JP2000290586A - ポリウレタン塗料組成物 - Google Patents

ポリウレタン塗料組成物

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JP2000290586A JP11099461A JP9946199A JP2000290586A JP 2000290586 A JP2000290586 A JP 2000290586A JP 11099461 A JP11099461 A JP 11099461A JP 9946199 A JP9946199 A JP 9946199A JP 2000290586 A JP2000290586 A JP 2000290586A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塗装後の比較的初期に降雨にあっても、塗膜の
水もどりや流出が生じ難い、水系の塗膜耐久性に優れた
ポリウレタン塗料組成物を得る。 【解決手段】水酸基含有モノマーおよび/または酸モノ
マーを共重合モノマーとして含有し、ゲル分率が特定値
の塗膜を形成する合成樹脂エマルションを含有する主剤
と、特定構造構造を有し、NCO含有率が特定値のポリ
イソシアネートを含有する硬化剤からなるポリウレタン
塗料組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗装後の降雨に対
する塗膜の耐水もどり性に優れ、作業性、耐候性の良好
なポリウレタン塗料組成物に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、建築物内外装において、各種の塗装
により躯体の保護と美観の向上を図ることが頻繁に行わ
れる状況である。このような塗装の際に、被塗面である
建築物表面は、モルタルや建材等各種のものが使用され
ているが、硬化後に塗膜の剥離や膨れを生じる場合があ
った。また、塗装時においては環境の変化が各種の影響
を与える場合もある。すなわち、外装では塗装後の比較
的初期に降雨があった場合には、塗膜が水もどりした
り、最悪の場合には流出してしまうことがあった。この
ような傾向は、合成樹脂エマルションや水溶性樹脂を含
有する水系塗料の場合に顕著であり、これが溶剤系塗料
に比較して、溶剤の臭気や環境への影響が低いにも関わ
らず、依然として水系塗料へと完全に移行することがで
きない原因の一つとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、ポリウ
レタン系やエポキシ系の反応硬化型の樹脂系において、
水系で使用可能な自己乳化型のポリイソシアネートやポ
リアミドを利用した反応硬化型の樹脂組成物が検討され
た。これらは、反応硬化型の為、形成される塗膜の耐候
性は比較的良好であったが、硬化剤を自己乳化型にする
ために配合する乳化剤や、親水性官能基の導入によっ
て、降雨時には依然として水もどりを生じ、耐水性に劣
る傾向は払拭されていなかった。
【0004】そこで本発明の解決しようとする課題は、
水系でありながら、塗装後、降雨にあっても塗膜が水も
どりし難く、耐水性に優れる反応硬化型の塗料用樹脂組
成物を得ることである。尚、本発明における塗膜の水も
どりとは、通常の乾燥条件において、塗装後約1時間程
度経過以降における、降雨等の水接触による塗膜の再溶
解をいうものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために本発明者らは、特定の合成樹脂エマルションと
特定構造のポリイソシアネートを混合することによっ
て、水系でありながら、塗装後の降雨によっても水もど
りを生じない塗膜を形成するポリウレタン塗料組成物を
得られることを見出した。
【0006】すなわち、 1.水酸基含有モノマーおよび/または酸モノマーを共
重合モノマーとして含有し、ゲル分率が70%以上の塗
膜を形成する合成樹脂エマルションを含有する主剤と、
アロファネート構造とイソシアヌレート構造を有し、N
CO含有率10〜30%のポリイソシアネートを含有す
る硬化剤からなり、その粘度が0.5Pa・s以上であ
ることを特徴とするポリウレタン塗料組成物。 2.合成樹脂エマルションを固形分換算で100重量
部、ポリイソシアネートを5〜250重量部含有するこ
とを特徴とする1.に記載のポリウレタン塗料組成物。
である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における、水酸基含有モノ
マーおよび/または酸モノマーを共重合モノマーとして
含有し、ゲル分率が70%以上の塗膜を形成する合成樹
脂エマルション(以下、「特定合成樹脂エマルション」
という。)とは、水酸基含有モノマーおよび/または酸
