JP2000290415A - 発泡性軟質ポリエステル系化粧シート - Google Patents

発泡性軟質ポリエステル系化粧シート

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JP2000290415A
JP2000290415A JP11102382A JP10238299A JP2000290415A JP 2000290415 A JP2000290415 A JP 2000290415A JP 11102382 A JP11102382 A JP 11102382A JP 10238299 A JP10238299 A JP 10238299A JP 2000290415 A JP2000290415 A JP 2000290415A
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carbon atoms
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Yasuhiro Tanaka
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Abstract

(57)【要約】 【目的】表面感触(柔軟性)と印刷適性に優れたポリエ
ステル樹脂化粧シートの提供。 【構成】炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸から選択
される1種以上のエステル単位を含む共重合ポリエステ
ルに可塑剤を入れて軟質化した発泡性軟質ポリエステル
層からなる化粧シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁、襖、天井等の
壁紙、キャビネット、テーブル、机、本棚、食器棚等の
家具表皮材、テレビ、電子ピアノ等の家電製品表皮材、
扉、柱、台所等の建築表皮材、椅子、ソファー、畳表、
掲示板等のレザー、インストルメントパネル、ドア、天
井、座席、サンバイザ等の自動車内装材、バンパー、ド
ア外板材等の自動車外装材、オートバイ、自転車等のサ
ドル、化粧品ケース表皮材等に使用される、印刷適性と
表面感触(柔軟性)に優れた化粧シートに関する。特
に、低発熱性と高発泡性の壁紙に関する。
【0002】
【従来技術】従来、化粧シートの表層の材質としては、
表面感触(柔軟性)、加工適性、エンボス適性等に優
れ、また、安価である等の利点があるため、塩化ビニル
樹脂に比較的多量の可塑剤を入れた軟質ポリ塩化ビニル
が化粧フイルム(シート)に広く用いられてきた。特に
低発熱性と高発泡性を要求される壁紙については軟質ポ
リ塩化ビニルを難燃性の加工紙にラミネートしたものが
広く用いられてきた。しかしながら、前記軟質ポリ塩化
ビニルなどを用いた壁紙材などの場合、燃焼時に刺激性
のある塩化水素ガスを発生することから、火災の際の上
記問題などを考慮して、壁紙、家具表皮材、家電製品表
皮材、建材表皮材、レザー、自動車内装材に塩化水素ガ
スを発生しない代替の材料が求めら、近年、前記ポリ塩
化ビニル組成物やポリ塩化ビニリデン組成物から製造さ
れるフイルム等の製品に代替しうる製品が得られる樹脂
類として、ポリオレフィンをはじめポリエステル樹脂そ
の他の多くの樹脂類が検討されてきた。このような事情
の中で、ポリエステル樹脂を用いるシート製品の技術と
しては、壁紙材などの壁装材においては、特に使用後の
分解性などを考慮して可塑剤を添加した(実施例におい
ては、トルエンスルホンアミドからなる可塑剤が使用さ
れている。)生分解性脂肪族ポリエステル樹脂を用いた
発泡性の壁装材が提案されている(特開平7−2527
79号公報参照)が、特殊なポリエステル樹脂とカプセ
ル型物理発泡剤を用いるものであるから加熱成型を採用
することができない。また、汎用されている芳香族環を
含むポリエステル単位を持つ樹脂を用いた壁装材に関す
る報告はない。また、厚さ0.1〜10mmの範囲の発
泡シートに、ポリエステル樹脂類を用いる技術も多く提
案されている。その中にはポリエステル樹脂として共縮
重合ポリエステルを用いることも提案されており、この
ような樹脂類を用いることによって均一微細な気泡及び
高い発泡倍率の熱的にも安定なシートが得られることも
報告されている(特開平7−165968号公報、特開
平6−73223号公報等を参照)。
【0003】しかしながら、現在までに提案されている
ポリエステル樹脂を使用しても、従来のポリ塩化ビニル
樹脂などを使用して得られる化粧シートに匹敵する特性
を有する製品は得られていないし、前記ポリエステル樹
脂は前記ポリ塩化ビニル樹脂に比べて、シート製品を製
造するための加工性の点でも満足すべきものではない、
という問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本願発明の課
題は、前記問題点を改善した発泡性ポリエステル化粧シ
ートを提供することである。本発明の発明者等は、ポリ
エステル樹脂に可塑剤を加えることにより、特に汎用さ
れている芳香族環を持つポリエステル単位を含む共重合
ポリエステル樹脂に可塑剤を加えてその特性を観察する
中で、従来の軟質ポリ塩化ビニル樹脂の加工性及び製品
