JP2000291883A - 鉄骨部材の溶接養生方法と装置 - Google Patents

鉄骨部材の溶接養生方法と装置

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JP2000291883A JP11102414A JP10241499A JP2000291883A JP 2000291883 A JP2000291883 A JP 2000291883A JP 11102414 A JP11102414 A JP 11102414A JP 10241499 A JP10241499 A JP 10241499A JP 2000291883 A JP2000291883 A JP 2000291883A
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元 市村
Kazunao Shiraishi
一尚 白石
Shuji Mikoshi
州治 見越
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、例えば、鉄骨建物等における、鉄
骨建方工事に伴う鉄骨部材の現場溶接作業の火花飛散防
止が課題である。 【解決手段】 溶接対象の鉄骨部材における溶接部分の
周囲に、底面部aと傾斜面部bと前記底面部に設けられ
た磁石7と前記底面部及び傾斜面部に設けられた石綿シ
ート6とで構成される養生治具2,3,4,5を取付
け、溶接火花を前記養生治具で受け止めると共に、前記
石綿シート6によって溶接火花を捕捉しその飛散を防止
する鉄骨部材の溶接養生方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄骨建物等におけ
る、鉄骨建方工事に伴う鉄骨部材の現場溶接作業の火花
飛散防止するための溶接養生方法と、その方法における
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、鉄骨により構築される鉄
骨(S)造建物では、鉄骨柱を順次上層階へ向けてエレ
クションピースにより仮固定して建て方し、溶接手段に
より柱同士を接続して構築するものである。また、エレ
クションピースは柱の接続後に溶接切断して撤去され
る。
【0003】この溶接手段においては、その火花が溶接
時又は切断時において現場周囲に飛散することによる、
揮発性ガスの引火や可燃物による火災、周囲建物の火
災、通行住民の被災等の危険性に対する対策として、例
えば、図9に示すように、周囲を養生シート15で囲っ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶接作
業周囲に養生シートを設けただけの対策では、溶接作業
位置から距離的に遠いため、予測を越えて飛散する火花
を確実に捕捉することが困難であり、また、柱周囲の他
の作業の邪魔となるばかりでなく、柱回りは隙間が生じ
やすく、養生シートの転用ができず手間が掛かるという
問題点がある。更に、鉄骨柱の周囲に金属製の養生カバ
ーを設けるものが知られているが、飛散した火花が金属
板表面に衝突しその勢いで更にそこから外に飛び出すこ
とがあり、十分な対策とは言えないという課題がある。
本発明に係る鉄骨柱の溶接養生方法と装置は、このよう
な課題を解消するために提案されるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る鉄骨柱の溶
接養生方法の上記課題を解決するための要旨は、溶接対
象の鉄骨部材における溶接部分の周囲に、底面部と傾斜
面部と前記底面部に設けられた磁石と前記底面部及び傾
斜面部に設けられた石綿シートとで構成される養生治具
を取付け、溶接火花を前記養生治具で受け止めると共
に、前記石綿シートによって溶接火花を捕捉しその飛散
を防止することである。
【0006】前記鉄骨部材が鉄骨柱である場合には、傾
斜面部の上下方向の上部位置を、少なくとも溶接部分の
位置と同じ位置又はそれ以上の位置にしたことを含むも
のである。
【0007】本発明に係る鉄骨部材の溶接養生装置の上
記課題を解決するための要旨は、底面部と傾斜面部と前
記底面部に設けられた磁石と前記底面部及び傾斜面部に
設けられた石綿シートとで構成される養生治具を組み合
わせてなることである。
【0008】前記養生治具には、前後左右方向にスライ
