JP2000290736A - 電気炉ダストの処理方法 - Google Patents

電気炉ダストの処理方法

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JP2000290736A JP18157799A JP18157799A JP2000290736A JP 2000290736 A JP2000290736 A JP 2000290736A JP 18157799 A JP18157799 A JP 18157799A JP 18157799 A JP18157799 A JP 18157799A JP 2000290736 A JP2000290736 A JP 2000290736A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 亜鉛又は亜鉛化合物を含む原料から純亜鉛及
び/又は酸化亜鉛を効率よく回収できる亜鉛の回収方
法、及びこれを用いて金属類を効果的にリサイクルでき
る電気炉ダストの処理方法を提供する。 【解決手段】 亜鉛の回収方法は、亜鉛又は亜鉛化合物
を含む原料を、硝酸で浸出して硝酸亜鉛の溶液を形成
し、溶液を電気分解して、純亜鉛及び/ 又は酸化亜鉛を
回収する。また、電気炉ダストの処理方法は、電気炉か
ら発生するダストと希硝酸とを混合し、pHを調整して
ダストに含まれる鉄分を除く重金属類を希硝酸中に浸出
し、鉄分を除く重金属類が浸出した溶液に亜鉛を加え、
亜鉛よりイオン化傾向の小さい重金属を析出させて回収
し、重金属が除去されて、硝酸亜鉛を含む溶液を電気分
解し、純亜鉛及び/又は酸化亜鉛を回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気分解による亜
鉛の回収方法及びこれを用いた電気炉ダストの処理方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、日本において電気炉から発生する
ダストは、年間約50万tにも及んでいる。この電気炉
ダスト中には多量のZnが含まれているため、この電気
炉ダスト中のZnを回収する必要があるが、現在、この
処理が施されているのは発生量の約65%程度であり、
残りの約35%は未処理のままで埋立て処分がなされて
いる。この方法としては、電気炉ダスト中のZnOを高
温下で還元揮発させて前記ダストから高純度のZnOを
回収する乾式法が採用されている。また、Zn(Zn
O)を回収した後のダストは高濃度の鉄分を含有するに
もかかわらず、電気炉にリサイクルされることなく埋立
てや路盤材として使用されてきたが、最近ではこの用途
にも限界がみえてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の乾式法
においては、高温で処理するため非常に高いエネルギー
を必要とする。従って、経済的な面からみるとダスト処
理規模の大きい方が効率的であるが、一般に一製鉄所の
電気炉から発生する電気炉ダストの量はそれほど多くな
く、これらを一か所に収集して処理するための運搬等を
考慮すると効果的な処理方法とはいえない。また、高い
エネルギーを必要とするにもかかわらず、現在の乾式法
ではZnOが完全に還元されず、亜鉛を十分に回収でき
ないという問題がある。更に、還元後の残りのダストは
埋立てや路盤材として使用されているが、このダスト中
には未還元の亜鉛の他、鉛、カドミウム、クロム等も含
まれているため環境上好ましくない。本発明はかかる事
情に鑑みてなされたもので、亜鉛又は亜鉛化合物を含む
原料から亜鉛及び/又は酸化亜鉛を効率よく回収できる
亜鉛の回収方法、及びこれを用いて鉄分も含めた重金属
類を効果的にリサイクルできる電気炉ダストの処理方法
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う第1の発
明に係る亜鉛の回収方法は、亜鉛又は亜鉛化合物を含む
原料を、硝酸で浸出して硝酸亜鉛の溶液を形成し、該溶
液を電気分解して、純亜鉛及び/ 又は酸化亜鉛を回収す
る。これにより、亜鉛の電解採取が従来技術の硫酸浴に
おけるそれに比して、著しく高効率で、高安定にでき
る。また、硝酸は硫酸のように一部重金属にみられるよ
うな不溶性の硫化物を形成することがない。更に、硝酸
亜鉛の溶液は、電気分解によって金属亜鉛及び/又は酸
化亜鉛と硝酸とを回収することができる。
【0005】前記目的に沿う第2の発明に係る電気炉ダ
ストの処理方法は、電気炉から発生するダストと希硝酸
とを混合し、pHを調整して前記ダストに含まれる鉄分
を除く重金属類を前記希硝酸中に浸出させる第1工程
と、前記鉄分を除く重金属類が浸出した溶液に亜鉛を加
え、亜鉛よりイオン化傾向の小さい重金属を析出させて
回収する第2工程と、前記重金属が除去されて、硝酸亜
鉛を含む溶液を電気分解し、純亜鉛及び/又は酸化亜鉛
を回収する第3工程を有する。これにより、第1工程に
おいては、選択的に電気炉ダスト中に含まれる鉄分以外
の重金属類を浸出させるので、鉄分を浸出残渣として回
収することができる。また、第2工程においては、亜鉛
よりイオン化傾向の小さな金属、例えば鉛、銅、カドミ
ウム等を析出させることができる。そして、第3工程に
おいては、第2工程で鉛、銅、カドミウム等を回収した
後の溶液を電気分解することにより純亜鉛及び/又は酸
化亜鉛を回収することができる。