特性を持つ製品が得られるポリエステル樹脂が得られる
こと、およびこれに従来の発泡シートなどの製造に使用
される発泡剤を加えることによって、従来の軟質ポリ塩
化ビニル樹脂から得られる化粧シートに匹敵する特性を
有するポリエステル樹脂化粧シートが得られ現象がある
ことを発見し、更に、使用する可塑剤の種類及び量との
関係、また組み合わせる共重合樹脂について鋭意研究
し、軟質ポリエステル樹脂を得、該樹脂を使用すること
により前記課題を解決することを見出した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、第1
は、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸から選択され
る1種以上のエステル単位を含む共重合ポリエステルに
可塑剤を入れて軟質化した発泡性軟質ポリエステル層か
らなる化粧シートであり、第2は、炭素数8〜14の芳
香族ジカルボン酸から選択される1種以上のエステル単
位を含む共重合ポリエステルに可塑剤を入れて軟質化し
た発泡性軟質ポリエステル層と基材層とからなる発泡性
化粧シートであり、第3は、前記炭素数8〜14の芳香
族ジカルボン酸から選択される1種以上のエステル単位
を含む共重合ポリエステルが非晶質でありかつ可塑剤が
前記構造式Aの構造を含む化合物である前記の化粧シー
トであり、好ましくは、非晶質の共重合ポリエステルが
炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸としてテレフタル
酸と、イソフタル酸、2,6−ナフタレン酸、2,6−
ナフタレンジメチレンカルボン酸またはこれらの誘導体
から選択される1種の酸のエステル単位を含む、または
テレフタル酸の炭素数2以上の脂肪族ジオールおよび少
なくとも10モル%〜最大前記脂肪族ジオールのエステ
ル単位未満の1,4−シクロヘキサンジメタノールから
のジオールとのエステル反復単位を含むものであり、前
記構造式Aの構造を含む化合物からなる可塑剤が前記構
造式Aにおいてmが2〜20であることを特徴とする請
求項3に記載の化粧シートである、第4は、発泡性軟質
ポリエステル層が2倍以上の発泡性を有する前記記載の
化粧シートであり、第5は、発泡性軟質ポリエステル層
は表面層を構成している化粧シートであり、更に第6
は、前記化粧シートを壁紙として使用することを特徴と
するものである。本発明者は、基本的には炭素数8〜1
4の芳香族ジカルボン酸から選択される1種以上のエス
テル単位を含む共重合ポリエステルに可塑剤を入れこと
によるポリエステル樹脂の加工性及び製品の特性を発見
することによって、上記課題を解決したものである。
【0006】
【本発明の実施の態様】本発明をより詳細に説明する。
本発明において使用される共重合ポリエステル樹脂とし
ては、低結晶性、特に実質的に非晶質のもを使用するの
が好ましい。該共重合体ポリエステルは、ランダム共重
合体、ブロック共重合体等に分類できる。
【0007】A.ランダム共重合ポリエステルについ
て。 このようなポリエステルの製造に使用される多価カルボ
ン酸としては、テレフタル酸、オルトフタル酸、イソフ
タル酸、スルホイソフタル酸ナトリウム、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジメチレンカ
ルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサンジ酢酸、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸などの2価のカル
ボン酸、トリメリット酸等の3価のカルボン酸、ピロメ
リット酸等の4価のカルボン酸が挙げられる。これらの
カルボン酸は1種またはそれ以上される。ただ、3価以
上のカルボン酸は最大量0.5%モル程度である。これ
らの酸に対応する酸無水物、エステル及び酸塩化物が含
まれることを理解されたい。
【0008】多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール(重合度5程度まで)、ポリテトラメチレングリコ
ール、2,2−ジメチルトリメチレングリコール、ヘキ
サメチレングリコール、P−キシレングリコール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコ
ール、で例示される脂肪族/脂環式ジオールまたはビス
フェノールAのエチレンオキサイド付加物、等の2価の
アルコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール等の3、4価アルコールなどを用いてもよい。3
価以上のアルコールは、得られるポリエステルからの成
形性の観点から最大量0.5%モル程度することが望ま
しい。
【0009】多くの多価カルボン酸および多価アルコー
ルを挙げたが、非晶質の共重合ポリエステルは、多価カ
ルボン酸としてイソフタル酸、2,6−ナフタレン酸、
2,6−ナフタレンジメチレンカルボン酸のようにポリ
エステルの結晶性を低下させる成分をテレフタル酸と併
用することによって得られ、この際グリコール成分とし