モノマーと、重合性不飽和二重結合を有するその他のモ
ノマーを共重合モノマーとして乳化重合を行い得られる
もの、または前記のモノマーを溶液重合した樹脂を、水
系分散媒に乳化剤を使用して分散したものの何れでもよ
く、さらに粉末型のエマルションでもよい。但し、粉末
型の場合は、使用時に水の添加が必須となる。
【0008】これらの特定合成樹脂エマルションの種類
としては、例えば、アクリル酸エステル系、アクリル−
スチレン共重合体系、酢酸ビニル−アクリル共重合体系
等のアクリル樹脂系エマルション、アクリルシリコン樹
脂系エマルション等があげられる。また、水酸基含有モ
ノマーおよび/または酸モノマーを共重合している限
り、ウレタン系、エポキシ系の合成樹脂エマルションを
用いることもできる。
【0009】アクリル樹脂系エマルションについて アクリル樹脂系エマルションとしては、アクリル酸系単
量体、メタクリル酸系単量体およびこれらと共重合可能
な他の単量体とをラジカル共重合して得られるものが使
用できる。
【0010】アクリル系単量体は、特に限定されない
が、たとえば、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、i−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)ア
クリレートなどのアルキル基含有(メタ)アクリル系単
量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N
メチロールアクリルアミドなどの水酸基含有(メタ)ア
クリル系単量体;(メタ)アクリル酸などのエチレン性
不飽和カルボン酸;ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
トなどのアミノ基含有(メタ)アクリル系単量体;(メ
タ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミドな
どのアミド含有(メタ)アクリル系単量体;アクリロニ
トリルなどのニトリル基含有(メタ)アクリル系単量
体;グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基
含有(メタ)アクリル系単量体等を例示できる。
【0011】アクリル系単量体と共重合可能な他の単量
体としては、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレ
ン、ビニルトルエンなどの芳香族炭化水素系ビニル単量
体;マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、
シトラコン酸などのα,β−エチレン性不飽和カルボン
酸;スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸などのスル
ホン酸含有ビニル単量体;無水マレイン酸、無水イタコ
ン酸などの酸無水物;塩化ビニル、塩化ビニリデン、ク
ロロプレンなどの塩素含有単量体;ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテルなど
の水酸基含有アルキルビニルエーテル;エチレングリコ
ールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノア
リルエーテルジエチレングリコールモノアリルエーテル
などのアルキレングリコールモノアリルエーテル;エチ
レン、プロピレン、イソブチレンなどのα−オレフィ
ン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピ
バリン酸ビニルなどのビニルエステル;メチルビニルエ
ーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテ
ル、シクロヘキシルビニルエーテルなどのビニルエーテ
ル;エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテルなど
のアリルエーテル等を例示できる。本発明においては、
特に上記のモノマー中、酸モノマーおよび/または水酸
基含有モノマーを共重合させる必要がある。
【0012】アクリルシリコン樹脂系エマルションに
ついて アクリルシリコン樹脂系エマルションとしては、珪素含
有アクリル系単量体、および珪素含有アクリル系単量体
と共重合可能な他の単量体とをラジカル共重合により得
られるものが使用できる。
【0013】珪素含有アクリル系単量体としては、特に
限定されないが、たとえば、γ−(メタ)アクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)ア
クリロキシプロピルメチルジエトキシシランなどの加水
