JPH10140047A - 粉体塗料用添加剤および粉体塗料組成物 - Google Patents

粉体塗料用添加剤および粉体塗料組成物

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JPH10140047A
JPH10140047A JP31867596A JP31867596A JPH10140047A JP H10140047 A JPH10140047 A JP H10140047A JP 31867596 A JP31867596 A JP 31867596A JP 31867596 A JP31867596 A JP 31867596A JP H10140047 A JPH10140047 A JP H10140047A
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powder coating
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powder
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JP31867596A
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Hideki Kobayashi
秀樹 小林
Toru Masatomi
亨 正富
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉体塗料に優れた撥水性および撥油性を付与
し得る粉体塗料用添加剤およびこれを添加配合してなる
粉体塗料組成物を提供する。 【解決手段】 (A)比表面積2m2/g以上の無機微
粉体100重量部と(B)5〜50℃の範囲内で液状の
フッ素原子含有有機化合物1〜200重量部を混合して
得られる粉末状混合物からなることを特徴とする粉体塗
料用添加剤、および該粉体塗料用添加剤を0.1重量%
〜50重量%含有することを特徴とする粉体塗料組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉体塗料用添加剤お
よび粉体塗料組成物に関し、詳しくは粉体塗料に優れた
撥水性および撥油性を付与し得る粉体塗料用添加剤およ
びこれを添加配合してなる粉体塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体塗料は溶剤を使用しないため環境面
の点で優れており、また省人化が期待できることから開
発が進んでいる。このような粉体塗料として、例えば、
エポキシ系粉体塗料,ポリエステル系粉体塗料,アクリ
ル系粉体塗料などが商品化されており、さらにこれらの
粉体塗料に、ポリジメチルシロキサンやメチルフェニル
ポリシロキサンを配合したポリエステル系粉体塗料用樹
脂組成物(特開昭54−96536号公報参照)や、エ
ポキシ樹脂粉体塗料用組成物(特開平1−152169
号公報報参照)が提案されている。しかしこれらの組成
物は塗面平滑性,耐湿性,熱衝撃性に優れているもの
の、撥水性や撥油性が十分でないという欠点があった。
一方、撥水性および撥油性に優れた皮膜を形成する方法
として、例えば、基材表面にオルガノトリアルコキシシ
ランの加水分解縮合物からなる保護層を形成した後、次
いでこの保護層に気体状のパーフルオロアルキル基含有
オルガノシランを接触反応させる方法が知られている
(特公平7−45586号公報参照)。しかしこの方法
は表面加工工程が2段階になるために、作業が煩雑であ
るという問題点があった。また、基材表面にフッ化炭素
基含有トリクロロシランを化学吸着させる方法も提案さ
れているが(特開平5−193056号公報報参照)、
この工程は塗料を塗工した後に行うものであるため作業
が煩雑であるという問題点があった。このため、塗工す
るだけで優れた撥水性,撥油性を良好に発現する粉体塗
料が切望されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
点を解消すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち、本発明の目的は、粉体塗料に優れた撥水性および