【0006】第2の発明に係る電気炉ダストの処理方法
において、前記pHは、3〜5の範囲にあることが望ま
しい。pHが3未満では、鉄分(Fe(III ))が浸出
して溶液中に入る可能性があり、一方、pHが5を超え
るときには、鉄分以外の他の金属、例えばCu2+、Pb
2+、Cd2+等が溶液中に浸出しない可能性がある。これ
により、鉄を溶液中に沈殿物として除去することが可能
となる。また、第2の発明に係る電気炉ダストの処理方
法において、第3工程で純亜鉛及び/又は酸化亜鉛を回
収した残りの硝酸を含む溶液を、第1工程で使用する希
硝酸の一部又は全部として使用することが可能である。
これにより、希硝酸のリサイクルを行うことができる。
【0007】前記目的に沿う第3の発明に係る電気炉ダ
ストの処理方法は、電気炉から発生するダストと希硝酸
とを混合し、前記ダストに含まれる金属類を前記希硝酸
中に浸出させる第1工程と、前記金属類を浸出した溶液
から、鉄を除去する第2工程と、前記鉄を除去した溶液
に亜鉛を加え、亜鉛よりイオン化傾向の小さい金属を析
出させて回収する第3工程と、前記金属が除去されて、
硝酸亜鉛を含む溶液を電気分解し、純亜鉛及び/又は酸
化亜鉛を回収する第4工程を有する。これにより、第1
工程においては、電気炉ダスト中に含まれる金属類を浸
出させるので、pHの厳密な制御が必要なくなる。ま
た、第2工程においては、浸出した溶液中から鉄のみを
除去することができるので、鉄分を浸出残渣として回収
することができる。そして、第3工程においては、亜鉛
よりイオン化傾向の小さな金属、例えば鉛、銅、カドミ
ウム等を析出させることができる。そして、第4工程に
おいては、第3工程で鉛、銅、カドミウム等を回収した
後の溶液を電気分解することにより純亜鉛及び/又は酸
化亜鉛を回収することができる。
【0008】第3の発明に係る電気炉ダストの処理方法
において、第4工程で純亜鉛及び/又は酸化亜鉛を回収
した残りの硝酸を含む溶液を、第1工程で使用する希硝
酸の一部又は全部として使用することが可能である。こ
れにより、希硝酸のリサイクルを行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係る電気炉ダストの処理方法の工程説明図、図2は
同電気炉ダストの処理方法における電気分解の説明図、
図3は本発明の他の実施の形態に係る電気炉ダストの処
理方法の工程説明図、図4は同電気炉ダストの処理方法
における電気分解の説明図である。
【0010】図1及び図2に示すように、本発明の一実
施の形態に係る電気炉ダストの処理方法においては、ま
ず溶解槽10に電気炉から発生したダスト約1000k
gを入れる。次いで、希硝酸を加えて溶液のpHを3〜
5の範囲、例えばpH4程度に調整する。そして、所定
時間、例えば1〜2時間程度攪拌を行う。これにより電
気炉ダスト中に含まれる鉄分を除く重金属類、例えばZ
n、Pb、Cu、Cd等は、硝酸溶液中に浸出する。一
方、CaO、SiO2 等のスラグ分等を含む未溶解の鉄
分は、浸出残渣として回収される(第1工程)。ここ
で、この浸出残渣は約740kgであって、鉄分品位は
40〜50%であることから、再び電気炉に戻して再利
用することができる。また、沈澱物にはZnO・Fe2
3 も含まれるが、これも同様に電気炉に戻して再利用
することできる。
【0011】次に、上澄み液を清浄槽11に移し、これ
に亜鉛を20kg程度加え、所定時間(例えば1〜2時
間程度)攪拌する。亜鉛は、イオン化傾向のより小さな
金属イオン、例えばPb2+、Cu2+、Cd2+等と置換し
て金属イオン(Zn2+)となって溶解する。一方、亜鉛
よりイオン化傾向の小さな重金属は析出する。そして、
上澄み液(析出物を除く溶液)を次の工程で使用する電
解槽12に移し、析出した重金属(Pb、Cu、Cd
等)を回収する(第2工程)。次いで、前記重金属が除
去(回収)された溶液を電解槽12で電気分解する。図
2に示すように、電気分解に使用する電解槽12は、図
示しない恒温水槽によって一定の温度、例えば60℃程
度に保持されていて、この電解槽12の中に第2工程で
重金属を回収した後の硝酸亜鉛を含む溶液が入れられ
る。また、電解槽12内には、例えば白金板からなるア
ノード(陽極)13と、例えばアルミニウムからなるカ
ソード(陰極)14が設けられて、アノード13とカソ
ード14の端部はそれぞれ直流電源15に接続されてい
る。
【0012】この装置を用いて電気分解を行う場合、直
流電源15を用いて通電することにより、アノード13
側では、2H2 O→4H+ +O2 +4e- という反応が
起こって、酸素を発生する。また、カソード14側にお
いては、2Zn2++4e- →2Znという反応が起こっ
て亜鉛が析出する。電気分解終了後、この析出した純亜
鉛及び/又は酸化亜鉛を回収する(第3工程)。また、
アノード13で生じた4H+ は溶液中の4( NO3 -
と結びついて硝酸(HNO3 )を再生する。この再生し
た硝酸を含む溶液は、溶解槽10に戻すことにより第1
工程で加える希硝酸の一部又は全部として使用すること
ができる。
【0013】次に、図3及び図4に、本発明の他の実施
の形態に係る電気炉ダストの処理方法を示す。まず溶解
槽20に電気炉から発生したダスト約1000kgを入
れる。次いで、希硝酸を加えて溶液のpHを1以下、例
えばpH1程度に調整する。そして、所定時間、例えば
1〜2時間程度攪拌を行う。これにより電気炉ダスト中
