JP2000290771A - 薄膜の製造方法および薄膜製造装置 - Google Patents
薄膜の製造方法および薄膜製造装置Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来の薄膜作成技術において基材の形状や導電
性および保持方法に制約されずに、イオン化した材料粒
子を基材表面に加速する方法を工業的に実現することを
目的とする。 【解決手段】真空に排気可能な容器内で、材料供給部と
基材との間でプラズマを生成し、前記プラズマと同一空
間に設置された電極の電位で前記プラズマの電位を制御
しながら成膜を行うことを特徴とする薄膜の製造方法で
ある。また、薄膜製造装置は、真空に排気可能な容器内
に、材料供給部および基材保持部を少なくとも一つずつ
備え、かつ前記材料供給部と前記基材保持部との間の空
間にプラズマ生成手段を備え、さらに前記プラズマ生成
手段で生成されるプラズマと同一空間に、プラズマ電位
制御用電極を備えている。
性および保持方法に制約されずに、イオン化した材料粒
子を基材表面に加速する方法を工業的に実現することを
目的とする。 【解決手段】真空に排気可能な容器内で、材料供給部と
基材との間でプラズマを生成し、前記プラズマと同一空
間に設置された電極の電位で前記プラズマの電位を制御
しながら成膜を行うことを特徴とする薄膜の製造方法で
ある。また、薄膜製造装置は、真空に排気可能な容器内
に、材料供給部および基材保持部を少なくとも一つずつ
備え、かつ前記材料供給部と前記基材保持部との間の空
間にプラズマ生成手段を備え、さらに前記プラズマ生成
手段で生成されるプラズマと同一空間に、プラズマ電位
制御用電極を備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜の製造方法お
よびこれを実現するのに適した薄膜製造装置に関するも
のである。
よびこれを実現するのに適した薄膜製造装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、スパッタリングやプラズマ支援蒸
着などの薄膜形成プロセスにおいて、イオン化した材料
粒子を電界を用いて基材表面に加速し、密着性や膜質を
改善する技術がバイアススパッタ(細川、小林:「部品
・デバイスのための薄膜技術入門」、総合電子出版、第
1版、1992年、p108)やイオンプレ−ティング
(細川、小林:「部品・デバイスのための薄膜技術入
門」、総合電子出版、第1版、1992年、p112)
という名称で広く知られている。そして、イオン化した
材料粒子を基材表面に加速する方法としては、(1)基
材に電圧を印加する方法、(2)基材の背後に電圧を印
加した電極を配置する方法、および(3)基材と材料供
給部との間に電圧を印加したメッシュ状のグリッド電極
を配置する方法などが知られている。
着などの薄膜形成プロセスにおいて、イオン化した材料
粒子を電界を用いて基材表面に加速し、密着性や膜質を
改善する技術がバイアススパッタ(細川、小林:「部品
・デバイスのための薄膜技術入門」、総合電子出版、第
1版、1992年、p108)やイオンプレ−ティング
(細川、小林:「部品・デバイスのための薄膜技術入
門」、総合電子出版、第1版、1992年、p112)
という名称で広く知られている。そして、イオン化した
材料粒子を基材表面に加速する方法としては、(1)基
材に電圧を印加する方法、(2)基材の背後に電圧を印
加した電極を配置する方法、および(3)基材と材料供
給部との間に電圧を印加したメッシュ状のグリッド電極
を配置する方法などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
イオン化した材料粒子を基材表面に加速する方法におい
ては、それぞれ下記のような課題がある。
イオン化した材料粒子を基材表面に加速する方法におい
ては、それぞれ下記のような課題がある。
【0004】まず、前記(1)の基材に電圧を印加する
方法では、導電性材料への成膜に適用が限られる。ま
た、前記(2)の基材の背後に電圧を印加した電極を配
置する方法では、立体的な形状の基材への成膜に適用す
ることが困難となる。また、前記(1)および(2)の
方法共に、基材を導電性の部材で保持する場合はこれを
装置筐体と絶縁する必要が有り、保持機構に回転、冷却
および加熱などの機構を付加することを困難にする。さ
らに、前記(3)の基材と材料供給部との間に電圧を印
加したグリッド電極を配置する方法では、グリッド電極