てはエチレングリコールや1,4−シクロヘキサンジメ
タノール(CHDM)を単独で使用しても良い。また
は、グリコール成分として結晶性を低下させる、1,4
−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)をエチレン
グリコールと併用することによっても非晶質共重合ポリ
エステルを得ることができる。後者の共重合ポリエステ
ルが特に好ましい。いずれにしても、前記ポリエステル
の共重合化による特性の改善技術において、多価カルボ
ン酸としてテレフタル酸からのエステル単位を含めるこ
とが、実用的な共重合体ポリエステルを設計する上で重
要である。具体的なポリマーとしては、エチレンテレフ
タレート(ET)単位と1,4−シクロヘキシレンメチ
レンテレフタレート(CHDMT)単位を含み、特にE
T単位>CHDMT単位であり、平均分子量が約260
00(Mn)で、極限粘度I.Vが0.75である共重
合ポリエステル(PETG6763、イーストマンケミ
カル社製)、ポリ(1,4−シクロヘキシレンメチレン
テレフタレート−co−イソフタレート)(PCTA:
AN004,BR001/003、イーストマンケミカ
ル社製)等を挙げることができる。
【0010】B.ブロック共重合体について。 ブロック共重合体としては、ハードセグメントとソフト
セグメントからなる熱可塑性エラストマーを与えるもの
が一般的であるが、本発明においてはこのようなものに
限定されない。このようなポリエステルの製造に使用さ
れるジカルボン酸としては、テレフタル酸、フタル酸、
イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナ
フタレン−2,7−ジカルボン酸、アントラセンジカル
ボン酸、ジフェニルー4,4’−ジカルボン酸、ジフェ
ノキシエタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエー
テルジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸ナトリウ
ム、3−スルホイソフタル酸ナトリウム、2,6−ナフ
タレンジメチレンカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタン
ジカルボン酸、4,4’−ジシクロヘキシルジカルボン
酸等の脂環族ジカルボン酸、アジピン酸、コハク酸、シ
ュウ酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸な
どの脂肪族ジカルボン酸が好ましく、これらのジカルボ
ン酸のエステル形成性誘導体、例えば低級アルキルエス
テル、アリールエステル、炭酸エステル、酸ハロゲン化
物等も同様に用い得る。
【0011】ジオールとしては、分子量400以下のジ
オール、例えば1,4−ブタンジオール、エチレングリ
コール、トリメチレングリコール、ペンタメチレングリ
コール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、デカメチレングリコール等の脂肪族グリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、4,4’−
ジシクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメ
タノールなどの脂環族ジオール、キシリレングリコー
ル、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス〔4−(2
−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、ビス〔4
−(2−ヒドロキシ)フェニル〕スルホン、1,1−ビ
ス〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕シクロ
ヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ−p−ターフェニ
ル、4,4’−ジヒドロキシ−p−クオーターフェニル
などの芳香族ジオールが好ましく、かかるジオールもエ
ステル形成誘導体、例えばアセチル体、アルカリ金属塩
等の形でも用い得る。前記ジカルボン酸、ジオール成分
またはこれらの誘導体は、2種以上併用しても良い。好
ましいハードセグメントは、酸成分としテレフタル酸を
用い、ジオールとして1,4−ブタノール、エチレング
リコールを用いて形成される。ソフトセグメントは、脂
肪族ポリエーテルおよび/または脂肪族ポリエステルで
あり、脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオ
キサイド)グリコール、ポリ(プロピレンオキサイド)
グリコール、ポリ(テトラメチレンオキサイド)グリコ
ール、ポリ(ヘキサメチレンオキサイド)グリコール、
エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合
体ポリエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)グリコ
ールのエチレングリコール付加重合体、エチレングリコ