に含まれる金属類、例えばZn、Fe、Pb、Cu、C
d等は、硝酸溶液中に浸出する。一方、SiO2 、Ca
O等の未溶解のスラグ分は、酸性浸出を利用しているた
め、他の金属元素が付着していない純度の高い浸出残渣
として回収することができる(第1工程)。なお、この
浸出残渣は約190kgであることから、スラグとして
再利用することもできる。
【0014】また、上澄み液を脱鉄槽21に移し、Fe
3+にNaOH等を添加し、pH3程度まで中和すること
で、Fe(OH)3 の水酸化物として沈澱させ回収す
る。ここでは、金属が浸出している溶液と有機溶媒とを
混合し、その金属を抽出する溶媒抽出法を採用して、溶
液中のFe3+のみを選別除去している(第2工程)。こ
の沈澱物には、ZnO等の付着物がなく、鉄の純度が高
いため、再び電気炉に戻して再利用する必要はなく、リ
サイクルしやすい。次に、鉄を除去した液を清浄槽22
に移し、これに亜鉛を20kg程度加え、所定時間(例
えば1〜2時間程度)攪拌する。亜鉛は、イオン化傾向
のより小さな金属イオン、例えばPb2+、Cu2+、Cd
2+等と置換して金属イオン(Zn2+)となって溶解す
る。
【0015】一方、亜鉛よりイオン化傾向の小さな金属
は析出する。そして、上澄み液(析出物を除く溶液)を
次の工程で使用する電解槽23に移し、析出した金属
(Pb、Cu、Cd等)を回収する(第3工程)。次い
で、亜鉛よりイオン化傾向の小さい金属が除去(回収)
された溶液を電解槽23で電気分解する。図4に示すよ
うに、電気分解に使用する電解槽23は、図示しない恒
温水槽によって一定の温度、例えば60℃程度に保持さ
れていて、この電解槽23の中に第4工程で金属を回収
した後の硝酸亜鉛を含む溶液が入れられる。また、電解
槽23内には、例えば白金板からなるアノード(陽極)
24と、例えばアルミニウムからなるカソード(陰極)
25が設けられて、アノード24とカソード25の端部
はそれぞれ直流電源26に接続されている。
【0016】この装置を用いて電気分解を行う場合、直
流電源26を用いて通電することにより、アノード24
側では、2H2 O→4H+ +O2 +4e- という反応が
起こって、酸素を発生する。また、カソード25側にお
いては、2Zn2++4e- →2Znという反応が起こっ
て亜鉛が析出する。電気分解終了後、この析出した純亜
鉛及び/又は酸化亜鉛を回収する(第4工程)。また、
アノード24で生じた4H+ は溶液中の4( NO3 -
と結びついて硝酸(HNO3 )を再生する。この再生し
た硝酸を含む溶液は、溶解槽20に戻すことにより第1
工程で加える希硝酸の一部又は全部として使用すること
ができる。
【0017】以上の工程で電気炉から発生するダストを
処理することにより亜鉛の他、鉄、鉛等の回収を効率よ
く行うことができ、これらの有効利用を図ることが可能
となる。また、使用する希硝酸は再生して繰り返し使用
することができ、全体として経済的に電気炉ダストの処
理を行うことが可能となる。
【0018】
【実施例】次に、本発明に係る電気炉ダストの処理方法
の実施例を示す。ここでは、表1に示す組成の電気炉ダ
ストを使用して、図1の工程をもとに以下の処理を行っ
た。
【0019】
【表1】
【0020】まず、電気炉ダスト100gに水1000
ccを加え、更に硝酸を加えてpH=4に調製し、60
分間攪拌を行った。そして、溶液の成分の分析を行っ
た。その結果を表2(NO.1)に示す。なお、表中の
NDは、Not Detectedの略であり、検出さ
れなかったことを示す。
【0021】
【表2】
【0022】この結果より、Feの含有量は4.4pp
mと極微量となっており、鉄分は溶液中にほとんど残存
していないことがわかる。次に、前記同様、電気炉ダス
ト100gに水1000ccを加え、更に硝酸を加えて
pH=4に調製し、60分間攪拌を行い、存在する沈澱
物(鉄)を回収した後に亜鉛2.52gを加えて更に6
0分間攪拌を行った。そして、溶液の成分の分析を行っ
た。その結果を表2(NO.2)に示す。この結果よ
り、Cd、Pb、Cu、は硝酸のみを加えて攪拌したと
き(表2(NO.1))と比べて明らかに減少してい
る。これより、溶液中に存在していた金属イオン(Cd
2+、Pb2+、Cu2+)は亜鉛と置換し、金属となって析
出したことがわかる。
【0023】更に、電気分解による亜鉛の回収を行っ
た。なお、アノードには白金電極を、カソードにはアル
ミニウム電極を用いた。電解液は、亜鉛10g/リット
ル、pH3の溶液であり、希硝酸に酸化亜鉛を溶解させ
て作成した。電解温度は60℃、定電流法で電解時間は
1時間とした。その後、カソードに析出した亜鉛の量を
キレート滴定により定量した。その結果を表3に示す。
【0024】
【表3】
【0025】表3から、電流密度の増加に伴い析出亜鉛
量は増加しており、硝酸を用いた電気分解による亜鉛の
回収は容易に実施できることがわかった。また、本電気
分解においては容易に高電流効率が得られ、工業的にも
有用なものであることがわかった。なお、電流効率が1
00%を超えているが、これは一部、一価のZnが生成
したためではないかと考えられる。また、電解時間を2
時間にして同様の実験を行ったが、亜鉛の析出量は電気
量に比例して大きくなるものの、その他の特別な変化は
生じなかった。ここで、本実施例に係る電気分解におい
ては、希硝酸に酸化亜鉛を溶解させた溶液を使用した