分解性シリル基含有ビニル系単量体等を例示できる。
【0014】珪素含有アクリル系単量体と共重合可能な
他の単量体としては、たとえば、前述のアクリル樹脂系
エマルションで使用される単量体等を、特に限定されず
使用できる。また、水酸基含有モノマーおよび/または
酸モノマーを共重合させる必要がある点も同様である。
尚、合成樹脂エマルションとして、アクリルシリコン樹
脂系エマルションを用いた場合は、耐候性、耐黄変性、
耐久性、耐薬品性、耐汚染性などの物性に優れるためよ
り望ましい。
【0015】本発明の特定合成樹脂エマルションは、以
上の合成樹脂エマルションのうちで、形成される被膜の
ゲル分率が70%以上となることが必要である。ゲル分
率とは、離型紙に特定合成樹脂エマルションを0.25
mmの膜厚にて塗付し、20℃で24時間乾燥して形成
させた塗膜を剥離し、トルエンに24時間浸漬した後、
次式にて算出されるものである。 ゲル分率(%)=(浸漬後の塗膜重量/浸漬前の塗膜重
量)×100 ゲル分率が70%を下回る合成樹脂を使用した場合に
は、本発明のポリウレタン塗料組成物により形成される
塗膜の、耐候性を始めとする塗膜物性が充分に発揮され
ないことになる。
【0016】本発明のアロファネート構造とイソシアヌ
レート構造を有し、NCO含有率10〜30%のポリイ
ソシアネート(以下、「特定ポリイソシアネート」とい
う。)は、脂肪族ジイソシアネートおよび/または脂環
族ジイソシアネートと、炭素数6〜9の脂肪族モノアル
コールをウレタン化反応させると共に、イソシアヌレー
ト化反応させて得られる、イソシアヌレート構造のポリ
イソシアネートとアロハネート構造のポリイソシアネー
トの混合物であり、NCO含有率が10〜30%のもの
である。NCO含有率が10%より少ないと、相対的に
分子量が高くなり、塗料中での分散安定性が低下する。
逆にNCO含有率が30%を超えると、相対的に分子量
が低くなり、架橋反応が激しすぎるため、炭酸ガスによ
る発泡で形成される被膜が非常に凹凸となったり、硬す
ぎてクラックを生じることになる。
【0017】このような特定ポリイソシアネートの製造
方法は、特開平4−306218号および特開平8−1
98928号に記載されているように、例えば、脂肪族
ジイソシアネートとして、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、脂環族ジイソシアネートとして、イソホロンジイ
ソシアネートを混合し、脂肪族モノアルコールとして、
ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、オクタノール
等を使用して、ウレタン化反応を完結させた後に、イソ
シアヌレート触媒を添加することにより、アロハネート
構造のポリイソシアネートとイソシアヌレート構造のポ
リイソシアネートの両方を生成させることができる。
尚、前述の特開平4−306218号および特開平8−
198928号に記載されているこれらのポリイソシア
ネートは、非極性有機溶剤への溶解性を向上させること
を目的とするものであるが、本発明においては、これら
のポリイソシアネートを水系の合成樹脂エマルションを
含有する主剤に混合することが特徴である。
【0018】本発明では、前述の特定合成樹脂エマルシ
ョンを含有する主剤と、特定ポリイソシアネートを含有
する硬化剤を混合するものであるが、混合時にその粘度
が0.5Pa・s以上となるように調整しなければなら
ない。これは、0.5Pa・sを下回る場合に両者を混
合すると、ポリイソシアネートの沈降や分離を生じ、こ
のようなポリウレタン塗料組成物から形成される塗膜
は、各種塗膜物性が低下するためである。
【0019】粘度の調整は、主剤側、硬化剤側何れにお
いて行っても良い。粘度の調整方法は特に限定するもの
ではないが、増粘剤を配合したり、顔料容積濃度を上げ
る方法があげられる。但し、増粘剤の多量配合や顔料容
積濃度を上げすぎることは、かえって各種の塗膜物性を
低下させるうえ、本発明における塗装後初期の塗膜耐水
性の効果が充分発揮できなくなるため、塗膜物性とのバ
ランスを考慮して調整する必要がある。
【0020】本発明の主剤と、硬化剤との混合比率は、
特に限定されるものではなく、塗膜が充分な物性を発揮
するように適宜調整すればよいが、主剤中の合成樹脂樹
脂エマルションの固形分100重量部に対して、硬化剤
中のポリイソシアネートを5〜250重量部程度に配合
することで、最適な塗膜物性を得ることができる。
【0021】本発明のポリウレタン塗料組成物は、塗膜
を形成しようとする際に、主剤と硬化剤を混合して使用
するものである。この際に一般的に塗料に配合する顔
料、充填材等、すなわち体質顔料、着色顔料、(着色)
骨材を混合して塗料化することが可能である。
