。29Si-NMRスペクトルでは強い1本のピークが得
られた。そのピーク位置は3官能性シロキサンのピーク
と一致した。
【0051】以上より、生成物を (CF3CH2CH2SiO1.5)12
と同定した。 元素分析結果 C H F Si O 理論値 24.16 2.68 38.26 18.79 16.11 実測値 24.10 2.71 38.34 18.68 16.11 IR:2920、2960、1130、1070cm-1 29 Si-NMR:δ(ppm) =−71.0
【0052】
【実施例3】(CF3CF2CH2CH2SiO1.5)10の合成 実施例1と同様の反応装置に [CF3CF2CH2CH2Si(OMe)3]
26.8g(0.1 mol) およびアセトン40gを入れ、得られた
溶液を50℃に保持しながら、1.25N-NaOH水溶液7.3g(Na
OH 9.1 mmol、水3.7 mol)を約30分間かけて滴下した。
滴下終了後、反応混合物を同じ温度で24時間攪拌して、
加水分解および縮合反応を完結させた。次いで、反応液
から減圧下で溶媒と水を含む低沸点物を留去すると、白
色粉が得られた (収量85%) 。この白色粉を水から再沈
殿させて精製した (精製後の収量78%) 。
【0053】精製した生成物の分子量分布を、実施例1
と同様にしてGPC により測定したところ、16.93 min に
1本のピークが得られた。このピークの溶出時間から、
ポリスチレン換算により分子量を算出したところ、m=
10の分子量に相当した。この生成物の元素分析結果、IR
スペクトルおよび29Si-NMRスペクトルは下記のとおりで
あった。29Si-NMRスペクトルでは強い1本のピークが得
られた。そのピーク位置は3官能性シロキサンのピーク
と一致した。
【0054】以上より、生成物を(CF3CF2CH2CH2SiO1.5)
10と同定した。 元素分析結果 C H F Si O 理論値 24.1 2.0 47.7 1
4.1 12.1 実測値 24.5 2.0 45.6 14.1 13.8 IR:2960、1130、1070cm-1 29 Si-NMR:δ(ppm) =−70.5 精製した生成物の熱特性を実施例1と同様にして測定し
た。試料を空気中で室温から10℃/minで昇温すると、27
5 ℃までの重量減少は5%以下と安定な熱特性を示し
た。さらに昇温を続けると、275 ℃以下で吸熱とともに
急激な重量減少を示した。350 ℃まで加熱した後の残留
物は5%以下と、ほとんとが揮発していた。さらに、測
定後のアルミパンは、試料を入れる前と外観上の変化は
見られず、残留物および着色等は認められなかった。
【0055】
【実施例4】(C4F9CH2CH2SiO1.5)10の合成 容量500 cm3 の三つ口フラスコを用いた以外は実施例1
と同様の反応装置に、[C4F9CH2CH2Si(OMe)3] 36.8g(0.