が、前記表2(NO.2)に示す組成の溶液で電気分解
を行っても同様に亜鉛を容易に回収することができる。
【0026】以上、本発明を実施の形態を参照して説明
してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の
構成に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載さ
れている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態
や変形例も含むものである。例えば、溶解槽と清浄槽は
別々の槽を用いたが、同一槽内で処理を行うことも可能
である。また、電気分解においてアノードには白金を用
いたがチタン合金、ステンレスを用いることも可能であ
り、カソードにはアルミニウムを用いたがステンレスを
用いることも可能である。
【0027】
【発明の効果】請求項1記載の亜鉛の回収方法において
は、亜鉛又は亜鉛化合物を含む原料を、硝酸で浸出して
硝酸亜鉛の溶液を形成し、溶液を電気分解して、純亜鉛
及び/ 又は酸化亜鉛を回収するため、亜鉛の電解採取が
従来技術の硫酸浴におけるそれに比して、著しく高効率
で、高安定にできる。また、硝酸は硫酸のように一部重
金属にみられるような不溶性の硫化物を形成することが
ないので、広範囲の金属の浸出に適用できる。更に、硝
酸亜鉛溶液は、電気分解によって純亜鉛及び/又は酸化
亜鉛と硝酸とを回収することができるので、例えば塩酸
浴における電気分解のように、塩酸溶液から発生する塩
素ガスを回収する工程が必要でなく、また、酸の消耗も
ないため、作業性が良く、また省コストにすることがで
きる。
【0028】請求項2〜4に記載の電気炉ダストの処理
方法においては、第1工程において、電気炉から発生す
るダストと希硝酸とを混合し、pHを調整してダストに
含まれる鉄分を除く重金属類を希硝酸中に浸出させるた
め、ダストに含まれる鉄分を浸出残渣に移行することが
でき、その結果、電気炉ダストから鉄(分)を容易に回
収することができる。また、第2工程においては、鉄分
を除く重金属類が浸出した溶液に亜鉛を加え、亜鉛より
イオン化傾向の小さい金属を析出させて回収するため、
鉛等の有価金属を容易に回収することができる。そし
て、第3工程においては、第2工程で鉛、銅、カドミウ
ム等を回収した後の溶液を電気分解するため、電解時に
おける電流効率が良く、更に、純度の高い純亜鉛及び/
又は酸化亜鉛を回収することができる。したがって、第
1工程から第3工程の処理により、電気炉ダストから容
易に効率よく含まれる金属を回収することができ、それ
ぞれの成分の有効利用を図ることが可能となる。
【0029】特に、請求項3記載の電気炉ダストの処理
方法においては、pHを3〜5の範囲にするので、他の
余分な金属を沈澱させることなく、確実に鉄(Fe(II
I ))を浸出残渣に移行させることができ、後の工程に
おいて、鉄分を含まない、純度の高い金属を回収するこ
とができる。
【0030】請求項4記載の電気炉ダストの処理方法に
おいては、第3工程で純亜鉛及び/又は酸化亜鉛を回収
した残りの硝酸を含む溶液を、第1工程で使用する希硝
酸の一部又は全部として使用するので、希硝酸のリサイ
クルを行うことができ、省コストにすることができる。
【0031】請求項5及び6に記載の電気炉ダストの処
理方法においては、第1工程において、電気炉から発生
するダストと希硝酸とを混合するため、ダストに含まれ
る金属類を希硝酸中に浸出させることができる。また、
第2工程においては、金属類を浸出した溶液から鉄を除
去するため、第3工程において、鉄分を含まない純度の
高い金属を回収することができる。そして、第3工程に
おいて、鉄を除去した溶液に亜鉛を加え、亜鉛よりイオ
ン化傾向の小さい金属を析出、回収するため、純度の高
い金属が回収でき、また、第4工程の電気分解時の電流
効率を高めることが可能となる。更に、この第4工程に
おいては、金属が除去された硝酸亜鉛を含む溶液を電気
分解するため、純度が高い純亜鉛及び/又は酸化亜鉛を
回収することができる。したがって、第1工程から第4
工程までの処理により、電気炉ダストから容易に効率よ
く含まれる金属を回収することができ、それぞれの成分
の有効を図ることが可能となる。
【0032】特に、請求項6記載の電気炉ダストの処理
方法においては、第4工程で純亜鉛及び/又は酸化亜鉛
を回収した残りの硝酸を含む溶液を、第1工程で使用す
る希硝酸の一部又は全部として使用するので、希硝酸の
リサイクルを行うことができ、省コストにすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電気炉ダストの処
理方法の工程説明図である。
【図2】同電気炉ダストの処理方法における電気分解の
説明図である。
【図3】本発明の他の実施の形態に係る電気炉ダストの
処理方法の工程説明図である。
【図4】同電気炉ダストの処理方法における電気分解の
説明図である。
【符号の説明】
10:溶解槽、11:清浄槽、12:電解槽、13:ア
ノード、14:カソード、15:直流電源、20:溶解
槽、21:脱鉄槽、22:清浄槽、23:電解槽、2
4:アノード、25:カソード、26直流電源