撥油性を付与し得る粉体塗料用添加剤およびこれを添加
配合してなる粉体塗料組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)比表面
積2m2/g以上の無機微粉体100重量部と(B)5
〜50℃の範囲内で液状のフッ素原子含有有機化合物1
〜200重量部を混合して得られる粉末状混合物からな
ることを特徴とする粉体塗料用添加剤、および該粉体塗
料用添加剤を0.1重量%〜50重量%含有することを
特徴とする粉体塗料組成物に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】最初に、本発明の粉体塗料用添加
剤について説明する。本発明添加剤に使用される(A)
成分の無機微粉体は比表面積が2m2/g以上であれば
よく、好ましくは50m2/g以上、より好ましくは1
00m2/g以上の比表面積を有する微粉体である。こ
のような無機微粉体としては、シリカ,アルミナ,チタ
ニア,炭酸カルシウム,珪酸カルシウム,硫酸バリウ
ム,マグネシア,タルク,マイカ,クレイ,窒化ホウ
素,砂鉄,酸化鉄,酸化亜鉛,ガラスビーズ,ガラスフ
レーク,ガラスバルーン,けいそう土,金属粉が例示さ
れる。これらの中でもシリカ,アルミナおよびチタニア
が好ましく、シリカとしては、乾式法で製造される乾式
法シリカ,湿式法で製造される湿式法シリカ,溶融シリ
カ,結晶性シリカが例示される。アルミナやチタニアも
同様な方法で製造されたものが挙げられる。またこの無
機微粉体は、予めシラン系処理剤により表面疎水化処理
されているものが好ましい。使用されるシラン系処理剤
は上記無機微粉体と反応してその表面を疎水化するもの
であればよく、上記無機微粉体表面にトリメチルシリル
基,ジメチルシリル基,モノメチルシリル基を付与し得
るものが好ましい。トリメチルシリル基を付与し得るシ
ラン系処理剤としては、トリメチルクロロシラン,ヘキ
サメチルジシランが例示され、ジメチルシリル基を付与
し得るシラン系処理剤としては、ジメチルジクロロシラ
ン,ジメチルジメトキシシラン,ポリジメチルシラザン
が例示され、モノメチルシリル基を付与し得るシラン系
処理剤としては、メチルトリクロロシラン,メチルトリ
メトキシシランが例示される。この他にも、γ−(2−
アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン,γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン,ビニルトリア
セトキシシラン,γ−メルカプトプロピルメチルジメト
キシシランのような有機官能性基を有するシランカップ
リング剤が使用できる。
【0006】本発明添加剤のもう一方の成分である
(B)成分のフッ素原子含有有機化合物は本発明の特徴
となる成分であり、5〜50℃の範囲内で液状を呈する
単体、オリゴマーまたはポリマーである。尚、5〜50
℃の範囲内で液状とは、この範囲内のある一点の温度条
件下で液状であればよいことを意味する。このようなフ
ッ素原子含有有機化合物としては、フッ素原子含有オル
ガノシランやフッ素原子含有オルガノポリシロキサン等
の有機ケイ素化合物の他、パーフルオロアルキルエチレ
ン,パーフルオロポリエチレン,パーフルオロアルカ
ン,パーフルオロアルキルアルコール,パーフルオロポ
リエーテル,パーフルオロアルキルアクリレート,パー
フルオロアルキルメタクリレートが挙げられる。これら
の中でもフッ素原子含有オルガノシランやフッ素原子含
有オルガノポリシロキサンが好ましく、特に、ケイ素原
子に結合した式:F(CF2a−R1−(式中、R1はア
ルキレン基またはアルキレンオキシアルキレン基であ
り、aは4以上の整数である。)で表される基を有する
オルガノシランまたはオルガノポリシロキサンがより好
ましい。このようなオルガノシランとしては、下記式で
示されるアルコキシシランやヒドロシランが例示され
る。下式中、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を