ドさせた場合の間隙をカバーする間隙カバーまたは重畳
部が設けられていること、;また、前記養生治具が、周
方向に複数分割されてなり、そのうちの二つの養生治具
が間隙カバーを介して1組に係合されていることを含む
ものである。
【0009】本発明に係る鉄骨柱の溶接養生方法と装置
によれば、溶接火花が周囲に飛び散り養生治具の内側面
に落下すると、石綿シートによって確実に捕捉される。
よって、従来は溶接火花が金属製の養生治具の内側面に
落下し更にそこから跳ね返って、養生治具の外に飛び出
してしまう2次的飛散による不都合が、本発明によって
確実に解消されるものである。
【0010】また、養生治具に間隙カバーや重畳部を設
けることで、例えば、鉄骨部材が鉄骨柱であってその大
きさが変わっても容易に対応させることが出来るもので
ある。更に、複数分割体の養生治具を間隙カバーを介し
て1組に係合することで、全体として少数の物品とな
り、部品点数が減少し、溶接養生装置の部品管理及び保
管が容易となるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る鉄骨部材の溶
接養生方法と装置について図面を参照して説明する。な
お、発明の理解容易のため従来例に対応する部分には従
来例と同一符号を付けて説明する。
【0012】本発明に係る鉄骨部材の溶接養生装置は、
例えば、鉄骨柱若しくは鉄骨梁、またはその他の鉄部材
同士を溶接対象とするものであり、そのうち鉄骨柱の養
生装置1は、図1に示すように、鉄骨柱の周囲を囲繞す
るように、コーナー部を含む4分割体の養生治具2,
3,4,5で構成されている。
【0013】前記各養生治具は、図1乃至図2に示すよ
うに、水平な底面部aと、斜め上方に延びる傾斜面部
(折返し部とも言う)bと、該底面部a及び傾斜面部b
の内側面にそのほぼ全面を覆うように接着剤にて貼着さ
れた石綿シート6とからなる。
【0014】前記傾斜面部bの上下方向の高さは、図4
に示すように、使用状態において、鉄骨柱9,9の接続
部の位置よりも若干高い位置となる高さとする。溶接火
花をより確実に捕捉するためである。
【0015】前記底面部aの下面における柱側の端部に
は、この養生治具を鉄骨柱9に取り付けるための磁石7
が取り付けられている。この磁石は、例えば永久磁石や
スイッチ付きの磁石等であって、例えば、接着剤で取り
付けられる。
【0016】なお、前記各底面部aは、図1に示すよう
に、四角形状に組み合わせた場合に、中央部に鉄骨柱9
が上下に挿通するような空間が形成されるものである。
【0017】更に、前記溶接養生装置1は、溶接対象の
鉄骨柱の大きさが変化した場合にも提供できるように、
前記鉄骨柱用空間の大きさを可変させる手段が必要とな
る。そこで、4分割された内の、養生治具2,5を1組
のペアにし、養生治具3,4を1組のペアにして、前後
方向の間隙をカバーするものとして、間隙カバー8を養
生治具の外側面に設けるようにする。こうして全体が略
コ字型の2つの養生治具ができる。
【0018】また、左右方向の間隙をカバーするものと
して、養生治具2,3の突き合わせ端部を重畳部cを設
けて、重ね合わさるようにする。養生治具4,5につい
ても同様に重畳部cを設ける。これにより、ある範囲の
鉄骨柱の大きさの変化に対応することが出来ることとな
る。また、養生装置1が、間隙カバーを介して係合され
た、全体として2つの部品から構成され、そのより扱い
が容易になる。
【0019】前記間隙カバー8は、図3(イ)に示すよ
うに、左右方向において養生治具の底面部aと傾斜面部
bとをカバーする長さで、前後方向において、所望の間
隙に対応する適宜長さとする。なお、間隙カバー8の内
側面にも、図示していないが、石綿シート6を貼着して
おくのは勿論のことである。
【0020】間隙カバー8の傾斜面には、前後方向に平
行にして2カ所に長孔8a,8bが貫通させて併設され
ている。この長孔8a,8bに、養生治具の傾斜面部b
に突設したボルト状の係止部材dを差し込んで遊嵌させ
るものである。この変形例として、例えば、長孔8aを
一連のものとしないで養生治具2,5用に前後に2カ所
の長孔に分割しても良い。
【0021】また、図3(ロ)に示すように、例えば、
長孔8aの端部に前記係止部材dの頭部を遊挿するため
の拡大孔部8cを設けるようにする。このほか、係止部
材dを傾斜面部bに固定する方法として、溶接して固着