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月29日(2000.3.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 電気炉ダストの処理方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気分解による亜
鉛の回収方法を用いた電気炉ダストの処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、日本において電気炉から発生する
ダストは、年間約50万tにも及んでいる。この電気炉
ダスト中には多量のZnが含まれているため、この電気
炉ダスト中のZnを回収する必要があるが、現在、この
処理が施されているのは発生量の約65%程度であり、
残りの約35%は未処理のままで埋立て処分がなされて
いる。この方法としては、電気炉ダスト中のZnOを高
温下で還元揮発させて前記ダストから高純度のZnOを
回収する乾式法が採用されている。また、Zn(Zn
O)を回収した後のダストは高濃度の鉄分を含有するに
もかかわらず、電気炉にリサイクルされることなく埋立
てや路盤材として使用されてきたが、最近ではこの用途
にも限界がみえてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の乾式法
においては、高温で処理するため非常に高いエネルギー
を必要とする。従って、経済的な面からみるとダスト処
理規模の大きい方が効率的であるが、一般に一製鉄所の
電気炉から発生する電気炉ダストの量はそれほど多くな
く、これらを一か所に収集して処理するための運搬等を
考慮すると効果的な処理方法とはいえない。また、高い
エネルギーを必要とするにもかかわらず、現在の乾式法
ではZnOが完全に還元されず、亜鉛を十分に回収でき
ないという問題がある。更に、還元後の残りのダストは
埋立てや路盤材として使用されているが、このダスト中
には未還元の亜鉛の他、鉛、カドミウム、クロム等も含
まれているため環境上好ましくない。本発明はかかる事
情に鑑みてなされたもので、亜鉛又は亜鉛化合物を含む
原料から亜鉛及び/又は酸化亜鉛を効率よく回収できる
亜鉛の回収方法を用いて鉄分も含めた重金属類を効果的
にリサイクルできる電気炉ダストの処理方法を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う第1の発
明に係る電気炉ダストの処理方法は、電気炉から発生す
るダストと希硝酸とを混合し、pHを調整して前記ダス
トに含まれる鉄分を除く重金属類を前記希硝酸中に浸出
させる第1工程と、前記鉄分を除く重金属類が浸出した
溶液に亜鉛を加え、亜鉛よりイオン化傾向の小さい重金
属を析出させて回収する第2工程と、前記重金属が除去
されて、硝酸亜鉛を含む溶液を電気分解し、純亜鉛及び
/又は酸化亜鉛を回収する第3工程を有する。これによ
り、第1工程においては、選択的に電気炉ダスト中に含
まれる鉄分以外の重金属類を浸出させるので、鉄分を浸
出残渣として回収することができる。また、第2工程に
おいては、亜鉛よりイオン化傾向の小さな金属、例えば
鉛、銅、カドミウム等を析出させることができる。そし
て、第3工程においては、第2工程で鉛、銅、カドミウ
ム等を回収した後の溶液を電気分解することにより純亜
鉛及び/又は酸化亜鉛を回収することができる。
【0005】第1の発明に係る電気炉ダストの処理方法
において、前記pHは、3〜5の範囲にあることが望ま
しい。pHが3未満では、鉄分(Fe(III ))が浸出
して溶液中に入る可能性があり、一方、pHが5を超え
るときには、鉄分以外の他の金属、例えばCu2+、Pb
2+、Cd2+等が溶液中に浸出しない可能性がある。これ
により、鉄を溶液中に沈殿物として除去することが可能
となる。また、第1の発明に係る電気炉ダストの処理方
法において、第3工程で純亜鉛及び/又は酸化亜鉛を回
収した残りの硝酸を含む溶液を、第1工程で使用する希
硝酸の一部又は全部として使用することが可能である。
これにより、希硝酸のリサイクルを行うことができる。
【0006】前記目的に沿う第2の発明に係る電気炉ダ
ストの処理方法は、電気炉から発生するダストと希硝酸
とを混合し、前記ダストに含まれる金属類を前記希硝酸
中に浸出させる第1工程と、前記金属類を浸出した溶液
から、鉄を除去する第2工程と、前記鉄を除去した溶液
に亜鉛を加え、亜鉛よりイオン化傾向の小さい金属を析
出させて回収する第3工程と、前記金属が除去されて、
硝酸亜鉛を含む溶液を電気分解し、純亜鉛及び/又は酸
化亜鉛を回収する第4工程を有する。これにより、第1
工程においては、電気炉ダスト中に含まれる金属類を浸
出させるので、pHの厳密な制御が必要なくなる。ま
た、第2工程においては、浸出した溶液中から鉄のみを
除去することができるので、鉄分を浸出残渣として回収
することができる。そして、第3工程においては、亜鉛
よりイオン化傾向の小さな金属、例えば鉛、銅、カドミ
ウム等を析出させることができる。そして、第4工程に
おいては、第3工程で鉛、銅、カドミウム等を回収した
後の溶液を電気分解することにより純亜鉛及び/又は酸
化亜鉛を回収することができる。
【0007】第2の発明に係る電気炉ダストの処理方法
において、第4工程で純亜鉛及び/又は酸化亜鉛を回収
した残りの硝酸を含む溶液を、第1工程で使用する希硝
酸の一部又は全部として使用することが可能である。こ