表す。 F(CF2)C24Si(OMe)3 F(CF2)C24SiMe(OMe)2 F(CF2)424Si(OMe)3 F(CF2)424SiMe(OMe)2 F(CF2)424SiMe2(OMe) F(CF2)824Si(OMe)3 F(CF2)824Si(OEt)3 F(CF2)824OC24Si(OEt)3 F(CF2)C24SiH3 F(CF2)C24SiMeH2 F(CF2)824SiH3
【0007】フッ素原子含有オルガノポリシロキサンと
しては、一般式: {F(CF2a−R1−R2 bSiO(3-b)/2n(R3 c
iO(4-c)/2m−(O1/2X)y で表される化合物が好ましい。上式中、R1はアルキレ
ン基またはアルキレンオキシアルキレン基である。アル
キレン基としては、例えば、エチレン基,メチルエチレ
ン基,エチルエチレン基,プロピルエチレン基,ブチル
エチレン基,プロピレン基,ブチレン基,1−メチルプ
ロピレン基,ペンチレン基,ヘキシレン基,ヘプチレン
基,オクチレン基,ノニレン基,デシレン基が挙げられ
る。アルキレンオキシアルキレン基としては、例えば、
エチレンオキシエチレン基,エチレンオキシプロピレン
基,エチレンオキシブチレン基,プロピレンオキシエチ
レン基,プロピレンオキシプロピレン基,プロピレンオ
キシブチレン基,ブチレンオキシエチレン基,ブチレン
オキシプロピレン基が挙げられる。R2は同一もしくは
異なるアルキル基またはアリール基であり、アルキル基
としては、例えば、メチル基,エチル基,プロピル基,
ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オク
チル基,ノニル基,デシル基,ヘキサデシル基,オクタ
デシル基が挙げられる。アリール基としては、例えば、
フェニル基,トリル基,キシリル基が挙げられる。R3
は置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、非置換
の一価炭化水素基としては、メチル基,エチル基,プロ
ピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル
基,オクチル基,ノニル基,デシル基,ヘキサデシル
基,オクタデシル基等のアルキル基;フェニル基,トリ
ル基,キシリル基等のアリール基;ビニル基,アリル
基,5−ヘキセニル基等のアルケニル基が挙げられ、置
換の一価炭化水素基としては、3−グリシドキシプロピ
ル基,2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)
基,3−(3,4−エポキシシクロヘキシルプロピル)
基,3,4−エポキシシクロヘキシル基などのエポキシ
基含有有機基;3−アミノプロピル基,3−(2−アミ
ノエチル)アミノプロピル基などのアミノ基含有有機
基;3−ヒドロキシプロピル基,アクリロキシプロピル
基,メタクリロキシプロピル基,3−メルカプトプロピ
ル基,3−イソシアネートプロピル基が例示される。X
は水素原子または炭素原子数1〜5の一価炭化水素基で
あり、炭素原子数1〜5の一価炭化水素基としては、メ
チル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基
が例示される。aは4以上の整数であり、好ましくは4
〜12の整数であり、4,6,8が例示される。bは0
〜2の整数であり、cは0〜3の整数である。nは0を
越える数であり、mおよびyは0以上の数であり、m/
nは0〜200の範囲であるのが好ましい。このオルガ
ノポリシロキサンの構造としては、直鎖状,分岐鎖を有
する直鎖状,網状,3次元状が挙げられるが、分子内に
少なくとも1個の式:F(CF2a−R1−SiO
3/2(式中、R1およびaは前記と同じである。)で表さ
れるシロキサン単位を有するのが好ましい。
【0008】このようなオルガノポリシロキサンとして
は、下記平均単位式で表される化合物が例示される。下
式中、Meはメチル基を表し、Phはフェニル基を表
す。 {Me3SiO1/20.9(SiO4/21.0{F(CF2)4
24SiO3/20.1 {Me2SiO2/21.8{F(CF2)424SiO3/2