ールとテトラヒドロフランとの共重合体等を挙げること
ができる。脂肪族ポリエステルとしては、ポリ(ε−カ
プロラクトン)、ポリエナントラクトン、ポリカプロラ
クトン、ポリブチレンアジペートなどを挙げることがで
きる。非晶性樹脂を用いると、その成型収縮率はおおよ
そ0.5%程度であり、比較的小さい。しかも結晶の配
向による歪みやそり、成型後の再結晶化による寸法変化
がない点で有利である。
【0012】C.可塑剤について。 本発明の目的の軟質ポリエステル組成物は少量の可塑剤
の配合では得ることができず、最低でも5重量部程度の
配合が必要である。したがって、共重合ポリエステル側
から見た場合、多くの可塑剤と相溶性を有するものであ
る。しかし40重量部以上ではブリードを起こし易いの
で、5〜40重量部の範囲が好ましい。また、可塑剤は
ポリマーと相溶性が良いことが好ましいことから、これ
のある程度の指標となるSP(溶解度パラメータ)値
が、8.7以上、好ましくは9.0以上あることが好ま
しい、また、化学構造的には、ポリエステルを構成する
成分と類似の構造のものが好ましい。フタル酸エステ
ル、脂肪族2塩基酸エステル、トリメリット酸エステ
ル、エポキシ化油など、ポリ塩化ビニル用の可塑剤を使
用することができる。しかしながら、従来からポリエス
テル樹脂の可塑剤としては使用されていなかった、エチ
レンオキサイド(−CH2−CH2−O−)単位および/
またはプロピレンオキサイド(−CH2−CH(CH3
−O−)単位を持つポリアルキレンオキサイド構造を持
つ化合物類が共重合ポリエステルに対して相溶性を持ち
可塑剤として極めて効果の大きなものがあることが、多
くの実験の結果分かった。エチレンオキサイド(−CH
2−CH2−O−)単位を持つ好ましい可塑剤としては、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール等もしくはこ
れらのエステルまたはエーテル化合物を挙げることがで
きる。同様に、プロピレンオキサイド(−CH2−CH
(CH3)−O−)単位を持つものとして、プロピレン
グリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、トリプロピレン
グリコ−ル等もしくはこれらのエステルまたはエーテル
を挙げることができる。またエチレンオキサイド(−C
2−CH2−O−)単位およびプロピレンオキサイド
(−CH2−CH(CH3)−O−)単位から構成され
た、並びにポリエチレンオキサイドおよびポリプロピレ
ンオキサイドのブロックから構成されたポリアルキレン
グリコール化合物も当然に本発明のポリエステル組成物
を構成する可塑剤として有用である。ポリ(プロピレン
オキサイド)グリコールのエチレンオキサイド付加物、
エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合
体は前記両構造を持つ物質として挙げることができる。
エーテル化合物として、アルキルフェノールエチレンオ
キサイドnモル付加物、高級アルコールエチレンオキサ
イドnモル付加物等がありエステル化合物としては、脂
肪酸エチレンオキサイドnモル付加物、脂肪族2塩基酸
エステルのエチレンオキサイドnモル付加物等がある。
この他の、前記単位を持つ化合物としては、高級脂肪酸
アミンのエチレンオキサイドnモル付加物、脂肪酸アミ
ドのエチレンオキサイドnモル付加物、ビスフェノール
Aのエチレンオキサイドnモル付加物、等が前記構造式
Aの構造を持つ物質として挙げられる。なお前記構造式
Aにおいて、mは1〜20、このましくは2〜16であ
る。
【0013】前記可塑剤の中で好ましい化合物は、分子
量が300〜900で、前記構造式Aにおいてmが2以
上のものが、共重合ポリエステル樹脂との相溶性が優
れ、可塑性の向上に有用である。また化学構造的には、
前記ポリアルキレンオキサイドのエーテルまたはエステ
ル類が好ましく、ポリエチレンオキサイドのエーテルま
たはエステル類がより好ましく、モノエーテルまたはエ
ステル類、例えば、ポリオキシエチレンモノメチルエー
テル、ポリエチレングリコールモノオレエート、ポリエ
チレングリコールC8酸エステル等が最も好ましい。
【0014】発泡性軟質ポリエステル層を形成する樹脂
組成物用の発泡剤としては、例えばADCA、OBS
H、TSH(パラトルエンスルホニルヒドラジッド)D
PT(ジニトロペンタメチレンテトラミン)又はこれら
の発泡剤の混合ブレンド等の化学発泡剤が好ましい。前
記発泡剤は前記共重合ポリエステル樹脂組成物と組み合
わせることにより良好な発泡特性を持つ発泡性化粧シー
トを製造できる。使用する共重合ポリエステル樹脂組成
物の軟化温度との関係で、発泡助剤(キツカー)、例え
ばZnOを0.5〜1重量部添加することにより、発泡
剤の分解開始温度を下げることで発泡性が向上する。特
に可塑剤の添加により共重合ポリエステル樹脂組成物の
軟化温度が下がるので、発泡助剤(キツカー)が必要な
場合がある。しかし、本発明では、共重合ポリエステル
樹脂組成物が発泡に適した広い軟化温度範囲を有するの
で、通常は必要としない。
【0015】シート製品(フイルム製品)の加工にはカ
レンダー法を採用することができ、厚みが0.1〜1.
