JP2000290539A - カチオン性水分散性被覆組成物の製造方法及び該組成物を使用した無機建材用シーラー - Google Patents

カチオン性水分散性被覆組成物の製造方法及び該組成物を使用した無機建材用シーラー

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JP2000290539A
JP2000290539A JP11101809A JP10180999A JP2000290539A JP 2000290539 A JP2000290539 A JP 2000290539A JP 11101809 A JP11101809 A JP 11101809A JP 10180999 A JP10180999 A JP 10180999A JP 2000290539 A JP2000290539 A JP 2000290539A
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Japan
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weight
ethylenically unsaturated
water
unsaturated monomer
coating composition
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JP11101809A
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English (en)
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Toshihiko Nijukken
年彦 二十軒
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 密着性、耐水性に優れた塗膜を形成するカチ
オン性水分散性被覆組成物の、製造方法及びそれを使用
した無機建材用シーラー。 【解決手段】 エチレン性不飽和モノマー(b)5〜3
0重量%、及び親水性エチレン性不飽和モノマー(c)
5〜20重量%(塩基性エチレン性不飽和モノマーを含
む)を水溶性溶剤(a)5〜30重量%の中で重合して
得られた樹脂(p)の溶液を、中和、相転換した後に、
該樹脂(p)にエポキシ基含有エチレン性不飽和モノマ
ー(d)0.1〜3重量%を付加して水系分散剤(e)
を合成し、得られた水系分散剤(e)5〜40重量%と
エチレン性不飽和モノマー(f)5〜30重量%を、水
中で乳化重合させる。((a)、(b)、(c)、
(d)の比率は(e)に対する重量%を示し、(e)、
(f)、(g)の比率はカチオン性水分散性被覆組成物
に対する重量%)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は密着性、耐水性に優
れた塗膜を形成することを特徴とするカチオン性水分散
性被覆組成物の製造方法及び該組成物を使用した無機建
材用シーラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保全、安全衛生の面より、塗
料の無公害化および安全衛生化が強く要望されており、
溶剤系塗料に代わり水系塗料の用途が拡大されつつあ
る。しかしながら水系塗料は、酢酸ビニル系、アクリル
系、スチレン系塗料の粒子を界面活性剤、分散剤等を用
いて水中に分散させたものを主成分とし、これに顔料、
顔料分散剤、消泡剤、増粘剤、成膜助剤、防腐剤等を配
合した分散型樹脂である。したがって、溶剤系塗料と比
較して基材への濡れ、浸透性が悪いことによる密着性の
低下や、水溶性成分により耐水性が良くないという問題
などがあった。このような水系塗料の問題を解決するた
めの方法として、界面活性剤を使用しないソープフリー
乳化重合法、反応型界面活性剤を用いた乳化重合法など
が種々検討されている。反応型界面活性剤、主にはアニ
オン系の反応型界面活性剤を用いた水分散型樹脂では、
皮膜の耐水性は良好であるが、密着性、耐久性について
は、溶剤系のそれと比較した場合、未だ満足なものは得
られていない。
【0003】界面活性剤を使用せず、水溶性の高分子分
散剤を用いて得られる水分散型樹脂では、反応型界面活
性剤と比較して、高分子分散剤の乳化力が低いことなど
から少量の使用量では重合できなかったり、粒子径が大
きくなってしまうため、基材への濡れ、浸透性が悪くな
る。また、粒子径をコントロールするために界面活性剤
の使用量を多くすると水分散型樹脂は得られるが、水溶
性成分が増えたことにより耐水性の低下が避けられな
い。さらに、水溶性の高分子分散剤は、溶液中で重合、