12.2 {MeSiO3/20.7{F(CF2)424SiO3/2
5.5 {MeSiO3/20.7{F(CF2)424SiO3/2
5.5(O1/2H)1.0 (SiO4/20.35{F(CF2)424SiO3/24.34 {F(CF2)424SiO3/28 {F(CF2)424SiO3/212(O1/2Me)1 {MeSiO3/20.5{F(CF2)424OC24Si
3/22.0 {F(CF2)824(CH3)SiO}1{Ph2SiO}
10 {Me2SiO}18{PhSiO3/22{F(CF2)82
4SiO3/21 {PhSiO3/29{F(CF2)424SiO3/21 {Me3SiO1/21.2{SiO4/21{PhSi
3/29{F(CF2)4−C24SiO3/21 {Me3SiO1/21.2{SiO4/21{F(CF2)42
4SiO3/21 {Ph2SiO}9{F(CF2)424SiO3/21 {F(CF2)824(CH3)SiO}1{Ph2SiO}8
{PhSiO3/21 {Me3SiO1/20.7{SiO4/21{Ph2SiO}
10{F(CF2)8−C24SiO3/21 {Me3SiO1/20.7{SiO4/21{Ph2SiO}
8{F(CF2)8−C24MeSiO}1 {PhSiO3/210{F(CF2)824SiO3/21 {Ph2SiO2/210{F(CF2)824SiO3/21 {Ph2SiO}5{PhSiO3/25{F(CF2)82
4SiO3/21 {F(CF2)824SiO3/23{PhSiO3/2
7(NH236−SiO3/23 {F(CF2)424SiO3/23{PhMeSi
2/27(NH236−SiO3/24(O1/2Me)3
【化1】
【化2】 {F(CF2)424SiO3/22{PhSiO3/2
7{HO(CH23−SiO3/23
【0009】このオルガノポリシロキサンは、例えば、
一般式:F(CF2a−R1−R2 bSiZ3-b(式中、R
1,R2,aおよびbは前記と同じであり、Zは塩素,臭
素のようなハロゲン原子またはメトキシ基,エトキシ
基,プロポキシ基,ブトキシ基のようなアルコキシ基で
ある。)で表されるフルオロオルガノシランを加水分解
した後、縮合反応させたり、上記フルオロオルガノシラ
ンと一般式:R3 cSiZ(4 -c)(式中、R3,Zおよびc
は前記と同じである。)で表されるオルガノシランと
を、有機溶剤と水溶液の存在下で共加水分解した後、縮
合反応させたりすることにより製造できる。共加水分解
する方法としては、例えば上記一般式で表されるシラン
の混合物を有機溶剤に溶解し、次いでこの溶液を水溶液
中に撹拌しながら滴下する方法、またこの有機溶剤溶液
を攪拌しながらその中に水溶液を滴下する方法が挙げら
れる。このとき使用される有機溶剤は、上記シランおよ
び生成するオルガノポリシロキサンを溶解するものが好
ましく、ジエチルエ−テル,テトラヒドロフラン等のエ
−テル類;アセトン,メチルイソブチルケトン等のケト
ン類;α,α,α−トリフルオロトルエン,ヘキサフルオ
ロキシレン等のフッ素系溶媒;ヘキサメチルジシロキサ
ン,ヘキサメチルシクロトリシロキサン,オクタメチル
シクロテトラシロキサン等の揮発性シリコーン系溶媒が
例示される。有機溶剤中の上記シランの濃度は、通常、
生成するオルガノポリシロキサンの濃度が10〜80重
量%となるような範囲であるのが好ましい。また、水溶
液としては、必要に応じて硫酸,硝酸,塩酸等の酸の水
溶液が用いられる。これらの中でも塩酸の水溶液が好ま
しく、この場合の塩化水素の濃度は5重量%以上である
ことが必要である。滴下時および滴下後の温度は0〜1
20℃の範囲が好ましい。このようにして得られたオル
ガノポリシロキサンの溶液は、必要に応じて有機溶媒あ
るいは水を加えて静置することにより水層を分離するこ
とができる。水層分離後はオルガノポリシロキサンを含
む有機溶剤層が中性になるまで水洗し、さらに脱水する
のが好ましい。脱水は水分離管を用いて有機溶剤の共沸
下で行えばよい。このとき使用される有機溶剤として
は、水に対する溶解性の低いものが好ましい。このよう
にして得られるオルガノポリシロキサンは若干の残存シ
ラノ−ル基やアルコキシ基を含んでおり、その含有量