1 mol) およびアセトン/メタノール(1/1 wt/wt) 混合
溶媒 220gを入れ、得られた溶液を50℃に保持しなが
ら、1N-NaOH 水溶液12g(NaOH 12 mmol 、水0.6 mol)を
約30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応混合物を同
じ温度で24時間攪拌して、加水分解と縮合反応を完結さ
せた。次いで、反応液から減圧下で溶媒と水を含む低沸
点物を留去すると、白色粉が得られた (収量80%) 。こ
の白色粉を水洗により精製した (精製後の収量73%) 。
【0056】精製した生成物の分子量分布を、実施例1
と同様にしてGPC により測定したところ、16.37 min に
1本のピークが得られた。このピークの溶出時間から、
ポリスチレン換算により分子量を算出したところ、m=
10の分子量に相当した。この生成物の元素分析結果、IR
スペクトルおよび29Si-NMRスペクトルは下記のとおりで
あった。29Si-NMRスペクトルでは強い1本のピークが得
られた。そのピーク位置は3官能性シロキサンのピーク
と一致した。
【0057】以上より、生成物を (C4F9CH2CH2SiO1.5)
10 と同定した。 元素分析結果 C H F Si O 理論値 24.08 1.34 57.19 9.36 8.03 実測値 24.01 1.37 56.89 9.41 8.32 IR:2920、2960、1130、1070cm-1 29 Si-NMR:δ(ppm) =−71.2
【0058】
【実施例5】(C8F17CH2CH2SiO1.5)8の合成 容量1000 cm3の三つ口フラスコを用いた以外は実施例1
と同様の反応装置に、[C8F17CH2CH2Si(OMe)3] 56.8g
(0.1 mol) および1,1,2-トリクロロ-2,2,1-トリフルオ
ロエタン 500gを入れ、得られた溶液を40℃に保持しな
がら、水酸化テトラメチルアンモニウムの10%メタノー
ル溶液34g (塩基37 mmol)と水12g(667 mmol)を約30分
間かけて滴下した。滴下終了後、反応混合物を同じ温度
で3時間攪拌して、加水分解および縮合反応を完結させ
た。次いで、反応液から減圧下で溶媒と水を含む低沸点
物を留去し、得られた粘稠液体を水洗して精製した (精
製後の収量76%) 。
【0059】精製した生成物の分子量分布を、実施例1
と同様にしてGPC により測定したところ、16.03 min に
1本のピークが得られた。このピークの溶出時間から、
ポリスチレン換算により分子量を算出したところ、m=
8の分子量に相当した。この生成物の元素分析結果、IR
スペクトルおよび29Si-NMRスペクトルは下記のとおりで
あった。29Si-NMRスペクトルでは強い1本のピークが得
られた。そのピーク位置は3官能性シロキサンのピーク
と一致した。
【0060】以上より、生成物を(C8F17CH2CH2SiO1.5)8
と同定した。 元素分析結果 C H F Si O 理論値 24.02 0.80 64.73 5.61 4.81 実測値 24.01 0.82 65.13 5.53 4.51 IR:2920、2960、1130、1070cm-1 29 Si-NMR:δ(ppm) =−71.5
【0061】
【実施例6】(C15CONH(CHSiO
1.512 の合成 実施例4と同様の反応装置に [C7F15CONH(CH2)3Si(C
l)3] 59.0g(0.1 mol) および1,4-ジオキサン 181.5g
を入れ、次にトリエチルアミン1.0 g(9.9 mmol)と水2
0.0g (1.1 mol)を加えて、100 ℃で12時間攪拌して、
加水分解および縮合反応を完結させた。次いで、反応液
から減圧下で溶媒と水を含む低沸点物を留去し、残渣を
水洗し、その後ヘキサンに投入して不溶分を分離除去し
て精製した (精製後の収量74%) 。
【0062】精製した生成物の分子量分布を実施例1と
同様にGPC により測定し、ポリスチレン換算により分子
量を概算したところ、上記化合物の分子量に相当した。
この生成物の元素分析結果、IRスペクトルおよび29Si-N
MRスペクトルは次のとおりであった。29Si-NMRスペクト