そして、中和・相転換された後、重合に使用した溶媒を
留去する必要があり工程面、コスト面からも経済的に不
利となるため汎用性に乏しい(特開昭50−40692
号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、密着性、耐
水性に優れた塗膜を形成することを特徴とするカチオン
性水分散性被覆組成物の、溶媒を留去する必要のない製
造方法及び該組成物を使用した無機建材用シーラーを提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の水
性エマルジョンが有する種々の特徴を損なわずに、上記
諸欠点を改善する方法について鋭意検討した結果、エチ
レン性不飽和モノマー(b)とメタクリル酸ジエチルア
ミノエチルのような塩基性エチレン性不飽和モノマー
(x)を含む親水性エチレン性不飽和モノマー(c)を
特定の水溶性溶剤(a)中で重合して得られる樹脂
(p)の溶液を、酸で中和、相転換した後、該樹脂
(p)にエポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー
(d)を付加処理して水系分散剤(e)を合成し、該水
系分散剤(e)にエチレン性不飽和モノマー(f)と親
水性エチレン性不飽和モノマー(g)を水系媒質中で乳
化共重合させることにより、カチオン性水分散性被覆組
成物が得られ、溶媒(a)は、そのまま成膜助剤として
作用するため溶媒留去の工程が不要であり、このように
して得られたカチオン性水分散性被覆組成物は密着性、
耐水性に優れた塗膜を形成することを見出だし、本発明
を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明の1は、エチレン性不飽和
モノマー(b)5〜30重量%、及び親水性エチレン性
不飽和モノマー(c)5〜20重量%(ここで、塩基性
エチレン性不飽和モノマー(x)が上記モノマー(b)
及び(c)中の少なくともモノマー(c)に含まれ
る。)を水溶性溶剤(a)5〜30重量%の中で重合し
て得られた樹脂(p)の溶液を、中和、相転換した後
に、該樹脂(p)にエポキシ基含有エチレン性不飽和モ
ノマー(d)0.1〜3重量%を付加して水系分散剤
(e)を合成し、得られた水系分散剤(e)5〜40重
量%とエチレン性不飽和モノマー(f)5〜30重量%
と該モノマー(f)と必要に応じて加えられる共重合可
能な親水性エチレン性不飽和モノマー(g)0.1〜1
0重量%を含有する単量体混合物を、水中で乳化重合さ
せることを特徴とするカチオン性水分散性被覆組成物の
製造方法(なお、(a)、(b)、(c)、(d)の比
率は(e)に対する重量%を示し、(e)、(f)、
(g)の比率はカチオン性水分散性被覆組成物に対する
重量%を示す。)を提供する。本発明の2は、親水性エ
チレン性不飽和モノマー(c)及びエチレン性不飽和モ
ノマー(b)の合計中の塩基性エチレン性不飽和モノマ
ー(x)の重量比率が5〜20重量%である本発明の1
に記載のカチオン性水分散性被覆組成物の製造方法を提
供する。本発明の3は、重合時に使用する溶剤(a)
が、常圧で沸点が200℃以下の水溶性溶剤またはそれ
らの混合物である本発明の1に記載のカチオン性水分散
性被覆組成物の製造方法を提供する。本発明の4は、乳
化重合後の水分散性被覆組成物の粒子径が10〜100
nmの範囲である本発明の1に記載のカチオン性水分散
性被覆組成物の製造方法を提供する。本発明の5は、本
発明の1〜4のカチオン性水分散性被覆組成物を使用す
る無機建材用シーラーを提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるカチオン性水分散
性被覆組成物は、水を主成分とする分散媒にポリマー系
分散質が分散したものである。以下、本発明ではカチオ
ン性水分散性被覆組成物を水分散性被覆組成物または被
覆組成物と略称する場合がある。本発明の水分散性被覆
組成物の製造方法は、水溶性溶剤(a)5〜30重量%
を用いて、エチレン性不飽和モノマー(b)5〜30重
量%と該モノマー(b)と共重合可能な親水性エチレン
性不飽和モノマー(c)(ここで、塩基性エチレン性不
飽和モノマー(x)が上記モノマー(b)及び(c)中
の少なくともモノマー(c)に含まれる。)5〜20重
量%を上記溶剤(a)中でラジカル重合開始剤(i)を
使用して重合された樹脂(p)の溶液を、酸を中和剤
(l)に使用して中和し、相転換した後に、該樹脂
(p)にエポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー
(d)0.1〜3重量%を付加して水系分散剤(e)を
合成し、得られた水系分散剤(e)5〜40重量%と、