は、通常、0.01〜10重量%の範囲であり、好まし
くは0.05〜5重量%の範囲である。
【0010】本発明添加剤は、(A)成分100重量部
に対して(B)成分を1〜200重量部加えてなるもの
であるが、特に(B)成分の配合量が5〜150重量部
の範囲であることが好ましい。これは、1重量部未満で
あると撥水性,撥油性の向上効果が不十分であり、20
0重量部を越えると粉末状の形態が保てなくなるためで
ある。
【0011】本発明添加剤は上記(A)成分と(B)成
分を均一に混合することにより容易に製造することがで
きる。この混合は、通常のヘンシェルミキサー,スーパ
ーミキサー,デンタルミキサー,V型ブレンダー,ダブ
ルコーンミキサー,ナウタミキサー等のミキサーを用い
て行うことができる。このとき(A)成分をミキサーに
予め投入しておき、これを攪拌しながら(B)成分を添
加する方法が好ましいが、この配合順序を逆にしてもよ
い。
【0012】次に本発明の粉体塗料組成物について説明
する。本発明の粉体塗料組成物は、前記した本発明の粉
体塗料用添加剤を含有することを特徴とする。その含有
量は0.1重量%〜50重量%の範囲であるが、好まし
くは0.5重量%〜30重量%の範囲内である。これは
0.1重量%未満であると撥水性および撥油性の向上効
果が不十分であり、50重量%を越えると塗膜の基材に
対する接着性が低下するためである。このような本発明
の粉体塗料組成物は、通常の粉体塗料成分、例えば、各
種の塗料用熱硬化性もしくは熱可塑性レジンビヒクルや
顔料を主成分とする。熱硬化性レジンとしては、エポキ
シレジン,エポキシ/ノボラック(低温硬化型)レジ
ン,アクリルレジン,ポリエステルレジン,アクリル/
ポリエステルレジン,エポキシ/ポリエステルブレンド
レジン,ポリエステル変性シリコーンレジン,アクリル
変性シリコーンレジン,エポキシ変性シリコーンレジ
ン,フェノールレジン等が挙げられ、熱可塑性レジンと
しては、ナイロン,PVC,ポリプロピレン,ポリエチ
レン等が挙げられる。これらの中でも耐久性の面から、
熱硬化性レジンビヒクルが好適である。
【0013】このような本発明の粉体塗料組成物として
は、(C)エポキシレジン,ポリエステルレジンおよび
アクリルレジンからなる群から選択される塗料用レジン
ビヒクル99.9重量%〜50重量%および(D)前記
した本発明添加剤0.1重量%〜50重量%からなる組
成物が好ましい。(C)成分のエポキシレジンは多官能
であればどのようなものでもよく、例えば、グリシジル
エーテル類,グリシジルエステル類,グリシジルアミン
類,線状脂肪族エポキシド類,脂環式エポキシド類,ヒ
ダントイン型エポキシ類等が挙げられる。ポリエステル
レジンとしては、飽和及び不飽和ポリエステル樹脂が挙
げられる。アクリルレジンとしては、不飽和エステルと
不飽和カルボン酸のコポリマー,エポキシ系コポリマ
ー,グリシジルエステル系コポリマー等が挙げられる。
また、アクリル/ポリエステルレジン,エポキシ/ポリ
エステルブレンドレジンのような共重合体も使用でき
る。
【0014】本発明の粉体塗料組成物には、必要に応じ
て従来から使用されているシリコーン系添加剤,硬化
剤,その他レベリング剤等を添加配合することができ
る。塗料用レジンビヒクルの硬化剤としては、例えば脂
肪族モノカルボン酸塩,ビスアズラクトン,脂肪族ジカ
ルボン酸エステル,アミノプラスト,アミノトリアジン
誘導体,リチウム塩/4級アンモニウム化合物,テトラ
キスメトキシメチルグリコルリル等が挙げられる。塗料
用レジンビヒクルとしてエポキシレジンを使用した場合
には、硬化剤として各種芳香族アミン,イミダゾール,
ジシアンジアミド,ジヒドラジド系化合物,酸無水物が
例示される。さらに硬化促進剤を併用してもよい。
【0015】さらに本発明組成物に、各種基材に対する
密着性を向上させるためにシランカップリング剤を添加
したり、硬化性を向上させるために硬化促進剤を添加し
たりすることは、本発明の目的を損なわない限り差し支
えない。使用されるシランカップリング剤としては、例
えば、下記式で表される化合物が挙げられる。 H2NCH2CH2Si(OC253 NH2CH2CH2NH(CH23Si(OCH33