ルでは主に強い1本のピークが得られた。そのピーク位
置は3官能性シロキサンのピークと一致した。
【0063】以上より、生成物を(C7F15CONH(CH2)3SiO
1.5)12 と同定した。 元素分析結果 C H F N Si O 理論値 26.09 1.38 56.32 2.77 5.53 7.91 実測値 26.11 1.35 56.18 2.68 5.53 8.15 IR:2920、2960、1720、1130、1070cm-1 29 Si-NMR:δ(ppm) =−71.4
【0064】
【実施例7】(C8F17SO2N(C3H7)(CH2)3SiO1.5)10 の合成 実施例5と同様の反応装置に、[C8F17SO2N(C3H7)(CH2)3
Si(OEt)3] 74.5g(0.1mol) およびアセトン 670gを入
れ、得られた溶液を50℃に保持しながら、水酸化テトラ
メチルアンモニウムの10%メタノール溶液 5.5g (塩基
6.0 mmol) と水3.0g(167 mmol)を約30分間かけて滴下
した。滴下終了後、反応混合物を同じ温度で24時間攪拌
して、加水分解および縮合反応を完結させた。次いで、
反応液から減圧下で溶媒と水を含む低沸点物を留去し、
残渣を水洗して精製した (精製後の収量67%) 。
【0065】精製した生成物の分子量分布を実施例1と
同様にGPC により測定し、ポリスチレン換算により分子
量を概算したところ、上記化合物の分子量に相当した。
この生成物の元素分析結果、IRスペクトルおよび29Si-N
MRスペクトルは次のとおりであった。29Si-NMRスペクト
ルでは強い1本のピークが得られた。そのピーク位置は
3官能性シロキサンのピークと一致した。
【0066】以上より、生成物を(C8F17SO2N(C3H7)(C
H2)3SiO1.5)10 と同定した。 元素分析結果 C H F N S Si O 理論値 26.50 2.05 50.95 2.21 5.05 4.41 8.83 実測値 26.45 1.97 51.08 2.20 5.03 4.39 8.88 IR:2920、2960、1400、1130、1070cm-1 29 Si-NMR:δ(ppm) =−70.9
【0067】
【実施例8】(CF3CH2CH2SiO1.5)7(C8F17CH2CH2SiO1.5)1の合成 実施例1と同様の反応装置に[CF3CH2CH2Si(OMe)3] 18.7
g(0.086 mol) 、 [C8F17CH2CH2Si(OMe)3] 8.1g(0.014
mol) および溶媒のテトラヒドロフラン27gを入れ、得
られた溶液を50℃に保持しながら、1N-NaOH 水溶液 8.0
g(NaOH 8.3 mmol、水0.4 mol)を約30分間かけて滴下し
た。滴下終了後、反応混合物を同じ温度で15時間攪拌し
て、加水分解および縮合反応を完結させた。次いで、反
応液から減圧下で溶媒と水を含む低沸点物を留去する
と、白色粉が得られた (収量85%)。この白色粉を水か
ら再沈殿させて精製した。
【0068】精製した生成物の分子量分布を実施例1と
同様にしてGPC により測定したところ、17.09 min に1
本のピークが得られた。このピークの溶出時間からポリ
スチレン換算により分子量を算出したところ、上記化合
物の分子量に相当した。この生成物の元素分析結果、IR
スペクトルおよび29Si-NMRスペクトルは下記のとおりで
あった。29Si-NMRスペクトルでは強い1本のピークが得
られた。そのピーク位置は3官能性シロキサンのピーク
と一致した。
【0069】以上より生成物を(CF3CH2CH2SiO1.5)7(C8F
17CH2CH2SiO1.5)1と同定した。 元素分析結果 C H F Si O 理論値 24.1 2.1 46.8 14.5 12.5 実測値 24.5 2.3 46.2 15.1 11.9 IR:2920、2960、1130、1070cm-1 29 Si-NMR:δ(ppm) =−69.7 精製した生成物の熱特性を実施例1と同様にして測定し
た。試料を空気中で室温から10℃/minで昇温すると、27
0 ℃までの重量減少は5%以下と安定な熱特性を示し
た。さらに昇温を続けると、270 ℃以下で吸熱とともに