0mm程度フイルムを製造することができる。カレンダ
ーの適正温度範囲は100〜220℃、好ましくは12
0〜200℃である。基材層を有する発泡性化粧シート
は、壁紙基材用の紙に加熱加圧ラミネートすることによ
り製造できる。可塑剤を添加した軟質共重合ポリエステ
ル樹脂組成物から得られたフイルムは加熱加圧ラミネー
ト特性がある点でも有利である。得られた、発泡性化粧
シートには、更に装飾性、艶消し性などの処理をするこ
とができる。例えば、装飾の一手段であるプリント(絵
柄印刷)には、グラビア印刷機の彫刻ロールでアクリル
樹脂系および/またはウレタン樹脂系ベヒクルによるプ
リントインキによる印刷をし、乾燥炉で乾燥させる方法
を採用することができる。また、艶消し処理等の表面処
理にも、前記と同様の印刷手段などにより艶調整処理剤
を適用する方法を採用できる。処理剤のベヒクルとして
も前記アクリル樹脂系および/またはウレタン樹脂系処
理剤を採用することができる。
【0016】得られた発泡性化粧シートを凹凸などの構
造模様を形成するのは加熱発泡法が採用されており、該
方法としては、例えば、約220〜240℃に加熱した
発泡炉中に通し含有する発泡剤を分解させてガスを発生
させ、内部に発泡セルを形成させる方法、また、エンボ
ス機にて表面を160〜220℃に加熱させた後にエン
ボスロールとゴムロール(バックアップロール)の間に
挟んで加圧し、凹凸模様を形成させる方法などを好まし
い加熱発泡方法として採用できる。更に、壁紙を製造す
るには、カレンダー加工後にラミネート、発泡、プリン
ト、エンボスという順序とすることもでき、工程の順序
は任意に設計できる。また、複数の工程を連続しておこ
なうと熱効率がよく好ましい場合がある。
【0017】
【実施例】実施例:表1に記載の可塑剤及び発泡剤を用
い、他の成分は以下に記載のものを用いた発泡壁紙を製
造する方法である。 イーストマンケミカル社PETG6763 :100重量部 可塑剤 :表1に記載 発泡剤ADCA :表1に記載 滑剤 :2.9重量部 酸化チタン :8重量部 炭酸カルシウム :30重量部 前記配合物を、155±2℃のロール温度のカレンダー
加工により、約0.1mmのシート状を形成した。前記
シートを、約0.11mmの難燃紙(中越パルプ社CP
−65CO、軟質ポリ塩化ビニル用接着プライマー塗布
済み)表面に、積層した。これを常法により表面処理、
加熱発泡、エンボス加工して発泡壁紙を形成した。該製
品に下記表1に記載の項目の評価をした。
【0018】
【表1】
【0019】前記評価の意味は、 表面感触(柔軟性):柔軟性が高いほど、感触がソフト
になり感覚的に良好、可塑剤をいれて軟質化するとその
特性は向上し、発泡させるとさらにソフトになり特に良
好である。手で触り、官能試験で評価した。 ◎=非常に良好、 ○=良好、 ×=不良とした
【0020】印刷適性:軟質ポリ塩化ビニル用インキが
そのまま使用できるレベルが望ましい、ポリオレフイン
等の一般的な化粧シートではコロナ処理等をおこなって
も軟質ポリ塩化ビニル用のインキでははがれて使用でき
ない。本発明はコロナ処理等をおこなわなくても良好。
アクリル系表面処理剤(大日精化社レザヒットLM−1152
R)をグラビア印刷し、 はがれをセロテープ剥離試験
で評価した。 ○=良好 ×=はがれあり
【0021】高発泡性:発泡倍率は発泡剤配合処方及び
添加量により決まるが、通常軟質ポリ塩化ビニルで2〜
7倍程度である。本発明では発泡性いいため、7〜10
倍程度の発泡も可能である。発泡倍率の計算方法は (発泡後の総厚−基材厚)÷(発泡前の総厚−基材厚)
【0022】表面感触(柔軟性):柔軟性が高いほど、
感触がソフトになり感覚的に良好、可塑剤をいれて軟質
化すると特性が向上する。発泡させるとさらにソフトに
なり特に好ましい。手で触り、官能試験で評価する。 ◎=非常に良好、 ○=良好、 ×=不良とした
【0023】低発熱性(及び低発煙性):燃焼時の発熱
が少ないと火災時の延焼が遅くなり好ましい。とくに璧
紙ではJIS A1321に定める発熱量と発煙量を満
たす必要がある。 ◎=難燃2級合格 ○=難燃5級合格 ×=不合格
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の軟質ポリエ