れにより、希硝酸のリサイクルを行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係る電気炉ダストの処理方法の工程説明図、図2は
同電気炉ダストの処理方法における電気分解の説明図、
図3は本発明の他の実施の形態に係る電気炉ダストの処
理方法の工程説明図、図4は同電気炉ダストの処理方法
における電気分解の説明図である。
【0009】図1及び図2に示すように、本発明の一実
施の形態に係る電気炉ダストの処理方法においては、ま
ず溶解槽10に電気炉から発生したダスト約1000k
gを入れる。次いで、希硝酸を加えて溶液のpHを3〜
5の範囲、例えばpH4程度に調整する。そして、所定
時間、例えば1〜2時間程度攪拌を行う。これにより電
気炉ダスト中に含まれる鉄分を除く重金属類、例えばZ
n、Pb、Cu、Cd等は、硝酸溶液中に浸出する。一
方、CaO、SiO2 等のスラグ分等を含む未溶解の鉄
分は、浸出残渣として回収される(第1工程)。ここ
で、この浸出残渣は約740kgであって、鉄分品位は
40〜50%であることから、再び電気炉に戻して再利
用することができる。また、沈澱物にはZnO・Fe2
3 も含まれるが、これも同様に電気炉に戻して再利用
することできる。
【0010】次に、上澄み液を清浄槽11に移し、これ
に亜鉛を20kg程度加え、所定時間(例えば1〜2時
間程度)攪拌する。亜鉛は、イオン化傾向のより小さな
金属イオン、例えばPb2+、Cu2+、Cd2+等と置換し
て金属イオン(Zn2+)となって溶解する。一方、亜鉛
よりイオン化傾向の小さな重金属は析出する。そして、
上澄み液(析出物を除く溶液)を次の工程で使用する電
解槽12に移し、析出した重金属(Pb、Cu、Cd
等)を回収する(第2工程)。次いで、前記重金属が除
去(回収)された溶液を電解槽12で電気分解する。図
2に示すように、電気分解に使用する電解槽12は、図
示しない恒温水槽によって一定の温度、例えば60℃程
度に保持されていて、この電解槽12の中に第2工程で
重金属を回収した後の硝酸亜鉛を含む溶液が入れられ
る。また、電解槽12内には、例えば白金板からなるア
ノード(陽極)13と、例えばアルミニウムからなるカ
ソード(陰極)14が設けられて、アノード13とカソ
ード14の端部はそれぞれ直流電源15に接続されてい
る。
【0011】この装置を用いて電気分解を行う場合、直
流電源15を用いて通電することにより、アノード13
側では、2H2 O→4H+ +O2 +4e- という反応が
起こって、酸素を発生する。また、カソード14側にお
いては、2Zn2++4e- →2Znという反応が起こっ
て亜鉛が析出する。電気分解終了後、この析出した純亜
鉛及び/又は酸化亜鉛を回収する(第3工程)。また、
アノード13で生じた4H+ は溶液中の4( NO3 -
と結びついて硝酸(HNO3 )を再生する。この再生し
た硝酸を含む溶液は、溶解槽10に戻すことにより第1
工程で加える希硝酸の一部又は全部として使用すること
ができる。
【0012】次に、図3及び図4に、本発明の他の実施
の形態に係る電気炉ダストの処理方法を示す。まず溶解
槽20に電気炉から発生したダスト約1000kgを入
れる。次いで、希硝酸を加えて溶液のpHを1以下、例
えばpH1程度に調整する。そして、所定時間、例えば
1〜2時間程度攪拌を行う。これにより電気炉ダスト中
に含まれる金属類、例えばZn、Fe、Pb、Cu、C
d等は、硝酸溶液中に浸出する。一方、SiO2 、Ca
O等の未溶解のスラグ分は、酸性浸出を利用しているた
め、他の金属元素が付着していない純度の高い浸出残渣
として回収することができる(第1工程)。なお、この
浸出残渣は約190kgであることから、スラグとして
再利用することもできる。
【0013】また、上澄み液を脱鉄槽21に移し、Fe
3+にNaOH等を添加し、pH3程度まで中和すること
で、Fe(OH)3 の水酸化物として沈澱させ回収す
る。ここでは、金属が浸出している溶液と有機溶媒とを
混合し、その金属を抽出する溶媒抽出法を採用して、溶
液中のFe3+のみを選別除去している(第2工程)。こ
の沈澱物には、ZnO等の付着物がなく、鉄の純度が高
いため、再び電気炉に戻して再利用する必要はなく、リ
サイクルしやすい。次に、鉄を除去した液を清浄槽22
に移し、これに亜鉛を20kg程度加え、所定時間(例
えば1〜2時間程度)攪拌する。亜鉛は、イオン化傾向
のより小さな金属イオン、例えばPb2+、Cu2+、Cd
2+等と置換して金属イオン(Zn2+)となって溶解す
る。
【0014】一方、亜鉛よりイオン化傾向の小さな金属
は析出する。そして、上澄み液(析出物を除く溶液)を
次の工程で使用する電解槽23に移し、析出した金属
(Pb、Cu、Cd等)を回収する(第3工程)。次い
で、亜鉛よりイオン化傾向の小さい金属が除去(回収)
された溶液を電解槽23で電気分解する。図4に示すよ
うに、電気分解に使用する電解槽23は、図示しない恒
温水槽によって一定の温度、例えば60℃程度に保持さ
れていて、この電解槽23の中に第4工程で金属を回収
した後の硝酸亜鉛を含む溶液が入れられる。また、電解
槽23内には、例えば白金板からなるアノード(陽極)
24と、例えばアルミニウムからなるカソード(陰極)
25が設けられて、アノード24とカソード25の端部
はそれぞれ直流電源26に接続されている。
【0015】この装置を用いて電気分解を行う場合、直
流電源26を用いて通電することにより、アノード24