急激な重量減少を示した。400 ℃まで加熱した後の残留
物は5%以下と、ほとんとが揮発していた。さらに、測
定後のアルミパンは、試料を入れる前と外観上の変化は
見られず、残留物および着色等は認められなかった。
【0070】
【実施例9】(CF3CH2CH2SiO1.5)8(C4F9SO2N(C3H7)(CH2)
3SiO1.5)2 の合成 実施例4と同様の反応装置に、[CF3CH2CH2Si(OMe)3] 2
1.8g(0.1 mol) 、 [C4F9SO2N(C3H7)(CH2)3Si(OMe)3] 1
2.6g(0.025 mol) および溶媒のトリクロロトリフルオ
ロエタン 103gを入れ、得られた溶液を30℃に保持しな
がら、水酸化テトラメチルアンモニウムの10%メタノー
ル溶液 6.0g (塩基6.6 mmol) 、および水7g (0.39 m
ol) を約30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応混合
物を同じ温度で24時間攪拌して、加水分解および縮合反
応を完結させた。次に、反応液から減圧下で溶媒と水を
含む低沸点物を留去すると、白色粉が得られた (収量77
%)。この白色粉を水から再沈殿させて精製した。
【0071】精製した生成物の分子量分布を実施例1と
同様にGPC により測定し、ポリスチレン換算により分子
量を概算したところ、上記化合物の分子量に相当した。
この生成物の元素分析結果、IRスペクトルおよび29Si-N
MRスペクトルは下記のとおりであった。29Si-NMRスペク
トルでは強い1本のピークが得られた。そのピーク位置
は3官能性シロキサンのピークと一致した。
【0072】以上より生成物を(CF3CH2CH2SiO1.5)8(C4F
9SO2N(C3H7)(CH2)3SiO1.5)2 と同定した。 元素分析結果 C H F N S Si O 理論値 25.6 2.8 38.7 1.4 3.2 14.0 14.5 実測値 24.9 2.8 38.3 1.5 3.4 13.6 15.5 IR:2920、2960、1400、1130、1070cm-1 29 Si-NMR:δ(ppm) =−69.5
【0073】
【実施例10】(C4F9SO2N(C3H7)(CH2)3SiO1.5)7(C8F17C
H2CH2SiO1.5)1 の合成 実施例4と同様の反応装置に、 [C4F9SO2N(C3H7)(CH2)3
Si(OMe)3] 50.3g(0.1mol) 、[C8F17CH2CH2Si(OMe)3] 1
0g(18 mmol) 、および溶媒のアセトン 120gを入れ、
得られた溶液を50℃に保持しながら、約0.5N-KOH水溶液
8g(KOH 4 mmol 、水0.4 mol)を約30分間かけて滴下し
た。滴下終了後、反応混合物を同じ温度で24時間攪拌し
て、加水分解および縮合反応を完結させた。次いで、反
応液から減圧下で溶媒と水を含む低沸点物を留去する
と、白色粉が得られた (収量72%)。この白色粉を水か
ら再沈殿させて精製した。
【0074】精製した生成物の分子量分布を実施例1と
同様にGPC により測定し、ポリスチレン換算により分子
量を概算したところ、上記化合物の分子量に相当した。
この生成物の元素分析結果、IRスペクトルおよび29Si-N
MRスペクトルは下記のとおりであった。29Si-NMRスペク
トルでは強い1本のピークが得られた。そのピーク位置
は3官能性シロキサンのピークと一致した。
【0075】以上より生成物を(C4F9SO2N(C3H7)(CH2)3S
iO1.5)7(C8F17CH2CH2SiO1.5)1 と同定した。 元素分析結果 C H F N S Si O 理論値 27.1 2.7 43.0 2.8 6.3 6.3 11.8 実測値 26.9 2.8 43.3 2.5 6.3 6.4 11.8 IR:2920、2960、1400、1130、1070cm-1 29 Si-NMR:δ(ppm) =−69.7
【0076】
【比較例1】実施例1と同様の反応装置に、[CF3CH2CH2
Si(OMe)3] 21.8g(0.1 mol) とアセトン21.8gを入れ、
生成した溶液を50℃に保持しながら、0.2N-HCl水溶液1.
