JP2000292025A - 空調システムおよびそのガス溜り除去方法 - Google Patents

空調システムおよびそのガス溜り除去方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくとも冷房時において自然循環を利用す
る空調システムにおいて、冷房運転を停止後再開した場
合に、冷風が吹き出すまでの所要時間を小さくする。 【解決手段】 室内機とそれよりも高所に配置された凝
縮器とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とで連結してなる冷
媒循環系を含む空調システムにおけるガス溜り除去方
法。冷媒液配管の室内機への入口付近に設けた膨張弁の
上流側の圧力を、冷房運転が停止されている間中モニタ
リングする。この圧力が所定圧力値よりも低くなったと
き、膨張弁を開けることで、冷媒液配管内に発生したガ
ス溜りを除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷媒の自然循環を
利用する空調システムに関する。さらに詳しくは、少な
くとも冷房時においては冷媒の自然循環を利用する空調
システムおよびそのガス溜り除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】冷媒の自然循環を利用した空調システム
の1つとして、図1に概略的に示したものが知られてい
る。このシステムは、各室内に配置される室内機とそれ
らよりも高所に設けた室外機(凝縮器)1とを冷媒液配管
および冷媒ガス配管で連結してなる冷媒循環系を備えて
いる。
【0003】室内機内の蒸発器(図示せず)内で蒸発し室
内の熱を奪った冷媒ガスはそのガス圧によって高所の凝
縮器1へと上昇する。冷媒ガスは、凝縮器1において熱
を捨てることにより液化し、重力によって低所の各室内
機へと移動する。
【0004】このような冷媒の自然循環を利用して空調
を行う場合、一般的に、冷媒ガス配管中に冷媒液が侵入
すると冷媒の循環不良が引き起こされ、システムが正常
に作動しなくなる。したがって、これを防止するため
に、各室内機において、図2にそのフローチャートを示
したような制御が行われる。これを以下に説明する。
【0005】図1に示した各室内機の出入口に設けた温
度センサTによって、冷媒液配管内温度(TL)および冷
媒ガス配管内温度(TG)をそれぞれ測定する(♯1)。こ
の測定値の差(TG−TL)が所定値Z(例えば、5℃)以
下である場合には、冷媒液がガス管内に入り込んでいる
と判断し(理由は後述する)、膨張弁を閉じてガス管内に
それ以上冷媒液が侵入しないようにする(♯2→♯3)。
上記所定値の差がZより大きい場合には、システムは正
常に作動していると考えられるため、そのまま膨張弁を
開きつづけて冷房運転を続行する(♯2→♯4)。
【0006】♯2において、TG−TLが所定値Z以下
であれば「冷媒液がガス管内に入り込んでいる」と判断
する理由は以下の通りである。すなわち、冷媒ガス配管
内に冷媒液がまったく入り込んでいなければ、冷媒ガス
配管内温度(TG)は飽和温度よりも高く、したがって冷
媒液配管内温度(TL)よりも高くなるはずである。それ
と逆に冷媒液が冷媒ガス配管内に入り込んでしまうと、
飽和温度以下の冷媒液が混入するため、その分だけ温度
が下がる。したがって、TG−TLが所定値Z以下であ
れば、冷媒液がガス管内に入り込んでいると判断する。
所定値Zは、両配管の圧力差や各種センサの誤差等を勘
案して個々の条件に応じて設定する。
【0007】なお図1では、冷房時に冷媒が循環する冷
媒循環系のみを図示しているが、これに加えて暖房時に
使用する熱媒が循環する熱媒循環系が別途設けられてい
る。暖房運転も自然循環を利用して行う場合には、各室
内機に対してそれよりも低所に蒸発器を設け、この蒸発
器と室内機とを熱媒液配管および熱媒ガス配管で連結す
ることで熱媒循環系が構成される。
【0008】上記冷媒循環系においては、最下方の室内
機2の冷房運転が停止している間(すなわち、室内機2
がまったく停止しているか、または暖房運転を行ってい
る間)でも、上方に設けた凝縮器1内では冷却水が循環
しているため、凝縮器1内の圧力が相対的に低くなる。
このため、高所の凝縮器1からの冷媒液の落下が不十分
となり、その結果、冷媒液配管中において室内機2への
入口付近の領域3では圧力低下に起因してガス溜りが発
生することがある。このようなガス溜りが発生すると液
ヘッド圧が降下し、冷房運転を再開しても、冷風が吹出
されるまでに時間がかってしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決すべき技術的課題は、少なくとも冷房時において自
然循環を利用する空調システムにおいて、冷房運転を停
止後再開した場合に、冷風が吹き出すまでの所要時間を
小さくすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段・作用・効果】本発明は上記
課題を有効に解決するために創案されたものであって、
以下の特徴を備えた「空調システム」および「ガス溜り
除去方法」を提供するものである。
【0011】すなわち、本発明の空調システムは、「室
内機」と「それよりも高所に配置された凝縮器」とを、
「冷媒液配管」と「冷媒ガス配管」とで連結してなる冷
媒循環系を含むものである。そして、「冷房運転が実働
しているか否かを検知する検知手段」と「冷媒液配管の
室内機への入口付近に設けた膨張弁の上流側に設けられ
ており、当該冷媒液配管内の圧力を測定する圧力セン