側では、2H2 O→4H+ +O2 +4e- という反応が
起こって、酸素を発生する。また、カソード25側にお
いては、2Zn2++4e- →2Znという反応が起こっ
て亜鉛が析出する。電気分解終了後、この析出した純亜
鉛及び/又は酸化亜鉛を回収する(第4工程)。また、
アノード24で生じた4H+ は溶液中の4( NO3 -
と結びついて硝酸(HNO3 )を再生する。この再生し
た硝酸を含む溶液は、溶解槽20に戻すことにより第1
工程で加える希硝酸の一部又は全部として使用すること
ができる。
【0016】以上の工程で電気炉から発生するダストを
処理することにより亜鉛の他、鉄、鉛等の回収を効率よ
く行うことができ、これらの有効利用を図ることが可能
となる。また、使用する希硝酸は再生して繰り返し使用
することができ、全体として経済的に電気炉ダストの処
理を行うことが可能となる。
【0017】
【実施例】次に、本発明に係る電気炉ダストの処理方法
の実施例を示す。ここでは、表1に示す組成の電気炉ダ
ストを使用して、図1の工程をもとに以下の処理を行っ
た。
【0018】
【表1】
【0019】まず、電気炉ダスト100gに水1000
ccを加え、更に硝酸を加えてpH=4に調製し、60
分間攪拌を行った。そして、溶液の成分の分析を行っ
た。その結果を表2(NO.1)に示す。なお、表中の
NDは、Not Detectedの略であり、検出さ
れなかったことを示す。
【0020】
【表2】
【0021】この結果より、Feの含有量は4.4pp
mと極微量となっており、鉄分は溶液中にほとんど残存
していないことがわかる。次に、前記同様、電気炉ダス
ト100gに水1000ccを加え、更に硝酸を加えて
pH=4に調製し、60分間攪拌を行い、存在する沈澱
物(鉄)を回収した後に亜鉛2.52gを加えて更に6
0分間攪拌を行った。そして、溶液の成分の分析を行っ
た。その結果を表2(NO.2)に示す。この結果よ
り、Cd、Pb、Cu、は硝酸のみを加えて攪拌したと
き(表2(NO.1))と比べて明らかに減少してい
る。これより、溶液中に存在していた金属イオン(Cd
2+、Pb2+、Cu2+)は亜鉛と置換し、金属となって析
出したことがわかる。
【0022】更に、電気分解による亜鉛の回収を行っ
た。なお、アノードには白金電極を、カソードにはアル
ミニウム電極を用いた。電解液は、亜鉛10g/リット
ル、pH3の溶液であり、希硝酸に酸化亜鉛を溶解させ
て作成した。電解温度は60℃、定電流法で電解時間は
1時間とした。その後、カソードに析出した亜鉛の量を
キレート滴定により定量した。その結果を表3に示す。
【0023】
【表3】
【0024】表3から、電流密度の増加に伴い析出亜鉛
量は増加しており、硝酸を用いた電気分解による亜鉛の
回収は容易に実施できることがわかった。また、本電気
分解においては容易に高電流効率が得られ、工業的にも
有用なものであることがわかった。なお、電流効率が1
00%を超えているが、これは一部、一価のZnが生成
したためではないかと考えられる。また、電解時間を2
時間にして同様の実験を行ったが、亜鉛の析出量は電気
量に比例して大きくなるものの、その他の特別な変化は
生じなかった。ここで、本実施例に係る電気分解におい
ては、希硝酸に酸化亜鉛を溶解させた溶液を使用した
が、前記表2(NO.2)に示す組成の溶液で電気分解
を行っても同様に亜鉛を容易に回収することができる。
【0025】以上、本発明を実施の形態を参照して説明
してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の
構成に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載さ
れている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態
や変形例も含むものである。例えば、溶解槽と清浄槽は
別々の槽を用いたが、同一槽内で処理を行うことも可能
である。また、電気分解においてアノードには白金を用
いたがチタン合金、ステンレスを用いることも可能であ
り、カソードにはアルミニウムを用いたがステンレスを
用いることも可能である。
【0026】
【発明の効果】請求項1〜3に記載の電気炉ダストの処
理方法においては、第1工程において、電気炉から発生
するダストと希硝酸とを混合し、pHを調整してダスト
に含まれる鉄分を除く重金属類を希硝酸中に浸出させる
ため、ダストに含まれる鉄分を浸出残渣に移行すること
ができ、その結果、電気炉ダストから鉄(分)を容易に
回収することができる。また、第2工程においては、鉄
分を除く重金属類が浸出した溶液に亜鉛を加え、亜鉛よ
りイオン化傾向の小さい金属を析出させて回収するた
め、鉛等の有価金属を容易に回収することができる。そ
して、第3工程においては、第2工程で鉛、銅、カドミ
ウム等を回収した後の溶液を電気分解するため、電解時
における電流効率が良く、更に、純度の高い純亜鉛及び
/又は酸化亜鉛を回収することができる。したがって、
第1工程から第3工程の処理により、電気炉ダストから
容易に効率よく含まれる金属を回収することができ、そ
れぞれの成分の有効利用を図ることが可能となる。
【0027】特に、請求項2記載の電気炉ダストの処理
方法においては、pHを3〜5の範囲にするので、他の
余分な金属を沈澱させることなく、確実に鉄(Fe(II