【0022】このような体質顔料としては、重質炭酸カ
ルシウム、寒水石、カオリン、けい藻土、ホワイトカー
ボン、タルク、バライト粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸
バリウム、珪砂、ウォラストナイト、マイカ等があげら
れる。
【0023】着色顔料としては、酸化チタン、酸化亜
鉛、カーボンブラック、黒鉛、べんがら、黄色酸化鉄、
オーカー、クロムグリーン、群青等の無機顔料、β−ナ
フトール系、ナフトールAS系、ピラゾロン系、ベンツ
イミダゾロン系等の不溶性アゾ顔料、パーマネントレッ
ド、レーキレッド等の溶性アゾ顔料、アントラキノン
系、ペリレン系、キナクリドン系等の縮合多環顔料、フ
ァーストイエロー、ベンツイミダゾロンイエロー等のモ
ノアゾ系顔料、パーマネントイエロー等のジスアゾ系顔
料、イソインドリノンイエロー等の縮合アゾ系顔料、ア
ントラキノン系顔料、キノフタロンイエロー等のキノフ
タロン系イエロー顔料、フタロシアニングリーン、フタ
ロシアニンブルー、キナクリドンバイオレット等の有機
顔料があげられる。
【0024】(着色)骨材としては、珪砂、砕石、ガラ
スビーズ等の粒状物の表面に、耐熱性の高い顔料を添加
した珪酸ソーダ系のバインダーを高温で焼き付ける方
法、アミノアルキッド樹脂塗料等による焼付コーティン
グを施したもの、着色ラッカーによりコーティングを施
し、焼付工程を省略したもの、また、耐候性を考慮した
場合には、アルコキシシリル基を官能基として含み、主
鎖がアクリルであるシロキサン架橋型反応性オリゴマー
と、顔料、硬化剤からなる着色材によって着色コーティ
ングしたもの、また、顔料と共に焼成したセラミックス
の粉砕物、陶磁器タイルの粉砕物等適宜使用可能であ
る。また、御影石、大理石、石灰岩等の粉砕物の他、珪
藻土、石英粉、溶融シリカ粒、ガラスカレット、ガラス
ビース等を使用することも可能である。
【0025】その他、本発明においては、一般に塗料用
添加剤として用いられる可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻
剤、消泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、
たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤等を、本発明の効
果を損ねない程度で、適宜配合することができる。
【0026】本発明のポリウレタン塗料組成物は、本来
は溶剤系で使用するポリイソシアネートのうち特定構造
を有するものを使用することによって、水系エマルショ
ンへの分散が可能となり、塗膜形成途上において、エマ
ルション粒子の融着が未だ充分でない時点においても、
分散したポリイソシアネートのウレタン結合により、降
雨に際しても水もどりを生じない状態を形成する。その
後、エマルション粒子の融着が進行するとウレタン結合
とあいまって、強靭な塗膜を形成するものである。特
に、水系エマルションを含有する主剤への、ポリイソシ
アネートを含有する硬化剤の分散状態は、本発明におい
て重要な部分であり、その作用機構は明確に判明してい
ないが、アロファネート構造の介在とエマルション中の
乳化剤との相互作用によって、水系においても、ポリイ
ソシアネートが回りの水と極端に反応を生じることなく
分散しているものと思われる。
【0027】本発明のポリウレタン塗料組成物は、前述
のような一般的に塗料に使用する原料を配合して塗料化
し、被塗物に塗装を施すことができる。この場合の塗装
方法としては、吹付け、刷毛、ローラー、鏝、フローコ
ーター、ロールコーター、スピンコーター等の各種のも
のが使用できる。また、被塗物としては、道路、舗道、
建築物・土木構築物の内外面、床、天井等の部位、金
属、モルタル、コンクリート、木材の表面等のあらゆる
表面が該当する。
【0028】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。表1、表2、
表3に示した原料を使用して、表4に示した配合にて、
硬化剤以外を混合して主剤を製造し、以下の試験を行っ
た。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】*主剤、硬化剤混合時分散安定性試験* 作製した主剤に対し、各硬化剤を表4の配合にて添加
し、5分間ディスパーマットにて攪拌を行う。攪拌終了
後、試験管に塗料を50g入れ、静置させた後の硬化剤
沈降の有無を確認した。沈降が見られなかったものを
○、沈降が見られたものを×として評価した。結果を表
5に示した。
【0034】*耐水性試験* 先の試験において製造した各塗料組成物を、アプリケー
ターにて1.0mm厚で塗付し、5℃にて6時間乾燥養