サ」と「上記検知手段で冷房運転は実働していないと判
断されたとき、圧力センサによる測定圧力を所定圧力値
と比較する比較手段」と「上記比較手段で測定圧力が所
定圧力よりも小さいと判断されたとき、上記膨張弁を開
ける開弁手段」と、を備えたことを特徴としている。
【0012】このシステムにおいては、「冷媒液配管の
室内機への入口付近に設けた膨張弁の上流側の圧力を、
冷房運転が停止されている間中モニタリング」し、「上
記圧力が所定圧力値よりも低くなったとき、上記膨張弁
を開ける」ことで、冷媒液配管内に発生したガス溜りを
除去することができる。
【0013】したがって、冷媒の自然循環を利用した冷
房運転が停止している場合(すなわち、室内機がまった
く停止している場合、または室内機が暖房運転を行って
いる場合)に、冷媒液配管の室内機への入口付近に設け
た膨張弁の上流側にガス溜りが発生した場合には、当該
膨張弁を開けることでそのガス溜りが迅速に除去され、
次に冷房運転を再開するときには、当該膨張弁の位置に
おいて十分な液ヘッド圧が確保されることとなる。した
がって、冷房運転再開時に、実際に冷風が吹出すまでに
要する時間を従来よりも短縮することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を添付の図面を
参照して以下に詳細に説明する。図3は、本発明の一実
施形態を示す空調システムを示す概略図であって図1に
対応するものである。図1の従来例と異なる点は、最も
下方に位置する室内機21への入口付近において冷媒液配
管内の圧力を検出する圧力センサPが設けられているこ
とである。
【0015】また、図示は省略しているが、この空調シ
ステムは自然循環で暖房を行うための循環系も有してお
り、したがって、室内機21よりも低所の位置に不図示の
蒸発器が設置されている。このシステムにおける制御フ
ローチャートを図4に示した。
【0016】まず室内機21の運転モードとして「冷房モ
ード」が選択されているのか「暖房モード」が選択され
ているのかを♯11で確認する。本発明は、冷房運転が停
止されている間に、冷媒液配管中の膨張弁上流側におけ
る圧力をモニタリングし、当該圧力がガス溜りを誘発す
ると考えられる程に低下したとき、上記膨張弁を開い
て、溜まったガスを室内機側に逃がすものである。した
がって、「♯11で冷房モードが確認される」とともに
「♯21で室内機のファンがONであること(すなわち、
室内機が運転されていること)が確認された」場合に
は、冷房運転が実際に作動中であることから、「ガス溜
まり除去制御」が行われることはない。この場合には、
図2で説明したのと同様の「冷媒液が冷媒ガス配管内に
侵入することを防止する制御」を行うことが好ましい。
【0017】それ以外の場合には、少なくとも冷房運転
は実働していないため、♯12に進んで「ガス溜まり除去
制御」が開始される。なお、♯11で「冷房モード」が確
認された場合であっても、♯21で「ファンがOFFであ
ると判断」された場合、それは、室内機は「冷房モー
ド」を記憶しているが実際の運転は行われていないとい
うことを意味する。
【0018】♯12以後は「ガス溜まり除去制御」を説明
するものであるが、以上の説明から分かるように、この
システムが♯12に進行するのは、冷房運転が実働してい
ない場合に限られることに注意すべきである。これは、
本発明の制御が「冷房運転が停止されている間において
冷媒液配管内の圧力をモニタリングし、それにより、冷
房運転再開時の冷風吹出しに要する時間を短縮する」も
のだからである。
【0019】「ガス溜まり除去制御」では、まず♯12に
おいて、図3に示した最下方の室内機21に設置した膨張
弁の上流側の圧力を測定する。そして、この測定値P1
を♯13において所定圧力値Xと比較する。所定圧力値X
は、この冷媒液配管内の圧力がこの値Xよりも小さい場
合にはガス溜りが発生したものと想定される値であっ
て、例えば、8kgf/cm2と設定することができる。♯13
で測定値P1がX以上であると判断された場合には、ガ
ス溜りは発生していないものと考え、膨張弁は閉じたま
まとする(♯14)。
【0020】♯13で測定値P1がXよりも小さいと判断
した場合には、「ガス溜まり除去制御」が必要となるの
で膨張弁を開けることが好ましい。しかしながら、自然
循環システムにおいては、この「ガス溜まり除去制御」
よりも「冷媒液がガス配管内に侵入することを防止す
る」ということを優先させるべきであるため、まず、従
来例で説明した(図2の♯2参照)のと同様にして、冷媒
液配管内温度(TL)および冷媒ガス配管内温度(TG)を
それぞれ測定して比較する(♯31)。この測定値の差(T
G−TL)が所定値Y(例えば、5℃)以下である場合に
は♯14に進んで膨張弁を閉じる。
【0021】♯31でのチェックをクリアすると(すなわ
ち、冷媒液はガス配管内に侵入していないと判断された
とき)、膨張弁を開けることによって液配管内のガス溜
りを除去する(♯34)こととなるが、その前に♯32におい
て暖房運転が実働しているか否かが判断される。暖房運
転が実働している場合には、室内機のファンをLo運転
に切り換えた上で膨張弁を開く(♯33→♯34)。これは、
暖房運転が実働しているのにも拘わらず無条件に膨張弁
を開くと、冷媒が循環することで暖房に必要な暖気中に
冷風がまぎれ込んで暖房効率を低下させてしまうので、
この冷風のまぎれ込みを最小限に抑えるためである。一
方、暖房運転が実働していない場合には、結局、当該再
下方の室内機21は冷房も暖房も行っていない(停止中)の
で、そのまま膨張弁を開けてガス溜りを除去することと