が基材に付着しようとする材料の進路を妨げ膜の均一性
を損なうことがある。また、メッシュ状のグリッド電極
に材料が付着し、目詰まりをおこすため、工業的な長時
間の成膜に適用することが極めて困難である。
方法では、導電性材料への成膜に適用が限られる。ま
た、前記(2)の基材の背後に電圧を印加した電極を配
置する方法では、立体的な形状の基材への成膜に適用す
ることが困難となる。また、前記(1)および(2)の
方法共に、基材を導電性の部材で保持する場合はこれを
装置筐体と絶縁する必要が有り、保持機構に回転、冷却
および加熱などの機構を付加することを困難にする。さ
らに、前記(3)の基材と材料供給部との間に電圧を印
加したグリッド電極を配置する方法では、グリッド電極
が基材に付着しようとする材料の進路を妨げ膜の均一性
を損なうことがある。また、メッシュ状のグリッド電極
に材料が付着し、目詰まりをおこすため、工業的な長時
間の成膜に適用することが極めて困難である。
【0005】そこで、本発明では上記の課題を解決し、
基材の形状や導電性および保持方法に制約されずに、イ
オン化した材料粒子を基材表面に加速する方法を工業的
に実現することを目的とする。
基材の形状や導電性および保持方法に制約されずに、イ
オン化した材料粒子を基材表面に加速する方法を工業的
に実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は以下の構成からなる。すなわち、 [1]真空に排気可能な容器内で、材料供給部と基材と
の間でプラズマを生成し、前記プラズマと同一空間に設
置された電極の電位で前記プラズマの電位を制御しなが
ら成膜を行うことを特徴とする、薄膜の製造方法。
め、本発明は以下の構成からなる。すなわち、 [1]真空に排気可能な容器内で、材料供給部と基材と
の間でプラズマを生成し、前記プラズマと同一空間に設
置された電極の電位で前記プラズマの電位を制御しなが
ら成膜を行うことを特徴とする、薄膜の製造方法。
【0007】材料供給部と基材との間でプラズマを生成
する方法としては、材料供給部と基材との間に電極を設
置し電圧を印加する方法や、また、電極を用いずにマイ
クロ波などの電磁波を投入する方法などが挙げられる
が、本発明ではいずれの方法を用いてもよい。また、前
記プラズマと同一空間に設置された電極は、プラズマを
生成または生成を支援するためのものとは別に設置する
ことができる。また、プラズマの電位の制御は、前記プ
ラズマと同一空間に設置された電極に電源を接続して行
なうことができる。なお、プラズマの電位を制御する電
位は−300〜+300程度が効果的でよい。−300
V未満では電極がイオンでたたかれて消耗し、また+3
00Vを超える場合は加速した材料イオンのエネルギ−
が大きすぎて膜に損傷を与える可能性が高くなる傾向を
示す。
する方法としては、材料供給部と基材との間に電極を設
置し電圧を印加する方法や、また、電極を用いずにマイ
クロ波などの電磁波を投入する方法などが挙げられる
が、本発明ではいずれの方法を用いてもよい。また、前
記プラズマと同一空間に設置された電極は、プラズマを
生成または生成を支援するためのものとは別に設置する
ことができる。また、プラズマの電位の制御は、前記プ
ラズマと同一空間に設置された電極に電源を接続して行
なうことができる。なお、プラズマの電位を制御する電
位は−300〜+300程度が効果的でよい。−300
V未満では電極がイオンでたたかれて消耗し、また+3
00Vを超える場合は加速した材料イオンのエネルギ−
が大きすぎて膜に損傷を与える可能性が高くなる傾向を
示す。
【0008】[2]材料供給量、プラズマ密度およびプ
ラズマ電位をそれぞれ独立に制御しながら成膜すること
を特徴とする、前記[1]に記載の薄膜の製造方法。
ラズマ電位をそれぞれ独立に制御しながら成膜すること
を特徴とする、前記[1]に記載の薄膜の製造方法。
【0009】材料供給量やプラズマ密度を変えると、プ
ラズマ電位が影響を受けることがあるが、プラズマと同
一空間に設置された電極の電位により所望の値に制御す
る。プラズマ電位の所望の値は、プロセスによって異な
るが、+数V〜+200Vの範囲が効果的かつ十分であ
り好ましい。
ラズマ電位が影響を受けることがあるが、プラズマと同
一空間に設置された電極の電位により所望の値に制御す
る。プラズマ電位の所望の値は、プロセスによって異な
るが、+数V〜+200Vの範囲が効果的かつ十分であ
り好ましい。