0 g(HCl 0.2 mmol、水0.056 mol)を約30分間かけて滴
下した。滴下終了後、反応混合物を同じ温度で15時間攪
拌して、加水分解および縮合反応を完結させた。次い
で、反応液から減圧下で溶媒と水を含む低沸点物を留去
すると、淡黄色の高粘性油状物が得られた (収量81%)
【0077】この生成物の分子量分布を、実施例1と同
様にしてGPC により測定したところ、モノマーピークを
含む複数のピークが得られた。その元素分析結果、IRス
ペクトルおよび29Si-NMRスペクトルは次のとおりであっ
た。29Si-NMRスペクトルでは強い3本のピークが得ら
れ、そのピーク位置はモノマーならびに1および2官能
性シロキサンのピークと一致した。
【0078】 元素分析結果 C H F Si O 理論値 24.16 2.68 38.26 18.79 16.11 実測値 29.89 4.80 30.43 14.95 19.93 IR:3400、2920、2960、2840、1130、1070cm-1 29 Si-NMR:δ(ppm) =−45.5、−53.0、−61.5。
【0079】この生成物の熱特性を実施例1と同様にし
てTG-DTA測定により調べた。試料を空気中で室温から10
℃/minで昇温すると、220 ℃と350 ℃で段階的に重量減
少が見られ、残留分は350 ℃で65%であった。さらに40
0 ℃まで昇温しても、40%以上が残留していた。この残
留物はアルミパン上で黒化していた。
【0080】以上より、酸触媒を使用した場合には、本
発明で目的とするかご型多面体構造の有機ケイ素化合物
が得られないことがわかる。
【0081】
【比較例2】実施例1と同様の反応装置に[CF3CH2CH2Si
(OMe)3] 21.8g(0.1 mol) とアセトン21.8gを入れ、生
成した溶液を50℃に保持しながら、0.01N-NaOH水溶液
1.0g(NaOH 0.01 mmol 、水0.056 mol)を滴下した。滴
下終了後、反応混合物を同じ温度で24時間攪拌して、加
水分解および縮合反応を完結させた。次いで、反応液か
ら減圧下で溶媒と水を含む低沸点物を留去すると、無色
透明の高粘性油状物が得られた (収量82%) 。
【0082】この生成物の試料を用いて、実施例1と同
様にGPC による分子量分布の測定を行ったところ、モノ
マーピークを含む複数のピークが得られた。本例では、
水の使用量が少なすぎたため、目的とする多面体構造の
有機ケイ素化合物を得ることができなかった。
【0083】
【比較例3】実施例1と同様の反応装置に[CF3CH2CH2Si
(OMe)3] 21.8g(0.1 mol) とアセトン21.8gを入れ、生
成した溶液を50℃に保持しながら、1N-NaOH 水溶液 6.0
g(NaOH 6 mmol) を滴下し、次に水34g (水は合計2.2
mol)を滴下した。水の滴下中に白色沈殿を生じた。本例
では、水の使用量が多すぎたため、目的とする多面体構
造の有機ケイ素化合物を得ることができなかった。
【0084】
【実施例11】実施例1で得られた反応液を0.45μmの
メンブレンフィルターでろ過して、不溶物を除去した。
この溶液を、溶媒の揮発を防ぐようにしたスピンコータ
を用いて、回転速度4500 rpmでシリコン基板上に塗布
し、次いで 150℃に30分間加熱して塗膜を乾燥させるこ