エチレン性不飽和モノマー(f)5〜30重量%と該モ
ノマー(f)と共重合可能な親水性エチレン性不飽和モ
ノマー(g)0.1〜10重量%を含有する単量体混合
物を、水中で水溶性ラジカル重合開始剤(j)を用い
て、乳化共重合させることを特徴とする。
【0008】(I)原料及び溶媒 (a)水溶性溶媒 水溶性溶媒(a)としては、常圧での沸点が200℃以
下の水溶性溶媒が挙げられる。具体的には、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール
などの脂肪族系の水溶性アルコール;エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、
プロピレングリコールモノブチルエーテルなどの炭素数
2〜4のアルキレングリコールの炭素数1〜4のモノア
ルキルエーテル類などが挙げられる。またこれらは二種
類以上組み合わせて使用しても差しつかえない。
【0009】(b)及び(f)エチレン性不飽和モノマ
ー エチレン性不飽和モノマー(b)及び(f)は同じであ
っても異なっていてもよく、具体的には、(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘ
キシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリ
ルなどの(メタ)アクリル酸のC1〜C24のアルキルま
たはシクロアルキルエステル;ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のC3〜C8
のヒドロキシアルキルエステル;スチレン、ビニルトル
エン、α−メチルスチレン、N−ビニルピロリドン、ビ
ニルピリジンなどの塩基性芳香族不飽和モノマー;グリ
シジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有の
(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸1−
メチル2−ピロリドン、(メタ)アクリル酸1−エチル
2−ピロリドン、(メタ)アクリル酸1−メチル2−ピ
ロリドンなどの(メタ)アクリル酸のC1〜C24のピロ
ール環含有アルキルエステル;(メタ)アクリル酸1−
メチル2−オキサゾリジン、(メタ)アクリル酸1−エ
チル2−オキサゾリジンなどの(メタ)アクリル酸のC
1〜C24のオキサゾール環含有アルキルエステル;エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレン
グリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
またこれらは二種類以上組み合わせて使用しても差しつ
かえない。
【0010】(c)及び(g)親水性エチレン性不飽和
モノマー 親水性エチレン性不飽和モノマー(c)及び(g)は、
モノマー(b)及び(f)と共重合可能なモノマーであ
って、(c)及び(g)は、同じであっても異なってい
てもよく、具体的には、(メタ)アクリル酸、マレイン
酸、クロトン酸、末端水酸基を有するヒドロキシエチル
(メタ)アクリレートやジエチレングリコール(メタ)
アクリレート等のポリオキシアルキレングリコール(メ
タ)アクリレート(アルキレン基の炭素数は2〜4であ
り、アルキレンオキシドの付加モル数は1〜50であ
る。);(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アク
リルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミドな
どの(メタ)アクリルアミド誘導体;ジエチルアミノエ
チル(メタ)アクリレートなどのアミノ基含有(メタ)
アクリル酸エステルなどが挙げられる。またこれらは二
種類以上組み合わせて使用しても差しつかえない。
【0011】(x)塩基性エチレン性不飽和モノマー 塩基性エチレン性不飽和モノマー(x)は上記モノマー
(b)及び(c)中の少なくともモノマー(c)に含ま
れる。)塩基性エチレン性不飽和モノマー(x)として
は、上記親水性エチレン性不飽和モノマー(c)の中の
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのアミ
ノ基含有(メタ)アクリル酸エステル、ジエチルアミノ
プロピルアクリルアミドなどのアミノ基含有(メタ)ア
クリルアミド、及びエチレン性不飽和モノマー(b)の
中のN−ビニルピロリドン、ビニルピリジンなどの塩基
性芳香族不飽和モノマーなどが挙げられる。
【0012】(d)エポキシ基含有エチレン性不飽和モ