【0010】本発明は、プラズマの電位を制御すること
により、プラズマ中の成膜材料イオを基材に入射させる
運動エネルギーを制御できるので、通常低温では成膜が
困難な材料でも容易に成膜可能となる。具体的には、ダ
イヤモンドやダイヤモンドライクカーボンおよびタング
ステン、シリコン、チタン、などの炭化物、窒素化物、
酸化物またはホウ化物の作製に適している。また、膜物
性が膜の結晶性に敏感な酸化インジウムおよび/または
酸化亜鉛を用いる透明導電膜の作製にも適している。
により、プラズマ中の成膜材料イオを基材に入射させる
運動エネルギーを制御できるので、通常低温では成膜が
困難な材料でも容易に成膜可能となる。具体的には、ダ
イヤモンドやダイヤモンドライクカーボンおよびタング
ステン、シリコン、チタン、などの炭化物、窒素化物、
酸化物またはホウ化物の作製に適している。また、膜物
性が膜の結晶性に敏感な酸化インジウムおよび/または
酸化亜鉛を用いる透明導電膜の作製にも適している。
【0011】[3]表面のシ−ト抵抗が10↑8Ω/□
以上の基材に薄膜を形成することを特徴とする、前記
[1]または[2]に記載の薄膜製造方法。
以上の基材に薄膜を形成することを特徴とする、前記
[1]または[2]に記載の薄膜製造方法。
【0012】表面のシ−ト抵抗が10↑8Ω/□以上の
基材の例としては、酸化物や高分子などの材料から成る
もので、特に導電性を付与する工夫をしていないものが
該当する。具体的には、ガラス、紙、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリプロピレン、ポリイミドなどが挙げら
れる。また、基材の形状や大きさには特に制約はなく、
板、帯、繊維、粉体のいずれでも良い。本発明はプラズ
マの電位で材料イオンの加速電界を制御するため、基材
に電圧を印加する必要がなく、表面のシ−ト抵抗が10
↑8Ω/□以上の基材への成膜に適している。
基材の例としては、酸化物や高分子などの材料から成る
もので、特に導電性を付与する工夫をしていないものが
該当する。具体的には、ガラス、紙、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリプロピレン、ポリイミドなどが挙げら
れる。また、基材の形状や大きさには特に制約はなく、
板、帯、繊維、粉体のいずれでも良い。本発明はプラズ
マの電位で材料イオンの加速電界を制御するため、基材
に電圧を印加する必要がなく、表面のシ−ト抵抗が10
↑8Ω/□以上の基材への成膜に適している。
【0013】なお、シート抵抗はJISK−6911に
定義されているもので、四探針法を用いて測定される値
である。
定義されているもので、四探針法を用いて測定される値
である。
【0014】[4]表面の少なくとも一部が有機物から
なる基材に薄膜を作成することを特徴とする、前記
[1]〜[3]のいずれかに記載の薄膜の製造方法。
なる基材に薄膜を作成することを特徴とする、前記
[1]〜[3]のいずれかに記載の薄膜の製造方法。
【0015】有機物の例としては、ポリエチレンテレフ
タレ−ト、ポリプロピレンおよびポリイミドなどが挙げ
られる。本発明では、プラズマの電位で材料イオンの加
速電界を制御するため、薄膜との密着性を確保すること
が困難な有機物表面への薄膜作成に適している。
タレ−ト、ポリプロピレンおよびポリイミドなどが挙げ
られる。本発明では、プラズマの電位で材料イオンの加
速電界を制御するため、薄膜との密着性を確保すること
が困難な有機物表面への薄膜作成に適している。
【0016】[5]真空に排気可能な容器内に、材料供
給部および基材保持部を少なくとも一つずつ備え、かつ
前記材料供給部と前記基材保持部との間の空間にプラズ
マ生成手段を備え、さらに前記プラズマ生成手段で生成
されるプラズマと同一空間に、プラズマ電位制御用電極
を備えることを特徴とする薄膜製造装置。
給部および基材保持部を少なくとも一つずつ備え、かつ
前記材料供給部と前記基材保持部との間の空間にプラズ
マ生成手段を備え、さらに前記プラズマ生成手段で生成
されるプラズマと同一空間に、プラズマ電位制御用電極
を備えることを特徴とする薄膜製造装置。
【0017】材料供給部と基材との間でプラズマを生成
する手段(プラズマ生成手段)としては、材料供給部と
基材との間に電圧を印加する電極を設置したり、また、
マイクロ波などの電磁波を材料供給部と基材との間の空
間に投入する手段などが挙げられるが、本発明ではいず
れの方法を用いてもよい。また、前記プラズマと同一空