【化3】 CH2=CHSi(OCH33 CH2=CHSi(OC253
【化4】 CH2=CHSi(OOCCH33 HS(CH23Si(OCH33
【化5】 このシランカップリング剤は単独または2種類以上混合
して用いることができ、その添加量は本発明組成物に対
して0.01〜10重量%の範囲であるのが好ましい。
これらの他にも、本発明組成物には必要に応じて、各種
顔料,染料,光吸収剤,蛍光塗料,感光剤,発色剤等の
添加剤などを添加することができる。
【0016】本発明組成物は、塗料用レジンビヒクル、
本発明添加剤およびその他の粉体塗料用原料成分とを均
一に混合することにより容易に製造することができる。
本発明添加剤を各種粉体塗料成分と混合する手段として
は、例えば、ヘンシェルミキサー,スーパーミキサー,
デンタルミキサー,V型ブレンダー,ダブルコーンミキ
サー,ナウタミキサー,ニーダーミキサー,2軸押し出
し機,2本ロールが挙げられる。また混合時の条件は、
室温下でも加熱下でもよい。
【0017】本発明組成物により基材を処理する方法と
しては、通常の粉体塗料の処理方法、例えば、流動浸漬
法,静電ベッド法,静電スプレー法,カスケード法が挙
げられる。特に、摩擦荷電式粉体静電ガンを使用する方
法が簡便である。このような方法により本発明組成物を
基材表面に均一に塗布した後、適当な加熱温度条件下、
例えば100〜250℃の加熱温度で30秒〜60分間
加熱することにより、塗膜を形成させることができる。
【0018】本発明組成物が適用される基材としては、
例えば、各種ガラス,セラミックス,金属,合成樹脂等
が挙げられる。使用される基材は、予めその表面が有機
溶剤や洗剤等により洗浄されているのが好ましい。本発
明組成物を塗布した塗装品としては、電子レンジ部品,
給湯器,ストーブ,厨房機器,冷蔵庫などの家庭電気製
品;重電機器;自転車や自動車の部品;農機具などの金
属製品;門扉,フェンスなどの建築資材;交通標識,ガ
ードレールなどの道路資材等が挙げられる。
【0019】以上のような本発明組成物は、各種基材表
面に優れた撥水性および撥油性を示す表面張力の低い塗
膜を形成する。さらにこの塗膜は防汚性,離型性,耐熱
性,耐候性,耐薬品性に優れるので、これらの特性が要
求される各種用途に使用することができる。このような
本発明組成物は、水滴,雪,氷,油剤,熱可塑性粉体,
樹脂微粉末に対する付着防止剤;防汚コ−ティング剤;
剥離あるいは離型用コ−ティング剤として好適に使用さ
れる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例にて詳細に説明する。
実施例中、塗膜の撥水性は水に対する接触角を測定する
ことにより評価し、撥油性はヨウ化メチレン,ヘキサデ
カンに対する接触角を測定することにより評価した。
尚、接触角は次の方法に従って測定した。温度20℃の
条件下で塗膜上の5箇所にマイクロシリンジを用いて
水,ヨウ化メチレンおよびヘキサデカンを滴下した。そ
れらの接触角を接触角計[協和界面科学株式会社製]を
用いて測定し、これらの平均値を皮膜の接触角とした。
【0021】
【合成例1】フラスコに、水84g,イソプロピルアル
コール50gおよび1,3−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンゼン125gの混合液を投入し、これを攪拌し
ながらこの中に、式:C4924SiCl3で表され
るノナフルオロヘキシルトリクロロシラン160gと
1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン84gの
混合液を滴下した。滴下終了後、2時間混合した。次い
でこれを静置して水層を分離し、得られた有機溶剤層を
中性になるまで純水を用いて繰り返し洗浄した。洗浄
後、減圧下で加熱ストリッピングにより有機溶剤を除去
して、式: {C4924SiO3/2x(O1/2H)y (式中、xおよびyは平均7である。)で示されるフッ
素原子含有オルガノポリシロキサン124gを得た。こ
のオルガノポリシロキサンは25℃で無色の液体であっ
た。得られたオルガノポリシロキサン60部と比表面積