ノマー 上記エポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー(d)と
しては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メ
チルグリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基
含有(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ基含有脂環
式(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。また
これらは二種類以上組み合わせて使用しても差しつかえ
ない。
【0013】溶媒(a)、モノマー(b)、(c)、
(x)、(d)、(f)、(g)の使用量については下
記の範囲で使用される。なお、溶媒(a)、モノマー
(b)、(c)、(d)の比率は水系分散剤(e)に対
する重量%である。溶媒(a)の使用量は、5〜30重
量%、好ましくは10〜25重量%である。溶媒(a)
の使用量が上記範囲未満になると水系分散剤を合成する
時に溶液系の粘度が高くなってしまい十分な中和・相転
換ができなくなり、上記範囲を超えると、水系分散剤を
得る事はできるがそれを用いて乳化重合した最終品の成
膜助剤の濃度が高くなるため、結果として皮膜の乾燥が
不十分となり耐水性が低下する。モノマー(b)の使用
量は、5〜30重量%、好ましくは10〜25重量%で
ある。モノマー(b)の使用量が上記範囲未満となると
密着性、耐水性が低下し、上記範囲を超えると親水性の
成分が失われるため十分な分散安定性が得られなくな
る。モノマー(c)の使用量は、5〜20重量%、好ま
しくは10〜15重量%である。モノマー(c)の使用
量が上記範囲未満となると親水性の成分が少ないため十
分な分散安定性が得られなくなり、上記範囲を超えると
得られるエマルジョンの親水性が強くなり、それに従っ
て塗膜の耐水性が低下する傾向にある。塩基性エチレン
性不飽和モノマー(x)の使用量は、親水性エチレン性
不飽和モノマー(c)及びエチレン性不飽和モノマー
(b)の合計の5〜20重量%である。モノマー(x)
の使用量が上記範囲未満となると十分な分散安定性が得
られなくなり、上記範囲を超えると親水性が強くなるた
めに塗膜の耐水性低下、着色(変色)を起こす原因にな
る。特に、親水性エチレン性不飽和モノマー(c)とし
てカルボキシル基を有する親水性エチレン性不飽和モノ
マー(c)を使用するときには、塩基性エチレン性不飽
和モノマー(x)の使用量はカルボキシル基を有する親
水性エチレン性不飽和モノマー(c)に対して1.0〜
30モル倍である。モノマー(d)の使用量は、0.1
〜3重量%、好ましくは0.5〜2重量%である。モノ
マー(d)の使用量が上記範囲未満となると乳化重合し
て得られる製品の粒子径が100nm以上となり、エマ
ルジョンの基材への浸透性が失われ、皮膜性能として十
分な密着性が出なくなる。また、使用量が上記範囲を超
えると皮膜性能として脆性が強くなり、結果として耐久
性低下の原因となる。また、上記で得られた水系分散剤
(e)と以下のモノマー(f)、(g)の比率はカチオ
ン性水分散性被覆組成物に対する重量%である。水系分
散剤(e)の使用量は5〜40重量%、好ましくは10
〜30重量%である。5重量%未満では製品の粒径が1
00nmより大きくなりすぎ、40重量%を超えると親
水性が強くなりすぎて耐水性等が低下する。モノマー
(f)の使用量は、5〜30重量%、好ましくは10〜
25重量%である。モノマー(f)の使用量が上記範囲
未満となると密着性、耐水性が低下し、使用量が上記範
囲を超えると疎水性が強くなりすぎるため、乳化重合時
の安定性が失われ、凝集物発生の原因となる。モノマー
(g)の使用量は、0.1〜10重量%、好ましくは
0.5〜5重量%である。モノマー(g)の使用量が上
記範囲未満となると乳化重合時の安定性が失われるため
凝集物発生の原因となり、上記範囲を超えると水溶性の
樹脂となってしまうため、得られるエマルジョンの親水
性が強くなり、その結果塗膜の耐水性が低下する。
【0014】(i)ラジカル重合開始剤及び(j)水溶
性ラジカル重合開始剤 本発明に使用するラジカル重合開始剤としては、熱、ま
たは還元性物質などによってラジカル分解してモノマー
への付加重合を起こさせるもので水溶性、または油溶性
の過硫酸塩、過酸化物、アゾ化合物などが使用できて、
特に水溶性のものが好ましい。ラジカル重合開始剤
(i)としては、t−ブチルハイドロパーオキサイド、
t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,2−アゾビス
イソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−ジアミノ
プロパン)ハイドロクロライドなどが挙げられる。水溶
性ラジカル重合開始剤(j)としては、過硫酸カリウ
ム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水
素などが挙げられる。使用量は、得ようとする樹脂に対
して0.05〜2重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%添加さ
れる。なお、重合速度の促進、低温での重合を望む時に
は、重亜硫酸ナトリウム、塩化第一鉄、アスコルビン酸
塩、ロンガリットなどの還元剤をラジカル重合開始剤と
組み合わせて使用することもできる。
【0015】また、樹脂の分子量の調節のため、オクチ
ルメルカプタン、ドデシルメルカプタンなどの連鎖移動
剤を添加することも可能である。
【0016】(l)中和剤 水系分散剤(e)の合成に用いる中和剤(l)は無機酸
および/または有機酸類である。無機酸の具体例として
は、塩酸、硝酸などが挙げられる。有機酸類の具体例と
しては、ぎ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸などの
脂肪族飽和カルボン酸類が挙げられる。使用量は使用す
る重合性不飽和モノマーの濃度によって異なるが、通
常、塩基に対して50〜95モル%である。
【0017】本発明による水分散性被覆組成物には、通
常水系塗料などに添加される成分、例えば、増粘剤、消
泡剤、顔料、分散剤、染料、防腐剤などを添加してもよ
い。
【0018】本発明による水分散性被覆組成物は、上記
のように塩基性エチレン性不飽和モノマー(x)による
塩基を酸により中和、相転換工程を経るので、カチオン
性の水分散性被覆組成物である。
【0019】(II)製造方法 (p)樹脂 樹脂(p)の製造は、水溶性溶媒(a)に、ラジカル重
合開始剤(i)の存在下で、エチレン性不飽和モノマー
(b)及び親水性エチレン性不飽和モノマー(c)の混
合物を滴下するモノマー滴下法;溶媒(a)、開始剤
(i)、モノマー(b)、(c)の混合物すべての存在
下でラジカル重合を行う一浴重合法(モノマー等を一括
装入して重合する方法。)が挙げられる。安全性の面か
らは、モノマー滴下法が好ましい。
【0020】(e)水系分散剤 水系分散剤(e)の製造は、上記で得られた樹脂(p)
の溶液を、中和剤(l)により中和し、相転換した後
に、該樹脂(p)にエポキシ基含有エチレン性不飽和モ
ノマー(d)0.1〜3重量%を付加して得られる。
【0021】水分散性被覆組成物 水分散性被覆組成物の製造は、上記で得られた水系分散
剤(e)と、別途用意されたエチレン性不飽和モノマー
(f)及び親水性エチレン性不飽和モノマー(g)の混
合物を水溶性ラジカル重合開始剤(j)の存在下に反応
させて行われ、例えば、水、水系分散剤(e)、開始剤
(j)の存在下でモノマー(f)、(g)の混合物を滴
下するモノマー滴下法;モノマー(f)及び(g)の混
合物を水、水系分散剤(e)の存在下で乳化し、それを
水系分散剤(e)と開始剤(j)の混合系へ滴下しなが
ら重合を行うプレエマルジョン法;水、水系分散剤
(e)、開始剤(j)、モノマー(f)及び(g)の混
合物すべての存在下でラジカル重合を行う一浴重合法な
どの乳化重合法が挙げられる。また、モノマー滴下法、
プレエマルジョン法については滴下量の1〜50重量
%、好ましくは、3〜30重量%を重合開始前に添加す
ることもできる。粒子径コントロール、皮膜性能の面か
らは、モノマー滴下法、プレエマルジョン法が好まし
く、その中でもさらにモノマー滴下法が好ましい。
【0022】得られた乳化重合後の水分散性被覆組成物
の粒子径は10〜100nm、好ましくは10〜50n
mの範囲である。水分散性被覆組成物の粒子径が上記範
囲より大きいと基材への浸透性が失われ、皮膜性能とし
て十分な密着性が出なくなる。
【0023】本発明により得られたカチオン性水分散性
被覆組成物は塗料、接着剤、紙加工剤などに利用され、
特に塗料用のシーラーとして有用である。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、製造実施例、製造比較例、実施例、比較例中の部お
よび%は重量表示である。
【0025】(製造実施例1:樹脂(p)の合成)第一
段階として、メタクリル酸メチル8.5部、アクリル酸
ブチル5.5部、アクリル酸1.1部、メタクリル酸ジ
エチルアミノエチル12.3部、オクチルメルカプタン
0.5部を混合して均一なモノマー混合溶液を得た。次
に、かくはん機、還流冷却器、滴下ろ斗、温度計を備え
た2リットルの4つ口フラスコにイソプロパノール7.