しても良いし、ネジ式でネジ止めする方法でも良い。
【0022】この鉄骨柱の溶接養生装置1の使用方法に
ついて説明する。図4に示すように、鉄骨柱9,9の接
合部において、間隙カバー8で1組のペアとなって全体
がコ字型の養生治具2,5及び養生治具3,4の2つの
部品を、鉄骨柱周囲に磁石7によって取り付ける。
【0023】また、必要ならば、養生治具2,5及び養
生治具3,4をそれぞれの間隙カバー8を利用して、鉄
骨柱9の大きさに応じて前後方向に延ばしたり縮めたり
する。左右方向についても、重畳部分cにより同様に行
う。
【0024】柱9のコーナーが角でなく1/4円の場合
にもコーナー部に隙間埋設治具をセットすれば簡単に対
応できる。隙間埋設治具20は、図3(ハ)に示すよう
に、先端接触部20aと固定部20bとからなり、先端
接触部20aは、比較的軟らかいゴム等の弾性体で、丸
い部分を隙間無く覆うことが出来、隙間からの火花の落
下を防止できる。また、先端固定部20bは、やや硬い
ゴム等の弾性体で挟み込む等により、底面部aに固定で
きる様になっている。
【0025】そして、エレクションピース10で仮止め
されている鉄骨柱9,9の接合部を溶接する。この溶接
作業において、溶接の火花が飛散して溶接養生装置1の
底面部a又は傾斜面部bに落下した場合(図中の実線で
示す矢印)には、石綿シート6が有ることで、これに当
該溶接火花が捕捉され、更にそこから傾斜面部bの外側
へ飛び出す(図中の破線で示す矢印)こと(2次的飛
散)がない。こうして、溶接火花の飛散が防止され、火
災等が防止されるものである。
【0026】本発明の第2実施例は、図5に示すよう
に、鉄骨梁11,11の溶接接続の場合に使用される養
生治具の実施例である。この鉄骨梁の溶接養生装置14
は、図5乃至図7に示すように、鉄骨梁11の側方から
それぞれあてがわれるもので、側壁12aと傾斜面部1
2bと底面部12cとで互いに接続して構成され、前記
側壁12aには、鉄骨梁のフランジ11aを喰わえ込ん
で係止する切欠き部12dが設けられている。
【0027】前記側壁12aと傾斜面部12bと底面部
12cの内側表面には、石綿シート6が貼着されてい
る。また、底面部12cの上面で鉄骨梁側の端部には、
磁石7が取り付けられている。このようにして、各養生
治具12が形成され、これを一対にして鉄骨梁の溶接養
生装置14となる。
【0028】上記養生治具12は、鉄骨梁11の上部フ
ランジと下部フランジにおいて、それぞれ一対にして使
用され、磁石7により取り付けられる。そして、接合部
13を溶接して、その溶接火花が前記養生治具12に落
下し、石綿シート6によって捕捉され、2次的な飛散が
防止されるものである。
【0029】本発明の第3実施例は、図8に示すよう
に、養生装置16における養生治具を周方向に8分割
し、各前後左右方向の各辺毎に間隙カバー8で係合させ
て1組とするものである。即ち、養生治具2a,5a
と、養生治具2,5と、養生治具3a,4aと、養生治
具3,4とで、全体で4組のスライド自在な養生治具と
するものである。他の底面部や傾斜面部や石綿シート等
の構成は前記実施例と同様である。
【0030】このような第3実施例によれば、養生装置
16の全体としては4個の部品となるが、養生治具のス
ライド量を間隙カバー8により大きくさせることが出来
て、例えば、鉄骨柱9の大きさの対応可変範囲を大きく
させることが出来るものである。また、各1組の養生治
具が、略コ字型の形態でなく、全体直線状の製品形態と
なってコンパクトになり、部品の保管・運搬等が容易と
なるものである。
【0031】以上のようにして、上記鉄骨部材の溶接養
生装置1,14,16は、磁石7によって鉄骨柱、鉄骨
梁等に取り付けられるので、作業の準備が簡単であり手
間が掛からず、石綿シートが有ることで、溶接火花の2
次的飛散が防止されるものである。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る鉄骨
部材の溶接養生方法は、溶接対象の鉄骨部材における溶
接部分の周囲に、底面部と傾斜面部と前記底面部に設け
られた磁石と前記底面部及び傾斜面部に設けられた石綿
シートとで構成される養生治具を取付け、溶接火花を前
記養生治具で受け止めると共に、前記石綿シートによっ
て溶接火花を捕捉しその飛散を防止する方法なので、前
記石綿シートにより溶接火花の2次的な飛散が確実に防