200m2/gの湿式法シリカ[日本シリカ(株)製;
商品名ニプシルLP]100部とをデンタルミキサーを
用いて2分間混合して、粉末状混合物を得た。
【0022】
【合成例2】フラスコに、水9g,メタノール49g,
テトラブチルチタネート0.2g,3−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン11.7g,式:C492
4−Si(OCH33で表されるノナフルオロヘキシル
トリメトキシシラン73gを投入し、これらを60℃で
6時間攪拌した。次いで80℃に加熱して減圧下で揮発
成分をストリッピングにより除去して、式: {C4924SiO3/2n{QSiO3/2m (式中、nは平均8であり、mは平均2である。Qは3
−グリシドキシプロピル基を表す。)で示されるフッ素
原子含有オルガノポリシロキサン70gを得た。このオ
ルガノポリシロキサンは25℃で白色の液体であった。
得られたオルガノポリシロキサン90部と、ヘキサメチ
ルジシラザンで表面疎水化処理された比表面積150m
2/gの乾式法シリカ(炭素量4%)100部とをデン
タルミキサーを用いて2分間混合して、粉末状混合物を
得た。
【0023】
【実施例1】熱硬化性ポリエステル樹脂系粉体塗料[ト
ウペ(株)製;商品名、トアパウダー#4000]10
0部に対し、合成例1で得られた粉末状混合物2部を加
えてスパチュラを用いて2分間混合して粉体塗料組成物
を調製した。得られた粉体塗料組成物をスプレーにて鉄
板に塗布した。次いでこれを200℃で20分間加熱し
て、鉄板上に塗膜を形成させた。この塗膜の接触角を測
定して、その結果を表1に示した。
【0024】
【実施例2】合成例1で得られたフッ素原子含有オルガ
ノポリシロキサン60部と、比表面積50m2/gの酸
化チタン[日本アエロジル(株)製;商品名チタノキサ
イド25]100部とをデンタルミキサーを用いて2分
間混合して、粉末状混合物を得た。この粉末状混合物2
部を、熱硬化性ポリエステル樹脂系粉体塗料[トウペ
(株)製;商品名、トアパウダー#4000]100部
に添加し、これをデンタルミキサーを用いて2分間混合
して粉体塗料組成物を調製した。得られた粉体塗料組成
物をスプレーにて鉄板に塗布した。次いでこれを200
℃で20分間加熱して、鉄板上に塗膜を形成させた。こ
の塗膜の接触角を測定して、その結果を表1に示した。
【0025】
【実施例3】グリシジルアクリル樹脂系粉体塗料[神東
塗料(株)製;商品名イノバックスA]100部に対
し、合成例2で得られた粉末状混合物2部を加えてスパ
チュラを用いて2分間混合して粉体塗料組成物を調製し
た。得られた粉体塗料組成物をスプレーにて鉄板に塗布
した。次いでこれを180℃で20分間加熱して、鉄板
上に塗膜を形成させた。この塗膜の接触角を測定して、
その結果を表1に示した。
【0026】
【比較例1】実施例1において、合成例1で得られた粉
末状混合物を添加配合しなかった以外は実施例1と同様
にして粉体塗料組成物を調製した。得られた粉体塗料組
成物の接触角を実施例1と同様にして測定し、その結果
を表1に示した。
【0027】
【比較例2】実施例3において、合成例2で得られた粉
末状混合物を添加配合しなかった以外は実施例3と同様
にして粉体塗料組成物を調製した。得られた粉体塗料組
成物の接触角を実施例3と同様にして測定し、その結果
を表1に示した。
【0028】
【表1】
【0029】
【実施例4】比表面積110m2/gの疎水性シリカ
[日本アエロジル(株)製;商品名R972]100部
に、30℃で液状であるパーフルオロオクチルメタクリ
レート50部を加えてデンタルミキサーを用いて3分間
混合して微粉末状混合物を調製した。得られた微粉末状
混合物2.5部をエポキシ樹脂系粉体塗料[トウペ
(株)製;商品名トアパウダー#1000]100部に
添加して2分間混合して、粉体塗料組成物を調製した。
得られた粉体塗料組成物をスプレーにて鉄板に塗布し
た。次いでこれを180℃で20分間加熱して、鉄板上
に塗膜を形成させた。この塗膜の接触角を測定して、そ
の結果を表2に示した。
【0030】
【比較例3】実施例4において、微粉末状混合物を添加
配合しなかった以外は実施例4と同様にして粉体塗料組