3部、プロピレングリコールモノメチルエーテル9.1
部、第一段階で得たモノマー混合溶液の一部を仕込んで
窒素ガス気流下に80℃まで加熱し、ここへラジカル重
合開始剤を添加し、残りのモノマー混合溶液を2時間か
けて滴下した。このときの重合温度は79〜81℃の範
囲を維持し、滴下終了後の同温度範囲に5時間維持した
あと、室温まで冷却し、ぎ酸4.0部を滴下して中和し
た。中和終了後、約15分程度攪拌を行い、脱イオン水
48.5部を1時間かけて滴下して相転換を行い水溶性
の樹脂(p)を得た。得られた樹脂(p)の不揮発分は
28.0%であった。
【0026】(製造実施例2)重合に使用する溶剤をプ
ロピレングリコールモノメチルエーテルからエチレング
リコールモノブチルエーテルへ変更した以外は、製造実
施例1と同様の操作でおこなった。得られた樹脂(p)
の不揮発分は28.0%であった。
【0027】(製造比較例1)重合に使用する溶剤をプ
ロピレングリコールモノメチルエーテルから酢酸エチル
へ変更した以外は、製造例1と同様の操作でおこなっ
た。この製造比較例1においては、得られた樹脂(p)
の粘度が非常に高くなって、中和の途中でゲル化が起こ
った。製造実施例1、2及び製造比較例1の樹脂(p)
の合成における組成、性状については、表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】[実施例1]予め、メタクリル酸メチル5.
4部、アクリル酸ブチル4.5部、スチレン8.1部、
エチレングリコールジメタクリレート0.1部を混合
し、均一なモノマー混合溶液を得た。次に、かくはん
機、還流冷却器、滴下ろ斗、温度計を備えた2リットル
の4つ口フラスコに製造実施例1で合成した樹脂(p)
を27.5部、脱イオン水を54.1部、メタクリル酸
グリシジル0.3部を仕込んで窒素ガス気流下に79〜
81℃の範囲を維持するようにし、同温度範囲において
2時間維持した後、60℃まで冷却を行った。ここへ予
め用意したモノマー混合溶液の一部と重合開始剤を添加
し、残りのモノマー混合溶液/開始剤水溶液を1時間か
けて滴下した。このときの重合温度は59〜61℃の範
囲を維持し、滴下終了後の同温度範囲に1時間維持した
あと、室温まで冷却し、200メッシュのろ布でろ過し
た。ろ別された凝集物の乾燥重量は得られた水分散性被
覆組成物に対して0.002%と非常に僅かであった。
得られた水性エマルジョンの不揮発分は26.0%、平
均粒子径は約30nm、pHは約6であった。
【0030】[実施例2]使用する樹脂(p)を製造実施
例1のものから製造実施例2のものに置換えた以外は、
実施例1と同様の操作でおこなった。ろ別された凝集物
の乾燥重量は全モノマーに対して0.002%と非常に
僅かであった。得られた水性エマルジョンの不揮発分は
26.0%、平均粒子径は約45nm、pHは約6であ
った。
【0031】[実施例3]重合に用いる予め用意したモノ
マー混合溶液を、メタクリル酸メチル6部、アクリル酸
2−エチルヘキシル4.5部、スチレン9部とした以外
は、実施例1と同様の操作でおこなった。ろ別された凝
集物の乾燥重量は全モノマーに対して0.002%と非
常に僅かであった。得られた水性エマルジョンの不揮発
分は25.8%、平均粒子径は約50nm、pHは約6
であった。
【0032】[比較例1]実施例1と同様の操作を行った
が、製造実施例1の樹脂(p)にメタクリル酸グリシジ
ルを加えず、乳化重合を行った。ろ別された凝集物の乾
燥重量は全モノマーに対して0.002%と非常に僅か
であった。得られた水性エマルジョンの不揮発分は2
6.0%、平均粒子径は約150nm、pHは約6であ
った。
【0033】[比較例2]実施例2と同様の操作を行った
が、製造実施例2の樹脂(p)にメタクリル酸グリシジ
ルを加えず、乳化重合を行った。ろ過された凝集物の乾
燥重量は全モノマーに対して0.002%と非常に僅か
であった。得られた水性エマルジョンの不揮発分は2
5.5%、平均粒子径は約180nm、pHは約6であ
った。
【0034】実施例および比較例で得られた水性樹脂分
散体の樹脂皮膜の耐水性、および基材への密着性試験を
行った。その結果を表2に示す。テストピースの作成か