間に設置された電極は、プラズマを生成または生成を支
援するためのものとは別に設置することができる。ま
た、プラズマの電位を制御するために、前記プラズマと
同一空間に設置された電極に電源を接続することができ
る。
する手段(プラズマ生成手段)としては、材料供給部と
基材との間に電圧を印加する電極を設置したり、また、
マイクロ波などの電磁波を材料供給部と基材との間の空
間に投入する手段などが挙げられるが、本発明ではいず
れの方法を用いてもよい。また、前記プラズマと同一空
間に設置された電極は、プラズマを生成または生成を支
援するためのものとは別に設置することができる。ま
た、プラズマの電位を制御するために、前記プラズマと
同一空間に設置された電極に電源を接続することができ
る。
【0018】[6]プラズマ電位制御用電極が、材料供
給部から供給される材料が基材表面付着するまでの進路
を妨げないように配置されていることを特徴とする、前
記[5]に記載の薄膜製造装置。
給部から供給される材料が基材表面付着するまでの進路
を妨げないように配置されていることを特徴とする、前
記[5]に記載の薄膜製造装置。
【0019】材料供給部から供給される材料の進路を妨
げないプラズマ電位制御用電極の配置としては、基材表
面における成膜領域の輪郭を囲むリング状の電極を配置
すると、プラズマ電位を均一に制御し易いので好まし
い。
げないプラズマ電位制御用電極の配置としては、基材表
面における成膜領域の輪郭を囲むリング状の電極を配置
すると、プラズマ電位を均一に制御し易いので好まし
い。
【0020】[7]材料供給部として、抵抗加熱、誘導
加熱、電子ビ−ム加熱、プラズマビ−ム加熱およびレ−
ザ−アブレ−ションのうち少なくとも一つの方式の蒸発
源を備えてなることを特徴とする、前記[5]または
[6]に記載の薄膜製造装置。
加熱、電子ビ−ム加熱、プラズマビ−ム加熱およびレ−
ザ−アブレ−ションのうち少なくとも一つの方式の蒸発
源を備えてなることを特徴とする、前記[5]または
[6]に記載の薄膜製造装置。
【0021】抵抗加熱はタングステンなどのヒーターに
電流を流して加熱し、この熱で材料を加熱する方法であ
る。電子ビーム加熱は電子ビームを蒸発させたい材料表
面に磁界や電界により加速および収束して照射すること
により加熱する方法である。プラズマビーム加熱は、プ
ラズマビーム加熱は、プラズマのイオンおよび/または
電子を蒸発させたい材料表面に磁界や電界により加速お
よび集束して照射することにより加熱する方法である。
電流を流して加熱し、この熱で材料を加熱する方法であ
る。電子ビーム加熱は電子ビームを蒸発させたい材料表
面に磁界や電界により加速および収束して照射すること
により加熱する方法である。プラズマビーム加熱は、プ
ラズマビーム加熱は、プラズマのイオンおよび/または
電子を蒸発させたい材料表面に磁界や電界により加速お
よび集束して照射することにより加熱する方法である。
【0022】レ−ザ−アブレ−ションとは、レ−ザ−の
エネルギ−により固体の原子結合を切断、加熱して材料
を蒸発させる手段である。
エネルギ−により固体の原子結合を切断、加熱して材料
を蒸発させる手段である。
【0023】[8]材料供給部として、直流カソ−ドス
パッタ源または交流カソ−ドスパッタ源を備えてなるこ
とを特徴とする、前記[5]または[6]に記載の薄膜
製造装置。
パッタ源または交流カソ−ドスパッタ源を備えてなるこ
とを特徴とする、前記[5]または[6]に記載の薄膜
製造装置。
【0024】直流カソードスパッタ源とはカソードに直
流電圧のみを印加するもので、交流カソードスパッタ源
はカソードに交流または直流重畳した交流電圧を印加す
るものである。
流電圧のみを印加するもので、交流カソードスパッタ源
はカソードに交流または直流重畳した交流電圧を印加す
るものである。
【0025】ここでいう交流カソ−ドスパッタ源には、
材料を保持するカソ−ドに印加する交流に直流を重畳し
たものも含める。
材料を保持するカソ−ドに印加する交流に直流を重畳し
たものも含める。
【0026】[9]材料供給部として、ガスノズルを備
えてなることを特徴とする、前記[5]または[6]に
記載の薄膜製造装置。
えてなることを特徴とする、前記[5]または[6]に
記載の薄膜製造装置。
【0027】ここでいうガスノズルとは、真空に排気可
能な容器内に気体を導入する機構のことである。
能な容器内に気体を導入する機構のことである。
【0028】[10]基材保持部が、連続シ−ト体の搬