成物を調製した。得られた粉体塗料組成物の接触角を実
施例4と同様にして測定し、その結果を表2に示した。
【0031】
【実施例5】ヘキサメチルジシラザンで表面疎水化処理
された比表面積150m2/gの乾式法シリカ(炭素量
4%)100部に、式:C81724Si(OCH2
33で示され30℃で液状であるパーフルオロオクチ
ルトリメトキシシラン90部を加えてデンタルミキサー
を用いて2分間混合して粉末状混合物を調製した。得ら
れた粉末状混合物2部を熱硬化性ポリエステル樹脂系粉
体塗料[トウペ(株)製;商品名トアパウダー#400
0]100部に添加してデンタルミキサーを用いて2分
間混合して、粉体塗料組成物を調製した。得られた粉体
塗料組成物をスプレーにて鉄板に塗布した。次いでこれ
を200℃で20分間加熱して、鉄板上に塗膜を形成さ
せた。この塗膜の接触角を測定して、その結果を表2に
示した。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明の粉体塗料用添加剤は、無機微粉
体に液状のフッ素原子含有有機化合物を混合して得られ
る粉末状混合物からなるものであり、各種粉体塗料に優
れた撥水性および撥油性を付与することができる。また
該添加剤を含有してなる本発明の粉体塗料組成物は、各
種基材表面に撥水性および撥油性に優れた塗膜を形成す
ることができるという特徴を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 183/08 C09D 183/08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)比表面積2m2/g以上の無機微
    粉体100重量部と(B)5〜50℃の範囲内で液状の
    フッ素原子含有有機化合物1〜200重量部を混合して
    得られる粉末状混合物からなることを特徴とする、粉体
    塗料用添加剤。
  2. 【請求項2】 (A)成分が、シリカ,アルミナおよび
    チタニアからなる群から選択されるものである請求項1
    に記載の粉体塗料用添加剤。
  3. 【請求項3】 (A)成分が、予めシラン系処理剤によ
    り表面疎水化処理されたものである請求項1または請求
    項2に記載の粉体塗料用添加剤。
  4. 【請求項4】 (B)成分が、フッ素原子含有オルガノ
    シランまたはフッ素原子含有オルガノポリシロキサンで
    ある請求項1に記載の粉体塗料用添加剤。
  5. 【請求項5】 (B)成分が、一般式: {F(CF2a−R1−R2 bSiO(3-b)/2n(R3 c
    iO(4-c)/2m−(O1/2X)y (式中、R1はアルキレン基またはアルキレンオキシア
    ルキレン基であり、R2は同一もしくは異なるアルキル
    基またはアリール基であり、R3は置換もしくは非置換
    の一価炭化水素基であり、Xは水素原子または炭素原子
    数1〜5の一価炭化水素基である。aは4以上の整数で
    あり、bは0〜2の整数であり、cは0〜3の整数であ
    り、nは0を越える数であり、mおよびyは0以上の数
    である。)で表されるフッ素原子含有オルガノポリシロ
    キサンである請求項4に記載の粉体塗料用添加剤。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の粉体塗料用添加剤を0.
    1重量%〜50重量%含有することを特徴とする粉体塗
    料組成物。
  7. 【請求項7】 (C)エポキシレジン,ポリエステルレ
    ジンおよびアクリルレジンからなる群から選択される塗
    料用レジンビヒクル99.9重量%〜50重量%および
    (D)比表面積2m2/g以上の無機微粉体100重量
    部と、5〜50℃の範囲内で液状のフッ素原子含有有機
    化合物1〜200重量部を混合して得られる粉末状混合
    物 0.1重量
    %〜50重量%からなる請求項6に記載の粉体塗料組成
    物。
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