ら評価方法について以下に示す。 1.サンプルの作成 下記配合方法により試験サンプルを作成した。 配合処方 実施例または比較例で得られる水性樹脂エマルジョン:
100部 水:18部 2.皮膜の作成 耐水性試験用サンプルの作成 バーコーターNo.14を用いてアクリル板へ塗布し、
120℃の乾燥機で3分乾燥させた後、試験に使用し
た。 密着性、耐久性試験用サンプル作成 スレート板に塗布量150g/m2(wet)になるようにス
プレー塗装し、120℃の乾燥機で3分乾燥させた後、
試験に使用した。 3.耐水性試験方法 上記2.で得られたアクリル板を40℃の温水に24時
間浸漬した。温水から取り出した後、急冷し付着してい
る水を取り除き白化の程度を目視判定する。また、その
サンプルを室温で24時間乾燥し、乾燥後の皮膜の白化
の程度を目視判定する。判定基準は以下のとおりであ
る。 ◎:透明性に変化なし ○:わずかに青白さが認められる △:白化が認められる ×:全面白化、不透明化 4.密着性試験方法 上記2で得られたスレート板についてJIS K540
0に規定される碁盤目試験を実施する。判定基準はJI
S K5400に準じ10点満点で評価する。 5.凍結融解密着性試験 上記2で得られたスレート板についてASTM−C66
6Aに従い、40サイクル繰り返し試験を行ったあとの
皮膜の状態を目視判定する。判定基準は以下のとおりで
ある。 ◎:変化なし ○:わずかに皮膜の浮き、膨れが認められる △:皮膜の浮き、膨れが認められる ×:皮膜の剥離が認められる
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、これまで水分散性被覆
組成物では得られなかった密着性、耐水性に優れた塗膜
を得ることができる。さらに、通常の製造装置、製造条
件などで工業的容易にかつ安価に製造できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性不飽和モノマー(b)5〜3
    0重量%、及び親水性エチレン性不飽和モノマー(c)
    5〜20重量%、(ここで、塩基性エチレン性不飽和モ
    ノマー(x)が上記モノマー(b)及び(c)中の少な
    くともモノマー(c)に含まれる。)を水溶性溶剤
    (a)5〜30重量%の中で重合して得られた樹脂
    (p)の溶液を、中和、相転換した後に、該樹脂(p)
    にエポキシ基含有エチレン性不飽和モノマー(d)0.
    1〜3重量%を付加して水系分散剤(e)を合成し、得
    られた水系分散剤(e)5〜40重量%とエチレン性不
    飽和モノマー(f)5〜30重量%と該モノマー(f)
    と必要に応じて加えられる共重合可能な親水性エチレン
    性不飽和モノマー(g)0.1〜10重量%を含有する
    単量体混合物を、水中で乳化重合させることを特徴とす
    るカチオン性水分散性被覆組成物の製造方法(なお、
    (a)、(b)、(c)、(d)の比率は(e)に対す
    る重量%を示し、(e)、(f)、(g)の比率はカチ
    オン性水分散性被覆組成物に対する重量%を示す。)。
  2. 【請求項2】 親水性エチレン性不飽和モノマー(c)
    及びエチレン性不飽和モノマー(b)の合計中の塩基性
    エチレン性不飽和モノマー(x)の重量比率が5〜20
    重量%である請求項1に記載のカチオン性水分散性被覆
    組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 重合時に使用する溶剤(a)が、常圧で
    沸点が200℃以下の水溶性溶剤またはそれらの混合物
    である請求項1に記載のカチオン性水分散性被覆組成物
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 乳化重合後の水分散性被覆組成物の粒子
    径が10〜100nmの範囲である請求項1に記載のカ
    チオン性水分散性被覆組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のカチオン性水分散性被覆
    組成物を使用する無機建材用シーラー。
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