送機構を備えてなることを特徴とする、前記[5]〜
[9]のいずれかに記載の薄膜の製造装置。
送機構を備えてなることを特徴とする、前記[5]〜
[9]のいずれかに記載の薄膜の製造装置。
【0029】連続シ−ト体の搬送機構の例としては、巻
き取り機構が挙げられる。連続シ−ト体の搬送機構に往
復搬送機構を備えると多層膜などの成膜が容易となり好
ましい。
き取り機構が挙げられる。連続シ−ト体の搬送機構に往
復搬送機構を備えると多層膜などの成膜が容易となり好
ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態の一例を図を用いて説明する。なお、本発明の実施
の形態はこの限りではない。
形態の一例を図を用いて説明する。なお、本発明の実施
の形態はこの限りではない。
【0031】図1は、本発明の薄膜の製造方法および薄
膜製造装置の一例を説明するための概念図である。図1
において、真空に排気可能な容器1の内部に、材料21
がセットされた材料供給部2と、基材31がセットされ
た機材保持部3と、プラズマ42を生成するためのプラ
ズマ生成手段4とプラズマ生成用電源41から成るプラ
ズマ生成手段と、さらにプラズマ電位制御用電極5が備
えられている。また、材料供給部2にはスパッタ用直流
電源6が接続されている。
膜製造装置の一例を説明するための概念図である。図1
において、真空に排気可能な容器1の内部に、材料21
がセットされた材料供給部2と、基材31がセットされ
た機材保持部3と、プラズマ42を生成するためのプラ
ズマ生成手段4とプラズマ生成用電源41から成るプラ
ズマ生成手段と、さらにプラズマ電位制御用電極5が備
えられている。また、材料供給部2にはスパッタ用直流
電源6が接続されている。
【0032】材料21にはカソ−ド電源6が接続されて
おり、負の電圧が印加されている。これによりプラズマ
中の正イオン(例えばアルゴンイオン)が材料21に向
かって加速され、材料21から粒子をたたき出し(スパ
ッタし)、材料蒸気22を発生させる。なお、プラズマ
生成手段4を用いなくても材料をスパッタするためのプ
ラズマは生成できるが、プラズマ生成手段4はスパッタ
用のプラズマを支援する他に、材料蒸気22をイオン化
する役割がある。イオン化された材料蒸気22を含むプ
ラズマ42の電位は、プラズマ電位制御用電極5を介し
てプラズマ電位制御用電源51で制御されている。基材
表面とプラズマ4との間にはイオンシ−スによる電位差
が形成され、イオン化された材料蒸気22はこの電位差
により基材表面に向かって加速される。このとき、基材
背後に接地電位の導体を配置すると、プラズマ4との間
の電位差を安定且つ均一に形成し易くなるので好まし
い。
おり、負の電圧が印加されている。これによりプラズマ
中の正イオン(例えばアルゴンイオン)が材料21に向
かって加速され、材料21から粒子をたたき出し(スパ
ッタし)、材料蒸気22を発生させる。なお、プラズマ
生成手段4を用いなくても材料をスパッタするためのプ
ラズマは生成できるが、プラズマ生成手段4はスパッタ
用のプラズマを支援する他に、材料蒸気22をイオン化
する役割がある。イオン化された材料蒸気22を含むプ
ラズマ42の電位は、プラズマ電位制御用電極5を介し
てプラズマ電位制御用電源51で制御されている。基材
表面とプラズマ4との間にはイオンシ−スによる電位差
が形成され、イオン化された材料蒸気22はこの電位差
により基材表面に向かって加速される。このとき、基材
背後に接地電位の導体を配置すると、プラズマ4との間
の電位差を安定且つ均一に形成し易くなるので好まし
い。
【0033】
【実施例】[実施例]図1の材料蒸気22が基材31表
面に到達する領域の中心に、エネルギ−分析器付き四重
極質量分析装置を設置し、基材31表面に入射するイオ
ンの運動エネルギ−を測定した。なお、エネルギ−分析
器付き四重極質量分析装置は接地電位とした。
面に到達する領域の中心に、エネルギ−分析器付き四重
極質量分析装置を設置し、基材31表面に入射するイオ
ンの運動エネルギ−を測定した。なお、エネルギ−分析
器付き四重極質量分析装置は接地電位とした。
【0034】測定の手順は以下の通りである。まず、真
空に排気可能な容器1内を一旦10↑−5Pa以下に排
気した後、0.3までアルゴンガスを導入し、スパッタ
用直流電源6から0.3Aの電流を材料供給部2に投入
してプラズマ42を生成した。そして、プラズマ生成手
段(電極)4に13.56MHzで200Wの電力を投