I ))を浸出残渣に移行させることができ、後の工程に
おいて、鉄分を含まない、純度の高い金属を回収するこ
とができる。
【0028】請求項3記載の電気炉ダストの処理方法に
おいては、第3工程で純亜鉛及び/又は酸化亜鉛を回収
した残りの硝酸を含む溶液を、第1工程で使用する希硝
酸の一部又は全部として使用するので、希硝酸のリサイ
クルを行うことができ、省コストにすることができる。
【0029】請求項4及び5に記載の電気炉ダストの処
理方法においては、第1工程において、電気炉から発生
するダストと希硝酸とを混合するため、ダストに含まれ
る金属類を希硝酸中に浸出させることができる。また、
第2工程においては、金属類を浸出した溶液から鉄を除
去するため、第3工程において、鉄分を含まない純度の
高い金属を回収することができる。そして、第3工程に
おいて、鉄を除去した溶液に亜鉛を加え、亜鉛よりイオ
ン化傾向の小さい金属を析出、回収するため、純度の高
い金属が回収でき、また、第4工程の電気分解時の電流
効率を高めることが可能となる。更に、この第4工程に
おいては、金属が除去された硝酸亜鉛を含む溶液を電気
分解するため、純度が高い純亜鉛及び/又は酸化亜鉛を
回収することができる。したがって、第1工程から第4
工程までの処理により、電気炉ダストから容易に効率よ
く含まれる金属を回収することができ、それぞれの成分
の有効を図ることが可能となる。
【0030】特に、請求項5記載の電気炉ダストの処理
方法においては、第4工程で純亜鉛及び/又は酸化亜鉛
を回収した残りの硝酸を含む溶液を、第1工程で使用す
る希硝酸の一部又は全部として使用するので、希硝酸の
リサイクルを行うことができ、省コストにすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電気炉ダストの処
理方法の工程説明図である。
【図2】同電気炉ダストの処理方法における電気分解の
説明図である。
【図3】本発明の他の実施の形態に係る電気炉ダストの
処理方法の工程説明図である。
【図4】同電気炉ダストの処理方法における電気分解の
説明図である。
【符号の説明】 10:溶解槽、11:清浄槽、12:電解槽、13:ア
ノード、14:カソード、15:直流電源、20:溶解
槽、21:脱鉄槽、22:清浄槽、23:電解槽、2
4:アノード、25:カソード、26直流電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25C 1/16 C22B 3/00 ZABA Fターム(参考) 4D004 AA36 AB03 BA05 CA13 CA15 CA35 CA41 CA44 DA03 DA20 4K001 AA30 BA14 DB05 DB21 4K058 AA21 BA25 BB04 EB15 ED04 FC07 FC12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛又は亜鉛化合物を含む原料を、硝酸
    で浸出して硝酸亜鉛の溶液を形成し、該溶液を電気分解
    して、純亜鉛及び/ 又は酸化亜鉛を回収することを特徴
    とする亜鉛の回収方法。
  2. 【請求項2】 電気炉から発生するダストと希硝酸とを
    混合し、pHを調整して前記ダストに含まれる鉄分を除
    く重金属類を前記希硝酸中に浸出させる第1工程と、前
    記鉄分を除く重金属類が浸出した溶液に亜鉛を加え、亜
    鉛よりイオン化傾向の小さい重金属を析出させて回収す
    る第2工程と、前記重金属が除去されて、硝酸亜鉛を含
    む溶液を電気分解し、純亜鉛及び/又は酸化亜鉛を回収
    する第3工程を有することを特徴とする電気炉ダストの
    処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電気炉ダストの処理方法
    において、前記pHは、3〜5の範囲にあることを特徴
    とする電気炉ダストの処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の電気炉ダストの処
    理方法において、第3工程で純亜鉛及び/又は酸化亜鉛
    を回収した残りの硝酸を含む溶液は、第1工程で使用す
    る希硝酸の一部又は全部として使用することを特徴とす
    る電気炉ダストの処理方法。
  5. 【請求項5】 電気炉から発生するダストと希硝酸とを
    混合し、前記ダストに含まれる金属類を前記希硝酸中に
    浸出させる第1工程と、前記金属類を浸出した溶液か
    ら、鉄を除去する第2工程と、前記鉄を除去した溶液に
    亜鉛を加え、亜鉛よりイオン化傾向の小さい金属を析出
    させて回収する第3工程と、前記金属が除去されて、硝
    酸亜鉛を含む溶液を電気分解し、純亜鉛及び/又は酸化
    亜鉛を回収する第4工程を有することを特徴とする電気
    炉ダストの処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電気炉ダストの処理方法
    において、第4工程で純亜鉛及び/又は酸化亜鉛を回収
    した残りの硝酸を含む溶液は、第1工程で使用する希硝
    酸の一部又は全部として使用することを特徴とする電気
    炉ダストの処理方法。
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