止されるようになり、溶接作業にともなう火災などの危
険性を解消するという優れた効果を奏するものである。
【0033】前記鉄骨部材が鉄骨柱である場合には、傾
斜面部の上下方向の上部位置を、少なくとも溶接部分の
位置と同じ位置又はそれ以上の位置にしたので、溶接部
から飛散する溶接火花を確実に捕捉できる。
【0034】本発明の養生装置は、底面部と傾斜面部と
前記底面部に設けられた磁石と前記底面部及び傾斜面部
に設けられた石綿シートとで構成される養生治具を組み
合わせてなるので、溶接火花を石綿シートで確実に捕捉
できるという優れた効果を奏するものである。
【0035】また、前記養生治具には、前後左右方向に
スライドさせた場合の間隙をカバーする間隙カバーまた
は重畳部が設けられているので、鉄骨部材の大きさの変
化に容易に対応させることが出来るという優れた効果を
奏するものである。
【0036】更に、養生治具が、周方向に複数分割され
てなり、そのうちの二つの養生治具が間隙カバーを介し
て1組に係合されているので、部品点数が少なくなって
溶接作業現場において、その取り扱いが容易となり、そ
の部品管理・保管等も容易となるという優れた効果を奏
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄骨柱の溶接養生装置1の斜視図
である。
【図2】図1のA−A線に沿った断面図である。
【図3】間隙カバー8の斜視図(イ)と、一部詳細図
(ロ)、隅角部における隙間埋設治具20の斜視図
(ハ)である。
【図4】同本発明に係る鉄骨柱の溶接養生装置1の使用
状態を示す説明図である。
【図5】第2実施例に係る鉄骨柱の溶接養生装置14の
使用状態を示す説明図である。
【図6】同鉄骨柱の溶接養生方装置14における養生治
具12の断面図である。
【図7】同鉄骨柱の溶接養生方装置14における養生治
具12の平面図である。
【図8】同本発明の第3実施例に係る養生装置16の斜
視図である。
【図9】従来の溶接作業の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1,16 鉄骨柱の溶接養生装置、2,3,4,5 養
生治具、6 石綿シート、7 磁石、8 間隙カバー、
8a,8b 長孔、8c 拡大孔部、9 鉄骨柱、10
エレクションピース、11 鉄骨梁、12 養生治
具、13 接続部、14 鉄骨梁の溶接養生装置、20
隙間埋設治具。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 見越 州治 東京都中央区京橋1−7−1 戸田建設株 式会社東京支店内 (72)発明者 山本 英雄 東京都中央区京橋1−7−1 戸田建設株 式会社東京支店内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接対象の鉄骨部材における溶接部分の周
    囲に、底面部と傾斜面部と前記底面部に設けられた磁石
    と前記底面部及び傾斜面部に設けられた石綿シートとで
    構成される養生治具を取付け、溶接火花を前記養生治具
    で受け止めると共に、前記石綿シートによって溶接火花
    を捕捉しその飛散を防止すること、 鉄骨部材の溶接養生方法。
  2. 【請求項2】鉄骨部材が鉄骨柱である場合には、傾斜面
    部の上下方向の上部位置を、少なくとも溶接部分の位置
    と同じ位置又はそれ以上の位置にしたこと、 を特徴とする請求項1に記載の鉄骨部材の溶接養生方
    法。
  3. 【請求項3】底面部と傾斜面部と前記底面部に設けられ
    た磁石と前記底面部及び傾斜面部に設けられた石綿シー
    トとで構成される養生治具を組み合わせてなること、 を特徴とする鉄骨部材の溶接養生装置。
  4. 【請求項4】養生治具には、前後左右方向にスライドさ
    せた場合の間隙をカバーする間隙カバーまたは重畳部が
    設けられていること、 を特徴とする請求項3に記載の鉄骨部材の溶接養生装
    置。
  5. 【請求項5】養生治具が、周方向に複数分割されてな
    り、そのうちの二つの養生治具が間隙カバーを介して1
    組に係合されていること、 を特徴とする請求項4に記載の鉄骨部材の溶接養生装
    置。
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