入し、プラズマ電位制御用電極5に+30、50、7
0、80、120V印加して、単位時間あたりにエネル
ギ−分析器付き四重極質量分析装置に入射する質量数4
8のチタン正イオンの数を計測した。
空に排気可能な容器1内を一旦10↑−5Pa以下に排
気した後、0.3までアルゴンガスを導入し、スパッタ
用直流電源6から0.3Aの電流を材料供給部2に投入
してプラズマ42を生成した。そして、プラズマ生成手
段(電極)4に13.56MHzで200Wの電力を投
入し、プラズマ電位制御用電極5に+30、50、7
0、80、120V印加して、単位時間あたりにエネル
ギ−分析器付き四重極質量分析装置に入射する質量数4
8のチタン正イオンの数を計測した。
【0035】このときの測定結果を図2に示す。縦軸は
単位あたりの質量数48のチタンイオンのカウント数を
対数表示したもの、横軸はイオンの運動エネルギ−をe
V(エレクトロンボルト)で表したものである。このよ
うに、図2からプラズマ電位制御用電極5に印加する電
位を+30、50、70、80、120Vと増加するに
従って、チタンイオンの運動エネルギ−が高エネルギ−
側にシフトしていることが判る。すなわち、図2は、プ
ラズマ電位制御用電極5でプラズマ42の電位を制御す
ることで、基材31に入射するイオンの運動エネルギ−
を制御できることを示している。
単位あたりの質量数48のチタンイオンのカウント数を
対数表示したもの、横軸はイオンの運動エネルギ−をe
V(エレクトロンボルト)で表したものである。このよ
うに、図2からプラズマ電位制御用電極5に印加する電
位を+30、50、70、80、120Vと増加するに
従って、チタンイオンの運動エネルギ−が高エネルギ−
側にシフトしていることが判る。すなわち、図2は、プ
ラズマ電位制御用電極5でプラズマ42の電位を制御す
ることで、基材31に入射するイオンの運動エネルギ−
を制御できることを示している。
【0036】[比較例]プラズマ電位制御用電極5をプ
ラズマ電位制御用電源51から外して浮動電位とし、他
の条件を実施例と同じにした場合のチタンイオンの運動
エネルギ−の分布を図2に破線で示す。このように、図
2は、チタンイオンのピ−クエネルギ−は、25eV程
度と実施例のいずれの条件よりも低くなっており、結晶
化し難い膜の形成時には材料粒子の運動エネルギ−が不
足し、膜質が低下する可能性が大きいことを示してい
る。
ラズマ電位制御用電源51から外して浮動電位とし、他
の条件を実施例と同じにした場合のチタンイオンの運動
エネルギ−の分布を図2に破線で示す。このように、図
2は、チタンイオンのピ−クエネルギ−は、25eV程
度と実施例のいずれの条件よりも低くなっており、結晶
化し難い膜の形成時には材料粒子の運動エネルギ−が不
足し、膜質が低下する可能性が大きいことを示してい
る。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、従来の薄膜作成技術に
おいて基材の形状や導電性および保持方法に制約されず
に、イオン化した材料粒子を基材表面に加速する方法を
工業的に実現することができる。
おいて基材の形状や導電性および保持方法に制約されず
に、イオン化した材料粒子を基材表面に加速する方法を
工業的に実現することができる。
【図1】 本発明の薄膜の製造方法および薄膜製造装置
の一例を説明するための概念図である。
の一例を説明するための概念図である。
【図2】 実施例および比較例におけるチタン正イオン
の数を測定した結果を示す図である。
の数を測定した結果を示す図である。
1 :真空に排気可能な容器 2 :材料供給部 21:材料 22:材料蒸気 3 :基材保持部 31:基材 4 :プラズマ生成手段 41:プラズマ生成用電源 42:プラズマ 5 :プラズマ電位制御用電極 51:プラズマ電位制御用電源 6 :スパッタ用直流電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K029 AA11 DA02 DB18 DB19 DB20 DC28 DC34 DC35 EA00 JA01 JA10 KA03
Claims (10)
- 【請求項1】 真空に排気可能な容器内で、材料供給部
と基材との間でプラズマを生成し、前記プラズマと同一
空間に設置された電極の電位で前記プラズマの電位を制
御しながら成膜を行なうことを特徴とする薄膜の製造方
法。 - 【請求項2】 材料供給量、プラズマ密度およびプラズ
マ電位をそれぞれ独立に制御しながら成膜することを特