なる(♯32→♯34)。
【0022】図5および図6は、本発明のシステム(図
5)および従来のシステム(図6)について、一定時間の
冷房運転停止の後、冷房運転を再開した場合における
「室内機内のファンのオンオフ状態」、「電磁弁の開
度」、「冷媒液配管内圧力」、「室内機からの吹出温
度」を示している。両図は同一縮尺で描いたものであ
り、この両者を比較することにより、本発明の制御方法
による効果を明瞭に理解することができる。
【0023】冷房運転停止時における両図を比較する
と、本発明(図5)においては、冷媒液配管内の圧力が下
がったとき、電磁弁を開くことによってガス溜りを除去
し、これによって、同圧力が所定値以上に復帰している
ことが分かる。これによって、冷房運転再開時におい
て、電磁弁上流側の液ヘッド圧が十分に確保される。こ
れに対して、図6の場合には、冷媒液配管内の圧力が下
がった場合でもそのまま放置しているため、冷房運転再
開時に十分な液ヘッド圧を確保することができていない
ことが分かる。
【0024】このような違いの結果、本発明において
は、冷房運転が再開され室内機内のファンがオンになっ
た時点から、実際に吹出温度が15℃以下になるのに要す
る時間は僅か3分となっている。これに対して、図6の
システムでは、同様の吹出温度を得るまでに19分もかか
っている。また、冷房運転再開時における弁の開度を比
較しても、本発明(図5)では、その時既に十分な液ヘッ
ド圧が確保されているため、弁の開度が比較的小さいの
に対して、図6のシステムでは、液ヘッド圧が不足して
いる分、弁を大きく開く必要のあることが分かる。
【0025】なお、以上に説明した実施形態において
は、複数ある室内機のうち最下方に配置した室内機につ
いてのみ冷媒液配管の圧力モニタリングを行っている
が、必要に応じて、他の室内機に対しても同様の制御を
行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自然循環を利用して冷房を行う従来の空調シ
ステムを説明する概略図である。
【図2】 図1の空調システムにおいて、冷媒ガス配管
に冷媒液が侵入することを防止するための制御を説明す
るフローチャートである。
【図3】 本発明の一実施形態に係る空調システムを説
明する概略図である。
【図4】 図3の空調システムにおける制御を説明する
フローチャートである。
【図5】 本発明のシステムについて、一定時間の冷房
運転停止の後、冷房運転を再開した場合における吹出温
度の変化等を説明する説明図である。
【図6】 従来のシステムについての図5に対応する説
明図である。
【符号の説明】
1、11 凝縮器 2、21 最下方の室内機 3 ガス溜まりの発生する領域

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内機(21)とそれよりも高所に配置され
    た凝縮器(11)とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とで連結し
    てなる冷媒循環系を含む空調システムであって、 冷房運転が実働しているか否かを検知する検知手段と、 冷媒液配管の室内機(21)への入口付近に設けた膨張弁の
    上流側に設けられており、当該冷媒液配管内の圧力を測
    定する圧力センサと、 上記検知手段で冷房運転は実働していないと判断された
    とき、圧力センサによる測定圧力を所定圧力値と比較す
    る比較手段と、 上記比較手段で測定圧力が所定圧力よりも小さいと判断
    されたとき、上記膨張弁を開ける開弁手段と、を備えた
    ことを特徴とする空調システム。
  2. 【請求項2】 室内機(21)とそれよりも高所に配置され
    た凝縮器(11)とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とで連結し
    てなる冷媒循環系を含む空調システムにおいて、 冷媒液配管の室内機(21)への入口付近に設けた膨張弁の
    上流側の圧力を、冷房運転が停止されている間中モニタ
    リングし、 上記圧力が所定圧力値よりも低くなったとき、上記膨張
    弁を開けることで、冷媒液配管内に発生したガス溜りを
    除去することを特徴とする、ガス溜り除去方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015210011A (ja) * 2014-04-25 2015-11-24 株式会社ササクラ 自然循環式冷房装置
US20210025628A1 (en) * 2018-04-09 2021-01-28 Gree Electric Appliances, Inc. Of Zhuhai Method and Device For Controlling Pressure of Units with Height Drop, and Air Conditioner Device

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US12066225B2 (en) * 2018-04-09 2024-08-20 Gree Electric Appliances, Inc. Of Zhuhai Method and device for controlling pressure of units with height drop, and air conditioner device

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