生後、塗膜表面に水をスポイドにて滴下し、水もどりの
有無を確認した。水もどりが生じなかったものを○、水
もどりが生じたものを×として評価した。結果を表5に
示した。
【0035】*耐溶剤性試験* 先の試験において製造した各塗料組成物を、アプリケー
ターにて0.25mm厚で塗付し、3日間室温にて乾燥
養生後、キシレンを含ませたウエスで塗膜表面を一定方
向に往復で強く擦り、塗膜が溶解して光沢低下を起こし
た時点での、擦った往復回数を測定した。この時、ブラ
ンクとして硬化剤を配合しない主剤のみの場合も測定し
た。結果を表5に示した。
【0036】
【表5】
【0037】(実施例1〜実施例3)主剤と硬化剤を混
合した際の分散安定性が良好であり、耐水性試験におい
ても耐水もどり性に優れることがわかった。また、耐溶
剤性試験により、硬化剤を含有しない主剤のみの塗膜で
は、合成樹脂エマルションでは、擦り回数が非常に少な
い場合であっても、硬化剤と混合して形成した塗膜にお
いては、回数の伸びが大きく向上し、塗膜の耐久性が良
好となることがわかった。
【0038】(比較例1)合成樹脂エマルションとして
ゲル分率が0%のものを使用したため、塗膜の耐久性を
示す耐溶剤性試験において、耐久性の向上効果が得られ
なかった。
【0039】(比較例2)ポリイソシアネートとして、
従来型の疎水性イソシアヌレートタイプのものを使用し
たため、主剤と硬化剤を混合した際の分散安定性が悪
く、塗料組成物中にて硬化剤の分離沈降を生じた。耐水
もどり性については、疎水性により良好な結果となった
が、本発明のような合成樹脂エマルションとの架橋反応
が局部的にしか形成されていないため、塗膜の耐久性を
示す耐溶剤性試験においては、擦り回数の向上は見られ
なかった。
【0040】(比較例3)ポリイソシアネートとして、
従来型の疎水性ビウレットタイプのものを使用した結
果、比較例2と同様に、主剤と硬化剤の混合時の分散安
定性が悪く、塗膜の耐久性向上の効果も得られなかっ
た。
【0041】(比較例4)ポリイソシアネートとして、
自己乳化型のものを使用した結果、主剤と硬化剤の混合
時分散安定性は非常に良好であった。しかしながら、耐
水性試験においては、自己乳化型ポリイソシアネートの
親水性基部分に起因して、水もどりを生じてしまった。
その結果、形成される塗膜の耐久性を示す耐溶剤性試験
においても充分な向上効果が得られなかった。
【0042】(比較例5)ポリイソシアネートとして、
NCO含有量が本発明で規定する範囲より低いものを使
用したため、主剤と硬化剤の混合時に、ポリイソシアネ
ートの分子量が高いことに起因して分離沈降してしまっ
た。耐水もどり性については、疎水性により良好な結果
となったが、本発明のような合成樹脂エマルションとの
架橋反応が局部的にしか形成されていないため、塗膜の
耐久性を示す耐溶剤性試験においては、擦り回数の向上
は見られなかった。
【0043】(比較例6)実施例2と同一の合成樹脂エ
マルション、ポリイソシアネートを使用したが、添加剤
の内容の相違によって、塗料組成物の粘度が、本発明の
規定する範囲より低いため、比較例6と同様に、主剤と
硬化剤の混合時の分散安定性が悪く、塗膜の耐久性向上
の効果も得られなかった。
【0044】
【発明の効果】本発明は、水系のポリウレタン塗料組成
物でありながら、従来の合成樹脂エマルションや水溶性
樹脂を含有する水系塗料、もしくは自己乳化型ポリイソ
シアネートを使用した場合のような、塗装後、降雨にあ
っても塗膜の水もどりや流出が生じ難い。また、合成樹
脂エマルション粒子と硬化剤との間に、架橋反応が生じ
るため、形成される塗膜が耐久性にすぐれたものにな
る。従って溶剤系に比較して環境汚染を生じ難く、降雨
にさらされたり湿気の多い部位においても、良好に塗膜
を形成することが可能となる効果を有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸基含有モノマーおよび/または酸モノ
    マーを共重合モノマーとして含有し、ゲル分率が70%
    以上の塗膜を形成する合成樹脂エマルションを含有する
    主剤と、アロファネート構造とイソシアヌレート構造を
    有し、NCO含有率10〜30%のポリイソシアネート
    を含有する硬化剤からなり、その粘度が0.5Pa・s
    以上であることを特徴とするポリウレタン塗料組成物。
  2. 【請求項2】合成樹脂エマルションを固形分換算で10
    0重量部、ポリイソシアネートを5〜250重量部含有
    することを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン塗
    料組成物。
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