徴とする請求項1記載の薄膜の製造方法。 - 【請求項3】 表面のシ−ト抵抗が10↑8Ω/□以上
の基材に薄膜を作成することを特徴とする請求項1また
は2記載の薄膜の製造方法。 - 【請求項4】 表面の少なくとも一部が有機物からなる
基材に薄膜を形成することを特徴とする請求項1〜3の
いずれかに記載の薄膜の製造方法。 - 【請求項5】 真空に排気可能な容器内に、材料供給部
および基材保持部を少なくとも一つずつ備え、かつ前記
材料供給部と前記基材保持部との間の空間にプラズマ生
成手段を備え、さらに前記プラズマ生成手段で生成され
るプラズマと同一空間に、プラズマ電位制御用電極を備
えてなることを特徴とする薄膜製造装置。 - 【請求項6】 プラズマ電位制御用電極が、材料供給部
から供給される材料が基材表面付着するまでの進路を妨
げないように配置されていることを特徴とする請求項5
記載の薄膜製造装置。 - 【請求項7】 材料供給部として、抵抗加熱、誘導加
熱、電子ビ−ム加熱、プラズマビ−ム加熱およびレ−ザ
−アブレ−ションのうち少なくとも一つの方式の蒸発源
を備えていることを特徴とする請求項5または6記載の
薄膜製造装置。 - 【請求項8】 材料供給部として、直流カソ−ドスパッ
タ源または交流カソ−ドスパッタ源を備えていることを
特徴とする請求項5または6記載の薄膜製造装置。 - 【請求項9】 材料供給部として、ガスノズルを備える
ことを特徴とする請求項5または6記載の薄膜製造装
置。 - 【請求項10】 基材保持部が、連続シ−ト体の搬送機
構を備えていることを特徴とする請求項5〜9のいずれ
かに記載の薄膜製造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11100770A JP2000290771A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 薄膜の製造方法および薄膜製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11100770A JP2000290771A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 薄膜の製造方法および薄膜製造装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000290771A true JP2000290771A (ja) | 2000-10-17 |
Family
ID=14282735
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11100770A Pending JP2000290771A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 薄膜の製造方法および薄膜製造装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000290771A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2261948A2 (en) | 2006-09-28 | 2010-12-15 | Fujifilm Corporation | Plasma discharge film-forming apparatus and method |
-
1999
- 1999-04-08 JP JP11100770A patent/JP2000290771A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2261948A2 (en) | 2006-09-28 | 2010-12-15 | Fujifilm Corporation | Plasma discharge film-forming apparatus and method |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041104 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070608 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070626 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071023 |