とにより成膜して、ペルフルオロアルキル基を持つポリ
シロキサン膜を形成した。
【0085】乾燥後の膜厚を走査型電子顕微鏡を用いて
測定したところ 0.3μmであった。得られた膜は、無色
透明であり、穴や突起のない平滑な面であった。この膜
上に直径2mmの円形電極を金蒸着によって作製し、LCR
メータ (日本ピューレット・パッカード製:4284A)を用
いて金電極とシリコン基板に挟まれた部分の静電容量を
測定し、誘電率を算出したところ、誘電率2.95であっ
た。
【0086】
【実施例12】実施例1で得られた生成した白色粉を使
用し、小型真空蒸着装置 LUMINO(日本真空製) を用いて
0.5×10-3 Pa の条件下でシリコン基板に真空蒸着する
ことにより 0.2μm厚の膜を得た。この膜の誘電率を実
施例11と同様に求めたところ、2.75であった。
【0087】
【比較例4】シリコン基板を電気炉中で約 900℃に熱
し、その中に飽和水蒸気を5l/min で導入することによ
ってシリコン基板表面にSiO2酸化膜を形成した。この酸
化膜の膜厚は 0.3μmであった。この膜の誘電率を実施
例11と同様に求めたところ 3.7であった。
【0088】
【比較例5】実施例1と同様の装置にプロピルトリメト
キシシラン50gとアセトン50gを入れ、50℃に保持しな
がら約30分間かけて1N-NaOH 水溶液 6.0gを滴下した。
滴下終了後、反応混合物を15時間攪拌して、加水分解お
よび縮合反応を完結させた。得られた反応液を用いて、
実施例11と同様にして、スピンコート法による成膜と膜
の誘電率の測定を行ったところ、誘電率は 3.5であっ
た。実施例11で成膜したペルフルオロメチル基を有する
膜の誘電率は2.95であるので、ペルフルオロメチル基の
導入により膜の誘電率が低下することがわかる。
【0089】
【実施例13】実施例4で得られた反応液を0.45μmの
メンブレンフィルターでろ過して、不溶物を除去した。
この溶液を、溶媒の揮発を防ぐようにしたスピンコータ
を用いて、回転速度4500 rpmでガラス基板上に塗布し、
次いで 200℃に30分間加熱して塗膜を乾燥させることに
より成膜して、ペルフルオロアルキル基を持つポリシロ
キサン膜を形成した。
【0090】得られた膜の水との接触角を測定するた
め、室温で約2μl の水滴をマイクロシリンダの針先に
作り、これを塗布面に滴下させ、接触角測定器で塗布面
と水との接触角を測定したところ 101°であった。
【0091】また、ガラス基板の背面 (塗布面と反対側
の面) に黒色テープを貼付して背面からの反射を防止し
てから、塗布面の反射率を反射率測定装置を用いて波長
240mm〜800mm の範囲で測定したところ、反射率は1.3
%であった。
【0092】
【比較例6】テトラエトキシシランの加水分解物を含有
する10%メタノール溶液を0.45μmのメンブレンフィル
ターでろ過して不溶物を除去した。この溶液を用いて、
実施例10と同様にガラス基板上への塗布を乾燥を行って
SiO2膜を成膜した。
【0093】この膜の水との接触角および反射率を実施
例10と同様に測定したところ、水との接触角は25°、反
射率は4%であった。
【0094】
【実施例14】実施例1で得られた反応液に黒インクを
滴下し、十分に攪拌して液を着色した。この着色液を0.