ステル樹脂から得られた発泡性化粧シートは表面感触
(柔軟性)と印刷適性に優れたものであり、更に、低発
熱性と高発泡性のポリエステル樹脂壁紙が得られる、と
いう優れた効果がもたらされる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 佳将 静岡県榛原郡吉田町神戸1番地 オカモト 株式会社静岡工場内 (72)発明者 田中 康弘 静岡県榛原郡吉田町神戸1番地 オカモト 株式会社静岡工場内 (72)発明者 水澤 直樹 静岡県榛原郡吉田町神戸1番地 オカモト 株式会社静岡工場内 Fターム(参考) 4F074 AA66 AA76 AG02 BA13 CA29 CC04Y DA02 DA17 DA59 4F100 AA08H AH02H AH03H AK15 AK42A AK42J AK54A AK54H AL01A AT00B BA02 CA01 CA04A CA23 DG10 DJ04A EJ02 EJ39 GB08 GB33 GB48 GB81 HB00 HB21 JA12A JJ06 JK13A JK14 JL01 YY00A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸か
    ら選択される1種以上のエステル単位を含む共重合ポリ
    エステルに可塑剤を入れて軟質化した発泡性軟質ポリエ
    ステル層からなる化粧シート。
  2. 【請求項2】 炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸か
    ら選択される1種以上のエステル単位を含む共重合ポリ
    エステルに可塑剤を入れて軟質化した発泡性軟質ポリエ
    ステル層と基材層とからなる発泡性化粧シート。
  3. 【請求項3】 炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸か
    ら選択される1種以上のエステル単位を含む共重合ポリ
    エステルが非晶質であり、可塑剤が下記の構造式Aで示
    されるポリアルキレンオキサイドを含む化合物 (−CH(R1)−CH(R2)−O−)m・・・構造式A (R1,R2はCn2n+1であり、n=0または1以上で
    ある。mは1以上の整数であり、mが2以上の場合、構
    造式AはR1および/またはR2が異なるアルキレンオキ
    サイド単位または異なるアルキレンオキサイド単位から
    なるブロックから構成されていても良い。また、アルキ
    レンオキサイド単位内のR1とR2とは異なっていても良
    い。)であることを特徴とする請求項1または2に記載
    の化粧シート。
  4. 【請求項4】 非晶質の共重合ポリエステルが、炭素数
    8〜14の芳香族ジカルボン酸としてテレフタル酸と、
    イソフタル酸、2,6−ナフタレン酸、2,6−ナフタ
    レンジメチレンカルボン酸またはこれらの誘導体から選
    択される1種の酸のエステル単位を含む、またはテレフ
    タル酸の炭素数2以上の脂肪族ジオールおよび少なくと
    も10モル%〜最大前記脂肪族ジオールのエステル単位
    未満の1,4−シクロヘキサンジメタノールからのジオ
    ールとのエステル反復単位を含むものであり、ポリアル
    キレンオキサイドを含む化合物からなる可塑剤が前記構
    造式Aにおいてmが2〜20であることを特徴とする請
    求項3に記載の化粧シート。
  5. 【請求項5】 発泡性軟質ポリエステル層が2倍以上の
    発泡性を有することを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れかに記載の化粧シート。
  6. 【請求項6】 発泡性軟質ポリエステル層が表面層を構
    成していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか
    に記載の化粧シート。
  7. 【請求項7】 壁紙であることを特徴とする請求項1乃
    至6のいずれかに記載の化粧シート。
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