45μmのメンブレンフィルターでろ過して不溶物を除去
した。この着色液にガラス基板を浸漬し、2mm/minの一
定速度で基板を引き上げることにより塗布を行った。塗
布した基板を150 ℃に30分間加熱して膜を乾燥させた。
乾燥後の膜の外観は、目視では穴や突起のない平滑な黒
色膜であった。
【0095】この黒色膜に、波長532 nm、出力180 mJの
YAG レーザを1秒、5秒、10秒、および20秒間照射し、
照射後の表面状態を観察した。ビーム径はいずれも約1
cmであった。膜は1秒のレーザ照射によって、ビーム照
射部分のみが完全に焼失し、ガラス面が出た。照射時間
が20秒でも結果は同じであった。レーザ光によって膜が
焼失した部分には膜の焦げや、変性物などはなかった。
【0096】
【比較例7】ポリアクリル酸10gを30gのメタノールに
溶解し、得られた溶液に黒インクを滴下し、溶液を十分
攪拌して着色した。この着色液を0.45μmのメンブレン
フィルターでろ過して不溶物を除去した。この着色液に
ガラス基板を浸漬し、2mm/minの一定速度で基板を引き
上げることにより塗布を行った。塗布した基板を150℃
に30分間加熱して膜を乾燥させた。乾燥後の膜の外観
は、目視では穴や突起のない平滑な黒色膜であった。
【0097】このポリアクリル酸の膜に、実施例11と同
様にして波長532 nm、出力180 mJのYAG レーザを照射
し、表面状態を観察した。膜はレーザ照射によってビー
ムが当たった部分が変質し、ガラス基板上で黒く焼き焦
げていた。
【0098】
【比較例8】実施例1と同様の反応装置に、[CF3CH2CH2
Si(OMe)3] 50g(0.23 mol)とテトラヒドロフラン50gを
入れ、生成した溶液を50℃に保持しながら、0.2N-HCl水
溶液6.0 g(HCl 1.2 mmol)を約30分間かけて滴下した。
滴下終了後、反応混合物を同じ温度で15時間攪拌して、
加水分解および縮合反応を完結させた。
【0099】得られた反応液に黒インクを滴下し、溶液
を十分に攪拌して、液を黒く着色した。この液を0.45μ
mのメンブレンフィルターでろ過して不溶物を除去し
た。この着色液にガラス基板を浸漬し、10 mm/min の一
定速度で基板を引き上げることにより塗布を行った。塗
布した基板を150 ℃に30分間加熱して膜を乾燥させた。
乾燥後の膜の外観は、目視では穴や突起のない平滑な黒
色膜であった。
【0100】このペルフルオロアルキル基を有するポリ
シロキサンの膜に、実施例11と同様にして波長532 nm、
出力180 mJのYAG レーザを照射し、表面状態を観察し
た。膜はレーザ照射によってビームが当たった部分が変
質し、ガラス基板上でやや黒く焼き焦げていた。
【0101】
【発明の効果】本発明により、特定の有機溶媒に溶解
し、溶解状態で安定に保存できる、ペルフルオロアルキ
ル基を有するかご型多面体構造の単一分子量の有機ケイ
素化合物が提供される。この有機ケイ素化合物は、湿式
法および乾式法により成膜材料として使用するのに適し
ている。この成膜により、ポリテトラフルオロエチレン
のようなフッ素樹脂とは異なり、密着性のよいペルフル
オロアルキル基含有膜を各種基材の表面に形成すること
が可能となる。
【0102】こうして本発明の有機ケイ素化合物から形
成された膜は、ポリシロキサン質であるため、耐熱性や
耐火性に優れ、またペルフルオロアルキル基の存在に起
因する撥水・撥油性を示す上、低誘電率、低屈折率、高
硬度、色素添加によりレーザ等によるパターニングが可
能、といった特徴を持ち、また溶媒への溶解性を利用し
てエッチングが可能であるので、撥水・撥油膜、低誘電
率膜、低反射膜、色素添加したパターニング用膜などと
して有望である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 賢児 埼玉県大宮市北袋町2−172−3 SAM ハイツ101 (72)発明者 石原 眞興 栃木県大田原市下石上1382−12 大日本塗 料株式会社技術本部基礎研究第1部内 Fターム(参考) 4H049 VN01 VP10 VQ11 VQ88 VR20 VR40 VU28 VW02 4J035 BA12 CA16N CA161 CA182 CA262 EA01 EB02 EB03 LA03 LB07 LB20

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) で示される、ペルフルオ
    ロアルキル基を含有する多面体構造の有機ケイ素化合
    物。 [Rf−X−(CH2)a−SiO1.5]m (1) 式中、Rfは炭素数1〜20のペルフルオロアルキル基、X
    は2価結合基、aは0〜10の整数、mは4〜20の整数で
    ある。
  2. 【請求項2】 下記一般式(2) で示される、ペルフルオ
    ロアルキル基を含有する多面体構造の有機ケイ素化合
    物。 [Rf'−X'−(CH2)a−SiO1.5]m[Rf"−X"−(CH2)b−SiO1.5]n (2) 式中、Rf' とRf" はそれぞれ炭素数1〜20のペルフルオ
    ロアルキル基、X' とX" はそれぞれ2価結合基、aと
    bはそれぞれ0〜10の整数、mとnはそれぞれ1〜19の
    整数であり、かつm+nは4〜20であり、Rf' とRf" 、
    X' とX" 、およびaとbの少なくとも1つの組合わせ
    は互いに同一ではない。
  3. 【請求項3】 X、あるいはX' とX" が、-CH2- 、-O
    - 、-N(R)-、-S- 、-C(O)O- 、 -CON(R)- および-SO2N
    (R)- よりなる群から選ばれ、ここでRは水素または炭
    素数1〜10のアルキル基もしくはアルケニル基である、
    請求項1または2記載の有機ケイ素化合物。
  4. 【請求項4】 式: (Rf-CH2-CH2-SiO1.5)m で示され
    る、請求項1記載の有機ケイ素化合物。
  5. 【請求項5】 式:(Rf'-CH2-CH2-SiO1.5)m (Rf"-CH2-C
    H2-SiO1.5)n で示され、Rf' とRf" とが異なる、請求項
    2記載の有機ケイ素化合物。
  6. 【請求項6】 X、あるいはX' とX" が、−CONH−ま
    たは−SO2N(C3H7)−であり、a、またはaとbが3であ
    る、請求項3記載の有機ケイ素化合物。
  7. 【請求項7】 Rf、Rf' およびRf" が炭素数1〜10のペ
    ルフルオロアルキル基である、請求項1〜6のいずれか
    1項に記載の有機ケイ素化合物。
  8. 【請求項8】 Rf、Rf' およびRf" が炭素数2〜8のペ
    ルフルオロアルキル基である、請求項7記載の有機ケイ
    素化合物。
  9. 【請求項9】 下記一般式(3) で示される化合物、また
    は下記一般式(4) と(5) で示される複数種類の化合物
    を、O、N、F、およびClから選ばれた少なくとも1種
    の元素を含有する有機溶媒中、水および塩基性化合物の
    存在下で加水分解および縮合反応を受けさせることを特
    徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機ケ
    イ素化合物の製造方法。 Rf−X−(CH2)a−Si(Y)3 (3) Rf'−X'−(CH2)a−Si(Y')3 (4) Rf"−X"−(CH2)b−Si(Y")3 (5) 式中、Y、Y' およびY" はそれぞれ炭素数1〜8のア
    ルコキシ基またはClであり、Rf、Rf' 、Rf" 、X、X、
    X" 、aおよびbは請求項1〜8のいずれかに記載と同
    じ意味である。
  10. 【請求項10】 塩基性化合物が金属水酸化物、アミン
    化合物および第四級アンモニウム塩水酸化物よりなる群
    から選ばれる、請求項9記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 一般式(3) で示される化合物1モル、
    または一般式(4) および(5) で示される2種類の化合物
    の合計1モルに対して、1×10-5〜2モルの塩基性化合
    物と1〜20モルの水を使用する、請求項9記載の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 加水分解および縮合反応を10〜150 ℃
    の温度で行う、請求項9〜11のいずれか1項に記載の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    有機ケイ素化合物からなる成膜材料。
  14. 【請求項14】 該有機ケイ素化合物が有機溶媒に溶解
    している、請求項13記載の成膜材料。
  15. 【請求項15】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    有機ケイ素化合物からなる低誘電率膜。
  16. 【請求項16】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    有機ケイ素化合物からなる低反射膜。
  17. 【請求項17】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    有機ケイ素化合物からなる撥水・撥油膜。
  18. 【請求項18】 分散した色素を含有する請求項1〜8
    のいずれか1項に記載の有機ケイ素化合物からなるパタ
    ーニング用膜。
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